JP2003253243A - 塗布防曇剤及び農業用フィルム - Google Patents

塗布防曇剤及び農業用フィルム

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JP2003253243A JP2002154107A JP2002154107A JP2003253243A JP 2003253243 A JP2003253243 A JP 2003253243A JP 2002154107 A JP2002154107 A JP 2002154107A JP 2002154107 A JP2002154107 A JP 2002154107A JP 2003253243 A JP2003253243 A JP 2003253243A
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JP2002154107A
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Kenmon Tsukushi
憲門 筑紫
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Original Assignee
Sekisui Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期の防曇性、透明性のみならず、防曇層の
強度、熱可塑性樹脂フィルムとの密着性に優れ、更に透
明性、防曇性の持続性に優れた塗布防曇剤及び該塗布防
曇剤からなる防曇層が積層された農業用フィルムの提
供。 【解決手段】 水性媒体100重量部に対し、2〜30
nmの粒径を持つコロイダルシリカ0.1〜20重量
部、及び界面活性剤0.05〜5重量部からなる塗布防
曇剤及び該塗布防曇剤からなる防曇層が積層された農業
用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布防曇剤、及び、
特に農業用ハウスの外張りとして好適に使用される農業
用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パイプハウスやトンネルなどの農
業用途に使用される農業用フィルムは、屋外環境下で使
用されるため、その表面に水分が付着し易く、例えばハ
ウスなどに展張するとハウス内外の温度差や湿度によっ
てハウス内部のフィルム表面に曇りや水滴を生じ、太陽
光線の透過が悪くなって作物の育成を妨げたり、水滴が
作物上に落下し病気が発生するというなどの問題があっ
た。上記問題を解決するため、農業用フィルムの各種基
材に防曇層を積層した防曇フィルムが種々提案されてき
た。例えば、特開平7-53747号公報、特開平7−
82398号公報、特開平8−319476号公報等に
は、コロイダルシリカとコロイダルアルミナを併用した
防曇層をフィルム表面上に形成せしめる技術が開示され
ている。また、特開平7−327522号公報には、樹
脂バインダーと鎖状コロイダルシリカからなる防曇性塗
膜層が設けられた防曇性農業用被覆材が開示されてい
る。農業用フィルムに積層される防曇層には、初期の防
曇性、透明性以外に、フィルムを展張する際の擦れに対
する防曇層の強度や防曇層の基材フィルムとの密着性、
更には、透明性、防曇性の長期持続性等が要求される。
しかしながら、上記開示技術においては、これらの課
題、特に性能の長期持続性が必ずしも十分に達成されて
おらず、長時間使用後に、フィルム表面に付着した水分
が水膜にならず、流滴不良を生じて水滴が作物上に落下
することがあった。この流滴不良の原因の1つとして、
防曇層の傷付き、あるいは流出・剥離が考えられる。例
えば、防曇層に傷があると、その部分で流れてきた水滴
が停滞し、水滴落下につながる。また防曇層の流出・剥
離が起こるとやはりその部分で水滴が停滞し、水滴落下
してしまうという問題があった。更に、農業用フィルム
を展張りしたハウス内で重油ストーブ等を用いた場合、
重油ストーブから発せられる油分が防曇層に付着するこ
とがあり、そのために防曇性や透明性が低下するという
問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】基材フィルムに塗布、
乾燥し、防曇層とした際に、初期の防曇性、透明性のみ
ならず、防曇層の強度、基材フィルムとの密着性に優
れ、更に透明性、防曇性の持続性に優れた塗布防曇剤及
び該塗布防曇剤が塗布、乾燥されてなる防曇層が積層さ
れた農業用フィルムを提供することを目的とする。更に
本発明の目的は、上記に加え、作物からの蒸散物や重油
ストーブ等からの油分によっても、防曇性透明性を損な
うことのない農業用フィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水性媒体100重量
部に対し、2〜30nmの粒径を持つコロイダルシリカ
0.1〜20重量部、及び界面活性剤0.05〜5重量部
