JP2007310016A - 光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】回折限界を超える完全結像効果を実現することができる光学系を提供する。
【解決手段】光学系100は、負屈折レンズ101と補償素子106によって構成される。負屈折レンズ101は、負屈折を示す材料で構成された平板であり、光が入射する面と射出する面は平面でかつ平行に構成される。補償素子106は、所定角度で入射した光を別の所定角度へ向けて射出する光学素子である。光線107は、物体面102上の物点103を射出し、負屈折レンズ101によって2回の屈折を受けたのちに像面104上の像点105に達する。光線108は補償素子106によって反射され、射出側瞳112で屈折したのち、補償素子106によって再び反射されて像点105へ達する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、顕微鏡、カメラ、内視鏡などの結像光学系、光ピックアップ、半導体露光装置などの集光光学系、および光集積回路、光ファイバーなどの導波光学系に関するものである。
近年、顕微鏡、カメラ、内視鏡などの撮像光学系を用いた画像検出装置の解像能力が向上している。特に顕微鏡や光記録の分野では、ほぼ無収差の光学系が実現され、撮像光学系としての解像能力は主に可視光の回折限界によって制約されている。
一方、以下の非特許文献1に開示されているように、屈折率が負の値をとる光学材料(以下、適宜「負屈折材料」と呼ぶ。)が実現されている。負屈折材料を利用すれば回折限界を超える超高解像の結像(以下、適宜「完全結像」と呼ぶ。)が可能であるという提案がなされている。
非特許文献1に開示されているように、屈折率が負の値をとる場合以外でも、誘電率または透磁率の実数部が負の値であれば、特定の偏光状態の電磁波に対して負屈折的な現象が観測される。
また、非特許文献2に開示されているように、フォトニック結晶のような周期構造体においては、逆格子空間でフォトニックバンドが折り返される結果、屈折率、誘電率及び透磁率が全て正の材料であるにもかかわらず、特定の波長、特定の偏光状態の電磁波に対して負屈折的な現象が観測される。
上記の事情を鑑みて、本明細書では、特定の電磁波に対して負屈折的な応答を示す材料を「負屈折を示す材料」と呼ぶことにする。「負屈折を示す材料」という表現は、負屈折材料よりも広義の概念であることは言うまでもない。
負屈折を示す材料としては、上述のフォトニック結晶の他にも、金属薄膜、カイラル物質、フォトニック結晶、メタマテリアル、左手系物質、バックワード波材料、負位相速度媒質等が知られている。
誘電率と透磁率の両方が負の値をとる材料は、屈折率も負の値となる。さらに、このような材料は、屈折角を負の値まで拡張すれば、スネルの法則を満足する。
通常のレンズによる結像(集光)では、レンズの屈折率がレンズ外部の屈折率と異なっていることと、レンズの表面が曲率を有していること、の2つが必要条件である。
一方、負屈折を示す材料で作られた平板(以後、適宜「負屈折レンズ」と呼ぶ。)は表面の曲率半径が無限大、つまり平面であるにもかかわらず光を集めることができる。図32は、負屈折レンズ31による結像関係を示している。物体面32上の物点33からの光は、負屈折レンズ31により、像面34上の像点35へ集光される。
顕微鏡などの結像光学系において、理論的な解像度の上限値は、回折限界によって決まる。光学の教科書(例えば非特許文献4)に記載されているように、レイリーの基準によれば、分解可能な2点間の最小距離はλ/NA程度である。ここで、λは使用波長、NAは開口数である。そして、回折限界よりも小さな構造は、光学系によって解像することができない。
また、液浸、油浸または固体浸の対物レンズを利用して解像度を向上させる顕微鏡や光ピックアップも提案されている。これらは実効的なNAを増大させている。これにより、回折限界に相当するλ/NAの値を小さくしている。ここで、開口数NAは、物体面が配置される媒質の屈折率より大きくすることはできない。このため、開口数NAは、1.5〜2.0程度が上限である。
本明細書においては、光を含む電磁波を波動として振幅と位相で表現したときに、位相に含まれる波数ベクトルの全ての成分が実数であるような光を伝搬光と呼び、少なくとも1つの成分が実数でないような光をエバネッセント波と呼ぶことにする。空間の1点を発した光は、遠方まで到達する伝搬光と、波長程度の距離で減衰してしまうエバネッセント波の2つの光波で構成されている。
近年開示された非特許文献1には、負屈折材料は本来波数ベクトルの成分が実数でない方向には減衰するはずのエバネッセント波を、逆に増幅することが開示されている。このため、図32に示す負屈折レンズ31による結像において、像面34上ではエバネッセント波の振幅が物体面32上と同等の水準に回復されることが示されている。
つまり、図32に示す光学系では、放射光とエバネッセント波との双方が物体面32から像面34へ伝搬する。このため、物点33の情報が結像点35に完全に再現されることになる。このことは、負屈折レンズ31を用いた結像光学系を用いれば、回折限界に制約されない完全結像が可能であることを意味する。
上述の完全結像は、理論上だけの話ではない。実際に負屈折レンズが作製され、実験の報告もされている。例えば非特許文献3では、波長より小さな金属性のコイルとロッドとを周期配列したメタマテリアルを作製している。そして、このようなメタマテリアルがマイクロ波領域で負屈折レンズとして機能することが報告されている。
また、非特許文献2には、フォトニック結晶を用いて負屈折材料を作製する方法が開示されている。例えば誘電体中に空気ロッドを六方格子状に配列したフォトニック結晶では、あるフォトニックバンドにおいて実効的な屈折率が等方的かつ負になる。そのようなフォトニックバンドに適合する周波数帯の電磁波に対して、フォトニック結晶は負屈折材料とみなすことができる。
また、多くの金属は、可視光に対して誘電率の実数部が負となることが知られている。例えば非特許文献5によれば、銀は波長330〜900nmの光に対して負の誘電率を示す。さらに、らせん状の構造をもつカイラル物質あるいはジャイロトロピック材料なども、所定の条件の下で負屈折を示すことが知られている。このように、負屈折材料で構成される負屈折レンズを利用すれば、回折限界に拘束されない超高解像(完全結像)の結像光学系を実現できる可能性がある。
