JP2003061484A - 農業用フィルム - Google Patents

農業用フィルム

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JP2003061484A
JP2003061484A JP2001258297A JP2001258297A JP2003061484A JP 2003061484 A JP2003061484 A JP 2003061484A JP 2001258297 A JP2001258297 A JP 2001258297A JP 2001258297 A JP2001258297 A JP 2001258297A JP 2003061484 A JP2003061484 A JP 2003061484A
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Kenmon Tsukushi
憲門 筑紫
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Greenhouses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期防曇性だけでなく、長期間使用しても防
曇性が持続し、且つ、防曇流滴性に優れ、さらに透明性
も良好な農業用フィルムを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルム基材の少なくとも
一面に、コロイダルシリカを主成分とする防曇層が積層
され、該防曇層の接触角A(度)と接触角B(度)との
差(A−B)が40度以下、且つ、接触角B(度)が5
0度以下に設定されたフィルムを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は農業用フィルムに関
し、特に農業用ハウスの外張りとして好適に使用される
農業用フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、パイプハウスやトンネル等の農業
用途に使用されるフィルムは、屋外環境下で使用される
ため、その表面に水分が付着し易く、例えばハウス等に
展張すると、ハウス内外の温度差や湿度によって、ハウ
ス内部のフィルム表面に水滴や曇りが生じるため、太陽
光線の透過性が悪くなって作物の生育を阻害したり、水
滴が成長して作物上に落下するため、病気が発生すると
いう問題点があった。 【0003】上記問題点を解決するために、農業用フィ
ルムの各種基材に防曇層を積層した防曇フィルムが種々
提案されている。このような防曇層には、初期防曇性、
防曇持続性、透明性、塗膜均一性等が要求されるが、特
に、防曇流滴効果の長期持続を目的として、特開平7−
53747号公報、特開平8−319476号公報、特
開平11−240112号公報等には、コロイダルシリ
カとコロイダルアルミナとを併用することにより防曇層
を形成する方法が提案されている。しかしながら、上記
方法では、問題点が十分に解決されておらず、長時間使
用後にフィルム表面に付着した水分が水膜にならず、流
滴不良が生じて水滴が作物に落下するという問題点があ
った。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑み、初期防曇性だけでなく、長期間使用して
も防曇性が持続し、且つ、防曇流滴性に優れ、さらに透
明性も良好な農業用フィルムを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の農業用フィルム
は、熱可塑性樹脂フィルム基材の少なくとも一面に、コ
ロイダルシリカを主成分とする防曇層が積層された農業
用フィルムであって、下記の条件(1)及び(2)を満
足することを特徴とする。 【0006】(1)農業用フィルムを30℃の水中に2
4時間浸漬させ、温度23℃、相対湿度65%の環境下
で24時間乾燥させた後、温度23℃、相対湿度30%
以下の環境下で測定される防曇層表面と水滴との接触角
A(度)と、温度23℃、相対湿度70%以上の環境で
測定される防曇層表面と水滴との接触角B(度)との差
(A−B)が40度以下である。 (2)農業用フィルムを30℃の水中に24時間浸漬さ
せ、温度23℃、相対湿度65%環境下で24時間乾燥
させた後、温度23℃、相対湿度70%以上の環境下で
測定される防曇層表面と水滴との接触角B(度)が50
度以下である。 【0007】以下、本発明を詳細に説明する。上記農業
用フィルムにおいて、接触角の差(A−B)が40度を
超えると、フィルム表面で乾燥している部分と湿潤して
いる部分とで水滴の流滴性が異なるため、その境界部分
で水滴が滞留し易くなり、作物上に落下する危険性があ
る。また、防曇持続性が低下する。好ましくは接触角の
差(A−B)が30度以下であり、より好ましくは25
度以下である。 【0008】また、上記農業用フィルムにおいて、防曇
層表面と水滴との接触角Bが50度を超えると、水滴の
流滴性が極端に悪くなり、作物上に落下する危険性があ
る。また、防曇持続性が低下する。好ましくは接触角B
が40度以下であり、より好ましくは30度以下であ
る。 【0009】尚、上記接触角は以下の方法によって測定
される。図1の模式図に示したように、熱可塑性樹脂フ
ィルム基材11の少なくとも一面に防曇層12が積層さ
れた農業用フィルム1を、その防曇層12が上側となる
ように水平に置き、防曇層12上に25μlの水滴2
(水温20℃)を静かに滴下した後、防曇層12と水滴
2とが接している点における水滴2の表面の接線3と防
曇層12とからなる角度θを測定し接触角とする。 【0010】上記防曇層には、水性媒体及びコロイダル
シリカを主成分とする防曇剤が用いられる。水性媒体と
しては、防曇剤の媒体となるものであり、水単独であっ