からなる塗布防曇剤を開発することにより問題点を解決
した。
【0005】本発明に使用される水性媒体は、塗布防曇
剤の媒体となるものであり、水単独であっても良いし、
水溶性溶媒が水に添加されていても良い。水溶性溶媒と
しては、コロイダルシリカの分散安定性を阻害しなけれ
ば特に限定されず、塗布性、乾燥性等を考慮して適宜選
定されて良く、水溶性溶媒の量は、多くなると得られる
塗布防曇剤を塗布した後の乾燥の際に引火の危険性が生
じるので、水性媒体中の50重量%以下であるのが好ま
しい。好ましい水溶性溶媒の具体例としては、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール等のアルコール類が挙げ
られる。
【0006】本発明で使用されるコロイダルシリカの粒
径は、2〜30nmであり、好ましくは4〜20nm、
より好ましくは4〜10nmである。粒径が大きくなる
と、得られる塗布防曇剤を基材フィルムに塗布し防曇層
とした際に、防曇層と基材フィルムとの密着性が低下し
たり、防曇層が傷付き易くなり、逆に小さくなるとコロ
イダルシリカの製造が困難になる。上記コロイダルシリ
カは、通常は水などに分散された分散液として使用さ
れ、市販のものが使用される。具体的には、例えば、商
品名「SI−350」(触媒化成工業社製)、商品名
「ST−20」(日産化学工業社製)、商品名「ST−
30」(日産化学工業社製)、商品名「ST−40」
(日産化学工業社製)、商品名「ST−C」(日産化学
工業社製)、商品名「ST−N」(日産化学工業社
製)、商品名「S−20H」(触媒化成工業社製)、商
品名「ST−S」(日産化学工業社製)、商品名「ST
−XS」(日産化学工業社製)、商品名「ST−O」
(日産化学工業社製)、商品名「ST−OS」(日産化
学工業社製)、商品名「ST−OXS」(日産化学工業
社製)等が挙げられる。
【0007】本発明に使用されるコロイダルシリカの量
は、水性媒体100重量部に対して、0.1〜20重量
部、好ましくは2〜10重量部である。コロイダルシリ
カの配合量は多すぎると塗布防曇剤の貯蔵安定性、造膜
性が低下し、逆に少なすぎると防曇性が低下する。
【0008】本発明の塗布防曇剤に使用される界面活性
剤としては、塗布防曇剤に用いる水性媒体に溶解し、基
材フィルム表面への塗布防曇剤の塗布性、塗布防曇剤の
貯蔵安定性に悪影響を与えるものでなければ特に限定さ
れず、例えば、シリコーン系界面活性剤やフッ素系界面
活性剤、多価アルコール脂肪酸エステル等が挙げられ、
シリコーン系非イオン性界面活性剤としては、例えば、
ポリエーテル変性シリコーンオイルが、フッ素系非イオ
ン性界面活性剤としては、例えば、フルオロアルキル基
やフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤が、更
に、多価アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、
グリセリンステアリン酸エステル、ジグリセリンステア
リン酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステ
ル、ソルビトールステアリン酸エステル等の多価アルコ
ール飽和脂肪酸エステルあるいは、グリセリンオレイン
酸エステル、ジグリセリンオレイン酸エステル等の多価
アルコール不飽和脂肪酸エステル等を挙げることができ
る。
【0009】界面活性剤の量は、水性媒体100重量部
に対し、0.05〜5重量部であり、好ましくは0.1〜
3重量部である。界面活性剤量がこの範囲よりも少ない
と塗布防曇剤の基材フィルムへの塗布性が低下し、逆に
多すぎても量の割に添加効果の向上はあまり認められず
経済的に不利となる。
【0010】上記塗布防曇剤には水性媒体、コロイダル
シリカ、界面活性剤の他に、必要に応じて粘度調整剤、
エマルジョン、消泡剤等の添加剤が添加されていても良
い。
【0011】塗布防曇剤を得る方法としては特に限定さ
れず、従来公知の任意の方法が採用されて良く、一般的
には、例えば、上記水性媒体とコロイダルシリカと界面
活性剤を混合し、さらに必要に応じて種々の添加剤を添
加し、ホモジナイザーなどの攪拌装置などにより攪拌す
る方法が挙げられる。
【0012】塗布防曇剤は、樹脂製のフィルム又はシー
ト、ガラス板等の基材の表面に塗布されて使用され、塗
布された塗布防曇剤は乾燥されて防曇層を形成する。基
材としては、樹脂製の基材フィルムが好ましく、更に、
基材フィルムの中でも熱可塑性樹脂フィルムが好まし
く、特に、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面に塗
布され、農業用フィルムとして好適に使用される。
【0013】上記熱可塑性樹脂フィルムに用いられる熱
可塑性樹脂としては、従来、農業用フィルムに使用され
ているものが使用され、例えば、ポリエチレン樹脂、エ
チレン‐α‐オレフィン共重合体、エチレン‐酢酸ビニ
ル共重合体、ポリプロピレン樹脂、プロピレン‐α‐オ
