JP2013192488A - 農業用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、遮光性及び遮熱性に優れていると共に、長期間に亘って優れた防曇性を発揮することができる農業用フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部及び白色顔料20〜50重量部を含み、且つ黒色顔料を含まない層(A)と、
酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む層(B)と、
酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む層(C)と、
水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層とが、この順で積層一体化されてなることを特徴とする農業用フィルム。
【選択図】なし
【解決手段】密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部及び白色顔料20〜50重量部を含み、且つ黒色顔料を含まない層(A)と、
酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む層(B)と、
酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む層(C)と、
水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層とが、この順で積層一体化されてなることを特徴とする農業用フィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は、遮光性及び遮熱性に優れていると共に、長期間に亘って優れた防曇性を発揮することができる農業用フィルムに関する。
従来から、ビニールハウスなどの農業用フィルムを外張りした農業用施設が、農作物の栽培などに広く用いられている。このような農業用施設では、農業用フィルムによって、風雨から農作物を守ったり、石や埃などの飛来物による農作物の損傷を防いだりすることができる。
また、花卉などの園芸植物の栽培では、外部からの光線や熱線を適度に遮断して、農業用施設内部でナトリウムランプ等を点灯させることによって、その光や熱により園芸植物の開花時期の調整が行われている。したがって、農業用フィルムには、外部からの光線や熱線の影響を受け難くするために、遮光性及び遮熱性を有していることが求められる。
遮光性に優れた農業用フィルムとして、特許文献1には、エチレン系樹脂100重量部、白色顔料5.0〜30重量部及び黒色顔料0.1〜5.0重量部を含有してなる層(A)、酢酸ビニル含有量が5.0〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料1.0〜10重量部及び黒色顔料0.1〜5.0重量部を含有してなる層(B)、並びに、酢酸ビニル含有量が3.0〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部及び白色顔料5.0〜30重量部を含有し且つ黒色顔料を含有せずになる層(C)が、この順に積層一体化されてなる遮光性農業用フィルムが開示されている。特許文献1では、遮光性農業用フィルムを、層(C)が農業用施設の内側となるようにして張設して使用することが開示されている。
しかしながら、特許文献1の遮光性農業用フィルムでは、農業用施設の外側となるように配設された層(A)及び層(B)が太陽光などからの熱線を吸収し易いために遮光性農業用フィルム自体が高温になり易く、結果として、農業用施設内部の温度を上昇させてしまい農業用施設内部の温度を一定に保つことが困難となる問題があった。
さらに、従来の農業用フィルムは、その表面に水分が付着し易い。そのため、農業用施設の内外で温度差が生じたり、農業用施設内の湿度が高くなったりすると、農業用フィルムにおける農業用施設内側の表面に水滴を生じ、農業用フィルムの表面に生じた水滴が作物上に落下して病気が発生するなどの問題を生じていた。
そこで、特許文献1の遮光性農業用フィルムでは、層(A)、層(B)、層(C)のうちの少なくとも一層に非イオン性界面活性剤を練り込ませることも開示されている。非イオン性界面活性剤は、遮光性農業用フィルム表面へ滲み出し、遮光性農業用フィルム表面に付着した水滴を流滴させることができる。したがって、非イオン性界面活性剤によれば、遮光性農業用フィルムに防曇性を付与することができる。
しかしながら、全ての非イオン性界面活性剤が滲み出してしまうと、遮光性農業用フィルムの防曇性は全くなくなってしまう。そのため、特許文献1の遮光性農業用フィルムでは、短期間の防曇性は得られるが、長期間に亘って防曇性を維持することは困難であった。
そこで、本発明は、遮光性及び遮熱性に優れていると共に、長期間に亘って優れた防曇性を発揮することができる農業用フィルムを提供することを目的とする。
本発明の農業用フィルムは、
密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部及び白色顔料20〜50重量部を含み、且つ黒色顔料を含まない層(A)と、
酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む層(B)と、
酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む層(C)と、
水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層とが、この順で積層一体化されてなることを特徴とする。
密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部及び白色顔料20〜50重量部を含み、且つ黒色顔料を含まない層(A)と、
酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む層(B)と、
酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む層(C)と、
水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層とが、この順で積層一体化されてなることを特徴とする。
本発明の農業用フィルムは、遮光性及び遮熱性に優れていると共に、長期間に亘って優れた防曇性を発揮することができる。このような農業用フィルムは、花卉などの園芸植物、ほうれん草や大根などの植物の栽培、家畜の飼育、又は肥料などの保管をするために、ビニールハウスなどの農業用施設に用いられる。
[層(A)]
層(A)は、密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部、及び白色顔料20〜50重量部を含んでいる。また、層(A)は、黒色顔料を含んでおらず、白色顔料によって白色に着色されていることによって、農業用フィルムに優れた遮熱性を付与することができる。
層(A)は、密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部、及び白色顔料20〜50重量部を含んでいる。また、層(A)は、黒色顔料を含んでおらず、白色顔料によって白色に着色されていることによって、農業用フィルムに優れた遮熱性を付与することができる。
層(A)に含まれているエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。エチレン系樹脂は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
これらのエチレン系樹脂の中でもエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンがより好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合体によれば、農業用フィルムに優れた機械的強度を付与することができる。
直鎖状低密度ポリエチレンは、Ziegler触媒や、メタロセン触媒などのシングルサイト系触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合して得られ、α−オレフィンの種類や量を調整することによって密度範囲を制御することができる。
なお、α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。α−オレフィンは、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
エチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンと、他のエチレン系樹脂とを組み合わせて用いてもよい。他のエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレンが好ましく挙げられる。
エチレン系樹脂中における直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が低すぎると、農業用フィルムの引裂き強度及びインパクト強度が低下する虞れがある。したがって、直鎖状低密度ポリエチレンと他のエチレン系樹脂とを組み合わせて用いる場合、エチレン系樹脂中における直鎖状低密度ポリエチレンの含有量は85重量%以上であることが好ましく、エチレン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンのみからなることが好ましい。
エチレン系樹脂の密度は、0.90〜0.93g/cm3に限定されるが、0.915〜0.925g/cm3が好ましい。エチレン系樹脂の密度が低過ぎると、層(A)ひいては農業用フィルムの機械的強度が不十分となったり、畳んで保管する際などにブロッキング(融着)現象が発生する虞れがある。また、エチレン系樹脂の密度が高過ぎると、層(A)ひいては農業用フィルムが硬くなりすぎて、農業用フィルムの取扱性が低下する虞れがある。
なお、本発明において、エチレン系樹脂の密度とは、JIS K7112 「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」に準拠して測定された値を意味する。
エチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.3〜5g/10分が好ましく、0.8〜3g/10分がより好ましい。エチレン系樹脂のMFRが小さ過ぎると、層(A)の製膜性が低下する虞れがある。また、エチレン系樹脂のMFRが大き過ぎると、層(A)ひいては農業用フィルムの機械的強度が低下する虞れがある。
なお、本発明において、エチレン系樹脂及び後述するエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のMFRとは、JIS K7210「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト及びメルトボリュームフローレイトの試験方法」に準拠して、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されたメルトマスフローレイトの値を意味する。
層(A)は、上述したエチレン系樹脂の他に、白色顔料を含んでいる。白色顔料によれば、層(A)の白色度を向上させ、層(A)ひいては農業用フィルムに遮熱性を付与することができる。
層(A)中における白色顔料の含有量は、エチレン系樹脂100重量部に対して、20〜50重量部に限定されるが、20〜40重量部が好ましい。白色顔料の含有量が低過ぎると、層(A)が赤外線などの熱線を反射せずに吸収し易くなり、層(A)ひいては農業用フィルムの遮熱性が低下する虞れがある。また、白色顔料の含有量が高過ぎると、層(A)を製造する際に不要な発泡を生じることによって、農業用フィルムの機械的強度や外観が低下する虞れがある。
[層(B)]