J. B. Pendry, Physical Review Letters 85, 3966 (2000) M. Notomi, Physical Review B 62, 10696 (2000) D. R. Smith et al., Physical Review Letters 84, 4184 (2000) E. Hecht, "Optics," 4th edition (Addison-Wesley, Reading, MA, 2002) 辻内順平ほか『光学技術ハンドブック』(朝倉書店、2002年)
通常のレンズによる結像を図30に示す。いかに開口の大きなレンズであっても開口数NAを、物体側あるいは像側の空間を満たしている媒質の屈折率より大きくすることはできない。図30ではレンズが屈折率nの空気中に置かれており、開口の端部を通過する光線とレンズの光軸とがなす角θを用いて、NA=nsinθで表される開口数は、決してn(ほぼ1に等しい)を超えられない。
図31は、図30のレンズによる結像性能を変調伝達関数(MTF)で表したものである。像の伝搬を担う光波の波数ベクトルをkとし、その光軸に垂直な成分kを横軸にとった。kが、k=2π/λ(λは光波の波長)で表される波数より大きい光波成分はエバネッセント波となるため、像面には到達しない。
が、kより小さくてもksinθより大きい光波成分はレンズの瞳(絞り)によって蹴られてしまうので、やはり像面には到達しない。結局、結像に寄与できるのは、k≦ksinθを満足する光波成分のみとなるため、点像は波長程度に広がってしまう。また、現実のレンズでは、kが大きいほどレンズ表面での反射や散乱によってMTFが低下する。
図32は、負屈折レンズ31による結像を説明するための図である。図中の点線で示されるように、物体面32上の物点33を発した光は、負屈折レンズ31の2つの表面で屈折したのちに、像面34上の像点35に結像する。
非特許文献1に開示されているように、負屈折レンズ31は伝搬光のみならず、エバネッセント光をも結像することができるので、図33に示すように、全てのkの値に対してMTFが1となる。このことは、点像が点になることを意味しており、このようなレンズを完全レンズ(Perfect Lens)、現象を完全結像(Perfect Imaging)と呼ぶ。
負屈折レンズを実際に作製する上での様々な制約(形状誤差、屈折率誤差、吸収など)によって不完全な完全結像であっても、回折限界に制約される従来のレンズよりは優れた結像性能を示す場合には、完全結像効果(Perfect Imaging Effect)と呼ばれる。
しかしながら、現実に負屈折レンズを作製する場合、光軸と垂直な方向におけるレンズの大きさは有限にならざるをえない。そのために、図32の光線36あるいは光線37のように負屈折レンズの瞳によって蹴られてしまう伝搬光が、結像に寄与することなく光学系から失われてしまう。負屈折レンズの物体側および像側表面の瞳によって蹴られる最小の射出角を、それぞれθおよびθとすると、図32の状況ではθ> θである。
つまり、物点からの射出角θがしだいに大きくなりθを超えると、負屈折レンズへは入射するものの、光線37のようにレンズ側面から出てしまうか、もしくは吸収されてしまう。射出角θがさらに大きくなりθを超えると、光線36のようにもはや負屈折レンズへ入射しなくなる。
このように負屈折レンズ31の瞳による蹴られも考慮した上で、結像性能をMTFで表したのが図34である。前記エバネッセント波の結像効果によってkより高周波側の情報は伝搬されるものの、ksinθおよびksinθのうち値の小さいほうからkまでの伝搬光成分が失われてしまう。
負屈折レンズはエバネッセント波の増幅という、従来のいかなる技術でも不可能であった稀有な性能を有している。しかしながら、たとえ精細な情報を担うエバネッセント波を結像させることができたとしても、レンズの大きさが有限であるという現実的な制約を考慮すると、瞳による蹴られのために完全結像効果が損なわれてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、従来負屈折レンズの大きさが有限である場合には失われていた一部の伝搬光成分を、像面へ伝搬させて結像に寄与させることにより、回折限界を超える完全結像効果を実現することができる光学系を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、負屈折を示す材料で構成された光学素子と、前記光学素子の有効径へ光を導くためのガイド素子とを含む光学系を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ガイド素子は、光を偏向させる素子であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光を偏向させる前記ガイド素子は、入射した光を反射及び/または回折させることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、負屈折を示す材料で構成された前記光学素子は、直方体形状を有し、前記ガイド素子は、前記直方体形状の光の進行方向に沿った側面を少なくとも覆うように配置されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ガイド素子は、ミラーであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ミラーの反射率は35%より高いことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ガイド素子は、回折格子であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ガイド素子は、ホログラムであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ガイド素子は、フォトニック結晶であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、負屈折を示す材料で構成された前記光学素子からの距離が、負屈折を示す材料で構成された前記光学素子の厚みよりも小さい位置に、光の振幅または位相を変調する情報面が配置されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記情報面は、ピンホールが形成された板と、フォトマスクと、回折格子と、ホログラムと、フォトニック結晶と、ディジタル情報を1次元的または2次元的に変調したデータパターンとのいずれか一つであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、有効径の開口数をNAとしたとき、
