JP4098492B2 - 液浸系顕微鏡対物レンズ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡対物レンズで、高開口数で、像面の平坦性が良く、アポクロマートの性能をもつ液浸系顕微鏡対物レンズに関するものである。特に開口数が1.4を超える液浸系顕微鏡対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡による観察では、より分解能の高い観察が要求される。そのため、 顕微鏡対物レンズにおいて、高開口数(高いNA)化による解像力の向上が必要不可欠である。
【0003】
従来、顕微鏡対物レンズの高開口数化に関する提案が多くなされている。その中で、液浸系顕微鏡対物レンズは、標本あるいは標本を覆うカバーガラスと対物レンズの第1面との間をオイルやグリセリンや水や培養液等で満たし、これにより1を超えるような高開口数を実現している。又、最近はエバネッセント照明による蛍光観察によって、生体分子の観察が行なわれるようになり、これに適した顕微鏡対物レンズとして、一層高い開口数を有する対物レンズが求められている。
【0004】
このような高開口数の大きな液浸系顕微鏡対物レンズの従来例として次のようなものが知られている。
1.特開平7−281097号公報
2.特公昭60−35046号公報(特開昭54−11755号)
3.特公平5−67004号公報(特開昭61−275813号)
4.特開平6−160721号公報
5.特開平7−230039号公報
6.特許第3140111号公報(特開平5−142477号)
7.米国特許明細書第3700311号
8.米国特許明細書第3746428号
9.米国特許明細書第4373785号
10.特公昭45−36542号公報
11.特公昭52−44211号公報(特開昭51−72343号)
12.特開平11−84254号公報
13.特開平11−174339号公報
14.特開平11−352406号公報
15.米国特許明細書第3537772号
16.米国特許明細書第3598474号
17.米国特許明細書第3659924号
18.米国特許明細書第4376570号
19.特公昭60−35048号公報(特開昭54−79053号)
20.特開昭50−151544号公報
21.特開昭58−192013号公報
22.特開平9−127422号公報
23.特公平5−40288号公報(特開昭59−155822号)
24.特公平6−44102号公報(特開昭61−240218号)
25.特開平7−35983号公報
26.特開2000−35541号公報
27.特開平7−230039号公報
28.特開平10−274742号公報
29.特開平11−174339号公報
【0005】
前記従来例のうち従来例1には倍率が100倍、開口数が1.65という超高開口数の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0006】
また、従来例2、3、4、5には、倍率が100倍で、開口数が1.4の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0007】
また、従来例6には、倍率が100倍で、開口数が1.3から1.35の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0008】
また、従来例7〜従来例14には、倍率が100倍で、開口数が1.3の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0009】
また、従来例15〜従来例22には、倍率が100倍で、開口数が1.25の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0010】
また、従来例23〜従来例26には、倍率が60倍で、開口数が1.4の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0011】
また、従来例27には、倍率が40倍で、開口数が1.35の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0012】
更に従来例28、29には、倍率が40倍で、開口数が1.3の液浸系顕微鏡対物レンズが記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例のうち、従来例1の特開平7−281097号公報に記載された対物レンズを除くとNAは最大でも1.4である。そのため従来例1以外の従来例2〜29の対物レンズは、一層高い解像度による観察やエバネッセント照明による蛍光観察を行なうのは困難である。また、これら従来例をもとにNA1.4を超える開口数の対物レンズを実現することは困難である。
【0014】
一方、従来例1の特開平7−281097号公報に記載された対物レンズは、NAが1.65と非常に大である。しかし、この従来の対物レンズは、高屈折率の特殊なオイルを使用することが必要条件であり、このような特殊なオイルに最適化した設計の対物レンズである。
【0015】
そのため、屈折率neが1.518でアッベ数νeが44の標準オイルを用いた場合、性能を発揮することができない。前記のような高い屈折率の特殊オイルは入手が困難で高い価格であり、使い勝手にも問題がある。
【0016】
