JP4825053B2 - 光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学系及びそれを用いた光学装置に関するものである。
光学素子、顕微鏡、リソグラフィー光学系、光ディスク光学系等の光学系並びに、それらを用いた光学装置には、以下のようなものがある(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、特許文献1、特許文献2参照)。
近接場ナノフォトニクス入門、P7〜P14,P74〜75,P86〜P87 オプトロニクス社,2000年4月25日発行 上記の他、関連する文献として以下がある。 J.B.Pendry Phys. Rev.Lett., Vol85, 18(2000)3966-3969 M. Notomi Phy.Rev.B.Vol 62(2000) 10696 US 2003/0227415 A1 US 2002/0175693 A1 佐藤・川上 オプトロニクス 2001年7月号 197ページ オプトロニクス社 刊
図12は従来の近接場顕微鏡901の反射モードの構成を示す図である(非特許文献1参照)。光源303から出た光はハーフプリズム902、正の屈折率を有する物質でできた光学素子であるレンズ903を通り光ファイバプローブ904に入る。光ファイバプローブ904はコア910とクラッド909とからなるガラスファイバ905に金属コーティング906を施したものである。
光ファイバプローブ904に入った光は開口部907から出て観察対象としての物体307にあたる。物体307で反射された、エバネッセント波を含む光は開口部907を経て、ハーフプリズム902で反射され受光素子としてのフォトマルチプライヤ908に入り電気信号に変換される。
光ファイバプローブ904を主に横方向に走査することで電気信号から画像信号が得られる。
ここで開口部907と物体307の距離をWD(Working Distance)とする。開口部907の大きさは数ナノメートルから数十ナノメートルである。
また、従来、結像(対象物の像の形成)、あるいは光スポットの形成を行うための各種の光学系においては、使用される光あるいは電磁波の波動性に起因する回折のため、解像力に限界があった。そこで、このような回折限界を越える結像を実現する技術として上述の非特許文献2では負屈折率媒質を用いることを開示している。
図10はその説明図で、負屈折率媒質301で形成された平板380による結像のようすを示している。但し、
t0 …物点と平板380左側面の距離
t0′…像点と平板380右側面の距離
t…平板380の厚さ
i…入射角
r…屈折角
ns …301の真空に対する屈折率
とする。
平板380の周囲の屈折率はn0 であり真空の場合n0 =1である。図10はn0 =1,ns =−1の場合を示している。
本願で“光”という言葉には電磁波も含むものとする。
矢印は物体から出た光のうちの放射光成分を示している。非特許文献2によれば屈折の法則が成り立つから
n0 sin i=ns sin r …式(101)
であり、n0 =1,ns =−1とすれば
r=−i …式(102)
となる。従って、
t0 +t0′=t …式(103)
を満たす、t0′のところに放射光成分の光は像点として結像する。
一方、物点から出たエバネッセント波も式(103)を満たすt0′のところで、物点と等強度になる。物体から出たすべての光が像点に集るので回折限界を越える結像が実現する。これを完全結像と呼ぶ。完全結像は負屈折率媒質301の周囲が真空でなくても、式(103)かつ
ns =−n0 …式(104)
を満たせば実現することが非特許文献2により知られている。
この時エバネッセント波の強さは、図11に示すように物点からz方向に進むにつれて指数関数で減衰していき、負屈折率媒質301の内部では指数関数で増幅され、負屈折率媒質301を出たあと指数関数で再び減衰していく。
しかしながら、図12の例では微弱なエバネッセント波を検出するために開口部907を物体307に数十ナノメータまで近づける必要があり、距離WDが小さく、物体の種類が制限される、物体を傷つける可能性がある等の欠点があった。また、エバネッセント波は微弱であるため、ノイズが画像に入りやすい欠点があった。
本発明は、この点に鑑みるに、例えば、WDが長く、ノイズの少ない光学系及びそれを用いた近接場顕微鏡等の光学装置を提供するものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の本発明によれば、光源と、
負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、
光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、を具備し、
物体から発せられたエバネッセント波の強度が、物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に開口部材またはプローブを配置し、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と開口部材またはプローブの開口部との距離をs、負屈折率媒質と物体との距離をt0、負屈折率媒質の厚さをtとしたとき、
