JP2007094079A - 光学装置及び走査型顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は高解像の2次元あるいは3次元の画像を得ることができる光学装置を提供すること。
【解決手段】光学装置であって、負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有する光学系を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学装置及びそれを用いた走査型顕微鏡に関する。
光あるいは電磁波を用いた光学素子、撮像光学系、観察光学系、投影光学系、信号処理系等の光学系及びそれらを用いた光学装置が従来より知られている。これらの光学系は光あるいは電磁波の波動性のために生ずる回折の為に、解像、点像強度分布の大きさが制限される欠点があった。
そこでこの回折限界を越える結像を実現する技術として以下の非特許文献2,5等では負屈折率媒質を用いることが記されている。
図8はその説明図であり、負屈折率媒質301により形成された平行平板380を用いた結像を示したものである。図8において、
WD(Working Distance)…物点と平行平板380の左側面の距離
d…像点と平行平板380の右側面の距離
t…平行平板380の厚さ
i…入射角
r…屈折角
s …負屈折率媒質301の真空に対する屈折率
とする。
平行平板380の周囲の真空に対する屈折率はn0 であり真空の場合n0 =1である。図8はn0 =1,ns =−1の場合を示している。
矢印は物体から出た光のうちの放射光成分を示している。非特許文献2によれば屈折の法則が成り立つから
0 sin i=ns sin r …式(101)
であり、n0 =1,ns =−1とすれば
r=−i …式(102)
となる。従って、
WD+d=t …式(103)
を満たすt0′のところに放射光成分の光は像点として結像する。
一方、物点から出たエバネッセント波も式(103)を満たすdにおいて、物点と等強度になる。物体から出たすべての光が像点に集るので回折限界を越える結像が実現する。これを完全結像と呼ぶ。完全結像は負屈折率媒質301の周囲が真空でなくても、式(103)かつ
s =−n0 …式(104)
を満たせば実現することが以下の非特許文献2により知られている。
図8において、408は撮像素子である。
一方負屈折率媒質を用いた光学系として、以下の非特許文献5があるが、光ディスク用の光学系であり、2次元に広がった画像の結像用ではなかった。
光学系の仕組みと応用、70−73,73−77,166−170 オプトロニクス社、2003年 J.B.Pendry Phys.Rev.Lett.,Vol 85,18(2000)3966-3969 M.Notomi Phys.Rev.B.Vol 62(2000)10696 V.G.Veselago Sov.Phys.Usp.Vol.10,509-514(1968) L.Liu and S.He Optics Express Vol.12 No.20 4835-4840(2004) 佐藤・川上 オプトロニクス 2001年7月号 197ページ Fang,etal.,SCIENCE Vol 308 534(2005) US 2003/0227415 A1 US 2002/0175693 A1
この点に鑑みるに本発明は、高解像の2次元あるいは3次元の画像を得ることができる光学装置及びそれを用いた走査型顕微鏡を提供するものである。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、光学装置であって、負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有する光学系を備える。
また、本発明の第2の態様は、光学装置であって、光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、前記物体からの光を検出する光検出器と、を備えており、前記対物光学系は負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有する。
また、本発明の第3の態様は、光学装置であって、負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有し、光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、前記走査型光偏向器と前記対物光学系の瞳とが互いに光学的にほぼ共役となるように、前記走査型光偏向器と前記対物光学系との間に配置された瞳投影光学系と、
前記物体からの光を検出する光検出器と、を具備する。
また、本発明の第4の態様は、走査型顕微鏡であって、複数の光学特性可変光学素子を有する光学系を備える。
本発明によれば、高解像の2次元あるいは3次元の画像を得ることができる。