又、従来例1以外の従来例のうち、従来例3つまり特公平5−67004号公報と従来例12、13、14、21、29の従来例である特開平11−84254号公報、特開平11−174339号公報、特開平11−352406号公報、特開昭58−192013号公報、特開平11−174339号公報に記載されている液浸系対物レンズは、ペッツバール和を低減することが難しい。また、ペッツバール和を更に補正しようとすると球面収差や色収差が補正不足になる。
【0017】
また、前記従来例22の特開平9−127422号公報に記載されている液浸系対物レンズは、オイルに接触する第1面が凹面であるために、気泡による観察像の劣化やオイルの拭き残しの問題がある。
【0018】
また、前記従来例中の従来例7、8、9、15、16、18、20、22の米国特許明細書第3700311号、同第3746425号、同第4373785号、同第3537772号、同第3598474号、同第4376570号、特開昭50−151544号公報、特開平9−127422号公報に記載されている液浸系対物レンズは、球面収差や色収差が補正不足である。
【0019】
また、前記従来例中の従来例2、6、9、11、18、19、23、24、25、26、27、28の特公昭60−35046号公報、特許第3140111号公報、米国特許明細書第4373785号、特公昭52−44211号公報、米国特許明細書第4376570号、特公昭60−35048号公報、特公平5−40288号公報、特公平6−44102号公報、特開平7−35983号公報、特開2000−35541号公報、特開平7−230039号公報、特開平10−274742号公報に記載されている液浸系対物レンズは、ペッツバール和を補正するために、埋め込みレンズの接合面の曲率をきつくし、強い負の屈折力を持つようにしている。しかし、高いNAの対物レンズを実現しようとすると球面収差の補正が困難になり、また光線を受ける有効径が不足するため好ましくない。
【0020】
また、前記の従来例5、8、13、15、16、17、18、19、20、22、27、29の特開平7−230039号公報、米国特許明細書第43746428号、特開平11−174339号公報、米国特許明細書第3537772号、米国特許明細書第3598474号、米国特許明細書第3659924号、米国特許明細書第4376570号、特公昭60−35048号公報、特開昭50−151544号公報、特開平9−127422号公報、特開平7−230039号公報、特開平11−174339号公報に記載されている液浸系対物レンズは、メニスカスレンズ群を最終群に一つのみ持つレンズ系である。このように、最終群にメニスカス群を有する対物レンズは、このメニスカス群の凹面がペッツバール和の補正に大きく寄与している。高いNAの対物レンズは、物体側の埋め込みレンズの接合面によるペッツバール和の補正が不足しがちであるため、後ろ側に配置したレンズ群の凹面により補正を補う必要がある。しかし、メニスカス群が1個ではペッツバール和を十分に補正しきれない。
【0021】
また従来例10の特公昭45−36542号公報に記載されている液浸系対物レンズは、レンズ系の像側の近くに一つの両凹レンズをを配置し、この両凹レンズに強いパワーを持たせて収差補正を行なうものである。しかし一つの両凹レンズでは、光線高を上げ下げすることができず、諸収差を良好に補正できない。
【0022】
また、従来例4の特開平6−160721号公報に記載されている液浸系対物レンズは、NAが1.4であり、諸収差が良好に補正されているが、後に示す本発明の対物レンズで規定する条件(1)を満足しないために、1.4を超えるNAにおいてはこの従来例の構成のままでは十分良好な光学性能を得ることができない。
【0023】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたもので、特殊なオイルを使用せず標準的なオイルを使用しても、NA1.4を超える高開口数で、球面収差、色収差、像面湾曲が良好に補正された高開口数でアポクロマート液浸系顕微鏡対物レンズを提供するものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の液浸系顕微鏡対物レンズは、物体側より順に、物体側に凹面を向けた接合面を有する平凸接合レンズからなる第1レンズ群と、少なくとも1枚の正の単レンズを含む第2レンズ群と、少なくとも一つの3枚接合レンズを含む第3レンズ群と、像側に強い凹面を向けた負レンズを含む第4レンズ群と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ群を含む第5レンズ群からなり、前記第5レンズ群に含まれる物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分が負レンズと正レンズの接合レンズであり、次の条件(1)、(2)、(4)、(5)を満足する。
(1) 0.6≦|R12/R13|≦1.4
(2) 0.7≦|R12/f|≦1.5
(4) n 2 −n 1 ≧0.2
(5) ν d (N)−ν d (P)≧15
ただし、R12は第1レンズ群の接合面の曲率半径、R13は第1レンズ群の像側の面の曲率半径、fは対物レンズ全系の焦点距離であり、n 1 、n 2 は夫々第1レンズ群の接合の物体側および像側のレンズのd線での屈折率であり、ν d (N)、ν d (P)は夫々物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分の負レンズおよび正レンズのアッベ数である。
【0025】
また、前記構成を基本構成とする本発明の液浸系顕微鏡対物レンズにおいて、下記条件(3)を満足することが好ましい。
(3) |f4/f|≦20