s<t−t0 …式(19)
t−t0>0 …式(20)
を満たすことを特徴とする光学装置を提供できる。
また、第2の本発明によれば、光源と、
負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、
光散乱用の微小物体と、を具備し、
物体から発せられたエバネッセント波の強度が、物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に光散乱用の微小物体を配置し、
負屈折を示す媒質で形成された光学素子と微小物体との距離をs、負屈折率媒質と物体との距離をt0、負屈折率媒質の厚さをtとしたとき、
s<t−t0 …式(19)
t−t0>0 …式(20)
を満たすことを特徴とする光学装置を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、
光検出用の開口部材またはプローブにより検出した光を電気信号に変換する際に、負屈折を示す媒質で形成された光学素子によるエバネッセント波の増幅率を考慮することが望ましい。
本発明によれば、WDが長く、ノイズの少ない光学系及びそれを用いた近接場顕微鏡等の光学装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る、負屈折率媒質301を用いた近接場顕微鏡401の構成を示す図である。動作は次のとおりである。
水銀ランプ、レーザー、半導体レーザー等の光源303から出た光は、照明レンズ890、スライドグラス891を通り、物体307を照明する。
物体307を通った光は、負屈折率媒質301を通り、光ファイバプローブ904に入る。光ファイバプローブ904はガラスファイバ905に金属コーティング906を施したものである。物体307で散乱された、エバネッセント波を含む光は開口部907を経て、光ファイバプローブ904、レンズ903を通り、プリズム892で反射されフォトマルチプライヤ908に入り電気信号に変換される。
負屈折率媒質301と光ファイバプローブ904を一体で横方向に走査あるいは負屈折率媒質301を物体307に対して固定し、光ファイバプローブ904単独で走査することで電気信号から画像信号が得られる。
電気信号から画像信号への変換は、信号処理装置894で行われる。画像信号は、コンピュータ895で処理され、テレビモニタ896に画像が表示される。負屈折率媒質301の物体側面312と物体307との距離をt0とする。図1でt0はWDに等しい。負屈折率媒質301の上面310と開口部907との距離をsとする。
本実施例では、開口部907の位置が上面310にごく接近しているのが特徴であり、
s<t−t0 …式(19)
t−t0>0 …式(20)
を満たす。
従って、物体307と開口部907とは、式(103)で表される完全結像の関係にはない。このようにすると、図11で示されるように、エバネッセント波の強度Eは、物体面でのエバネッセント波の強度E0よりも強くなり、ノイズの少ない画像信号が得られるのである。また、t0の値は、式(19)、式(20)を満たす範囲で、ある程度任意に選べるので長いWDを実現できるのである。
図11の点Qが開口部907の位置におけるエバネッセント波の強度E(t0+t+s)を示している。開口部907のz座標は、t0+t+sとなっている。
一方で、エバネッセント波の強度の増幅率は、物体307の空間周波数成分により異なるので、コンピュータ895による画像処置が必要となる。
以下、この画像処理について詳述する。物体307からの放射光成分については、開口部907が負屈折率媒質301の上面310に接近しているので、エバネッセント波に比べて強度が弱いので無視することにする。
図2のように座標系をとる。x軸は0点を通り、紙面に垂直で、裏面に向かう方向を正とする。
以下のように諸量を定義する。
898 …開口部907を走査する面でz軸に直交する面
F(x、y)…物体307の光強度分布
f(k、k)…物体307の光強度分布のフーリエ変換
G(x、y)…検出面898上のエバネッセント光強度分布
g(k、k)…検出面898上のエバネッセント光強度分布のフーリエ変換
…物体面の物体光の空間周波数の波数のx成分
…物体面の物体光の空間周波数の波数のy成分
n0 …物体307と物体側面312との間の媒質の屈折率
ns …負屈折率媒質301の屈折率
n1 …上面310と検出面898との間の媒質の屈折率
ここで、Gは、光ファイバプローブ904の走査によって得ることができる。Fが求めたい量である。t0、t、sは、測定しておくことができる既知の量である。
Figure 0004825053

ここで、cは真空中の光速度、
ωは用いる光の振動数に2πを掛けたものである。
とすれば、非特許文献2により、
g=f・exp(−kt0)・exp(+k’t)・exp(−k”s)
・・・式(23)
が得られる。