NA<0.5
を満足することが望ましい。
本発明によれば、従来負屈折レンズの大きさが有限である場合には失われていた一部の伝搬光成分を、像面へ伝搬させて結像に寄与させることにより、回折限界を超える完全結像効果を実現することができる。
本発明は、現実的な大きさの負屈折レンズを用いて、光学的な結像を行う結像光学系、あるいは光を集光する集光光学系に適用される。現実的な大きさ、つまり有限な大きさの負屈折レンズを用いても、伝搬光のほとんどの成分を像面へ到達させられる点が、従来の光学系とは本質的に異なる。
以下、本発明に係る光学系の実施例を、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明を適用した実施例に係る光学系が、図1に示されている。光学系100は、負屈折レンズ101と補償素子106によって構成されている。光学系100の形状は、図1に示された通りの2次元の光学系であってもよいし、光軸110に対して軸対称な形状であってもよいし、図1を2次元の断面とするその他の3次元形状であってもよい。補償素子106は、ガイド素子に対応する。
補償素子106は所定の角度で入射した光を別の所定の角度へ向けて射出する光学素子であり、例えば金属や誘電体薄膜などのミラー、回折格子、ホログラム、フォトニック結晶などを用いることができる。入射光に対する射出光の強度比(ミラーの場合は反射率)が高いほど、本発明の期待される効果が大きくなる。
補償素子106は、負屈折レンズ101の有効径へ光を導くための機能を有する。「有効径へ光を導く」とは、以下の3通りの場合を含んでいる。
(a)負屈折レンズ101の入射側表面へ光を入射させる場合
(b)負屈折レンズ101の射出側表面へ光を入射させる場合
(c)上記(a)、(b)の両方を含む場合
補償素子106により、最も効果的な場合、負屈折レンズ101の入射側表面の有効径と、射出側表面の有効径とのうち、大きさが小さいほうの有効径に対する開口数で決まる空間周波数から回折限界の空間周波数までの成分を像面へ伝達できる。この詳細については、後述する。
図1には、補償素子106としてミラーを用いた場合の光路が示されている。負屈折レンズ101が2次元の矩形ならば補償素子106も2次元の矩形(少なくとも反射面が平ら)であり、負屈折レンズ101が3次元の円柱状ならば補償素子106は円筒形状(円筒の内側側面が反射面)である。
光線107は、物体面102上の物点103を射出し、負屈折レンズ101によって2回の屈折を受けたのちに、像面104上の像点105に達する。負屈折レンズ101による屈折現象は、屈折角を負の値まで拡張すれば、よく知られたスネルの法則に従う。
負屈折レンズの厚みをd、光軸と垂直な方向の幅を2wとし、物体面102および像面104は負屈折レンズ101からaおよびbの距離にそれぞれ配置されるものとする。
完全結像の条件は、負屈折レンズ101の外側を満たしている媒質の屈折率nと負屈折レンズ101の屈折率nがn=−nの関係で結ばれ、なおかつd=a+bが満たされることである。このとき負屈折レンズ101の表面では反射が起きず、物点103を射出した光は、より効率的に像点105へ運ばれる。ただし、前記完全結像の条件が完全には満たされない場合であっても、条件からの乖離に応じて、光の波長よりは精細な結像が可能な完全結像効果が得られる。
負屈折レンズ101は負屈折を示す材料で構成された平板であり、光が入射する面と射出する面は平面でかつ平行でなければならない。それ以外は、特に形状に対する制約はない。
負屈折を示す材料は、誘電率、透磁率、屈折率のうち少なくとも1つが負の実数部分を有する材料である。負屈折を示す材料は、メタマテリアルなどの構造材料の場合には、材料及び構造の双方に起因する電磁波への応答を合わせた有効誘電率、有効透磁率、有効屈折率の少なくとも1つが負の実数部分を有するものとする。
以後、誘電率、透磁率、屈折率を総称して、適宜「光学パラメータ」と呼ぶ。また、同様に、有効誘電率、有効透磁率、有効屈折率を総称して、適宜「有効光学パラメータ」と呼ぶ。特に断らない限り、光学パラメータには有効光学パラメータを含むものとする。
ここで、「負屈折を示す材料」について、さらに説明する。従来の光学系の解像能力は主に光の回折限界によって制約されている。ここで、屈折率が負の値をとる光学材料(以下、適宜「負屈折材料」と呼ぶ。)が実現されている。上述したように、負屈折材料を利用すれば回折限界を超える超高解像の結像(以下、適宜「完全結像」と呼ぶ。)が可能である。
屈折率が負の値をとる場合以外でも、誘電率または透磁率の実数部が負の値であれば、特定の偏光状態の電磁波に対して負屈折的な現象が観測される。
上記の事情を鑑みて、本明細書では、特定の電磁波に対して負屈折的な応答を示す材料を「負屈折を示す材料」と呼ぶことにする。「負屈折を示す材料」という表現は、負屈折材料よりも広義の概念であることは言うまでもない。
負屈折を示す材料の具体例としては、金属薄膜、カイラル物質、フォトニック結晶、メタマテリアル、左手系物質(Left Handed Material)、バックワード波材料(Backward Wave Material)、負位相速度媒質(Negative Phase Velocity Material(Medium))等が知られている。
本実施例における負屈折レンズ109は、負屈折を示す材料により構成されている。負屈折レンズ109は、比屈折率が約−1となるような均質材料または有効比屈折率が−1となるような構造材料により構成されている。
ここで、比屈折率は、空気の屈折率に対するレンズ材料の屈折率の比によって定義される。また、構造材料の場合の有効比屈折率は、空気の屈折率に対する構造材料の有効屈折率によって定義される。
