JP2003253696A - 可搬式泥土造粒処理装置 - Google Patents

可搬式泥土造粒処理装置

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JP2003253696A
JP2003253696A JP2002054110A JP2002054110A JP2003253696A JP 2003253696 A JP2003253696 A JP 2003253696A JP 2002054110 A JP2002054110 A JP 2002054110A JP 2002054110 A JP2002054110 A JP 2002054110A JP 2003253696 A JP2003253696 A JP 2003253696A
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granulation processing
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JP2002054110A
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Yasuo Mori
泰雄 森
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭隘な場所を通ることができ、泥土採取地点
のそばに設置場所がなくても泥土を現場で大量に造粒処
理できる可搬式泥土造粒処理装置を提供する。 【解決手段】 泥土供給手段30の泥土排出口33aを
連絡させ得る泥土供給部70bを付設した多軸撹拌機7
0と凝集材供給手段40,50とを設けて、機外の泥土
貯溜槽11に貯溜された泥土を泥土供給手段30で泥土
供給部70bに供給し、凝集材により多軸撹拌機70内
で粒状化するように構成した泥土造粒処理装置1をクロ
ーラ式走行装置100に設置するとともに、粒状化した
泥土を移送するコンベア80を後端側が泥土排出部70
cの下方に位置し前端側が上り傾斜をなして外方に位置
するようにクローラ式走行装置100に取り付け、エン
ジン103と運転席とをクローラ式走行装置100の前
部に設置して、泥土発生現場内を走行できるように自走
式泥土造粒処理装置を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、推進工
事、シールド工事、基礎工事、浚渫工事のような建設工
事や砂利、砕石の製造作業等で発生する泥土を凝集材と
混合して粒状化する可搬式泥土造粒処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】管推進機による推進工事、シールド掘進
機によるシールド工事、縦穴掘削機等による基礎工事、
浚渫工事のような建設工事や砂利、砕石の製造作業等で
発生する泥土すなわち高含水比の軟弱な土砂は、産業廃
棄物として脱水処理した後、最終処分場に埋立てて廃棄
処理されている。こうした泥土の処理は、脱水処理に経
費がかかる上、脱水処理した泥土も、産業廃棄物として
再利用することなく廃棄しなければならないため、著し
く非経済的である。また、このように泥土を処理して廃
棄するにしても、最近は、産業廃棄物の最終処分地の立
地難がとみに深刻化している。
【0003】こうしたことを背景にして建設工事等で発
生する泥土のリサイクルの必要性が高まっている。こう
した要請から、これまで利用価値のなかった泥土につい
て、施工業者自らが泥土の発生現場で固化材を混合して
改質処理を施すことにより、これを強度の高い一般建設
残土と同等の土砂に改質して利用価値を創出し、改質処
理現場から再利用先へと直接搬送して、路盤材、埋め戻
し土、宅地造成土、土手の盛土等の種々の用途に再利用
する技術の開発が進められている。
【0004】その技術の開発の一つとして、泥土を粒状
化するように処理するための泥土造粒処理装置の開発が
試みられている。こうした泥土の造粒処理を行うと、造
粒処理により生成し粒状泥土生成物を路床材として再利
用することができる。また、その場合、粒状泥土生成物
の強度を高めると路盤材としても再利用することができ
る等、処理した泥土の付加価値を高めることができ、更
にはその用途を拡大することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
で開発された泥土造粒処理装置は、泥土をバッチ方式で
処理するため、処理する泥土の量が多いと、その泥土の
造粒処理に多大の時間を要し、泥土の発生現場で泥土を
大量に造粒処理するには不向きであった。特に、建設工
事で発生する泥土は、膨大な量に及ぶため、泥土発生現
場で迅速に大量処理することが必要である。
【0006】一方、泥土は、前述したように種々の建設
工事や砂利、砕石の製造作業等で発生し、その発生地の
周辺条件も多様であるため、泥土を泥土発生現場で大量
に造粒処理できるだけではなく、種々の泥土発生現場に
支障なく搬入し、設置できるようにすることが泥土造粒
処理装置にとってきわめて重要な課題となる。
【0007】例えば、基礎を施工する工事現場や砂利、
砕石を製造する作業現場の中には、狭い路地等の狭隘な
場所を通らなければ泥土造粒処理装置を搬入できない場
合がある。また、浚渫を行う工事現場の中には、河川や
湖沼近辺の小路を通らなければ、泥土造粒処理装置を搬
入できない場合がある。泥土造粒処理装置は、こうした
場合でも、狭隘な場所を通って泥土発生現場に支障なく
搬入できるようにすることが必要である。さらに、種々
の工事現場や作業現場の中には、泥土の採取地点のそば
に狭隘な場所しか存在しないため、泥土造粒処理装置を
泥土発生現場に搬入することができても、泥土の採取地
点のそばに、泥土造粒処理装置を設置するのに十分な設
置場所が存在ない場合もある。泥土造粒処理装置は、こ
うした場合でも、泥土を泥土発生現場で造粒処理できる
ようにすることが必要である。
【0008】この出願の発明は、これらの要求に応える
ために創作されたものであり、その技術課題は、狭隘な
場所を通って泥土発生現場に支障なく搬入することがで
き、泥土の採取地点のそばに設置場所がなくても、泥土
を泥土発生現場で大量に造粒処理することができる可搬
式泥土造粒処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】こうした技術課題を達成
するため、特許請求の範囲の請求項1に係るこの出願の
第1番目の発明及び請求項2に係るこの出願の第2番目
の発明は、可搬式泥土造粒処理装置を構成する場合に、
それぞれ、次の1)及び2)に示すように構成した。
【0010】1)多数の独立した撹拌羽根を回転軸に対
して傾斜させて固着した撹拌機を泥土を凝集材と共に撹
拌羽根で巻き込んで剪断破砕しながら凝集材と撹拌混合
し得るように複数個並設して構成し、泥土供給手段の泥
土排出口を連絡させ得る泥土供給部及び泥土排出部を付
設した多軸撹拌機と、凝集材貯溜器及び凝集材供給装置
を備え多軸撹拌機内の泥土を凝集するための凝集材を多
軸撹拌機内に供給する凝集材供給手段とを設けて、機外
に貯溜された泥土を泥土供給部に供給し、凝集材供給手
段で供給された凝集材により多軸撹拌機内で粒状化して
泥土排出部から排出するように構成した泥土造粒処理装
置をクローラ式走行装置に設置するとともに、粒状化し
た泥土を移送するコンベアを一端側が泥土排出部の下方
に位置し他端側が上り傾斜をなしてクローラ式走行装置
の外方に位置するようにクローラ式走行装置に取り付
け、これら泥土造粒処理装置、クローラ式走行装置及び
コンベアの各駆動部を駆動するための動力源となるエン
ジンと運転席とをクローラ式走行装置の長手方向一端部
寄りに設置して、泥土発生現場内を走行できるように構
成した。
【0011】2)多数の独立した撹拌羽根を回転軸に対
して傾斜させて固着した撹拌機を泥土を凝集材と共に撹
拌羽根で巻き込んで剪断破砕しながら凝集材と撹拌混合
し得るように複数個並設して構成し、泥土供給手段の泥
土排出口を連絡させ得る泥土供給部部及び泥土排出部を
付設した多軸撹拌機と、凝集材貯溜器及び凝集材供給装
置を備え多軸撹拌機内の泥土を凝集するための凝集材を
多軸撹拌機内に供給する凝集材供給手段とを設けて、機
外に貯溜された泥土を泥土供給部に供給し、凝集材供給
手段で供給された凝集材により多軸撹拌機内で粒状化し
て泥土排出部から排出するように構成した泥土造粒処理
装置と、この泥土造粒処理装置の各駆動部を駆動するた
めの動力源となるエンジンとを一体化して輸送車両に積
降し可能に搭載して、泥土発生現場に移動できるように
構成した。
【0012】前記1)の手段を採用したこの出願の第1
番目の発明の可搬式泥土造粒処理装置にあっては、泥土
造粒処理装置により泥土を粒状処理する場合、泥土造粒
処理装置を泥土発生現場に搬入、設置する。また、泥土
の採取地点のそばに、採取した泥土を貯溜するための泥
土貯溜装置を設置するとともに泥土供給手段を設置して
泥土供給手段の泥土排出口を多軸撹拌機の泥土供給部に
連絡させる。なお、本発明を特許請求の範囲の請求項3
に記載のように具体化した場合には、泥土供給機が備え
付けられているので、泥土貯溜装置だけを設置して泥土
貯溜装置と泥土供給機との間を配管で接続する。
【0013】次いで、多軸撹拌機を回転駆動し、泥土貯
溜装置及び凝集材貯溜器に貯溜された泥土及び凝集材
を、それぞれ泥土供給手段及び凝集材供給装置により多
軸撹拌機内に供給する。その場合、凝集材は、泥土の土
質によっては種類の異なる凝集材を段階的に供給する。
そうすると、多軸撹拌機は、泥土を凝集材と共に撹拌羽
根に巻き込んで、剪断破砕して細分化しながら泥土の排
出側へ搬送する。このとき、泥土を撹拌羽根により剪断
破砕して細分化することに加えて、撹拌羽根による泥土
の剪断破砕及び搬送の双方の動作に伴って泥土を積極的
に撹拌するため、凝集材に対する泥土の触れ合い回数を
飛躍的に高めることができて凝集材を泥土に均一に混合
させることができる。そのため、泥土は、効果的に凝集
され、凝集された無数の土粒子間に自由水を満遍なく抱
合して、粒状化した状態に処理される。このように泥土
の造粒処理が多軸撹拌機により連続的かつ効果的に行え
るため、泥土を大量に造粒処理することが可能になる。
【0014】本発明の可搬式泥土造粒処理装置は、泥土
供給手段の泥土排出口を連絡させ得る泥土供給部を多軸
撹拌機に付設して、機外に貯溜された泥土をこの泥土供
給部に供給するようにしたので、泥土を粒状処理する
際、泥土の採取地点のそばのスペースに、そのスペース
に適った適宜の形態の泥土貯溜装置を設置し、適当な所
に泥土供給機が設置されていれば、この可搬式泥土造粒
処理装置それ自体は、採取地点のそばに設置しなくて
も、採取した泥土を多軸撹拌機内に供給することができ
る。そのため、泥土の採取地点のそばに可搬式の泥土造
粒処理装置の設置場所がなくても、泥土を泥土発生現場
で大量に造粒処理することができる。
【0015】自走式の泥土固化処理装置のような従来の
可搬式の泥土の処理装置では、場所を取る泥土貯溜用ホ
ッパを備え付けて泥土供給機等の関連機器とともに撹拌
機と前後方向に直列に並べて配置していたため、機長が
長かった。これに対し、本発明の可搬式泥土造粒処理装
置は、場所を取る泥土貯溜用ホッパ等の泥土貯溜装置を
備え付けないで、機外に貯溜された泥土を多軸撹拌機に
供給するようにしたので、車長を従来の泥土の処理装置
よりも可成短縮することができて、狭隘な場所を通らな
ければ搬入できないような泥土発生現場にも、支障なく
搬入することができる。また、この可搬式泥土造粒処理
装置は、このように車長を短縮できるため、これを目的
地まで輸送するための輸送車両は、比較的小型のものを
使用することができて経済的である。
【0016】本発明の自走式泥土造粒処理装置は、泥土
