JP2003238314A - 防菌防藻剤及び防菌防藻方法 - Google Patents
防菌防藻剤及び防菌防藻方法Info
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Abstract
び対象系に使用される防菌防藻剤及び防菌防藻方法を提
供する。 【解決手段】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニト
ロフロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH
7からpH12の領域で使用されることを特徴とする防
菌防藻剤。当該ブロモニトロ化合物をpH7からpH1
2の領域で微生物又は微生物の棲息する場所に添加する
ことを特徴とする防菌防藻方法。 【効果】 既知の構造類似のブロモニトロ系化合物に比
べ、より少量で十分な防除効果を発揮することができ
る。
Description
水、空調用冷却水、工業用冷却水、繊維油剤、金属切削
油、SBRラテックス類、高分子エマルジョン、製紙用
塗工液、澱粉スラリー、糊化澱粉液、水性塗料、コーキ
ング剤、水性染料、リグニン溶液等のpH7からpH1
2の領域の殺微生物対象物及び対象系に使用される防菌
防藻剤及び防菌防藻方法に関する。
のブロム誘導体として、2−ブロモ−2−ニトロプロパ
ンジオール−1,3を有効成分とする殺菌性組成物が知
られており(特公昭40−8917号公報)、また現在
も使用されている。
アルカノイルオキシアルキル基等、R2は水素原子又は
アルキル基、R3はアルキル基等、Xはハロゲン原子を
示す)で表されるハロゲン化脂肪族ニトロアルコールの
エステルを有効成分とする工業用水中の藻類及び微生物
の抑制剤が知られている(特公昭43−16460号公
報)。そして、具体的に、同公報には、1−ハイドロキ
シ−2−ブロモ−2−ニトロ−3−アセチルオキシブタ
ンが例示されているが、公用されていない。また、特公
昭46−12938号公報には、1−ハイドロキシ−2
−ブロモ−2−ニトロ−3−アセチルオキシブタン及び
2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセチルオキシプ
ロパンが生澱粉処理剤として用いることができることが
記載されている。
抄紙工程水や各種工業における冷却水系統には、細菌や
真菌(糸状菌及び酵母)によるスライムが発生し、生産
品の品質低下や生産効率の低下などの障害があることが
知られている。また、多くの工業製品、例えば、製紙塗
工液、金属切削油、ラテックス類、合成樹脂エマルジョ
ン、澱粉スラリー、繊維油剤、水性塗料などにおいて
も、細菌や真菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚損
し価値を低下させている。これらの微生物による障害を
防止するため、多くの薬剤が使用されてきた。
環境汚染に対する影響を考慮し使用を規制されるものも
生じている。また、製紙工業においても、最近は、工程
が閉鎖型となって微生物の栄養源となる化学物が蓄積し
やすくなると共に原料として古紙を利用し、原料に含ま
れる不純物の増加により微生物の繁殖を助けるようにな
った。この原価削減や印刷適正の向上等の観点から、工
程のpHを中性からアルカリ性に移行して紙を生産する
ことが普及してきている。このpHの上昇に関連して、
製紙工業で用いられる塗工液、ラテックス類、澱粉スラ
リー等の工業製品もまたアルカリ性状態のものが増加す
る傾向にある。更に、最近では水資源保全の点から空調
用冷却水においても、ブロー回数が少なくなってきてい
る。これは塩類の蓄積を意味するものであり、それに従
ってpHも上昇する傾向にある。更に、繊維油剤、金属
切削油、高分子エマルジョン等の工業製品もpHがアル
カリ性に移行している。
記載された2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−
ジオールや2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセト
キシプロパン等は、酸性から中性までの領域では殺菌効
果を示すものの、pHの上昇した領域での防菌防藻能が
著しく低下し満足する効能を得られなかった。また、製
紙スライムコントロール剤は、各種スライムを形成する
細菌、糸状菌及び酵母類に対して幅広く活性があると共
に即効的殺菌力を必要とするが、これら公報に記載され
た化合物は、細菌に対しては有効なものの、糸状菌や酵
母に対して高濃度を必要とする。しかもその作用も緩慢
である。連続して使用した場合には、交替菌現象によ
り、安定したスライム防除ができなく、更に被害が増大
する重大な欠点をもっていた。これらの化合物は、微生
物の生育抑制効果、すなわち、防腐効果の長期持続性が
短いという弱点を有していた。また、速効的な効果は、
製紙工程水のみならず空調用冷却水にも求められる。更
に、空調用冷却塔の防菌防藻剤として使用する場合にお
いても、pHの上昇する傾向にあり、このような状況で
十分な活性を維持できなかった。冷却用水においては、
更に、藻類の発生も重大な問題であるが前述の既知化合
物は、藻類に対して極めて高濃度を必要とした。繊維油
