JP2006248043A - 農業用フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】散乱光線透過率が大きく、しかも全光線透過率も大きく、作物の生育を妨げずに、葉焼け防止、ハウス内の温度上昇を抑制することが出来る農業用ハウスの外張りとして好適に使用される農業用フィルムの提供。
【解決手段】密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトマスフローレイトが0.3〜7.0g/10分(190℃)である低密度ポリエチレン樹脂を主成分とする樹脂成分からなる層(A)、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂成分からなる層(B)、酢酸ビニル含有量が3〜15重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂組成物からなる層(C)が層(A)/層(B)/層(C)の順に積層されてなる農業用フィルムであって、層(A)、層(B)、層(C)の少なくとも1層以上に、マイカ(雲母)が含有されてなる農業用フィルムである。
【選択図】なし

Description

本発明は、農作物の栽培施設に使用される農業用フィルムに関する。詳しくは、散乱光線透過率が大きく、しかも全光線透過率も大きく、農業用ハウスの外張りとして好適に使用される農業用フィルムに関する。
軟弱野菜(例えば、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、セロリ、水菜など)などの栽培においては、太陽光からの光線量は十分に透過させ、かつ、直射光線の透過を押さえ、散乱光線を多く取り入れる必要がある。なぜなら、まず太陽光からの光線量が不足すると作物の生育不良などの問題が生じる。しかし太陽光からの光線量を多く取り入れたとしても直射光線が多ければ上記軟弱野菜を栽培した場合には、ハウス内部の温度が上昇し、葉焼け現象(葉に急激に温度が加わり、葉が焼けてしまう現象)などの障害が起こったり、ハウス、トンネル内に光の分布ムラが生じるという問題があった。これら問題を解決するために、紫色系にフィルムを着色させることで直射光線の透過量を押さえ、ハウス内の急激な温度上昇、葉焼け現象などの問題を防止する方法が開示されている。(特許文献1)
しかしながら、該方法では、太陽光からの光線量の透過量をも低下させるため、作物の育成不良などの問題が生じる場合があった。
特公昭57−51861号公報
本発明の目的は、散乱光線透過率が大きく、しかも全光線透過率も大きく、作物の生育を妨げずに、葉焼け防止、ハウス内の温度上昇を抑制することが出来る農業用ハウスの外張りとして好適に使用される農業用フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のポリオレフィン系樹脂からなる多層フィルムにマイカ(雲母)を添加することにより上記課題を解決した。
請求項1記載の発明は、密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトマスフローレイトが0.3〜7.0g/10分(190℃)である低密度ポリエチレン樹脂を主成分とする樹脂成分からなる層(A)、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であり、メルトマスフローレイトが0.3〜4.0g/10分(190℃)であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂成分からなる層(B)、酢酸ビニル含有量が3〜15重量%であり、メルトマスフローレイトが0.3〜4.0g/10分(190℃)であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂組成物からなる層(C)が層(A)/層(B)/層(C)の順に積層されてなる農業用フィルムであって、層(A)、層(B)、層(C)の少なくとも1層以上に、マイカ(雲母)が含有されてなる農業用フィルムである。
請求項2記載の発明は、マイカ(雲母)の粒径が5〜40μmであり、該フィルムを構成する樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部添加されてなる請求項1記載の農業用フィルムである。
請求項3記載の発明は、層(C)の表面に、コロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナを主成分とする防曇流滴層が形成されてなる請求項1又は2記載の農業用フィルムである。
以下、その詳細について説明する。
本発明の農業用 フィルムを構成する層(A)は、密度が0.90〜0.93g/cm3であり、MFRが0.3〜7.0g/10分(190℃)である低密度ポリエチレン樹脂(以下、「LDPE」と記す)を主成分としてなる樹脂組成物から形成されることが必要であり、LDPEの中でも、エチレン−α−オレフィン共重合体、即ち、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(以下、「LLDPE」と記す)を主成分としてなる樹脂組成物から形成されることが好ましい。なお、上記層(A)は、上記LDPEのみから形成されても良い。
