JP4313126B2 - 汚泥処理システム - Google Patents
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本発明の目的は、高含水比の汚泥の改質処理を十分な品質で行いながらも、大量の汚泥を効率よく改質処理することができる汚泥処理システムを提供することにある。
請求項2の発明は、混合汚泥を団塊状の土砂に改質する第1の凝集材と、団塊状に改質された土砂を細粒化する第2の凝集材とを用い、混合汚泥の流れに対し、第1の凝集材を供給する供給装置を、第2の凝集材を供給する供給装置の上流側に設けたものである。
請求項3の発明は、上記粒状化された土砂に固化材を添加して固化させる固化材供給装置を更に備えたものである。
請求項4の発明は、搬送部の単位時間あたりの排出量が、バッチ処理部の単位時間あたりの排出量とほぼ等しくなるように搬送部の搬送量を調節したものである。
請求項5の発明は、搬送される混合汚泥を攪拌する攪拌装置を搬送部に設けたものである。
請求項6の発明は、バッチ処理部と搬送部との間に混合汚泥を搬送する他の搬送手段を昇り傾斜させて設けたものである。
図1は本発明に係る汚泥処理システムの全体構成図である。本システムは、建設現場などで発生した高含水比の汚泥に対し、その見かけ上の含水比を低下させるとともに造粒化することで、汚泥を再利用可能な土砂に改質するものである。これを実現するために本システムは、汚泥の見かけ上の含水比を低下させるためのバッチ処理部100と、その後の処理を連続的に行うべく汚泥を搬送する汚泥搬送部200と、搬送された汚泥を粒状化する造粒処理部300とを有する。以下、各部の構成について詳述する。
バッチ処理部100は、汚泥供給装置1と、吸水材供給装置3と、汚泥攪拌装置4と、汚泥排出口開閉装置5とを有する。汚泥供給装置1は、処理の対象となる汚泥SLを貯留する原泥槽1aと、原泥槽1aから汚泥を汚泥槽4aに供給するポンプ1bとから成る。処理すべき汚泥SLは、含水比が200%を超える高含水汚泥であり、図示しない投入装置により原泥槽1aに貯留される。ポンプ1bは、スラリーポンプでもチューブポンプでもよいが、チューブポンプであれば汚泥の供給量を管理できる。スラリーポンプの場合は、汚泥槽4aの水位をモニタすることで汚泥供給量を管理する必要がある。
混合汚泥搬送部200は、上述した汚泥攪拌装置4の下方に配置される混合汚泥槽7aと、その下部に設けられた混合汚泥搬送装置71と、混合汚泥槽7a内の混合汚泥を攪拌する攪拌機13とから成る。ここでいう混合汚泥とは、汚泥と古紙とが混ざり合ったものを指し、符号SKで示してある。混合汚泥搬送装置71はスクリュコンベアにて構成され、汚泥搬送スクリュケーシング7b、汚泥搬送スクリュ羽根7c、汚泥搬送スクリュ駆動装置7dとから成る。7eはスクリュケーシング7bに設けられた混合汚泥排出口を示す。汚泥攪拌装置4から投入された混合汚泥SKは、混合汚泥槽7aに貯留され、攪拌機13で攪拌されつつ混合汚泥搬送装置71により搬送され、混合機8に排出される。混合汚泥の搬送量(排出量)は、スクリュ羽根7cの回転速度を制御することによって調節可能である。
造粒処理部300は、混合機8と、第1,第2の凝集材供給装置9,10と、固化材供給装置11とから成る。混合機8は、例えばパドル式の多軸混合機であり、ケーシング8aと、回転軸8bと、攪拌羽根8cと、駆動装置8dとを有する。8fは、ケーシング8aの下部に設けられた土砂排出口である。混合機8の上部には汚泥受けシュート8eが設けられ、混合汚泥排出口7eから排出される混合汚泥SKを受け、混合機8に投入する。
ここで、凝集材投入装置9b,10bの駆動用電動機は、インバータ制御などにより回転数が制御され、これにより凝集材の吐出量が制御される。回転数は図示しない制御盤などで設定される。そして、各々の凝集材の吐出量は、混合汚泥搬送装置71で調整された汚泥搬送量に応じて決定される。
<バッチ処理>
