JP2007193186A - 画像検出方法及び画像検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系において、エバネッセント波の共鳴増幅等の影響を低減した画像検出方法を提供すること。
【解決手段】負屈折を示す材料で構成された負屈折レンズ103を含む光学系を介して試料102(物体面)における物体画像の情報を撮像素子104の検出面(像面)へ伝搬する画像情報伝搬ステップと、撮像素子104の検出面(像面)において伝搬された像面画像情報を光学的に検出する画像検出ステップと、検出された像面画像情報に対して、光学系の光学的特性に基づいて演算処理を行うことにより、物体画像の情報を算出する演算処理ステップと、を有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、顕微鏡、カメラ、内視鏡などの撮像光学系を用いて画像を検出する方法、及び撮像光学系を用いて画像を検出する装置に関するものである。
近年、顕微鏡、カメラ、内視鏡などの撮像光学系を用いた画像検出装置の解像能力が向上している。特に顕微鏡や光記録の分野では、ほぼ無収差の光学系が実現し、撮像光学系としての解像能力は主に可視光の回折限界によって制約されている。一方、以下の非特許文献に開示されているように、屈折率が負の値をとる光学材料(以下、適宜「負屈折材料」と呼ぶ。)が実現されている。負屈折材料を利用すれば回折限界を超える超高解像の結像(以下、適宜「完全結像」と呼ぶ。)が可能であるという提案がなされている。
非特許文献3に開示されているように、屈折率が負の値をとる場合以外でも、誘電率または透磁率の実数部が負の値であれば、特定の偏光状態の電磁波に対して負屈折的な現象が観測される。また、非特許文献5に開示されているように、フォトニック結晶のような周期構造体においては、逆格子空間でフォトニックバンドが折り返される結果、屈折率、誘電率及び透磁率が全て正の材料であるにもかかわらず、特定の波長、特定の偏光状態の電磁波に対して負屈折的な現象が観測される。
上記の事情を鑑みて、本明細書では、特定の電磁波に対して負屈折的な応答を示す材料を「負屈折を示す材料」と呼ぶことにする。「負屈折を示す材料」という表現は、負屈折材料よりも広義の概念であることは言うまでもない。
負屈折を示す材料としては、上述のフォトニック結晶の他にも、金属薄膜、カイラル物質、フォトニック結晶、メタマテリアル、左手系物質、バックワード波材料、負位相速度媒質等が知られている。
非特許文献1によれば、誘電率と透磁率の両方が負の値をとる材料は、屈折率も負の値となる。さらに、このような材料は、後述するような、いわば拡張されたスネルの法則を満足することが示されている。
図9は、正の屈折率を有する通常の光学材料(以下、適宜「通常光学材料」と呼ぶ。)における光の屈折の様子を示している。光が媒質1から媒質2へ伝搬するとき、両媒質の境界面で屈折する。このとき、次式(1)で示すスネルの法則を満足する。
Figure 2007193186
ここで、θは入射角、θは屈折角、nは媒質1の屈折率、nは媒質2の屈折率をそれぞれ示している。
これに対して、図10は、媒質2の屈折率nが負の値をとるときの光の屈折の様子を示している。図10に示すように、入射した光は、境界面の法線に対して図9で示す屈折方向とは反対側へ屈折されている。このとき、屈折角θを負の値とすれば上述のスネルの法則を満足している。
図11は、通常光学材料を用いた凸レンズ13による結像関係を示している。物体面11上の物点11Aからの光は、凸レンズ13により、像面12上の像点12Aへ集光される。レンズの屈折率が正のとき、結像(集光)するためにはレンズ表面が有限の曲率を有することが必要である。
一方、負屈折を示す材料で作られた平板(以後、適宜「負屈折レンズ」と呼ぶ。)は曲率が無限大であるにもかかわらず光を集めることができる。図12は、負屈折レンズ14による結像関係を示している。物体面11上の物点11Bからの光は、負屈折レンズ14により、像面12上の像点12Bへ集光される。
顕微鏡などの結像光学系において、理論的な解像度の上限値は、回折限界によって決まる。光学の教科書(例えば非特許文献2)に記載されているように、レイリーの基準によれば、分解可能な2点間の最小距離はλ/NA程度である。ここで、λは使用波長、NAは開口数である。そして、回折限界よりも小さな構造は、光学系によって解像することができない。
また、液浸、油浸または固体浸の対物レンズを利用して解像度を向上させる顕微鏡や光ピックアップも提案されている。これらは実効的なNAを増大させている。これにより、回折限界に相当するλ/NAの値を小さくしている。ここで、開口数NAは、物体面が配置される媒質の屈折率より大きくすることはできない。このため、開口数NAは、1.5〜2.0程度が上限である。