上記LDPEは、密度が0.90〜0.93g/cm3であることが必要であり、好ましくは0.91〜0.92g/cm3である。 上記LDPEの密度が0.90g/cm3未満であると、層(A)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となって、展張作業に適さなくなるとともに、非使用時に畳んで保管する際にブロッキング(融着)現象が発生する。一方、LDPEの上記密度が0.93g/cm3を超えると、層(A)ひいては農業用フィルムの透明性が低下して、農業用フィルムとしての使用に不都合が生じる。 なお、本発明で言う密度とは、JIS K 7112「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」に準拠して測定された密度を意味する。
また、上記LDPEは、MFRが0.3〜7.0g/10分(190℃)であることが必要であり、好ましくは0.8〜3.0g/10分(190℃)である。上記LDPEのMFRが0.3g/10分(190℃)未満であると、層(A)ひいては農業用フィルムの製膜性(生産性)が阻害される。一方、LDPEの上記MFRが7.0g/10分(190℃)を超えると、層(A)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となる。なお、本発明の農業用フィルムの製造方法(製膜方法)として共押出法を用いる場合には、後述する層(B)を形成するために用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRおよび後述する層(C)を形成するために用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRと層(A)を形成するために用いる上記LDPEのMFRとを可能な範囲で接近させておくことが好ましい。なお、本発明で言うMFRとは、JIS K 7210「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」に準拠して、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されたMFRを意味する。
本発明の農業用フィルムを構成する層(B)は、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であり、MFRが0.3〜4.0g/10分(190℃)であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA(1)」と記す)を主成分としてなる樹脂組成物から形成されることが必要である。
上記層(B)用の樹脂組成物に用いられるEVA(1)は、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であることが必要である。上記EVA(1)中の酢酸ビニル含有量が5重量%未満であると、層(B)ひいては農業用フィルムの柔軟性が不十分となる。一方、上記層(B)用のEVA(1)中の酢酸ビニル含有量が25重量%を超えると、層(B)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となる。
上記層(B)用の樹脂組成物に用いられるEVA(1)は、MFRが0.3〜4.0g/10分(190℃)であることが必要であり、好ましくは0.8〜2.0g/10分(190℃)である。
上記層(B)用のEVA(1)のMFRが0.3g/10分(190℃)未満であると、層(B)ひいては農業用フィルムの製膜性(生産性)が阻害される。一方、上記層(B)用のEVA(1)のMFRが4.0g/10分(190℃)を超えると、層(B)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となる。
本発明の農業用フィルムを構成する層(C)は、酢酸ビニル含有量が3〜15重量%であり、MFRが0.3〜4.0g/10分(190℃)であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA(2)」と記す)を主成分としてなる樹脂組成物から形成されることが必要である。
上記層(C)用の樹脂組成物に用いられるEVA(2)は、酢酸ビニル含有量が3〜15重量%であることが必要である。上記層(C)用のEVA(2)の酢酸ビニル含有量が3重量%未満であると、上記層(C)ひいては農業用フィルムの柔軟性が不十分となる。一方、上記層(C)用のEVA(2)の酢酸ビニル含有量が15重量%を超えると、層(C)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となる。
上記層(C)用の樹脂組成物に用いられるEVA(2)は、MFRが0.3〜4.0g/10分(190℃)であることが必要であり、好ましくは0.8〜2.0g/10分(190℃)である。
上記層(C)用のEVA(2)のMFRが0.3g/10分(190℃)未満であると、層(C)ひいては農業用フィルムの製膜性(生産性)が阻害される。一方、上記層(C)用のEVAのMFRが4.0g/10分(190℃)を超えると、層(C)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となる。
