JPH0890732A - 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムInfo
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- JPH0890732A JPH0890732A JP6226940A JP22694094A JPH0890732A JP H0890732 A JPH0890732 A JP H0890732A JP 6226940 A JP6226940 A JP 6226940A JP 22694094 A JP22694094 A JP 22694094A JP H0890732 A JPH0890732 A JP H0890732A
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Abstract
合体から成り、全体に対する酢酸ビニル単位含有量(V
A量)が10重量%未満の樹脂、中間層がEVAを主材
とし、全体に対するVA量が10〜18重量%の樹脂成
分に、該成分100重量部に対し、夫々所定式のリチウ
ムアルミニウム化合物、ハイドロタルサイト類の1種以
上1〜20重量部を配合した樹脂組成物、内層がEV
A、又はその特定樹脂との混合物から成り、全体に対す
るVA量が3〜10重量%の樹脂から成る3層構造の積
層フィルムの内層表面に、無機質コロイドゾルを含む防
曇性塗膜を設けた農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
である。 【効果】 透明性の低下なく長期間にわたって防曇性を
持続し、かつ耐候性を有し、ハウス栽培用、トンネル栽
培用として好適。
Description
ィン系樹脂フィルム、さらに詳しくは、透明性を低下さ
せることなく、長期間にわたって防曇性を持続し、かつ
優れた保温性、耐候性、防塵性を有し、ハウス栽培用、
トンネル栽培用として好適な農業用ポリオレフィン系樹
脂フィルムに関するものである。
フィルムとして、従来、塩化ビニル系樹脂フィルムが主
流を占めてきたが、このものは可塑剤のブリードアウト
に伴う塵埃の付着により光透過性がそこなわれるという
欠点がある上、使用済の廃棄物を焼却する際に、有害な
塩化水素ガスを発生し、環境汚染の原因になるなどの理
由で、近年ポリオレフィン系樹脂フィルムに代替されつ
つある。
剤を必要としないので、可塑剤のブリードアウトによる
光透過性の低下はなく、焼却に際して有害ガスを発生す
ることもない上、加工しやすいなどの長所を有している
が、ハウス内面の水滴を防止するために通常練り込まれ
ている防曇剤がブリードアウトしやすく、このものがフ
ィルムの透明性を阻害するとともに、防曇性の持続性に
も劣るという欠点を有している。
従来の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムのもつ欠点
を克服し、透明性を低下させることなく、長期間にわた
って防曇性を持続し、かつ優れた耐候性、防塵性、保温
性を有し、ハウス栽培用、トンネル栽培用として好適な
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを提供することを
目的としてなされたものである。
ブリードアウトがなく、長期間にわたって持続した防曇
性を示し、優れた保温性、防塵性を有する農業用ポリオ
レフィン系樹脂フィルムを開発すべく鋭意研究を重ねた
結果、各層が特定の樹脂から成る3層構造の積層フィル
ムの内層表面に特定の防曇性塗膜を設けることにより、
その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。
フィン系積層フィルムにおいて、(A)外層が低密度ポ
リエチレン、エチレン‐α‐オレフィン共重合体及びエ
チレン‐酢酸ビニル共重合体の中から選ばれた少なくと
も1種から成り、全体に対する酢酸ビニル単位含有量が
10重量%未満の樹脂、(B)中間層がエチレン‐酢酸
ビニル共重合体を主材とし、全体に対する酢酸ビニル単
位含有量が10〜18重量%の樹脂成分に、該成分10
0重量部に対し、一般式 [Al2Li(OH)6]nX・mH2O (I) (式中のXは無機又は有機アニオン、nはアニオンXの
価数、mは3以下の数である)で表わされるリチウムア
ルミニウム化合物、及び一般式 M2+ 1-xAlx(OH)2(Ap-)x/p・qH2O (II) (M2+はMg2+、Ca2+及びZn2+の中から選ばれた少
なくとも1種の2価金属イオンを示し、Ap-はp価のア
ニオン、x及びqは、それぞれ0<x<0.5、0≦q