レフィン共重合体、プロピレン‐酢酸ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が
挙げられる。これらは単独で使用されても2種以上併用
されても良い。上記熱可塑性樹脂の中でも、低密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等
のポリエチレン樹脂、エチレン‐α‐オレフィン共重合
体(α‐オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1
‐ブテン、4‐メチル‐1‐ペンテン、1‐ヘキセン、
1‐オクテン等が挙げられる)、エチレン‐酢酸ビニル
共重合体、ポリプロピレン樹脂、プロピレン‐α‐オレ
フィン共重合体(α‐オレフィンとしては、例えば、エ
チレン、1‐ブテン、4‐メチル‐1‐ペンテン、1‐
ヘキセン、1‐オクテン等を挙げられる。)プロピレン
‐酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂が好
ましく、より好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体
である。
【0014】熱可塑性樹脂フィルムには非イオン系界面
活性剤が添加されても良く、特に、ハウス内を暖めるた
めに重油等を燃焼させる場合等には、非イオン系界面活
性剤を含有する熱可塑性樹脂フィルムが好適に用いられ
る。上記非イオン系界面活性剤としては、得られる熱可
塑性樹脂フィルムに蒸散物又は油分が付着した際、これ
らを洗浄し、防曇性を付与できる物であれば特に限定さ
れないが、多価アルコール脂肪酸エステルが好適に用い
られる。具体的には、例えば、グリセリンステアリン酸
エステル、ジグリセリンステアリン酸エステル、ポリグ
リセリンステアリン酸エステル、ソルビトールグリセリ
ンステアリン酸エステル等の多価アルコール飽和脂肪酸
エステル、グリセリンオレイン酸エステル、ジグリセリ
ンオレイン酸エステル等の多価アルコール不飽和脂肪酸
エステル等が挙げられる。更に、上記多価アルコール脂
肪酸エステルにエチレンオキサイドやプロピレンオキサ
イド等を付加したアルキレンオキサイド付加多価アルコ
ール脂肪酸エステルが好適に用いられる。該多価アルコ
ールに付加されるアルキレンオキサイドの付加モル数は
多価アルコールの水酸基1モルに対して0.1〜10モ
ルが好ましい。付加モル数が10モルを超えると蒸散物
又は油分が付着した際の洗浄効果及び防曇効果は高くな
るが、結露水への溶解度が高くなりフィルム表面の界面
活性剤濃度が低下し防曇持続性が低下する。逆に付加モ
ル数が0.1モル未満の場合は蒸散物又は油分が付着し
た際の洗浄効果及び防曇効果が低下してしまう。
【0015】非イオン系界面活性剤の添加量は、熱可塑
性樹脂100重量部に対して、0.2〜5重量部であ
る。添加量が0.2重量部未満の場合は蒸散物又は油分
が付着した際の洗浄効果及び防曇性が低下し、5重量部
を超えるとフィルム表面への非イオン系界面活性剤の析
出白化により透明性が低下したりべたつきにより展張作
業性が低下してしまう。
【0016】上記熱可塑性樹脂フィルムは、単層の熱可
塑性樹脂層からなるものでもよいが、熱可塑性樹脂層が
必要に応じて複数層積層されているものが好ましい。複
数層が積層された熱可塑性樹脂フィルムとしては、例え
ば、低密度ポリエチレン層/エチレン‐酢酸ビニル共重
合体層/エチレン‐酢酸ビニル共重合体層からなるも
の、エチレン‐α‐オレフィン共重合体層/エチレン‐
酢酸ビニル共重合体層/エチレン‐酢酸ビニル共重合体
層からなるもの等が好適に用いられる。
【0017】上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて、無
機保温剤、有機保温剤、ヒンダードアミン系光安定剤、
熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防霧剤、滑剤、
顔料等が添加されても良い。
【0018】上記無機保温剤は、農業用フィルムの保温
性の向上の為に添加されるが、フィルム成型時の押出し
変動の改善等の効果も有する。具体例としては、例え
ば、酸化珪素、ハイドロタルサイトなどの珪酸塩類、燐
酸塩類、ガラス微粉末等が挙げられ、これらは単独で使
用しても2種以上併用しても良い。無機保温剤の添加量
は、特には限定されず適宜調整されてよいが、少なくな
ると添加した効果が得られず、逆に多くなると得られる
農業用フィルムの初期防曇性及び防曇持続性が低下し、
また得られる農業用フィルムの機械的強度が低下するの
で、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、5〜100
重量部が好ましく、より好ましくは10〜50重量部で
ある。
【0019】上記ヒンダードアミン系光安定剤として
は、従来公知の任意のものが使用でき、単独あるいは2
種以上を混合して使用することができる。具体的には、
コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒドロキシエチル)‐4‐
ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン
重縮合物、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル
‐4‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカ
ルボキシレート、ポリ{[6‐[(1,1,3,3‐テト
ラメチルブチル)アミノ]‐1,3,5‐トリアジン‐
2,4‐ジイル] [(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]}等
が挙げられる。
【0020】上記熱安定剤としては、従来公知の任意の
ものが使用でき、例えば、カルボン酸の金属塩、フェノ
ール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレーターが
挙げられる。上記酸化防止剤としては、従来公知の任意
のものが使用でき、通常は、上記熱安定剤としての効果
を兼ね備えるものが多く、例えばカルボン酸の金属塩、
フェノール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレー
ターが挙げられる。
【0021】上記紫外線吸収剤としては、従来公知の任
意のものが使用でき、例えば、ベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、シアノアク
リレート系等を単独あるいは2種以上を混合して使用す
ることができる。具体的にはベンゾフェノン系紫外線吸
収剤として、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2
‐ヒドロキシ‐4‐オクトキシベンゾフェノン、2‐ヒ
ドロキシ‐4‐ドデシルオキシベンゾフェノン、2,
2’‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、
2,2’‐ヒドロキシ‐4,4’‐ジメトキシベンゾフ
ェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐メトキシ‐5‐スルホベ
ンゾフェノン等、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と
して、2‐(2’‐ヒドロキシ‐5’‐tert‐ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ
‐2’‐メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐
(2’‐ヒドロキシ‐3’‐tert‐ブチル‐5‐メチル
フェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾール、2‐(2’
‐ヒドロキシ‐3’,5’‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)
‐5‐クロロベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロ
キシ‐3’,5’‐ジ‐tert‐アミルフェニル)‐5‐
クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0022】上記防霧剤としては、従来公知の任意のも
のが使用でき、例えば、シリコーン系、フッ素系等の界
面活性剤が挙げられる。
【0023】上記滑剤としては、従来公知の任意のもの
が使用でき、ステアリン酸アマイド等の飽和脂肪酸アマ
イド、エルカ酸アマイド、オレイン酸アマイド等の不飽
和脂肪酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド
等のビスアマイド等が挙げられる。
【0024】本発明の農業用フィルムの製造方法として
は特に限定されず、従来公知の任意の方法が採用されて
良い。例えば、上記熱可塑性樹脂フィルムを押出成形し
た後、その熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面に上
記塗布防曇剤を塗布して乾燥させる方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂フィルムを押出成形する方法としては、例
えば、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法等
が挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムに塗布防曇剤を塗
布する方法としては、例えば、グラビアコーターなどの
ロールコート法、バーコード法、ディップコート法、ス
プレー法、はけ塗り等が挙げられる。上記乾燥方法とし