本発明においては、マイカ(雲母)が添加されるが、マイカが添加される層は特に限定されず、少なくとも層(A)、層(B)、層(C)の少なくとも1層に添加されていればよく、例えば、層(A)、層(B)、層(C)のいずれか1層、層(A)、層(B)、層(C)のいずれか2層に、あるいは層(A)、層(B)、層(C)の全ての層に添加されていてよい。又、2層以上に添加される場合、その比率は特に限定されない。中でも、層(C)には防曇層が塗布されることがあり、この際に層(C)にはマイカ(雲母)が添加されていないのが好ましいので、マイカ(雲母)は層(A)のみ、又は層(A)及び層(C)に添加されているのが好ましい。
上記マイカ(雲母)の種類については特に限定されず、天然マイカであっても合成マイカであってもよく一般的に用いられているマイカが使用され、その平均粒子径は5〜40μmが好ましく、より好ましくは10〜30μm、更に好ましくは15〜20μmである。マイカの粒子径が5μmよりも小さければ、散乱光線透過率が小さくなり易く、逆に粒子径が40μmよりも大きければフィルムの全光線透過率が小さくなる易くなるので好ましくない。
上記マイカの添加量は、フィルムを構成する樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部が好ましい。添加量が0.1重量部よりも少なければ散乱光線透過率が小さくなり易く、逆に添加量が5重量部よりも多ければフィルムの全光線透過率が小さくなりやすいだけでなく、フィルム強度も低下し易くなるので好ましくない。
本発明の農業用フィルムの層(C)の表面には流滴防曇層が形成されてなるのが好ましく、該防曇流滴層としては、水系媒体中に、コロイダルシリカおよび/あるいはコロイダルアルミナを含有する防曇流滴剤からなる防曇流滴層が好ましい。層(C)表面に流滴防曇層を形成することにより、結露による水滴がハウス側面まで流れるて作物上への水滴落下による病害発生を防止することが出来る。
上記防曇流滴剤に用いられる水系媒体は、特に限定されず、水単独であってもよいし、もしくはアルコールなどの水溶性溶媒が水に配合されたものであっても良い。但し、水溶性溶媒の配合量は、防曇塗布剤をポリエチレン系樹脂に塗布した後、乾燥する際に引火の危険性が生じるので、水性媒体中50重量%以下であることが好ましい。
上記防曇流滴剤に用いられるコロイダルシリカは、通常は水などに分散された分散液として使用される。その形状は特には限定されないが、粒子状のもの、あるいは粒子状のものが連なったものが好ましい。上記防曇流滴剤に用いられるコロイダルアルミナは、通常は水などに分散された分散液として使用される。その形状は特には限定されないが、例えば、粒子状、板状、針状、繊維状、羽毛状等が挙げられる。コロイダルアルミナは、得られる農業用フィルムに要求される初期防曇性、防曇持続性、透明性等により適宜選択するのが好ましい。
上記防曇流滴剤には、必要に応じて、親水性樹脂、疎水性樹脂等のバインダー、粘度調整剤、エマルジョン、消泡剤等の添加剤が更に添加されても良い。
上記防曇流滴剤を得る方法としては、特に限定されず、従来公知の任意の方法が取られてよく、例えば、上記水性媒体、コロイダルシリカおよび/あるいはコロイダルアルミナを混合し、更に必要に応じて添加剤を添加し、ホモジナイザーなどの攪拌装置などで攪拌する方法が挙げられる。
本発明の農業用フィルムには本発明の効果を阻害しない範囲で、無機保温剤、有機保温剤、ヒンダードアミン系光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防霧剤、滑剤、顔料等が添加されても良い。
上記無機保温剤としては、得られる農業用フィルムの保温性向上と、フィルム成形時の押出し変動の改善との2つの目的の為に添加され、例えばタルク、ハイドロタルサイト類、リチウムアルミニウム複合水酸化物、その他複合水酸化物(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、2B族元素、珪素以上の4B族元素から選ばれる少なくとも2種以上の元素を有する水酸化物)などが挙げられる。これらは単独で使用しても2種以上併用しても良い。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、従来公知の任意のものが使用され、特に限定されるものではない。具体的には、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒドロキシエチル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン重縮合物、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{[6‐[(1,1,3,3‐テトラメチルブチル)アミノ]‐1,3,5‐トリアジン‐2,4‐ジイル] [(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]}等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても良い。