処理すべき高含水比の汚泥SLは、汚泥発生現場から不図示の汚泥輸送車あるいは搬送装置などで運ばれ、原泥槽1aに何らかの方法で投入され貯留されている。フィーダー3a上には、吸水材としての古紙のブロックKが梱包を解かれた状態で必要量だけ載置されている。また汚泥槽4aの排出口4eは、開閉ゲート装置5aにより閉じられている。汚泥槽4aに設けた複数の攪拌軸4bが回転している状態で、汚泥供給装置1bを駆動して汚泥SLを汚泥槽4aに所定量投入するとともに、フィーダー3aを駆動して古紙のブロックKを汚泥槽4aに所定量だけ投入する。
上記のバッチ処理により、混合汚泥槽7aに予め所定量V3の混合汚泥SKを貯留しておく。引き続きバッチ処理を行い、混合汚泥槽7aに混合汚泥を供給しながら混合汚泥搬送装置71を作動させる。混合汚泥槽7aに貯留された混合汚泥SKは、スクリュ羽根7cによってスクリュケーシング7b内を図示左方に搬送され、混合汚泥排出口7eから混合機8に排出される。その際、攪拌機13も同時に駆動され、混合汚泥は攪拌されつつ搬送される。したがって混合汚泥に沈殿等が生ずることはない。
図1では混合汚泥搬送部200の真上に汚泥攪拌装置4を配置しているが、敷地の都合や施設の高さ制限などにより、汚泥攪拌装置4を混合汚泥搬送部200の上に配置できないことがある。このような場合は、図2のように汚泥攪拌装置4と混合汚泥搬送装部200との間に例えばスクリュコンベア6を介在させればよい。スクリュコンベア6は、スクリュケーシング6a、スクリュ羽根6b、スクリュ駆動装置6c、スクリュ排出口6dから成り、スクリュ羽根6bの回転数に応じた量の混合汚泥を搬送する。
なお、混合汚泥の性状によってば、スクリュコンベアに代えてチューブポンプ等を用いてもよい。
なお、3基以上のバッチ処理部を設けてもよい。
3 吸水材供給装置
4 汚泥攪拌装置
5 汚泥排出口開閉装置
6 スクリュコンベア
7a 混合汚泥槽
8 混合機
9 第1,第2の凝集材供給装置
10 第2の凝集材供給装置
11 固化材供給装置
18 攪拌機
71 混合汚泥搬送装置
100,100A,100B バッチ処理部
200 混合汚泥搬送部
300 造粒処理部
Claims (6)
- 処理すべき高含水比の汚泥に吸水材を加えて攪拌、混合し、攪拌後の混合汚泥を排出する処理をバッチ処理にて行うバッチ処理部と、
該バッチ処理部から排出された混合汚泥を搬送し、連続的に排出する搬送部と、
前記搬送されてくる混合汚泥に凝集材を添加、攪拌して粒状化し、粒状化された土砂を連続的に排出する造粒処理部とを具備することを特徴とする汚泥処理システム。 - 前記凝集材は、前記混合汚泥を団塊状の土砂に改質する第1の凝集材と、団塊状に改質された土砂を細粒化する第2の凝集材とから成り、前記混合汚泥の流れに対し、前記第1の凝集材を供給する供給装置は、前記第2の凝集材を供給する供給装置の上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥処理システム。
- 前記粒状化された土砂に固化材を添加して固化させる固化材供給装置を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理システム。
- 前記搬送部の単位時間あたりの排出量が、前記バッチ処理部の単位時間あたりの排出量とほぼ等しくなるように該搬送部の搬送量を調節したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の汚泥処理システム。
- 前記搬送部は、前記搬送される混合汚泥を攪拌する攪拌装置を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の汚泥処理システム。
- 前記バッチ処理部と前記搬送部との間に混合汚泥を搬送する他の搬送手段を昇り傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の汚泥処理システム。
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