造粒処理装置をクローラ式走行装置上に設置するととも
に、泥土造粒処理装置及びクローラ式走行装置の駆動部
を駆動するための駆動源と運転席とを設けているので、
起伏の多い地面や湿地帯のようなきびしい地勢のところ
も、クローラ式走行装置を運転することにより所望の泥
土発生現場に容易に移動し簡便に設置することができ、
泥土の造粒処理を速やかに実施することができる。ま
た、粒状化した泥土を移送するコンベアを一端側が多軸
撹拌機の泥土排出部の下方に位置し他端側が上り傾斜を
なしてクローラ式走行装置の外方に位置するようにクロ
ーラ式走行装置に取り付けているので、多軸撹拌機の泥
土排出部から排出される粒状泥土生成物をトラックの荷
台等の所定の場所に移送できるようにコンベアを設置す
るのに手間がかからず、コンベアの適正態様での設置を
きわめて能率的に行うことができる。さらに、泥土造粒
処理装置やクローラ式走行装置の駆動部を駆動するため
の駆動源を、機器類が錯綜しないクローラ式走行装置の
長手方向端部寄りに配置しているので、自走式泥土造粒
処理装置の動力系統の保守点検を円滑に行うことができ
る。
【0017】前記2)の手段を採用したこの出願の第2
番目の発明の可搬式泥土造粒処理装置にあっては、泥土
造粒処理装置やこれの各駆動部を駆動するエンジンを一
体化した状態で輸送車両に搭載して、泥土発生現場まで
運んだ後に輸送車両から降ろして固定するだけで、泥土
造粒処理装置やその動力源を現場で組み立てることな
く、所望の場所に設置することができる。そのため、泥
土造粒処理装置やその動力源の泥土発生現場への輸送や
設置をきわめて簡便に行うことができる。なお、粒状化
した泥土をトラックの荷台等に移送するコンベアは、別
途配備して地上に設置する。こうして泥土造粒処理装置
やコンベアを設置した後は、前記の第1番目の発明の可
搬式泥土造粒処理装置と同様の過程を経て、泥土の造粒
処理が多軸撹拌機により連続的かつ効果的に行えるた
め、泥土を大量に造粒処理することが可能になる。
【0018】この第2番目の発明の可搬式泥土造粒処理
装置では、第1番目の発明の可搬式泥土造粒処理装置と
同様、設置場所に適った泥土貯溜装置を泥土の採取地点
のそばに設置しさえすれば、エンジンと一体化した泥土
造粒処理装置それ自体は、採取地点のそばに設置するこ
とを要しないので、泥土の採取地点のそばに可搬式の泥
土造粒処理装置の設置場所がなくても、泥土を泥土発生
現場で大量に造粒処理することができる。また、場所を
取る泥土貯溜装置を備え付けておかなくても、採取した
泥土を多軸撹拌機内に連続的に供給することが可能とな
るので、泥土造粒処理装置の機長を従来の泥土の処理装
置よりも可成短縮することができる。そのため、この泥
土造粒処理装置を搭載するための輸送車両の車長も短縮
することができて、狭隘な場所を通らなければ搬入でき
ないような泥土発生現場にも、支障なく搬入することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この出願の各発明が実際上
どのように具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至
図14に基づいて説明することにより、各発明の実施の
形態を明らかにする。まず、この出願の第1番目の発明
の具体化例を図1乃至図7に基づいて説明する。図1
は、この出願の第1番目の発明の具体化例に係る可搬式
泥土造粒処理装置の縦断面図、図2は、図1のII−II線
断面図、図3は、図1の III−III 線断面図、図4は、
図1のIV−IV線断面図、図5は、図1の V−V 線断面図
に相当する図で泥土定量供給ポンプを備え付けた場合の
図、図6は、一部を破断して示す図1の矢印VI−VI線方
向の矢視図、図7は、泥土定量供給ポンプを備え付けた
場合の図6と同様の図である。
【0020】符号1で表す泥土造粒処理装置は、本具体
化例では、後に詳述する多軸撹拌機70と、後に詳述す
る第1の凝集材供給手段40、第2の凝集材供給手段5
0及び固化材供給手段60とを設けて、機外に貯溜され
た泥土を多軸撹拌機70後方の泥土供給部70bに供給
し、凝集材供給手段40,50で供給された凝集材によ
り多軸撹拌機内で粒状化して多軸撹拌機70前方の泥土
排出部70cから排出するように構成している。本具体
化例の可搬式泥土造粒処理装置は、こうして構成された
泥土造粒処理装置1をクローラ式走行装置100上に設
置して構成している。なお、本明細書では、泥土を投入
する側を「後方」とし、造粒処理した泥土を排出する側
を「前方」として技術内容を記載する。図中、Bは第1
の凝集材を意味し、SDは固化材を意味する。
【0021】最初に、泥土造粒処理装置1の技術内容に
ついて、1図乃至図7を用いて説明する。
【0022】図5及び図7において、30は機外に設置
した後述する泥土貯溜槽11(図11及び図14参照)
内の泥土を多軸撹拌機70内に供給する泥土供給手段、
31は泥土を所望の供給量で多軸撹拌機70内に供給す
る泥土供給機としての泥土定量供給ポンプ、32は泥土
貯溜槽11内の泥土を泥土定量供給ポンプ31の吸込み
側に送るための泥土吸込み配管、33は泥土定量供給ポ
ンプ31から吐出される泥土を多軸撹拌機70の泥土供
給部70bに供給するための泥土吐出配管である。図5
及び図7には、泥土造粒処理装置1に泥土定量供給ポン
プ31を備え付けておくとともに泥土吐出配管33の泥
土排出口33aを多軸撹拌機の泥土供給部70bに常時
連絡させておくようにした例を示しているが、こうした
ことは、他図に示すように本発明にとって不可欠の要件
ではない。ここでは、泥土造粒処理装置1に泥土定量供
給ポンプ31を備え付けない例を中心に説明する。
【0023】泥土供給手段30は、泥土定量供給ポンプ
31と泥土吸込み配管32と泥土吐出配管33とを設け
て構成され、泥土貯溜槽11内の泥土を、泥土定量供給
ポンプ31により泥土吸込み配管32を通じて吸込んだ
後に泥土吐出配管33を通じて泥土排出口33aへ送っ
て、泥土排出口33aから多軸撹拌機70の泥土供給部
70b内に供給する。この泥土供給手段30を構成する
泥土供給機に泥土定量供給ポンプ31を用いると、多軸
撹拌機70で造粒処理しようとする泥土の処理量に見合
った所望の量の泥土を、多軸撹拌機70の泥土供給部7
0b内に定量供給することができる。処理する泥土が含
水比の著しく高い泥水状の泥土に限定される場合には、
泥土定量供給ポンプ31に、液状体を定量供給できる例
えばチューブポンプ(スクイーズポンプ)ような定量供
給ポンプを用いるとよい。
【0024】40は泥土中の自由水を土粒子間に抱合さ
せるための第1の凝集材を多軸撹拌機70内に供給する
第1の凝集材供給手段、41は第1の凝集材を貯溜する
ための第1の凝集材貯溜器としての第1の凝集材貯溜用
ホッパ、42はこの凝集材貯溜用ホッパ41内の第1の
凝集材を所望の供給量で多軸撹拌機70へ定量供給する
ことができるスクリューコンベアによる第1の凝集材供
給装置である。
【0025】第1の凝集材供給手段40は、第1の凝集
材貯溜用ホッパ41と第1の凝集材供給装置42とを設
けて構成される。この第1の凝集材供給手段40は、第
1の凝集材貯溜用ホッパ41内の固体状の第1の凝集材
を第1の凝集材供給装置42により第1の凝集材排出部
42eへ送って、多軸撹拌機70の第1の凝集材供給部
70e内に供給する。第1の凝集材には、固体状のもの
を使用するため、第1の凝集材供給装置42には、図3
に示すようなスクリューコンベアを用いる。ここに示す
例では、第1の凝集材に固体状のものを用いているが、
第1の凝集材に液状化したものを用いて、第1の凝集材
貯溜器として第1の凝集材貯溜用ホッパ41の代わりに
凝集材貯溜タンクを用いるとともに、第1の凝集材供給
装置42としてスクリューコンベアの代わりに容積型ポ
ンプを用いることもできる。
【0026】このスクリューコンベアによる第1の凝集
材供給装置42は、スクリュー翼42cの周囲をケーシ
ング42bで覆って、スクリュー翼42cを回転駆動す
るための回転駆動装置42aをケーシング42bの一端
に固定して構成している。また、第1の凝集材貯溜用ホ
ッパ41の下方に第1の凝集材供給口42dを設けると
ともにケーシング42bの他端側に第1の凝集材排出部
42eを設けている。第1の凝集材供給装置42にこう
したスクリューコンベアを用いると、回転駆動装置42
aを制御してスクリュー翼42cを回転数を調節するこ
とにより、使用する第1の凝集材の種類及び泥土の含水
比や土質等に応じて適切な量の凝集材を定量供給するこ
とができる。そのため、泥土に対する第1の凝集材の混
合比率を常に適切な値に保持して高価な凝集材を有効に
活用することができる。第1の凝集材に液状化したもの
を用いて第1の凝集材供給装置42に容積型ポンプを用
いた場合にも、第1の凝集材を定量供給することができ
て同様の効果を奏する。
【0027】50は第1の凝集材と撹拌混合した泥土を
粒状化するための第2の凝集材を多軸撹拌機70内に供
給する第2の凝集材供給手段、51は第2の凝集材を貯
溜するための第2の凝集材貯溜器としての第2の凝集材
貯溜タンク、52はこの凝集材貯溜タンク51と第2の
凝集材投入ポート53(図4参照)との間に設けられ第
2の凝集材貯溜タンク51内の第2の凝集材を所望の供
給量で多軸撹拌機70へ定量供給することができる第2
の凝集材供給装置、53は第2の凝集材貯溜タンク51
内の第2の凝集材を多軸撹拌機70内へ供給するための
凝集材投入口を有する第2の凝集材投入ポート、54は
第2の凝集材貯溜タンク51と第2の凝集材供給装置5
2とを接続する凝集材吸込み配管、55は第2の凝集材
供給装置52と凝集材投入ポート53とを接続する凝集
材吐出配管である。
【0028】第2の凝集材供給手段50は、第2の凝集
材貯溜タンク51と第2の凝集材供給装置52と凝集材
投入ポート53と凝集材吸込み配管54と凝集材吐出配
管55とを設けて構成されている。この第2の凝集材供
給手段50は、第2の凝集材貯溜タンク51内における
水に混合させた溶液状の第2の凝集材を、第2の凝集材
供給装置52により凝集材吸込み配管54を通じて吸込
んだ後に凝集材吐出配管55を通じて第2の凝集材投入
ポート53へ送って、同ポート53の凝集材投入口から
多軸撹拌機70の第2の凝集材供給部70f内に供給す
る。
【0029】ここに示す例では、第2の凝集材として、
水に混ぜた溶液状の凝集材を用いて多軸撹拌機70内に
定量供給するようにしているため、第2の凝集材供給装
置52には、回転数に応じて吐出容量を適宜調節するこ
とができる容積型ポンプを用いる。第2の凝集材供給装
置52にこうした定量供給可能な容積型ポンプを用いる
と、使用する第2の凝集材の種類及び泥土の含水比や土
質等に応じて適切な量の凝集材を定量供給することがで
きる。そのため、泥土に対する第2の凝集材の混合比率
を常に適切な値に保持することができて高価な凝集材を
有効に活用することができる。第2の凝集材に固体状の
ものを用いて、第2の凝集材貯溜器として凝集材貯溜用
ホッパを用いるとともに、第2の凝集材供給装置52に
前記のスクリューコンベアを用いて第2の凝集材を多軸
撹拌機70内に定量供給するようにしても、同様の効果
を奏する。
【0030】多軸撹拌機70内に供給される第1の凝集
材及び第2の凝集材は、処理対象となる泥土を凝集して
泥土を造粒処理、すなわち粒状化するように処理する働
きをする。第1の凝集材は、泥土を造粒処理する際に不
可欠のものとして使用し、第2の凝集材は、処理する泥
土の土質によっては省略することができる。泥土の含水
比が約150%(乾燥土砂の重量100に対して水の重
量150)以下と著しくは高くない場合、泥土への第1
の凝集材の添加量は、0.2〜0.3重量%前後とごく
微量で足りる。第2の凝集材は、添加しなくても済む場