従って、
f=g・exp(+kt0)・exp(−k’t)・exp(+k”s)
・・・式(24)
より、物体光強度分布のフーリエ変換が求まることになる。従って、fを逆フーリエ変換すれば、求めたいFが得られるのである。
以上、式(21)以後の計算(画像処理)は、コンピュータ895により行われる。また、この画像処理は、物体の撮像結果に定量性を要求しない場合等、行なわなくて良い場合がある。
本実施例としては、以下のパラメータを用いている。
t0 =200nm
t =1000nm
s =30nm
n0 = 1.00028(空気の屈折率)
ns=−1.00028
n1 = 1.00028(空気の屈折率)
λ =500nm
なお、λは用いる光の波長である。可視光の場合、λは380〜700nmである。
以上、ここまでは、
ns=−n0=−n1 式(24−2)
であった。
しかしながら、
ns≠−n0 …式(25)
でも、ノイズ軽減、WD増大の効果はある程度実現できる。式(25)の場合でも、式(21)〜式(24)は適用できる。
この場合、式(19)、(20)に代わって、少なくとも1組のk、kに対して、
exp(−kt0)・exp(+k’t)・exp(−k”s)>1
…式(20−2)
を満たすと良い。
また、本発明の他の実施例に係る近接場顕微鏡におけるパラメータの例を以下に掲げる。
t0 =400nm
t =1500nm
s =50nm
n0 =1.33(水(HO)の屈折率)
ns=−2
n1=1.00028(空気の屈折率)
λ =650nm
また、本発明のさらに他の実施例に係る近接場顕微鏡におけるパラメータの例を以下に掲げる。
t0 =100nm
t =200nm
s =20nm
n0 =1.0(真空の屈折率)
ns=−3
n1=1.0
λ =800nm
本願に共通して言えることであるが、sについては小さいほうがエバネッセント波の増幅率が高くなるので良く、
s<300λ …式(25−1)
あるいは
s<30λ …式(25−2)
を満たすと良い。
s<3λ …式(25−3)
を満たすとなお良い。
s<λ/3 …式(25−4)
を満たすとさらに良い。
また、t0については、負屈折率媒質301によってエバネッセント波が増幅される以前に小さくなりすぎないために、
t0<500λ …式(26)
とするのが良い。
t0<20λ …式(26−2)
とすればなお良い。
t0<λ …式(26−3)
とすればさらに良い。
図3は、本発明の一実施形態に係る、負屈折率媒質301を用いた近接場顕微鏡401−2の反射モードの構成を示す図である。動作は次のとおりである。
水銀ランプ、レーザー、半導体レーザー等の光源303から出た光はハーフプリズム902、レンズ903を通り光ファイバプローブ904に入る。光ファイバプローブ904はガラスファイバ905に金属コーティング906を施したものである。
光ファイバプローブ904に入った光は開口部907から出て負屈折率媒質301を通り物体307にあたる。物体307で反射された、エバネッセント波を含む光は開口部907を経て、ガラスファイバ905を通り、ハーフプリズム902で反射されフォトマルチプライヤ908に入り電気信号に変換される。
負屈折率媒質301と光ファイバプローブ904を一体で横方向に走査あるいは負屈折率媒質301を物体307に対して固定し、光ファイバプローブ904単独で走査することで電気信号から画像信号が得られる。この例では負屈折率媒質301を逆方向に計2回光が通過している。
フォトマルチプライヤ908以降の信号処理は、図1の例と同じである。反射モードの光学系のため物体307が不透明でも観察できるメリットがある。
図4は、本発明の他の実施形態であり、負屈折率媒質301を用いた透過型の近接場顕微鏡315を示している。図4では照明光学系316と負屈折率媒質301の近傍のみを拡大して図示してある。
光源303の光はプリズム317に入り、全反射をする角度でプリズム317の物体314側の面318に入射する。観察対象としての物体314はこのためエバネッセント波で照明されることになる。物体314からの散乱光は負屈折率媒質301で屈折され、開口部907に入る。そして、光ファイバプローブ904により走査されて観察される。フォトマルチプライヤ908以後の信号処理は、図1の例と同じである。
式(19)、(20)、(20−2)、(21)〜(24)はこの例でも同様にあてはまる。本構成によれば、照明光によるノイズを低減できる。
図5は、本発明の他の実施形態であり、光散乱用の微小物体としてのカンチレバー911を用いた原子間力顕微鏡型近接場顕微鏡912である。カンチレバー911の代わりに微小球を用いてもよい。照明光学系316の構成は図4と同じである。
物体314から発せられた光はカンチレバー911の先端により散乱される。このときの散乱光がレンズ306に入り、図示していないフォトマルチプライヤに入射し、電気信号に変換される。電気信号の処理は、図1の例と同じである。