≦2を満たす数である)で表わされるハイドロタルサイ
ト類の中から選ばれた少なくとも1種1〜20重量部を
配合した樹脂組成物及び(C)内層がエチレン‐酢酸ビ
ニル共重合体、又はエチレン‐酢酸ビニル共重合体と低
密度ポリエチレン若しくはエチレン‐α‐オレフィン共
重合体あるいはその両方との樹脂混合物から成り、全体
に対する酢酸ビニル単位含有量が3重量%以上10重量
%未満の樹脂からそれぞれ成り、かつ内層表面に熱可塑
性樹脂バインダーと無機質コロイドゾルとから成る防曇
性塗膜を設けたことを特徴とする農業用ポリオレフィン
系樹脂フィルムを提供するものである。
ルムにおいては、3層構造から成る積層フィルムが使用
され、その外層の樹脂の主材としては、低密度ポリエチ
レン、エチレン‐α‐オレフィン共重合体又はエチレン
‐酢酸ビニル共重合体が用いられる。
とえば密度が0.935g/cm3以下、好ましくは
0.910〜0.935g/cm3の高圧法低密度ポリ
エチレン、メタロセン触媒法による低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレンなどが好ましく、またエチ
レン‐α‐オレフィン共重合体としては、エチレンとα
‐オレフィン、たとえばプロピレン、ブテン‐1、3‐
メチルブテン‐1、ペンテン‐1、3‐メチルペンテン
‐1、4‐メチルペンテン‐1、ヘキセン‐1、オクテ
ン‐1、デセン‐1などとのランダム共重合体やブロッ
ク共重合体を用いることができる。この共重合体におい
ては、前記α‐オレフィンは単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
単独で用いてもよいし、ポリエチレン若しくはエチレン
‐α‐オレフィン共重合体と混合して用いてもよいが、
単独で用いる場合には、酢酸ビニル単位含有量が10重
量%未満、好ましくは3重量%以上10重量%未満のも
のであることが必要である。また前記樹脂と混合して用
いる場合は、この単独使用のものの他、酢酸ビニル単位
含有量が10〜18重量%のエチレン‐酢酸ビニル共重
合体を用いることができるが、この場合混合物中の酢酸
ビニル単位含有量が10重量%未満、好ましくは7重量
%以下になるように混合割合を調整することが必要であ
る。このエチレン‐酢酸ビニル共重合体との混合に用い
られるポリエチレンとしては、前記の高圧法低密度ポリ
エチレンや線状低密度ポリエチレンなどが好ましく、ま
たエチレン‐α‐オレフィン共重合体としては、先に例
示したものの中から任意に選ぶことができる。
無機充てん剤を1重量%未満で含有させることができ
る。この外層は、農業用フィルムに表面平滑性、ベタツ
キ防止性、防塵性などを付与するために設けられるもの
であるが、外層中の樹脂成分全体に対する酢酸ビニル単
位含有量が10重量%以上であったり、無機充てん剤が
多量に含まれるとこれらの物性や透明性が低下する。
好ましくは10〜40μmの範囲で選ばれる。この厚さ
が薄すぎると防塵効果が十分に発揮されないし、厚すぎ
ると光透過性が低下する。
層は、樹脂成分と特定の保温剤との樹脂組成物から成
る。この樹脂成分は、エチレン‐酢酸ビニル共重合体を
主材とし、酢酸ビニル単位含有量が10〜18重量%で
あることが重要である。この酢酸ビニル単位含有量が1
0重量%未満では外層及び内層との接着性に劣るし、1
8重量%を超えると得られる農業用フィルムの強度が低
下する。また、この樹脂成分としては、前記3層構造の
ポリオレフィン系積層フィルム、又は該フィルムの内層
表面に防曇性塗膜を設けた樹脂フィルムの製造工程にお
けるリサイクル品を、エチレン‐酢酸ビニル共重合体1
00重量部に対し、30重量部未満配合して成り、酢酸
ビニル単位含有量が10〜18重量%であるものも使用
することができる。
温剤は、フィルムの保温性を向上させるものであって、
一般式 [Al2Li(OH)6]nX・mH2O (I) (式中のXは無機又は有機アニオン、nはアニオンXの
価数、mは3以下の数である)で表わされるリチウムア
ルミニウム化合物及び一般式 M2+ 1-xAlx(OH)2(Ap-)x/p・qH2O (II) (M2+はMg2+、Ca2+及びZn2+の中から選ばれた1
種以上の二価金属イオンを示し、Ap-はp価のアニオ
ン、x及びqは、それぞれ0<x<0.5、0≦q≦2
を満たす数である)で表わされるハイドロタルサイト類
の中から選ばれた少なくとも1種であることが重要であ
る。この保温剤は、樹脂成分100重量部に対し、1〜
20重量部、好ましくは3〜10重量部の割合で配合す
ることができる。この配合量が1重量部未満では保温性