合があるが、添加するにしても、少量で足りる。なお、
凝集材については、後に詳述する。
【0031】60は粒状化された泥土を固化するための
固化材を多軸撹拌機70内に供給する固化材供給手段、
61は固化材を投入するための固化材貯溜用ホッパ、6
2はこの固化材貯溜用ホッパ61内の固化材を多軸撹拌
機70へ定量供給することができるスクリューコンベア
による固化材供給装置、62eはこの固化材供給装置6
2で運ばれた固化材を排出して多軸撹拌機70へ供給す
るための固化材供給装置62の固化材排出部である。な
お、固化材供給手段60の細部の構造は、第1の凝集材
供給手段40と基本的に変わらないので、図示を省略し
て、その細部の構造に係る符号を図3に図示の第1の凝
集材供給手段40に係る符号の下に括弧で示している。
【0032】固化材供給手段60は、固化材貯溜用ホッ
パ61と固化材供給装置62とを設けて構成される。こ
の固化材供給手段60は、固化材貯溜用ホッパ61内の
固体状の固化材を固化材供給装置62により固化材排出
部62eへ送って、多軸撹拌機70の固化材供給部70
g内に供給する。固化材には、固体状のものを使用する
ため、固化材供給装置62には、図3に示すようなスク
リューコンベアを用いる。このスクリューコンベアによ
る固化材供給装置62は、スクリュー翼62cの周囲を
ケーシング62bで覆って、スクリュー翼62cを回転
駆動するための回転駆動装置62aをケーシング62b
の一端に固定して構成していて、第1の凝集材供給装置
42の構造と基本的に変わらない。また、固化材貯溜用
ホッパ61の下方に固化材供給口62dを設けるととも
に、ケーシング62bの他端側に固化材排出部62eを
設けている。
【0033】この固化材供給装置62は、回転駆動装置
62aを制御することにより、要求される粒状泥土生成
物の品質に応じて適切な量の固化剤を定量供給して、泥
土に対する固化材の混合比率を適切な値に保持できるよ
うにする。多軸撹拌機70内に供給される固化材は、粒
状泥土生成物の強度を高めるように泥土を改質する働き
をし、例えば、セメント系や石灰系の固化材がこうした
働きをする。
【0034】こうした固化材を泥土に添加して混合する
と、固化材内の生石灰により消化吸収反応(水和反応)
と発熱反応が生じて、泥土中の水分を生石灰中に吸収す
るとともに熱で蒸発させて泥土の含水比を低下させる。
こうして含水比を低下させた土砂は、単に脱水処理され
るだけではなく、生石灰中のカルシウムイオンによる土
砂の凝集化作用やポゾラン反応と、この反応に関与しな
かった残余の生石灰による炭酸化反応とにより、強度が
上昇して固化するとともに、水が浸入するころで再利用
しても、再汚泥化することがないように改質される。
【0035】多軸撹拌機70内への固化材の供給は、こ
うした反応を利用することにより粒状泥土生成物の強度
を高めることを主目的として行うものであり、必要に応
じて行う。例えば、粒状泥土生成物を、強度が要求され
る道路表面の路盤材や路床材に使用するときには、強度
の向上のために固化材を添加することとし、強度の要求
されない植栽土として使用するときには、必ずしも固化
材を添加する必要はない。また、アルカリ性を嫌う用途
に使用するときには、固化材を添加しないようにする。
このように固化材を添加するか否かやその分量は、発注
者が要求する粒状泥土生成物の品質やその使用目的に応
じて選択される。
【0036】ここで、多軸撹拌機70に供給する凝集材
について言及する。凝集材は、泥土中の土粒子を集合さ
せることを容易に行えるようにするのに役立つ薬剤であ
る。この凝集材は、無機系凝集材と有機高分子凝集材と
に大別することができる。このうち無機系凝集材の代表
的なものとしては、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、硫酸アル
ミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化第二鉄(PFC)、
ポリ塩化アルミニウム(PAC)等の鉄又はアルミニウ
ム化合物を挙げることができる。この無機系凝集材は、
主として、凝集助剤や凝結助剤として有機高分子凝集材
と併用する。
【0037】有機高分子凝集材としては、主として合成
高分子凝集材を使用し、この合成高分子凝集材は、ノニ
オン性、アニオン性、カチオン性のものに分けることが
できる。このうちノニオン性のものは、分子内に解離基
をほとんどもたない水溶性の高分子であり、アミド基、
水酸基、エーテル基等を親水基としてもつ。アニオン性
のものは、水中で負の電荷をもつ水溶性の高分子であ
り、解離基としてカルボキシル基やスルホン基等をも
つ。カチオン性のものは、分子内にアミノ基をもち、そ
のアミノ基の解離によって水中で正の電荷を高分子に与
える。ノニオン性及びアニオン性の合成高分子凝集材
は、通常、高分子量のものほど凝集力が大きい。ノニオ
ン性及びアニオン性の合成高分子凝集材の代表的なもの
としては、ポリアクリルアミド及びその加水分解物を挙
げることができる。カチオン性の合成高分子凝集材の代
表的なものとしては、ポリアミノアルキル(メタ)アク
リレートを挙げることができる。
【0038】凝集材は、泥土に適切に混合すると、泥土
中の土粒子を集合させて、土粒子間の自由水を、集合し
た土粒子間に包み込むように抱合する。そのため、泥土
の含水比が著しく高くない限り、土粒子は、表面側が湿
り気の少ない見掛け上乾燥した状態になって集合して、
粘り気のない状態の泥土の粒状体が生成される。
【0039】一般に、土粒子は、その外側を包囲する固
定層と、更に外側を包囲して水素イオン濃度の高い拡散
層(対イオン部)とからなる電気二重層をもつ。こうし
た電気二重層をもつた二つの土粒子が接近して双方の拡
散層同士が重なると、重なり合った拡散層のイオン濃度
が上昇し、これに起因して、土粒子が互いに反発し合っ
て土粒子の集合を阻害する。そのため、多数の各土粒子
は、分散して泥土状をなす。端的にいえば、泥土は、多
数の微細土粒子とその土粒子間の自由水からなるが、一
般に土粒子の表面は、マイナス帯電しているため、各土
粒子は、互いに反発し合って安定した分散状態を保ち、
その結果、固まらずにドロドロした泥土の状態を保って
いる。したがって、泥土中の土粒子の集合を容易に行え
るようにするには、その集合の阻害要因となっている電
気二重層の総電荷の抑制や電気二重層の圧縮(電気二重
層を薄くすること)を行えばよく、こうした電気二重層
の総電荷の抑制や圧縮によって泥土を凝集させることが
できる。
【0040】このうち電気二重層の総電荷の抑制を行う
には、その総電荷の量をできるだけ減らすように電荷を
中和するのが有効であるが、こうした働きをする凝集材
は、アニオン性、カチオン性の合成高分子凝集材や無機
系凝集材の中から選択することができる。また、電気二
重層の圧縮に役立つ凝集材は、無機系凝集材の中から選
択することができる。さらに、凝集機構には、以上の凝
集機構とは原理の異なる架橋凝縮がある。この架橋凝縮
は、高分子の官能基による土粒子への吸着架橋(イオン
結合、水素結合)により土粒子を集合させるものであ
り、電気二重層の総電荷の抑制や圧縮による凝集を遥か
に凌ぐ凝集力を発揮する。この架橋凝縮を行わせるため
の凝集材は、ノニオン性、アニオン性、カチオン性の凝
集材の中から適当なものを選択する。
【0041】以上述べた凝集材は、第1の凝集材、第2
の凝集材の何れに使用するかの凝集材の使用目的、更に
は、泥土が有機質か無機質かの泥土の種類、泥土が粘
度、シルト、コロイド等の何れに該当するかの泥土の土
粒子径、泥土の含水比等の泥土の性状に応じて適宜選択
して使用する。例えば、通常の泥土は、アニオン性又は
ノニオン性の凝集材で凝集することが可能であるが、建
設工事で発生する泥土の中には、工事中にベントナイト
が添加されたものもあり、こうした泥土は、アニオン性
又はノニオン性の凝集材だけでは、粒状化させることが
できないので、第1の凝集材としてアニオン性又はノニ
オン性のものを使用するほか、第2の凝集材としてカチ
オン性のものを添加することにより、泥土を粒状化させ
る。また、高分子凝集材の性能は、PHへの依存性が大
きいので、泥土が酸性の場合はカチオン性やノニオン性
のものを、アルカリ性の場合はアニオン性やノニオン性
のものを、中性の場合はノニオン性ものを使用すること
も考える。
【0042】第1の凝集材及び第2の凝集材は、何れも
泥土を凝集する働きをするが、第1の凝集材は、主とし
て泥土中の自由水を土粒子間に抱合させる働きをし、処
理する泥土の土質に応じて、以上例示したような凝集材
の中から適当のものを選択して使用する。このように、
第1の凝集材は、泥土中の土粒子を集合させて泥土中の
自由水を土粒子間に抱合させる働きをするので、泥土の
土質によっては、凝集材を適切に選択すれば、第2の凝
集材を併用しなくても泥土を粒状化させることができる
場合もある。第2の凝集材は、泥土を第1の凝集材と撹
拌混合しただけでは十分に粒状化させることができない
場合に、併用して泥土の粒状化を促進する働きをし、第
1の凝集材との関連において選択する。ここでは、第1
の凝集材の単独使用によっては、泥土を粒状化しにくい
場合を想定して第2の凝集材を第1の凝集材と併用する
場合の例を以下に示す。
【0043】実験したところによると、第1の凝集材と
してアニオン性のアクリル系合成高分子化合物を使用
し、第2の凝集材としてカチオン性の塩基性ポリ無機塩
を使用すると、凝集材の単独使用によっては粒状化させ
ることができない泥土も粒状化させることができた。第
1の凝集材であるアクリル系合成高分子化合物は、解離
基(官能基)としてカルボキシル基等をもち、この親水
性の解離基が泥土中の多数の土粒子を架橋吸着して著大
な凝集効果を発揮する。
【0044】この点について言及すると、第1の凝集材
としてのアクリル系合成高分子化合物は、高分子の鎖が
多数の輪を形成するようにループ状に不規則に絡まって
高分子網を形成している。こうした高分子化合物を泥土
に混ぜると、高分子がイオン分解することにより、対イ
オン(解離基と反対の電荷をもつイオンすなわちプラス
イオン)がループ状の高分子の鎖の外側に拡散するた
め、疎水性の高分子の鎖上に固定されている親水性の解
離基には、マイナスの電荷が残る。その結果、解離基に
残された多数のマイナスの電荷が互に反発し合って、高
分子の鎖の輪が広がり膨潤するとともに、カルボキシル
基の水素による水素結合作用により、解離基が泥土中の
土粒子表面の酸素と水素結合して多数の土粒子を架橋吸
着する。その場合、多数の土粒子が一つの解離基に三次
元的に吸着されるため、多数の土粒子が集合して泥土中
の自由水を土粒子間に抱合して、泥土は、見かけ上、含
水比が低下したような性状となる。
【0045】このような第1の凝集材を泥土と十分混合
しても、泥土が粒状化しない場合には、今度は、この第
1の凝集材と十分混合した泥土に、プラスのイオン性を
もつカチオン性の塩基性ポリ無機塩を第2の凝集材とし
て添加する。そうすると、プラスイオンの濃度が上昇し
て、そのプラスイオンの一部が膨潤した高分子の鎖の輪
の中に進入するため、この進入したプラスイオンを核に
して高分子の鎖の輪が静電的な縮小を起こす。すなわ
ち、高分子網を形成する鎖の輪の中にプラスイオンが進
入して、この高分子網における多数の鎖の輪の中のプラ
スイオンと高分子の鎖上の解離基のマイナス電荷とが互
に引き合うため、これら高分子の鎖の輪が狭まって高分
子網が収縮する。その結果、高分子網に吸着されて包み
込まれた泥水中の土粒子は、高分子網の収縮に伴って自
由水を抱合したまま収縮し、撹拌による外力を受けるこ
とと相俟って粒状化する。
【0046】実験したところによると、泥土の中には、
第2の凝集材を併用せずに第1の凝集材を単独使用して
