JP2003253122A - シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化樹脂 - Google Patents

シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化樹脂

Info

Publication number
JP2003253122A
JP2003253122A JP2002054544A JP2002054544A JP2003253122A JP 2003253122 A JP2003253122 A JP 2003253122A JP 2002054544 A JP2002054544 A JP 2002054544A JP 2002054544 A JP2002054544 A JP 2002054544A JP 2003253122 A JP2003253122 A JP 2003253122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin
resin composition
component
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002054544A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4050070B2 (ja
Inventor
Yoshiji Morita
好次 森田
Hiroshi Ueki
浩 植木
Haruhiko Furukawa
晴彦 古川
Koji Nakanishi
康二 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2002054544A priority Critical patent/JP4050070B2/ja
Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority to PCT/JP2003/001608 priority patent/WO2003072656A1/en
Priority to DE60323730T priority patent/DE60323730D1/de
Priority to EP03705204A priority patent/EP1478695B1/en
Priority to US10/504,338 priority patent/US7138467B2/en
Priority to AU2003208009A priority patent/AU2003208009A1/en
Priority to AT03705204T priority patent/ATE409208T1/de
Publication of JP2003253122A publication Critical patent/JP2003253122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4050070B2 publication Critical patent/JP4050070B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L61/00Compositions of condensation polymers of aldehydes or ketones; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L61/04Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only
    • C08L61/06Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only of aldehydes with phenols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • C08L83/06Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/0008Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
    • C08K5/0066Flame-proofing or flame-retarding additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融粘度が低く、有機樹脂への分散性や反応
性が良好であるシリコーンレジン組成物、成形性が良好
であり、優れた難燃性を有する硬化樹脂を形成し、ハロ
ゲン化エポキシ樹脂やアンチモン系酸化物を含有してい
ないので、人体・環境に対する悪影響が少ない硬化性樹
脂組成物、および人体・環境に対する悪影響が少なく、
優れた難燃性を有する硬化樹脂を提供する。 【解決手段】 (A)平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e で示され、軟化点が25℃を超えるシリコーンレジン、
および(B)25℃において液状のシリコーンレジンか
らなるシリコーンレジン組成物、(I)硬化性樹脂、
(II)前記(A)成分のシリコーンレジン、および(II
I)前記(B)成分のシリコーンレジンからなる硬化性
樹脂組成物、および該硬化性樹脂組成物を硬化してなる
硬化樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコーンレジン組
成物、硬化性樹脂組成物、および硬化樹脂に関し、詳し
くは、溶融粘度が低く、有機樹脂への分散性や反応性が
良好であるシリコーンレジン組成物、成形性が良好であ
り、優れた難燃性を有する硬化樹脂を形成し、ハロゲン
化エポキシ樹脂やアンチモン系酸化物を含有していない
ので、人体・環境に対する悪影響が少ない硬化性樹脂組
成物、および人体・環境に対する悪影響が少なく、優れ
た難燃性を有する硬化樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平6−298940号公報に開示さ
れているように、原料であるシランあるいはシロキサン
の組み合わせや反応条件によって、任意の分子量、軟化
点、ガラス転移点を有するシリコーンレジンを調製する
ことができるが、その溶融粘度を調整することは困難で
あり、それを有機樹脂に配合した場合の分散性や反応性
を調節することは困難であった。
【0003】一方、硬化性樹脂組成物は、誘電特性、体
積抵抗率、絶縁破壊強度等の電気特性、および曲げ強
度、圧縮強度、衝撃強度等の機械的特性が優れる硬化樹
脂を形成できるが、その難燃性を向上させるためには、
ハロゲン含有化合物や三酸化アンチモン等のアンチモン
系酸化物を配合しなければならず、アンチモン系酸化物
の粉体毒性、あるいは得られる硬化樹脂が燃焼時に有毒
ガスを発生することから、人体、環境に対する影響が懸
念されている。
【0004】硬化性樹脂にシリコーンレジンを配合し
て、硬化前の流動性を向上させ、硬化樹脂の可撓性、耐
湿性、耐熱衝撃性を向上させることが特開平6−298
897号公報により開示されており、また、硬化性樹脂
にシリコーンレジンを配合して、硬化樹脂の難燃性を向
上させることが特開平11−222559号公報および
特開平11−323086号公報等により開示されてい
る。しかし、特開平6−298897号公報により開示
される硬化性樹脂組成物では、得られる硬化樹脂の難燃
性が不十分であるという問題があり、一方、特開平11
−222559号公報および特開平11−323086
号公報により開示される硬化性樹脂組成物は、成形時に
金型汚れを発生したりして成形性が悪いという問題があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解決するため鋭意努力した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明の目的は、溶融粘度が低く、有機
樹脂への分散性や反応性が良好であるシリコーンレジン
組成物、成形性が良好であり、優れた難燃性を有する硬
化樹脂を形成し、ハロゲン化エポキシ樹脂やアンチモン
系酸化物を含有していないので、人体・環境に対する悪
影響が少ない硬化性樹脂組成物、および人体・環境に対
する悪影響が少なく、優れた難燃性を有する硬化樹脂を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のシリコーンレジ
ン組成物は、(A)平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e {式中、R1、R2、およびR3は同じか、または相異な
る一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であ
り、但し、分子中のR1〜R3の合計数に対して、0.1
〜40モル%は前記エポキシ基含有有機基であり、10
モル%以上はフェニル基であり、Xは水素原子またはア
ルキル基であり、aは正数であり、bは0または正数で
あり、cは0または正数であり、dは0または正数であ
り、eは0または正数であり、かつb/aは0〜10の
数であり、c/aは0〜0.5の数であり、d/(a+b
+c+d)は0〜0.3の数であり、e/(a+b+c+
d)は0〜0.4の数である。}で示され、軟化点が25
℃を超えるシリコーンレジン、および(B)25℃にお
いて液状のシリコーンレジンからなることを特徴とす
る。
【0007】また、本発明の硬化性樹脂組成物は、
(I)硬化性樹脂、(II)平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e {式中、R1、R2、およびR3は同じか、または相異な
る一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であ
り、但し、分子中のR1〜R3の合計数に対して、0.1
〜40モル%は前記エポキシ基含有有機基であり、10
モル%以上はフェニル基であり、Xは水素原子またはア
ルキル基であり、aは正数であり、bは0または正数で
あり、cは0または正数であり、dは0または正数であ
り、eは0または正数であり、かつb/aは0〜10の
数であり、c/aは0〜0.5の数であり、d/(a+b
+c+d)は0〜0.3の数であり、e/(a+b+c+
d)は0〜0.4の数である。}で示される、軟化点が2
5℃を超えるシリコーンレジン、および(III)25℃
において液状のシリコーンレジンからなることを特徴と
する。
【0008】また、本発明の硬化樹脂は、上記の硬化性
樹脂組成物を硬化してなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明のシリコーンレ
ジン組成物を詳細に説明する。(A)成分は、平均単位
式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e で示され、軟化点が25℃を超えるシリコーンレジンで
ある。上式中、R1、R2 、およびR3は同じか、または
相異なる一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基
である。この一価炭化水素基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、
ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニ
ル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基
等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラル
キル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル
エチル基等の置換アルキル基が例示される。また、この