剤、金属切削油、高分子エマルジョン、澱粉スラリー等
の工業製品の防菌剤として使用するにおいても、広い抗
菌スペクトルに加えて、pHがアルカリ域で十分な防菌
活性を必要とするが、既知化合物は、欠点を有してい
た。このような多くの欠点を有するため、欠点を補う目
的で他の殺菌成分と組合せて改良することが多く提案さ
れている(特開昭53−118527号公報及び特開平
2−42007号公報)。
問題点を解決するためになされたものであり、その目的
は、pH7からpH12の領域の殺微生物対象物及び対
象系に使用される防菌防藻剤及び防菌防藻方法を提供す
ることにある。
発明の第1の発明は、2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2
−ニトロプロピル=アセテートを有効成分として含有
し、pH7からpH12の領域で使用されることを特徴
とする防菌防藻剤に関する。また、第2の発明は、上記
した第1の発明のブロモニトロ化合物をpH7からpH
12の領域で微生物又は微生物の棲息する場所に添加す
ることを特徴とする防菌防藻方法に関する。
意研究した結果、前述の特許公報に具体的に記載されな
い2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニトロプロピル=
アセテートについて、この化合物が前述の特許公報に具
体的に記載された化合物と比較し、広い抗菌スペクトラ
ムを有し、しかもその活性が即効的あると共に持続性を
有すること、特にアルカリ域においても優れた殺菌活性
と微生物の生育抑制効果を有することを見出し、本発明
を完成するに至った。
る。本発明に使用される2−ブロモ−3−ヒドロキシ−
2−ニトロプロピル=アセテートは、常温で淡黄色の液
体であり、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−
ジオールとアセチルクロリド等との反応により容易に得
ることができる。また、この化合物は、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製することができるが、本発
明では粗製品の状態で使用することもできる。
ロキシ−2−ニトロプロピル=アセテートは、本化合物
自体又は水溶性液剤、乳化性液剤、フロアブル剤、粉
剤、顆粒剤、錠剤等の組成物の形態で使用することがで
きる。
の液剤は、水、有機溶剤、界面活性剤、増粘剤、防錆剤
又はその他助剤等に懸濁又は溶解させて得ることがで
き、そのまま又は更に希釈して、防菌防藻対象系や対象
物に投入し適用する。特に空調用冷却水、製紙工程の白
水、金属加工油剤、繊維油剤等の循環系又はSBRラテ
ックス等の合成高分子エマルジョン、水性塗料、炭酸カ
ルシウムスラリー、製紙用塗工液、澱粉スラリー、糊化
澱粉液、コーキング剤、水性染料、リグニン水溶液等の
水性組成物の場合には、本発明の化合物の溶解、分散性
を考慮して親水性の有機溶剤を選択し、殺菌対象に応じ
て界面活性剤を配合した水溶性液剤が好ましい。更に必
要に応じて防錆剤、増粘剤等も配合することもできる。
カオリン、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、カ
ルボキシメチルセルロース等の固体担体、界面活性剤及
び分散剤等と混合して製剤して得ることができ、防菌防
藻対象物又は対象系に投入し適用する。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール200、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリ
コール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル等のグリコールエーテル類、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロ
リジノン、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネ
ート、γ−ブチロラクトン、マレイン酸ジメチル、アジ
ピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチ
ル等の非プロトン性極性溶媒、その他アルコール類及び
水等が挙げられる。これら溶剤は、単独で適用すること
ができるが、液剤の安定性や防菌防藻対象への溶解性を
考慮して2種類以上を混合して使用することもできる。
特にプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン、ア
ジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメ
チルからなるエステルの混合物が好ましい。更に、アル
カリ域で使用する場合には、その状態で所望の効能を得
るのに弊害がないもの、廃棄時の処理が簡単なものが好
ましい。
物又は対象系により、一概には言及できないが、一般的
に使用されている高級アルコールエチレンオキシド付加
物、高級アルキルアミン付加物、多価アルコール脂肪酸
エステル付加物、プロピレンオキシド共重合体、多価ア
ルコールアルキルエステル等が挙げられる。