カンチレバー911を負屈折率媒質301と一体、あるいは別体で物体314に対して走査することで物体像が得られる。従来の原子間力顕微鏡型近接場顕微鏡に比べ作動距離(WD)を長くとれるのがメリットである。式(19)、(20)、(20−2)、(21)〜(24)は、この例にも同様にあてはまる。
図6は、ピンホール915を有する板916(開口部材)と、負屈折率媒質301を併用した近接場顕微鏡918である。照明光学系316の構成は図4と同じである。
ピンホール915は図4の例における開口部907と同等の役割をはたし、板916を負屈折率媒質301と一緒に、あるいは負屈折率媒質301とは別に、物体314に対して主に横方向に走査することで画像が得られる。ピンホール915の大きさは数nm〜数十nmである。
物体314から発した光は、ピンホール915を通過してフォトマルチプライヤ908に入り、電気信号に変換される。そしてそれを画像処理することで画像が得られる。フォトマルチプライヤ908以後の信号処理は、図1の例と同じである。式(19)、(20)、(20−2)、(21)〜(24)は、この例でも同様にあてはまる。
なお、負屈折率媒質301の形状についてであるが、図1,図3,図4,図5,図6の実施形態において、負屈折率媒質301の形状は平行平板でなくても良い。
図7に示すように負屈折率媒質で形成され、かつ物体側に凸面を有する負屈折率媒質レンズ301−3を用いても良い。図7において負屈折率媒質レンズ301−3は片側が平面で、もう一方の面が凸の曲面であるが、両凸レンズ、平凹レンズ、両凹レンズ、メニスカス凸レンズ、メニスカス凹レンズ等の形状でも良い。
負屈折率媒質レンズ301−3の曲面の形状は、球面でも、非球面でも、自由曲面でも回転非対称面、拡張曲面等でも良い。
なお、負屈折率媒質レンズ301−3の屈折率は−1でなくともよい。
以下、本発明に共通して言える内容を述べる。負屈折率媒質301の具体的な物質としてはフォトニック結晶が挙げられる。図8は、フォトニック結晶340の第1の具体例を示し、図9は、フォトニック結晶340の第2の具体例を示している。図8、図9に示すように、フォトニック結晶340はλ〜数十分の1λ程度の周期的な構造を持つ物質で、リソグラフィー等によって作られる。材質はSiO2 、TiO2 、アクリル、ポリカーボネート等の合成樹脂などの誘電体、GaAs等である。ここでλは使用する光の波長である。図中のX,Y,Z方向の繰返しの周期Sx,Sy,Szの値がλ〜数十分の1λ程度の値を持つ。フォトニック結晶のバンド端近傍で負屈折率を実現することができることが知られている(非特許文献3を参照のこと)。図のZ方向を光学系の光軸とするのが良い。
Z軸はフォトニック結晶の回転対称性の最も良い軸の方向である。
Sx,Sy,Szは次式のいずれかを満たすことが望ましい。
λ/10<Sx<λ …式(5−1)
λ/10<Sy<λ …式(5−2)
λ/10<Sz<λ …式(5−3)
Sx,Sy,Szの値が上限を越えても下限を下回ってもフォトニック結晶として機能しなくなる。
用途によっては、
λ/30<Sx<4λ …式(5−4)
λ/30<Sy<4λ …式(5−5)
λ/30<Sz<4λ …式(5−6)
のいずれかを満たせばよい。
負屈折率媒質についてであるが、媒質の比誘電率εが負で、かつ、媒質の比透磁率μが負のとき、媒質の屈折率が
Figure 0004825053
になることが知られている。
また、負屈折率媒質としては、負屈折を示す物質、近似的に負の屈折を示す物質、例えば銀、金、銅等の薄膜、特定の偏光方向について負屈折率を示す物質、らせん構造を持つ物質、誘電率εあるいは透磁率μが負、例えば−1の物質等を用いてもよい。
また、負屈折率媒質のことを左手系材料(Left handed material)と呼ぶこともある。本願ではこれらの負屈折率媒質、左手系材料、近似的に負の屈折を示す物質、特定の偏光方向について負屈折率を示す物質、らせん構造を持つ物質、誘電率εあるいは透磁率μが負の物質等をすべて含めて負屈折を示す媒質と呼ぶことにする。完全結像を示す物質も負屈折を示す媒質に含まれる。また、誘電率ε又は透磁率μが負の物質の場合、次式を満たすと良い。
ε’=ε/εc …式(5−6−1)
μ’=μ/μc …式(5−6−2)
で、ε’、μ’を定義する。
但し、
εcは、t0の部分の媒質の誘電率
μcは、t0の部分の媒質の透磁率
である。
この時、
−1.2<ε’<−0.8 …式(5−7)
を満たすとよい。用途によっては、
−1.6<ε’<−0.5 …式(5−8)
でもよい。透磁率がほぼ−1の物質の薄膜の場合は、式(5−7)、式(5−8)のε’をμ’で置き換えれば良い。また、本願で完全結像という用語を用いた場合、100%完全結像が行われない場合も含むものとする。例えば、回折限界の数倍結像性能が向上している場合も完全結像に含むものとする。結像性能が回折限界よりも数十%向上している場合も完全結像に含むものとする。
用いる光の波長としては実施形態で述べたものの他、これらに限らず連続スペクトルの光源、白色光源、複数の単色光の和、スーパールミネッセントダイオード等の低コヒーレンス光源等を用いてもかまわない。