粒状化させることができるものもあった。洗浄汚泥と称
する泥土がその例である。砂利や砕石を製造するには、
山から切り出した岩石の破砕片や土砂を振動スクリーン
等の分級機により分級して土砂粒径を所定の大きさに揃
えた後に水で洗浄するが、洗浄汚泥とは、このときに多
量に発生する泥水を濃縮した砂質分の多い泥土である。
【0047】次に、こうした凝集材や固化材を泥土に添
加して撹拌混合する多軸撹拌機70の技術内容について
説明する。
【0048】70は撹拌機71を、泥土と凝集材を撹拌
羽根71bで巻き込んで剪断破砕しながら撹拌混合し得
るようにケーシング70a内に複数個並列させて構成し
た多軸撹拌機、70aは基台としての支持フレーム10
2aに固定され撹拌機71を収容するケーシング、70
bは多軸撹拌機70の後端側に設けられ泥土吐出配管3
3の泥土排出口33aを連絡させ得る泥土供給部、70
cは多軸撹拌機70の前端側に設けられ多軸撹拌機70
で造粒処理した泥土を排出する泥土排出部、70dは泥
土供給部70bの前方位置に設けられ後述する吸水材供
給手段20の吸水材排出部22eの吸水材排出口を連絡
させ得る吸水材供給部、70eは吸水材供給部70dの
前方位置に設けられ第1の凝集材が第1の凝集材排出部
42eを通じて供給される第1の凝集材供給部、70f
は第1の凝集材供給部70eの前方位置に設けられ第2
の凝集材が第2の凝集材投入ポート53を通じて供給さ
れる第2の凝集材供給部、70gは第2の凝集材供給部
70fの前方位置に設けられ固化材が固化材排出部62
eを通じて供給される固化材供給部である。
【0049】多軸撹拌機70は、パドル混合機とも称
し、後述する撹拌機71を図2に示すように複数個併設
することにより、泥土を凝集材や固化材と共に撹拌羽根
71bで巻き込んで剪断破砕しながら凝集材と撹拌混合
し得るように構成されている。多軸撹拌機70には、図
1に示すように、一方の側部に、吸水材供給部70dの
前方から泥土排出部70cの後方へ向けて第1の凝集材
供給手段40、第2の凝集材供給手段50及び固化材供
給手段60を順次設けて、それぞれ、第1の凝集材供給
部70e、第2の凝集材供給部70f及び固化材供給部
70gを通じてケーシング70aの内部と連通させてい
る。また、図5及び図7に示す例では、こうした構造に
加え、多軸撹拌機70の他方の側部に泥土定量供給ポン
プ31を設けて泥土供給部70bを通じてケーシング7
0aの内部と連通させている。
【0050】泥土供給部70b及び吸水材供給部70d
は、泥土吐出配管33の泥土排出口33a及び吸水材排
出部22eの吸水材排出口からそれぞれ投入される泥土
及び吸水材を受けるのに便利なように、図1に示すよう
に上部を開放した漏斗状をなしている。なお、図5に示
す泥土排出口33aを泥土供給部70bに常時連絡させ
るようにした例では、泥土供給部70bは、ボックス状
をなしている。
【0051】71は前方に向かって下方に傾斜した多数
の独立した撹拌羽根71bを回転軸71aに固着して構
成され複数個併設される撹拌機、71aは回転駆動装置
71cにより回転駆動される撹拌機71の回転軸、71
bはこの回転軸71aに所定間隔で多数設けられる撹拌
羽根、71cは撹拌機71のケーシング70a内の後端
部に設置され各撹拌機71を駆動する回転駆動装置、7
1dはケーシング70aの前端部に固定された回転軸7
1aの前端部側の軸受である。
【0052】各撹拌機71の回転軸71aは、回転駆動
装置71cと軸受71dとで支持され、回転駆動装置7
1cにより回転駆動される。各撹拌機71の撹拌羽根7
1bは、つる巻き状に連続して形成されたスクリュ羽根
とは異なりそれぞれが独立して形成されている。撹拌機
71は、このような独立した撹拌羽根71bを回転軸7
1aに多数固着して構成される。多数の撹拌羽根71b
は、図1に示すように何れも前方に向かって下方に傾斜
するように設けられ、互いに平行になるように配列され
ている。多数の撹拌羽根71bは、このように前方に向
かって下方に傾斜しているため、ケーシング70a内に
取り込まれた泥土が各撹拌羽根71bを通過する都度、
その泥土を漸次前方に移動させることができる。回転駆
動装置71cは、回転数を可変制御できるように構成し
ていて、各撹拌機71の回転軸71aの回転数を適宜調
節できるようにしている。
【0053】したがって、多軸撹拌機70は、ケーシン
グ70a内の泥土を回転駆動装置71cの回転数に応じ
た搬送量で搬送することができ、さらには、建設現場で
の泥土の発生量に応じて回転駆動装置71cの回転数を
制御することにより、造粒処理する泥土の処理量も適宜
調節することができる。この泥土造粒処理装置では、こ
のように回転駆動装置71cの回転数を可変制御して泥
土の処理量を調節できるようにしたことと関連して、第
1の凝集材、第2の凝集材及び固化材を定量供給するた
めの凝集材供給装置42,52及び固化材供給装置62
を設けているため、泥土定量供給ポンプ31による泥土
供給量に応じて凝集材供給装置42,52及び固化材供
給装置62の回転数を制御することにより、泥土の供給
量に見合った第1の凝集材、第2の凝集材及び固化材を
定量供給して、泥土とこれらの材の混合比率を、適切な
値にするように調節することができる。
【0054】多軸撹拌機70は、回転軸71aが互いに
平行になるように撹拌機71を2台以上所望の台数並べ
て構成する。その場合、各撹拌機71の多数の撹拌羽根
71bが隣接する撹拌機71の撹拌羽根71bの間に入
り込むように配置する。すなわち、各撹拌機71の撹拌
羽根71bが隣接するもの同士で半径方向においてラッ
プするようにするとともに、各撹拌機71の撹拌羽根7
1bを隣接する撹拌機71の撹拌羽根71bと回転軸方
向に位相をずらして両者が干渉しないように配列する。
隣接する一対の撹拌機71の撹拌羽根71bは、前述し
たように各撹拌羽根71bが傾斜するように設けられて
いて、その回転に伴って、隣接する撹拌羽根71b間の
間隔を変化させるので、同一方向及び反対方向の何れの
方向に回転させるときでも、隣接する一対の撹拌羽根7
1bにより泥土を巻き込んで剪断破砕することができ
る。
【0055】各撹拌羽根71bは、こうして泥土を剪断
破砕するときに泥土を撹拌する。また、各撹拌羽根71
bは、前述したように泥土を前方に移動させるが、この
ときにも泥土を撹拌する。すなわち、泥土は、撹拌羽根
71bにより前方に移動させられるときに変形を伴って
移動し、泥土が変形すると、泥土中の土粒子間に相対移
動が生じる。そのため、泥土は、多軸撹拌機70により
搬送されているときにも、土粒子が絶えず撹拌されるこ
とになり、ひいては、第1の凝集材、第2の凝集材及び
固化材と撹拌混合されることとなる。
【0056】ちなみに、こうした積極的な撹拌機能を有
する多軸撹拌機70を、泥土の搬送に多用されるスクリ
ュコンベアと比べると、スクリュコンベアは、専ら泥土
を移動させる機能を果たし、泥土を剪断破砕する機能を
もたないのは勿論のこと、積極的な撹拌機能を備えてい
ない。すなわち、スクリュコンベアは、泥土を搬送する
とき、泥土をスクリュ羽根やケーシングと接触させなが
ら変形させることなく前方に平行移動させるため、スク
リュ羽根やケーシングと接触する泥土の部分の土粒子を
多少は撹拌するものの、積極的な撹拌機能は備えていな
い。
【0057】この泥土造粒処理装置では、泥土を、こう
したスクリュコンベアによることなく、多軸撹拌機70
により搬送しながら凝集材を多軸撹拌機70内に供給す
るようにしているので、泥土を剪断破砕して細分化しな
がら撹拌羽根71bによる泥土の剪断破砕及び搬送の双
方の動作に伴って積極的に撹拌することができ、これに
より、凝集材に対する泥土の触れ合い回数を飛躍的に高
めることができて、凝集材を泥土に均一に混合させるこ
とができる。そのため、泥土は、泥土排出部70cへ排
出されたときには確実に凝集されている。この凝集され
泥土は、凝集により集合した土粒子間に自由水を抱合し
てはいるものの、表面が見掛け上湿り気のほとんどない
乾燥状態を呈した粒状をなしている。また、固化材につ
いても、前記のメカニズムと同様のメカニズムにより泥
土を積極的に撹拌するため、固化材に対する泥土の触れ
合い回数を飛躍的に高めることができて、凝集材と同
様、固化材を泥土に均一に混合させることができる。
【0058】泥土供給手段で供給される泥土貯溜槽11
内の泥土は、多軸撹拌機70による泥土造粒処理装置に
より造粒処理されるが、その造粒処理を行うときの作用
について説明する。その作用の説明を行うに当たって
は、説明の便のため、最初に、固化材供給手段60から
固化材を供給せずに第1の凝集材及び第2の凝集材だけ
を供給する場合を想定して説明する。
【0059】まず、多軸撹拌機70を回転駆動しながら
泥土定量供給ポンプ31を駆動して泥土を多軸撹拌機7
0内に泥土供給部70bから供給する。また、第1の凝
集材供給装置42を駆動して第1の凝集材を多軸撹拌機
70内に第1の凝集材供給部70eから供給し、固化材
供給装置62は停止させておく。そうすると、多軸撹拌
機70は、泥土を第1の凝集材と共に撹拌羽根71bに
巻き込んで、剪断破砕して細分化しながら泥土排出部7
0c側へ搬送する。このとき、泥土を撹拌羽根71bに
より剪断破砕して細分化することに加えて、撹拌羽根7
1bによる泥土の剪断破砕及び搬送の双方の動作に伴っ
て泥土を積極的に撹拌するため、第1の凝集材に対する
泥土の触れ合い回数を飛躍的に高めることができて、第
1の凝集材を泥土に均一に混合させることができる。そ
のため、泥土は、確実に凝集され、凝集された無数の土
粒子間に自由水を満遍なく抱合することができる。
【0060】こうした凝集処理によっては泥土を粒状化
させることができないときには、第1の凝集材を供給す
るのと並行して、第2の凝集材供給装置52の駆動によ
り第2の凝集材を多軸撹拌機70内に第2の凝集材供給
部70fから供給する。そうすると、多軸撹拌機70
は、第1の凝集材で凝集されて自由水を抱合した湿り気
の少ない泥土に第2の凝集材が混合される。すなわち、
第1の凝集材を泥土に混合するときと同様のメカニズム
により泥土を積極的に撹拌するため、第2の凝集材に対
する泥土の触れ合い回数を飛躍的に高めることができ
て、第1の凝集材と同様、第2の凝集材を泥土に均一に
混合させることができる。そのため、第1の凝集材で凝
集された泥土は、泥土排出部70cへ排出されるときに
は第2の凝集材により粒状化され、粒状泥土生成物が泥
土排出部70cへ排出されてベルトコンベア80でトラ
ック等の運搬装置に移送される。
【0061】このように、この泥土造粒処理装置では、
第1の凝集材の単独使用により泥土を粒状化する場合及
び第2の凝集材の併用により泥土を粒状化する場合の何
れの場合も、泥土の造粒処理を多軸撹拌機70により連
続的に行うことができることに加え、第1の凝集材や第
2の凝集材に対する泥土の触れ合い回数を多軸撹拌機7
0で飛躍的に高めて凝集材を泥土に均一に混合させるこ
とにより泥土の造粒処理を効果的に行うこともでき、泥
土を大量に造粒処理することが可能になる。
【0062】以上、固化材を多軸撹拌機70に供給しな
いものとして説明したが、粒状泥土生成物の強度を高め
る必要がある場合には、以上のような造粒処理を行う際
に、第1の凝集材や第2の凝集材を供給するのと並行し
て、固化供給装置62の駆動により固化材を多軸撹拌機
70内に固化材供給部70gから供給する。そうする
と、多軸撹拌機70は、第1の凝集材を泥土に混合する
ときと同様のメカニズムにより泥土を積極的に撹拌する
ため、固化材に対する泥土の触れ合い回数を飛躍的に高
めることができて、第1の凝集材と同様、固化材を泥土
に均一に混合させることができる。その結果、多軸撹拌
機70のケーシング70a内の閉ざされた保温空間内で
泥土中の自由水の一部を効果的に利用しながら固化材中