物体面11上の物点11Aを発した光は、遠方まで到達する放射光と、物点11Aから波長程度の距離で減衰してしまうエバネッセント波との2つの光波で構成されている。放射光は、物体面11上の情報のうち低周波成分に対応する。一方のエバネッセント波は、物体面11上の情報のうち高周波成分に対応する。
放射光とエバネッセント波との境界は、1/λに相当する空間周波数である。特にエバネッセント波は、物体面内の周波数が1/λより大きい。このため、エバネッセント波は、それと垂直な光波伝搬方向の波数成分が虚数となる。このため、物体面11から遠ざかるにつれて急速に減衰してしまう。
一方の放射光も全ての成分が光学系へ進行するわけではない。放射光の一部は、光学系内の開口によって蹴られてしまう。このため、物体面11上の空間周波数がNA/λより小さな成分のみが像面12へ到達する。結局、結像点12Aへ到達する情報では、物点11Aが持っていた情報から高周波成分が欠落してしまう。これにより、回折による点像の広がりとなって解像度を制約する。
近年開示された非特許文献3には、負屈折材料中では上述のエバネッセント波が増幅されることが開示されている。このため、図12に示す負屈折レンズ14による結像において、像面12上ではエバネッセント波の振幅が物体面11上と同等の水準に回復されることが示されている。つまり、図12に示す光学系では、放射光とエバネッセント波との双方が物体面11から像面12へ伝搬する。このため、物点11Bの情報が結像点12Bに完全に再現されることになる。このことは、負屈折レンズ14を用いた結像光学系を用いれば、回折限界に制約されない完全結像が可能であることを意味する。
上述の完全結像は、理論上だけの話ではない。実際に負屈折レンズが作製され、実験の報告もされている。例えば非特許文献4では、波長より小さな金属性のコイルとロッドとを周期配列したメタマテリアルを作製している。そして、このようなメタマテリアルがマイクロ波領域で負屈折レンズとして機能することが報告されている。
また、非特許文献5には、フォトニック結晶を用いて負屈折材料を作製する方法が開示されている。誘電体中に空気ロッドを六方格子状に配列したフォトニック結晶では、実効的な屈折率が等方的かつ負になるフォトニックバンドが存在する。そして、フォトニック結晶は、フォトニックバンドに適合する周波数帯の電磁波に対して2次元の一様な負屈折材料とみなすことができる。
負屈折レンズによる完全結像に対しては、例えば非特許文献6に記載されているような理論的反論もある。このため、論争を生じた。しかしながら、近年では、非特許文献3に開示されている負屈折レンズの理論が一般に認められている。
通常光学材料を用いた光学系では、アプラナティックポイント、つまり球面収差とコマ収差が同時にゼロとなる点を作ることができる。この光学系による像は、必ず虚像になってしまう。ここで、負屈折材料を用いると、アプラナティックポイントに物体面を配置し、実像を形成することができる(例えば、非特許文献7参照)。このように、負屈折材料を用いることで、従来にないユニークな光学設計が可能となる。
また、多くの金属は、可視光に対して誘電率の実数部が負となることが知られている。例えば非特許文献9によれば、銀は波長330〜900nmの光に対して負の誘電率を示す。さらに、非特許文献10によれば、らせん状の構造をもつカイラル物質にも、負屈折を示すフォトニックバンドが存在する。
負屈折の現象では、屈折角が負であること、位相速度と群速度が逆向きであること、電場、磁場、ポインティングベクトルがこの順に左手系を形成すること等、通常光学材料とは異なるユニークな特徴がある。
負屈折を示す材料の呼称は世間一般でもまだ確立していない。このため、上述のような特徴を冠して、負位相速度媒質(Negative Phase Velocity Material(Medium))、左手系物質(Left Handed Material)、バックワード波材料(Backward Wave Material)、負屈折材料などと呼ばれることもある。本明細書では、これらを負屈折を示す材料の一種とみなして扱う。このような扱いは、上述の負屈折を示す材料の定義からいってなんら矛盾しない。
また、現象を冠した名称は、材料や構造を冠した名称と重複するものも多数存在する。例えば、金属共振器アレイからなるメタマテリアルは、左手系物質、あるいは左手系メタマテリアルなどと呼ばれることもある。これらも負屈折を示す材料に含むものとする。
このように、負屈折材料で構成される負屈折レンズを利用すれば、回折限界に拘束されない超高解像(完全結像)の結像光学系を実現できる可能性がある(例えば、非特許文献3参照)。さらに、また放射光だけを結像させる場合でもユニークな光学設計が可能である(例えば、非特許文献7参照)。