図1は本発明の一実施形態を示しており、負屈折率媒質301を用いた走査型顕微鏡501である。空気中に配置されており、この例では負屈折率媒質301は平行平板形状をしている。光源303(例えばガスレーザー、半導体レーザー、水銀ランプ等)から出た光は、ビームエキスパンダー502、ピンホール503、光束分割器(例えばビームスプリッター、ハーフミラー等)504、光偏向器505(例えばガルバノミラー)、瞳投影光学系506を通り、対物レンズ306、負屈折率媒質301を経て物体307に入射する。ここでは対物レンズ306と負屈折率媒質301とを合わせて対物光学系520と呼ぶことにする。
物体307で反射された光は負屈折率媒質301、対物レンズ306、瞳投影光学系506、光偏向器505へと進み、光束分割器504で下方に曲げられ共焦点レンズ507、ピンホール508を通り、光検出器(例えばフォトマルチプライヤー、フォトダイオード等)324で受光される。
対物レンズ306、負屈折率媒質301で物体307上に集光された光源の像、すなわち光点は光偏向器505を動作させることにより、物体307上をx,y方向に動く。つまり光偏向器505によって光点は走査される。
光検出器324で検出された信号は、信号処理器509、画像メモリー510を経て、テレビモニター511に光点の走査によって得られた2次元画像が表示される。また、瞳投影光学系506によって、対物光学系520の瞳と光偏向器505とは互いに共役となっている。
ピンホール503とピンホール508は物体の観察面と共役関係にある。つまり共焦点光学系を構成しており、このため物体307、あるいは負屈折率媒質301等で生ずる不要なフレア光がカットでき、コントラストの良い画像が得られる。
対物レンズ306のNAは例えば1を越えており、エバネッセント波を励起できる。対物レンズ306には、正の屈折率を有する媒質で形成された光学素子、例えばガラスからなるレンズ306−1,306−2が含まれている。
図2は、図1の対物レンズ306近傍の拡大図を示している。ここでは、対物レンズ306の最も物体側の面を311とする。対物レンズ306の中間結像点をFFで表わす。面311と中間結像点FFの距離をgとする。
中間結像点FFからdだけ離れた位置には例えば平行平板状の負屈折率媒質301が配置されている。dは中間結像点FFと負屈折率媒質の上面310との距離を表す。dの値は例えば10μmである。312は負屈折率媒質301の物体側の面である。
ここで、負屈折率媒質301の屈折率ns を−1.0003、厚さtを例えば、210μmとする。WDは負屈折率媒質301と物体307の距離である。WDについては後に詳述する。
周囲の媒質は空気なのでn0 =1.0003であり、ns =−n0 となるため、物体307で散乱された光線は図2の矢印で示すように通常と異なる屈折をする(非特許文献2参照)。
入射角をi、出射角をrとすれば
屈折の法則より、
sin r=(n0 /ns )sin i …式(0−4)
である。
従って、
r=−i …式(0−3)
である。
非特許文献2によれば
t=WD+d …式(1)
のとき、負屈折率媒質301は、物体307を中間結像点FFに完全結像する。ここで言う完全結像とは、回折限界の影響を受けない、放射光も、エバネッセント波も含めた全ての電磁波としての光を結像することを指す。このためFFに物体があるのと等価となる。
FFから面311までの距離をgとする。
gの値は、
0≦g≦λ …式(0)
であり、中間結像点FFは面311に非常に接近している。これはエバネッセント波を有効に利用するために望ましい条件である。実用的には
0≦g≦10λ …式(0−1)
でもよい場合がある。
なお、λは用いる光の波長であり、可視光の場合λは0.35μm〜0.7μmである。
このようにして、NA>1.0の、エバネッセント波を含む結像が可能となるのである。これによって高解像度の走査型顕微鏡が実現できる。
なお、用途によっては、
0≦g≦1000λ …式(0−1−0)
でもよい。
式(0)〜式(0−1−0)において、gの下限を0.1λ/Aとすれば、レンズ表面311上のゴミ、キズ等がピンボケになり、悪影響が減るのでなお良い。但し、Aは、対物レンズ306のFFにおける開口数(NA)である。
式(0)〜式(0−1−0)で、gの下限を0.6λ/Aとすれば、ゴミ、キズ等の影響がさらに低減されるので良い。
式(0)〜式(0−1−0)で、gの下限を1.3λ/Aとすれば、ゴミ、キズ等の影響がさらに大幅に減るので良い。
仮にd=10μmとすれば式(1)よりWD=200μmとなり、WDの良いことは従来にないメリットであり、gが0〜数十nmであれば、結像性能は対物レンズ306を物体307に直接ほぼ密着させた固体浸レンズを用いた走査型顕微鏡とほぼ同等である。
なお走査型顕微鏡は同NAの通常の顕微鏡に比べ20%〜40%解像が良い。
このため、固体浸レンズ並のNAを持つ光学系を用いて図1に示すような走査型顕微鏡501を作ればさらに良い解像の顕微鏡を得ることができる。
本発明の一実施形態は、負屈折率媒質で形成された光学素子(301等)と結像光学系(306等)とを組合せて配置したことがポイントである。この実施形態では負屈折率媒質301の像側に結像光学系を配置した構成となっている。
そして、負屈折率媒質301によって結像された物体像(中間結像)を対物レンズ306によって再結像していることが特徴である。中間結像は図2の例では実像であるが、光学系の用途によっては虚像でもよい。また、図2の例では、照明光と観察光とが逆方向に計2回、負屈折率媒質301を透過している特徴がある。