ただしf4は第4レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離である。
【0026】
また、前記本発明の液浸系顕微鏡対物レンズにおいて、前記第5レンズ群に含まれる物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分が負レンズと正レンズの接合レンズであり、下記条件(5)を満足することが望ましい。
(5) νd(N)−νd(P)≧15
ただしνd(N)、νd(P)は夫々物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分の負レンズおよび正レンズのアッベ数である。
【0027】
本発明の顕微鏡対物レンズは、前述のように物体側に凹面を向けた接合面を有する平凸レンズよりなる第1レンズ群と、少なくとも1枚の正の単レンズよりなる第2レンズ群と、少なくとも一つの3枚接合レンズを含む第3レンズ群と、像側に強い凹面を向けた負レンズを含む第4レンズ群と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ群を含む第5レンズ群よりなり、条件(1)、(2)を満足する。
【0028】
このように第1レンズ群を物体側に凹面を向けた接合面をもつ接合レンズにし、この接合面の負の屈折力によりペッツバール和を補正するようにした。また、高NAの対物レンズの場合、第1レンズ群の像側の凸面は半球あるいは半球を少し超える球面にし、これによりこの凸面の曲率を不遊条件(アプラナテックな条件)を満足するようにして球面収差やコマ収差の発生を抑えるようにしている。
【0029】
次に、第2レンズ群は、正の屈折力を持ち、光線の発散を小さくして第3レンズ群へ導くようにしている。この第2レンズ群は、少なくとも1枚の正の単レンズを有する必要があり、2枚または3枚の単レンズを用いてもよい。また、これら単レンズは、両凸レンズあるいは物体側に凹面を向けたメニスカスレンズが望ましい。
【0030】
第3レンズ群は、接合レンズを含むようにして球面収差、色収差を補正するようにしている。本発明のような高NAのアポクロマート対物レンズは、2枚接合レンズでは補正能力に限界があり、少なくとも一つの3枚接合レンズを用いる必要がある。更に3枚接合レンズと複数の接合レンズと組み合わせにより、全体の収差をバランスよく抑えることが可能になる。
【0031】
ここで用いる3枚接合レンズは、正レンズと負レンズと正レンズの組み合わせあるいは負レンズと正レンズと負レンズの組み合わせが考えられる。このうち正レンズと負レンズと正レンズの3枚接合レンズは、第2レンズ群に近い位置に配置されればより良好な補正が可能になる。また、負レンズと正レンズと負レンズとよりなる3枚接合レンズの場合、第4レンズ群に近い位置に配置すれば、より良好な補正が可能になる。また、二つ以上の3枚接合レンズを組み合わせて用いればより高性能な対物レンズを実現し得る。
【0032】
また、第4レンズ群は、像側に強い凹面を向けた負レンズ成分を含んでいる。負のレンズ成分は、強い負の屈折力を持ち、ペッツバール和を補正すると共に球面収差、コマ収差も良好に補正し得る。負のレンズ成分は、像側に強い凹面を有する両凹レンズでもよく、像側に強い凹面を有する平凹レンズ、像側に強い凹面を有するメニスカスレンズでもよい。また単レンズでなく像側に強い凹面を向けた接合メニスカスレンズでもよい。
【0033】
第5レンズ群は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分を含むものである。この第5レンズ群は、物体側の凹面の負の屈折力により、ペッツバール和を良好に補正すると共に諸収差を良好に補正する。また、この第5レンズ群に含まれるメニスカス形状のレンズ成分により、対物レンズから射出される光線の光線高や角度を調整する機能を有する。更にこのメニスカス形状のレンズ成分を、正レンズと負レンズの接合レンズにすることにより、倍率の色収差を補正し得る。
【0034】
また、第5レンズ群を物体側に凹面を向けたメニスカスレンズを複数設けるようにしてもよい。具体的には、第5レンズ群を物体側に凹面を向けたメニスカス接合レンズと物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとを組み合わされた構成にすればよい。このように複数のメニスカス成分によって、コマ収差を補正し得る構成になし得、諸収差を良好に補正し得るようになる。
【0035】
なお、本発明の顕微鏡対物レンズは、NA1.4を超える高開口数にするために、前記条件(1)、(2)を満足するようにした。
【0036】
条件(1)は、第1レンズ群の接合レンズの接合面の曲率半径と像側の凸面の曲率半径の比を規定したもので、NAが1.4を超える光線を捕捉するために必要な条件と実用的な作動距離を得るために必要な条件である。
【0037】
条件(1)の下限よりも小さくなると接合面の曲率がきつくなり、その結果、第1面の有効径を確保できず、NA1.4以上の光線を捕捉できなくなる。また条件(1)の上限を超えると前記接合レンズの像側の凸面の曲率がきつくなる。そのため不遊条件を満足するためには作動距離を極端に短くしなければならず、実用的な作動距離を得ることができない。
【0038】
条件(2)は、第1レンズ群の接合面の曲率半径と対物レンズ全系の焦点距離の比を規定するもので、諸収差をバランスよく補正するための条件である。
【0039】