てもよく、アルコール等の水溶性媒体に水が添加された
ものであってもよい。水溶性媒体の配合量は、多くなる
と防曇剤を塗布した後乾燥する際に引火の危険性がある
ので、水性媒体中50重量%以下が好ましい。 【0011】上記コロイダルシリカは、通常は水等に分
散された分散液として使用され、市販のコロイダルシリ
カとしては、例えば、触媒化成工業社製「SI35
0」、「S−20H」、「S180」、日産化学工業社
製「ST−20」、「ST−O」、「ST−S」、「S
T−OS」、「ST−OL」、「ST−20L」、「S
T−PSM」、「ST−PSL」、「ST−OUP」、
「ST−UP」等が挙げられる。コロイダルシリカの形
状、粒径は特に限定されないが、形状が鎖状である「S
T−OUP」、「ST−UP」、及び、形状がパールネ
ックレス状である「ST−PSM」、「ST−PSL」
が好適に用いられる。 【0012】上記防曇剤には、水性媒体及びコロイダル
シリカの他に、コロイダルアルミナや水溶性樹脂、さら
に必要に応じて、粘度調整剤、エマルジョン、消泡剤等
の添加剤が添加されてもよい。 【0013】上記コロイダルアルミナは、通常水等に分
散された分散液として使用され、市販のコロイダルアル
ミナとしては、例えば、触媒化成工業社製「AS−
2」、「AS−3」、日産化学工業社製「アルミナゾル
100」、「アルミナゾル200」、「アルミナゾル5
20」等が挙げられる。コロイダルアルミナの形状、粒
径は特に限定されない。 【0014】上記水溶性樹脂としては、特に限定され
ず、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース等の汎
用の水溶性樹脂が用いられる。これらは単独で用いられ
てもよく、2種以上が併用されてもよい。中でも、ポリ
エチレンオキサイドは、防曇剤を調製する際に泡立ちが
少ないので好ましい。 【0015】上記防曇剤を調製する方法は、特に限定さ
れず、一般的には、水性媒体とコロイダルシリカとを混
合し、さらに必要に応じて、コロイダルアルミナ、水溶
性樹脂、種々の添加剤等を加え、ホモジナイザー等の撹
拌装置を用いて撹拌混合する方法が挙げられる。 【0016】上記熱可塑性樹脂フィルム基材に用いられ
る熱可塑性樹脂としては、従来より農業用フィルムに使
用されているものであり、例えば、ポリエチレン樹脂、
エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリプロピレン樹脂、プロピレン−α−
オレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
メチルメタクリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂
等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2
種類以上が併用されてもよい。 【0017】上記熱可塑性樹脂の中でも、ポリエチレン
樹脂(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン)、エチレン−α−オレフィン共重合体
(α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−
ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−オクテン等が挙げられる)、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリプロピレン樹脂、プロピレン−α−オレフ
ィン共重合体(α−オレフィンとしては、例えば、エチ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン等が挙げられる)、プロピレン−
酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂が好ま
しく、より好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体で
ある。 【0018】上記熱可塑性樹脂フィルム基材は、単層の
熱可塑性樹脂層からなるものでもよいが、必要に応じ
て、複数の熱可塑性樹脂層が積層されたものであっても
よい。複数の熱可塑性樹脂層を積層する場合は、従来公
知の共押出し法、押出しラミネート法等が用いられる。 【0019】上記熱可塑性樹脂フィルム基材には、本発
明の効果を阻害しない範囲で、従来公知の添加剤、例え
ば、無機保温剤、有機保温剤、ヒンダードアミン系光安
定剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防霧剤、
滑剤、顔料等が添加されてもよい。 【0020】上記無機保温剤は、農業用フィルムの保温
性向上とフィルム成形時の押出変動改善の二つを目的と
して添加され、例えば、酸化珪素、ハイドロタルサイト
等の珪酸塩;燐酸塩;ガラス微粉末などが挙げられる。
これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用され
てもよい。 【0021】上記無機保温剤の添加量は、特には限定さ
れないが、少なくなると十分な保温効果が得られず、多
くなるとフィルムの可視光線の透過率が著しく低下する
上に、初期防曇性及び防曇持続性が低下し、機械的強度
も低下するので、樹脂100重量部に対して5〜100
重量部が好ましく、より好ましくは10〜50重量部で
ある。 【0022】上記ヒンダードアミン系光安定剤として
は、従来公知のものが使用可能であり、例えば、コハク
酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエステル)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