エポキシ含有有機基としては、2,3−エポキシプロピ
ル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペン
チル基等のエポキシアルキル基;2−グリシドキシエチ
ル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシ
ブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)プロピル基等のエポキシシクロヘキ
シルアルキル基が例示される。但し、分子中のR1〜R3
の合計数に対して0.1〜40モル%は前記のエポキシ
基含有有機基である。これは、エポキシ基含有有機基の
含有量が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコ
ーンレジン組成物を有機樹脂に配合した場合に、その有
機樹脂組成物の成形時にブリードしたり、また、その成
形物の可撓性、耐湿性、および耐熱衝撃性が低下する傾
向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超える
と、その成形物の機械的特性が低下する傾向があるから
である。また、有機樹脂に対する親和性が優れることか
ら、R1〜R3の合計数に対して10モル%以上がフェニ
ル基であることが必要である。特に、R1の10モル%
以上がフェニル基であることが好ましく、さらには、R
1の30モル%以上がフェニル基であることが好まし
い。また、上式中のXは水素原子またはアルキル基であ
り、このアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基が例示される。
【0010】また、上式中のaは正数であり、bは0ま
たは正数であり、cは0または正数であり、dは0また
は正数であり、eは0または正数であり、かつb/aは
0〜10の数であり、c/aは0〜0.5の数であり、
d/(a+b+c+d)は0〜0.3の数であり、e/(a
+b+c+d)は0〜0.4の数である。これは、b/a
が10を超えるシリコーンレジンは、その軟化点が25
℃以下となったり、また、有機樹脂との親和性が低くな
るからである。また、c/(a+b+c)が0.3を超え
るシリコーンレジンは有機樹脂に対する分散性が低下す
る傾向があるからである。
【0011】このような(A)成分の重量平均分子量は
限定されないが、500〜50,000の範囲内である
ことが好ましく、特には、500〜10,000の範囲
内であることが好ましい。また、(A)成分の軟化点は
25℃を超えれば特に限定されないが、好ましくは40
〜250℃の範囲内であり、特に好ましくは40〜15
0℃の範囲内である。これは、軟化点が上記範囲の下限
未満であるシリコーンレジンは、これを配合する有機樹
脂の成形時にブリードして金型を汚染したり、成形物の
機械的特性を低下させる傾向があるからであり、一方、
上記範囲の上限を超えるシリコーンレジンは、有機樹脂
に均一に分散させることが困難となる傾向があるからで
ある。
【0012】このような(A)成分のシリコーンレジン
を調製する方法は限定されないが、例えば、(A')
(i)式: R4SiO3/2 (式中、R4は一価炭化水素基である。)で示される単
位、(ii)式: R5 2SiO2/2 (式中、R5は同じか、または相異なる一価炭化水素基
である。)で示される単位、(iii)式: R6 3SiO1/2 (式中、R6は同じか、または相異なる一価炭化水素基
である。)で示される単位、および(iv)式: SiO4/2 で示される単位からなる群より選択される少なくとも1
種の単位を有するシランもしくはシロキサンの1種また
は2種以上の混合物と、(A")一般式: R78 fSi(OR9)(3- f ) (式中、R7はエポキシ基含有有機基であり、R8は一価
炭化水素基であり、R9 はアルキル基であり、fは0、
1、または2である。)で示されるエポキシ基含有アル
コキシシランもしくはその部分加水分解物を塩基性触媒
により反応させる方法が好ましい。
【0013】上記の製造方法において、(A')成分は
主原料であり、上記(i)〜(iv)で示される単位から
なる群より選択される少なくとも1種の単位を有するシ
ランもしくはシロキサンの1種または2種以上の混合物
である。このような(A')成分としては、(i)で示
される単位のみからなるシランまたはシロキサン、(i
i)で示される単位のみからなるシランまたはシロキサ
ン、(iii)で示される単位のみからなるシランまたは
シロキサン、(iv)で示される単位のみからなるシラン
またはシロキサン、(i)で示される単位と(ii)で示
される単位からなるシロキサン、(i)で示される単位
と(iii)で示される単位からなるシロキサン、(i)
で示される単位と(iv)で示される単位からなるシロキ
サン、(i)で示される単位と(ii)で示される単位と
(iii)で示される単位からなるシロキサン、(i)で
示される単位と(ii)で示される単位と(iv)で示され
る単位からなるシロキサン、(i)で示される単位と
(ii)で示される単位と(iii)で示される単位と(i
v)で示される単位からなるシロキサンが例示される。
なお、式中のR4、R5、およびR6は同じか、または相
異なる一価炭化水素基であり、前記R1、R2、またはR
3と同様の一価炭化水素基が例示される。R4の10モル
%以上がフェニル基であることが好ましく、特に、R4
の30モル%以上がフェニル基であることが好ましい。
【0014】このような(A')成分のシランもしくは
シロキサンとしては、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロ
プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、
これらの加水分解縮合物が例示される。
【0015】また、上記の製造方法において、(A")
成分はエポキシ基含有有機基を導入するための成分であ
り、一般式: R78 fSi(OR9)(3- f ) で示されるエポキシ基含有アルコキシシランもしくはそ
の部分加水分解物である。式中のR7はエポキシ基含有
有機基であり、前記R1、R2、またはR3と同様のエポ
キシ基含有有機基が例示される。また、式中のR8は一
価炭化水素基であり、前記R1、R2、またはR3と同様
の一価炭化水素基が例示される。また、式中のR9はア
ルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基が例示さ
れる。また、式中のfは0、1、または2であり、好ま
しくは0である。
【0016】このようなエポキシ基含有アルコキシシラ
ンとしては、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエト
キシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブト
キシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、
2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、
2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリ
シドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキ
シシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラ
ン、2,3−エポキシプロピルトリエトキシシランが例
示される。
【0017】上記の製造方法では、(A')成分と
(A")成分を塩基性触媒により反応させる。この塩基
性触媒は、(A')成分と(A")成分を共加水分解した
り、縮合反応させたり、さらには平衡反応させるための
触媒であり、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;ナト
リウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド、
セシウム−t−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキ
シド;ナトリウムシラノレート化合物、カリウムシラノ
レート化合物、セシウムシラノレート化合物等のアルカ
リ金属のシラノール化合物が挙げられ、好ましくは、カ
リウム系あるいはセシウム系の塩基性触媒である。
(A')成分と(A")成分を共加水分解・縮合反応させ
るために、必要に応じて水を添加してもよい。また、
(A')成分と(A")成分を反応させた後、必要に応じ
て有機溶剤により反応系中の固形分濃度を調節し、さら
に反応させてもよい。
【0018】上記の製造方法では、平衡化反応により、
シロキサン結合の切断および再結合がランダムに起こ
り、その結果、得られたエポキシ基含有シリコーンレジ
ンは平衡状態となる。この反応温度は、反応温度が低い
と平衡化反応が十分に進行せず、また反応温度が高すぎ
るとケイ素原子結合有機基が熱分解することから、80
℃〜200℃であることが好ましく、特に100℃〜1
50℃であることが好ましい。また、80〜200℃の
沸点を有する有機溶剤を選択することにより、還流温度
で容易に平衡化反応を行うことができる。なお、平衡化
反応は、塩基性触媒を中和することにより停止すること
ができる。この中和のため、炭酸ガス、カルボン酸等の
弱酸を添加することが好ましい。中和により生成した塩
は、濾過または水洗することにより簡単に除去すること
ができる。
【0019】(B)成分は25℃において液状のシリコ
ーンレジンであり、本発明のシリコーンレジン組成物の
有機樹脂への分散性を向上させるための成分である。
(B)成分の25℃における粘度は特に限定されない
が、好ましくは5〜100,000mPa・sの範囲内
であり、特に好ましくは10〜5,000mPa・sの
範囲内である。また、(B)成分の数平均分子量は特に
限定されないが、標準ポリスチレン換算で500〜5,
000の範囲内であることが好ましく、特に、1,00
0〜4,000の範囲内であることが好ましい。
【0020】(B)成分の分子構造は特に限定されない
が、(A)成分と同様に、式: R1SiO3/2 で示される単位(T単位)、式: R2 2SiO2/2 で示される単位(D単位)、式: R3 3SiO1/2 で示される単位(M単位)、および式: SiO4/2 で示される単位(Q単位)からなる群より選択される少
なくとも1種の単位を有するシリコーンレジンであるこ
とが好ましい。また、(B)成分はシラノール基、ある
いはケイ素原子結合アルコキシ基等の加水分解性基を有
していてもよい。このような(B)成分は、例えば、平
均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e で示される。上式中、R1、R2、およびR3は同じか、
または相異なる一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有
有機基であり、前記と同様の基が例示される。また、上
式中、Xは水素原子またはアルキル基であり、前記と同
様の基が例示される。また、上式中、aは正数であり、
bは0または正数であり、cは0または正数であり、d
は0または正数であり、eは0または正数であり、かつ
b/aは0〜10の数であり、c/aは0〜0.5の数
であり、d/(a+b+c+d)は0〜0.3の数であ
り、e/(a+b+c+d)は0〜1の数である。このよ
うな(B)成分のシリコーンレジンを調製する方法は限
定されず、前記(A)成分と同様の方法により調製する
ことができる。
【0021】本発明のシリコーンレジン組成物におい
て、(B)成分の含有量は限定されないが、(A)成分
100重量部に対して0.15〜200重量部の範囲内
であることが好ましい。これは、(B)成分の含有量が