ては、自然乾燥又は強制乾燥のいずれでもよいが、効率
がいいので強制乾燥するのが好ましい。強制乾燥の方法
としては、例えば、熱風乾燥、赤外線乾燥、遠赤外線乾
燥等の加熱乾燥が好ましい。
【0025】また、熱可塑性樹脂フィルムの塗布防曇剤
を塗布する面には、塗布性を向上させるために表面処理
を施しておいても良い。表面処理方法としては、例え
ば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処
理、化成処理、プライマー処理等が挙げられる。
【0026】上記熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、薄く
なると機械的強度が低下し、厚くなると裁断、接合、展
張作業などがし難くなり、取り扱い性が低下するので、
20〜300μmが好ましく、より好ましくは50〜2
00μmである。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。 実施例1〜14、比較例1〜9 〔基材の熱可塑性樹脂フィルムの製造〕下記樹脂組成物
(イ)、(ロ)及び(ハ)を、各々別の押出し機に投入
して溶融混練し、該順に積層されるように、かつ、樹脂
組成物(イ)層:樹脂組成物(ロ)層:樹脂組成物
(ハ)層の厚さ比が、1:7:2になるようにインフレ
ーション法で3層を共押出しし、厚さ150μmの熱可
塑性樹脂フィルムを得た。 1)樹脂組成物(イ):直鎖状低密度ポリエチレン(M
I2.1g/10分、密度0.94g/cm3)100重
量部及び低密度ポリエチレン(MI2.1g/10分、
密度0.92g/cm3)50重量部。 2)樹脂組成物(ロ):エチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量15重量%、MI1.4g/10
分、密度0.93g/cm3)100重量部、ハイドロ
タルサイト(協和化学工業社製、商品名「DHT−4A
−2」)2重量部及び表1〜3に示した所定量の非イオ
ン系界面活性剤。 3)樹脂組成物(ハ):エチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量5重量%、MI1.3g/10分、
密度0.93g/cm3)100重量部、ハイドロタル
サイト(協和化学工業社製、商品名「DHT−4A−
2」)3重量部及び表1〜3に示した所定量の非イオン
系界面活性剤。 尚、上記MIはメルトインデックスであり、JIS K
−7210に準拠して温度190℃、荷重21.18N
で測定された値である。
【0028】〔塗布防曇剤の製造〕水100重量に表1
〜3に示した所定量のコロイダルシリカ、界面活性剤を
混合して塗布防曇剤を得た。尚、コロイダルシリカは水
に分散された分散液として添加したが、表中の添加量は
固形分の量であり、分散液中の水分は水100重量部中
に含まれる。
【0029】〔農業用フィルムの製造〕得られた塗布防
曇剤を、上記熱可塑性樹脂フィルムの樹脂組成物(ハ)
層側表面に、乾燥後の塗布量が10g/m2になるよう
に塗布防曇剤をグラビアコーターで塗布し、熱風で乾燥
させて防曇層を形成して農業用フィルムを得た。
【0030】〔評価〕実施例及び比較例で得られた農業
用フィルムについて、以下の通り評価し、結果を表1〜
3に示した。 (塗布防曇剤の塗工性)上記熱可塑性樹脂フィルムに塗
布防曇剤を塗布して農業用フィルムを製造した際の、フ
ィルム表面に対する塗布防曇剤の塗布性を下記の基準で
評価した。 ○:塗布ムラやハジキ部分が全くなく、フィルム表面に
均一に塗布できた。 △:塗布ムラやハジキ部分が若干あるが、おおむねきれ
いに塗布できた。 ×:塗布ムラやハジキがかなりの部分存在し、きれいに
塗布できなかった。 (初期防曇性)実施例1〜7及び比較例1〜4は、上記
で得られた農業用フィルムを試料とし、実施例8〜14
及び比較例5〜9は、重油を焚いた縦2m横2m高さ2
mの小型ハウス内に得られた農業用フィルムを入れ、ハ
ウス内を30℃に保ち7日間放置した農業用フィルムを
試料として次のようにして初期防曇性を評価した。縦
0.5m×横0.7m×深さ0.3mの水槽に、水温23
℃の水を6L入れ、試料の農業用フィルムを、その防曇
層が水槽内側になるように水槽上部全面に展張りした。
その後、外気温を15℃、水槽内の水の水温を23℃に
保持して60分間放置した。60分放置後、農業用フィ
ルムを剥がして防曇層を自然乾燥させ、乾燥した後に、
再度上記と同様に水槽に展張りして60分間放置した。
該操作を4回繰り返した後、5回目に展張りした農業用
フィルム表面を目視により60分間観察し、初期防曇性
を下記の基準で評価した。 ○:フィルム表面に付着した水分は直ちに水膜になり、
水滴は形成されなかった。 △:フィルム表面に付着した水分で水滴が形成された
が、その後水膜が形成された。 ×:フィルム表面に付着した水分で水滴が形成され、6
0分間水滴の状態のままであった。 (防曇持続性)初期防曇性と同様な試料を用いて以下の
手順で防曇持続性を評価した。上記初期防曇性の評価と