ロキシ−2−ニトロプロピル=アセテート10質量部に
対して、溶剤、界面活性剤、担体(固体希釈剤)、分散
剤、増粘剤、防錆剤及びその他の助剤等を、2〜250
質量部、好ましくは5〜100質量部の配合とすること
が、作業時の取扱いの点や製剤の長期保存性の点で好ま
しい。なお、必要に応じて使用時に希釈して適用するこ
とも可能である。
の投入量は、対象物又は対象系1kgに対して、0.5
〜200mg、好ましくは5〜50mgである。投入量
が0.5mg未満の場合には、有効な効果が得られず、
200mgを超える投入は、経済的ではない。
の殺菌成分と配合し、防菌防藻対象系や対象物に使用す
ることもできる。公知の殺菌成分としては、例えば、2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ
−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オ
クチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジク
ロロ−2−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、1,
2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ−2
−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2−ブロモ−2
−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジホルメート、2
−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジア
セテート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−
ジイル=ジプロピオナート、2,2−ジブロモ−2−ニ
トロエタノール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエチル
=アセテート、2−ブテニル=1,4−ビス(ブロモア
セテート)、エチレン=ビス(ブロモアセテート)、5
−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリ
ル、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリ
ル、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミ
ド、メチレンビスチオシアネート、1,2−ジブロモ−
2,4−ジシアノブタン、オルソフタルアルデヒド、グ
ルタルアルデヒド、ジ−n−デシルジメチルアンモニウ
ムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジ
ニウムクロリド、グルコン酸クロルヘキシジン、ポリヘ
キサメチレンビグアニジン塩酸塩、ポリ[オキシエチレ
ン(ジメチルイミニオ)エチレン(ジメチルイミニオ)
エチレンジクロリド]、3,3,4,4−テトラクロロ
テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、4,5
−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、2−(p
−ヒドロキシフェニル)グリオキシロヒドロキシモイル
クロリド、α−クロロベンズアルドキシム、α−クロロ
ベンズアルドキシムアセテート、ジクロログリオキシ
ム、ソジウムピリチオン、ジンクピリチオン、1,3−
ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジ
クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−又は
3,1−ブロモ・クロロ−5,5−ジメチルヒダントイ
ン、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイ
ミド、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、
二酸化塩素等が挙げられる。
生物類としては、アルカリ域で繁殖し易いバシラス(B
acillus)属、フラボバクター(Flaboba
cter)属、ミクロコッカス(Micrococcu
s)属、シュードモナス(Pseudomonas)属
などの細菌やその他の微生物類、例えばアエロモナス
(Aeromonas)属、エンテロバクター(Ent
erobacter)属、エシェリケア(Escher
ichia)属、クレブシエラ(Klebsiell
a)属、レジオネラ(Legionella)属、サル
モネラ(Salmonella)属、セラチア(Ser
ratia)属、スタフィロコッカス(Staphyl
ococcus)属及びビブリオ(Vibrio)属な
どの細菌類、カンジダ(Candida)属、ハンセヌ
ラ(Hansenula)属、クリベロマイセス(Kl
uyveromyces)属、ピッチア(Pichi
a)属、ロドトルア(Rhodotrula)属及びサ