上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーンレジ
ン組成物の有機樹脂への分散性が低下する恐れがあるか
らであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる
シリコーンレジン組成物が液状となり、これを含有する
有機樹脂の成形性が低下する恐れがあるからである。
【0022】本発明のシリコーンレジン組成物を調製す
る方法は限定されないが、(A)成分と(B)成分を溶
融状態で混合する方法、(A)成分の有機溶剤溶液に
(B)成分を混合したのち、有機溶剤を除去する方法が
挙げられる。その際に用いることのできる混合装置とし
ては、一軸または二軸の連続混合機、二本ロール、ロス
ミキサー、ニーダミキサー、脱溶剤が可能な減圧装置を
備えた混合機が例示され、また、有機溶剤としては、ト
ルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン系溶剤が例示される。
【0023】このような本発明のシリコーンレジン組成
物の100℃における溶融粘度は限定されないが、10
万mPa・s以下であることが好ましく、特に、1万m
Pa・s以下であることが好ましい。また、本発明のシ
リコーンレジン組成物の160℃における溶融粘度は限
定されないが、1万mPa・s以下であることが好まし
い。また、本発明のシリコーンレジン組成物は25℃に
おいて固体状であることが好ましく、その融点は40℃
〜150℃の範囲内であることが好ましい。
【0024】このような本発明のシリコーンレジン組成
物は、有機樹脂に耐熱性、難燃性、撥水性等を付与する
ための添加剤として有用である。本発明のシリコーンレ
ジン組成物を配合し得る有機樹脂としては、硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂が挙げられ、硬化性樹脂としては、フ
ェノール樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、
キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアル
デヒド樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、イミド樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
アニリン樹脂、スルホン−アミド樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂、これらの共重合体樹脂、およびこれ
らの樹脂の少なくとも2種以上の混合物が例示され、熱
可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1ペン
テン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体か
らなるポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/プロピレン共重合体、これらα−オレフィン
と酢酸ビニル、メチルメタクリレート、マレイン酸等の
α−オレフィン以外の単量体との共重合体からなるエチ
レン/酢酸ビニル共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸
エステル共重合体等のオレフィン系樹脂;アクリル酸、
メタアクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルシクロヘキシル、(メタ)アク
リル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリ
シジル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート等の多官能(メタ)アクリレート類等のアクリ
ル系単量体の単独重合体または共重合体、これらのアク
リル系単量体とスチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系単量体、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のビニル系単量体、フェニルマレイミド、シクロヘ
キシルマレイミド、無水マレイミド等のマレイミド系単
量体との共重合体等のアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ
化ビニリデン等のハロゲン化ビニル系樹脂;ポリスチレ
ン、高衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジ
エン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニト
リル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/アクリル
ゴム/スチレン共重合体、アクリロニトリル/エチレン
プロピレンゴム/スチレン共重合体等のスチレン系樹
脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテ
レフタレート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート/イソフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン6/66、ナイロン6
/12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1
1、ナイロン12等のポリアミド系樹脂;ポリビニルア
ルコール系樹脂;ポリアセタール等のポリオキシアルキ
レン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリ酢酸ビニル
系樹脂;ポリサルフォン系樹脂;ポリエーテルサルフォ
ン系樹脂;ポリフェニレンサルファイド等のポリアリー
レンサルファイド系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリ
イミド系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテル
イミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン系樹脂;液
晶ポリエステル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、
エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素
系樹脂、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、フッソ系エラストマ
ー、塩化ビニル系エラストマー、ポリアミド系エラスト
マー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラス
トマー樹脂;およびこれら熱可塑性樹脂の二種以上の混
合物や共重合体が例示される。
【0025】本発明のシリコーンレジン組成物を有機樹
脂へ配合する場合、その添加量は限定されないが、有機
樹脂100重量部に対して0.1〜100重量部の範囲
内であることが好ましく、特に、0.5〜50重量部の
範囲内であることが好ましい。
【0026】次に、本発明の硬化性樹脂組成物について
詳細に説明する。(I)成分の硬化性樹脂は本組成物の
主剤であり、硬化性のものであれば特に限定されず、そ
の硬化方法としては、熱硬化、紫外線または放射線等の
高エネルギー線硬化、湿気硬化、縮合型硬化、付加反応
硬化が例示される。また、その性状も限定されず、25
℃において液状あるいは固体状のいずれの状態であって
もよい。このような(I)成分としては、前記の硬化性
樹脂が例示され、特に、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、イミド樹脂、またはシリコーン−エポキシ樹脂であ
ることが好ましい。
【0027】このエポキシ樹脂はグリシジル基や脂環式
エポキシ基を有するものであれば特に限定されないが、
具体的には、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル
型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹
脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルS型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポ
キシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ポリ
ビニルフェノール型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型
エポキシ樹脂、ジフェニルサルホン型エポキシ樹脂、ト
リフェノールアルカン型エポキシ樹脂、クレゾール・ナ
フトール共縮合型エポキシ樹脂、ビスフェニルエチレン
型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、スチルベ
ン型エポキシ樹脂、スピロクマロン型エポキシ樹脂、ノ
ルボルネン型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、
イミド基含有エポキシ樹脂、マレイミド基含有エポキシ
樹脂、アリル基変性エポキシ樹脂、重質油やピッチ類を
原料としたエポキシ樹脂、さらには得られる硬化物の撥
水性を向上させ、またその硬化物を低応力するために、
シラン、ポリアルキルシロキサン、あるいはフルオロア
ルキル基を化学的に結合したエポキシ樹脂が例示され
る。特に、結晶性樹脂であることが好ましく、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキ
シ樹脂、ビフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニ
ルスルホン型エポキシ樹脂が例示され、具体的には、一
般式:
【化1】 で示されるビフェニル型エポキシ樹脂、一般式:
【化2】 で示されるビフェニル型エポキシ樹脂、一般式:
【化3】 で示されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、一般式:
【化4】 で示されるビスフェノールF型エポキシ樹脂、一般式:
【化5】 で示されるスチルベン型エポキシ樹脂、一般式:
【化6】 で示されるビフェニルエーテル型エポキシ樹脂、一般
式:
【化7】 で示されるビフェニルスルホン型エポキシ樹脂が例示さ
れる。上式中、Rは同じか、または相異なる水素原子も
しくはアルキル基であり、Rのアルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が例示され
る。また、上式中nは正の整数である。(I)成分の結
晶性エポキシ樹脂としては、本組成物の成形性が良好
で、かつ、得られる硬化物の難燃性が良好であることか
ら、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。このビフェ
ニル型エポキシ樹脂としては、4,4'−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3',5,5'−テトラメチルビ
フェニル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,3',5,5'−テトラエチルビフェニル、4,4'−
ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3',5,5'−テ
トラブチルビフェニルが例示され、例えば、油化シェル
エポキシ株式会社製のYX4000HKとして入手可能
である。