物点とそれが結像された像点を結ぶ直線を光軸と呼ぶことにする。図1より明らかなように、光軸110は負屈折レンズ101の入射側および射出側の表面に垂直である。従来のレンズと異なり、物点ごとに光軸が変化するので、混同のおそれがある場合には、単に「光軸」ではなく「物点103に対応する光軸」と表現することにする。
また、負屈折レンズの入射側および射出側表面を、入射側瞳および射出側瞳とそれぞれ言う。また、これらの和集合を単に瞳と言う。図1の光路図では、入射側瞳が111、射出側瞳が112の符号で示されている。
従来の幾何光学的な概念に従えば、負屈折レンズの入射瞳と射出瞳はともに無限遠方にある。本明細書では、入射瞳および射出瞳とは異なる概念として、入射側瞳111および射出側瞳112を定義していることに注意が必要である。
物点103を射出する光の幾何光学的光路が光軸110となす角を射出角と呼び、θで表すことにする。光線107のようにθが比較的小さい場合には、負屈折レンズ101の入射側瞳111および射出側瞳112で屈折したのちに、像点105に到達して結像に寄与することができる。また、像点105へ到達する光の幾何光学的光路が光軸110となす角を結像角と呼ぶことにする。
一方、θが大きくなってtanθ>tanθ=w/bとなると、従来の負屈折レンズでは結像に寄与しなくなる。なぜなら、図32に示されるように、入射側瞳111で屈折された光線37は、射出側瞳112へ達する前に負屈折レンズ31の側面で屈折して、レンズ外部へ射出するためである。このような状況を「射出側瞳による蹴られ」と表現する。
本実施例による光学系100では、負屈折レンズ101へ入射した光線108は補償素子106によって反射され、射出側瞳112で屈折したのち、補償素子106によって再び反射されて像点105へ到達する。
θがさらに大きくなってtanθ>tanθ=w/aとなると、図32の光線36のように、もはや負屈折レンズ31にすら入射しなくなる。つまり、光線が入射側瞳によって蹴られたことになる。
図1および図32では、a<bとしているが、a>bの場合には入射側瞳による蹴られだけが発生し、射出側瞳によって蹴られることはない。しかし、それ以外の議論は、aとbの大小関係とは無関係に成り立つものである。
本実施例による光学系100では、光線109は補償素子106によって偏向、例えば反射されてから負屈折レンズ101へ入射し、再び補償素子106によって反射されたのちに負屈折レンズ101から射出して、像点105へ到達する。
ここで重要なことは、光線108あるいは光線109が像点105に到達するときの結像角は、それぞれの光線が物点103を発したときの射出角θに等しいことである。このことは、物体面102上の空間周波数成分が、変化することなく像面104へ伝達されることを補償している。つまり、補償素子106による反射を介しているにもかかわらず、物体面102上の光学的情報が正しく像面104に再現(結像)されることを意味している。
物点103を射出した光線が像点105へ到る過程で補償素子106によって反射される回数は、射出角θが大きくなるほど多くなる。しかしながら、空気中と負屈折レンズ内の物理的光路長は常に等しいので、物点103から像点105へ到る光学的光路長は射出角θとは無関係にゼロとなる。なぜなら、空気の屈折率nと負屈折レンズ101の屈折率nがn=−nの関係で結ばれているからである。
0≦θ<π/2の範囲に含まれる任意の射出角θについて、物点102を射出した光線は像点105に結像されるので、光学系100のMTF曲線は図33と同じものになり、完全結像あるいは完全結像効果が実現する。
ここで、図1に示した負屈折レンズ光学系に関するいくつかの変形例を示す。図1では2次元の負屈折レンズ、あるいは3次元の負屈折レンズの断面が(図の向きを基準にすると)上下方向に対称な形状であり、その対称軸が光軸110と一致するような物点103が選ばれていた。
それに対して図2は、対称軸とは異なる光軸をもつ物点103に対する結像光路を示したものである。ただし、一部の符号を省略して図示してあるが、省略したものは図1と共通の符号である。
物点103から上側の方向へ射出する光線113(実線)と、光線113と同じ射出角で下側の方向へ射出する光線114(点線)の光路が示されている。光線113は反射→屈折→反射→中間結像→反射→屈折→反射という過程を経る。
また、一方の光線114は、屈折→中間結像→反射→屈折→反射の過程を経る。そして、それぞれ像点105へ達する。結像までの過程は異なるものの、いずれの光線も射出角と等しい結像角で像点105へ達しており、正しい結像が行われることがわかる。
図3〜図5は、また別の変形例を説明するための図で、図1と共通な一部の符号を省略して図示されている。また、射出角が小さく、反射を介することなく像点105へ達する光線を、参考のために点線で示してある。
図3は、空気の屈折率nと負屈折レンズ101の屈折率nが満たすべき関係n=−nが満たされず、n>0 かつ n<0 かつ |n|<|n|の場合の光路を示したものである。
=−nの条件が満たされているときには、光線120のような光路をへて結像に寄与するはずであるが、n=−nの条件が満たされていないがために、光線130は像点105とは異なる点131に到達する。このようにして光線130が結像に正しく寄与しない理由は、点121における屈折の過程で、屈折率の不整合によって屈折角が変化したためである。
図4は図1〜図3とほぼ同じ光学系であるが、補償素子106の一部がミラーではなく回折格子で構成されている点が異なっている。補償素子106の露出した部分、即ち不屈折レンズ191に接していない部分はミラー161で構成され、負屈折レンズ101と接する部分は回折格子162で構成されている。
回折格子162は反射型回折格子であり、点141へ入射した光線140に対する0次回折光(反射光)を光線142の方向へ、−1次回折光を点143の方向へ射出するように構成されている。点143でも同様に、0次回折光を光線144の方向へ、+1次回折光を点145の方向へ射出するようにされている。このように、回折格子162は、光を回折することで偏向させている。
さらに、光線140は点145で屈折されたのちに、図3の光線120と同一の光路を通り、つまり結像に正しく寄与する。点141および143における0次回折光142および144は、結像に対するノイズとなり好ましくない。このため、これらの0次回折光が十分小さくなるように、回折格子の形状、周期および深さを設計することが好ましい。