の向上効果が十分に発揮されないし、20重量部を超え
るとフィルムの引張強度や引裂強度などの機械物性が低
下する。また、中間層において、上記保温剤は上記樹脂
成分と相容性よく均一にブレンドされ、特にリチウムア
ルミニウム化合物は透明性がよく好ましい。
ルミニウム化合物において、Xは無機又は有機のアニオ
ンであり、具体例としては、炭酸イオン、硫酸イオン、
リン酸イオン、亜リン酸イオン、メタリン酸イオンなど
の無機アニオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、シ
ュウ酸イオン、アジピン酸イオン、安息香酸イオン、フ
タル酸イオンなどの有機アニオンを挙げることができ
る。このものは一般に粒径5μm以下、特に0.1〜3
μmの六角板状の結晶として入手しうる公知の無機充て
ん剤である(特開平5―179052号公報)。
タルサイト類において、Aは無機又は有機のアニオンで
あり、具体例としては、炭酸イオン、硫酸イオン、リン
酸イオンなどの無機アニオン、CH3COO−、C6H4
(OH)COO−などの有機アニオンを挙げることがで
きる。
あり、その厚さは、通常30〜180μm、好ましくは
50〜730μmの範囲で選ばれる。この厚さが薄すぎ
ると得られるフィルムの機械物性が不十分となるし、厚
すぎると光透過性が低下する。中間層の厚さは、フィル
ム全体の厚さに対し、50〜80%の範囲が好ましく、
特に55〜75%の範囲が好ましい。
の樹脂の主材として、エチレン‐酢酸ビニル共重合体が
用いられる。このエチレン‐酢酸ビニル共重合体は単独
で用いてもよいし、ポリエチレン若しくはエチレン‐α
‐オレフィン共重合体と混合して用いてもよいが、単独
で用いる場合は、酢酸ビニル単位含有量が3重量%以上
10重量%未満のものであることが必要である。また、
前記樹脂と混合して用いる場合は、この単独使用のもの
の他、酢酸ビニル単位含有量が10〜18重量%のエチ
レン‐酢酸ビニル共重合体を用いることができるが、こ
の場合混合物中の酢酸ビニル単位含有量が3重量%以上
10重量%未満になるように混合割合を調整することが
必要である。内層中の樹脂成分全体に対する酢酸ビニル
単位の含有量が3重量%未満では防曇性塗膜との密着性
が不十分であるし、10重量%以上では防曇性塗膜を形
成する際の作業性が低下する。
共重合体との混合に用いられるポリエチレンとしては、
高圧法低密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンが
好適であり、またエチレン‐α‐オレフィン共重合体と
しては、前記外層の樹脂の主材に例示したものと同じも
のを挙げることができる。
好ましくは15〜40μmの範囲で選ばれる。
内層の表面に、熱可塑性樹脂バインダーと無機質コロイ
ドゾルとから成る防曇性塗膜を設けることが必要であ
る。この防曇性塗膜に用いられる熱可塑性樹脂バインダ
ーとしては、内層との間で良好な接着性を示す熱可塑性
樹脂であればよく、特に制限されず、例えばアクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル
‐酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂バ
インダーは、通常水又は水とアルコールなどの水性溶剤
との混合液剤に分散させ、水系エマルションとして用い
られる。
性ウレタン樹脂、特に水性アクリル変性ウレタン樹脂が
好適である。この水性アクリル変性ウレタン樹脂として
は、ポリエステル系アニオン性のものが好ましく、この
ものは、例えば(イ)ポリエステル系アニオン性の水性
ウレタン樹脂の存在下に、(ロ)ヒドロキシ基含有アク
リル系化合物を重合させたのち、(ハ)活性イソシアネ
ート化合物を反応させることにより、製造することがで
きる。
れる無機質コロイドゾルとしては、例えばコロイド状シ
リカ粒子やコロイド状アルミナ粒子などが挙げられる。
コロイド状シリカ粒子には、鎖状のものと球状のものが
あり、鎖状のコロイド状シリカ粒子としては、平均粒系
3〜30mμ、好ましくは5〜20mμ、平均長さ30
〜500mμ、好ましくは40〜300mμの粒子から
なるものが好適である。このような鎖状のコロイド状シ
リカ粒子は公知であり(特開平4―65314号公
報)、市販品として入手することができる。また、球状
のコロイド状シリカ粒子としては、平均粒径5〜70m
μ、好ましくは10〜40mμの通常のコロイド状シリ
カ粒子のほか、コロイド状リチウムシリケート粒子など
を用いることができる。一方、コロイド状アルミナ粒子
としては、平均粒径が5〜70mμ、好ましくは10〜