縮合物;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート、ポリ{[(6−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]}等
が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種
類以上が併用されてもよい。 【0023】上記熱安定剤としては、従来公知のものが
使用可能であり、例えば、カルボン酸の金属塩、フェノ
ール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレーターが
挙げられる。また、上記酸化防止剤としては、通常、熱
安定剤としての効果を兼ね備えるものが多く、上記熱安
定剤と同様の成分が挙げられる。 【0024】上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エス
テル系、ベンゾエール系、シアノアクリレート系等の紫
外線吸収剤が挙げられる。これらは単独で用いられても
よく、2種以上が併用されてもよい。 【0025】具体的には、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤として、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、
2,2'-ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2'-ジヒドロキシ−4,4'-ジメトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベン
ゾフェノン等が挙げられる。また、ベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤として、例えば、2−(2'-ヒドロキシ
−5'-tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2'-ヒドロキシ−5'-メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2'-ヒドロキシ−3'-tert
−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ−te
rt−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ−tert−ア
ミルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙
げられる。 【0026】上記防霧剤としては、例えば、シリコーン
系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。ま
た、上記滑剤としては、例えば、ステアリン酸アマイド
等の飽和脂肪酸アマイド;エルカ酸アマイド、オレイン
酸アマイド等の不飽和脂肪酸アマイド;エチレンビスス
テアリン酸アマイド等のビスアマイドなどが挙げられ
る。 【0027】本発明の農業用フィルムの製造方法として
は、従来公知の方法が採用可能であり、例えば、熱可塑
性樹脂フィルム基材を押出成形した後、このフィルム基
材の少なくとも片面に防曇剤を塗布、乾燥し、防曇層を
形成する方法が挙げられる。 【0028】上記熱可塑性樹脂フィルム基材を成形する
方法としては、例えば、インフレーション法、Tダイ
法、カレンダー法等が挙げられ、フィルム基材に防曇剤
を塗布する方法としては、例えば、グラビアコーター等
のロールコート法、バーコード法、ディップコート法、
スプレー法、刷毛塗り法などが挙げられる。 【0029】上記熱可塑性樹脂フィルム基材の防曇剤塗
布面には、防曇剤との接着性を向上させるために、予め
表面処理が施されてもよい。表面処理としては、例え
ば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処
理、化学処理、プライマー処理等が挙げられる。 【0030】上記乾燥方法としては、自然乾燥又は強制
乾燥のいずれであってもよいが、乾燥効率の点からは強
制乾燥が好ましい。強制乾燥としては、例えば、熱風乾
燥、赤外線乾燥、遠赤外線乾燥等の加熱乾燥が好まし
い。 【0031】本発明の農業用フィルムの厚さは、薄くな
ると機械的強度が低下し、厚くなると裁断、接合、展張
作業等が困難になり、取り扱い性が低下するので、20
〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜200
μmである。 【0032】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を挙げて本
発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例の
みに限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比
較例において、熱可塑性樹脂フィルム基材として下記の
樹脂組成物(イ)〜(ハ)を使用した。 【0033】・樹脂組成物(イ):直鎖状低密度ポリエ
チレン100重量部(MI=2.1g/10分、密度=
0.94g/cm3)及び低密度ポリエチレン50重量部
(MI=2.1g/10分、密度=0.92g/cm3)
の混合物 ・樹脂組成物(ロ):エチレン−酢酸ビニル共重合体1
00重量部(酢酸ビニル含有率=15重量%、MI=
1.4g/10分、密度=0.93g/cm3)及びハイ
ドロタルサイト2重量部(協和化学社製「DHT−4
A」)の混合物 ・樹脂組成物(ハ):エチレン−酢酸ビニル共重合体1
00重量部(酢酸ビニル含有率=5重量%、MI=1.