の生石灰成分の消化吸収反応を進行させて、凝集材で粒
状化させた泥土を固化することができ、これにより粒状
泥土生成物の強度を高めることができる。
【0063】ここでは、多軸撹拌機70に第1の凝集材
供給手段40と第2の凝集材供給手段50と固化材供給
手段60とを設ける例を示したが、洗浄汚泥等泥土の土
質によっては、第1の凝集材の単独使用により泥土を粒
状化することができる場合もあり、固化材は、粒状泥土
生成物の強度を高める必要があるときにだけ使用するの
で、第2の凝集材供給手段50及び固化材供給手段60
は、必要に応じて適宜省略することができる。なお、粒
状泥土生成物の固化処理は、固化材供給手段60を撹拌
装置に設けて構成した泥土固化処理装置を別途配備し
て、粒状泥土生成物の強度を高めたいときにだけ行うこ
ともできる。
【0064】次に、以上述べた泥土造粒処理装置1をク
ローラ式走行装置100上に設置して運搬可能に構成し
たこの出願の第1番目の発明に係る可搬式泥土造粒処理
装置の例を構成する例を説明する。この可搬式泥土造粒
処理装置は、泥土造粒処理装置1を積降しすることなく
泥土発生現場内で自由に走行して泥土発生現場内の所望
の泥土採取地点近辺にそのまま設置できるように構成し
たものであり、ここでは自走式泥土造粒処理装置と称す
る。
【0065】この自走式泥土造粒処理装置は、すでに述
べた泥土造粒処理装置1のほか、これに関連する装置と
して、この多軸撹拌機70の泥土排出部70cから排出
される粒状泥土生成物を取り込んでトラック等の運搬装
置へ移送するためのベルトコンベア80と、泥土造粒処
理装置1、ベルトコンベア80及びクローラ式走行装置
100の駆動部を駆動するための動力源となるエンジン
103と、前記駆動部を操作するための運転操作盤10
5と、運転席、その他泥土の造粒処理に有用な種々の装
置とをクローラ式走行装置100に搭載して、後述する
ように合理的に配置し、泥土の発生する現場内を走行で
きるように構成している。
【0066】まず、泥土造粒処理装置1に関連する周辺
の装置等について説明する。80は多軸撹拌機70で泥
土が粒状化されてその泥土排出部70cから排出される
粒状泥土生成物を前方のトラック等の運搬装置に移送す
るためのベルトコンベア、100は一対のクローラ式走
行体101a,101bを車体フレーム102で連結し
て構成されたクローラ式走行装置、101a,101b
はスプロケットで駆動されるクローラベルトを推進手段
として地上を走行する左側及び右側のクローラ式走行体
である。
【0067】ベルトコンベア80は、その後端部を車体
フレーム102の前方寄りにピンで着脱かつ回動可能に
軸着して設置している。その場合、ベルトコンベア80
の後端部のシュート81を泥土排出部70cの下方に配
置するとともに、中間部を前部基台106の前端部に設
けた支持部材82により高さ位置を調節できるように懸
架することにより、前方に向かって上方に傾斜させて設
置するようにしている。処理泥土を移送するこの種のベ
ルトコンベアは、通常、泥土の処理装置とは独立して配
備し、そのシュートを処理泥土の排出部の下方に位置さ
せるとともに前方に向かって上方に傾斜させるように、
地面上に足で支持して所定の態様で設置していた。この
自走式泥土造粒処理装置では、ベルトコンベア80を前
記のような態様でクローラ式走行装置100に予め設置
しているため、多軸撹拌機70の泥土排出部70cから
排出される粒状泥土生成物をシュート81で受けてトラ
ックの荷台等の所定の場所に移送できるように、ベルト
コンベア80を所定の態様で設置するのに手間がかから
ず、その設置をきわめて能率的に行うことができる。ま
た、このベルトコンベア80は、取外しができるので、
必要に応じて取り外すこともできて取り扱いの便も良
い。
【0068】102は一対のクローラ式走行体101
a,101bを一定間隔を置いて連結しクローラ式走行
装置に搭載する種々の装置を支持する車体フレーム、1
03は泥土造粒処理装置1及びベルトコンベア80の各
種駆動部やクローラ式走行体101a,101bのスプ
ロケット等を駆動するためのエンジン、104はクロー
ラ式走行装置100を操縦するための操作レバー、10
5は泥土造粒処理装置1やベルトコンベア80の各種駆
動部を運転操作するための運転操作盤、106は車体フ
レーム102の前部に設置されエンジン103及び運転
操作盤105等を設置する前部基台である。なお、エン
ジン103で駆動される前記の各種駆動部のうちの泥土
造粒処理装置1の駆動部として、ここに示す例では、各
凝集材供給装置42,52、固化材供給装置62及び多
軸撹拌機70の各回転駆動装置を挙げることができる。
また、図5及び図7に示す例では、泥土定量供給ポンプ
31の回転駆動装置もこれに該当する。
【0069】車体フレーム102は、特に前端部をクロ
ーラ式走行体101a,101bよりも張り出すように
設置している。そして、車体フレーム102の前端部寄
りの部分には、床面を高くした前部基台106を固定し
て、この前部基台106上にエンジン103、操作レバ
ー104、運転操作盤105及び運転席を設置し、この
運転席は、操作レバー104及び運転操作盤105のそ
ばに設置している。また、前部基台106の直後の車体
フレーム102上には、前部基台106よりも床面を低
くした支持フレーム102aを車体フレーム102の後
端部にかけて設置している。この支持フレーム102a
上には、第1の凝集材供給手段40、第2の凝集材供給
手段50、固化材供給手段60及び多軸撹拌機70を設
置し、図5及び図7に示す例では、これらの手段のほか
に泥土定量供給ポンプ31も設置しているが、多軸撹拌
機70へ供給するための泥土を貯溜する泥土貯溜装置
は、機外の適宜の場所に設置するようにしていて備え付
けていない。
【0070】泥土を処理する可搬式の装置としては、例
えば、泥土を固化材と撹拌機で撹拌混合して固化する自
走式の泥土固化処理装置がこれまで知られているが、こ
の種の泥土の処理装置では、場所を取る泥土貯溜用ホッ
パを備え付けて泥土供給機、固化材貯溜用ホッパ等の関
連機器とともに撹拌機と前後方向に直列に並べて配置し
ていたため、機長が長かった。これに対して、この可搬
式泥土造粒処理装置では、泥土吐出配管33の泥土排出
口33aを連絡させ得る泥土供給部70bを多軸撹拌機
70に設けて、機外の適宜の場所に設置した泥土貯溜装
置内の泥土を泥土供給部70bに供給できるようにした
ことより、場所を取る泥土貯溜用ホッパ等の泥土貯溜装
置を備え付けておかなくても、採取した泥土を多軸撹拌
機70内に連続的に供給することが可能となる。
【0071】こうしたことに加え、ここに示す例では凝
集材供給手段40,50、多軸撹拌機70等を支持フレ
ーム102a上の限られた空間を有効に利用できるよう
に合理的な態様で配置することにより、車長を更に短縮
するようにしている。すなわち、図7に示す例では、支
持フレーム102a上に、クローラ式走行装置100の
幅方向の一方の側(図では左側)に第1の凝集材貯溜用
ホッパ41、第2の凝集材貯溜タンク51及び固化材貯
溜用ホッパ61を配置し、その幅方向の一方の側(図で
は右側)に泥土定量供給ポンプ31を配置する。また、
第1の凝集材貯溜用ホッパ41、第2の凝集材貯溜タン
ク51及び固化材貯溜用ホッパ61と泥土定量供給ポン
プ31との間の支持フレーム102aの幅方向中央部に
は、多軸撹拌機70をクローラ式走行装置100の長手
方向に向けて配置する。また、図6に示す例では、泥土
定量供給ポンプ31を備え付けていないので、この支持
フレーム102aの幅方向中央部に配置された多軸撹拌
機70の一方の側(図では左側)に第1の凝集材貯溜用
ホッパ41、第2の凝集材貯溜タンク51及び固化材貯
溜用ホッパ61を配置する。
【0072】クローラ式走行装置100の車幅は、一般
にトレーラ等の輸送車両の荷幅内に納められるように設
計される。この車幅は、エンジン103を図に示すよう
に横にして設置した場合にはエンジン103の縦幅によ
ってほぼ占有され、エンジン103を縦にして設置した
場合には主としてエンジン103と運転席とによって占
有される幅である。これに対し、多軸撹拌機70の幅は
狭いため、何れの場合も、多軸撹拌機70の側方のクロ
ーラ式走行装置100上にその長手方向に向けて余剰空
間が生じる。この自走式泥土造粒処理装置では、多軸撹
拌機70の側方の余剰空間を利用して凝集材貯溜用ホッ
パ41、第2の凝集材貯溜タンク51及び固化材貯溜用
ホッパ61や泥土供給機31を設置するように工夫した
ので、泥土貯溜装置を備え付けておかないようにした前
記の工夫と相俟って、車幅を広げることなく、機長を従
来の泥土の処理装置よりも大幅に短縮することが可能と
なった。
【0073】この自走式泥土造粒処理装置は、このよう
に車幅が広がることなく機長が大幅に短縮するため、狭
隘な場所を通らなければ搬入できないような泥土発生現
場にも、容易に搬入することができる。スクリューコン
ベアによる第1の凝集材供給装置42及び固化材供給装
置62や容積型ポンプによる第2の凝集材供給装置52
は、多軸撹拌機70の長手方向に直交するように設けて
いるが、車幅を通常より広げなくても、図に示すように
納まりよく配置することができる。
【0074】第1の凝集材供給装置42及び固化材供給
装置62は、スクリューコンベアを用いているため、そ
れぞれ第1の凝集材供給部70e及び固化材供給部70
gに対向するようにその真横に配置する必要があり、こ
れに伴って、第1の凝集材貯溜用ホッパ41及び固化材
貯溜用ホッパ61も第1の凝集材供給部70e及び固化
材供給部70gに対向する位置に配置する必要がある。
これに対し、第2の凝集材貯溜タンク51及び第2の凝
集材供給装置52は、第2の凝集材に溶液状のものを用
いていて第2の凝集材供給部70fと配管54,55に
よりフレキシブルに接続することが可能になるため、そ
の配置を自由に選択することができる。
【0075】ところで、第2の凝集材は、泥土と第1の
凝集材とが十分に混合されて泥土中の自由水を第1の凝
集材で土粒子間に十分に抱合した状態で供給する必要が
あるため、実験結果によると、第2の凝集材供給部70
fは、泥土供給部70bから供給された泥土と第1の凝
集材とが数ピッチ相当分の撹拌羽根で混合された状態で
第2の凝集材が投入されるように適切な位置に配置する
ことが望ましい。ここに示す例では、第2の凝集材に溶
液状のものを用いて第2の凝集材貯溜タンク51と第2
の凝集材供給装置52と第2の凝集材供給部70fとの
間を配管54,55で接続するようにしているため、第
2の凝集材供給部70fの位置を最善の位置に設定して
も、第2の凝集材貯溜タンク51及び第2の凝集材供給
装置52は、第1の凝集材貯溜用ホッパ41と固化材貯
溜用ホッパ61との間の空きスペース内の所望の位置に
自由に配置することができる。
【0076】次に、この出願の第2番目の発明の具体化
例を図8乃至図10に基づいて説明する。図8は、この
出願の第2番目の発明の具体化例に係る可搬式泥土造粒
処理装置の縦断面図、図9は、一部を破断して示す図8
の矢印IX−IX線方向の矢視図、図10は、泥土定量供給
ポンプを備え付けた場合の図9と同様の図である。これ
らの図において図1乃至図7と同一符号を付けた部分
は、これら図1乃至図7と同等の部分を表すので、詳述
しない。
【0077】本具体化例の可搬式泥土造粒処理装置は、
既述の泥土造粒処理装置1とこの泥土造粒処理装置1の
各駆動部を駆動するための動力源となるエンジン3と前
記各駆動部を操作するための運転操作盤4とを一体化し
て輸送車両200に積降し可能に搭載して、泥土発生現
場に移動できるように構成したものであり、ここでは移
動式泥土造粒処理装置と称する。輸送車両200は、車
輪201で走行して道路を自由に往来できるトラックの