40mμのものが好適である。これらの無機質コロイド
ゾルは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
イドゾルとの割合は、固形分重量比で1:9ないし7:
3の範囲にあるのが望ましい。これよりも熱可塑性樹脂
バインダーの割合が少ないと防曇性塗膜と内層との接着
が不十分になるし、またこれよりも無機質コロイドゾル
の割合が少ないと十分な防曇性が得られない。
す方法を用いるのが好ましい。まず、熱可塑性樹脂バイ
ンダーと無機質コロイドゾルとを所定の割合で含有する
水性エマルション組成物を調製し、グラビアコーター、
リバースロールコーター、エアナイフコーターなどによ
るコーティング法を用いて、該組成物を積層フィルムの
内層表面に塗布したのち、50〜150℃程度の温度で
熱風乾燥して、膜厚0.2〜5μm、好ましくは0.5
〜2μm程度の塗膜を形成させればよい。この際、前記
水性エマルション組成物には、所望に応じ塗布性を向上
させる目的でシリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活
性剤を含有させることができる。シリコーン系界面活性
剤としては、例えばポリエーテル変性シリコーンオイル
が好ましく、またフッ素系界面活性剤としては、例えば
フルオロアルキル基やフルオロアルケニル基を含有する
界面活性剤が用いられる。これらの界面活性剤の配合量
は、通常水性エマルション組成物全量に対し、0.01
〜1重量%の範囲で選ばれる。
で、従来慣用されている防曇剤、乳化剤、分散剤、安定
剤、架橋剤などの各種添加成分を含有させることができ
る。さらに、塗膜の耐候性を高めるためにヒンダードア
ミン系の光安定剤や紫外線吸収剤などを含有させること
ができる。架橋剤は特に塗膜の耐水性を向上させるため
に使用され、例えばエポキシ系やアジリジン系のものが
挙げられる。
層、中間層、内層の各層に、従来農業用ポリオレフィン
系フィルムに慣用されている各種添加剤、例えばヒンダ
ードアミン系の光安定剤や紫外線吸収剤などの耐候剤、
酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤などを添加する
ことができる。
えば2,2,6,6‐テトラメチルピペリジニル‐4‐
ベンゾエート、ビス‐(2,2,6,6‐テトラメチル
‐4‐ピペリジニル)セバケート、トリス(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジン)ホスファイ
ト、4‐ベンジルオキシ‐2,2,6,6‐テトラメチ
ルピペリジン、4‐アセトキシ‐2,2,6,6‐テト
ラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6‐テトラメ
チル‐4‐ピペリジル)テレフタレート、1,3,8‐
トリアザ‐7,7,9,9‐テトラメチル‐2,4‐ジ
オキソ‐スピロ[4,5]デカン、トリ‐(4‐アセト
キシ‐2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン)‐ア
ミン、1,2,3,4‐テトラ(4‐カルボニルオキシ
‐2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン)ブタン、
4‐(フェニルカルバモイルオキシ)‐2,2,6,6
‐テトラメチルピペリジン、(2,2,6,6‐テトラ
メチルピペリジン)‐4‐スピロ‐2′‐(6′,6′
‐ジメチルピペリジン)‐4′‐スピロ‐5″‐ヒダン
トイン、4‐(p‐トルエンスルホニルオキシ)‐2,
2,6,6‐テトラメチルピペリジン、1,3,8‐ト
リアザ‐7,7,9,9‐テトラメチル‐3‐n‐オク
チル‐スピロ[4,5]デカン‐2,4‐ジオン、4‐
ステアロイルオキシ‐2,2,6,6‐テトラメチルピ
ペリジンなどを挙げることができる。
アゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系のものな
どが挙げられ、ベンゾトリアゾール系のものの例として
は、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′,5′‐ジ‐ter
t‐ブチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾー
ル、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′‐tert‐ブチル