以上の説明では、g≧0の場合について述べたが、
g<0 …式(0−5)
でもよい。なぜなら、d+g>0 …式(0−6)
であれば、光学素子同士がぶつかることなく結像関係を維持できるからである。g<0というのはFFがレンズ(例えば306−1)の中に入ることを意味する。ただし、gが小さくなりすぎると、完全結像の条件がくずれてくるので、
−t≦g<0 …式(0−7)
を満たすことが望ましい。用途によっては、
−3t≦g<0 …式(0−8)
を満たせばよい。光学系によっては、
−10t≦g<0 …式(0−9)
を満たせばよい場合もある。なお、d+g=0でもよい。
gの値を実長で示せば、−100mm≦g<0 …式(0−10)
とするのが良い。gの値が式0−10の下限を下まわるとレンズの製作が困難になってくる。
−10mm≦g<0 …式(0−11)
とすればなお良い。
式(0−5)〜式(0−11)で、gの上限を(−0.1λ)/Aとすれば、エバネッセント波を確実に利用でき、かつ、レンズ表面311上のゴミ、キズ等がピンボケになり、悪影響が減るのでなお良い。式(0−5)〜式(0−11)でgの上限を、(−0.6λ)/Aとすれば、ゴミ、キズ等の影響がさらに減るので良い。
式(0−5)〜式(0−11)でgの上限を、(−1.3λ)/Aとすれば、ゴミ、キズ等の影響がさらに大幅に減るので良い。
式(1)は厳密に守られなくてもよい。負屈折率媒質301による像位置は負屈折率媒質301の屈折率の製造誤差、面精度の誤差等で式(1)からずれる場合もあるからである。
0.8(WD+d)≦t≦1.2(WD+d) …式(2)
であればよい。
製品によっては
0.5(WD+d)≦t≦1.5(WD+d) …式(3)
で許容される場合もある。
製品の利用条件によっては、
0.15(WD+d)≦t≦4.0(WD+d) …式(4)
でも良いことがある。
あるいは、t≦0.9(WD+d) …式(4−1)
を満たすようにすれば、長めのWDを確保できるので良い。
図1〜2の例では、負屈折率媒質301と負屈折率媒質301に最も近いレンズ(対物レンズ306)とが所定の距離だけ隔てて配置されている。
このようにすれば、例えば、物体とぶつかって負屈折率媒質301が破損した場合でも、負屈折率媒質301だけを交換すれば機能を回復できるので良い。つまり、修理がしやすいのである。
対物レンズ306についてであるが、この光学系の物体側のNAは1.0以上であることが望ましいが、1.0未満でも良い。例えば0.2以上、0.8以上、あるいは0.2以下、0.8以下でもよい。なぜなら負屈折率媒質301によってWDを伸す効果はあるからである。
対物レンズ306の上記NAは、1.15以上とすると、高解像が実現できるので良い。さらに、上記NAを1.3以上とすると、水浸対物レンズ並あるいは水浸対物レンズでは実現できなかった高解像が実現できるのでなお良い。
上記NAを1.5以上とすれば、油浸対物レンズ並の高解像が実現できるのでさらに良い。
なお、負屈折率媒質301の形状についてであるが、図1、図2の実施形態において、負屈折率媒質301の形状は平行平板でなくても良い。すなわち、図3に示すように、負屈折率媒質で形成され、物体側に凹面を有するレンズ301−2を用いても良い。WDを伸ばす効果に加えて収差補正の効果等が得られる。図3において負屈折率媒質でできたレンズ301−2は片側が平面で、もう一方の面が凹の曲面であるが、両凸レンズ、平凸レンズ、両凹レンズ、メニスカス凸レンズ、メニスカス凹レンズ等の形状でも良い。
負屈折率媒質でできたレンズ301−2の曲面の形状は、球面でも、非球面でも、自由曲面でも回転非対称面、拡張曲面等でも良い。
図1では光偏向器505を動かすことによって物体面のx,y方向を走査することができる。z方向を走査するのには顕微鏡のステージを上下に動かし、物体307自体を動かしてもよいのであるが、物体307が振動によって変形するために観察がしにくい、等の問題が発生する場合がある。
図4はこのような問題を解決するための走査型顕微鏡517の構成を示している。ここでは形状可変ミラー515,516を用いて、ピントの合う物体位置を変化させることを特徴とする。形状可変ミラー515,516は例えば静電気力で駆動する方式のものを用いることができる。上側電極を兼ねた光反射面518と下側電極519a,519b,519cの間に駆動回路300からの直流電圧を印加して電極間の静電気力により光反射面518を凹形状に変形することができる。
形状可変ミラー516も動作原理は同じである。同時に2つの可変形状ミラー515、516を変形させて用いることで、ピントの合うz方向位置を動かしつつ、かつz方向走査で生ずる光学系の収差変動を小さくできるメリットがある。
形状可変ミラー515,516の代わりに、形状の変化しない可変焦点ミラー、可変焦点レンズ等を用いてもよい。可変焦点ミラー、可変形状ミラー、可変焦点レンズ、可変収差レンズ等はいずれも光学特性可変光学素子の1例である。
図1、図4ではいずれも落射型の走査型顕微鏡について述べたが、これらに限らず透過型の走査型顕微鏡の光学系に負屈折率媒質を用いてもよい。