波長としては空気中でも伝送可能なこと、光源が入手しやすいことから等から、0.1μm〜3μmを用いるのがよい。可視波長ならばさらに利用しやすいので良い。
波長を0.6μm以下にすれば解像が向上しやすいのでなお良い。
WDがある程度確保できるのであればt0 は小さいほど良いのであるが
t0 ≦10000λ …式(18−1)
あるいは、
t0 ≦1000λ …式(18−2)
でも製品によっては許容できる。
t0 ≦100λ …式(18−3)
とすればエバネッセント波を有効に利用でき良い。
t0 ≦5λ …式(18−4)
とすればさらに良い。
t0 の値を小さくすることで、負屈折率媒質301の大きさを小さくすることもできるので良い。
また、t0 の値は、光学装置の機械的構造を工夫すること等で、可変できるようにしておくことが望ましい。顕微鏡のステージ等はその一例である。
また、負屈折率媒質301を透明な平板上に形成し、配置してもよい。基板として用いるレンズ、あるいは平板は正の屈折率を有する材料で作れば低コストで製作できるので良い。
また、負屈折率媒質301の屈折率をnsとすると、ns<0である。負屈折率媒質301が平行平板の場合、理想的にはns/n0=−1である。しかし実際には負屈折率媒質301の製作誤差、使用波長のズレなどでns/n0=−1にできないこともあり、この時、次式を満すことが望ましい。
−1.1<ns/n0<−0.9 …式(9)
ns/n0の値が上記をはずれると、解像度が低下する。製品によっては
−1.5<ns/n0<−0.5 …式(10)
であれば良い。
用途によっては
−3<ns/n0<−0.2 …式(11)
でも良い場合がある。
なお本願の実施例に共通して言えることであるが、負屈折率媒質301の周囲は空気又は真空、水、油等としてもよい。
また図1、図3、図4、図5、図6、図7の例でt0 の部分を水、油等の液体で満たしてもよい。このようにするとnsの値が−1でなくても良く、負屈折率媒質301の材料を選択しやすくなるメリットがある。
負屈折率媒質301の周囲を真空にすると短波長の真空紫外光を用いることができること、空気のゆらぎによる解像の低下がないこと等により良い結像性能が得られる。周囲を空気とすれば光学装置が作りやすく、取扱いも容易となるので良い。光学装置のうち、負屈折率媒質301の周辺の光路だけを真空とし、光学装置の残りの部分は空気中に置いてもよい。
取扱いが容易で結像性能の良い光学装置が得られる。
空気の真空に対する屈折率をnA とする。1気圧、波長500nmのときnA =1.0002818である。
tの値について述べる。実用上光学装置の使い勝手を良くするために作動距離を大きく取る方がよい。式(19)から作動距離はtと同程度の値となる。従って
0.1mm≦t≦300mm …式(15−2)
とするのがよい。tの値が上限を越えると光学装置が大きくなり製造しにくくなる。
製品によっては
0.01mm≦t≦300mm …式(16−2)
でも許容される。
用途によっては
1100nm≦t≦200mm …式(17)
あるいは負屈折率媒質301に光の吸収がある場合などでは
30nm≦t≦50mm …式(18)
でも許容できる場合がある。
また式15−2あるいは16−2を満せば、光学素子としての負屈折率媒質の機械的強度が増すので、光学装置組立時の取扱いが楽になるので良い。
あるいは負屈折率媒質を支える基板が不要になる可能性もでてくるので良い。
式(17)、(18)でtの上限値を0.01mmとすれば、負屈折率媒質を薄膜として蒸着あるいはスパッタリング等で製造する可能性も出てくるので良い。
例えばフォトニック結晶を自己クローニング法で製作することが考えられる(非特許文献4参照)。
なお、負屈折率媒質を含む光学系の光軸に沿って計った長さは20m以下とすれば、光学系及び光学装置が製作しやすいのでなお良い。
最後に、本実施形態で用いられた技術用語の定義を述べておく。
光学装置とは、光学系あるいは光学素子を含む装置のことである。光学装置単体で機能しなくてもよい。つまり、装置の一部でもよい。
光学装置には、撮像装置、観察装置、表示装置、照明装置、信号処理装置、光情報処理装置、投影装置、投影露光装置、等が含まれる。
撮像装置の例としては、フィルムカメラ、デジタルカメラ、PDA用デジタルカメラ、ロボットの眼、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ、テレビカメラ、動画記録装置、電子動画記録装置、カムコーダ、VTRカメラ、携帯電話のデジタルカメラ、携帯電話のテレビカメラ、電子内視鏡、カプセル内視鏡、車載カメラ、人工衛星のカメラ、惑星探査機のカメラ、宇宙探査機のカメラ、監視装置のカメラ、各種センサーの眼、録音装置のデジタルカメラ、人工視覚、レーザ走査型顕微鏡、投影露光装置、ステッパー、アライナー、光プローブ型顕微鏡、近接場顕微鏡等がある。デジカメ、カード型デジカメ、テレビカメラ、VTRカメラ、動画記録カメラ、携帯電話のデジタルカメラ、携帯電話のテレビカメラ、車載カメラ、人工衛星のカメラ、惑星探査機のカメラ、宇宙探査機のカメラ、録音装置のデジタルカメラなどはいずれも電子撮像装置の一例である。
