JPH05171068A - 易剥離性塗料組成物 - Google Patents

易剥離性塗料組成物

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JPH05171068A
JPH05171068A JP35318191A JP35318191A JPH05171068A JP H05171068 A JPH05171068 A JP H05171068A JP 35318191 A JP35318191 A JP 35318191A JP 35318191 A JP35318191 A JP 35318191A JP H05171068 A JPH05171068 A JP H05171068A
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裕 田頭
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗布時における液ダレが少なく均一な膜厚の
塗膜が得られ、塗膜の耐水性、耐候性が良好で、塗膜が
長期間優れた性状を保ち、塗膜表面へのブリードが少な
い易剥離性塗料組成物を提供する。 【構成】 ポリビニルブチラール樹脂(A)100重量
部に対し、大気圧下190℃で2時間加熱したときの加
熱減量が50重量%以下である1種以上の可塑剤(B)
を5〜100重量部、レシチン(C)を0.1〜5重量
部、下記の〜のいずれかの添加物、及び有機溶剤
(E)を含有する易剥離性塗料組成物。 非昇華性ヒンダードフェノール系化合物(D)を0.
2〜2重量部 微粉シリカ及び/又は有機ベントナイトからなるタレ
止め剤(F)を5〜30重量部 (D)を0.2〜2重量部及び(F)を5〜30重量
部 (D)を0.2〜2重量部、(F)を5〜30重量部
及び紫外線吸収剤(G)を1〜5重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体(以下、基体とい
う)の面に塗布して設けた塗膜により基体の面を保護、
遮蔽、彩色し、その目的を達成した後の任意の時期に、
該塗膜を容易に剥離除去することができる易剥離性塗料
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車、その他の車両や航空機及
びそれらを構成する部品等の金属製物体、塗装あるいは
磨き金属板、並びに金属、ガラス、各種プラスチック等
の成形物等の物体の取扱い、輸送、保管、貯蔵等におい
て、物体の面が他のものと接触するなどして傷が付いた
り、あるいは空気中の塵埃、煤煙、金属粉、油滴、潮
風、雨水、光等により汚染、変色、劣化等が生じたりす
ることがある。例えば、基体が金属(特に鉄系)の場合
には、雨水、空気中の水分、酸素、硫黄化合物等の作用
によって錆等を生じ易く、著しい品質や商品価値の低下
が発生し、一度発生した錆等の除去には、多大の労力と
費用を要する。そこで、予め基体の面を保護、遮蔽して
おくことにより上記の様な問題を回避すべく、基体の面
の一時的な保護、遮蔽を目的に、更に場合によっては彩
色をも目的に加えて、これまで多くの易剥離性塗料の利
用がなされてきた。
【0003】易剥離性塗料には、基体の面に塗布して設
けられた塗膜が、目的を達成して基体の面から剥離され
るまでの間、充分に密着して基体の面を保護、遮蔽、彩
色していること、易剥離性塗料やその塗膜が基体の材
質、半ば恒久的保護を目的とする基体の塗装層等に影響
を与えないこと、剥離性が経時低下せず、所望する時期
に連続膜として容易に剥離できること、塗膜の引張強さ
(機械的強度)及び伸び、耐水性、耐熱性、耐候性等が
良好なこと、塗膜を設けるための塗装が容易であるこ
と、塗布後の乾燥が速やかで造膜性が良好なこと等種々
の性能が要求されている。それらの目的等に応じてこれ
まで主としてエマルジョン型易剥離性塗料、有機溶剤型
易剥離性塗料等が使用されてきた。しかし、従来公知の
ものは上記の要求性能を充分満足するものではなかっ
た。
【0004】すなわち、従来広く使用されている水性樹
脂エマルジョン型易剥離性塗料としては、例えばエチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョンまたはアクリル
系樹脂エマルジョン等を造膜成分とし、これらの水性樹
脂エマルジョンに炭酸カルシウム、酸化チタン等の各種
微粉末やシリコンエマルジョン、パラフィンワックスエ
マルジョン等を混合したものがある。
【0005】しかしながら、水性樹脂エマルジョン型易
剥離性塗料は、水を好まない基体には塗布することがで
きず、得られる塗膜の耐水性が低く、乾燥が遅く、低温
下では凍結して連続した塗膜を形成し得なかったり、貯
蔵中に凍結凝固すると融解後は流動性を示さなくなった
りする等の欠点を有している。
【0006】また、ポリ塩化ビニルや塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂等の熱可塑性樹脂を造膜成分とする有