図1、図4等の例で、光源として、レーザー光のような単色光を用いれば、負屈折率媒質301のもつ色分散の影響が出にくくなり、高解像の光学装置、走査型顕微鏡が得られるので良い。
以下に、WDについて詳細に説明する。WDの値は
100nm≦WD≦20mm …式(7)
とするのが良い。
式(7)の下限を下回ると作動距離が小さくなりすぎ、扱いにくい。式(7)の上限を上回ると負屈折率媒質が大きくなりすぎ、コスト、加工上、不利である。また光学装置としての寸法が大きくなりすぎる点も問題となってくる。
製品によっては
20nm≦WD≦200mm …式(8)
でも許容できる。
1100nm≦WD≦200mm …式(8−0−1)
とすれば、さらに使いやすい光学装置が得られる。
0.01mm≦WD≦200mm …式(8−0−2)
とすれば、なお使いやすく、光学装置のWDを決める機構が簡単になるので良い。
0.1mm≦WD≦200mm …式(8−0−3)
とすれば、さらに使いやすく、光学装置の機械的精度もさらに下げられるので良い。
また、
WD>d …式(8−1)
を満たすことが望ましい。
tの値が同じなら式(1)により、dの値は小さいほどWDを大きくできるからである。
WD>0.1d …式(8−2)
でも製品によっては許容できる。
dの値を小さくすることで、306等のレンズの大きさを小さくすることもできるので良い。
また、dの値は解像度を良くするためには、
d≧0 …式(8−2−1)
を満たすことが望ましいが、用途によっては、
d<0 …式(8−2−2)
でもよい。
式(8−2−1)で、dの下限を0.1λ/Aとすれば、FFは、レンズ306−1側に近づき、エバネッセント波が利用しやすくなり、かつ、面310上のゴミ、キズ等がピンボケになり、悪影響が減るのでなお良い。
式(8−2−1)で、dの下限を0.6λ/Aとすれば、さらにエバネッセント波を利用しやすくなるので、解像を向上させやすくなり、かつ、ゴミ、キズ等の影響もさらに減らせるのでよい。
式(8−2−1)で、dの下限を1.3λ/Aとすれば、さらに大幅にエバネッセント波を利用しやすくなるので、解像を向上させやすくなり、かつ、ゴミ、キズ等の影響もさらに大幅に減らせるのでよい。但し、Aは光学系のFFにおける開口数である。
式(8−2−1)で、dの下限を0.005mmとすれば、負屈折率媒質301と上部のレンズ系との距離を広げやすくなるので、負屈折率媒質301と上部のレンズ系との距離を保つための枠構造が簡単になり良い。
式(8−2−2)で、dの上限を(−0.1λ)/Aとすれば、面310上のゴミ、キズ等がピンボケになり悪影響が減るのでなお良い。
式(8−2−2)で、dの上限を(−0.6λ)/Aとすれば、ゴミ、キズ等の影響がさらに減るので良い。
式(8−2−2)で、dの上限を(−1.3λ)/Aとすれば、ゴミ、キズ等の影響がさらに大幅に減るので良い。
但し、Aは、結像光学系306等のFFにおける開口数(NA)である。ここで、光学面上のゴミ、キズ等の結像性能への影響についてまとめておく。すでに、g、dの条件式で説明したように、FFから直前あるいは直後の光学面までの距離が大きいほど、その光学面のゴミ、キズ等の影響は小さくなる。ここで言う距離は、光学的な長さ(空気換算長)である。
そして、その距離は少なくとも0.1λ/A以上あることが望ましい。そして、0.6λ/Aあるいは1.3λ/A以上あればなお良い。上記の光学面には負屈折率媒質の表面も含まれる。
また、WDの値は、光学装置の機械的構造を工夫すること等で、可変できるようにしておくことが望ましい。顕微鏡のステージ等はその一例である。
また、負屈折率媒質301とレンズの最も負屈折率媒質301寄りの面(図2で言えば面311)とが接着されていてもよい。あるいは、負屈折率媒質301をレンズ(図2で言えば306−1)を基板として形成しても良い。これらの場合、dの値は近似的に0、あるいは0となる。
あるいは、負屈折率媒質301を透明な平板上に形成し、この透明な平板が結像に用いるレンズの一部をなすように配置してもよい。配置する場所としては、結像レンズ系(図1で言えば対物レンズ306)の最前部(図1で言えばレンズ306−1の物体側)が良い。基板として用いるレンズ、あるいは平板は正の屈折率を有する材料で作れば低コストで製作できるので良い。以上のように、基板上に負屈折率媒質301を設ける場合でもWD、dの値は負屈折率媒質301の表面から計測するものとする。
図5に、正の屈折率を有する材料で形成された平板450の上に形成した平板形状の負屈折率媒質301を用いた顕微鏡対物レンズの例を示した。
平板450,レンズ306−1,306−2を合わせて対物レンズ306を形成している。中間結像点FFはわずかに平板450の中に入っている。レンズ306−1と平板450とは接着されているが、密着させても良い。後述の式(12)、(13)は平板450の屈折率に対しても適用できる。
また完全結像の条件、式(1)からのずれについてであるが、
WD+d−t=Δ …式(8−3)
とした時、|Δ|の値が大きいほど結像状態は悪くなる。
|Δ|<λ …式(8−4)
であればある程度の結像状態の低下でおさえられる。