補償素子106の負屈折レンズ101に接する部分162を体積ホログラムで構成することも可能である。一般に体積ホログラムには1次回折光の回折効率が100%となる設計条件(Kogelnikの結合波理論)が存在し、この条件を満足するように設計することで、ノイズの原因となる0次回折光142および144を除去することができ、より好ましい。
回折格子および体積ホログラムは広義には0次元および1次元のフォトニック結晶とみなすこともできるが、2次元あるいは3次元のフォトニック結晶を用いれば、より緻密な回折光の制御ができるので、さらに好ましい。
図5は、図4で補償素子106によって結像関係を補償された光線140に対して、同じ物点103に対応し、かつ射出角の異なる光線150を合わせて図示したものである。このように同じ物点を射出した射出角の異なる光線は、補償素子106上の異なる点で反射(回折)される。このため、対応する反射(回折)点において所望の反射(回折)角が得られるように、補償素子106の構造を調整することができる。
図5では、例えば点141と点151、あるいは点143と点153とで回折格子の設計を異なるようにすることで、図示された光線のような光路を実現し、いずれの光線も結像に正しく寄与するようにすることができる。
図4および図5はいずれも、物点103の位置、したがって像点105の位置が特定の場合について可能な変形例なので、その応用範囲は限定的であるが、外側にある媒質と負屈折レンズとの間に屈折率の不整合がある場合にも正しい結像が得られるという点で優れている。
次に、補償素子による結像性能の向上を定量的に評価した実施例について説明する。図6〜図11は、図1の光学系によって結像される様々な周波数成分を担う光が、結像に寄与する様子を示した図である。完全結像の条件、n=−nおよびd=a+bは満たされているものとするが、ここではさらにa=b=d/2とする。
光学系100中を伝搬する伝搬光は、負屈折レンズ表面(入射側瞳111および射出側瞳112)における屈折と、補償素子106における反射を経験する。屈折する際の振幅透過率をT、反射にする際の振幅反射率をRとし、これら以外に光の伝搬効率に影響を与える要因(吸収や散乱など)はないものとする。したがって、光路中の屈折および反射の回数をそれぞれNおよびNとすれば、光路全体での伝搬効率は、以下の数式(1)で与えられる。
Figure 2007310016
図6は物体面102に含まれる空間周波数の最も低い情報を担う伝搬光が、物体面102から像面104まで伝搬する様子を示している。物体面102上の物点103を射出した光は、入射側瞳111および射出側瞳112で2回屈折され、像面105上の像点104に到達する。したがって、図6に示される光線について、伝搬効率はEff=Tとなる。
物点103からの射出角θが大きくなってtan−1(2w/d)を超えると、図7に実線で示されるように、像点105へ到達するまでに光は2回の屈折と4回の反射を経験するようになる。図7の点線はθ=tan−1(2w/d)の場合を示している。したがって、図7に示される光線(実線)について、伝搬効率はEff=Tとなる。なお、図7〜図11において、各部の符号は全て図6の符号と共通である。
θがさらに大きくなってtan−1(6w/d)を超えると、図8に実線で示されるように、像点105へ到達するまでに光は2回の屈折と8回の反射を経験するようになる。図8の点線はθ=tan−1(6w/d)の場合を示している。
θがさらに大きくなった場合も同様に考えることができ、図9、図10および図11はそれぞれ、θ=tan−1(10w/d)、θ=tan−1(14w/d)およびθ=tan−1(18w/d)に対応する光路を示したものである。
図9、図10および図11に図示された光路(点線)よりも射出角θが大きくなると、12回、16回および20回の反射をそれぞれ経験することになる。図には示されていないが、さらにθがtan−1(22w/d)より大きくなると、光線は24回の反射を繰り返すことになる。
光学系100の結像性能を数値的に評価するために、図12に示されるような階段状の強度分布を物体面102に置いた場合を考える。ここで物体面座標ξは実座標を波長で規格化した無次元の座標とし、(図には0<ξ<1の範囲しか示されていないが)強度分布は偶関数であるものとする。つまり、ちょうど波長と同じ幅の階段である。
実座標xの規格化に対応させて、波数kもk=κλ/2πと規格化しておく。無次元の座標ξおよびκに対するフーリエ変換(および逆変換)は以下の数式(2)、(3)で表される。
Figure 2007310016
実際に数値積分を実行するには変数ξおよびκを離散化する必要があるが、本実施例ではξおよびκの離散化間隔をそれぞれ0.005および0.05とした。また、κの遮断周波数を±10とし、−10≦κ≦10を超えるκの範囲は無視した。
前記の計算条件に基づいて、図12の階段形状をフーリエ変換した結果を図13−1に、それを逆フーリエ変換した上で、自乗して強度分布を求めた結果を図13−2にそれぞれ示す。図13−2が図12と同じ階段形状とならないのは、変数を離散化したこととκに遮断周波数を設けたことによる。
以下に様々なMTF特性に対する結像性能を評価するが、ここで用いられる数値積分の計算精度の範囲において、図13−2が完全結像の基準となる。ただし、像面強度I(ξ)は、−1≦ξ≦1の範囲での積分値がフーリエ変換の前後で保存される、という条件の下で規格化されている。
図32に示される負屈折レンズ31では、射出角θがθ=sin―1(NA)より大きい光、つまり規格化された空間周波数κがNAより大きい成分は像面に到達しない。したがって、負屈折レンズ31による結像に含まれる空間周波数成分は図14−1のようになる。
ただし、θ=tan―1(w/b)=π/6、NA=0.5とした。この結像によって得られる像面での強度分布は、図14−1の周波数分布を逆フーリエ変換した上で自乗すれば得られる。結果を図14−2に示す。
図14−2は、完全結像が実現している場合の像面強度分布(図13−2)とは大きく異なっており、負屈折レンズにおいて伝搬光が瞳で蹴られる影響が、いかに有害であるかを示している。