上記熱安定剤としては、従来公知の任意の熱安定剤で良く、特に限定されるものではない。具体的には、カルボン酸の金属塩、フェノール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレーターが挙げられる。これらの熱安定剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記酸化防止剤としては、従来公知の任意の酸化防止剤で良く、特に限定されるものではない。通常は、上記熱安定剤としての効果を兼ね備えるものが多く、例えばカルボン酸の金属塩、フェノール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレーターが挙げられる。これらの熱安定剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記紫外線吸収剤としては、従来公知の任意の紫外線吸収剤で良く、特に限定されるものではない。例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、シアノアクリレート系等を単独あるいは2種以上を混合して使用することができる。具体的にはベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐オクトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,2’‐ヒドロキシ‐4,4’‐ジメトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐メトキシ‐5‐スルホベンゾフェノン等、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、2‐(2’‐ヒドロキシ‐5’‐tert‐ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ‐5’‐メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ‐3’‐tert‐ブチル‐5‐メチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ‐3’,5’‐ジ‐tert‐ブチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾール、2‐(2’‐ヒドロキシ‐3’,5’‐ジ‐tert‐アミルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記防霧剤としては、従来公知の任意の防霧剤で良く、特に限定されるものではない。例えば、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤が挙げられる。
上記滑剤としては、従来公知の任意の滑剤で良く、特に限定されるものではない。例えば、ステアリン酸アマイド等の飽和脂肪酸アマイド、エルカ酸アマイド、オレイン酸アマイド等の不飽和脂肪酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等のビスアマイド等が挙げられる。
本発明における農業用 フィルムの成形方法としては、従来公知の任意の方法が採用されて良く、たとえば、多層インフレーション法、多層Tダイ押出法、多層押出ラミネート法、カレンダー法等が挙げられる。
本発明の農業用フィルムに防曇流滴剤を塗布する方法としては、例えば、グラビアコーターなどのロールコート法、バーコード法、ディップコート法、スプレー法、はけ塗り法等が挙げられる。
また、本発明の農業用フィルムの防曇流滴剤を塗布する面には、塗布性を向上させるために表面処理を施しておいても良い。表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理、化成処理、プライマー処理等が挙げられる。
上記乾燥方法としては、自然乾燥または強制乾燥のいずれでもよいが、効率がよいので強制乾燥するのが好ましい。強制乾燥の方法として、例えば、熱風乾燥、赤外線乾燥、遠赤外線乾燥等の加熱乾燥が好ましい。
本発明における農業用フィルムの厚味は、50〜200μmが好ましい。厚味が50μm未満だと、フィルムの機械的強度が低下するだけでなく、散乱光線透過率を大きくするのに多量のマイカを添加せねばならない。一方、厚味が200μmを超えると、裁断、接合、展張作業等が困難になり、取扱い性が低下する。従って、フィルムの厚味は50〜200μmが好ましく、より好ましくは75〜150μmである。
本発明の農業用フィルムは、上述した内容であるので、散乱光線透過率が大きく、しかも全光線透過率も大きく、かつ耐久性に優れた農業用ハウスの外張りとして好適に使用され、特に軟弱野菜(例えば、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、セロリ、水菜など)などの栽培に好適に用いることが出来る。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜7)