条件(2)の下限よりも小さくなると、接合面の曲率がきつくなり、球面収差、コマ収差が悪化する。条件(2)の上限を超えると接合面の曲率が緩くなりペッツバール和の補正量が不足し像面湾曲が悪化する。
【0040】
また、条件(1)の代わりに下記条件(1−1)を満足することが望ましい。
(1−1) 0.7≦|R12/R13|≦1.0
【0041】
この条件(1−1)を満足すると、対物レンズの第1面の有効径、作動距離、諸収差のバランスのとれたレンズ系を実現し得る。
【0042】
次に、本発明の顕微鏡対物レンズの基本構成のレンズ系で条件(1)、(2)に加えて第4レンズ群が上記の条件(3)を満足することが望ましい。
【0043】
条件(3)の上限を超えると第4レンズ群の負の屈折力が弱くなり、ペッツバール和の補正量が少なくなり像面湾曲が劣化する。また、第4レンズ群で悪化する像面湾曲を第5レンズ群で補正しようとすると諸収差が悪化する。
【0044】
また、条件(3)の代わりに下記条件(3−1)を満足すればより好ましい。
(3−1) |f4/f|≦6
【0045】
条件(3−1)を満足すると第4レンズ群の負の屈折力がより強くなり、全体として良好な諸収差補正が可能になる。
【0046】
また、本発明の顕微鏡対物レンズにおいて、前記条件(3)の代わりに、あるいは前記条件(3)を満足したうえで次の条件(4)を満足すれば好ましい。
(4) n2−n1≧0.2
ただし、n1は第1レンズ群の接合レンズの物体側のレンズのd線での屈折率、n2は第1レンズ群の接合レンズの像側のレンズのd線での屈折率である。
【0047】
条件(4)の下限よりも小さくなると第1レンズ群の接合面の負の屈折力が弱くなり、ペッツバール和が良好に補正できなくなる。
【0048】
また、本発明の顕微鏡対物レンズにおいて、前記条件(3)の代わりに、あるいは前記条件(3)を満足したうえで第5レンズ群に含まれる物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分が負レンズと正レンズの接合レンズで、上記条件(5)を満足することが望ましい。
【0049】
条件(5)は、倍率の色収差を補正するためのもので、第1レンズ群から第4レンズ群までのレンズにて発生する倍率の色収差を第5レンズ群の前記接合レンズによって、補正するためのものである。つまり第5レンズ群の接合レンズを、アッベ数の大きな負レンズとアッベ数の小さな正レンズとにて構成し、条件(5)を満足するようにすることが望ましい。
【0050】
条件(5)の下限より小さくなると倍率の色収差が補正不足になる。
【0051】
また、この条件(5)を満足することにより対物レンズの倍率の色収差が良好に補正されるようにした。なお、この対物レンズ以外の結像レンズや接眼レンズや中間リレーレンズ等の光学系で倍率の色収差の補正が不十分でこれを補う構成にする場合、条件(5)を満足する必要はない。
【0052】
また、本発明の顕微鏡対物レンズにおいて、前記条件(3)の代わり、あるいは条件(3)乃至条件(5)を満足したうえで下記条件(6)を満足すれば一層望ましい。
(6) 1≦|f1/f|≦4
ただし、f1は第1レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離である。
【0053】
条件(6)の下限よりも小さくなると、対物レンズ全体のレンズ外径を小さくするためには有効であるが、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎ、第1レンズ群で発生する諸収差が大になりすぎて他のレンズで補正できなくなる。条件(6)の上限を超えると第1レンズ群の屈折力が弱くなりすぎて第2レンズ群のレンズ外径が大になり、その結果レンズの縁肉が足りなくなり製造し得なくなる。
【0054】
前記の本発明の顕微鏡対物レンズにおいて、使用する浸液としてnd=1.5〜1.55、νd=40〜50の光学特性を有するオイルを用いることが望ましい。
【0055】
このような標準オイルを使用することによりオイルの入手性や価格や使用勝手を問題としない最適な対物レンズを構成し得る。つまり、現在、さまざまな物体の液浸油が市販されており、それらの中で、比較的使用しやすいオイルが前記光学特性のオイルつまりd線に対する屈折率およびアッベ数が前記範囲内のオイルである。
【0056】
また、本発明の顕微鏡対物レンズは、開口数が1.35以上で1.46以下である。本発明は、前述の通りNA1.4を超える対物レンズを実現することを目的とするが、NA1.35程度の対物レンズでも、前述の構成にすることにより良好な光学性能のレンズ系を構成できる。
【0057】
【発明の実施の形態】
本発明の顕微鏡対物レンズの実施の形態を図示する実施例をもとに説明する。
【0058】
本発明の対物レンズの実施例1〜5は、図1〜図5に示す通りで、下記データを有する。
【0059】
実施例1
倍率60×,NA1.45,視野数26.5,WD0.268,全長79.06
1=∞ d1=0.937 n1=1.51633 ν1=64.15
2=-3.1834 d2=4.768 n2=1.83481 ν2=42.72
3=-4.1595 d3=0.120
4=-33.5658 d4=3.002 n3=1.56907 ν3=71.30
5=-13.3571 d5=0.180
6=45.0489 d6=3.320 n4=1.43875 ν5=94.99
7=-26.5875 d7=0150
8=43.1923 d8=8.231 n5=1.43875 ν5=94.99
9=-10.7165 d9=3.567 n6=1.61340 ν6=43.84