実用的には製品によっては
|Δ|<10λ …式(8−4−1)
まで許容できる。
利用条件によっては、|Δ|<100λ …式(8−5)まで許容できる。
式(8−4−1)〜(8−5)の|Δ|の下限を、0.1λ/Aとすれば、WDが長めに確保できる等のメリットがあるので良い場合がある。
また、これまで述べた実施形態ではns /n0 =−1であった。負屈折率媒質301が平行平板の場合、理想的にはns /n0 =−1である。しかし実際には負屈折率媒質301の製作誤差、使用波長のズレなどでns /n0 =−1にできないこともあり、この時次式を満すことが望ましい。
Figure 2007094079
nの値が上記をはずれると、完全結像が成り立たなくなり、解像度が低下する。製品によっては
Figure 2007094079
であれば良い。
WDを大きく取るためだけなどの用途では
Figure 2007094079
でも良い場合がある。
負屈折率媒質に最も近いレンズ又は光学素子(図1で言えば306−1)の屈折率をNとすると、Nは大きいほど解像度が上がるので良い。
N≧1.3 …式(12)
とすれば、広い用途に利用できる。
N≧1.7 …式(13)
とすればなお良い。
式(12)、(13)でNの上限値を1.82とすれば、ガラスの吸収(着色)が少なくなるので良い。
N≧1.86 …式(13−1)
とすれば、着色はあるものの、高解像が実現できるので良い。
負屈折率媒質301の真空に対する屈折率をns 、空気の真空に対する屈折率をnA とする。1気圧、波長500nmのとき、nA =1.0002818である。
光学装置の周囲が空気の場合の理想的な完全結像のための必要条件は、
s =−nA …式(15)
である。
光学装置の周囲が真空の場合の理想的な完全結像のための必要条件は、
s =−1.0 …式(16)
である。
また、図1、図2、図3、図4、図5の例でdまたはWDの部分を水、油等の液体で満たしても良い。このようにすると、ns の値が−1でなくても良く、負屈折率媒質301の材料を選択しやすくなるメリットがある。その場合、水、油等の液体の屈折率をnL とすれば、完全結像を実現するための必要条件は、
s =−nL …式(15−3)
となる。
液体に対する負屈折率媒質301の比屈折率をnとすれば、式(9)、式(10)、式(11)は(ns /n0 )をnで置きかえれば同様に適用できる。
tの値について述べる。実用上、光学装置の使い勝手を良くするために、WDを大きくとるほうが良い。
式(1)からWDはtと同程度の値となる。従って、
0.1mm≦t≦300mm …式(17)
とするのがよい。tの値が上限を越えると、光学装置が大きくなり、製造しにくくなる。
製品によっては、
0.01mm≦t≦300mm …式(18)
でも許容される。
用途によっては、
1100nm≦t≦200mm …式(19)
あるいは、
30nm≦t≦50mm …式(20)
でも許容できる場合がある。
また、式(17)あるいは式(18)を満たせば、光学素子としての負屈折率媒質の機械的強度が増すので、光学装置の組み立て時の取り扱いが楽になるので良い。あるいは、負屈折率媒質を支える基板が不要になる可能性もでてくるので良い。
式(19)、(20)で、tの上限値を0.01mmとすれば、負屈折率媒質を薄膜として蒸着あるいはスパッタリング等で製造する可能性も出てくるので良い。
例えば、フォトニック結晶を自己クローニング法で製作することが考えられる(非特許文献6参照)。
なお、負屈折率媒質を含む光学系の光軸に沿って計測した長さは20m以下とすれば、光学系及び光学装置が製作しやすいのでなお良い。
また、本願の図1、図2、図3、図4、図5の実施形態に示されているように、結像光学系306等に対する物点(FF)と、結像光学系までの距離はいずれも有限である特徴がある。
また、本願で完全結像という用語を用いたが、これは100%完全な結像が行われない場合、例えば50%解像が向上している場合、も含むものとする。つまり、例えば、通常の回折限界よりは解像力はある程度向上している、というような場合も含めるものとする。
以下、本発明に共通して言える内容を述べる。負屈折率媒質301の具体的な物質としてはフォトニック結晶が挙げられる。図6は、フォトニック結晶340の第1の具体例を示し、図7は、フォトニック結晶340の第2の具体例を示している。図6、図7に示すように、フォトニック結晶340はλ〜数十分の1λ程度の周期的な構造を持つ物質で、リソグラフィー等によって作られる。材質はSiO2 、アクリル、ポリカーボネート等の合成樹脂などの誘電体、GaAs等である。ここでλは使用する光の波長である。図中のX,Y,Z方向の繰返しの周期Sx ,Sy ,Sz の値がλ〜数十分の1λ程度の値を持つ。フォトニック結晶のバンド端近傍で負屈折率を実現することができることが知られている(非特許文献3を参照のこと)。図のz方向を光学系の光軸とするのが良い。
Z軸はフォトニック結晶の回転対称性の最も良い軸の方向である。
Sx ,Sy ,Sz は次式のいずれかを満たすことが望ましい。
λ/10<Sx <λ …式(5−1)
λ/10<Sy <λ …式(5−2)
λ/10<Sz <λ …式(5−3)