同様の手順で作業を20回繰り返し、20回目に展張り
した際に、展張りした農業用フィルム表面を目視により
60分間観察し、防曇持続性を下記の基準で評価した。 ○:フィルム表面に付着した水分は直ちに水膜になり、
水滴は形成されなかった。 △:フィルム表面に付着した水分で水滴が形成された
が、60分以内に水滴が流れた。 ×:フィルム表面に付着した水分で水滴が形成され、6
0分間水滴の状態のままであった。 (耐傷つき性)得られた農業用フィルムの防曇層上にキ
ムワイプ・ワイパーS-200(クレシア社製)で完全
に被覆された重り(1kg)を乗せ、防曇層上を引張り
速度500mm/minで重りを滑らせた。この滑らせ
る操作を3回繰り返した後、防曇層の耐傷つき性を以下
の基準で評価した。 ○:傷つきなし △:傷は付くものの、流滴に影響なし ×:多数の傷が付き、その傷の部分で水滴が停滞する (基材フィルムと防曇層との密着性)得られた農業用フ
ィルム及び上記防曇持続性の評価後の濡れ乾きを20回
繰り返した農業用フィルムの防曇層に幅25mm長さ5
0mmのセロハンテープ(積水化学工業社製、商品名
「セロテープ(登録商標)」)を貼り付け、その後テープ
を剥離して目視により防曇層を観察し、下記の基準で評
価した。 ○:基材フィルムからの防曇層の剥がれはなかった。 △:基材フィルムから、防曇層の一部が剥がれた。 ×:基材フィルムから、テープを貼り付けた全面にわた
って防曇層がはがれた。 (透明性)得られた農業用フィルム及び屋外のハウスに
1ヶ月間展張りした後の農業用フィルムのヘイズを、ヘ
イズ測定機(東京電色社製)により測定した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【発明の効果】本発明の塗布防曇剤は、基材フィルムに
塗布することにより、初期の透明性、防曇性のみなら
ず、耐傷つき性、基材との密着性に優れ、更に透明性、
防曇性に優れた防曇層を基材フィルムに上に形成するこ
とができる。更に、本発明の農業用フィルムは、熱可塑
性樹脂フィルム上に上記塗布防曇剤からなる防曇層が積
層されてなるので、初期の防曇性のみならず、長期間使
用した後も良好な防曇性が持続し、かつ防曇層がフィル
ム展張時のパイプなどへの擦れに対して傷がつかず、長
期間展張しても防曇層の流出・剥離が起こらず、更に、
透明性も良好な農業用フィルムである。また、非イオン
系界面活性剤を含有せしめた熱可塑性樹脂フィルムを用
いた本発明の農業用フィルムは、蒸散物又は油分が付着
した際にこれらを洗浄するので、ハウス内で重油を燃焼
させても、初期防曇性のみならず、長期間使用した後も
良好な防曇性が持続し、かつ防曇層がフィルム展張時の
パイプなどへの擦れに対して傷がつかず、長期間展張し
ても防曇層の流出・剥離が起こらず、更に、透明性も良
好な農業用フィルムである。また、非イオン系界面活性
剤として多価アルコール脂肪酸エステルを含有せしめる
ことにより更に優れた上記効果を奏することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2B024 DB01 DB07 2B029 EB03 EC02 EC03 EC09 EC16 4F006 AA12 AA13 AA31 AB32 AB39 AB76 BA10 CA06 DA04 4F100 AA20B AA20C AH02B AH02C AH02H AK01A BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA10C BA13 CA18B CA18C CC00B CC00C DE01B DE01C GB01 JB16A JK06 JK14 JL00 JL07 JN01 YY00B YY00C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体100重量部に対し、2〜30
    nmの粒径を持つコロイダルシリカ0.1〜20重量
    部、及び界面活性剤0.05〜5重量部からなることを
    特徴とする塗布防曇剤。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面
    に、請求項1記載の塗布防曇剤が塗布、乾燥されてなる
    ことを特徴とする農業用フィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルムが、熱可塑性樹脂
    100重量部に対して、非イオン系界面活性剤が0.2
    〜5重量部添加された樹脂からなることを特徴とする請
    求項2に記載の農業用フィルム。
  4. 【請求項4】 非イオン系界面活性剤が、多価アルコー
    ル脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項3に記
    載の農業用フィルム。
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