10=32.8573 d10=10.833 n7=1.43875 ν7=94.97
11=-15.7411 d11=0.150
12=44.7690 d12=2.907 n8=1.43875 ν8=94.99
13=-56.8362 d13=0.200
14=57.3533 d14=1.634 n9=1.61340 ν9=43.84
15=11.6015 d15=9.858 n10=1.43875 ν10=94.97
16=-10.6852 d16=1.400 n11=1.61340 ν11=43.84
17=∞ d17=0.200
18=9.9349 d18=8.290 n12=1.61700 ν12=62.80
19=-12.4635 d19=1.946 n13=1.61340 ν13=43.84
20=∞ d20=2.340
21=-9.4112 d21=1.758 n14=1.51633 ν14=64.14
22=4.3688 d22=2.849
23=-4.0430 d23=3.295 n15=1.67790 ν15=55.34
24=-13.1299 d24=6.687 n16=1.74000 ν16=28.30
25=-9.2627
12=-3.1834
13=-4.1595
f=3
1=6.543
2=19.016
3=15.886
4=-5.538
5=-69.669
|R12/R13|=0.765
|R12/f|=1.061
|f1/f|=2.181
|f2/f|=6.339
|f3/f|=5.295
|f4/f|=1.846
|f5/f|=23.223
2−n1=0.318
νd(N)−νd(P)=27.04
【0060】
実施例2
倍率60×,NA1.45,視野数26.5,WD0.3336,全長79.06
1=∞ d1=0.9277 n1=1.51633 ν1=64.15
2=-2.5997 d2=4.7803 n2=1.88300 ν2=40.76
3=-4.1930 d3=0.1200
4=-31.5003 d4=2.9809 n3=1.49700 ν3=81.54
5=-14.3562 d5=0.1800
6=56.5700 d6=3.3063 n4=1.43875 ν5=94.99
7=-23.0876 d7=0.1500
8=32.2968 d8=7.8355 n5=1.43875 ν5=94.99
9=-11.0767 d9=3.5449 n6=1.61340 ν6=43.84
10=32.4476 d10=10.8203 n7=1.43875 ν7=94.97
11=-15.9299 d11=0.1500
12=41.7240 d12=2.8975 n8=1.43875 ν8=94.99
13=-58.7245 d13=0.2000
14=61.0080 d14=1.6280 n9=1.61340 ν9=43.84
15=10.9918 d15=9.8624 n10=1.43875 ν10=94.97
16=-10.4683 d16=1.4000 n11=1.61340 ν11=43.84
17=∞ d17=0.2000
18=9.8926 d18=8.3410 n12=1.61700 ν12=62.80
19=-15.3805 d19=2.0052 n13=1.61340 ν13=43.84
20=67.0813 d20=2.3859
21=-10.6151 d21=1.7789 n14=1.51633 ν14=64.14
22=4.3425 d22=3.1154
23=-4.5988 d23=3.2826 n15=1.65160 ν15=58.55
24=29.5409 d24=6.6637 n16=1.72047 ν16=34.71
25=-9.9771
12=-2.5997
13=-4.193
f=3
1=6.899
2=21.638
3=17.117
4=-5.736
5=-135.889
|R12/R13|=0.62
|R12/f|=0.867
|f1/f|=2.3
|f2/f|=7.213
|f3/f|=5.706
|f4/f|=1.912
|f5/f|=45.3
2−n1=0.367
νd(N)−νd(P)=23.84
【0061】
実施例3
倍率100×,NA1.45,視野数26.5,WD0.15,全長59.36
1=∞ d1=0.5136 n1=1.51633 ν1=64.15
2=-1.9022 d2=2.7702 n2=1.75500 ν2=53.32
3=-2.3778 d3=0.2767
4=-11.0234 d4=1.6727 n3=1.49700 ν3=81.54
5=-8.3960 d5=0.1321
6=-11.5121 d6=2.0521 n4=1.49700 ν5=81.54
7=-6.7079 d7=0.1205
8=24.2059 d8=5.8975 n5=1.43875 ν5=94.97
9=-6.8330 d9=1.2964 n6=1.74100 ν6=52.64
10=-61.2342 d10=5.6428 n7=1.43875 ν7=94.99
11=-10.0117 d11=0.2000
12=20.1093 d12=3.0743 n8=1.43875 ν8=94.99
13=-41.8986 d13=0.2000
14=25.0008 d14=0.7954 n9=1.75500 ν9=52.32
15=8.6458 d15=5.8479 n10=1.43875 ν10=94.99
16=-15.8080 d16=0.8000 n11=1.75500 ν11=53.32