図30に示される通常のレンズ11では、κ>1のエバネッセント波は結像に寄与しないので、図14−1と同様にNA=0.5とすれば、結像に含まれる空間周波数成分は図15−1のようになる。この結像によって得られる像面での強度分布は、図15−1の周波数分布を逆フーリエ変換した上で自乗すれば得られる。結果を図15−2に示す。
図15−2はいわゆる回折限界によって制約された光学系の結像であり、回折理論によればsinc関数の自乗となる強度分布である。完全結像(図12)、もしくは完全結像効果(図13−2)に相当する結像性能に対して、補償ミラーを有さない負屈折レンズ(図14−2)や回折限界(図15−2)の結像性能が劣っていることは、一目瞭然である。
本発明による光学系の特性としては、図14−2あるいは図15−2の像面強度で表される結像性能よりも優れていることが望ましい。
図1あるいは図6の光学系において、物点103を射出する際の射出角θと伝搬効率Effとの関係を示したのが表1である。
Figure 2007310016
ここでは入射側瞳111で決まる開口数NA=0.5、つまりw/d=1/(2×31/2)、負屈折レンズ101の表面における振幅透過率T=100%とし、補償素子106の振幅反射率R=0%、80%、90%、100%の4つの場合について計算を行った。それぞれの場合における、伝搬効率Effは図16に示されている。
また、それぞれの場合について、逆フーリエ変換を実行して像面強度を計算した結果を、図17〜図20に示す。R=0%のときには伝搬効率が図14の場合となんら変化しないため、像面強度も全く同じ分布となる。補償素子106の振幅反射率が高くなるにつれて結像性能は向上し、R=100%では完全結像効果の場合(図13−2)に一致する。
補償素子106の振幅反射率がR=0%よりわずかでも高ければ、本発明の効果が期待されることは、伝搬効率Effの計算過程および図17〜図20の計算結果から明らかである。なぜなら、伝搬効率Effは振幅反射率Rの単調増加関数(上記式(1)参照)であり、振幅反射率Rの増加に伴う結像性能の変化も図17〜図20が示すように連続的な変化だからである。
本発明とは別に、像面強度を検出したのちに、劣化した空間周波数成分を画像処理によって補正する方法が考えられる。フーリエ面に配置された空間フィルターなどのように、結像性能の劣化が空間周波数ごとに所定の値をとるような現象に対して、画像処理による画質補正は有効である。
しかしながら、本発明の課題である瞳による蹴られが生じた場合、所定の空間周波数成分が完全に失われてしまうため、画像処理等によって復元することは不可能である。一方、本発明を適用することで、本来失われるはずの空間周波数成分(例えば図14−1において、0.5≦κ≦1を満たす成分)を像面へ到達させることができるので、さらに画像処理による補正を適用して全ての空間周波数を復元できる可能性が生まれる。
図18〜図20に示した実施例によれば、補償素子の反射率に応じて結像性能向上の度合いが異なっている。補償された伝搬効率を、補償の対象となっている0.5≦κ≦1の範囲で平均化した値を図21に示す。
この実施例中では計算の都合上、振幅反射率Rを用いたが、ミラーなどの材料や性能を説明する場合には強度に対する反射率Rを用いる方が一般的なので、グラフの横軸はRとした。例えば補償素子の反射率が低く、本発明による効果が小さい場合でも、画像処理による方法を組み合わせることによって良好な画像品質が得られることは特筆に値する。
現実的な結像光学系および画像検出装置には、光の散乱や吸収、電子デバイスなどに起因する様々なノイズが存在する。所定の空間周波数に対して、結像上好ましい強度を一概に決めることはできないが、例えば伝搬効率が10%程度で像面へ到達すれば良好な画像品質が保たれる。
反射率あるいは伝達関数が0でさえなければ本発明の効果が期待できることは前述したが、図21によれば反射率が35%より高ければ、伝搬効率の平均値が10%より大きくなり、良好な画像品質が保たれる。
また、反射率が60%より高ければ、伝搬効率の平均値が30%より大きくなり、より良好な画像品質が保たれる。そして、反射率が80%より高ければ、伝搬効率の平均値が50%より大きくなり、さらに良好な画像品質が保たれる。
上述した実施例では、点像すなわち物体面上に配置された点の結像性能を用いて、光学系の性能を評価している。これは従来の光学技術的な言葉を使えば、無収差の光学系を対象としていることになる。しかし、光線収差はそもそもレンズの曲率に起因する現象であり、完全結像条件を満足する負屈折レンズではいかなる収差も発生しないことを鑑みれば、本発明の効果を説明するのに十分な実施例が記載されていると考えてよい。
負屈折レンズと空気の間に屈折率の不整合がある場合や、負屈折レンズをフォトニック結晶などの構造材料で構成した場合などに、球面収差や非点収差に似た収差、もしくは色収差が発生することがある。その場合でも本発明が解決すべき課題、すなわち瞳による蹴られは依然として存在しており、本発明を適用することで結像性能を向上させることが可能である。
さらに、回折による点像の広がりに比べて光線収差の影響がはるかに大きいような場合には、本発明の効果が少ない可能性もある。しかしながら、そのような状況はそもそも負屈折レンズによる完全結像効果がなんら意味をなさない場合である。このため、諸収差を良好に補正することを先に検討することが望ましい。
また、負屈折レンズによる結像では、コマ収差、ディストーション、像面湾曲は原理的に発生しないので、点像強度分布によって2次元的な像の性能も決まると考えてよい。同様の理由により、本実施例で用いた1次元階段状の画像を用いて、光学系の結像性能を評価することができる。
次に、本発明に実施例2に係る光学系について説明する。本発明の光学系は、結像光学系だけでなく、集光光学系にも容易に適用できる。例えば、図22は光ピックアップの光学系を簡略化して図示したものである。レーザー光源202を射出したレーザー光はコリメートレンズ203を通過したのちに、対物レンズ204によって収束されて集光点205に集光する。
記録媒体を集光点205の位置に配置して、ディジタル情報の記録あるいは再生を行う。対物レンズ204へ入射する光は仮想的な点光源201を射出した球面波なので、対物レンズ204に対しては点光源201と集光点205が互いに共役な点ということになる。