‐5′‐メチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾ
ール、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′‐tert‐アミ
ル‐5′‐イソブチルフェニル)‐5‐クロロベンゾト
リアゾール、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′‐イソブチ
ル‐5′‐メチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリア
ゾール、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′‐イソブチル‐
5′‐プロピルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾ
ール、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′,5′‐ジ‐te
rt‐ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐
(2′‐ヒドロキシ‐5′‐メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2‐[2′‐ヒドロキシ‐5′‐(1,
1,3,3‐テトラメチル)フェニル]ベンゾトリアゾ
ールなどがある。
は、2,2′‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェ
ノン、2,2′‐ジヒドロキシ‐4,4′‐ジメトキシ
ベンゾフェノン、2,2′,4,4′‐テトラヒドロキ
シベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐メトキシベン
ゾフェノン、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2
‐ヒドロキシ‐4‐オクトキシベンゾフェノンなどがあ
る。
ニルサリチレート、p‐オクチルフェニルサリチレート
などがある。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノー
ル系、リン系、硫黄系のものなどが用いられる。滑剤と
しては、例えば、ポリエチレンワックス、ステアリン
酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム、リシノール酸バリウム、有機亜リン
酸エステルのようなキレーター、エポキシ樹脂、ステア
リン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミ
ド、エチレンビスステアロアミドなどの脂肪酸アミド
や、固体状の高級アルコール、グリセリン脂肪酸エステ
ルなどが挙げられる。
ら成る3層構造の積層フィルムを作成するには、まず各
層を形成しうるペレットをそれぞれ調製したのち、公知
の方法、例えば、共押出インフレーション成形法などに
より、各層が所定の厚さになるように製膜すればよい。
各ペレットは、樹脂成分と各種配合成分とをそれぞれ所
定の割合で用い、リボンブレンダー、バンバリミキサ
ー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、単軸又は
二軸押出機、ロールなどの配合機や混練機を用いて均質
に配合した組成物を、常法によりペレット加工すること
により調製することができる。
ルムは、所望により、その外層表面に防塵塗料から成る
防塵層を設けることができる。
ムは、3層構造の積層フィルムの内層表面に防曇性塗膜
を設けたものであって、透明性を低下させることなく、
長期間にわたって防曇性を持続し、かつ優れた保温性、
防塵性、耐候性を有し、ハウス栽培用やトンネル栽培用
として好適に用いられる。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、防曇性塗膜形成特性及び農業用
フィルムの性能は次のようにして求めた。
ィングする際、ブロッキングの問題もなく、塗膜を形成
できる。 ×:防曇性塗膜形成用塗工液をフィルムの内層にコーテ
ィングする際、ブロッキングのため、塗膜を形成できな
い。
る。 ×:防曇性塗膜形成用塗工液がはじいて塗工できない。
し、全面に水滴の付着がなく流れる場合を○とした。 (ロ)高温時 水温50℃の水槽に、外気温30℃にてフィルムを展張
し、全面に水滴の付着がなく流れる場合を○とした。 (ハ)持続性 前記高温時の状態で1か月間放置したのち、観察し、次