V.G.Veselago et al., Sov.Phys.Usp.10,509(1968) E.Hecht,"Optics", 4th ed. (Addison−Wesley, Reading, MA, 2002) J.B.Pendry, Phys.Rev.Lett.85, 3966(2000) D.R.Smith et al., Phys.Rev.Lett.84, 4184(2000) M.Notomi, Phys.Rev.B62, 10696(2000) P.M.Valanju et al., Phys.Rev.Lett.88, 187401(2002) D.Schurig et al., Phys.Rev.E70, 065601(2004) D.R.Smith et al., Appl.Phys.Lett.82, 1506(2003) 「最新光学技術ハンドブック」辻内順平ら(朝倉書店) J.B.Pendry, Science 306, 1353(2004) S.A.Ramakrishna et al., Phys.Rev.B69, 115115(2004) K.Inoue et al., "Photonic Crystals,"(Springer−Verlag, 2004) 谷田貝豊彦 『現代人の物理 光とフーリエ変換』(朝倉書店)
しかしながら、負屈折レンズで完全結像を実現するためには、負屈折レンズの屈折率の絶対値と、物体面(像面)が配置される媒質の屈折率の絶対値とが正確に等しくなければならない。屈折率同士の絶対値がわずかに違っているとき、または負屈折レンズの屈折率にわずかな虚数成分が存在するとき、それぞれエバネッセント波の回復が阻害されて結像性能が低下するという問題がある。
例えば非特許文献8によれば、空気中(屈折率=1)に置かれた屈折率−1.0+0.001iの負屈折レンズの解像度は、回折限界の12倍程度となる。また、負屈折レンズの屈折率が−1.1+0.001iの場合には、回折限界の8倍程度までのエバネッセント波が像面へ到達する。しかしながら、これよりわずかに高周波のエバネッセント波が共鳴的に増幅されてしまう。このような、共鳴増幅(共鳴的増大)により良好な結像性能が得られなくなってしまう。
次に、光学系の解像能力を表す指数である伝搬関数について説明する。物体面における光の振幅分布を次式(2)で表す。また、物体面における光の強度分布を次式(3)で表す。
Figure 2007193186
ここで、A:物体面における振幅
:物体面における最大振幅
k:波数
A’:像面における振幅
A’:像面における最大振幅
上述の振幅及び強度分布を有する物体を、所定の光学系によって像面へ結像させる。このとき、像面における振幅分布及び強度分布は、それぞれ次式(4)、(5)で表される。ここで、βは光学系の横倍率である。
Figure 2007193186
実際の光学系では散乱や干渉の影響によって式(4)、(5)とは異なる関数形となる場合もある。この場合には、実際に観測された強度分布をフーリエ変換して、空間周波数βkの成分を取り出せばよい。こうして得られた振幅の比A’/Aを振幅伝搬関数、強度の比A’ /A を強度伝搬関数とそれぞれ呼ぶことにする。
なお、振幅と強度をあえて区別する必要のない場合には単に伝搬関数と呼ぶ。そして、本明細書において「伝搬関数」というときは、振幅伝搬関数と強度伝搬関数との両方を含むものとする。
このように、光学系に固有の伝搬関数を、単に「伝搬関数」と呼ぶ。さらに、後述する補償演算処理された後の伝搬関数を、「補償された伝搬関数(伝搬関数補償)」と呼ぶ。このような「補償された伝搬関数は、演算処理上の概念であり、本来光学系が持っている伝搬関数の特性曲線自体は、演算処理によっても変化せず、本来のままの状態である。」
一般に結像光学系において伝搬関数(周波数依存性)を測定すると、解像限界に相当する空間周波数近傍で伝搬関数が急速に低下する。このため、解像限界に相当する空間周波数よりも細かい構造を分解できなくなる。
そして、負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系において、上述したエバネッセント波の共鳴的増大は、解像限界に相当する空間周波数よりも細かい構造に加えて、放射光が担う低周波成分の結像をも阻害してしまうので、一層有害である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系において、エバネッセント波の共鳴的増大等の影響を低減した画像検出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系を介して物体面における物体画像の情報を像面へ伝搬する画像情報伝搬ステップと、像面において伝搬された像面画像情報を光学的に検出する画像検出ステップと、検出された像面画像情報に対して、光学系の光学的特性に基づいて演算処理を行うことにより、物体画像の情報を算出する演算処理ステップと、を有することを特徴とする画像検出方法を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、光学系の光学特性は、物体画像の情報の物体面から像面までの伝搬特性を示す光学系に固有な関数であり、伝搬特性は光学系に固有なままの状態で、演算処理ステップにおいて、伝搬特性を示す関数の値を略一定にするような演