【0028】また、フェノ−ル樹脂として、具体的に
は、ポリビニルフェノール型フェノール樹脂、フェノー
ルノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック
型フェノール樹脂、ビフェノール型フェノール樹脂、ビ
フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ナフトール型
フェノール樹脂、テルペン型フェノール樹脂、フェノー
ルジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノール
アラルキル型フェノール樹脂、ナフトールアラルキル型
フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型フェノール
樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、クレゾ
ール・ナフトール共縮合型フェノール樹脂、キシレン・
ナフトール共縮合型フェノール樹脂、重質油やピッチ類
を原料としたフェノール樹脂、さらには得られる硬化物
の撥水性を向上させ、またその硬化物を低応力するため
に、シラン、ポリアルキルシロキサン、あるいはフルオ
ロアルキル基を化学的に結合したフェノール樹脂が例示
される。フェノール樹脂としては、その種類は特に限定
されない。フェノールアラルキル型やビフェノール型、
ナフトール型、ノボラック型などが例示される。本組成
物を硬化して得られる硬化物の難燃性が優れることか
ら、フェノールアラルキル型フェノール樹脂が好まし
い。このフェノールアラルキル型フェノール樹脂として
は、一般式:
【化8】 で示されるフェノールアラルキル型フェノール樹脂、一
般式:
【化9】 で示されるフェノールアラルキル型フェノール樹脂、一
般式:
【化10】 で示されるフェノールアラルキル型フェノール樹脂、一
般式:
【化11】 で示されるフェノールアラルキル型フェノール樹脂が例
示される。上式中のnは正の整数である。このようなフ
ェノールアラルキル型フェノール樹脂は、例えば、三井
化学株式会社製のミレックスXLC−3Lとして入手可
能である。
【0029】また、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の組
み合わせによる硬化性樹脂組成物が好ましい。エポキシ
樹脂としては、結晶性ビフェニル型エポキシ樹脂が成形
性の点で好ましく、さらには、フェノール樹脂として、
特に、フェノールアラルキル型フェノール樹脂との組み
合わせが好ましい。この場合、エポキシ樹脂とフェノー
ル樹脂の配合比は特に限定されないが、エポキシ官能基
数/フェノール官能基数の比が0.5〜2.5の範囲内で
あることが好ましい。また、エポキシ樹脂とフェノール
樹脂は予め混合されていてもよく、(II)成分や(II
I)成分との混合時に別々に配合されても良い。
【0030】(II)成分は本組成物の成形性を低下させ
ることなく、本組成物を硬化して得られる硬化樹脂の難
燃性を向上させるための成分であり、平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e で示され、軟化点が25℃を超えるシリコーンレジンで
ある。上式中、R1、R2 、およびR3は同じか、または
相異なる一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基
であり、前記と同様の基が例示される。分子中のR1
3の合計数に対して0.1〜40モル%はエポキシ基含
有有機基である。これは、エポキシ基含有有機基の含有
量が上記範囲の下限未満であると、得られる硬化性樹脂
組成物の成形時にブリードしたり、また、得られる硬化
樹脂の可撓性、耐湿性、および耐熱衝撃性が低下する傾
向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超える
と、得られる硬化物の機械的特性が低下する傾向がある
からである。また、(I)成分との親和性が優れ、これ
らによく分散でき、得られる硬化樹脂に十分な難燃性を
付与できることから、R1〜R3の合計数に対して10モ
ル%以上がフェニル基であることが必要である。特に、
1の10モル%以上がフェニル基であることが好まし
く、さらには、R1の30モル%以上がフェニル基であ
ることが好ましい。また、上式中のXは水素原子または
アルキル基であり、前記と同様の基が例示される。
【0031】また、上式中のaは正数であり、bは0ま
たは正数であり、cは0または正数であり、dは0また
は正数であり、eは0または正数であり、かつb/aは
0〜10の数であり、c/aは0〜0.5の数であり、
d/(a+b+c+d)は0〜0.3の数であり、e/(a
+b+c+d)は0〜0.4の数である。これは、b/a
が10を超えるシリコーンレジンは、その軟化点が著し
く低くなったり、また、(I)成分との親和性が低くな
るからである。また、c/(a+b+c)が0.3を超え
るシリコーンレジンは(I)成分に対する分散性が低下
する傾向があるからである。
【0032】このような(II)成分の重量平均分子量は
限定されないが、好ましくは500〜50,000の範
囲内であり、特に好ましくは500〜10,000の範
囲内である。また、(II)成分の軟化点は25℃を超え
れば特に限定されないが、好ましくは40〜250℃の
範囲内であり、特に好ましくは40〜150℃の範囲内
である。これは、軟化点が上記範囲の下限未満であるシ
リコーンレジンは、硬化性樹脂組成物の成形時にブリー
ドして金型を汚染したり、前記組成物を硬化して得られ
る硬化物の機械的特性を低下させる傾向があるからであ
り、一方、上記範囲の上限を超えるシリコーンレジン
は、(I)成分に均一に分散させることが困難となる傾
向があるからである。このような(II)成分を調製する
方法は限定されず、前記と同様の方法が例示される。
【0033】本組成物において、(II)成分の含有量は
限定されないが、(I)成分100重量部に対して0.
1〜500重量部の範囲内であることが好ましく、特
に、0.5〜100重量部の範囲内であることが好まし
い。これは(II)成分の含有量が上記範囲の下限未満で
あると、優れた可撓性、耐湿性および耐熱衝撃性を有す
る硬化樹脂を得ることができなくなるおそれがあるから
であり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬化樹脂の
機械的強度が著しく低下するおそれがあるからである。
【0034】(III)成分は本組成物の難燃性を悪化さ
せずに、成形性を向上させるための成分であり、25℃
において液状のシリコーンレジンである。(III)成分
の25℃における粘度は特に限定されないが、好ましく
は5〜100,000mPa・sの範囲内であり、特に
好ましくは10〜5,000mPa・sの範囲内であ
る。また、(III)成分の数平均分子量は特に限定され
ないが、標準ポリスチレン換算で500〜5,000の
範囲内であることが好ましく、特に、1,000〜4,0
00の範囲内であることが好ましい。
【0035】(III)成分の分子構造は特に限定されな
いが、(II)成分と同様に、式: R1SiO3/2 で示される単位(T単位)、式: R2 2SiO2/2 で示される単位(D単位)、式: R3 3SiO1/2 で示される単位(M単位)、および式: SiO4/2 で示される単位(Q単位)からなる群より選択される少
なくとも1種の単位を有するシリコーンレジンであるこ
とが好ましい。また、(III)成分はシラノール基、あ
るいはケイ素原子結合アルコキシ基等の加水分解性基を
有していてもよい。このような(III)成分は、例え
ば、平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
4/2)d(XO1/2)e で示される。上式中、R1、R2、およびR3は同じか、
または相異なる一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有
有機基であり、前記と同様の基が例示される。また、上
式中、Xは水素原子またはアルキル基であり、前記と同
様の基が例示される。また、上式中、aは正数であり、
bは0または正数であり、cは0または正数であり、d
は0または正数であり、eは0または正数であり、かつ
b/aは0〜10の数であり、c/aは0〜0.5の数
であり、d/(a+b+c+d)は0〜0.3の数であ
り、e/(a+b+c+d)は0〜1の数である。このよ
うな(III)成分を調製する方法は限定されず、前記(I
I)成分と同様の方法により調製することができる。
【0036】本組成物において、(III)成分の含有量
は限定されないが、(I)成分100重量部に対して
0.15〜200重量部の範囲内であることが好まし
く、特に、0.5〜100重量部の範囲内であることが
好ましい。これは(III)成分の含有量が上記範囲の下
限未満であると、優れた可撓性、耐湿性および耐熱衝撃
性を有する硬化樹脂を得ることができなくなるおそれが
あるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬
化樹脂の機械的強度が著しく低下するおそれがあるから
である。
【0037】本組成物には、本発明の目的を損なわない
限りその他任意の成分として、(IV)無機充填剤を含有
してもよい。このような(IV)成分としては、ガラス繊
維、石綿、アルミナ繊維、アルミナとシリカを成分とす
るセラミック繊維、ボロン繊維、ジルコニア繊維、炭化
ケイ素繊維、金属繊維の繊維状充填剤;溶融シリカ、結
晶性シリカ、沈澱シリカ、ヒュームドシリカ、焼成シリ
カ、酸化亜鉛、焼成クレイ、カーボンブラック、ガラス
ビーズ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウ
ム、二酸化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭
化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化
チタン、酸化ベリリウム、カオリン、雲母、ジルコニア
等の粉粒体状充填剤、およびこれらの2種以上の混合物
が例示される。また、(IV)成分の平均粒径や形状は限
定されないが、成形性が優れることから、平均粒径が
0.1〜40μmである球状シリカであることが好まし
い。
【0038】本組成物において、(IV)成分の含有量は
限定されないが、(I)成分〜(III)成分の合計10
0重量部に対して400〜1,200重量部であること
が好ましい。これは、(IV)成分の含有量が上記範囲の
下限未満であると、得られる硬化樹脂の熱膨張係数が大
きくなり、応力によりクラックが発生しやすくなった
り、難燃性が低下するおそれがあるからであり、一方、
上記範囲の上限を超えると、得られる組成物の成形性が
低下するおそれがあるからである。
【0039】本組成物において、(I)成分中に(IV)
成分を良好に分散させ、また(I)成分と(IV)成分と
の親和性を向上させるためにシランカップリング剤、チ
タネートカップリング剤等のカップリング剤を用いるこ
とができる。シランカップリング剤としては、3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエ
ポキシ基含有アルコキシシラン;N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有ア
ルコキシシラン;3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン等のメルカプト基含有アルコキシシランが例示さ
れる。また、チタネートカップリング剤としては、i−
プロポキシチタントリ(i−イソステアレート)が例示さ
れる。
【0040】また、本組成物には、(I)成分の硬化反
応を促進させるための硬化促進剤を含有することが好ま
しい。この硬化促進剤としては、例えば、トリフェニル
ホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチル
フェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィ
ン、トリフェニルホスフイン・トリフェニルボレート、
テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート等
のリン系化合物;トリエチルアミン、ベンジルジメチル
アミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の第3級ア
ミン化合物;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等
のイミダゾール化合物が挙げられる。
【0041】本組成物には、必要に応じて、熱可塑性樹
脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリコーン
系等の低応力化剤;カルナバワックス、高級脂肪酸、合
成ワックス等のワックス類;カーボンブラック等の着色
剤;ハロゲントラップ剤等を含有してもよい。
【0042】本組成物を調製する方法は限定されない
が、(I)成分〜(III)成分、およびその他任意の成
分を均一に混合することにより調製できる。予め(II)
成分と(III)成分を混合して調製したシリコーンレジ
ン組成物に(I)成分を混合すると、(II)成分の分散
性を向上することができる。また、任意の成分として
(IV)成分を配合する場合には、(I)成分に(IV)成
分を混合した後、(II)成分、(III)成分、その他任
意の成分を均一に混合する方法が例示され、その際、
(I)成分と(IV)成分にカップリング剤を添加してイ
ンテグラルブレンドする方法、予め(IV)成分をカップ
リング剤で表面処理した後、(I)成分と混合する方法
が例示される。また、本組成物を調製するための装置と
しては、一軸または二軸の連続混合機、二本ロール、ロ
スミキサー、ニーダミキサーが例示される。
【0043】本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化前には
優れた流動性を有し、硬化後に得られる硬化樹脂は優れ
た難燃性を有するので、トランスファーモールド、イン
ジェクションモールド、ポッティング、キャスティン
グ、粉体塗装、浸漬塗布、滴下等の方法によって、これ
を電気・電子素子用封止樹脂組成物、塗料、コーティン
グ剤、接着剤等に使用することができる。特に、本発明
の硬化性樹脂組成物はトランスファープレスによる半導
体封止用途に好適である。
【0044】
【実施例】本発明のシリコーンレジン組成物、硬化性樹
脂組成物、および硬化樹脂を実施例により詳細に説明す
る。なお、式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル
基を示し、Epは3−グリシドキシプロピル基を示し、
Prはイソプロピル基を示す。また、実施例中の粘度は
25℃における値である。硬化性樹脂組成物、およびそ
の硬化樹脂の特性は次の方法により測定した。なお、硬
化性樹脂組成物は、175℃、2分間、70kgf/cm2
条件下でトランスファープレス成形した後、180℃、
5時間の条件でポストキュアして硬化させた。
【0045】[成形性] ・スパイラルフロー:175℃、70kgf/cm2の条件
で、EMMI規格に準じた方法により測定した。 ・金型汚れ:直径50mm、厚さ2mmの円盤を5ショット
連続で成型した後、金型のクロムメッキ表面の曇りを観
察し、金型汚れがない場合を○、金型表面に薄く曇りが
ある場合を△、金型表面に汚れがある場合を×、として
評価した。 ・バリ:バリ測定金型(20μm深さの溝)での成型時の
バリ長さを観察して、バリが2mm以下である場合を○、
バリが2mmを超え、10mm以下である場合を△、バリが
10mmを超える場合を×、として評価した。 [難燃性] ・LOI:JIS K 7201「酸素指数法によるプ
ラスチックの燃焼試験法」に準じて、酸素指数測定機に
より厚さ1/16inch(約1.6mm)の試験片についての燃焼
するために必要な最低酸素濃度を測定した。試験片5個
についての最低酸素濃度の平均値を求めた。 ・燃焼時間:Underwriters Laboratories Inc.が規定し
ている規格UL94(Standard for test for flammability
of plastic materials for parts in devices and appl
iances)に準拠して、厚さ1/16inch(約1.6mm)の試験
片を作成し、その燃焼時間(秒)を測定した。試験片5個
についての燃焼時間の平均値を求めた。
【0046】また、シリコーンレジンおよびシリコーン
レジン組成物の特性を次のようにして測定した。 ・軟化点:融点測定機(株式会社柳本製作所製のmicro
melting point apparatus)を用い、1℃/分で昇温
し、シリコーンレジンが融解し液滴に変化した時の温度
を軟化点とした。 ・溶融粘度:Brokfield社製のモデルDV−III Progra
mable Rheometerを使用してシリコーンレジンを室温か
ら昇温速度2℃/1分で加熱し、100℃、および16
0℃で20分間保持したときのそれぞれの温度における
溶融粘度を測定した。 ・粘度:回転粘度計(芝浦システム株式会社製のビスメ
トロンVG−DA、ローター:No.4、回転数:60r
pm)により粘度を測定した。
【0047】[参考例1]温度計と還流冷却管を取り付
けた2000mlのフラスコに、水250gとトルエン
400gを投入し、氷浴で冷却しながらフェニルトリク
ロロシラン300gとトルエン200gの混合液を滴下
した。滴下終了後、6時間加熱還流し、次いで、トルエ
ン溶液を分離した。このトルエン溶液を水により洗液が
中性になるまで繰り返し水洗した。その後、このトルエ
ン溶液を減圧下で加熱することによりトルエンを留去し
て白色固体177.7gを得た。
【0048】温度計とDean−Stark管と還流冷
却管を取り付けた500mlのフラスコに、上記の白色
固体116.0gと3−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン20.2gとジメチルジメトキシシラン
19.1gとトルエン150gと水酸化セシウム0.15
gを投入した。次に、この系に水10.0gを加えた
後、加熱しながら生成したメタノールと水を留去した。
水の留出がなくなってから、この系を冷却し、この系に
さらに水10.0gを加えた。次いで、この系を加熱し
ながら生成したメタノールと水を留去し、更に、6時間
加熱還流した。冷却後、この系に酢酸0.08gを投入
して中和処理した。次いで、これを80mlの水で3回
水洗した。得られたトルエン溶液を、Dean−Sta
rk管を取り付けた500mlのフラスコに投入し、共
沸脱した。不純物を濾過し、濾液を減圧下で加熱するこ
とによりトルエンを留去して無色透明固体140gを得
た。この無色透明固体は、重量平均分子量=2600、
軟化点=73℃、100℃での溶融粘度=54万mPa
・s、160℃での溶融粘度=7万mPa・s、エポキ
シ当量=1620であり、29Si−核磁気共鳴スペクト
ル分析により、平均単位式: (PhSiO3/2)0.78(Me2SiO2/2)0.14(EpMeSi
2/2)0.08 で示される3−グリシドキシプロピル基含有シリコーン
レジンであることが確認された。このシリコーンレジン
はケイ素原子結合全有機基に対して、3−グリシドキシ
プロピル基の含有量は7モル%であり、フェニル基の含
有量は64モル%であった。
【0049】[参考例2]攪拌装置、冷却装置、滴下ロ
ート、温度計を取り付けた2000mlの4つ口フラス
コにトルエン180g、イソプロピルアルコール60g
と水250gを入れ、氷浴で冷却しながらフェニルトリ
クロロシラン147gとイソプロピルトリクロロシラン
52.8gの混合溶液を滴下した。滴下終了後、室温で
30分間攪拌した後、加水分解を完全に進行させるため
3時間加熱還流した。次に、得られたトルエン溶液を静
置により水層を除去した後、洗液が中性になるまで繰り
返し水洗した。その後、このトルエン溶液を共沸脱水し
た。冷却後、濾過して不溶物を除去し、濾液を減圧下で
加熱してトルエンを留去して無色透明固体115.2g
を得た。この無色透明固体は、重量平均分子量=160
0、軟化点=80℃、100℃での溶融粘度=20万m
Pa・s、160℃での溶融粘度=0.3万mPa・s
であり、29Si−核磁気共鳴スペクトル分析により、平
均単位式: (PhSiO3/2)0.70(PrSiO3/2)0.30(HO1/2)0.43 で示されるシリコーンレジンであることが確認された。
【0050】[参考例3]フェニルトリメトキシシラン
およびジメチルジメトキシシランを共加水分解縮合反応
することにより、数平均分子量が1200、粘度が12
0mPa・sである、平均単位式: (PhSiO3/2)0.67(Me2SiO2/2)0.33(MeO1/2)0.74 で示される液状のシリコーンレジンを調製した。
【0051】[参考例4]フェニルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、およびメチル(3−グ
リシドキシプロピル)ジメトキシシランを共加水分解縮
合反応することにより、数平均分子量が2000、粘度
が1300mPa・sである、平均単位式: (PhSiO3/2)0.62(Me2SiO2/2)0.30(EpMeSiO2/2)
0.08(MeO1/2)0.75 で示される液状のシリコーンレジンを調製した。
【0052】[実施例1]参考例1で調製したシリコー
ンレジン16.2重量部と参考例3で調製したシリコー
ンレジン1.8重量部を30mlの混練機(東洋精機社
製のブラベンダー)で120℃で5分間混合した後、室
温冷却して、透明均一なシリコーンレジン組成物を調製
した。このシリコーンレジン組成物の溶融粘度を測定し
た。その結果を表1に示した。
【0053】[実施例2]四つ口フラスコに、参考例1
で調製したシリコーンレジン16.2重量部を入れ、ト
ルエン50mlを加えて室温で溶解した。この溶液に参
考例4で調製したシリコーンレジン1.8重量部を添加
して溶解させた後、10mmHg、100℃でトルエン
を留去し、透明なシリコーンレジン組成物を調製した。
このシリコーンレジン組成物の溶融粘度を測定した。そ
の結果を表1に示した。
【0054】[比較例1]実施例1と同様にして、参考
例2で調製したシリコーンレジン16.2重量部と参考
例3で調製したシリコーンレジン1.8重量部を混合し
た後、冷却して、白色不透明のシリコーンレジン組成物
を調製した。このシリコーンレジン組成物の溶融粘度を
測定した。その結果を表1に示した。
【0055】
【表1】
【0056】[応用例1]芳香族ポリカーボネート樹脂
(出光石油化学株式会社製のタフロンA1900)27
gと実施例1で調製したシリコーンレジン組成物3gを
30mlの混練機(東洋精機株式会社製のブラベンダ
ー)で280℃、5分間混合した後、射出成型機で試験
片を作成した。この試験片について、JIS K 72
01「酸素指数法によるプラスチックの燃焼試験方法」
に準じて酸素指数(LOI)を測定した。その結果を表2
に示した。
【0057】[応用例2]芳香族ポリカーボネート樹脂
(出光石油化学株式会社製のタフロンA1900)27
gと実施例2で調製したシリコーンレジン組成物3gを
30mlの混練機(東洋精機株式会社製のブラベンダ
ー)で280℃、5分間混合した後、射出成型機で試験
片を作成した。この試験片について、応用例1と同様に
して酸素指数(LOI)を測定した。その結果を表2に示
した。
【0058】[応用例3]芳香族ポリカーボネート樹脂
(出光石油化学株式会社製のタフロンA1900)27
gと比較例1で調製したシリコーンレジン組成物3gを
30mlの混練機(東洋精機株式会社製のブラベンダ
ー)で280℃、5分間混合した後、射出成型機で試験