観察装置の例としては、顕微鏡、望遠鏡、眼鏡、双眼鏡、ルーペ、ファイバースコープ、ファインダー、ビューファインダー、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工視覚等がある。
表示装置の例としては、液晶ディスプレイ、ビューファインダー、ゲームマシン(ソニー社製プレイステーション)、ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、頭部装着型画像表示装置(head mounted display:HMD)、PDA(携帯情報端末)、携帯電話、人工視覚等がある。
ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、等は投影装置でもある。
照明装置の例としては、カメラのストロボ、自動車のヘッドライト、内視鏡光源、顕微鏡光源等がある。
信号処理装置の例としては、携帯電話、パソコン、ゲームマシン、光ディスクの読取・書込装置、光計算機の演算装置、光インターコネクション装置、光情報処理装置、光LSI、光コンピュータ、PDA等がある。
情報発信装置とは、携帯電話、固定式の電話、ゲームマシン、テレビ、ラジカセ、ステレオ等のリモコンや、パソコン、パソコンのキーボード、マウス、タッチパネル等の何らかの情報を入力し、送信することができる装置を指す。
撮像装置のついたテレビモニタ、パソコンのモニター、ディスプレイも含むものとする。
情報発信装置は、信号処理装置の中に含まれる。
撮像素子は、例えばCCD、撮像管、固体撮像素子、写真フィルム等を指す。また、平行平面板はプリズムの1つに含まれるものとする。観察者の変化には、視度の変化を含むものとする。被写体の変化には、被写体となる物体距離の変化、物体の移動、物体の動き、振動、物体のぶれ等を含むものとする。撮像素子、ウエハー、光ディスク、銀塩フィルム、等は結像部材の例である。
拡張曲面の定義は以下の通りである。
球面、平面、回転対称非球面のほか、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点、線を有する面等、いかなる形をしていても良い。反射面でも、屈折面でも、光になんらかの影響を与えうる面ならば良い。
本発明では、これらを総称して拡張曲面と呼ぶことにする。
結像光学系とは、撮像光学系、観察光学系、投影光学系、投影露光光学系、表示光学系、信号処理用光学系等を指す。
撮像光学系の例としてはデジタルカメラの撮像用レンズがある。
観察光学系の例としては顕微鏡光学系、望遠鏡光学系等がある。
投影光学系の例としてはビデオプロジェクターの光学系、リソグラフィー用の光学系、光ディスクの読み出し、書き込み光学系、光ピックアップの光学系等がある。
投影露光光学系の例としてはリソグラフィー用の光学系がある。
表示光学系の例としてはビデオカメラのビューファインダーの光学系がある。
信号処理光学系の例としては光ディスクの読み出し、書き込み光学系、光ピックアップの光学系がある。
光学素子とはレンズ、非球面レンズ、鏡、ミラー、プリズム、自由曲面プリズム、回折光学素子(DOE)、不均質レンズ等を指すものとする。平行平板も光学素子のひとつである。
本発明は、また以下のような種々の特徴を備えたものである。
(付記)
20.光源と、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、を具備し、物体から発せられたエバネッセント波の強度が、物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に前記開口部材またはプローブを配置したことを特徴とする光学装置。
20−1.光源と、光検出用あるいは照明用のプローブと、物体と前記開口部材またはプローブとの間に配置された負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、を具備し、物体から発せられたエバネッセント波の強度が、物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に前記開口部材またはプローブを配置したことを特徴とする光学装置。
20−2.光源と、光検出用あるいは照明用のプローブと、物体と前記開口部材またはプローブとの間に配置された負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、を具備し、式(19,かつ20),または式20−2を満たすことを特徴とする光学装置。
30.光源と、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、を具備し、前記開口部材またはプローブにより検出した光を電気信号に変換する際に、負屈折を示す媒質で形成された光学素子によるエバネッセント波の増幅率を考慮することを特徴とする光学装置。
30−1.光源と、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、前記開口部材またはプローブにより検出された光を電気信号に変換する変換素子とを具備し、該電気信号を画像信号に変換する際に、負屈折を示す媒質で形成された光学素子によるエバネッセント波の増幅率を考慮することを特徴とする光学装置。