ような走行装置であり、泥土造粒処理装置1やエンジン
3等を搭載して泥土発生現場の所望の地点まで輸送す
る。
【0078】この移動式泥土造粒処理装置は、泥土造粒
処理装置1、エンジン3及び運転操作盤4を一体化する
ため、これらを基台2上に固定し設置しており、この基
台2を輸送車両200の車台202上に積降し可能に搭
載している。基台2の長手方向前端部寄りの部分には、
床面を高くした前部基台5を固定し、この前部基台5上
にエンジン3及び運転操作盤4を設置している。このよ
うにエンジン3を、機器類が錯綜しないの端部寄りに配
置することにより、泥土造粒処理装置1の動力系統の保
守点検を円滑に行えるようにしている。
【0079】前部基台5の直後の基台2上には、前部基
台5よりも床面を低くした支持フレーム6を基台2の後
端部にかけて設置している。この支持フレーム6上に
は、既述の例と同様、第1の凝集材供給手段40、第2
の凝集材供給手段50、固化材供給手段60及び多軸撹
拌機70を設置しており、特に、図10に示す例では、
図7に示した例と同様、泥土定量供給ポンプ31も設置
している。また、多軸撹拌機70には、既述の例と同
様、第1の凝集材供給部70e、第2の凝集材供給部7
0f及び固化材供給部70gのほか泥土供給部70b及
び吸水材供給部70dを設けている。
【0080】図8乃至図10に示す例は、何れも、場所
を取る泥土貯溜装置は、既述の例と同様、機外の適宜の
場所に設置するようにしていて備え付けていないため、
基台2の長さをその分短縮することができる。その結
果、この基台2を搭載するための輸送車両200につい
ても、その車長を、泥土貯溜用ホッパ等の泥土貯溜装置
を備え付けていた従来の泥土の処理装置よりも可成短縮
することができる。こうしたことに加え、図9及び図1
0に示す例では、多軸撹拌機70の側方の余剰空間を利
用して凝集材貯溜用ホッパ41、第2の凝集材貯溜タン
ク51及び固化材貯溜用ホッパ61や泥土供給機31
を、それぞれ図6及び図7に示す例と同様の配置にする
ように工夫したので、泥土貯溜装置を備え付けておかな
いようにした前記の工夫と相俟って、車幅を広げること
なく、機長を従来の泥土の処理装置よりも大幅に短縮す
ることが可能となった。そのため、狭隘な場所を通らな
ければ搬入できないような泥土発生現場にも、容易に搬
入することができる。
【0081】最後に、以上述べた自走式及び移動式の二
種類の可搬式泥土造粒処理装置の使用方法等について図
11乃至図16を用いて説明する。図11は、浚渫工事
で発生する泥土を図1の可搬式泥土造粒処理装置で造粒
処理しているときの状態を示す側面図、図12は、図1
1の矢印 XII−XII 線方向の矢視図、図13は、図12
のXIII−XIII線断面図、図14は、浚渫工事で発生する
泥土を図8の可搬式泥土造粒処理装置で造粒処理してい
るときの状態を示す側面図、図15は、図14の矢印XV
−XV線方向の矢視図、図16は、図15の XVI−XVI 線
断面図である。これらの図において図1乃至図10と同
一符号を付けた部分は、これら図1乃至図10と同等の
部分を表すので、詳述しない。なお、図11及び図14
には泥土をMDで示し、図13及び図16には吸水材を
符号Aで示している。
【0082】まず、これらの図に基づき、図1及び図8
の可搬式泥土造粒処理装置と併用されこれらの装置とっ
て有用な装置の例を説明する。
【0083】11は泥土の採取地点のそばに設置され浚
渫工事で採取した泥土を貯溜する泥土貯溜装置としての
泥土貯溜槽、20は多軸撹拌機70内に吸水材を供給す
るための吸水材供給手段、21は吸水材を投入するため
の吸水材貯溜用ホッパ、22はこの吸水材貯溜用ホッパ
21内の吸水材を所望の供給量で多軸撹拌機70へ定量
供給することができるスクリューコンベアによる吸水材
供給装置である。
【0084】泥土貯溜装置としての泥土貯溜槽11は、
投入される泥土を分級して大石等の夾雑物を取り除く振
動スクリーンを付設して構成することもできる。吸水材
供給手段20は、吸水材貯溜用ホッパ21と吸水材供給
装置22とを設けて構成される。この吸水材供給手段2
0は、吸水材貯溜用ホッパ21内の固体状の吸水材を吸
水材供給装置22により吸水材排出部22eへ送って、
多軸撹拌機70の吸水材供給部70d内に供給する。こ
の吸水材供給手段20により多軸撹拌機70内に供給さ
れる吸水材は、泥土中の自由水を吸収して泥土の含水比
を低下させる働きをし、例えば、火力発電所から排出さ
れる石炭灰や粉体粘土、木材を微細にしたおが屑のよう
なものである。処理対象となる泥土が含水比の著しく高
い泥水状の泥土の場合には、凝集材で凝集して粒状化す
るこが困難であるが、吸水材は、こうした場合に多軸撹
拌機70内に供給し、こうした場合以外は使用しなくて
もよい。
【0085】吸水材には、固体状のものを使用するた
め、吸水材供給装置22には、図13及び図16に示す
ようなスクリューコンベアを用いる。このスクリューコ
ンベアによる吸水材供給装置22は、スクリュー翼22
cの周囲をケーシング22bで覆って、スクリュー翼2
2cを回転駆動するための回転駆動装置22aをケーシ
ング22bの一端に固定して構成している。また、吸水
材貯溜用ホッパ21の下方に吸水材供給口22dを設け
るとともにケーシング22bの他端側に吸水材排出部2
2eを設けている。
【0086】吸水材供給装置22にこうしたスクリュー
コンベアを用いると、回転駆動装置22aを制御してス
クリュー翼22cを回転数を調節することにより、泥土
の含水比に見合った吸水材を定量供給して、泥土に対す
る吸水材の混合比率を適切な値に保てるようにすること
ができる。スクリュー翼22cの回転数は、可変制御で
きるため、泥土の性状が変化したときでも、その変化に
応じてスクリュー翼22cの回転数を制御して吸水材の
供給量を調整することにより、泥土への吸水材の混合比
率を適切な値にするように対応することもできる。
【0087】吸水材供給装置22としては、スクリュー
コンベアの代わりにロータリフィーダ式の供給装置を用
いることもできる。このロータリフィーダ式の供給装置
は、吸水材を吸水材貯溜用ホッパ21から取り込み吸水
材供給部70d側へ排出するための出入り口が上下に設
けられ円弧状の内周面を有するケーシングと、回転駆動
装置で回転駆動されるロータと、このロータに、ケーシ
ングの内周面に密接するように放射状に設けられ、ケー
シングと協働して等容積の多数の空間を区画する多数の
羽根とで構成されている。したがって、ロータを回転駆
動して羽根を回転させると、吸水材が吸水材貯溜用ホッ
パ21からケーシングの入口に取り込まれて、羽根とケ
ーシングとで区画された多数の空間に逐次充填され、こ
の空間に充填された吸水材は、羽根の回転に伴ってケー
シングの出口から逐次排出されるため、単位時間当たり
の供給量が一定になるよう吸水材を羽根の回転数に応じ
て吸水材供給部70dに定量供給することができる。
【0088】以上のように構成された吸水材供給手段2
0は、可搬式泥土造粒処理装置が図1のような自走式の
場合、この自走式の泥土造粒処理装置に随伴して泥土発
生現場内を自由に移動できるようにするのが望ましい。
そのため、図12及び図13に示す例では、クローラ式
走行体301a,301bを車体フレーム302で連結
して構成されたクローラ式走行装置300に吸水材供給
手段20を設置して自走式の吸水材供給機を構成してい
る。
【0089】また、可搬式泥土造粒処理装置が図8のよ
うな移動式の場合には、基台2に固定的に設置した泥土
造粒処理装置1等は、輸送車両200の車台202から
降ろして使用し、自走式のようには泥土発生現場内を頻
繁に移動させない。こうしたことから、ここに示す例で
は、吸水材供給手段20を図16に示すように支持枠2
3で支持して設置できるようにすることにより吸水材供
給機を構成している。一方、ベルトコンベア80は、別
途配備して、図14に示すように、泥土排出部70cか
ら排出される粒状泥土生成物をトラック400の荷台に
移送できるように地上に支持脚83で支持して設置す
る。
【0090】次に、これら自走式及び移動式の二種類の
可搬式泥土造粒処理装置の使用方法の一例を説明し、併
せて、両可搬式泥土造粒処理装置の特徴的な作用効果に
ついて説明する。
【0091】自走式泥土造粒処理装置について説明する
と、この装置を泥土発生現場に輸送する場合、図示しな
いトレーラ等の輸送車両に積み込んで輸送し、輸送車両
が泥土発生現場付近の適当な地点に到着したら、泥土造
粒処理装置1やベルトコンベア80等を搭載した自走式
泥土造粒処理装置を輸送車両から降ろす。この自走式泥
土造粒処理装置は、クローラ式走行装置100やこれを
駆動、操縦するためのエンジン103、操作レバー10
4及び運転席を備えているので、輸送車両から降ろすと
きには自走させて降ろす。そのため、輸送車両から降ろ
すときに荷降用の重機が不要となり経済的である。輸送
車両から降ろした後は、自走させて泥土発生現場に搬入
する。
【0092】こうして自走式泥土造粒処理装置を泥土発
生現場に搬入することができても、泥土の採取地点のそ
ばに狭隘な場所しか存在せず、これを設置するのに十分
な設置場所が存在ない場合もある。例えば、浚渫工事で
発生する泥土を造粒処理する場合、自走式泥土造粒処理
装置のほか、泥土を採取するための油圧ショベルのよう
な重機や粒状泥土生成物を輸送するためのトラック40
0を設置する必要があるが、図11に示すように、崖下
の泥土の採取地点のそばに、これらを設置するのに十分
な場所が存在ない場合がある。こうした場合、図11に
示すように、場所をあまり取らない泥土貯溜槽11や泥
土定量供給ポンプ31を崖下の泥土の採取地点のそばに
設置してこの泥土定量供給ポンプ31に泥土吸込み配管
32や泥土吐出配管33を連結するとともに、場所を大
きく取る自走式泥土造粒処理装置やトラック400は、
崖上の広い場所に設置する。なお、図5及び図7に示す
例では、泥土定量供給ポンプ31をクローラ式走行装置
100に備え付けているので、泥土の採取地点のそばに
は、泥土貯溜槽11だけを設置して泥土貯溜槽11や泥
土定量供給ポンプ31に泥土吸込み配管32を接続すれ
ばよい。
【0093】この自走式泥土造粒処理装置では、泥土供
給手段30の泥土排出口33aを連絡させ得る泥土供給
部70bを多軸撹拌機70に付設して、機外に貯溜され
た泥土をこの泥土供給部70bに供給できるように構成
したので、こうした場合、泥土貯溜槽11を崖下の泥土
の採取地点のそばに設置して、泥土貯溜槽11内の泥土
を多軸撹拌機70内に供給するための泥土吐出配管33
の泥土排出口33aを多軸撹拌機の泥土供給部に連絡さ
せることにより、採取した泥土を多軸撹拌機70内に連
続的に供給することが可能となる。そのため、泥土貯溜
槽11のような設置場所に適った適宜の泥土貯溜装置を
泥土の採取地点のそばに設置しさえすれば、この自走式
泥土造粒処理装置それ自体は、採取地点のそばに設置す
ることを要しないので、泥土の採取地点のそばに自走式
泥土造粒処理装置の設置場所がなくても、泥土を泥土発
生現場で造粒処理することができる。
【0094】その場合、すでに述べたように、泥土の造
粒処理を多軸撹拌機70により連続的に行うことがで
き、しかも、凝集材に対する泥土の触れ合い回数を多軸
撹拌機70で飛躍的に高めて凝集材を泥土に均一に混合
させることにより泥土の造粒処理を効果的に行うことも
できるため、泥土を大量に造粒処理することができる。
また、固化材を多軸撹拌機70内に供給すると、既述の
ように、凝集材で粒状化させた泥土と固化材とを多軸撹
拌機70により泥土に均一に混合させて、粒状化させた
泥土を効果的に固化することができる。
【0095】この自走式泥土造粒処理装置は、前記した
ように、場所を取る泥土貯溜用ホッパ等の泥土貯溜装置
を備え付けておかなくても、採取した泥土を多軸撹拌機