算処理を行うことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、演算処理ステップにおいて、伝搬特性を示す関数のピーク値を基準値に近づけるような演算処理を行うことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、演算処理ステップにおいて、所定の空間周波数よりも高周波側の伝搬特性を示す関数の値を基準値に近づけるような演算処理を行うことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、伝搬特性を示す関数は、像面における像面画像情報の振幅を、物体面における物体画像の情報の振幅で除した値であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、伝搬特性を示す関数は、像面における像面画像情報の強度を、物体面における物体画像の情報の強度で除した値であることが望ましい。
また、他の本発明によれば、負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系を有し、光学系は、物体面における物体画像の情報を像面へ伝搬し、さらに、光学系の像面において像面画像情報を光学的に検出する撮像部と、撮像部により検出された像面画像情報に対して、上述の画像検出方法に基づく演算処理を行う演算処理部と、を有することを特徴とする画像検出装置を提供できる。
本発明に係る画像検出方法によれば、負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系において、エバネッセント波の共鳴的増大等の影響を低減した画像検出方法を提供できるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る画像検出方法及び画像検出装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係る画像検出装置100の概略構成を示している。試料102は、試料台101上に固定されている。試料102は、物体面に対応する。試料102からの光は、負屈折レンズ103に入射する。
負屈折レンズ103は、負屈折を示す材料で作られた平板で構成されている。上述したように、負屈折を示す材料としては、上述のフォトニック結晶の他にも、金属薄膜、カイラル物質、フォトニック結晶、メタマテリアル、左手系物質、バックワード波材料、負位相速度媒質等を用いることができる。そして、試料102からの光は、負屈折レンズ103を透過して、撮像素子104の検出面へ光学的に伝搬される。これは、画像情報伝搬ステップに対応する。また、撮像素子104として、例えばCCD等を用いることができる。撮像素子104は、撮像素子104の検出面と、像面とが一致するように配置されている。撮像素子104による検出は、画像検出ステップに対応する。
撮像素子104の動作は、撮像プロセス回路105によって制御されている。撮像素子104で検出された画像情報は、A/Dコンバータ106で量子化される。量子化された情報は、フレームメモリ107に一時的に保存される。フレームメモリ107として、例えば、RAMを用いることができる。
伝搬関数補償回路108は、量子化された情報に対して補償処理を行う。伝搬関数補償回路108の動作アルゴリズムについては後述する。補償された画像情報は、さらに符号化制御回路112により符号化される。符号化された情報は、メモリインタフェイス109を介してメモリカード110に格納される。システム制御回路111は、これらの動作全体を統制する機能を有している。システム制御回路111は、さらに、他に表示デバイス113や操作デバイス114のための情報処理機能も備えている。表示デバイス113は、例えば、メモリカード110に記録された画像情報を視覚情報として表示する液晶ディスプレイ(LCD)である。操作デバイス114は、後述する演算処理等をオペレータが操作するためのデバイスである。
次に、伝搬関数補償回路108の動作アルゴリズムについて説明する。試料102、即ち物体面における光学情報(オリジナル画像)として、図2に示されるような1次元の矩形状強度分布を用いる。また、物体面上のいかなる2次元強度分布も、2次元フーリエ変換を施すことによって平面波成分の集合に分解できる。このことから、1次元の矩形状強度分布に対して導かれる本発明の効果は、2次元強度分布を有する試料に対しても有効であることは言うまでもない。
1次元矩形状強度分布の幅方向にx軸を、物体面内でx軸と直交する方向にy軸をとる。実際の長さxを結像に寄与する光の波長λで規格化して、ξ=x/λとする。また、回折限界に相当する波数をk≡2π/λとする。そして、実際の波数kもkで規格化して、κ≡k/kとする。
また、1次元矩形状の振幅分布をg(x)、そのフーリエ変換をG(k)とおけば、これらの間には、次式(6)、(7)の関係が成立する。
Figure 2007193186