層(B)は、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む。
層(B)は、酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む。
層(B)に含まれているエチレン−酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量は、5〜25重量%に限定されるが、10〜20重量%がより好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が低過ぎると、層(B)ひいては農業用フィルムが硬くなりすぎて、農業用フィルムの取扱性が低下する虞れがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が高過ぎると、層(B)の製膜性が悪化したり、機械的強度が低下したりする虞れがある。
層(B)に含まれているエチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.5〜4g/10分が好ましく、0.8〜2g/10分がより好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが小さ過ぎると、層(B)の製膜性が低下する虞れがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが大き過ぎると、層(B)ひいては遮光性農業用フィルムの機械的強度が低下する虞れがある。
層(B)は、白色顔料を含む。白色顔料によれば、層(B)ひいては農業用フィルムに遮熱性を付与することができる。
層(B)中における白色顔料の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、5〜20重量部に限定されるが、5〜15重量部が好ましく、5〜12重量部がより好ましい。層(B)中における白色顔料の含有量が低過ぎると、層(B)中における黒色顔料の割合が高くなって、層(B)が熱線を吸収し易くなり、結果として農業用フィルムの遮熱性が低下する虞れがある。また、層(B)中における白色顔料の含有量が高過ぎると、白色顔料の添加量に応じて遮光性等の性能が向上せず、経済的に不利となる虞れがある。
層(B)は、黒色顔料を含む。黒色顔料によれば、層(B)ひいては農業用フィルムに遮光性を付与することができる。
層(B)中における黒色顔料の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、1重量部を超え且つ10重量部以下に限定されるが、1.1〜5重量部以下が好ましい。層(B)中における黒色顔料の含有量が低過ぎると、層(B)ひいては農業用フィルムの遮光性が低下する虞れがある。また、層(B)中における黒色顔料の含有量が高過ぎると、層(B)が熱線を吸収し易くなり、結果として農業用フィルムの遮熱性が低下する虞れがある。
[層(C)]
層(C)は、酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む。
層(C)は、酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む。
層(C)に含まれているエチレン−酢酸ビニル共重合体中における酢酸ビニルの含有量は、3〜10重量%に限定されるが、4〜7重量%がより好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が低過ぎると、層(C)ひいては農業用フィルムが硬くなりすぎて、農業用フィルムの取扱性が低下する虞れがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が高過ぎると、層(C)の製膜性が低下したり、層(C)にベタツキが発生して農業用フィルムを折り畳んで保管した際などに農業用フィルムがブロッキング現象が発生し易くなったりする虞れがある。
層(C)に含まれているエチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.5〜4g/10分が好ましく、0.8〜2g/10分がより好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが小さ過ぎると、層(C)の製膜性が低下する虞れがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが大き過ぎると、層(C)ひいては遮光性農業用フィルムの機械的強度が低下する虞れがある。
層(C)は、白色顔料を含む。白色顔料によれば、層(C)ひいては農業用フィルムに遮熱性を付与することができる。
層(C)中における白色顔料の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、5〜30重量部に限定されるが、5〜25重量部が好ましく、5〜20重量部がより好ましい。層(C)中における白色顔料の含有量が低過ぎると、層(C)ひいては農業用フィルムの内面における光反射性が低下し、農業用施設内へ均一に光を拡散させることができず、園芸植物の開花時期の調整などが困難となる虞れがある。また、層(C)中における白色顔料の含有量が高過ぎると、白色顔料の添加量に応じて遮光性等の性能が向上せず、経済的に不利となる虞れがある。
層(C)は、黒色顔料を含む。黒色顔料によれば、層(C)ひいては農業用フィルムに遮光性を付与することができる。
層(C)中における黒色顔料の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜1重量部に限定されるが、0.05〜1重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましい。層(C)中における黒色顔料の含有量が低過ぎると、層(C)ひいては農業用フィルムの遮光性が低下する虞れがある。また、層(C)中における黒色顔料の含有量が高過ぎると、層(C)が熱線を吸収し易くなり、結果として農業用フィルムの遮熱性が低下する虞れがある。