3g/10分、密度=0.93g/cm3)及びハイドロ
タルサイト3重量部(協和化学社製「DHT−4A」)
の混合物 尚、上記樹脂組成物のMIは、JIS K 7210に
準拠して測定された値である。 【0034】(実施例1〜4、比較例1〜4)上記樹脂
組成物(イ)、(ロ)及び(ハ)を別々の押出機に投入
して溶融混練し、インフレーション法により樹脂組成物
(イ)層:(ロ)層:(ハ)層の厚さ比が、1:7:2
となるように三層共押出を行い、全厚さ150μmの積
層フィルムからなる熱可塑性樹脂フィルム基材を得た。
このフィルム基材の(ハ)層側に、水100重量部に表
1に示した所定量のコロイダルシリカ、コロイダルアル
ミナ及びポリエチレンオキサイド(水溶性樹脂)を混合
して調製した防曇剤を、塗布量10g/m2 となるよう
にグラビアコーターで塗布した後熱風乾燥して防曇層を
形成し、農業用フィルムを得た。上記コロイダルシリカ
及びコロイダルアルミは、水に分散させた分散液を使用
し、表1には固形分換算の添加量を示した。 【0035】尚、コロイダルシリカ、コロイダルアルミ
ナ及びポリエチレンオキサイドは、下記の性状を有する
ものを使用した。 ・コロイダルシリカ: ST−OUP(固形分15重量%) ST−UP (固形分20重量%) ST−PSM(固形分20重量%) ST−PSL(固形分20重量%) ST−O (固形分20重量%) ST−OL (固形分20重量%) SI350 (固形分30重量%) S−20H (固形分20重量%) 【0036】・コロイダルアルミナ: AS−2 (固形分10重量%) AS−3 (固形分7重量%) アルミナゾル100(固形分10重量%) アルミナゾル200(固形分10重量%) ・ポリエチレンオキサイド:平均分子量15万〜45万 【0037】上記実施例及び比較例で得られた農業用フ
ィルムにつき、下記項目の評価を行い、その結果を表1
及び2に示した。 (1)接触角の測定 農業用フィルムを30℃の温水中に24時間浸漬させた
後、温度23℃、相対湿度65%の試験評価室で24時
間乾燥して、測定用フィルムを得た。この測定用フィル
ムの防曇層側に25μlの水滴(水温20℃)を静かに
滴下した後、接触角測定機(協和界面科学社製、商品名
「FACE接触角計」)を用いて、接触角A及びBを測
定した。接触角Aは、測定用フィルムを室温23℃、相
対湿度20%の環境下で24時間エージングした後測定
し、接触角Bは、測定用フィルムを室温23℃、相対湿
度80%の環境下で24時間エージングした後測定し
た。 【0038】(2)初期防曇性 縦50cm×横70cm×深さ30cmの水槽に水温2
3℃の水6lを入れ、農業用フィルムをその防曇層が水
槽内側となるように、水槽上部全面に展張りした後、外
気温15℃、水槽内の水温を23℃に保持して60分間
放置した。次いで、農業用フィルムを剥がして防曇層を
自然乾燥させ、乾燥した後、再度上記水槽に展張りして
60分間放置した。この操作を4回繰り返した後、5回
目に展張りした農業用フィルム防曇層表面を目視により
60分間観察し、以下の基準により初期防曇性を評価し
た。 ○:フィルム防曇層表面に付着した水分は直ちに水膜と
なり、水滴は形成されなかった。 △:フィルム防曇層表面に付着した水分で水滴が形成さ
れたが、その後水膜が形成された。 ×:フィルム防曇層表面に付着した水分で水滴が形成さ
れ、60分間水滴の状態のままであった。 【0039】(3)防曇持続性 上記初期防曇性の評価と同様の展張り−乾燥の操作を9
回繰り返した後、10回目に水槽に展張りした農業用フ
ィルム防曇層表面を目視により60分間観察し、以下の
基準により防曇持続性を評価した。 ◎:フィルム防曇層表面に付着した水分は直ちに水膜と
なり、水滴は形成されなかった。 ○:フィルム防曇層表面に付着した水分で水滴が形成さ
れたが、その後水膜が形成された。 △:フィルム防曇層表面に付着した水分で水滴が形成さ