の基準に従い持続性を評価した。 ○:全面に水滴の付着がなく流れる。 ×:塗膜が剥離して有滴化している。
幌市の試験農場の間口1.5m、高さ1.0m、奥行
7.0mのトンネルにフィルムを展張し、防塵性を次の
基準に従い評価するとともに、保温性を求めた。 (イ)防塵性 ○:ほとんど汚れが付着しない。 ×:汚れの付着がみられる。 (ロ)保温性 上記期間の21時〜3時までの夜間の平均気温を測定
し、保温性を求めた。また、農業用フィルムの作成に使
用した材料を以下に示す。 (a)高圧法低密度ポリエチレン 密度0.922g/cm3、MI2.4g/10分 (b)線状低密度ポリエチレン 密度0.915g/cm3、MI2.3g/10分(4
‐メチルペンテン‐1との共重合体) (c)酢酸ビニル単位含有量5重量%のエチレン‐酢酸
ビニル共重合体 MI0.5g/10分 (d)酢酸ビニル単位含有量15重量%のエチレン‐酢
酸ビニル共重合体 MI1.5g/10分 (e)リチウムアルミニウム化合物 [Al2Li(OH)6]2CO3・1.6H2O、平均粒
径0.2μm (f)ハイドロタルサイト Mg0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.165・0.5H2
O(商品名:アルカマイザー1)、平均粒径0.5μm (g)アクリル樹脂系エマルション A−614、ICI社製、固形分30重量% (h)ウレタン樹脂系エマルション UE‐2103、東亜合成化学(株)製、固形分35重
量% (i)アクリル変性ウレタン樹脂系エマルション HUX‐401、旭電化工業(株)製、固形分37重量
% (j)アルミナゾル コロイダルアルミナ、アルミナゾル‐100、日産化学
(株)製、平均粒径100mμ、固形分20重量% (k)シリカゾル コロイダルシリカ、スノーテックス20、日産化学
(株)製、平均粒径15mμ、固形分20重量% (l)リチウムシリケートゾル コロイダルリチウムシリケート、LSS‐35、日産化
学(株)製、固形分35重量% (m)ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤 L―77、日本ユニカー(株)製
外層用ペレット、酢酸ビニル単位含有量15重量%のエ
チレン‐酢酸ビニル共重合体[以下、EVA(VA15
%)と略記]100重量部にハイドロタルサイト5重量
部を配合して成る中間層用ペレット及び酢酸ビニル単位
含有量5重量%のエチレン‐酢酸ビニル共重合体[以
下、EVA(VA5%)と略記]から成る内層用ペレッ
トを用い、共押出インフレーション成形法により、外
層、中間層及び内層の厚さが、それぞれ30μm、10
0μm及び20μmの3層構造の積層フィルムを得た。
量部、アルミナゾル50重量部及びポリエーテル変性シ
リコーン系界面活性剤0.5重量部から成る防曇性塗膜
形成用塗工液を調製し、前記積層フィルムの内層表面
に、グラビアコーター(グラビアロール:160メッシ
ュ)により塗工し、120℃で乾燥して厚さ約2μmの
防曇性塗膜を形成させ、農業用フィルムを作成した。
性能を求めた。その結果を表1に示す。なお、フィルム
の各層には、樹脂成分100重量部に対し、耐候剤とし
て、チヌビン622(チバガイギー社製、ヒンダードア
ミン系光安定剤)0.3重量部及びベンゾフェノン系紫
外線吸収剤0.1重量部を添加した。以下の例において
も同様である。
100重量部にリチウムアルミニウム化合物5重量部を
配合したものを用いた以外は、実施例1と同様にして3
層構造の積層フィルムを得た。
量部、シリカゾル50重量部及びポリエーテル変性シリ
コーン系界面活性剤0.5重量部から成る防曇性塗膜形
成用塗工液を調製し、実施例1と同様に防曇性塗膜を形
成させて、農業用フィルムを作成した。防曇性塗膜形成
特性及び農業用フィルムの性能を求めた。その結果を表
1に示す。
ン(以下L‐LDPEと略記)を用い、かつ中間層にリ
チウムアルミニウム化合物の代わりに、ハイドロタルサ
イトを用いた以外は、実施例2と同様にして3層構造の
積層フィルムを得た。
ション50重量部、シリカゾル50重量部及びポリエー
テル変性シリコーン系界面活性剤0.5重量部から成る
防曇性塗膜形成用塗工液を調製し、実施例1と同様にし
て防曇性塗膜を形成させ、農業用フィルムを作成した。
能を求めた。その結果を表1に示す。
とLDPEとの重量比1:1の混合物を用いた以外は、
実施例3と同様にして3層構造の積層フィルムを得た。
わりにリチウムシリケートゾルを用いた以外は、実施例
3と同様にして防曇性塗膜形成用塗工液を調製し、さら
に農業用フィルムを作成した。
性能を求めた。その結果を表1に示す。
(VA15%)100重量部にリチウムアルミニウム化