17=-103.4152 d17=0.2000
18=9.3938 d18=5.4070 n12=1.43875 ν12=94.99
19=-11.5986 d19=0.9404 n13=1.49831 ν13=65.03
20=19.4800 d20=0.3650
21=5.2275 d21=4.2874 n14=1.43875 ν14=94.99
22=-134.2263 d22=3.3711 n15=1.75500 ν15=52.32
23=2.1276 d23=5.6898
24=-3.1653 d24=4.3010 n16=1.61700 ν16=62.80
25=-9.1177 d25=3.1866 n17=1.72047 ν17=34.71
26=-6.8626
12=-1.9022
13=-2.3778
f=1.8
1=3.923
2=19.099
3=15.468
4=-7.817
5=-87.065
|R12/R13|=0.8
|R12/f|=1.057
|f1/f|=2.179
|f2/f|=10.611
|f3/f|=8.593
|f4/f|=4.34
|f5/f|=48.37
2−n1=0.239
νd(N)−νd(P)=28.09
【0062】
実施例4
倍率100×,NA1.46,視野数26.5,WD0.12,全長55.68
1=∞ d1=0.4300 n1=1.51633 ν1=64.15
2=-2.6201 d2=2.3292 n2=1.75500 ν2=53.32
3=-2.0961 d3=0.2902
4=-7.3492 d4=1.7113 n3=1.49700 ν3=81.54
5=-5.0090 d5=0.1418
6=-7.4615 d6=2.0939 n4=1.43875 ν5=94.99
7=-5.7833 d7=0.0886
8=23.8466 d8=6.1229 n5=1.43875 ν5=94.97
9=-6.4974 d9=1.0529 n6=1.74100 ν6=52.64
10=152.1967 d10=5.6940 n7=1.43875 ν7=94.99
11=-9.2013 d11=0.2000
12=18.6534 d12=2.9946 n8=1.43875 ν8=94.99
13=-49.5228 d13=0.2000
14=25.5403 d14=0.9083 n9=1.75500 ν9=52.32
15=8.9552 d15=4.9934 n10=1.43875 ν10=94.99
16=-22.3958 d16=0.8000 n11=1.75500 ν11=53.32
17=-69.2435 d17=0.2000
18=11.6158 d18=5.5069 n12=1.43875 ν12=94.99
19=-8.3558 d19=0.9391 n13=1.49831 ν13=65.03
20=18.6393 d20=0.3267
21=4.8812 d21=4.3264 n14=1.43875 ν14=94.99
22=59.9864 d22=3.3401 n15=1.75500 ν15=52.32
23=1.8158 d23=3.3646
24=-2.7070 d24=4.2178 n16=1.67790 ν16=55.34
25=-6.1657 d25=3.1169 n17=1.72047 ν17=34.71
26=-6.0905
12=-2.6201
13=-2.0961
f=1.8
1=3.199
2=16.618
3=14.84
4=-7.38
5=-77.921
|R12/R13|=1.25
|R12/f|=1.46
|f1/f|=1.777
|f2/f|=9.232
|f3/f|=8.244
|f4/f|=4.1
|f5/f|=43.29
2−n1=0.239
νd(N)−νd(P)=20.63
【0063】
実施例5
倍率100×,NA1.45,視野数26.5,WD0.3495,全長71.79
1=∞ d1=0.9342 n1=1.51823 ν1=58.90
2=-2.4290 d2=3.6909 n2=1.88300 ν2=40.76
3=-3.4700 d3=0.0351
4=-7.8678 d4=3.7462 n3=1.56907 ν3=71.30
5=-7.4187 d5=0.1000
6=-100.4069 d6=4.4454 n4=1.49700 ν5=81.54
7=-13.7937 d7=0.1000
8=-81.5532 d8=2.0000 n5=1.61340 ν5=43.84
9=24.6284 d9=10.6561 n6=1.43875 ν6=94.99
10=-15.8943 d10=0.1500
11=28.0758 d11=2.0000 n7=1.61340 ν7=43.84
12=13.3127 d12=10.0462 n8=1.43875 ν8=94.99
13=-27.6812 d13=0.1000
14=17.5337 d14=1.7126 n9=1.61340 ν9=43.84
15=9.9079 d15=9.5764 n10=1.43875 ν10=94.99
16=-20.9643 d16=1.8170 n11=1.61340 ν11=43.84
17=16.7072 d17=0.1500
18=10.5261 d18=5.1727 n12=1.56907 ν12=71.30
19=-8.5091 d19=7.6552 n13=1.61340 ν13=43.84
20=4.0745 d20=3.4152
21=-3.9836 d21=1.0000 n14=1.65844 ν14=50.88