ッカロミセス(Saccharomyces)属などの
酵母類、アルタナリア(Alternaria)属、ア
スペルギルス(Aspergillus)属、クラドス
ポリウム(Cladosporium)属、フザリウム
(Fusarium)属、ゲオトリクム(Geotri
chum)属、ムコール(Mucor)属、ペニシリウ
ム(Penicillium)属、リゾプス(Rhiz
opus)属及びトリコデルマ(Trichoderm
a)属などの糸状菌類並びにアナベナ(Anabaen
a)属、クロレラ(Chlorella)属、ミカヅキ
モ(Clostetium)属、オシラトリア(Osc
illatoria)属及びセネデスムス(Scene
desmus)属などの藻類が挙げられる。
明を更に具体的に説明する。なお製剤例中の%は、質量
%を示す。
セテート(以下、BNPAと略称する)の製造 トルエン100mlに2−ブロモ−2−ニトロプロパン
−1,3−ジオール20.0g(0.1mol)を加え
たスラリーにアセチルクロリド8.0g(0.1mo
l)をトルエン5mlに溶解させた溶液を30分間かけ
て滴下した。その後40〜45℃で1.5時間熟成し
た。反応終了後、未反応の2−ブロモ−2−ニトロプロ
パン−1,3−ジオールをろ過で除去後、ろ液をロータ
リーエバポレーターで濃縮し淡黄色液体の残渣10.1
gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(C-300、関東化学株式会社製造)で精製すること
により、BNPA2.3gを得た。(収率9.3%、H
PLC面積百分率純度98%)
H,−CH2−)、4.25(br.s,2H,−CH2
−)、3.04(br.s,1H,OH)、2.14
(s,3H,CH3) IR(フィルム、cm-1):3428,2936,28
80,1742,1562,1449,1439,13
79,1335,1223,1055
合攪拌する。 製剤例2 BNPA20%、γ−ブチロラクトン72%、水5%及
び多価アルコール脂肪酸エステル付加物3%を混合攪拌
する。 製剤例3 BNPA20%、アジピン酸ジメチル12%、コハク酸
ジメチル16%及びコハク酸ジメチル52%を混合攪拌
する。 製剤例4 BNPA20%、ポリエチレングリコール200 77
%及びプロピレンオキシド共重合体3%を混合攪拌す
る。 製剤例5 BNPA30%、メチルカルビトール30%、ジエチレ
ングリコール20%及び水20%を混合攪拌する。 製剤例6 BNPA30%及びγ−ブチロラクトン70%を混合攪
拌する。 製剤例7 BNPA30%及びN−メチル−2−ピロリジノン70
%を混合攪拌する。 製剤例8 BNPA30%、ジメチルアセトアミド62%、高級ア
ルキルアミン付加物3%及び水5%を混合攪拌する。 製剤例9 BNPA50%及びプロピオンカーボネート50%を混
合攪拌する。
し、再懸濁した細菌及び酵母の各菌株を製剤例1に従っ
て製剤した各化合物を所定濃度で含有するブドウ糖ペプ
トン培地(日水製薬株式会社、pH8.5に調製)に、
それぞれ0.1%接種した。30℃で2日間の静置培養
の後、菌の生育の状況を目視観察した。試験結果を表1
に示す。
ロ−プロパンジオール−1,3を、比較剤2は、2−ブ
ロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパンを、
比較剤3は、1−ハイドロキシ−2−ブロモ−2−ニト
ロ−3−アセチルオキシブタンを意味する。以下の試験
例においても同様である。また、Aは、菌の生育が認め
られなかった(透明な)区を、Bは、液体培地が僅かに
濁った区を、Cは液体培地が白濁した区を意味する。
略称で表した。 Bs:バシラス・ズブチリス(Bacillus su
btilis) IAM1069 Ea:エンテロバクター・アエロゲネス(Entero
bacter aerogenes)IAM1102 Ec:エシェリケア・コリ(Escherichia
coli) NIHJ Pa:シュードモナス・アエルギノサ(Pseudom
onas aeruginosa)IAM1054 Sa:スタフィロコッカス・アウレウス(Staphy
lococcus aureus)ATCC6538p Cu:カンジダ・ウチリス(Candida util
is) IFO039 Sc:サッカロミセス・セレビシエ(Saccharo
myces cerevisiae)TK−2
1に従って製剤した各化合物を所定濃度で含有するブド
ウ糖ペプトン培地(日水製薬株式会社、pH7.5に調
製)に、それぞれ1白金耳ずつ接種した。30℃で2日
間の静置培養の後、菌の生育の状況を目視観察した。試
験結果を表2に示す。なお、表2中、Aは、菌糸の増殖
が認められなかった区を、Cは、菌糸の増殖が認められ
た区を意味する。
略称で表した。 Gc:ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichu
m candidum)IFO6454 An:アスペリギルス・ニガー(Aspergillu
s niger)ATCC6275 Ps:ペニシリウム・ステッキー(Penicilli
um steckii)IAM7048 Pc:ペニシリウム・シトリナム(Penicilli