機溶剤型易剥離性塗料は、塗膜の乾燥が速く、塗膜が強
靱で柔軟性があり、耐水性、電気絶縁性等が良好である
が、溶解力の強いケトン系、THF系などの溶剤を使用
するため、プラスチック基体面や塗料で塗装してある基
体面等には使用できないという欠点を有している。
【0007】さらに、広範な種類の塗装面及び金属、ガ
ラス、ゴム、プラスチック、木材等の基体を侵すことの
少ない速乾性の低級アルコールに可溶で、引張強さ、伸
び等の塗膜特性に優れたポリビニルブチラール樹脂を造
膜成分とし、これのアルコール等の有機溶剤溶液に、可
塑性、剥離剤などを配合した有機溶剤型易剥離性塗料、
例えばポリビニルブチラール樹脂、アルコール可溶性エ
ポキシ樹脂および界面活性剤を含み、こられの低級脂肪
族アルコール溶液であるストリッパブルペイント組成物
(特開昭52−139146号公報)などが知られてい
る。
【0008】しかしながら、該塗料を基体の水平面に塗
布する場合には液ダレの問題が少ないが、傾斜面、特に
急な傾斜面または垂直面に塗布する場合には液ダレを生
じやすく、また基体の面に設けた塗膜は、その面に、経
時的に可塑剤、剥離剤等がブリードしやすく、そのため
塗膜が基体より自然剥離したり、また塗膜を設けた基体
の取扱時に滑り易く、更に基体が平板状であるときは重
ねたものを1枚づつ分離する作業に手間が掛かる問題点
があった。
【0009】さらに、該塗膜は、充分乾燥しても、塗料
に用いた有機溶剤、可塑剤、剥離剤によるものとは異な
るポリビニルブチラール樹脂を用いた場合に特有な不快
臭を、加熱乾燥時や経時により発する等の問題点を有し
ている。また、耐候性が十分でないために、経時的に塗
膜が変質、変色しやすい問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、塗布時に
おける液ダレが少なく均一な膜厚の塗膜が得られ、塗膜
の耐水性、耐候性が良好で、塗膜が長期間優れた性状を
保ち、また塗膜表面へのブリードが少ない易剥離性塗料
組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
の結果、ポリビニルブチラール樹脂、特定割合の可塑
剤、離型剤及び有機溶剤に、特定の酸化防止剤、タレ止
め剤、紫外線吸収剤を適宜配合した易剥離性塗料組成物
が上記の目的を達成するものであるとの知見を得て、本
発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明の第一の発明は、ポリビ
ニルブチラール樹脂(A)100重量部に対し、大気圧
下190℃で2時間加熱したときの加熱減量が50重量
%以下である1種以上の可塑剤(B)を5〜100重量
部、レシチン(C)を0.1〜5重量部、非昇華性ヒン
ダードフェノール系化合物(D)を0.2〜2重量部及
び有機溶剤(E)を含有してなる易剥離性塗料組成物で
ある。
【0013】本発明の第二の発明は、ポリビニルブチラ
ール樹脂(A)100重量部に対し、大気圧下190℃
で2時間加熱したときの加熱減量が50重量%以下であ
る1種以上の可塑剤(B)を5〜100重量部、レシチ
ン(C)を0.1〜5重量部、微粉シリカ及び/又は有
機ベントナイトからなるタレ止め剤(F)を5〜30重
量部及び有機溶剤(E)を含有してなる易剥離性塗料組
成物である。
【0014】本発明の第三の発明は、ポリビニルブチラ
ール樹脂(A)100重量部に対し、大気圧下190℃
で2時間加熱したときの加熱減量が50重量%以下であ
る1種以上の可塑剤(B)を5〜100重量部、レシチ
ン(C)を0.1〜5重量部、非昇華性ヒンダードフェ
ノール系化合物(D)を0.2〜2重量部、微粉シリカ
及び/又は有機ベントナイトからなるタレ止め剤(F)
を5〜30重量部及び有機溶剤(E)を含有してなる易
剥離性塗料組成物である。
【0015】本発明の第四の発明は、ポリビニルブチラ
ール樹脂(A)100重量部に対し、大気圧下190℃
で2時間加熱したときの加熱減量が50重量%以下であ
る1種以上の可塑剤(B)を5〜100重量部、レシチ
ン(C)を0.1〜5重量部、非昇華性ヒンダードフェ
ノール系化合物(D)を0.2〜2重量部、微粉シリカ
及び/又は有機ベントナイトからなるタレ止め剤(F)
を5〜30重量部、紫外線吸収剤(G)を1〜5重量部
及び有機溶剤(E)を含有してなる易剥離性塗料組成物
である。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
(A)成分として用いるポリビニルブチラール樹脂(以
下、PVBという)には制限はなく、一般にポリビニル
アルコール系樹脂(以下、PVAという)とブチルアル
デヒドをアセタール化反応させて得られるもの、更に詳
しくは溶解法、沈澱法、均一法あるいはこれらを組合せ
た方法などにおいて、部分ケン化及び/又は完全ケン化
PVA、ブチルアルデヒド、酸触媒、媒体を含む系でア
セタール化反応を行なって得られるPVBを使用するこ
とが出来る。
【0017】本発明で用いるPVBには、PVBを構成
する部分として、ブチルアセタール部分、ビニルアルコ