30−2.光源と、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、前記開口部材またはプローブにより検出された光を電気信号に変換する変換素子とを具備し、該電気信号を画像信号に変換する際に、負屈折を示す媒質で形成された光学素子によるエバネッセント波の増幅率を考慮することを特徴とする光学装置。
30−3.光源と、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、前記開口部材またはプローブにより検出された光を電気信号に変換する変換素子とを具備し、該電気信号を画像信号に変換する際に、式24.に従うことを特徴とする光学装置。
40.光源と、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、光散乱用の微小物体と、を具備し、物体から発せられたエバネッセント波の強度が、物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に前記光散乱用の微小物体を配置したことを特徴とする光学装置。
40−1.光源と、光散乱用の微小物体と、物体と、前記微小物体との間に配置され、負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、前記微小物体により散乱された光を集光する光学系と、前記光学系により集光された光を電気信号に変換する変換素子と、を具備し、物体から発せられたエバネッセント波の強度が、物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に前記光散乱用の微小物体を配置したことを特徴とする光学装置。
40−1−1.前記電気信号を画像信号に変換する際に、負屈折を示す媒質で形成された光学素子によるエバネッセント波の増幅率を考慮することを特徴とする40−1.の光学装置。
50.前記物体に対して前記開口部材またはプローブまたは前記微小物体を走査することを特徴とする20.〜40−1−1.のいずれか1つに記載の光学装置。
51.前記物体に対して前記開口部材またはプローブまたは微小物体を、前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子と共に走査することを特徴とする20.〜40−1−1.のいずれか1つに記載の光学装置。
52.式25を満たすことを特徴とする20.乃至51.のいずれか1つに記載の光学装置。
53.式26または式18−1を満たすことを特徴とする20.乃至51.のいずれか1つに記載の光学装置。
60.前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子は平行平板であることを特徴とする20.〜51.のいずれか1つに記載の光学装置。
60−1.前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子の厚さが式(17)、(18)のいずれかを満たす20.乃至60のいずれか1つに記載の光学装置。
61.屈折率が正の材料で形成された光学素子を有し、前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子は、前記屈折率が正の材料で形成された光学素子を基板として前記基板上に形成されていることを特徴とする20.〜60.のいずれか1つに記載の光学装置。
65.前記負屈折を示す媒質の屈折率が式(11)を満たすことを特徴とする20.〜61.のいずれか1つに記載の光学装置。
66.前記負屈折を示す媒質を光が複数回通過することを特徴とする20.〜65.のいずれか1つに記載の光学装置。
67.受光素子を有することを特徴とする20.〜66のいずれか1つに記載の光学装置。
68.前記負屈折を示す媒質と、前記物体までの距離は可変である20.〜67のいずれか1つに記載の光学装置。
69.使用する光は単色光であることを特徴とする20.〜68.のいずれか1つに記載の光学装置。
70.使用する光の波長は0.1μm以上かつ3μm以下であることを特徴とする20.〜69.のいずれか1つに記載の光学装置。
71.前記負屈折を示す媒質はフォトニック結晶であることを特徴とする20.〜70.のいずれか1つに記載の光学装置。
71−1.前記負屈折を示す媒質としてフォトニック結晶を用い、かつ当該フォトニック結晶の回転対称性の最も良い軸が前記対物光学系の光軸方向を向いていることを特徴とする71.に記載の光学装置。
71−2.式(5−4)、(5−5)、(5−6)のいずれか1つを満たすことを特徴とする71に記載の光学装置。
72.前記負屈折を示す媒質は負屈折率媒質であることを特徴とする20〜70.のいずれか1つに記載の光学装置。
72−2.前記負屈折を示す媒質が完全結像の性質を示す媒質であることを特徴とする20.乃至70.のいずれか1つに記載の光学装置。