Sx ,Sy ,Sz の値が上限を越えても下限を下回ってもフォトニック結晶として機能しなくなる。
用途によっては、
λ/30<Sx <4λ …式(5−4)
λ/30<Sy <4λ …式(5−5)
λ/30<Sz <4λ …式(5−6)
のいずれかを満たせばよい。
負屈折率媒質についてであるが、媒質の比誘電率εが負で、かつ、媒質の比透磁率μが負のとき、媒質の屈折率が
Figure 2007094079
になることが知られている。
また、負屈折率媒質としては、負屈折を示す物質、近似的に負の屈折を示す物質、例えば銀、金、銅等の薄膜、特定の偏光方向について負屈折率を示す物質、らせん構造を持つ物質、誘電率εが負の物質の薄膜等を用いてもよい。
また、負屈折率媒質のことを左手系材料(Left handed material)と呼ぶこともある。本願ではこれら負屈折率媒質、左手系材料、近似的に負の屈折を示す物質、特定の偏光方向について負屈折率を示す物質、らせん構造を持つ物質、誘電率εが負の物質の薄膜等をすべて含めて負屈折を示す媒質と呼ぶことにする。完全結像を示す物質も負屈折を示す媒質に含まれる。また、誘電率εが負の物質の薄膜の場合、
ε=−εc …式(5−6−9)
を満たすとほぼ完全結像が実現するので良い。また実用的には
−1.2εc ≦ε≦−0.8εc …式(5−7)
を満たすとよい。用途によっては、
−1.7εc ≦ε≦−0.5εc …式(5−8)
でもよい。
但し、εc は誘電率εの物質の薄膜と接する媒質、あるいは薄膜の周囲の媒質の誘電率である。
用いる光の波長としては主に単色光を用いた例を実施形態で述べたが、これに限らず連続スペクトルの光源、白色光源、複数の単色光の和、スーパールミネッセントダイオード等の低コヒーレンス光源等を用いてもかまわない。
波長としては空気中でも伝送可能なこと、光源が入手しやすいことから等から、0.1μm〜3μmを用いるのがよい。可視波長ならばさらに利用しやすいので良い。波長を0.6μm以下にすれば、解像が向上するのでなお良い。また本願で光という用語を用いた場合、電磁波も含むものとする。
最後に、本実施形態で用いられた技術用語の定義を述べておく。
光学装置とは、光学系あるいは光学素子を含む装置のことである。光学装置単体で機能しなくてもよい。つまり、装置の一部でもよい。
光学装置には、撮像装置、観察装置、表示装置、照明装置、信号処理装置、光情報処理装置、投影装置、投影露光装置、等が含まれる。
撮像装置の例としては、フィルムカメラ、デジタルカメラ、PDA用デジタルカメラ、ロボットの眼、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ、テレビカメラ、動画記録装置、電子動画記録装置、カムコーダ、VTRカメラ、携帯電話のデジタルカメラ、携帯電話のテレビカメラ、電子内視鏡、カプセル内視鏡、車載カメラ、人工衛星のカメラ、惑星探査機のカメラ、宇宙探査機のカメラ、監視装置のカメラ、各種センサーの眼、録音装置のデジタルカメラ、人工視覚、走査型顕微鏡、投影露光装置、ステッパー、アライナー、光プローブ型顕微鏡等がある。デジカメ、カード型デジカメ、テレビカメラ、VTRカメラ、動画記録カメラ、携帯電話のデジタルカメラ、携帯電話のテレビカメラ、車載カメラ、人工衛星のカメラ、惑星探査機のカメラ、宇宙探査機のカメラ、録音装置のデジタルカメラなどはいずれも電子撮像装置の一例である。
観察装置の例としては、顕微鏡、望遠鏡、眼鏡、双眼鏡、ルーペ、ファイバースコープ、ファインダー、ビューファインダー、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工視覚等がある。
表示装置の例としては、液晶ディスプレイ、ビューファインダー、ゲームマシン(ソニー社製プレイステーション)、ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、頭部装着型画像表示装置(head mounted display:HMD)、PDA(携帯情報端末)、携帯電話、人工視覚等がある。
ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、等は投影装置でもある。
照明装置の例としては、カメラのストロボ、自動車のヘッドライト、内視鏡光源、顕微鏡光源等がある。
信号処理装置の例としては、携帯電話、パソコン、ゲームマシン、光ディスクの読取・書込装置、光計算機の演算装置、光インターコネクション装置、光情報処理装置、光LSI、光コンピュータ、PDA等がある。
情報発信装置とは、携帯電話、固定式の電話、ゲームマシン、テレビ、ラジカセ、ステレオ等のリモコンや、パソコン、パソコンのキーボード、マウス、タッチパネル等の何らかの情報を入力し、送信することができる装置を指す。
撮像装置のついたテレビモニター、パソコンのモニター、ディスプレイも含むものとする。
情報発信装置は、信号処理装置の中に含まれる。
撮像素子は、例えばCCD、撮像管、固体撮像素子、写真フィルム等を指す。また、平行平面板はプリズムの1つに含まれるものとする。観察者の変化には、視度の変化を含むものとする。被写体の変化には、被写体となる物体距離の変化、物体の移動、物体の動き、振動、物体のぶれ等を含むものとする。撮像素子、ウエハー、光ディスク、銀塩フィルム、等は結像部材の例である。