そして、点光源201が本実施例の物点に、集光点205が本実施例の像点に、それぞれ対応する。無限系の光ピックアップでであっても、点光源が無限遠方にあると考えれば、全く同様の議論が成り立つ。
負屈折レンズを用いて集光光学系を構成する場合には、図23に示されるように、負屈折レンズ211の厚みに注意しなければならない。点線で示される光線210は、点光源207の結像を担っており、点光源と共役な集光点212に光を集める。
しかしながら、負屈折レンズ211による点光源206の像は虚像となるため、負屈折レンズ211は点光源206を発した光線209を集光することができない。図1にも示したように、通常のレンズと異なり、負屈折レンズの結像関係はレンズの厚みdに対してa+b=dで表されるので、a>dのときにはb<0となり、実像を形成しないためである。
このように負屈折レンズ211が実像を形成しない場合であっても、例えば光を遮蔽する情報面208上の点光源207の位置にピンホールを設ければ、再び集光点212にレーザー光を集光することが可能である。
負屈折レンズ211は回折限界を超えた完全結像が可能なので、ピンホールの形状がいくら微小であったり微細構造であったりしても、それと同じレーザー光の強度分布が集光点212に再現される。以上の議論によって、本発明による光学系が集光光学系に適用できることは明らかである。
さらに、集光光学系の変形例として、情報面208にピンホールではなく、1次元または2次元のパターンを配置することもできる。このパターンは、例えばフォトマスク、回折格子、ホログラム、フォトニック結晶、あるいはディジタル情報を2次元のビットマップパターンに変調したもの、などを用いることができる。いずれのパターンを用いた場合でも、その振幅および位相の情報が、負屈折レンズ211を介して集光面214上に再現する。
本発明の実施例(例えば図1)からわかるように、空間周波数の高い情報を担う伝搬光を全て結像させるためには、射出角θおよびこれに対応する結像角(=θ)が0°〜90°の範囲に補償素子を配置する必要がある。つまり、負屈折レンズを覆うように配置された補償素子が、物体面および像面まで延びていなければならない。
また、これに限られず、本発明の実施例(図6〜図11)を見れば容易に想像できるように、補償素子が負屈折レンズ全体あるいは一部を覆っている場合や、負屈折レンズの側面よりは大きいが物体面や像面には接していないような場合であっても、本発明の効果が得られることは言うまでもない。
このように、補償素子の大きさや形状は、要求される結像性能に応じて変化させることが可能である。もちろん物体面や像面の外側までを覆うように補償素子を大きくしても構わない。
また、逆に補償素子を小さくする場合の利点は、ワーキングディスタンス(作動距離)が確保できることである。例えば本発明を走査型顕微鏡へ適用する場合、図1の物体面102に観察試料を置くことになる。
このため、補償素子と観察試料とが接触することで、補償素子と観察試料とのうちのいずれか一方あるいは双方が損傷を受ける可能性がある。そこで、補償素子106のうち負屈折レンズ101から物体側へ突出している部分を半分にしても、図1に示された射出角θの光線を適確に補償することができるのである。
本発明に係る実施例3について、図24〜図29を用いて説明する。これらの図には共通する符号が多いため、図番号のより若い図の符号を参照することとして、共通の符号を省略している。
図24の光学系300は直方体の形状をした負屈折レンズ301による結像を示している。図中には示されていないが、図1などと同様に、負屈折レンズ301は補償素子によって覆われている。物点302を発した光線307および308は、負屈折レンズ301内部の中間結像点303で集光したのち、負屈折レンズ301の外部にある像点304において結像する。
3次元の直交座標系を表す座標軸を、図中に示している。ここで、光線307および光線308は、xz平面およびyz平面内での伝播光を表している。負屈折レンズ301が複屈折を有していない等方的な材料であるとき、xz面およびyz面内の結像点は一致することがわかる。
物点302を発する任意の伝搬光は、xz面内の伝搬成分とyz面内の伝搬成分とに分解することができるので、図24は任意の伝搬光が同一の像点に結像することを保障している。これを表したのが図25である。xz面およびyz面内における伝搬光線が実線で、これらを合成した伝搬光線309が太い実線で、それぞれ表されている。
また、xz面内を伝搬する光波の波数ベクトルのx成分310、yz面内を伝搬する光波の波数ベクトルのy成分311、およびこれらを合成した光波の波数ベクトル312も図示されている。
図26は、補償素子の効果が期待される場合、すなわち空間周波数の高い伝搬光成分の結像を表している。xz面内の結像に寄与する光線313は、負屈折レンズの表面322で屈折し、中間結像点303に像を結んだのち、面324で補償素子によって反射され、負屈折レンズの表面326で屈折し、面328で再び補償素子によって反射されて、像点304に到達する。
一方、yz面内の結像に寄与する光線314は、負屈折レンズ表面322での屈折、中間結像点303での結像、面325での反射、負屈折レンズ表面326での屈折、および面327での反射をへて、像点304に到達する。
ここでもxz面内の結像に寄与する光線313の波数ベクトル315、yz面内の結像に寄与する光線314の波数ベクトル316、およびこれらを合成した波数ベクトル317が図示されている。このように、補償素子が必要な高周波成分に対しても、3次元的な結像が正確に行われることがわかる。
図26に示した平面321〜329は、光線313あるいは光線314が反射、屈折、結像のいずれかを行う位置を表しており、いずれの平面も光軸と垂直に配置されている。
図27は、波数ベクトル317で表される光が結像に至る様子を、z軸方向(像点側)から見たときの光線図である。図27において、平面321〜329を光線が交わる位置を、それぞれ点1〜9で表している。
物点および像点が負屈折レンズの中心軸上にない場合を図2で説明したが、直方体状の負屈折レンズについて示したのが図28である。光線の経路は図26と類似しているので、詳しい説明は省略する。ここでは、xz面およびyz面内の結像に寄与する光線330および332が平面341〜351において反射、屈折、結像のいずれかを行う。