ール部分、脂肪酸ビニルエステル部分を有するもののみ
ならず、更にこれらの部分に加えて原料として用いる共
重合変性PVA、後変性PVAなどに由来する共重合変
性による部分、後変性による部分等を有するものも包含
される。本発明で用いられるPVBは、ブチラール化
度、平均重合度、構成部分およびその割合等の異なる2
種以上を組合せて用いることも出来る。
【0018】上記のPVBのブチラルー化度は、有機溶
剤への溶解性、塗膜の柔軟性、可塑剤との相溶性等の点
より65重量%以上、更に好ましくは75重量%以上で
ある。また、PVBの平均重合度は、塗膜が破断せずに
連続した膜として剥離でき、厚塗り可能な不揮発分濃度
において塗布作業しやすい粘度を有する塗料が得られる
等の点より、20〜3000、更に好ましくは500〜
2500である。
【0019】本発明の易剥離性塗料組成物は、長期にわ
たって塗膜を柔軟に保つために、可塑剤(B)として、
大気圧下190℃で2時間加熱したときの加熱減量が5
0重量%以下である可塑剤を1種又は2種以上含有す
る。
【0020】この様な可塑剤としては、例えば、 トリメチルホスヘート、トリエチルホスヘート、ト
リブチルホスヘースト、トリフェニルホスヘート、トリ
クレジルホスヘート、キシレニルジフェニルホストヘー
ト等のリン酸エステル系化合物 ヒマシ油、大豆油、エポキシ化大豆油、綿実油、パ
ーム油、木ろう、ロジン等の植物油脂系物質 メチルアセチルリシノレート、ジオクチルアジペー
ト、ジオクチルセバケート、トリアセチルグリセリン等
の脂肪酸エステル系化合物等が挙げられる。
【0021】前記の〜の可塑剤の中でも、長期にわ
たって塗膜を柔軟に保つために、特にトリクレジルホス
ヘート、キシレニルジフェニルホスヘート、ヒマシ油、
綿実油、メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチル
リシノレート等が好ましい。なお、大気圧下190℃で
2時間加熱したときの加熱減量は、JISK6751に
準拠して測定した値が50重量%以下であるものを表わ
す。
【0022】可塑剤(B)の配合割合は、PVB100
重量部に対して5〜100重量部であり、好ましくは2
5〜75重量部である。その割合が5重量部未満では、
塗膜は固く伸びが少ないため、塗膜を基体より剥離する
に際し、塗膜の割れや破断が発生しやすく、連続した膜
としての剥離がしにくく、剥離作業性が不良となる。ま
た、その配合量が100重量部を越えると、塗膜強度が
低下し、かつ伸びが増大するので、塗膜を剥離する際、
塗膜が破断したり、伸びすぎたりして剥離作業がしにく
く、また塗膜面に可塑剤がブリードして、塗膜面がべと
つき、例えば平板状の塗布基体を積重ねた場合1枚づつ
の分離が困難であったり、滑ったりするので好ましくな
い。
【0023】上記の可塑剤(B)には、通常熱可塑性樹
脂の可塑剤として用いられるもの、例えば、ポリオキシ
アルキレングリコールのエステル系(トリエチレングリ
コール−ジ−2−エチルブチレート,トリエチレングリ
コール−ジ−2−エチルヘキエートなど)、フタル酸エ
ステル系、アジピン酸エステル系、エポキシ系、ポリエ
ステル系などの可塑剤も併用して使用できる。それらの
可塑剤の使用割合は全可塑剤の30重量%以下が好まし
い。
【0024】本発明の易剥離性塗料組成物には、塗膜を
剥離する際の剥離性を容易にするための離型剤としてレ
シチン(C)が配合される。本明細書において、レシチ
ンとは、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエ
タノールアミン、フォスファチジルイノシトールなどの
リン脂質を主成分とするものを意味し、例えば、大豆や
卵黄などから得られるリン脂質を95%程度含有する粉
末状のもの、リン脂質を約65%及び大豆油などの植物
油を約35%程度含有するペースト状のものなどがあ
り、いずれも市販品を使用することができ、中でも大豆
油から得られるレシチンが好ましい。
【0025】本発明の易剥離性塗料組成物において、レ
シチンを含有することにより、塗膜に優れた離型性を付
与するのみならず、PVBを含む、塗膜の加熱あるいは
経時により発する特有の不快臭を防止抑制し、また塗膜
表面へのブリードが少ないので、塗膜のべとつきが少な
く、塗装基体の取扱いが容易になる。
【0026】本発明の易剥離性塗料組成物がレシチン
(C)を含有する割合は、PVB100重量部に対して
0.1〜5重量部、好ましくは1〜3重量部である。こ
の含有割合が0.1重量部未満では、塗膜に離型性を付
与する効果が少なく、また5重量部を越えると塗膜中で
レシチンが分離して、塗膜強度を低下させる。
【0027】本発明の易剥離性塗料組成物には、所望に
よりレシチン以外の離型剤、例えば高分子界面活性剤、
有機金属界面活性剤、フッ素系化合物、シリコン系化合
物、パラフィン、ワックスなどにより、使用するレシチ
ン(C)の量の30重量%以下の量を代替することがで
きる。
【0028】本発明の易剥離性塗料組成物は、有機溶剤