拡張曲面の定義は以下の通りである。
球面、平面、回転対称非球面のほか、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点、線を有する面等、いかなる形をしていても良い。反射面でも、屈折面でも、光になんらかの影響を与えうる面ならば良い。
本発明では、これらを総称して拡張曲面と呼ぶことにする。
結像光学系とは、撮像光学系、観察光学系、投影光学系、投影露光光学系、表示光学系、信号処理用光学系等を指す。
撮像光学系の例としてはデジタルカメラの撮像用レンズがある。
観察光学系の例としては顕微鏡光学系、望遠鏡光学系等がある。
投影光学系の例としてはビデオプロジェクターの光学系、リソグラフィー用の光学系、光ディスクの読み出し、書き込み光学系、光ピックアップの光学系等がある。
投影露光光学系の例としてはリソグラフィー用の光学系がある。
表示光学系の例としてはビデオカメラのビューファインダーの光学系がある。
信号処理光学系の例としては光ディスクの読み出し、書き込み光学系、光ピックアップの光学系がある。
光学素子とはレンズ、非球面レンズ、鏡、ミラー、プリズム、自由曲面プリズム、回折光学素子(DOE)、不均質レンズ等を指すものとする。平行平板も光学素子のひとつである。
(付記)
1.負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有する光学系を備えたことを特徴とする走査型顕微鏡。
2.負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、正の屈折率を有する光学素子とを有する光学系を備えた走査型顕微鏡。
3.負屈折を示す媒質で形成された光学素子による結像関係と、結像光学系による結像関係との両方を含むことを特徴とする光学系を備えた走査型顕微鏡。
4−1.光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、前記物体からの光を検出する光検出器と、を備えており、前記対物光学系は負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有することを特徴とする走査型顕微鏡。
4−1−1.光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、
前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、
前記走査型光偏向器と前記対物光学系の瞳とが互いに光学的にほぼ共役となるように、それらの間に配置された瞳投影光学系と、
前記物体からの光を検出する光検出器と、を備えており、
前記対物光学系は負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有することを特徴とする走査型顕微鏡。
4−2.前記光源が、レーザーであることを特徴とする付記4−1.に記載の走査型顕微鏡。
4−3.前記走査型光偏向器と前記光検出器との間に、前記物体と光学的に共役であるピンホールが配置されていることを特徴とする付記4−1.又は4−2.に記載の走査型顕微鏡。
4−4.前記光源と前記走査型光偏向器との間に光束分割器が配置されていて、該光束分割器と前記光検出器との間に、前記物体と光学的に共役であるピンホールが配置されていることを特徴とする付記4−1.乃至4−3.に記載の走査型顕微鏡。
4−5.前記走査型顕微鏡が落射型であることを特徴とする付記1.乃至4−4.に記載の走査型顕微鏡。
4−6.前記走査型顕微鏡が透過型であることを特徴とする付記1.乃至4−4.に記載の走査型顕微鏡。
4−7.前記対物光学系が負屈折を示す媒質で形成された光学素子と正の屈折率を有する光学素子を有することを特徴とする4−1.の走査型顕微鏡。
4−8.前記対物光学系が負屈折を示す媒質で形成された光学素子による結像関係と、結像光学系による結像関係との両方を含むことを特徴とする4−1.の走査型顕微鏡。
4−9.前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子が平行平板であることを特徴とする1.乃至4−8.に記載のもの。
4−10.式(0−1−0)、または式(0−5)を満たす1.乃至4−9.に記載のもの。
4−11.式(4)を満たすことを特徴とする1.乃至4−10.に記載のもの。
但し WDは、前記負屈折を示す媒質と物体または像面までの距離
dは、前記負屈折を示す媒質と光学系の中間結像点までの距離
tは、前記負屈折を示す媒質の厚さ
4−12.前記負屈折を示す媒質の屈折率が式(11)を満たすことを特徴とする1.乃至4−11.に記載のもの。
4−13.前記対物光学系の物体側あるいは中間結像のNAが1以上であることを特徴とする1.乃至4−12.に記載のもの。
4−14.前記対物光学系の物体側あるいは中間結像のNAが1未満であることを特徴とする1.乃至4−12.に記載のもの。
4−15.前記対物光学系が式(8−5)を満たすことを特徴とする1.乃至4−14.に記載のもの。