式(6)、(7)を、ξ及びκで書き換えると、次式(8)、(9)が得られる。
Figure 2007193186
ただし、式(6)〜(9)が複素数の等式になっているのは純粋に数学的な便宜上の理由である。実際の振幅分布を求めるときは、関数f、F、g、Gなどの実部を計算すれば良い。
図2に示される1次元矩形状強度分布の場合、その振幅分布は、次式(10)で得られる。
Figure 2007193186
そして、式(10)のフーリエ変換は、次式(11)となる。
Figure 2007193186
F(κ)が実数かつ偶関数であることを考慮し、式(11)を再び式(8)へ代入した上で、κを離散化して積分を和で表すと、次式(12)のようになる。
Figure 2007193186
ここで、Δκはκを離散化するときの離散化間隔であり、本実施例ではΔκ=0.1とする。また、式(12)ではjの無限級数をとることになっているが、j=200までの和で代用しても良い。これは元の積分ではκ=−20〜+20の範囲で積分を実行することに相当する。
式(12)でj=200までの和をとった振幅分布を2乗して、強度分布としたものを図3に示す。本来なら図2と同じ分布を示すべきである。しかしながら、無限級数をj=200までで打ち切ったことによる影響として、矩形の両端に振動パターンが現れている。本実施例において行う後述する伝搬関数の補償の計算は、図2ではなく図3の強度分布を物体面に配置した場合に相当する。
ここでは、試料101(物体面)及び撮像素子104の検出面(像面)が空気中にある場合を考えている。このため、非特許文献3によれば、負屈折レンズ103が完全結像を実現するための条件は、空気に対する負屈折レンズ103の屈折率の比が−1で、なおかつ負屈折レンズ103には吸収がないことである。
これに対して、本実施例では負屈折レンズ103の誘電率を−1、透磁率を−1.1+0.01iとする。これは屈折率に換算すると約−1.2+0.004iとなる。ここで、非特許文献8によれば、規格化された空間周波数κと、試料101(物体面)から撮像素子104の検出面(像面)までの負屈折レンズ103を介した伝搬関数|τ(κ)|との関係は図4のようになる。
ここで、伝搬関数は、上述のように、式(2)〜(5)において、振幅の比A’/Aまたは強度の比A’ /A で定義される。
従来の通常光学材料を用いたレンズの場合、κ>1の領域では光がエバネッセント波となるために伝搬関数も減衰する。これに対して、図4ではκ〜5.5程度までは伝搬関数が1またはそれ以上の値を保持している。これは、負屈折レンズ103によってエバネッセント波が増幅されていることを示している。なお、画像検出に利用する光の真空中での波長をλとし、物体面の射出側を満たしている媒質の屈折率をnとするとき、空間周波数n/λに対する伝搬関数の値が1より大きい場合でも良い。さらに、物体面を照明するための光源を有し、光源の射出光波長をλ’とするとき、空間周波数n/λ’に対する伝搬関数の値が1より大きい場合でも良い。
完全結像の条件を満足する負屈折レンズの場合、κの値によらず伝搬関数は常に1となる。実際は、図4に示すように、屈折率の−1からのズレ量(ミスマッチ)と吸収の影響とによって、κ>5.5の領域で伝搬関数が減衰している。また、κ=4.8付近に伝搬関数の共鳴的増大(ピーク値)が生じている。共鳴的増大は、結像に有害な影響を与える。
図5は、図3で示される強度分布を、図4の伝搬関数を有する負屈折レンズで伝搬させたときの、撮像素子102の検出面(像面)における強度分布を計算したものである。具体的な計算方法を以下に説明する。
式(12)でjについては200まで和をとった振幅分布f(ξ)に対して、伝搬関数|τ(κ)|を有する負屈折レンズで結像させたとき、像面での振幅分布は、次式(13)で与えられる。
Figure 2007193186
図6は、式(13)で計算されるfimgの絶対値の2乗をξに対してプロットしたものである。試料102(物体面)に配置した元の強度分布に比べて、大きく歪んでいる。また、歪みが矩形幅に比べて高周波の振動成分であり、その周波数は図4の共鳴的増大を与えるκ〜4.8に近いことがわかる。
次に、撮像素子104の検出面(像面)で検出された強度分布に伝搬関数補償を施して、元(オリジナル)に近い画像を再生する方法について説明する。像面では光波の強度分布|fimg(ξ)|に比例する電気信号が検出される。そして、その平方根を計算して振幅分布fimg(ξ)とする。
ただし、fimg(ξ)は、正負両方の値をとりうる。このため、強度分布|fimg(ξ)|のゼロ点を検出する。そして、ゼロ点の前後でfimg(ξ)の符号を反転させる操作を行う。
図6は、強度分布|fimg(ξ)|と振幅分布fimg(ξ)との一例を示している。図6において、矢印で示した点がゼロ点に相当する。なお、負屈折レンズ103の理論値に基づいて、伝搬特性を直接計算することもできる。このようなときは、振幅分布の代わりに強度分布を用いて計算処理を行っても良い。