(E)を含有し、その割合は所望する塗料組成物の性状
に応じて任意に選択される。該有機溶剤には制限はな
く、基体の材質、その表面処理等に応じて任意に選択し
た1種あるいは2種以上を組合せて用いることができ
る。
【0029】有機溶剤としては、例えばアルコール類
(メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブ
タノール等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル等)、芳香族類(トルエン、キシレン等)、
ケトン類(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセトン、シクロヘキサノン等)、脂肪族炭化水素
類(N−ヘキサン等)、エーテル類(石油エーテル等)
等が挙げられる。
【0030】有機溶剤の中でも、PVBの溶解性、塗膜
の乾燥速さ、溶剤臭気の刺激性、基体やその表面処理に
対する影響などの点より、炭素数4以下の低級脂肪族ア
ルコールの1種以上を主成分とするものが好ましく、該
アルコールにはメタノール、イソプロパノールなどによ
る変性アルコールや少量の水分を含んでいるものも包含
され、変性あるいは未変性のエタノールは望ましい溶剤
の一つである。
【0031】本発明の易剥離性塗料組成物は、上記のP
VB、可塑剤、離型剤のレシチン及び有機溶剤に、さら
に酸化防止剤として非昇華性ヒンダードフェノール系化
合物(D)、タレ止め剤(F)として微粉シリカ及び/
又は有機ベントナイト、紫外線吸収剤(G)の中の少な
くとも1種を含有する。
【0032】本発明の易剥離性塗料組成物には、耐候性
を付与するために(D)成分として酸化防止剤が用いら
れるが、酸化防止剤には、非昇華性ヒンダードフェノー
ル系化合物であれば任意のものを1種又は2種以上を組
合せて使用することができ、その具体例としては、
【0033】(イ)テトラキス〔メチレン−3−(3
´,5´−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシジフエニ
ル)プロピオネート〕メタン(チバ・ガイギ社製、イル
ガノックス1010) (ロ)1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン(チバ・ガイギ社製、イルガノックス133
0) (ハ)n−オクタデシル−β−(4´−ヒドロキシ−3
´,5´−ジ−t−ブチルフエニル)プロピオネート
(チバ・ガイギ社製イルガノックス1076) (ニ)2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン(Anta
ge−DAH、川口化学製) (ホ)2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)(大内新興社製/ノクラックNS−
6)などがあり、中でも上記(イ)が好ましい。
【0034】昇華性を有するヒンダード化合物、例えば
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールなどは、経時
により塗膜中のその含有量が低下するため塗膜物性を維
持することができず、特に塗膜を長期間屋外放置した場
合に塗膜物性の低下が著しく、(D)成分として使用す
ることができない。なお、(D)成分の非昇華性とは、
大気圧下における80℃以下の温度で固体から気体への
状態変化を起こさないことを意味する。
【0035】本発明の易剥離性塗料組成物は、PVB1
00重量部に対して(D)成分の非昇華性ヒンダードフ
ェノール系化合物を0.2〜2重量部、好ましくは0.
5〜1.5重量部含有する。この含有量が0.2重量部
未満では塗膜の劣化などのため塗膜物性が低下し、ま
た、2重量部を越えると塗膜の耐水性を低下させると共
に不経済である。
【0036】本発明の易剥離性塗料組成物には、タレ防
止のためにタレ止め剤が用いられるが、タレ止め剤
(F)としては微粉シリカ及び/又は有機ベントナイト
が好ましい。
【0037】本発明で用いられる微粉シリカは、例えば
四塩化ケイ素の気相加水分解などにより得られる二酸化
ケイ素を主成分とする微粒子であって、その性状の好ま
しい範囲は、平均粒子径(一次粒子)2〜20mμ、比
表面積(BET法)100〜410m2 /g程度であ
る。尚、上記の比表面積は、その値が大きい方が好まし
い。
【0038】本発明で用いる有機ベントナイトとして
は、モンモリロナイト(バイデライト,ノントロナイ
ト,サポナイト,ヘクトライトを包含する)を主成分と
するベントナイトをカチオン性有機化合物で処理したも
のが使用される。
【0039】上記のカチオン性有機化合物としては、例
えばオクタデシルアミン,トリメチルオクタデシルアン
モニウムクロライド,ジメチルオクタデシルアンモニウ
ムクロライド,メチルベンジルココナッッ脂肪酸アンモ
ニウムクロライド,シベンジルジココナッッ脂肪酸アン
モニウムクロライドなどが挙げられる。
【0040】有機ベントナイトの好ましい性状は、平均