70内に連続的に供給することが可能となるので、車長
を従来の泥土の処理装置よりも可成短縮することができ
て運転が行いやすく、路地や小路等の狭隘な場所を通ら
なければ搬入できないような泥土発生現場にも、支障な
く搬入することができる。こうしたことに加え、特に、
多軸撹拌機70の側方の余剰空間を利用して第1の凝集
材貯溜用ホッパ41、第2の凝集材貯溜タンク51及び
固化材貯溜用ホッパ61や泥土供給機31を設置するよ
うにしたので、車幅を広げることなく、機長を一層短縮
して大幅に短縮することができる。そのため、この自走
式泥土造粒処理装置は、運転が更に行いやすくなり、狭
隘な場所を通って泥土発生現場に搬入する場合に一層容
易に搬入することができる。また、以上のように車長を
短縮しているため、これを目的地まで輸送するための輸
送車両には、比較的小型のものを使用することができて
経済的である。
【0096】この自走式泥土造粒処理装置は、泥土造粒
処理装置1をクローラ式走行装置100上に設置すると
ともに、クローラ式走行装置100の駆動部を駆動でき
るエンジン103と運転席とを設けているので、起伏の
多い地面や湿地帯のようなきびしい地勢のところでも、
クローラ式走行装置100を運転することにより所望の
泥土発生現場に容易に移動することができる。このよう
に機動性に優れているため、基礎工事や浚渫工事のよう
に同一工事現場内の各所で泥土が発生する工事現場で使
用すると、各所の泥土発生地点に所望の順序で自在に移
動することができて工事を円滑に進行させることができ
る。
【0097】また、クローラ式走行装置100で目的地
に移動した後は、格別の組立作業や据付け作業を要する
ことなく泥土造粒処理装置1を所望の場所に簡便に設置
することができ、泥土の造粒処理を速やかに実施するこ
とができる。泥土の造粒処理を実施するときには、運転
席のそばに運転操作盤105を備え付けているので、オ
ペレータは、運転席で運転操作盤105を操作して泥土
造粒処理装置1やベルトコンベア80を始動し、その運
転条件を調整することができる。なお、運転操作盤10
5は、リモートコントロール方式にすることもできるの
で、自走式泥土造粒処理装置に備え付けることは、本発
明にとって不可欠の要件ではない。
【0098】ベルトコンベア80は、一端側が多軸撹拌
機の泥土排出部70cの下方に位置し他端側が上り傾斜
をなしてクローラ式走行装置100の外方に位置するよ
うにクローラ式走行装置100に取り付けているので、
多軸撹拌機70の泥土排出部70cから排出される粒状
泥土生成物をトラック400の荷台に移送できるように
設置するのに手間がかからず、ベルトコンベア80の適
正態様での設置をきわめて能率的に行うことができる。
さらに、泥土造粒処理装置1やクローラ式走行装置10
0の駆動部を駆動するためのエンジン103を、機器類
が錯綜しないクローラ式走行装置100の長手方向端部
寄りに配置しているので、自走式泥土造粒処理装置の動
力系統の保守点検を円滑に行うことができる。
【0099】移動式泥土造粒処理装置の使用方法や特徴
的な作用効果について説明する。この移動式泥土造粒処
理装置は、泥土発生現場に輸送する場合、泥土造粒処理
装置1、エンジン3及び運転操作盤4を併設して一体化
した基台2を、輸送車両200の車台202上に搭載し
て泥土発生現場まで運んだ後に輸送車両200から降ろ
して固定する。基台2には、泥土造粒処理装置1の各駆
動部を駆動するエンジン3やその各駆動部を運転操作す
る運転操作盤4が泥土造粒処理装置1と一体的に設置さ
れているので、泥土造粒処理装置1及びその運転に必要
なエンジン3や運転操作盤4を現場で一纏めに組み立て
て固定する手間を要することなく、所望の場所に設置す
ることができる。そのため、泥土造粒処理装置1やその
関連機器3,4の泥土発生現場への輸送や設置をきわめ
て簡便に行うことができる。造粒処理したした泥土をト
ラック400の荷台に移送するためのベルトコンベア8
0は、別途配備して地上に設置する。
【0100】図14に示すように、崖下の泥土の採取地
点のそばに、泥土造粒処理装置1等を設けた基台2や関
連装置であるベルトコンベア80やトラック400を設
置するのに十分な場所が存在ない場合には、図11の例
と同様にして、場所を大きく取るこれらの装置2,8
0,400を崖上の広い場所に設置し、場所をあまり取
らない泥土貯溜槽11や泥土定量供給ポンプ31を崖下
の泥土の採取地点のそばに設置する。なお、泥土定量供
給ポンプ31は、崖上に設置することも可能であるの
で、崖下の泥土の採取地点のそばには、少なくとも泥土
貯溜槽11を設置すればよい。また、図10に示す例で
は、泥土定量供給ポンプ31を基台2に備え付けている
ので、泥土定量供給ポンプ31を設置する手間を要しな
い。
【0101】こうして泥土造粒処理装置1や関連装置
2,11,80,400等を設置した後は、運転操作盤
4を操作して泥土造粒処理装置1を始動することによ
り、油圧ショベル等の重機で採取され泥土貯溜槽11内
に溜められた泥土を造粒処理することができる。その場
合、前述した自走式泥土造粒処理装置と同様にして、泥
土の造粒処理が多軸撹拌機により連続的かつ効果的に行
えるため、泥土を大量に造粒処理することが可能にな
る。以上のように、この移動式泥土造粒処理装置によれ
ば、泥土の採取地点のそばに設置場所がなくても、泥土
を泥土発生現場で大量に造粒処理することができる。
【0102】この移動式泥土造粒処理装置も、泥土造粒
処理装置1に場所を取る泥土貯溜用ホッパ等の泥土貯溜
装置を付設しないで、機外に泥土貯溜槽11等の適宜の
泥土貯溜装置を設置してこれに貯溜された泥土を多軸撹
拌機70に供給するようにしたので、泥土造粒処理装置
1の機長を短縮することができ、その当然の結果とし
て、泥土造粒処理装置1を搭載するための輸送車両の車
長も短縮することができて、狭隘な場所を通らなければ
搬入できないような泥土発生現場にも、支障なく搬入す
ることができる。
【0103】こうしたことに加えて、泥土定量供給ポン
プ31を車幅方向の一方の側に配置し、凝集材貯溜用ホ
ッパ41、第2の凝集材貯溜タンク51及び固化材貯溜
用ホッパ61を車幅方向の他方の側に配置することによ
り、多軸撹拌機70の側方の余剰空間を利用してこれら
の機器を合理的に設置することができるので、泥土定量
供給ポンプ31を備え付けても、車幅を広げることな
く、機長を大幅に短縮することができる。そのため、こ
れらの可搬式泥土造粒処理装置は、狭隘な場所を通って
泥土発生現場に搬入する場合に一層容易に搬入すること
ができる。
【0104】以上述べた自走式及び移動式の二種類の可
搬式泥土造粒処理装置は、多軸撹拌機70の泥土供給部
70bの前方位置に設けられ吸水材供給手段20の吸水
材排出部22eの吸水材排出口を連絡させ得る吸水材供
給部70dを付設しているので、凝集材だけによっては
凝集させることが困難な含水比の著しく高い泥土であっ
ても、この多軸撹拌機70の吸水材供給部70dに吸水
材を供給することにより粒状化させることができる。こ
こに示す例では、こうした吸水材の供給を適切かつ効率
的に行えるようにするため、自走式泥土造粒処理装置及
び移動式泥土造粒処理装置をそれぞれ支援するための前
述した自走式及び定置式の吸水材供給機を適宜の輸送車
両により泥土発生現場に搬入している。
【0105】泥土発生現場で採取した泥土の含水比の著
しく高く、多軸撹拌機70内に吸水材を供給することが
必要なときには、こうした自走式及び定置式の吸水材供
給機をそれぞれ図13及び図16に示すように多軸撹拌
機70の傍らに設置して、吸水材供給機における吸水材
排出部22eの吸水材排出口が多軸撹拌機70の吸水材
供給部70dの真上に位置するようにセットする。しか
る後、吸水材を吸水材供給手段20により多軸撹拌機7
0内に供給すると、多軸撹拌機70は、すでに述べたメ
カニズムにより泥土を積極的に撹拌するため、吸水材に
対する泥土の触れ合い回数を飛躍的に高めることができ
て、凝集材と同様、吸水材を泥土に均一に混合させるこ
とができ、泥土中の自由水を吸水材で効果的に吸水する
ことができる。
【0106】そのため、凝集材だけによっては凝集させ
ることが困難な含水比の著しく高い泥土であっても、連
続的かつ確実に粒状化させることができて大量に造粒処
理することが可能になる。また、これらの可搬式泥土造
粒処理装置は、吸水材を、吸水材供給手段20を備え付
けないで、機外の吸水材供給手段20から多軸撹拌機7
0内に供給できるようにしているので、泥土中の自由水
を吸水材で吸水できるようにするという新たな機能を付
加したものでありながら、車幅や車長が増加するような
ことはない。
【0107】吸水材は、多軸撹拌機70の泥土供給部7
0bへの泥土の投入と同時に投入してもよいので、泥土
供給部70bを吸水材供給部70dに兼用してもよい。
実験結果によると、凝集困難な含水比の著しく高い泥土
を多軸撹拌機70内への吸水材の供給により凝集材で凝
集させ得るようにする場合、泥土中の自由水を吸水材で
十分に吸水した後に凝集材を投入すると、良好な泥土の
凝集性状が得られることが判明した。すなわち、実験に
より凝集材を吸水材の投入位置の近くで投入したとこ
ろ、泥土の見掛け上の含水比は高く、泥土への第1の凝
集材の添加量を既述の0.2〜0.3重量%前後の適正
な添加量にすると、泥土中の自由水を第1の凝集材で抱
合しきれず、泥土は、水気の多い凝集性状となって良好
な凝集性状にはならなかった。
【0108】実験結果によると、吸水材供給部70dと
第1の凝集材供給部70eとの距離L(図1及び図8参
照)を多軸撹拌機70の撹拌羽根71bの5ピッチ相当
分以上にすると、こうした問題は解消された。換言する
と、吸水材供給部70dから供給された吸水材と泥土と
が5ピッチ相当分以上撹拌羽根71bで混合された状態
で第2の凝集材が投入されるようにすると、問題が生じ
ない程度のパサパサとした良好な泥土の凝集性状が得ら
れた。
【0109】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この出
願の第1番目及び第2番目の発明の可搬式泥土造粒処理
装置では、泥土造粒処理装置を、特に、多数の独立した
撹拌羽根を回転軸に対して傾斜させて固着した撹拌機を
泥土を凝集材と共に撹拌羽根で巻き込んで剪断破砕しな
がら凝集材と撹拌混合し得るように複数個並設して構成
した多軸撹拌機と泥土貯溜用ホッパと泥土供給機と凝集
材貯溜器とを設けて構成しているので、泥土の造粒処理
を多軸撹拌機により連続的に行うことができることに加
え、凝集材に対する泥土の触れ合い回数を多軸撹拌機で
飛躍的に高めて凝集材を泥土に均一に混合させることに
より泥土の造粒処理を効果的に行うこともできるので、
泥土を大量に造粒処理することが可能となる。
【0110】この出願の第1番目の発明の可搬式泥土造
粒処理装置は、泥土供給手段の泥土排出口を連絡させ得
る泥土供給部を多軸撹拌機に付設して、機外に貯溜され
た泥土をこの泥土供給部に供給するようにしたので、泥
土を粒状処理する際、泥土の採取地点のそばのスペース
に、そのスペースに適った適宜の形態の泥土貯溜装置や
必要に応じて泥土供給機を設置すれば、この可搬式泥土
造粒処理装置それ自体は、採取地点のそばに設置するこ
とを要しない。そのため、泥土の採取地点のそばに可搬
式の泥土造粒処理装置の設置場所がなくても、泥土を泥
土発生現場で大量に造粒処理することができる。また、
この第2番目の発明の可搬式泥土造粒処理装置も、第1
番目の発明の可搬式泥土造粒処理装置と同様、泥土造粒
処理装置やこれと一体のエンジンは、採取地点のそばに
設置することを要しないので、第1番目の発明の装置と
同様、泥土の採取地点のそばにこれらの設置場所がなく
ても、泥土を泥土発生現場で大量に造粒処理することが
できる。
【0111】この出願の第1番目の可搬式泥土造粒処理