本発明は、負屈折レンズ103の屈折率のミスマッチと有限の吸収率によって完全結像が成立しない系を対象としている。このため、結像の精細さが回折限界を超えているとはいえ、像面へ伝達可能な周波数成分には限りがある。
従って、像面における光波の強度分布|fimg(ξ)|は、有限の周波数成分によって構成されている。そして、そのゼロ点を検出することは現実的に可能である。実際の画像検出装置100においては、フレアや散乱といった光学系に起因するノイズ、及び撮像素子104の暗電流や熱ゆらぎに起因するノイズを定量的に考慮することが望ましい。そして、検出される電気信号に一定の閾値を設けてゼロ点を検出することが好ましい。
こうして検出された振幅分布fimg(ξ)に対して、そのフーリエ変換は、次式(14)で示すことができる。
Figure 2007193186
ここで、Δξはξを離散化して、積分をjについての和で置き換える際の離散化間隔である。ここではΔξ=0.01とする。また、Mは無限級数を途中で打ち切るjの最大値(フーリエ級数の項数)である。ここでは、M=200とする。
つまり、フーリエ変換の積分範囲をξ=−2〜+2の範囲で実行したことに相当する。この範囲は、図5に示される強度分布を見るかぎり十分な積分範囲であることがわかる。実際に画像検出及び伝搬関数補償を行う際には、強度分布|fimg(ξ)|は様々な範囲に渡って分布する。このため、検出される可能性がある強度分布の分布範囲を考慮して、離散化間隔Δξと項数Mとの積が十分大きくなるように設定しておくことが好ましい。また、検出された画像に応じて離散化間隔Δξ及び項数Mを決定すれば、伝搬関数補償の精度だけでなく画像検出及び補償に要する演算量も含めた最適動作が可能となるので、なお好ましい。
検出された強度分布から式(14)に示される演算によってフーリエ変換fimg(κ)が求まれば、次式(15)により復元振幅分布fcmp(ξ)を演算することができる。
Figure 2007193186
次に、式(15)により復元振幅分布fcmp(ξ)を演算することができる理由を説明する。図3に示される試料101(物体面)上の振幅分布f(ξ)が、負屈折レンズ103により、撮像素子104の検出面(像面)上に結像される。このとき、負屈折レンズ103は、図4に示される伝搬関数|τ(κ)|を有している。
このような伝搬関数|τ(κ)|を有する負屈折レンズ103によって像面102上に結像されたときの振幅分布が図5に示されるfimg(ξ)である。従って、今度は、逆にfimg(ξ)の各フーリエ成分を1/|τ(κ)|倍したものをκについて積分すれば元の振幅分布f(ξ)を復元できる。
図7は、このようにして補償計算(復元)した復元振幅分布fcmp(ξ)を2乗して得られる復元強度分布|fcmp(ξ)|を示している。
ただし、数値計算の都合により、式(15)に示される積分を和に置き換えΔκ=1かつNΔκκを満足する最大の整数Nまでの和をとった。ここで、κは遮断周波数である。遮断周波数は、伝搬関数の値が50%となる周波数、すなわち|τ(κ)|=0.5によって定義される。
遮断周波数を定義する伝搬関数の値は、測定環境や要求される画像検出精度を考慮して、適切な値に設定することができる。このとき、遮断周波数を定義する伝搬関数の値を小さく設定するほど画像検出精度が向上する。ただし、遮断周波数を定義する伝搬関数の値を小さく設定すると、伝搬関数補償に要する演算量が増大する。
次に、図7に示される復元強度分布が図3に示される元の強度分布と正確には一致しない主な理由を説明する。この理由は、計算の過程で積分を和(数値積分)で置き換えていること、無限級数をとらずに和の上限を遮断周波数κで代用していることである。
補償処理を行わずに光学的に検出された画像fimg(ξ)(図5)に比べると、補償処理を施した結果は、元の振幅分布f(ξ)にずっと近いことがわかる。以上のようにして、光学系の伝搬関数が特定の空間周波数領域で図4のような共鳴的増大を示す場合であっても、像面で検出された画像を補償して物体面上での画像に近づけることが可能である。
空間周波数としては特定の領域であっても、上述の共鳴的増大が画像全体を乱してしまうことを考えれば、本発明に係る画像検出方法及び画像検出装置の効果が大変有効なものであることがわかる。
(変形例)
本発明の効果は、光学系の伝搬関数が特定の空間周波数領域において共鳴的増大を示す場合に限定されるものではない。図8は、特定の空間周波数領域に伝搬関数の共鳴的増大を有さない場合の伝搬関数を示している。
規格化された波数κの値が3を超える領域から伝搬関数が減少し始め、波長の1/3程度の精細な情報を伝達できることを示している。
なお、ここでは詳しい演算過程を示さないが、上述した手順と全く同様の計算を施すことによって、像面で検出される画像から元により近い画像を復元できることは明らかである。この場合は、図8に示される伝搬関数データの精度や数値積分の離散化間隔によって、復元能力が制約されることがあるが、少なくとも検出された状態の生の画像データに比べれば、元の画像データにより近い画像データを復元することが可能である。