[白色顔料]
上述した層(A)、層(B)及び層(C)にそれぞれ用いられる白色顔料としては、例えば、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタンなどの酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、硫化亜鉛、鉛白、モリブデンホワイト、リトポンなどが挙げられる。白色顔料は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なお、本発明において、白色とは、いわゆるマンセル表色系でいう明度が8〜10である色を意味する。
上述した層(A)、層(B)及び層(C)にそれぞれ用いられる白色顔料としては、例えば、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタンなどの酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、硫化亜鉛、鉛白、モリブデンホワイト、リトポンなどが挙げられる。白色顔料は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なお、本発明において、白色とは、いわゆるマンセル表色系でいう明度が8〜10である色を意味する。
これらの中でも、酸化チタンが好ましく、ルチル型酸化チタンがより好ましい。酸化チタンによれば、機械的強度を低下させずに、優れた遮光性及び遮熱性を農業用フィルムに付与することができる。
[黒色顔料]
黒色顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、及びアセチレンブラック等のカーボンブラック、並びにアニリンブラックなどが挙げられる。黒色顔料は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なかでも、カーボンブラックが好ましい。なお、本発明において、黒色とは、いわゆるマンセル表色系でいう明度が0〜2である色を意味する。
黒色顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、及びアセチレンブラック等のカーボンブラック、並びにアニリンブラックなどが挙げられる。黒色顔料は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なかでも、カーボンブラックが好ましい。なお、本発明において、黒色とは、いわゆるマンセル表色系でいう明度が0〜2である色を意味する。
[他の添加剤]
上述した層(A)、層(B)及び層(C)は、必要に応じて、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、及びアンチブロッキング剤など他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
上述した層(A)、層(B)及び層(C)は、必要に応じて、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、及びアンチブロッキング剤など他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−ト、及びポリ{[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]}などが挙げられる。ヒンダードアミン系光安定剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
酸化防止剤としては、例えば、カルボン酸の金属塩、フェノール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレーターなどが挙げられる。酸化防止剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
熱安定剤としては、例えば、カルボン酸の金属塩、フェノール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステル等のキレーターが挙げられる。熱安定剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤などが挙げられる。具体的には、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等;ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤として、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられる。紫外線吸収剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸アマイド等の飽和脂肪酸アマイド、エルカ酸アマイド、オレイン酸アマイド等の不飽和脂肪酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等のビスアマイドなどが挙げられる。滑剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
農業用フィルムにおいて層(A)、層(B)及び層(C)の合計の厚みは、50〜250μmが好ましく、75〜200μmがより好ましい。農業用フィルムの厚みが薄過ぎると、農業用フィルムの遮光性及び機械的強度が低下する虞れがある。また、農業用フィルムの厚みが厚過ぎると、農業用フィルムの裁断、接合、展張作業などが困難になり、取扱性が低下する虞れがある。
層(A)の厚さは、層(A)、層(B)及び層(C)の合計の厚みに対して、5〜30%が好ましく、10〜20%がより好ましい。層(B)の厚さは、層(A)、層(B)及び層(C)の合計の厚みに対して、40〜90%が好ましく、60〜80%がより好ましい。さらに、層(C)の厚さは、層(A)、層(B)及び層(C)の合計の厚みに対して、5〜30%が好ましく、10〜20%がより好ましい。