装置は、場所を取る泥土貯溜用ホッパ等の泥土貯溜装置
を備え付けないで、機外に貯溜された泥土を多軸撹拌機
に供給するようにしたので、車長を従来の泥土の処理装
置よりも可成短縮することができて、狭隘な場所を通ら
なければ搬入できないような泥土発生現場にも、支障な
く搬入することができる。また、この可搬式泥土造粒処
理装置は、このように車長を短縮できるため、これを目
的地まで輸送するための輸送車両は、比較的小型のもの
を使用することができて経済的である。この第2番目の
発明の可搬式泥土造粒処理装置も、泥土造粒処理装置に
泥土貯溜装置を付設しないで、機外に貯溜された泥土を
多軸撹拌機に供給するようにしたので、泥土造粒処理装
置の機長を短縮することができ、その当然の結果とし
て、泥土造粒処理装置を搭載するための輸送車両の車長
も短縮することができて、狭隘な場所を通らなければ搬
入できないような泥土発生現場にも、支障なく搬入する
ことができる。以上のように、この出願の第1番目及び
第2番目の発明によれば、狭隘な場所を通って泥土発生
現場に支障なく搬入することができ、泥土の採取地点の
そばに設置場所がなくても、泥土を泥土発生現場で大量
に造粒処理することができる。
【0112】この出願の第1番目の可搬式泥土造粒処理
装置は、泥土造粒処理装置をクローラ式走行装置上に設
置するとともに、クローラ式走行装置の駆動部を駆動で
きるエンジンと運転席とを設けているので、起伏の多い
地面や湿地帯のようなきびしい地勢のところでも、クロ
ーラ式走行装置を運転することにより所望の泥土発生現
場に容易に移動することができる。このように機動性に
優れているため、基礎工事や浚渫工事のように同一工事
現場内の各所で泥土が発生する工事現場で使用すると、
各所の泥土発生地点に所望の順序で自在に移動すること
ができて工事を円滑に進行させることができる。また、
自ら走行できるので、輸送車両で輸送するときに輸送車
両へ積み込んだり輸送車両から降ろしたりする際、重機
を必要としない。
【0113】このクローラ式走行装置による可搬式泥土
造粒処理装置では、特に、粒状泥土生成物移送用のコン
ベアを一端側が多軸撹拌機の排出口の下方に位置し他端
側が上り傾斜をなしてクローラ式走行装置の外方に位置
するようにクローラ式走行装置に取り付けているので、
多軸撹拌機の排出口から排出される粒状泥土生成物をト
ラックの荷台等の所定の場所に移送できるようにコンベ
アを設置するのに手間がかからず、粒状泥土生成物移送
用のコンベアの適正態様での設置をきわめて能率的に行
うことができる。また、泥土造粒処理装置及びクローラ
式走行装置の駆動部を駆動するための駆動源を、機器類
が錯綜しないクローラ式走行装置の長手方向端部寄りに
配置しているので、可搬式泥土造粒処理装置の動力系統
の保守点検を円滑に行うことができる。
【0114】この出願の第1番目及び第2番目の発明の
可搬式泥土造粒処理装置を具体化する場合に、特に、特
許請求の範囲の請求項3に記載のように具体化すれば、
機外の吸水材供給手段から多軸撹拌機の吸水材供給部に
吸水材を供給することにより多軸撹拌機で吸水材を泥土
に均一に混合させて泥土中の自由水を吸水材で効果的に
吸水することができるため、凝集材だけでは凝集させる
ことが困難な含水比の著しく高い泥土であっても、確実
に粒状化させることができる。また、これらの可搬式泥
土造粒処理装置は、吸水材を、吸水材供給手段を備え付
けないで機外の吸水材供給手段から多軸撹拌機内に供給
できるようにしているので、泥土中の自由水を吸水材で
吸水できるようにするという新たな機能を付加したもの
でありながら、車幅や車長が増加するようなことはな
い。
【0115】この出願の第1番目及び第2番目の発明の
可搬式泥土造粒処理装置を具体化する場合に、特に、特
許請求の範囲の請求項4に記載のように具体化すれば、
泥土供給機及び凝集材貯溜器をそれぞれ車幅方向の一方
の側及び他方の側に配置することにより、多軸撹拌機の
側方の余剰空間を利用して凝集材貯溜用ホッパ及び泥土
供給機を合理的に設置することができるので、泥土供給
機を備え付けても、車幅を広げることなく、機長を大幅
に短縮することができる。そのため、これらの可搬式泥
土造粒処理装置は、狭隘な場所を通って泥土発生現場に
搬入する場合に一層容易に搬入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体化例の自走式泥土造粒処理装置の
一部を破断して示す平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1の III−III 線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1の V−V 線断面図である。
【図6】一部を破断して示す図1の矢印VI−VI線方向の
矢視図である。
【図7】泥土定量供給ポンプを備え付けた場合の図6と
同様の図である。
【図8】この出願の第2番目の発明の具体化例に係る可
搬式泥土造粒処理装置の縦断面図である。
【図9】一部を破断して示す図8の矢印IX−IX線方向の
矢視図である。
【図10】泥土定量供給ポンプを備え付けた場合の図9
と同様の図である。
【図11】浚渫工事で発生する泥土を図1の可搬式泥土
造粒処理装置で造粒処理しているときの状態を示す側面
図である。
【図12】図11の矢印 XII−XII 線方向の矢視図であ
る。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】浚渫工事で発生する泥土を図8の可搬式泥土
造粒処理装置で造粒処理しているときの状態を示す側面
図である。
【図15】図14の矢印XV−XV線方向の矢視図である。
【図16】図15の XVI−XVI 線断面図である。
【符号の説明】
1 泥土造粒処理装置 2 基台 3 エンジン 4 運転操作盤 5 前部基台 6 支持フレーム6 11 泥土貯溜槽 20 吸水材供給手段 21 吸水材貯溜用ホッパ 22 吸水材供給装置 23 支持枠 30 泥土供給手段 31 泥土定量供給ポンプ 32 泥土吸込み配管 33 泥土吐出配管 40 第1の凝集材供給手段 41 第1の凝集材貯溜用ホッパ 42 第1の凝集材供給装置 50 第2の凝集材供給手段 51 第2の凝集材貯溜タンク 52 第2の凝集材供給装置 53 第2の凝集材投入ポート 54 第2の凝集材吸込み配管 55 第2の凝集材吐出配管 60 固化材供給手段 61 固化材貯溜用ホッパ 62 固化材供給装置 70 多軸撹拌機 70a ケーシング 70b 泥土供給部 70c 泥土排出部 70d 吸水材供給部 70e 第1の凝集材供給部 70f 第2の凝集材供給部 70g 固化材供給部 71 撹拌機 71a 回転軸 71b 撹拌羽根 71c 回転駆動装置 80 ベルトコンベア 100 クローラ式走行装置 101a,101b クローラ式走行体 102 車体フレーム 102a 支持フレーム 103 エンジン 104 操作レバー 105 運転操作盤 106 前部基台 200 輸送車両 202 車台 300 (吸水材供給機の)クローラ式走行装置 301a,301b (吸水材供給機の)クローラ式走
行体 302 (吸水材供給機の)車体フレーム 302a (吸水材供給機の)支持フレーム 303 (吸水材供給機の)エンジン 304 (吸水材供給機の)操作レバー 305 (吸水材供給機の)運転操作盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 11/14 C02F 11/14 E Fターム(参考) 4D059 AA09 BE53 BE55 BE57 BE58 BE59 BE61 BG03 BJ02 BJ07 BJ14 BK09 BK11 CB04 CB06 CB09 CB21 CB27 CC04 DA04 DA17 DA23 DA24 DA67 DB24 DB25 EB02 EB11 4G004 FA01 FA05 NA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の独立した撹拌羽根を回転軸に対し
    て傾斜させて固着した撹拌機を泥土を凝集材と共に撹拌
    羽根で巻き込んで剪断破砕しながら凝集材と撹拌混合し
    得るように複数個並設して構成し、泥土供給手段の泥土
    排出口を連絡させ得る泥土供給部及び泥土排出部を付設
    した多軸撹拌機と、凝集材貯溜器及び凝集材供給装置を
    備え多軸撹拌機内の泥土を凝集するための凝集材を多軸
    撹拌機内に供給する凝集材供給手段とを設けて、機外に
    貯溜された泥土を泥土供給部に供給し、凝集材供給手段
    で供給された凝集材により多軸撹拌機内で粒状化して泥
    土排出部から排出するように構成した泥土造粒処理装置
    をクローラ式走行装置に設置するとともに、粒状化した
    泥土を移送するコンベアを一端側が泥土排出部の下方に
    位置し他端側が上り傾斜をなしてクローラ式走行装置の
    外方に位置するようにクローラ式走行装置に取り付け、
    これら泥土造粒処理装置、クローラ式走行装置及びコン
    ベアの各駆動部を駆動するための動力源となるエンジン
    と運転席とをクローラ式走行装置の長手方向一端部寄り
    に設置して、泥土発生現場内を走行できるように構成し
    たことを特徴とする可搬式泥土造粒処理装置。
  2. 【請求項2】 多数の独立した撹拌羽根を回転軸に対し
    て傾斜させて固着した撹拌機を泥土を凝集材と共に撹拌
    羽根で巻き込んで剪断破砕しながら凝集材と撹拌混合し
    得るように複数個並設して構成し、泥土供給手段の泥土
    排出口を連絡させ得る泥土供給部部及び泥土排出部を付
    設した多軸撹拌機と、凝集材貯溜器及び凝集材供給装置
    を備え多軸撹拌機内の泥土を凝集するための凝集材を多
    軸撹拌機内に供給する凝集材供給手段とを設けて、機外
    に貯溜された泥土を泥土供給部に供給し、凝集材供給手
    段で供給された凝集材により多軸撹拌機内で粒状化して
    泥土排出部から排出するように構成した泥土造粒処理装
    置と、この泥土造粒処理装置の各駆動部を駆動するため
    の動力源となるエンジンとを一体化して輸送車両に積降
    し可能に搭載して、泥土発生現場に移動できるように構
    成したことを特徴とする可搬式泥土造粒処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の可搬式泥
    土造粒処理装置において、多軸撹拌機に、吸水材供給手
    段の吸水材排出口を連絡させ得る吸水材供給部を付設し
    たことを特徴とする可搬式泥土造粒処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    の可搬式泥土造粒処理装置において、泥土造粒処理装置
    を構成する場合に、泥土供給手段の泥土供給機を備え付
    けておくとともに泥土供給手段の泥土排出口を多軸撹拌
    機の泥土供給部に連絡させて泥土造粒処理装置を構成
    し、その泥土供給機を車幅方向の一方の側に配置すると
    ともに車幅方向の他方の側に凝集材貯溜器を配置し、泥
    土供給機と凝集材貯溜器との間に多軸撹拌機を車長方向
    に向けて配置したことを特徴とする可搬式泥土造粒処理
    装置。
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CN114134908B (zh) * 2021-11-23 2023-01-31 上海悠远建筑工程有限公司 深基坑建筑废弃泥浆固化回填工法

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