22=8.0247 d22=3.4000 n15=1.80518 ν15=25.42
23=-9.6006
12=-2.429
13=-3.47
f=1.8
1=6.009
2=18.956
3=24.793
4=-26.059
5=-33.312
|R12/R13|=0.7
|R12/f|=1.349
|f1/f|=3.338
|f2/f|=10.531
|f3/f|=13.774
|f4/f|=14.477
|f5/f|=18.507
2−n1=0.365
νd(N)−νd(P)=25.46
ただし、r1、r2、・・・は各レンズ面の曲率半径、d1、d2、・・・は各レンズの肉厚および空気間隔、n1、n2、・・・は各レンズのd線の屈折率、ν1、ν2、・・・は各レンズのアッベ数である。
【0064】
図1は、本発明の実施例1の断面図である。実施例1は、図1において示すように、埋め込みレンズを有する半球状の平凸レンズの第1レンズ群G1と、物体側に凹面を向けた正のメニスカスレンズと正の両凸レンズからなり、全体で正の屈折力の第2レンズ群G2と、正、負、正の3枚接合レンズと両凸レンズと負、正、負の3枚接合レンズと、正、負の接合レンズからなる正の屈折力の第3レンズ群G3と、像側に強い凹面を向けた両凹レンズよりなり、強い負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、物体側に凹面を向けたメニスカス接合レンズよりなり、弱い負の屈折力をもつ第5レンズ群G5よりなる。
【0065】
実施例2は、図2に示す通りの構成で、実施例1と同様の構成の対物レンズである。
【0066】
実施例3は、図3に示す通りの構成で、第2レンズ群G2が2枚の正のメニスカスレンズよりなり、第4レンズ群G4が正レンズと負レンズよりなる接合レンズである点で実施例1と相違する。
【0067】
実施例4は、図4に示す通りの構成で、実施例3と類似の構成である。
【0068】
実施例5は、図5に示す通りの構成である。この実施例は、第3レンズ群G3が負レンズと正レンズの接合レンズ2枚と、負レンズと正レンズと負レンズの3枚接合レンズとよりなる点で他の実施例と相違する。
【0069】
前記の実施例1〜5は、いずれも次に示すようなカバーガラスおよびオイルを用いている。
【0070】
カバーガラス d=0.17mm、nd=1.521、アッベ数νd=56.02
オイル nd=1.51548、νd=43.1
【0071】
またこれら実施例1〜5は、いずれも無限遠設計の対物レンズである。そのために例えば図11に示す通りの構成で下記データを有する結像レンズと共に用いられる。
1=68.7541 D1=7.7321 N1=1.48749 V1=70.20
2=-37.5679 D2=3.4742 N2=1.80610 V2=40.95
3=-102.8477 D3=0.6973
4=84.3099 D4=6.0238 N3=1.83400 V3=37.16
5=-50.7100 D5=3.0298 N4=1.64450 V4=40.82
6=40.6619
ただし、R1、R2、・・・は結像レンズ各面の曲率半径、D1、D2、・・・は結像レンズの肉厚およびレンズ間隔、N1、N2、・・・は結像レンズの各レンズのd線の屈折率、V1、V2、・・・は結像レンズの各レンズのアッベ数である。
【0072】
この結像レンズは、実施例1〜5の対物レンズから間隔50mm〜170mmの間のいずれの位置に配置してもよい。
【0073】
これら実施例1、2、3、4、5は、夫々図6、7、8、9、10に示す通りの収差状況で、いずれも諸収差が良好に補正されている。(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差を示す。特に球面収差、色収差、像面湾曲が良好に補正されている。なお図6〜10は、いずれも対物レンズから120mm間隔を置いて図11に示す結像レンズを配置して結像させた時のものである。
【0074】
本発明は、以上述べた通り、特許請求の範囲に記載する構成のほか、下記各項に記載する構成も発明の目的を達成し得る。
【0075】
(1) 特許請求の範囲の請求項1、2または3に記載する対物レンズで、d線の屈折率ndおよびアッベ数νdが夫々nd=1.5〜1.55、νd=40〜50であるオイルを油浸液を使用することを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
【0076】
(2) 特許請求の範囲の請求項1、2または3あるいは前記の(1)の項に記載する対物レンズで、開口数が1.35以上、1.46以下であることを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
【0077】
(3) 特許請求の範囲の請求項1、2または3あるいは前記の(1)または(2)の項に記載する対物レンズで、条件(1)の代わりに下記条件(1−1)を満足することを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
(1−1) 0.7≦|R12/R13|≦1.0
【0078】
(4) 特許請求の範囲の請求項1、2または3あるいは前記の(1)、(2)または(3)の項に記載する対物レンズで、第1レンズ群の接合の物体側および像側のd線の屈折率n1、n2が下記条件(4)を満足することを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
(4) n2−n1≧0.2
【0079】