[防曇流滴層]
本発明の農業用フィルムは、層(C)の一面に、水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層を有している。防曇流滴層によれば、農業用フィルムにおける農業用施設内側の表面に付着した水滴を落下させずに、防曇流滴層を伝って流すことができ、農業用フィルムに優れた防曇性を付与することができる。
本発明の農業用フィルムは、層(C)の一面に、水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層を有している。防曇流滴層によれば、農業用フィルムにおける農業用施設内側の表面に付着した水滴を落下させずに、防曇流滴層を伝って流すことができ、農業用フィルムに優れた防曇性を付与することができる。
さらに、本発明の農業用フィルムでは、層(C)がエチレン−酢酸ビニル共重合体を含んでいる。層(C)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含んでいることによって防曇流滴層との密着性に優れており、防曇流滴層が層(C)から剥離することを高く抑制することができる。したがって、本発明の農業用フィルムは、製造直後から長期間に亘って優れた防曇性を発揮することができ、農作物に病害が発生することを高く防止することができる。
防曇流滴剤としては、水系媒体と、バインダー樹脂と、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナとを含む防曇流滴剤が用いられる。
防曇流滴剤に含まれている水系媒体としては、特に限定されず、水単独でも、アルコールなどの水溶性媒体と水との混合液であってもよい。なお、水系媒体として、水溶性媒体と水との混合液を用いる場合、水系媒体中における水溶性媒体の含有量は、多いと、防曇流滴剤を乾燥する際に引火する虞れがあるので、50重量%以下が好ましい。
防曇流滴剤に含まれているバインダー樹脂としては、ポリエチレンオキサイド、及びメチルセルロースなどの水溶性バインダー樹脂が好ましく挙げられる。
コロイダルシリカの平均一次粒子径は、5〜40nmが好ましく、10〜20nmがより好ましい。このような平均一次粒子径を有しているコロイダルシリカは、防曇流滴剤中でコロイド状に分散することができる。コロイダルシリカの形状は、特に限定されないが、粒子状のもの、又は粒子状のものが連なったものが好ましく用いられる。
コロイダルアルミナの平均一次粒子径は、5〜40nmが好ましく、10〜20nmがより好ましい。このような平均一次粒子径を有しているコロイダルアルミナは、防曇流滴剤中でコロイド状に分散することができる。コロイダルアルミナの形状は、特に限定されず、例えば、粒子状、板状、針状、羽毛状などが挙げられる。なお、上記コロイダルアルミナの形状は、農業用フィルムに要求される初期防曇性、防曇持続性、透明性などの特性に合わせて適宜選択するのが好ましい。
なお、本発明におけるコロイダルシリカ及びコロイダルアルミナの平均一次粒子径は、それぞれレーザー回折・散乱法によって求めた体積粒度分布の累積50%の値を意味する。
また、防曇流滴剤には、必要に応じて、粘度調整剤、エマルジョン、及び消泡剤などの他の添加剤が添加されていてもよい。
本発明の農業用フィルムの製造方法としては、初めに、層(A)、層(B)、及び層(C)がこの順で積層一体化されてなる積層体を得た後、この積層体の層(C)の一面に防曇流滴層を形成する方法が用いられる。
層(A)、層(B)、及び層(C)の積層体の製造方法としては、多層インフレーション法、多層Tダイ法、多層ラミネート法、カレンダー法などの従来公知の方法が挙げられる。
なかでも、積層体の製造方法としては、各層を構成する成分をそれぞれ別々の押出機内で溶融混練させることにより溶融状態の樹脂組成物を得た後、それぞれの押出機から溶融状態の樹脂組成物を円形の多層ダイスに供給し、円形の多層ダイスから溶融状態の樹脂組成物を共押出して円筒状のフィルムを製膜すると共に、この円形の多層ダイスの中心部から圧縮空気を供給し、共押出製膜された円筒状のフィルムを周方向に延伸することによって農業用フィルムを製造する多層インフレーション法が好ましい。
また、防曇流滴剤の調製方法としては、例えば、水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを混合し、更に必要に応じて他の添加剤を添加したことにより混合液を得、この混合液を攪拌することにより防曇流滴剤を得る方法が挙げられる。このような方法によって、水系媒体及びバインダー樹脂中に、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナが分散している防曇流滴剤が得られる。混合液の撹拌は、ホモジナイザーなどの公知の方法を用いて行うことができる。
そして、積層体の層(C)の一面に防曇流滴層を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、防曇流滴剤を、グラビアコーターなどのロールコート法、バーコード法、ディップコート法、スプレー法、はけ塗り法などの塗工方法により、農業用フィルムの内層(C)の一面に塗布した後、乾燥させる方法が挙げられる。
層(C)の一面に塗布した防曇流滴剤の乾燥方法としては、自然乾燥法又は強制乾燥法のいずれでもよい。強制乾燥法としては、例えば、熱風、赤外線、及び遠赤外線などを用いた加熱乾燥法が用いられる。
層(C)の一面には、防曇流滴剤を塗布する前に防曇流滴剤の塗布性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理、化成処理、及びプライマー処理などの表面処理が行われていてもよい。