(基材フィルムの製造)
下記樹脂組成物(イ)、(ロ)、(ハ)を各々別の押出機に投入して溶融混練し、該順に積層されるように、各層の厚さが層(A)/層(B)/層(C)=1:7:2になるようインフレーション法で3層を共押出しし、厚さ150μmの農業用フィルムを得た。
1)層(A)用樹脂組成物(イ)
・直鎖状低密度ポリエチレン(MFR=1.0g/10分、密度0.92g/cm3)70重量部および低密度ポリエチレン(MFR=0.9g/10分、密度0.922g/cm3)30重量部。
2)層(B)用樹脂組成物(ロ)
・EVA(1)(酢酸ビニル含有量15重量%、MFR=1.0g/10分、密度0.938g/cm3)100重量部および表1に示した所定量のマイカ。
3)層(C)用樹脂組成物(ハ)
・EVA(2)(酢酸ビニル含有量5重量%、MFR=1.0g/10分、密度0.928g/cm3)100重量部。
尚、上記MFRは、JIS K−7210に準拠して温度190℃、荷重21.18Nで測定された値である。
(防曇流滴剤の製造)
水100重量部に対し、コロイダルシリカ5重量部(ST−PSM、日産化学工業社製)、コロイダルアルミナ1重量部(アルミナゾル100、日産化学工業社製)、ポリエチレンオキサイド(住友精化社製)2重量部を混合して防曇流滴剤を得た。
尚、コロイダルシリカおよびコロイダルアルミナは水に分散された分散液として添加したが、上記の添加量は固形分の量であり、分散液中の水分は水100重量部中に含まれる。
(農業用フィルムの製造)
得られた防曇流滴剤を、上記基材フィルムの層(C)側表面に、乾燥後の塗布量が10g/cm2になるように防曇流滴剤をグラビアコーターで塗布し、熱風で乾燥させて防曇流滴層を形成して農業用フィルムを得た。
(評価)
上記で得られた農業用フィルムについて、以下の通りの評価を行い結果を表1に示した。(a)全光線透過率
ヘイズメーター(NDH2000、日本電色工業社製)により全光線透過率を測定し、下記基準により判定した。
○:全光線透過率が80%以上。
△:全光線透過率が60%以上、80%未満。
×:全光線透過率が60%未満。
(b)散乱光線透過率
ヘイズメーター(NDH2000、日本電色工業社製)により散乱光透過率を測定し、下記基準により判定した。
○:散乱光線透過率が20%以上、50%未満。
△:散乱光線透過率が10%以上、20%未満あるいは50%以上、70%未満。
×:散乱光線透過率が10%未満あるいは70%以上。
(c)フィルム引張破断点荷重
ストログラフ(東洋精機製作所)により、JIS K−6781に準拠して引っ張り試験を行って破断点加重を求め、下記基準により判定した。
○:破断点加重が3000g以上。
△:破断点加重が1000g以上、3000g未満。
×:破断点加重が1000g未満。
(d)昇温防止性
パイプハウス(縦1.5m×横1m×奥行2.5m)に上記で得られたフィルムを展張しパイプハウスを作製した。パイプハウス内の高さ75cmの地点およびパイプハウスの外に熱電対をセットし、夏場快晴時の午後2時に各々の温度を測定した。次に、測定したパイプハウス内の温度とパイプハウスの外の温度との温度差を求めて下記基準により昇温防止性を判定した。
○:パイプハウス内外の温度差が7℃以上。
△:パイプハウス内外の温度差が3℃以上、7℃未満。
×:パイプハウス内外の温度差が3℃未満。
Figure 2006248043

Claims (3)

  1. 密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトマスフローレイトが0.3〜7.0g/10分(190℃)である低密度ポリエチレン樹脂を主成分とする樹脂成分からなる層(A)、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であり、メルトマスフローレイトが0.3〜4.0g/10分(190℃)であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂成分からなる層(B)、酢酸ビニル含有量が3〜15重量%であり、メルトマスフローレイトが0.3〜4.0g/10分(190℃)であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする樹脂組成物からなる層(C)が層(A)/層(B)/層(C)の順に積層されてなる農業用フィルムであって、層(A)、層(B)、層(C)の少なくとも1層以上に、マイカ(雲母)が含有されてなることを特徴とする農業用フィルム。
  2. マイカ(雲母)の粒径が5〜40μmであり、該フィルムを構成する樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部添加されてなることを特徴とする請求項1記載の農業用フィルム
  3. 層(C)の表面に、コロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナを主成分とする防曇流滴層が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の農業用フィルム


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