合物5重量部を添加したものから成る中間層用ペレッ
ト、EVA(VA5%)から成る内層用ペレットを用
い、共押出インフレーション成形法により、外層、中間
層及び内層の厚さが、それぞれ25μm、100μm及
び25μmの3層構造の積層フィルムを得た。
成用塗工液を調製し、さらに農業用フィルムを作成し
た。防曇性塗膜形成特性及び農業用フィルムの性能を求
めた。その結果を表1に示す。
が厚さ100μmのEVA(VA15%)から成る2層
構造の積層フィルムを得たのち、実施例2と同様にして
農業用フィルムを作成した。防曇性塗膜形成特性及び農
業用フィルムの性能を求めた。その結果を表2に示す。
い、実施例2と同様にして農業用フィルムを作成した。
防曇性塗膜形成特性及び農業用フィルムの性能を求め
た。その結果を表2に示す。
5%)、内層が厚さ100μmのEVA(VA5%)か
ら成る2層構造の積層フィルムを得たのち、実施例3と
同様にして農業用フィルムを作成した。防曇性塗膜成形
特性及び農業用フィルムの性能を求めた。その結果を表
2に示す。
農業用フィルムは、防曇性塗膜形成特性(塗膜形成性、
塗工性、密着性)及び防曇性、防塵性に優れ、しかも、
保温性も良好であり、比較例のものに比べて、防曇性塗
膜形成特性やフィルムの性能のバランスに優れている。
Claims (6)
- 【請求項1】 3層構造のポリオレフィン系積層フィル
ムにおいて、(A)外層が低密度ポリエチレン、エチレ
ン‐α‐オレフィン共重合体及びエチレン‐酢酸ビニル
共重合体の中から選ばれた少なくとも1種から成り、全
体に対する酢酸ビニル単位含有量が10重量%未満の樹
脂、(B)中間層がエチレン‐酢酸ビニル共重合体を主
材とし、全体に対する酢酸ビニル単位含有量が10〜1
8重量%の樹脂成分に、該成分100重量部に対し、一
般式 [Al2Li(OH)6]nX・mH2O (式中のXは無機又は有機アニオン、nはアニオンXの
価数、mは3以下の数である)で表わされるリチウムア
ルミニウム化合物、及び一般式 M2+ 1-xAlx(OH)2(Ap-)x/p・qH2O (M2+はMg2+、Ca2+及びZn2+の中から選ばれた少
なくとも1種の2価金属イオンを示し、Ap-はp価のア
ニオン、x及びqは、それぞれ0<x<0.5、0≦q
≦2を満たす数である)で表わされるハイドロタルサイ
ト類の中から選ばれた少なくとも1種1〜20重量部を
配合した樹脂組成物及び(C)内層がエチレン‐酢酸ビ
ニル共重合体、又はエチレン‐酢酸ビニル共重合体と低
密度ポリエチレン若しくはエチレン‐α‐オレフィン共
重合体あるいはその両方との樹脂混合物から成り、全体
に対する酢酸ビニル単位含有量が3重量%以上10重量
%未満の樹脂からそれぞれ成り、かつ内層表面に熱可塑
性樹脂バインダーと無機質コロイドゾルとから成る防曇
性塗膜を設けたことを特徴とする農業用ポリオレフィン
系樹脂フィルム。 - 【請求項2】 3層構造の積層フィルムの外層、中間層
及び内層の厚さが、それぞれ10〜60μm、30〜1
80μm及び10〜60μmであり、かつ中間層の厚さ
が積層フィルム全体の厚さに対し50〜80%である請
求項1記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。 - 【請求項3】 防曇性塗膜が、熱可塑性樹脂バインダー
と無機質コロイドゾルとを固形分重量比1:9ないし
7:3の割合で含有し、かつ厚さが0.2〜5μmであ
る請求項1又は2記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フ
ィルム。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂バインダーが水性ウレタン
樹脂エマルションである請求項1、2又は3記載の農業
用ポリオレフィン系樹脂フィルム。 - 【請求項5】 外層が、低密度ポリエチレン又はエチレ
ン‐α‐オレフィン共重合体あるいはその両方から成る
請求項1ないし4のいずれかに記載の農業用ポリオレフ
ィン系樹脂フィルム。 - 【請求項6】 中間層の樹脂成分が、請求項1記載の3
層構造のポリオレフィン系積層フィルム又は該フィルム
の内層表面に防曇性塗膜を設けた樹脂フィルムの製造工
程におけるリサイクル品を、エチレン‐酢酸ビニル共重
合体100重量部に対し、30重量部未満配合して成
り、酢酸ビニル単位含有量が10〜18重量%のもので
ある請求項1ないし5のいずれかに記載の農業用ポリオ
レフィン系樹脂フィルム。
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