片を作成した。この試験片について、応用例1と同様に
して酸素指数(LOI)を測定した。その結果を表2に示
した。
【0059】
【表2】
【0060】[実施例3]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、実施例1で調製したシリコーンレジン組成物1
8重量部、平均粒径14μmの非晶性球状シリカ(電気
化学工業株式会社製のFB−48X)510重量部、カ
ーボンブラック0.4重量部、3−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン1重量部、カルナバワックス0.
9重量部、およびトリフェニルホスフィン0.66重量
部を熱2本ロールにより均一に溶融混合して硬化性エポ
キシ樹脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組
成物およびその硬化樹脂の特性を測定した。それらの結
果を表3に示した。
【0061】[実施例4]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、実施例2で調製したシリコーンレジン組成物1
8重量部、平均粒径14μmの非晶性球状シリカ(電気
化学工業株式会社製のFB−48X)510重量部、カ
ーボンブラック0.4重量部、3−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン1重量部、カルナバワックス0.
9重量部、およびトリフェニルホスフィン0.66重量
部を熱2本ロールにより均一に溶融混合して硬化性エポ
キシ樹脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組
成物およびその硬化樹脂の特性を測定した。それらの結
果を表3に示した。
【0062】[比較例2]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、参考例1で調製したシリコーンレジン18重量
部、平均粒径14μmの非晶性球状シリカ(電気化学工
業株式会社製のFB−48X)510重量部、カーボン
ブラック0.4重量部、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン1重量部、カルナバワックス0.9重量
部、およびトリフェニルホスフィン0.66重量部を熱
2本ロールにより均一に溶融混合して硬化性エポキシ樹
脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組成物お
よびその硬化樹脂の特性を測定した。それらの結果を表
3に示した。
【0063】[比較例3]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、比較例1で調製したシリコーンレジン組成物1
8重量部、平均粒径14μmの非晶性球状シリカ(電気
化学工業株式会社製のFB−48X)510重量部、カ
ーボンブラック0.4重量部、3−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン1重量部、カルナバワックス0.
9重量部、およびトリフェニルホスフィン0.66重量
部を熱2本ロールにより均一に溶融混合して硬化性エポ
キシ樹脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組
成物およびその硬化樹脂の特性を測定した。それらの結
果を表3に示した。
【0064】[比較例4]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、平均粒径14μmの非晶性球状シリカ(電気化
学工業株式会社製のFB−48X)510重量部、カー
ボンブラック0.4重量部、3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン1重量部、カルナバワックス0.9
重量部、およびトリフェニルホスフィン0.66重量部
熱2本ロールにより均一に溶融混合して硬化性エポキシ
樹脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組成物
およびその硬化樹脂の特性を測定した。それらの結果を
表3に示した。
【0065】[比較例5]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、参考例3で調製したシリコーンレジン18重量
部、平均粒径14μmの非晶性球状シリカ(電気化学工
業株式会社製のFB−48X)510重量部、カーボン
ブラック0.4重量部、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン1重量部、カルナバワックス0.9重量
部、およびトリフェニルホスフィン0.66重量部を熱
2本ロールにより均一に溶融混合して硬化性エポキシ樹
脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組成物お
よびその硬化樹脂の特性を測定した。それらの結果を表
3に示した。
【0066】
【表3】
【0067】[実施例5]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、実施例1で調製したシリコーンレジン組成物1
8重量部、平均粒径50μmの粉砕非晶性シリカ(龍森
社製)350重量部、カーボンブラック0.4重量部、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量
部、カルナバワックス0.9重量部、およびトリフェニ
ルホスフィン0.66重量部を熱2本ロールにより均一
に溶融混合して硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
この硬化性エポキシ樹脂組成物およびその硬化樹脂につ
いて下記の特性を測定した。それらの結果を表4に示し
た。 [シリコーンレジンの分散粒径]10cmφ、厚み5m
mの円盤を70kgf/cm2、175℃、3分間で成形し、
180℃、5時間ポストキュアしたサンプルを破断し、
その破断面を電子顕微鏡で観察した。 [吸水率]上記と同様の円盤をプレッシャークッカー容
器に入れ、120℃、10時間保持した後、冷却して取
り出した直後の重量増加率から算出した。 [金型汚れ]上記と同様の円盤を5ショット連続で成型
した後、金型のクロムメッキ表面の曇りを観察し、金型
汚れがない場合を○、金型表面に薄く曇りがある場合を
△、金型表面に汚れがある場合を×、として評価した。
【0068】[実施例6]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、実施例2で調製したシリコーンレジン組成物1
8重量部、平均粒径50μmの粉砕非晶性シリカ(龍森
社製)350重量部、カーボンブラック0.4重量部、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量
部、カルナバワックス0.9重量部、およびトリフェニ
ルホスフィン0.66重量部を熱2本ロールにより均一
に溶融混合して硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
この硬化性エポキシ樹脂組成物およびその硬化樹脂の特
性を実施例5と同様に測定した。それらの結果を表4に
示した。
【0069】[比較例6]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、比較例1で調製したシリコーンレジン組成物1
8重量部、平均粒径50μmの粉砕非晶性シリカ(龍森
社製)350重量部、カーボンブラック0.4重量部、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量
部、カルナバワックス0.9重量部、およびトリフェニ
ルホスフィン0.66重量部を熱2本ロールにより均一
に溶融混合して硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
この硬化性エポキシ樹脂組成物およびその硬化樹脂の特
性を実施例5と同様に測定した。それらの結果を表4に
示した。
【0070】[比較例7]結晶性のビフェニル型エポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製のエピコートY
X4000H;エポキシ当量=190、融点=105
℃)46.9重量部、フェノールアラルキル型フェノー
ル樹脂(三井化学株式会社製のミレックスXLC−3
L;フェノール性水酸基当量=168)43.1重量部
(前記エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するこのフェノ
ール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比が1.0とな
る量)、参考例1で調製したシリコーンレジン18重量
部、平均粒径50μmの粉砕非晶性シリカ(龍森社製)
350重量部、カーボンブラック0.4重量部、3−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部、カル
ナバワックス0.9重量部、およびトリフェニルホスフ
ィン0.66重量部を熱2本ロールにより均一に溶融混
合して硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。この硬化
性エポキシ樹脂組成物およびその硬化樹脂の特性を実施
例5と同様に測定した。それらの結果を表4に示した。
【0071】
【表4】
【0072】
【発明の効果】本発明のシリコーンレジン組成物は、溶
融粘度が低く、有機樹脂への分散性や反応性が良好であ
る。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、成形性が良好
であり、優れた難燃性を有する硬化樹脂を形成し、ハロ
ゲン化エポキシ樹脂やアンチモン系酸化物を含有してい
ないので、人体・環境に対する悪影響が少ない。また、
本発明の硬化樹脂は、人体・環境に対する悪影響が少な
く、優れた難燃性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 晴彦 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 中西 康二 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 Fターム(参考) 4J002 BB03W BB05W BB06W BB07W BB12W BB15W BB17W BC00W BE02W BF02W BG00W BN15W CB00W CC03W CC12W CD00W CF00W CF01W CF21W CG00W CK01W CL00W CM01W CM04W CN05W CP00W CP00X CP00Y 4J035 AA03 BA06 CA01K CA112 EA01 LA03 LB09 LB20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
    4/2)d(XO1/2)e {式中、R1、R2、およびR3は同じか、または相異な
    る一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であ
    り、但し、分子中のR1〜R3の合計数に対して、0.1
    〜40モル%は前記エポキシ基含有有機基であり、10
    モル%以上はフェニル基であり、Xは水素原子またはア
    ルキル基であり、aは正数であり、bは0または正数で
    あり、cは0または正数であり、dは0または正数であ
    り、eは0または正数であり、かつb/aは0〜10の
    数であり、c/aは0〜0.5の数であり、d/(a+b
    +c+d)は0〜0.3の数であり、e/(a+b+c+