本発明の農業用フィルムは、ビニールハウスなどの農業用施設における被覆資材として好適に用いられる。農業用フィルムは、これを農業用施設において金属製パイプなどからなる躯体の外側を被覆するようにし、農業用フィルムの防曇流滴層が農業用施設の内側となるようにし且つ層(A)が農業用施設の外側となるようにして配設することによって使用される。
本発明の農業用フィルムは、各層に白色顔料が含有されていると共に、層(B)及び層(C)に黒色顔料が含有されているため、層(A)が白色となり、層(B)及び(C)が灰色となる。
そして、このような本発明の農業用フィルムをその層(A)が農業用施設の外側となるように配設することによって、白色である層(A)によって赤外線や遠赤外線などの熱線を高く遮蔽することができ、層(B)及び層(C)が熱線を吸収して農業用フィルム自体が高温となることを抑制することが可能となる。したがって、本発明の農業用フィルムは、優れた遮熱性を有し、農業用施設内部の温度を一定に保つことが可能となる。
また、層(B)及び層(C)によれば、層(A)を透過した光線を吸収することによって、農業用フィルムに優れた遮光性を付与することができる。さらに、層(C)上に形成された防曇流滴層によれば、長期間に亘って優れた防曇性を農業用フィルムに付与することもできる。
したがって、このような農業用フィルムを用いてなる農業用施設は、例えば、花卉などの園芸植物、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、セロリ、水菜や大根などの野菜の栽培、家畜の飼育、又は肥料などの保管に用いることができるが、園芸植物の栽培に好適に用いられる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1〜2及び比較例1〜2)
第1押出機、第2押出機、及び第3押出機を用意し、第1〜3押出機の先端を同一の円形の多層ダイスに接続させている多層製膜装置を用意した。
第1押出機、第2押出機、及び第3押出機を用意し、第1〜3押出機の先端を同一の円形の多層ダイスに接続させている多層製膜装置を用意した。
直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.923g/cm3、MFR1.5g/10分、プライムポリマー社製 商品名「SP2510」)、白色顔料(ルチル型酸化チタン、平均粒子径200nm、日弘ビックス社製 商品名「POET2582」)、黒色顔料(カーボンブラック、平均粒子径30nm、DIC社製、商品名「F33000MM」)、及びヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 商品名「チヌビン783FDL」)を、それぞれ表1に示した配合量で、第1押出機に供給して溶融混練することにより溶融状態の層(A)形成用樹脂組成物を得た。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(1)(酢酸ビニル含有量15重量%、MFR0.8g/10分、宇部丸善ポリエチレン社製 商品名「VF115S」)、白色顔料(ルチル型酸化チタン、平均粒子径200nm、日弘ビックス社製 商品名「POET2582」)、黒色顔料(カーボンブラック、平均粒子径30nm、DIC社製、商品名「F33000MM」)、及びヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 商品名「チヌビン783FDL」)を、それぞれ表1に示した配合量で、第2押出機に供給して溶融混練することにより溶融状態の層(B)形成用樹脂組成物を得た。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(2)(酢酸ビニル含有量5重量%、MFR1.0g/10分、宇部丸善ポリエチレン社製 商品名「VF105S」)、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.923g/cm3、MFR1.5g/10分、プライムポリマー社製 商品名「SP2510」)、白色顔料(ルチル型酸化チタン、平均粒子径200nm、日弘ビックス社製 商品名「POET2582」)、黒色顔料(カーボンブラック、平均粒子径30nm、DIC社製、商品名「F33000MM」)、及びヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 商品名「チヌビン783FDL」)を、それぞれ表1に示した配合量で、第3押出機に供給して溶融混練することにより溶融状態の層(C)形成用樹脂組成物を得た。
次に、第1〜第3の押出機のそれぞれから溶融状態の樹脂組成物を円形の多層ダイスに供給し、円形の多層ダイスから溶融状態の樹脂組成物を、層(A)、層(B)、及び層(C)がこの順に積層一体化された状態となるように共押出製膜することにより円筒状のフィルムを得ると共に、円形の多層ダイスの中心部から圧縮空気を供給して、共押出製膜された円筒状のフィルムを周方向に延伸した後、冷却空気により円筒状のフィルムを冷却し、円筒状のフィルムを切り開いて巻き取ることにより、層(A)、層(B)、及び層(C)がこの順で積層一体化された積層体を得た。この積層体は、全体の厚みが150μmであり、各層の厚み比(層(A):層(B):層(C))は1:4:1であった。
次に、水100重量部、コロイダルシリカ(日産化学工業社製 商品名「ST−PSM」)5重量部、コロイダルアルミナ(日産化学工業社製 商品名「アルミナゾル100」)1重量部、及びポリエチレンオキサイド(住友精化社製)2重量部を混合することにより、ポリエチレンオキサイドを含んだ水中に、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナが分散されてなる防曇流滴剤を得た。この防曇流滴剤を、農業用フィルムの層(C)の表面に、乾燥前の塗布量が10g/m2となるようにグラビアコーターで塗布し、熱風で乾燥させて防曇流滴層を形成した。これにより、層(A)、層(B)、層(C)、及び防曇流滴層が積層一体化された農業用フィルムを得た。
(評価)
農業用フィルムの遮光性、遮熱性、及び防曇持続性について、それぞれ下記手順に従って評価した。結果をまとめて表1に示す。