4−16.前記負屈折を示す媒質の周囲は空気であることを特徴とする1.乃至4−15.に記載のもの。
4−17.前記負屈折を示す媒質あるいは前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子の厚さが式(17)、(18)、(19)、(20)のいずれかを満たす1.乃至4−16.に記載のもの。
4−18.光軸方向に走査を行う4−1.の走査型顕微鏡。
5−1.前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子が曲面形状の光学面を有することを特徴とする1.乃至4−17.に記載のもの。
6.前記負屈折を示す媒質が負屈折率媒質であることを特徴とする1.乃至5−1.に記載のもの。
7.前記負屈折を示す媒質がフォトニック結晶であることを特徴とする1.乃至6.に記載のもの。
7−1.前記負屈折を示す媒質としてフォトニック結晶を用い、かつ当該フォトニック結晶の回転対称性の最も良い軸が前記対物光学系の光軸方向を向いていることを特徴とする1.乃至5−1.に記載のもの。
8.前記負屈折を示す媒質が完全結像の性質を示す媒質であることを特徴とする1.乃至7−1.に記載のもの。
9.前記負屈折を示す媒質が誘電率が負の物質の薄膜であることを特徴とする1.乃至8.に記載のもの。
9−1.前記負屈折を示す媒質が誘電率が負の物質の薄膜であり、かつ式(5−8)を満たすことを特徴とする1.乃至8.に記載のもの。
10−1.複数の光学特性可変光学素子を有する光学系を備えた走査型顕微鏡。
10−2.光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、
前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、
前記物体からの光を検出する光検出器と、を備えており、光路中に複数の光学特性可変光学素子を有することを特徴とする走査型顕微鏡。
11.光学特性可変光学素子と負屈折を示す媒質で形成された光学素子とを有する光学系を備えた走査型顕微鏡。
11−1.光学特性可変光学素子を備え、前記光学特性可変光学素子の光偏向作用の変化により光軸方向に走査を行う、負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有する光学系を備えた走査型顕微鏡。
12.光学特性可変光学素子を備えた4−1.の走査型顕微鏡。
12−1.光学特性可変光学素子を備え、前記光学特性可変光学素子の光偏向作用の変化により光軸方向に走査を行う、4−1.の走査型顕微鏡。
13.光、または電磁波を用いることを特徴とする1.乃至12−1.の顕微鏡。
本発明の一実施形態に係る走査型顕微鏡の構成を示す図である。 図1の対物レンズ306近傍の拡大図を示す図である。 負屈折率媒質として物体側に凹面を有するレンズ301−2を用いた構成を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る走査型顕微鏡の構成を示す図である。 図5に、正の屈折率を有する材料で形成された平板450の上に形成した平板形状の負屈折率媒質301を用いた顕微鏡対物レンズの例を示す図である。 フォトニック結晶340の第1の具体例を示す図である。 フォトニック結晶340の第2の具体例を示す図である。 従来技術について説明するための図である。
符号の説明
301 負屈折率媒質
303 光源
306 対物レンズ
307 物体(標本)
324 光検出器
501 走査型顕微鏡
502 ビームエキスパンダ
503 ピンホール
504 光束分割器
505 光偏向器
506 瞳投影光学系
507 共焦点レンズ
508 ピンホール
509 信号処理器
510 画像メモリ
511 テレビモニター
520 対物光学系

Claims (4)

  1. 負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有する光学系を備えたことを特徴とする光学装置。
  2. 光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、前記物体からの光を検出する光検出器と、を備えており、前記対物光学系は負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有することを特徴とする光学装置。
  3. 負屈折を示す媒質で形成された光学素子を有し、光源から発した光を物体上に集光させる対物光学系と、
    前記光源と前記対物光学系との間に配置されていて前記物体上に集光される光点を光学的に走査させる走査型光偏向器と、
    前記走査型光偏向器と前記対物光学系の瞳とが互いに光学的にほぼ共役となるように、前記走査型光偏向器と前記対物光学系との間に配置された瞳投影光学系と、
    前記物体からの光を検出する光検出器と、
    を具備することを特徴とする光学装置。
  4. 複数の光学特性可変光学素子を有する光学系を備えたことを特徴とする走査型顕微鏡。
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