実施例1では、伝搬特性は光学系に固有なままの状態で、演算処理ステップにおいて、伝搬特性を示す関数の値を略一定、即ち基準値である1.0に近づけるような演算処理を行っている。特に、伝搬特性関数の共鳴的増大(ピーク値)を基準値の例である1.0に近づけるような演算処理を行っている。
本変形例では、伝搬関数が共鳴的増大(ピーク値)を持たないが、このような場合は、伝搬関数の値が基準値(この例では1.0)から低下し始める波数より高周波側の伝搬関数の値が基準値に近づくように補償を行うことにより、伝搬特性を改善することが出来る。このように、本発明は、共鳴的増大が存在しないときでも有効である。即ち、伝搬関数の値が基準値、例えば、1.0より大きいとき、1.0より小さいときのいずれのときでも補償を行うことができる。
また、本実施例においては、負屈折を示す材料よりなる光学素子として平板状の負屈折レンズを用いたが、凸レンズ、凹レンズ、不均質レンズ、プリズム、波長板、偏光板、光アイソレータ、ミラー等を用いたときでも、本発明の効果を得ることができる。光学素子には、凸レンズ、凹レンズ、不均質レンズ、プリズム、波長板、偏光板、光アイソレータ、ミラー等が含まれる。
例えば、非特許文献7には、負屈折材料で凸レンズ及び凹レンズを作製する例が記載されている。また、非特許文献11には、負屈折材料の不均質レンズを用いて完全レンズ効果を得るための考え方が開示されている。負屈折を示す材料からなるプリズムが、本明細書で述べたものと同様の課題をもつことは言うまでもない。また、フォトニック結晶を用いて波長板や偏光板、光アイソレータの機能を実現することも可能である(例えば、非特許文献12参照)。さらに、利用する電磁波の周波数が属するフォトニックバンドが、たまたま負屈折を示すバンドである場合にも、本発明と同様の課題と効果を共有することも容易に想像される。
次に、本発明の実施例2に係る画像検出方法について説明する。本実施例では、実施例1とは異なる演算を用いて、補償処理を行っている。実施例1と同様にして、像面で検出される画像の複素振幅分布f(ξ)とそのフーリエ変換F(κ)を以下の式(16)と式(17)のように定義する。
Figure 2007193186
式(16)、(17)における、FTとFT−1は、それぞれフーリエ変換と逆フーリエ変換を記号で表したものである。また、物体面から像面までの負屈折レンズを介した伝搬関数|τ(κ)|に対して、その逆数1/|τ(κ)|と関数t(ξ)とが互いにフーリエ変換であるとする。
即ち、以下の式(18)、(19)が成立する。ここで、fcmp(ξ)を式(20)で定義する。記号*は、ξを変数とする2つの関数のコンボリューションを表している。コンボリューションは、式(21)で示される(例えば、非特許文献13参照)
Figure 2007193186
そして、以下の式(22)のようにfcmp(ξ)のフーリエ変換を計算することができる。
Figure 2007193186
以上の結果から、すぐに式(23)を得ることができる。
Figure 2007193186
つまり、f(ξ)とt(ξ)のコンボリューションを計算すれば、それはF(κ)/|τ(κ)|の逆フーリエ変換を計算したことにほかならない。実施例1では、f(ξ)をフーリエ変換し、得られたF(κ)を|τ(κ)|で除した上で逆フーリエ変換している。このため、式(23)を計算していることになる。
以上、説明したように、伝搬関数補償を行うためには、必ずしも検出画像の複素振幅分布f(ξ)をフーリエ変換する必要はなく、f(ξ)とt(ξ)とのコンボリューションを計算してもよい。それでも依然として、t(ξ)を求めるためには式(18)のフーリエ変換を実行する必要がある。ただし、t(ξ)あるいは|τ(κ)|という関数は、光学系固有のものである。このため、原理的にはフーリエ変換を一度だけ計算すればよい。
これに対して、f(ξ)は画像検出のたびに変化する関数である。このことを考慮すれば、本実施例における伝搬関数補償方法は、実施例1よりも計算量が少なく高速な方法であることがわかる。
なお、実際に伝搬関数補償を行う際には、変数を離散化して積分を総和で近似するステップ、和の上限を適切な範囲で遮断するステップ、及び像面で検出された強度分布を振幅分布に変換するステップなどが必要となる。これらの詳しい手順については、実施例1において説明した手順と同一であるため、重複する説明は省略する。
以上説明したように、本発明によれば、伝搬関数特性が良好でない光学系を介して伝達した画像情報を補償して、元の画像情報により近い画像情報を得ることができる。特に、伝搬関数特性に共鳴的増大を含む光学系に対して、より大きな効果が期待できる。
理想的な伝搬関数特性とは、空間周波数によらず伝搬関数の値が1となることであり、伝搬関数特性が良好であるというのは、伝搬関数の関数形が前記理想的な状態により近いことを意味する。