農業用フィルムの遮光性、遮熱性、及び防曇持続性について、それぞれ下記手順に従って評価した。結果をまとめて表1に示す。
(遮光性)
農業用フィルムの厚み方向の全光線透過率[%]を、ヘーズメーター(日本電色社製 製品名「NDH2000」)を用いて測定し、下記基準に基づいて、農業用フィルムの遮光性を評価した。
○:全光線透過率が0.05%未満であった。
×:全光線透過率が0.05%以上であった。
農業用フィルムの厚み方向の全光線透過率[%]を、ヘーズメーター(日本電色社製 製品名「NDH2000」)を用いて測定し、下記基準に基づいて、農業用フィルムの遮光性を評価した。
○:全光線透過率が0.05%未満であった。
×:全光線透過率が0.05%以上であった。
(遮熱性)
凹状の発泡スチロール製容器の開口部に農業用フィルムを展張して、容器を密閉した。この時、農業用フィルムをその層(A)が容器の外側となるように且つ防曇流滴層が容器の内側となるように配設した。また、密閉した後の容器内部の温度は23℃であった。容器の農業用フィルム上に白熱電球により疑似太陽光を照射し、照射開始から一時間後の容器内部の温度を測定し、下記基準に基づいて、農業用フィルムの遮熱性を評価した。
○:容器内部の温度が38℃以下であった。
×:容器内部の温度が38℃を超えていた
凹状の発泡スチロール製容器の開口部に農業用フィルムを展張して、容器を密閉した。この時、農業用フィルムをその層(A)が容器の外側となるように且つ防曇流滴層が容器の内側となるように配設した。また、密閉した後の容器内部の温度は23℃であった。容器の農業用フィルム上に白熱電球により疑似太陽光を照射し、照射開始から一時間後の容器内部の温度を測定し、下記基準に基づいて、農業用フィルムの遮熱性を評価した。
○:容器内部の温度が38℃以下であった。
×:容器内部の温度が38℃を超えていた
(防曇持続性)
縦0.5m×横0.7m×深さ0.3mの水槽中に、水温40℃の水を入れた後、この水槽の上端開口部に農業用フィルムをその防曇流滴層が内側になるように張設し、水槽の上端開口部を全面的に閉止した。
縦0.5m×横0.7m×深さ0.3mの水槽中に、水温40℃の水を入れた後、この水槽の上端開口部に農業用フィルムをその防曇流滴層が内側になるように張設し、水槽の上端開口部を全面的に閉止した。
次に、外気温を20℃、水槽内の水温を40℃に保持した状態で120分間に亘って放置した後、農業用フィルムを水槽の上端開口部から取り外して自然乾燥させた。続いて、再度、同一の農業用フィルムを上述と同様の要領で水槽の上端開口部に張設して120分間に亘って放置した。更に、この操作を45回繰り返した後の農業用フィルムの防曇流滴層表面を目視観察して防曇持続性を、下記基準に基づいて、評価した。
○:フィルム表面に付着した水分は直ちに水膜になり、水滴は形成されていない状態で
あった。
△:フィルム表面に付着した水分の大部分は水膜を形成しているが、水分の一部が水滴
状態となっていた。
×:フィルム表面に付着した水分の大部分が水滴となっており、水分の一部分しか水膜
を形成していなかった。
あった。
△:フィルム表面に付着した水分の大部分は水膜を形成しているが、水分の一部が水滴
状態となっていた。
×:フィルム表面に付着した水分の大部分が水滴となっており、水分の一部分しか水膜
を形成していなかった。
Claims (3)
- 密度が0.90〜0.93g/cm3であるエチレン系樹脂100重量部及び白色顔料20〜50重量部を含み、且つ黒色顔料を含まない層(A)と、
酢酸ビニル含有量が5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜20重量部、及び黒色顔料1重量部を超え且つ10重量部以下を含む層(B)と、
酢酸ビニル含有量が3〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、白色顔料5〜30重量部、及び黒色顔料0.01〜1重量部を含む層(C)と、
水系媒体、バインダー樹脂、コロイダルシリカ、及びコロイダルアルミナを含む防曇流滴剤により形成された防曇流滴層とが、この順で積層一体化されてなることを特徴とする農業用フィルム。 - エチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項1に記載の農業用フィルム。
- 上記防曇流滴層を、農業用施設の内側に位置する層に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の農業用フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012061942A JP2013192488A (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 農業用フィルム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5693765B1 (ja) * | 2014-03-04 | 2015-04-01 | 積水フィルム株式会社 | 防曇性組成物、防曇層及び防曇性フィルム |
JP2017225412A (ja) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | 三菱ケミカルアグリドリーム株式会社 | 遮光シート |
JP7561739B2 (ja) | 2019-01-31 | 2024-10-04 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 再生ポリマー及びエポキシ官能化エチレンコポリマーを含むアスファルト組成物 |
-
2012
- 2012-03-19 JP JP2012061942A patent/JP2013192488A/ja active Pending
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