(5) 特許請求の範囲の請求項1、2または3あるいは前記の(1)、(2)、(3)または(4)の項に記載する対物レンズで、第1レンズ群の焦点距離f1が下記条件(6)を満足することを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
(6) 1≦|f1/f|≦4
ただし、fは全系の焦点距離である。
【0080】
(6) 特許請求の範囲の請求項2に記載する対物レンズで、条件(3)の代わりに下記条件(3−1)を満足することを特徴とする液浸系顕微鏡対物レンズ。
(3−1) |f4/f|≦6
【0081】
【発明の効果】
本発明は、特殊なオイルを使用せず標準的なオイルを使用しても、NA1.4を超える高開口数で、球面収差、色収差、像面湾曲が良好に補正された高開口数でアポクロマート液浸系顕微鏡対物レンズを実現し得るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の断面図
【図2】 本発明の実施例2の断面図
【図3】 本発明の実施例3の断面図
【図4】 本発明の実施例4の断面図
【図5】 本発明の実施例5の断面図
【図6】 本発明の実施例1の収差曲線図
【図7】 本発明の実施例2の収差曲線図
【図8】 本発明の実施例3の収差曲線図
【図9】 本発明の実施例4の収差曲線図
【図10】 本発明の実施例5の収差曲線図
【図11】 本発明の対物レンズと共に用いられる結像レンズの一例を示す断面図

Claims (6)

  1. 物体側より順に、物体側に凹面を向けた接合面を有する平凸接合レンズからなる第1レンズ群と、少なくとも1枚の正の単レンズを含む第2レンズ群と、少なくとも一つの3枚接合レンズを含む第3レンズ群と、像側に強い凹面を向けた負レンズを含む第4レンズ群と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ群を含む第5レンズ群からなり、前記第5レンズ群に含まれる物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分が負レンズと正レンズの接合レンズであり、次の条件(1)、(2)、(4)、(5)を満足する液浸系顕微鏡対物レンズ。
    (1) 0.6≦|R12/R13|≦1.4
    (2) 0.7≦|R12/f|≦1.5
    (4) n 2 −n 1 ≧0.2
    (5) ν d (N)−ν d (P)≧15
    ただし、R12は第1レンズ群の接合面の曲率半径、R13は第1レンズ群の像側の面の曲率半径、fは対物レンズ全系の焦点距離であり、n 1 、n 2 は夫々第1レンズ群の接合の物体側および像側のレンズのd線での屈折率であり、ν d (N)、ν d (P)は夫々第5レンズ群に含まれ、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分の負レンズおよび正レンズのアッベ数である。
  2. d線の屈折率ndおよびアッベ数νdが夫々nd=1.5〜1.55、νd=40〜50であるオイルを油浸液として使用する液浸系顕微鏡対物レンズであって、物体側より順に、物体側に凹面を向けた接合面を有する平凸接合レンズからなる第1レンズ群と、少なくとも1枚の正の単レンズを含む第2レンズ群と、少なくとも一つの3枚接合レンズを含む第3レンズ群と、像側に強い凹面を向けた負レンズを含む第4レンズ群と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ群を含む第5レンズ群からなり、前記第5レンズ群に含まれる物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分が負レンズと正レンズの接合レンズであり、次の条件(1)、(2)、(5)を満足する液浸系顕微鏡対物レンズ。
    (1) 0.6≦|R12/R13|≦1.4
    (2) 0.7≦|R12/f|≦1.5
    (5) νd(N)−νd(P)≧15
    ただし、R12は第1レンズ群の接合面の曲率半径、R13は第1レンズ群の像側の面の曲率半径、fは対物レンズ全系の焦点距離であり、νd(N)、νd(P)は夫々第5レンズ群に含まれ、物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成分の負レンズおよび正レンズのアッベ数である。
  3. 下記条件(3)を満足する請求項1記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
    (3) |f4/f|≦20
    ただしf4は第4レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離である。
  4. 下記条件(3)を満足する請求項2記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
    (3) |f4/f|≦20
  5. 下記条件(4)を満足する請求項2記載の液浸系顕微鏡対物レンズ。
    (4) n2−n1≧0.2
    ただし、n1、n2は夫々第1レンズ群の接合の物体側および像側のレンズのd線での屈折率である。
  6. d線の屈折率ndおよびアッベ数νdが夫々nd=1.5〜1.55、νd=40〜50であるオイルを油浸液を使用することを特徴とする請求項3記載の液浸系対物レンズ。
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