粒子径(完全分散後)1〜20μm、嵩比重200〜5
00g/l程度である。有機ベントナイトを塗料組成物
に配合するには、その粉末を他の成分と直接混合しても
よいが、予め有機溶剤でゲル化させた有機ベントナイト
ゲルと他の成分とを混合する方法が望ましい。
【0041】本発明においてタレ止め剤(F)として、
微粉シリカ及び/又は有機ベントナイトを塗料組成物に
含有させる割合は、PVB100重量部に対して5〜3
0重量部であり、好ましくは10〜25重量部である。
タレ止め剤(F)の割合が5重量部未満では塗膜のタレ
を防止する効果が少なく、また30重量部を越えると、
塗料組成物の粘度が高くなり、塗布作業性が低くなり、
更にほぼ均一な塗膜が得られにくい。
【0042】尚、タレ止め剤(F)として、微粉シリカ
と有機ベントナイトを併用する場合、これら両物質の使
用比率は任意の比率とすることができるが、好ましくは
微粉シリカ40〜90重量%の範囲が望ましい。
【0043】本発明の易剥離性塗料組成物には、耐紫外
線、耐候性を付与するために(G)成分の紫外線吸収剤
が用いられるが、紫外線吸収剤として特に制限する必要
はなく広範囲のものを用いることができるが、例えば (1)2,2´−ジ−ヒドロキシ−4,4´−ジメトキ
シベンゾフェノン(商品名Uvinul D−49、B
ASF製) (2)フェニルサリシレート(Seesorb 20
1、シブロ化成製) (3)2−(2´−ヒドロキシ−3´−t−ブチル−5
´−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール
(Tinuvin 326、C.Geigy製) (4)ニッケルジブチルジチオカーバメート(Anti
gene NBC化学製) (5)エチル−2−シアノ−3,3´−ジフェニルアク
リレート(UvinulN−539、BASF製)等が
挙げられる。
【0044】本発明において紫外線吸収剤(G)を塗料
組成物に含有させる割合は、PVB100重量部に対し
て1〜5重量部であり、好ましくは2〜4重量部であ
る。1重量部未満では長期間屋外に放置した場合に塗膜
物性の低下が著しく、また5重量部を越えると塗膜の耐
水性を低下させるとともに不経済である。
【0045】次に、本発明の易剥離性塗料組成物に、上
記の非昇華性ヒンダードフェノール系化合物(D)、タ
レ止め剤(F)及び紫外線吸収剤(G)の中の少なくと
も1種を含有させた好ましい実施態様を示すと、PVB
(A)、可塑剤(B)、レシチン(C)及び有機溶剤
(E)を含有してなる塗料組成物に、 非昇華性ヒンダードフェノール系化合物(D)を配合
した組成物、 タレ止め剤(F)を配合した組成物、 非昇華性ヒンダードフェノール系化合物(D)および
タレ止め剤(F)を配合した組成物、 非昇華性ヒンダードフェノール系化合物(D)、タレ
止め剤(F)および紫外線吸収剤(G)を配合した組成
物、等が挙げられる。
【0046】本発明の易剥離性塗料組成物は、既に述べ
た(A)、(B)、(C)、(D)(E)、(F)およ
び(G)成分のほかに、染料、顔料、充填剤、消泡剤、
分散剤、防錆剤、防虫剤、殺菌剤、防カビ剤等の各種物
質を含有させることができ、含有させる物質とその割合
を適宜選択することにより透明、半透明あるいは不透明
で、無色あるいは有色の塗膜が得られる。また、該塗料
組成物に含有する溶媒に不溶で、粒径が2μm以上程度
の粉状物質、例えばプラスチック粉、珪藻土、ホワイト
カーボンなどを含有させて、艶消表面を有する塗膜を得
ることもできる。
【0047】本発明の塗料組成物は、通常塗料を製造す
る場合と同様な装置、方法、手順により得ることがで
き、得られた塗料組成物は、基体の形状、大きさ、材
質、所望する塗膜厚さ、使用する塗料組成物の性状等に
応じて任意の方法、例えば浸漬、刷毛塗り、スプレー、
ローラー塗り等の塗装方法により塗装して塗膜を設け
て、基体の面を保護、遮蔽、彩色することができる。塗
装は、1回塗りあるいは2回以上の重ね塗りすることが
でき、塗装後の乾燥方法は特に制限されない。
【0048】本発明の易剥離性塗料組成物は、例えば磨
き板ガラス、表面サンドブラスト処理金属板、布(衣料
用布、ガラスクロス、カンバスなど)、基体の塗装面、
プラスチック等の広範な表面性状や種々の柔軟性を示す
基体に対して使用することができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説
明する。尚、特に記載のない限り「部」及び「%」はそ
れぞれ重量部及び重量%を表わす。
【0050】実施例1 攪拌機、還流冷却器及び温度計を備えたガラス容器内
に、変性エタノール(メタノール13%含有、日本化成
品社製、商品名ソルミックス)330部とPVB(平均
重合度830、ビニルアルコール部分20.5%、酢酸
ビニル部分1.8%、ビニルブチラール部分77.7
%)100部を入れ、内温を25℃に保った状態で2時
間撹拌を行ない、上記の樹脂を溶解した。
【0051】次いで、この溶液に可塑剤としてヒマシ油