れたが、60分間以内に水滴が流れた。 ×:フィルム防曇層表面に付着した水分で水滴が形成さ
れ、60分間水滴の状態のままであった。 【0040】(4)防曇流滴性 屋外のハウスに1ケ月間展張りした後の農業用フィルム
について、上記初期防曇性の評価と同様の展張り−乾燥
の操作を行い、5回目に水槽に展張りした農業用フィル
ム防曇層表面を目視により60分間観察し、以下の基準
により防曇流滴性を評価した。 ◎:フィルム防曇層表面に水滴が形成されないか、又
は、形成された水滴は落下することなく、10分以内に
流れた。 ○:フィルム防曇層表面に形成された水滴は落下するこ
となく、10超〜60分で流れた。 △:フィルム防曇層表面に形成された水滴は流れるのに
60分超の時間を要した。 ×:フィルム防曇層表面に形成された水滴は全く流滴せ
ず、落下した。 【0041】 【表1】【0042】 【表2】 【0043】 【発明の効果】本発明の農業用フィルムは、上述の構成
であり、初期防曇性だけでなく、長期間使用しても防曇
性が持続し、且つ、防曇流滴性に優れるので、特に農業
用ハウスの外張りとして好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】接触角を示す模式図である。 【符号の説明】 1 農業用フィルム 2 水滴 3 接線 11 フィルム基材 12 防曇層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 C09K 3/00 R // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2B024 DB01 DB07 EA01 2B029 EB03 EC02 EC03 EC04 EC06 EC09 EC16 EC17 EC19 4F006 AA12 AA13 AB76 BA10 CA06 4F100 AA20B AK01A AK06 AK54 AK63 AK68 AL05 BA02 BA07 CA05 CA10B EH46 GB01 JB16A JM01B

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム基材の少なくとも
    一面に、コロイダルシリカを主成分とする防曇層が積層
    された農業用フィルムであって、下記の条件(1)及び
    (2)を満足することを特徴とする農業用フィルム。 (1)農業用フィルムを30℃の水中に24時間浸漬さ
    せ、温度23℃、相対湿度65%の環境下で24時間乾
    燥させた後、温度23℃、相対湿度30%以下の環境下
    で測定される防曇層表面と水滴との接触角A(度)と、
    温度23℃、相対湿度70%以上の環境で測定される防
    曇層表面と水滴との接触角B(度)との差(A−B)が
    40度以下である。 (2)農業用フィルムを30℃の水中に24時間浸漬さ
    せ、温度23℃、相対湿度65%の環境下で24時間乾
    燥させた後、温度23℃、相対湿度70%以上の環境下
    で測定される防曇層表面と水滴との接触角B(度)が5
    0度以下である。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5693765B1 (ja) * 2014-03-04 2015-04-01 積水フィルム株式会社 防曇性組成物、防曇層及び防曇性フィルム
JP2020532972A (ja) * 2017-09-14 2020-11-19 エービー ルドヴィグ スヴェンソンAb Ludvig Svensson 温室スクリーン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7292778B2 (ja) 2017-09-14 2023-06-19 エービー ルドヴィグ スヴェンソン 温室スクリーン

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