72−3.前記負屈折を示す媒質が誘電率が負の物質の薄膜であることを特徴とする20.乃至70.のいずれか1つに記載の光学装置。
72−4.前記負屈折を示す媒質が誘電率が負の物質の薄膜であり、かつ式5−8を満たすことを特徴とする20.乃至70.のいずれか1つに記載の光学装置。
73.前記光学装置が近接場顕微鏡であることを特徴とする20乃至72−4のいずれか1つに記載の光学装置。
75.前記近接場顕微鏡が反射型であることを特徴とする73.の光学装置。
76.前記近接場顕微鏡が透過型であることを特徴とする73.の光学装置。
77.負屈折を示す媒質で形成された光学素子と正の屈折率を有する光学素子を有する光学系を備えた20乃至73のいずれか1つに記載の光学装置。
78.光源が、レーザであることを特徴とする20乃至73のいずれか1つに記載の光学装置。
79.前記負屈折を示す媒質の周囲は空気であることを特徴とする20.乃至73のいずれか1つに記載の光学装置。
80.前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子が曲面形状の光学面を有することを特徴とする20.乃至73のいずれか1つに記載の光学装置.
本発明の一実施形態に係る、負屈折率媒質301を用いた近接場顕微鏡401の構成を示す図である。 物体面と負屈折率媒質と検出面との関係を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る、負屈折率媒質301を用いた近接場顕微鏡401の構成を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態であり、負屈折率媒質301を用いた透過型の近接場顕微鏡315を示す図である。 本発明の別の実施形態であり、光散乱用の微小物体としてのカンチレバー911を用いた原子間力顕微鏡型近接場顕微鏡912を示す図である。 ピンホール915を有する板916と負屈折率媒質301を併用した近接場顕微鏡318を示す図である。 物体側に凸面を有する負屈折率媒質レンズ301−3を用いた実施形態を示す図である。 負屈折率媒質301の具体的な物質としてのフォトニック結晶340の第1の具体例を示す図である。 フォトニック結晶340の第2の具体例を示す図である。 負屈折率媒質301を用いた具体的な構成を説明するための図である。 エバネッセント波の強さが変化する様子を示す図である。 従来の近接場顕微鏡901の構成を示す図である。
符号の説明
301 負屈折率媒質
303 光源
307 物体
310 上面
312 物体側面
314 物体
315 近接場顕微鏡
317 プリズム
318 面
401 近接場顕微鏡
401−2 近接場顕微鏡
890 照明レンズ
891 スライドグラス
894 信号処理装置
895 コンピュータ
896 テレビモニタ
898 検出面
902 ハーフプリズム
903 レンズ
904 光ファイバプローブ
905 ガラスファイバ
906 金属コーティング
907 開口部
908 フォトマルチプライヤ
911 カンチレバー
912 原子間力顕微鏡近接場顕微鏡

Claims (3)

  1. 光源と、
    負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、
    光検出用あるいは照明用の開口部材またはプローブと、を具備し、
    物体から発せられたエバネッセント波の強度が、前記物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に前記開口部材または前記プローブを配置し、前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子と前記開口部材または前記プローブの開口部との距離をs、前記負屈折率媒質と物体との距離をt0、前記負屈折率媒質の厚さをtとしたとき、
    s<t−t0 …式(19)
    t−t0>0 …式(20)
    を満たすことを特徴とする光学装置。
  2. 光源と、
    負屈折を示す媒質で形成された光学素子と、
    光散乱用の微小物体と、を具備し、
    物体から発せられたエバネッセント波の強度が、前記物体におけるエバネッセント波の強度よりも大きい領域に前記光散乱用の微小物体を配置し、
    前記負屈折を示す媒質で形成された光学素子と前記微小物体との距離をs、前記負屈折率媒質と物体との距離をt0、前記負屈折率媒質の厚さをtとしたとき、
    s<t−t0 …式(19)
    t−t0>0 …式(20)
    を満たすことを特徴とする光学装置。
  3. 光検出用の前記開口部材または前記プローブにより検出した光を電気信号に変換する際に、負屈折を示す媒質で形成された光学素子によるエバネッセント波の増幅率を考慮することを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
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