(伊藤製油(株)製)を50部、離型剤としてレシチン
(リン脂質65%及び大豆油などの油脂分35%含有。
味の素社製)を2.2部、酸化防止剤として、2,2´
−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)(大内新興社製、商品名ノクラックNS−6)を1
部添加し、内温を40℃に保ちながら、撹拌下に混合溶
解を2時間行ったのち、得られた液をナイロンフィルタ
ー(目の開き200μm)で濾過して易剥離性塗料組成
物を得た。この塗料組成物につき、その粘度、保存安定
性、塗布作業性、皮膜の引張強さ及び伸び、塗膜の剥離
抗力、剥離作業性、ブリード性、耐水性、耐熱性、及び
タレ限界膜厚を測定評価し、結果を表11に示した。
【0052】実施例2〜38及び比較例1〜17 塗料組成物の各成分を、実施例2〜13については表
1,2のように、実施例14〜26については表3,4
のように、実施例27〜38については表5,6のよう
に、また比較例1〜12については表7,8のように、
比較例13〜17については表9,10のようにそれぞ
れ配合した以外は実施例1と同様にして塗料組成物を得
た。
【0053】これらの得られた各塗料組成物につき、実
施例1と同じ項目につき測定評価した。その結果を、実
施例2〜13については表11に、実施例14〜26に
ついては表12に、実施例27〜38については表13
に、また比較例1〜12については表14に、比較例1
3〜17については表15に、それぞれ示す。
【0054】*実施例及び比較例で使用した物質の説明 (1)アセチレンブラック:黒色顔料、電気化学工業社
製デンカブラックHS−100 (2)シリコンオイル:信越化学工業社製、KF−96
−1000CS (3)微粉シリカ:日本アエロジル社製、AEROSI
L380、一次粒子の平均粒子径約7mμ、BET法に
よる比表面積350〜410m2 /g (4)有機ベントナイト:日産ガードラー触媒株式会社
製、チクソゲルVP、主要粒子径(完全分散後)1〜5
μm、嵩比重400〜420g/l (5)酸化ポリエチレン:ハイワックス320MP(三
井石油化学製)
【0055】*測定評価法 (1)粘度(CPS) 塗料組成物の25℃における粘度をB型回転粘度計を用
いて測定する。
【0056】(2)保存安定性 塗料組成物を透明なガラス容器に入れて密閉し、それを
23℃の雰囲気下に静置する。30日経過後、容器中の
塗料及びそれをガラス板に塗布した未乾燥塗膜の状態を
目視観察し、下記の評価基準により表わす。 ○…測定開始時と較べて、塗料の状態がほとんど変化し
ていないもの。 ×…肩分離あり、沈降物あり、ゲル化、流動性が大巾減
少又は細かいゲル状物を多く含むもの。
【0057】(3)塗布作業性 (水平面の塗布作業性)サイズ50×50cmで23℃
の金属板の片面全体に23℃の塗料組成物を刷毛塗り
し、塗布のしやすさで作業性を評価する。 ◎…抵抗が少なく、刷毛さばき良好でほぼ均一に塗布で
きる。 ○…抵抗は少ないが粘度が低いため、塗料が基体より一
部流出するか、あるいは、やや抵抗が大きいが全面にほ
ぼ均一に塗布できる。 ×…抵抗が大きく、刷毛さばきが重く、全面にほぼ均一
に塗布するのに繰り返し刷毛でこする必要がある。
【0058】(垂直面の塗布作業性)サイズ50×50
cmで23℃の金属板を垂直に立て、片面全体に23℃
の塗料組成物を刷毛塗りし、作業性を評価する。 ◎…皮膜のタレがなく、均一に塗布できる。 ○…皮膜の下部にやや弛みが見られるが、ほぼ均一に塗
布できる。 ×…塗布後に液ダレが起こり、均一に塗布できない。
【0059】(4)引張強さ(kg/cm2 )及び伸び
(%) 塗料組成物の皮膜(厚さ約900μm)につきJIS
Z 1708に準拠した引張強さ及び伸びを測定する。
【0060】(5)剥離抗力 表面脱脂処理したSPCC鋼板上に、塗料組成物を刷毛
塗りして片面に塗膜(乾燥厚約150μm)を設け、こ
の鋼板を23℃の雰囲気中に放置する。放置48時間後
及び3ヵ月後に塗膜の剥離抗力を測定(JIS Z 1
708に準拠)する。尚、塗膜が、鋼板から剥離できな
いもの、あるいは剥離途中で破断したものは×印をもっ
て示した。
【0061】(6)耐候性試験後の剥離抗力 表面脱脂処理したSPCC鋼板(70×120mm)の
表面(片側)に、塗料組成物を刷毛塗りして片面に塗膜
(乾燥厚約150μm)を設け、この鋼板を23℃の雰
囲気中に48時間放置する。その後、その鋼板をサンシ
ャインスーパーロングライフウェザーメーター(スガ試
験機製、型番WEL−SUN−HCH、鋼板上の塗膜面
に対しカーボンアーク光照射20分後、散水18分の繰
返し、試験片表面温度63℃)を用いて、400時間及
び800時間処理した後、塗膜の剥離抗力を測定(JI
S Z 1708に準拠)する。尚、塗膜が、鋼板から
剥離できないもの、あるいは塗膜が剥離途中で破断した
ものは×印をもって示した。
【0062】(7)剥離作業性 (イ)基体が鋼板の場合 表面脱脂処理したSPCC鋼板(300×300mm)
上の片面全体に、塗料組成物を刷毛塗りして塗膜(乾燥