    d)は0〜0.4の数である。}で示され、軟化点が25
    ℃を超えるシリコーンレジン、および(B)25℃にお
    いて液状のシリコーンレジンからなるシリコーンレジン
    組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分中、R1の10モル%以上が
    フェニル基であることを特徴とする、請求項1記載のシ
    リコーンレジン組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分の25℃における粘度が5〜
    100,000mPa・sであることを特徴とする、請
    求項1記載のシリコーンレジン組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分が、平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
    4/2)d(XO1/2)e {式中、R1、R2、およびR3は同じか、または相異な
    る一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であ
    り、Xは水素原子またはアルキル基であり、aは正数で
    あり、bは0または正数であり、cは0または正数であ
    り、dは0または正数であり、eは0または正数であ
    り、かつb/aは0〜10の数であり、c/aは0〜
    0.5の数であり、d/(a+b+c+d)は0〜0.3の
    数であり、e/(a+b+c+d)は0〜1の数であ
    る。}で示されるシリコーンレジンであることを特徴と
    する、請求項1記載のシリコーンレジン組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分100重量部に対して、
    (B)成分が0.15〜200重量部であることを特徴
    とする、請求項1記載のシリコーンレジン組成物。
  6. 【請求項6】 (I)硬化性樹脂、(II)平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
    4/2)d(XO1/2)e {式中、R1、R2、およびR3は同じか、または相異な
    る一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であ
    り、但し、分子中のR1〜R3の合計数に対して、0.1
    〜40モル%は前記エポキシ基含有有機基であり、10
    モル%以上はフェニル基であり、Xは水素原子またはア
    ルキル基であり、aは正数であり、bは0または正数で
    あり、cは0または正数であり、dは0または正数であ
    り、eは0または正数であり、かつb/aは0〜10の
    数であり、c/aは0〜0.5の数であり、d/(a+b
    +c+d)は0〜0.3の数であり、e/(a+b+c+
    d)は0〜0.4の数である。}で示され、軟化点が25
    ℃を超えるシリコーンレジン、および(III)25℃に
    おいて液状のシリコーンレジンからなる硬化性樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 (I)成分がエポキシ樹脂であることを
    特徴とする、請求項6記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (I)成分が結晶性エポキシ樹脂である
    ことを特徴とする、請求項6記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (I)成分がエポキシ樹脂とフェノール
    樹脂の混合物であることを特徴とする、請求項6記載の
    硬化性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 (I)成分がビフェニル型エポキシ樹
    脂とフェノールアラルキル型エポキシ樹脂の混合物であ
    ることを特徴とする、請求項6記載の硬化性樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】 (II)成分中、R1の10モル%以上
    がフェニル基であることを特徴とする、請求項6記載の
    硬化性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 (III)成分の25℃における粘度が
    5〜100,000mPa・sであることを特徴とす
    る、請求項6記載の硬化性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 (III)成分が、平均単位式: (R1SiO3/2)a(R2 2SiO2/2)b(R3 3SiO1/2)c(SiO
    4/2)d(XO1/2)e {式中、R1、R2、およびR3は同じか、または相異な
    る一価炭化水素基もしくはエポキシ基含有有機基であ
    り、Xは水素原子またはアルキル基であり、aは正数で
    あり、bは0または正数であり、cは0または正数であ
    り、dは0または正数であり、eは0または正数であ
    り、かつb/aは0〜10の数であり、c/aは0〜
    0.5の数であり、d/(a+b+c+d)は0〜0.3の
    数であり、e/(a+b+c+d)は0〜1の数であ
    る。}で示されるシリコーンレジンであることを特徴と
    する、請求項6記載の硬化性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 (I)成分100重量部に対して、
    (II)成分が0.1〜500重量部であり、(III)成分
    が0.15〜200重量部であることを特徴とする、請
    求項6記載の硬化性樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 請求項6乃至14のいずれか1項に記
    載の硬化性樹脂組成物を硬化してなることを特徴とする
    硬化樹脂。
JP2002054544A 2002-02-28 2002-02-28 シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化物 Expired - Lifetime JP4050070B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002054544A JP4050070B2 (ja) 2002-02-28 2002-02-28 シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化物
DE60323730T DE60323730D1 (de) 2002-02-28 2003-02-14 Silikonharz-zusammensetzung, härtbare harz-zusammensetzung und gehärtetes harz
EP03705204A EP1478695B1 (en) 2002-02-28 2003-02-14 Silicone resin composition, curable resin composition, and cured resin
US10/504,338 US7138467B2 (en) 2002-02-28 2003-02-14 Silicone resin composition, curable resin composition, and curable resin
PCT/JP2003/001608 WO2003072656A1 (en) 2002-02-28 2003-02-14 Silicone resin composition, curable resin composition, and cured resin
AU2003208009A AU2003208009A1 (en) 2002-02-28 2003-02-14 Silicone resin composition, curable resin composition, and cured resin
AT03705204T ATE409208T1 (de) 2002-02-28 2003-02-14 Silikonharz-zusammensetzung, härtbare harz- zusammensetzung und gehärtetes harz

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002054544A JP4050070B2 (ja) 2002-02-28 2002-02-28 シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003253122A true JP2003253122A (ja) 2003-09-10
JP4050070B2 JP4050070B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=27764403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002054544A Expired - Lifetime JP4050070B2 (ja) 2002-02-28 2002-02-28 シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7138467B2 (ja)
EP (1) EP1478695B1 (ja)
JP (1) JP4050070B2 (ja)
AT (1) ATE409208T1 (ja)
AU (1) AU2003208009A1 (ja)
DE (1) DE60323730D1 (ja)
WO (1) WO2003072656A1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188593A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Dow Corning Toray Co Ltd シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化樹脂
JP2006342308A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Dow Corning Toray Co Ltd シリコーンレジンの精製方法
JP2007189182A (ja) * 2005-03-09 2007-07-26 Pioneer Electronic Corp 光検出半導体装置及びその製造方法
JP2007526365A (ja) * 2004-02-18 2007-09-13 ハンツマン・アドヴァンスト・マテリアルズ・(スイッツランド)・ゲーエムベーハー シロキサンを用いた難燃性組成物
JP2007251138A (ja) * 2006-02-16 2007-09-27 Toray Ind Inc 電子材料用接着剤シート
JP2008208162A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Toray Ind Inc オルガノポリシロキサン樹脂の製造方法およびそのオルガノポリシロキサン樹脂からなるシリコーン系難燃剤
WO2009075191A1 (ja) * 2007-12-12 2009-06-18 Dow Corning Toray Co., Ltd. 熱可塑性難燃樹脂組成物、該樹脂組成物からなる難燃繊維およびその製造方法、並びに熱可塑性樹脂用シリコーン系難燃剤およびその製造方法
KR100918354B1 (ko) * 2007-11-22 2009-09-22 제일모직주식회사 신뢰성이 개선된 이방 도전성 필름용 조성물