um citrinum) ATCC9849 Rn:リゾープス・ニグリカンス(Rhizopus
nigricans)SN32 Tr:トリコデルマ(Trichoderma)属糸状
菌
菌:>108CFU/ml、真菌類:4.0×103CF
U/ml在中)を、10mlずつL字型試験管分注し
た。これに製剤例1に従って製剤した各化合物をそれぞ
れに添加した。30℃で振とう培養し、15分後及び6
0分後の生菌数を平板塗布培養法で測定した。試験結果
を表3に示す。
前培養液を10倍に希釈し、これにHEPS(N-2-ヒ
ドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン
酸)を50mMになるように投入し攪拌して溶解させ、
苛性ソーダでpH8.7に調整した。この希釈液10m
lをL字型試験管に分注し、製剤例1に従って製剤した
各化合物を所定濃度になるようそれぞれに添加した。2
5℃、10KLx(明:12h、暗:12h)の条件で
振とう培養し、1日後に目視観察した。試験結果を表4
に示す。表4中の記号、Aは藻が明らかに白化(死滅)
した区、Bは緑色が退色し淡緑色〜微緑色となった区、
Cは緑色のまま(殺藻効果なし)の区を意味する。
表した。 Cv:クロレラ・ブルガリス(Chlorella v
ulgaris)C−135 So:セネデスムス・オブリクス(Scenedesm
us obliqqus)C−538 On:オシラトリア・ネグレクタ(Oscillato
ria neglecta)M−58 Av:アナベナ・バリアビリス(Anabaena v
ariabilis)M−82
1%相当のブイヨン培地を加え、細菌(シュードモナス
属、アエロモナス属、スタフィロコッカス属及びカンジ
ダ属の菌株)を接種、30℃で2週間静置培養して腐敗
エマルジョンを調製した。これを無菌のB社高分子エマ
ルジョン(pH8.5)に1%接種し、製剤例1に従っ
て製剤して各化合物を所定濃度になるように添加した。
30℃の恒温槽に静置し、1日後、3日後、7日後及び
14日後に生菌数を平板塗布培養法で測定した。なお、
初発の生菌数は、3.0×106CFU/mlであった。
また、3日後及び7日後の生菌数測定の後、腐敗エマル
ジョンを1%分添加することで試験を加速させた。試験
結果を表5に示す。
切削油の腐敗液(pH:8.3)を、滅菌した50ml
ポリ容器に分取し、これに製剤例1に従って製剤した各
化合物を所定濃度になるように添加した。薬剤添加の
後、30±1℃の恒温室に静置し、6時間、1日、3
日、7日、14日及び21日ごとに生菌数を測定した。
また、殺菌持続性を確認するため、3日、7日及び14
日後の生菌数の測定後に腐敗液を追加した。試験開始時
の生菌数は、細菌数:6.5×107CFU/ml黴
数:7.0×102CFU/ml、及び酵母数:>104
CFU/mlであった。試験結果を表6に示す。なお、
表6中、上段は、細菌数を、中段は、黴数を、下段は、
酵母数を示す。
対象物及び対象系、pH7からpH12までの領域で優
れた防菌防藻効果を奏することができる。細菌から糸状
菌・酵母の真菌類及び藻類までの広い抗菌スペクトラム
を有している。その活性も即効的あり、且つ持続性があ
る。アルカリ性でも、優れた抗菌活性を有しており、こ
のような循環水系においても長期にわたり微生物の増殖
を抑制することができる。更に、中性からアルカリ域の
防菌防藻や対象物、例えば金属切削油、高分子エマルジ
ョン、製紙用塗工液、澱粉スラリー、水性塗料、リグニ
ン溶液、水性染料対して、既知のブロモニトロ系化合物
に比べ、より少量で十分な防除効果を発揮することがで
きるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニト
ロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH
7からpH12の領域で使用されることを特徴とする防
菌防藻剤。 - 【請求項2】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニト
ロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH
7からpH12の領域で使用されることを特徴とする製
紙工業の工程水用防菌防藻剤。 - 【請求項3】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニト
ロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH
7からpH12の領域で使用されることを特徴とする冷
却水用防菌防藻剤。 - 【請求項4】 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−2−ニト
ロプロピル=アセテートを有効成分として含有し、pH
7からpH12の領域で使用されることを特徴とする工
業製品用防菌防藻剤。 - 【請求項5】 請求項1記載のブロモニトロ化合物をp
H7からpH12の領域で微生物又は微生物の棲息する
場所に添加することを特徴とする防菌防藻方法。
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