厚約150μm)を設けた。この鋼板を、実施例1〜2
3及び29〜31、比較例1〜11は耐候性試験400
時間した後、実施例24〜28及び比較例12〜14は
23℃の雰囲気中に3ヵ月放置した後、実施例32〜3
8、比較例15〜17は耐候性試験800時間した後
に、鋼板の各外縁から5mm内側の塗膜上に各外縁と並
行して鋭利な刃物により鋼板面にまで達する線状の切れ
目を入れる。次いで、各外縁部の巾5mmの塗膜を除く
内側の塗膜(約295×295mm)を、手で一気に鋼
板より剥離し、剥離作業性を基準に従い評価する。
【0063】(ロ)基体が厚布の場合 50×50cmの木綿製厚布(経糸16本/cm、緯糸
13本/cmの織物密度を有し、単位面積当たりの重量
が約0.04g/cm2 であり、粗面を有する綿カンバ
ス)を、厚さ12mmの平板状の合板の上に、シワがで
きないように張って固定する。次いで、この厚布上に、
それに密着させて長さ約60cmの4本の細い銅線を各
々が30cm×30cmのほぼ正方形を形づくるように
張る。表面に4本の銅線が密着している厚布全体の表面
を塗料組成物を用いてスプレー法により2回塗装して塗
膜(乾燥厚約150μm)を設け、これを23℃の雰囲
気中に放置する。
【0064】放置48時間後、4本の銅線の片端を1本
づつ順次塗膜面と反対側にゆっくりと引っ張っていくこ
とにより銅線のあった部分の塗膜を切断して、厚布上に
約30cm×30cmのほぼ正方形に切断された塗膜を
得る。
【0065】次いで、各外縁部を除く内側の塗膜(約3
0cm×30cm)を、手で一気に厚布より剥離し、剥
離作業性を基準に従い評価する。
【0066】*剥離作業性の評価基準[上記の(イ)及
び(ロ)に共通] ◎…放置中に自然剥離しておらず、全体を連続した柔軟
な膜として大きな抵抗なく剥離できる。 ○…膜がやや硬い、伸びが大きい、剥離に抵抗がある、
あるいは一部に自然剥離がある等が認められるものの、
全体を連続した膜として剥離できる。 ×…膜が剥離できない、膜が破断してしまい全体を連続
した膜として剥離できない、膜の一部が破れて剥離され
ずに残る、膜が伸びすぎて一気に剥離できない、あるい
は放置中に塗膜面積の50%以上が自然剥離している。
【0067】(8)ブリード性 上記の(5)剥離抗力を測定するのと同様な方法で得た
片面に塗膜を設けた鋼板(放置3ヵ月後)の塗膜表面を
指で軽く触れたときのベタツキなどの程度によりブリー
ド性を評価する。 ◎…ベタツキをほとんど感じず、ブリード性が低く、優
れている。 ○…ややベタツキを感ずる。 ×…ベタツキが大で、ブリード性が高く、滑りもあって
不良。
【0068】(9)耐水性及び耐熱性 表面を脱脂処理したSPCC鋼板に、塗料組成物を刷毛
で塗布し、これを23℃の雰囲気中に48時間放置して
塗膜(乾燥厚約150μm)を設ける。この塗膜を設け
た鋼板を試料として塗膜の耐水性及び耐熱性を評価す
る。 耐水性 試料鋼板を温度20℃に保った水中に72時間浸漬した
のち、水中より取出して塗膜の外観を目視観察する。 ◎…変化なし。 ○…かすかにくもりを生ずる、あるいはわずか変色す
る。 ×…白化あるいは変色する。
【0069】耐熱性 試料鋼板を80℃に保ったオーブン中に、塗膜面を上に
し、かつ重ねない状態で48時間放置したのち取り出し
て放冷後、塗膜の外観、剥離性を加熱前と比較評価す
る。
【0070】◎…変化なし。 ○…塗膜面にやや粘着性を生ずるが、剥離性は変化な
し。 ×…剥離抵抗の大巾増大、塗膜の脆化により塗膜の全部
あるいは一部が剥離出来ず、又は塗膜が着色する。
【0071】(10)タレ限界膜厚の測定(JIS K
5400−1990に準拠) サグテスター(太平理化工業社製、垂れ試験器、BOX
型)により、表面が平滑なガラス平板(厚さ5mm)上
に塗料組成物を塗布して、互に厚さの異る幅約19mm
の5本の帯状未乾燥塗膜をもうける。塗布後直ちに、厚
い塗膜ほど下に位置し、かつサグテスターの軌跡線が水
平になるように、そのガラス板を鉛直にして、23℃×
50%RHの雰囲気中に5分間保持する。5分間保持
後、5本の塗膜の塗料の流れ(たるみ)の状態を調べ、
たるみの発生しない塗膜のうち最大厚さの塗膜を形成し
たサグテスターのすきま(μm)を、その塗料組成物の
タレ限界膜厚(μm)とする。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】
【0081】
【表10】
【0082】(注)*酸化防止剤 物質A:2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−t
−ブチルフェノール)/商品名ノクラックNS−6(大
内新興製) 物質B:テトラキス[メチレン−3−(3´,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン/イルガノックス1010(C.Geigy
製) 物質C:2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン/Ant