US7648766B2 (en) 2005-01-05 2010-01-19 Dow Corning Toray Company, Ltd. Composite silicone rubber powder coated with inorganic microfines and an organic silicon compound, method of its manufacture, and use thereof
JP2012116890A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Hitachi Chemical Co Ltd 難燃性樹脂組成物並びにこれを用いたプリプレグ及び積層板
WO2015194158A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 東レ・ダウコーニング株式会社 ホットメルト性シリコーンおよび硬化性ホットメルト組成物

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI345576B (en) * 2003-11-07 2011-07-21 Dow Corning Toray Silicone Curable silicone composition and cured product thereof
JP4931366B2 (ja) 2005-04-27 2012-05-16 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性シリコーン組成物および電子部品
JP5004433B2 (ja) * 2005-04-27 2012-08-22 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性シリコーン組成物およびその硬化物
US20080058460A1 (en) * 2006-09-05 2008-03-06 Dow Corning Corporation Silicone hot melt additive for thermoplastics
JP5285846B2 (ja) * 2006-09-11 2013-09-11 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性シリコーン組成物および電子部品
JP5306592B2 (ja) * 2006-12-04 2013-10-02 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性エポキシ樹脂組成物、硬化物、およびその用途
JP5547369B2 (ja) * 2007-09-28 2014-07-09 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化性液状エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
EP2878634B1 (en) * 2012-07-27 2017-10-04 LG Chem, Ltd. Curable composition
JP5855552B2 (ja) * 2012-10-15 2016-02-09 信越化学工業株式会社 ポリオルガノシロキサンの製造方法
WO2014132646A1 (ja) * 2013-02-27 2014-09-04 株式会社朝日ラバー 白色反射膜用インク、白色反射膜用粉体塗料、白色反射膜の製造方法、白色反射膜、光源マウント及び照明器具シェード

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5952439A (en) * 1993-04-15 1999-09-14 Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. Epoxy group-containing silicone resin and compositions based thereon
JP3339910B2 (ja) 1993-04-15 2002-10-28 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 硬化性樹脂組成物
EP0620242B1 (en) * 1993-04-15 1998-08-19 Dow Corning Toray Silicone Company, Limited Epoxy group-containing silicone resin and compositions based thereon
JPH08113696A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 粉体塗料用樹脂組成物
JP3592825B2 (ja) * 1996-02-07 2004-11-24 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 硬化性エポキシ樹脂組成物および電子部品
JP3614311B2 (ja) 1997-11-19 2005-01-26 信越化学工業株式会社 難燃性樹脂組成物
JP3388536B2 (ja) 1998-05-12 2003-03-24 信越化学工業株式会社 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526365A (ja) * 2004-02-18 2007-09-13 ハンツマン・アドヴァンスト・マテリアルズ・(スイッツランド)・ゲーエムベーハー シロキサンを用いた難燃性組成物
KR101237166B1 (ko) 2004-02-18 2013-02-25 훈츠만 어드밴스트 머티리얼스(스위처랜드) 게엠베하 실록산을 사용한 난연제 조성물
KR101168780B1 (ko) * 2004-02-18 2012-07-25 훈츠만 어드밴스트 머티리얼스(스위처랜드) 게엠베하 실록산을 사용한 난연제 조성물
US7648766B2 (en) 2005-01-05 2010-01-19 Dow Corning Toray Company, Ltd. Composite silicone rubber powder coated with inorganic microfines and an organic silicon compound, method of its manufacture, and use thereof
JP2006188593A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Dow Corning Toray Co Ltd シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化樹脂
JP2007189182A (ja) * 2005-03-09 2007-07-26 Pioneer Electronic Corp 光検出半導体装置及びその製造方法
JP2006342308A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Dow Corning Toray Co Ltd シリコーンレジンの精製方法
JP2007251138A (ja) * 2006-02-16 2007-09-27 Toray Ind Inc 電子材料用接着剤シート
JP2008208162A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Toray Ind Inc オルガノポリシロキサン樹脂の製造方法およびそのオルガノポリシロキサン樹脂からなるシリコーン系難燃剤
KR100918354B1 (ko) * 2007-11-22 2009-09-22 제일모직주식회사 신뢰성이 개선된 이방 도전성 필름용 조성물
WO2009075191A1 (ja) * 2007-12-12 2009-06-18 Dow Corning Toray Co., Ltd. 熱可塑性難燃樹脂組成物、該樹脂組成物からなる難燃繊維およびその製造方法、並びに熱可塑性樹脂用シリコーン系難燃剤およびその製造方法
JP2012116890A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Hitachi Chemical Co Ltd 難燃性樹脂組成物並びにこれを用いたプリプレグ及び積層板
WO2015194158A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 東レ・ダウコーニング株式会社 ホットメルト性シリコーンおよび硬化性ホットメルト組成物
CN106459419A (zh) * 2014-06-20 2017-02-22 道康宁东丽株式会社 热熔性有机硅及固化性热熔组合物
US10167418B2 (en) 2014-06-20 2019-01-01 Dow Corning Co., Ltd. Hot melt silicone and curable hot melt composition
CN106459419B (zh) * 2014-06-20 2019-10-18 陶氏东丽株式会社 热熔性有机硅及固化性热熔组合物

Also Published As

Publication number Publication date
AU2003208009A1 (en) 2003-09-09
EP1478695A1 (en) 2004-11-24
DE60323730D1 (de) 2008-11-06
US7138467B2 (en) 2006-11-21
ATE409208T1 (de) 2008-10-15
WO2003072656A1 (en) 2003-09-04
US20050080204A1 (en) 2005-04-14
EP1478695B1 (en) 2008-09-24
JP4050070B2 (ja) 2008-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1833917B1 (en) Silicone resin composition, curable resin composition, and cured resin
JP4050070B2 (ja) シリコーンレジン組成物、硬化性樹脂組成物、および硬化物
EP1408083B1 (en) Curable epoxy resin composition
JP5004433B2 (ja) 硬化性シリコーン組成物およびその硬化物
JP5877163B2 (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物
JP5248012B2 (ja) 硬化性シリコーン組成物
JP3339910B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
WO2008047892A1 (en) Curable polyorganosiloxane composition
KR100591671B1 (ko) 반도체 캡슐화 에폭시 수지 조성물 및 반도체 장치
JP2008120843A (ja) 光透過性シリコーンレジンと光透過性シリコーンレジン組成物および光半導体装置
KR20100075961A (ko) 경화성 액체 에폭시 수지 조성물 및 이의 경화물
TWI425048B (zh) 可固化環氧樹脂組合物、其固化體及其用途
JP2013227446A (ja) 新規なオルガノポリシロキサン、それを含む熱硬化性樹脂用添加剤、およびそれを含む熱硬化性樹脂組成物
JP6706219B2 (ja) 白色熱硬化性エポキシ・シリコーンハイブリッド樹脂組成物及び光半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4050070

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term