さらに、上記各実施例において、結像を担う放射線に対して「光」という表現を用いているが、本発明の効果は可視光に限定されるものではない。具体的には、電波、ラジオ波、マイクロ波、テラヘルツ波、赤外線、紫外線、X線、γ線などを含む電磁波一般に対して期待されるものである。実施例においても、結像を担う放射線の波長になんら制約はない。このため、各実施例では、規格化された波長を用いている。このように、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。
以上のように、本発明に係る画像検出方法は、負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系に適している。
本発明の実施例1に係る画像検出装置の概略構成を示す図である。 物体面における光学情報としての1次元の矩形状強度分布を示す図である。 1次元の矩形状強度分布に対して、j=200までの和をとった振幅分布を2乗した強度分布を示す図である。 負屈折レンズの伝搬関数を示す図である。 像面における強度分布を示す図である。 検出された画像情報からゼロ点を検出するプロセスを説明するため、fimgの絶対値の2乗をξに対してプロットした図である。 補償計算(復元)して得られる復元強度分布を示す図である。 特定の空間周波数領域に伝搬関数の共鳴的増大を有さない場合の伝搬関数を示す図である。 通常光学材料における光の屈折の様子を示す図である。 負の屈折率を有する材料における光の屈折の様子を示す図である。 通常光学材料を用いた凸レンズによる結像関係を示す図である。 負屈折レンズによる結像関係を示す図である。
符号の説明
100 画像検出装置
101 試料台
102 試料
103 負屈折レンズ
104 撮像素子
105 撮像プロセス回路
106 A/Dコンバータ
107 フレームメモリ(RAM)
108 伝搬関数補償回路
109 メモリI/O
110 メモリカード
111 システム制御回路
112 符号化制御回路
113 表示デバイス(LCD)
114 操作デバイス
11 物体面
11A、11B 物点
12 像面
12A 像点
12B 結像点
13 凸レンズ
14 負屈折レンズ

Claims (7)

  1. 負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系を介して物体面における物体画像の情報を像面へ伝搬する画像情報伝搬ステップと、
    像面において伝搬された像面画像情報を光学的に検出する画像検出ステップと、
    検出された前記像面画像情報に対して、前記光学系の光学的特性に基づいて演算処理を行うことにより、前記物体画像の情報を算出する演算処理ステップと、を有することを特徴とする画像検出方法。
  2. 前記光学系の前記光学特性は、前記物体画像の情報の物体面から像面までの伝搬特性を示す前記光学系に固有な関数であり、
    前記伝搬特性は前記光学系に固有なままの状態で、前記演算処理ステップにおいて、前記伝搬特性を示す関数の値を略一定にするような演算処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像検出方法。
  3. 前記演算処理ステップにおいて、前記伝搬特性を示す関数のピーク値を基準値に近づけるような演算処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像検出方法。
  4. 前記演算処理ステップにおいて、所定の空間周波数よりも高周波側の前記伝搬特性を示す関数の値を基準値に近づけるような演算処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像検出方法。
  5. 前記伝搬特性を示す関数は、像面における前記像面画像情報の振幅を、物体面における前記物体画像の情報の振幅で除した値であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像検出方法。
  6. 前記伝搬特性を示す関数は、像面における前記像面画像情報の強度を、物体面における前記物体画像の情報の強度で除した値であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像検出方法。
  7. 負屈折を示す材料で構成された光学素子を含む光学系を有し、
    前記光学系は、物体面における物体画像の情報を像面へ伝搬し、
    さらに、前記光学系の像面において像面画像情報を光学的に検出する撮像部と、
    前記撮像部により検出された前記像面画像情報に対して、請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像検出方法に基づく演算処理を行う演算処理部と、を有することを特徴とする画像検出装置。
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