図29は、光線330および332が物点302から像点304へ到達する様子を、z軸方向(像点側)から見たときの光線図である。図29の点1〜11は、図28の平面341〜351にそれぞれ対応している。同様にして、光線331および333も像点304へ到達し、結像が正しく行われることがわかる。
以上により、直方体形状の負屈折レンズによる結像において、レンズ中心軸上にない物点情報も対応する像点に正しく結像されることが確かめられた。これは物体面上の任意の物点位置について成り立つので、物体面上の2次元的な情報が正確に伝搬・結像可能であることを示している。
以上のように、本発明にかかる光学系は、顕微鏡、カメラ、内視鏡などの結像光学系、光ピックアップ、半導体露光装置などの集光光学系、および光集積回路、光ファイバーなどの導波光学系に有用である。
本発明の実施例1の光学系による結像を説明する図である。 本発明の実施例1の光学系による結像を説明する図である。 屈折率に不整合がある場合の光線図である。 補償素子として回折格子を用いた場合の光線図である。 補償素子として回折格子を用いた場合の光線図である。 補償素子による光線の反射を説明する図である。 補償素子による光線の反射を説明する図である。 補償素子による光線の反射を説明する図である。 補償素子による光線の反射を説明する図である。 補償素子による光線の反射を説明する図である。 補償素子による光線の反射を説明する図である。 完全結像が成り立つ場合の像面強度分布を示す図である。 完全結像効果がある場合の周波数成分を示す図である。 完全結像効果がある場合の像面強度分布を示す図である。 屈折率に不整合がある場合の周波数成分を示す図である。 屈折率に不整合がある場合の像面強度分布を示す図である。 従来の通常レンズによる周波数成分を示す図である。 従来の通常レンズによる像面強度分布を示す図である。 本発明の光学系における伝搬効率を示す図である。 本発明の光学系による像面強度分布を示す図である。 本発明の光学系による像面強度分布を示す図である。 本発明の光学系による像面強度分布を示す図である。 本発明の光学系による像面強度分布を示す図である。 補償素子の反射率と伝搬効率の関係を示すグラフである。 通常のレンズを用いた光ピックアップを示す図である。 実施例2の負屈折レンズを用いた集光光学系を示す図である。 実施例3の直方体形状の負屈折レンズを用いた結像を説明する立体図である。 実施例3の直方体形状の負屈折レンズを用いた結像を説明する立体図である。 実施例3の直方体形状の負屈折レンズに補償素子を適用した場合の立体図である。 実施例3の結像の様子を光軸上から見た図である。 実施例3の直方体形状の負屈折レンズに補償素子を適用した場合の立体図である。 実施例3の結像の様子を光軸上から見た図である。 従来の通常レンズによる結像を説明する図である。 従来の通常レンズによる伝達関数を表す図である。 負屈折レンズによる結像を説明する図である。 完全結像が成り立つ場合の伝達関数を表す図である。 負屈折レンズによる伝達関数を表す図である。
符号の説明
101、211 負屈折レンズ
102 物体面
103 物点
104 像面
105、131 像点
107、108、109、113、114 光線
120、130、140、142、144、150、209、210 光線
106、213 補償素子
110 光軸
111 入射側瞳
112 射出側瞳
121、145 屈折点
141、143、151、153 反射点
161 補償素子のミラー部分
162 補償素子の回折格子部分
201、206、207 点光源
202 レーザー光源
203 コリメータレンズ
204 対物レンズ
205、212 集光点
208 情報面
214 集光面

Claims (12)

  1. 負屈折を示す材料で構成された光学素子と、前記光学素子の有効径へ光を導くためのガイド素子とを含む光学系。
  2. 前記ガイド素子は、光を偏向させる素子であることを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 光を偏向させる前記ガイド素子は、入射した光を反射及び/または回折させることを特徴とする請求項2に記載の光学系。
  4. 負屈折を示す材料で構成された前記光学素子は、直方体形状を有し、
    前記ガイド素子は、前記直方体形状の光の進行方向に沿った側面を少なくとも覆うように配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学系。
  5. 前記ガイド素子は、ミラーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学系。
  6. 前記ミラーの反射率は35%より高いことを特徴とする請求項5に記載の光学系。
  7. 前記ガイド素子は、回折格子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記ガイド素子は、ホログラムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学系。
  9. 前記ガイド素子は、フォトニック結晶であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学系。
  10. 負屈折を示す材料で構成された前記光学素子からの距離が、負屈折を示す材料で構成された前記光学素子の厚みよりも小さい位置に、光の振幅または位相を変調する情報面が配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学系。
  11. 前記情報面は、ピンホールが形成された板と、フォトマスクと、回折格子と、ホログラムと、フォトニック結晶と、ディジタル情報を1次元的または2次元的に変調したデータパターンとのいずれか一つであることを特徴とする請求項10に記載の光学系。
  12. 前記有効径の開口数をNAとしたとき、
    NA<0.5
    を満足することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学系。
JP2006136767A 2006-05-16 2006-05-16 光学系 Pending JP2007310016A (ja)

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