age−DAH(川口化学製) 物質D:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(B
HT)/商品名ヨシノックスBHT(吉富製薬製) 物質E:2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル/NoclizerM−17( 大内新興製)
【0083】**紫外線吸収剤 物質:2,2´−ジ−ヒドロキシ−4,4´−ジメト
キシベンゾフェノン/商品名Uvinul D−49
(BASF製) 物質:フェニルサリシレート/Seesorb 20
1(シブロ化成製) 物質:2−(2´−ヒドロキシ−3´−t−ブチル−
5´−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール
/Tinuvin 326(C.Geigy製) 物質:ニッケルジブチルジチオカーバメート/Ant
igeneNBC(住友化学製) 物質:エチル−2−シアノ−3,3´−ジフェニルア
クリレート/UvinulN−539(BASF製)
【0084】
【表11】
【0085】
【表12】
【0086】
【表13】
【0087】
【表14】
【0088】
【表15】
【0089】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の易剥離性塗
料組成物は、保存安定性、塗布作業性に優れ、かつ該組
成物を用いて基体の面に設けた塗膜は、長期にわたり良
好な易剥離性を保ち、ブリードが少ない性状を示し、耐
水性が良好で、基体の一時的の保護、遮蔽、彩色などに
おいて優れた効果を発揮する。
【0090】それらに加えて、本発明の易剥離性塗料組
成物に酸化防止剤として非昇華性ヒンダードフェノール
系化合物を配合したものは、塗膜の耐候性が良好で、塗
膜が長期間優れた性状を保つ効果が得られる。また、易
剥離性塗料組成物にタレ止め剤を配合したものは、塗布
時における液ダレが少なく、均一な膜厚の塗膜が得られ
る効果が得られ、特に傾斜面または垂直面の塗装に有利
である。さらに、易剥離性塗料組成物に紫外線吸収剤を
配合したものは、塗膜の耐候性が良好で、塗膜が長期間
優れた性状を保つ効果が得られる。
【0091】そして、酸化防止剤、タレ止め剤および紫
外線吸収剤を適宜選択して配合することにより、塗膜の
耐候性が良好で、塗膜が長期間優れた性状の維持、塗布
時のタレ防止、均一な膜厚の塗膜の形成などのそれぞれ
の優れた利点を配合組成に応じて相乗して得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 昭夫 群馬県渋川市中村1135番地 電気化学工業 株式会社渋川工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルブチラール樹脂(A)100
    重量部に対し、大気圧下190℃で2時間加熱したとき
    の加熱減量が50重量%以下である1種以上の可塑剤
    (B)を5〜100重量部、レシチン(C)を0.1〜
    5重量部、非昇華性ヒンダードフェノール系化合物
    (D)を0.2〜2重量部及び有機溶剤(E)を含有し
    てなる易剥離性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルブチラール樹脂(A)100
    重量部に対し、大気圧下190℃で2時間加熱したとき
    の加熱減量が50重量%以下である1種以上の可塑剤
    (B)を5〜100重量部、レシチン(C)を0.1〜
    5重量部、微粉シリカ及び/又は有機ベントナイトから
    なるタレ止め剤(F)を5〜30重量部及び有機溶剤
    (E)を含有してなる易剥離性塗料組成物。
  3. 【請求項3】 ポリビニルブチラール樹脂(A)100
    重量部に対し、大気圧下190℃で2時間加熱したとき
    の加熱減量が50重量%以下である1種以上の可塑剤
    (B)を5〜100重量部、レシチン(C)を0.1〜
    5重量部、非昇華性ヒンダードフェノール系化合物
    (D)を0.2〜2重量部、微粉シリカ及び/又は有機
    ベントナイトからなるタレ止め剤(F)を5〜30重量
    部及び有機溶剤(E)を含有してなる易剥離性塗料組成
    物。
  4. 【請求項4】 ポリビニルブチラール樹脂(A)100
    重量部に対し、大気圧下190℃で2時間加熱したとき
    の加熱減量が50重量%以下である1種以上の可塑剤
    (B)を5〜100重量部、レシチン(C)を0.1〜
    5重量部、非昇華性ヒンダードフェノール系化合物
    (D)を0.2〜2重量部、微粉シリカ及び/又は有機
    ベントナイトからなるタレ止め剤(F)を5〜30重量
    部、紫外線吸収剤(G)を1〜5重量部及び有機溶剤
    (E)を含有してなる易剥離性塗料組成物。
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