JPS6360722B2 - - Google Patents

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JPS6360722B2
JPS6360722B2 JP55176095A JP17609580A JPS6360722B2 JP S6360722 B2 JPS6360722 B2 JP S6360722B2 JP 55176095 A JP55176095 A JP 55176095A JP 17609580 A JP17609580 A JP 17609580A JP S6360722 B2 JPS6360722 B2 JP S6360722B2
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/38Heterocyclic compounds having sulfur as a ring hetero atom
    • A61K31/385Heterocyclic compounds having sulfur as a ring hetero atom having two or more sulfur atoms in the same ring
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C9/00After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
    • D21C9/008Prevention of corrosion or formation of deposits on pulp-treating equipment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N47/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid
    • A01N47/40Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having a double or triple bond to nitrogen, e.g. cyanates, cyanamides
    • A01N47/48Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having a double or triple bond to nitrogen, e.g. cyanates, cyanamides containing —S—C≡N groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/50Treatment of water, waste water, or sewage by addition or application of a germicide or by oligodynamic treatment

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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、4,5−ジクロル−1,2−ジチ
オール−3−オンおよびアルキレンビスチオシア
ナートからなる工業用殺菌、静菌組成物およびこ
れら二成分を有効成分として用いる工業用殺菌・
静菌方法に関する。 この発明で用いる4,5−ジクロル−1,2−
ジチオール−3−オンは殺細菌、真菌作用を有し
(特公昭第52−14294号参照)、ことにグラム陰性
菌に対し強い殺菌、静菌作用を有することが知ら
れている。この化合物は、複素環ジチオール誘導
体で下式: で示される化合物であり、例えば米国特許第
3062833号明細書に開示の方法で製造できる。一
方、アルキレンビスチオシアナートは例えばケミ
カルアブストラクト51巻、13302欄b〜c(1959
年)によつて抗微生物活性を有することが知られ
ており、更にこの発明の発明者らによつて殺菌、
真菌に対する抗菌作用が確認されている。しかし
乍ら、両物質ともにある種のミクロコツカス属菌
〔例えばミクロコツカス・ルテウス
(Micrococcus luteus)、ミクロコツカス・リゾ
デイクテイカス(Micrococcus lysodeikticus)
等〕に対する殺菌、静菌力は不充分であつた。 この発明は上記二成分を各種工業的殺菌・静菌
対象系(ことに製紙工程のプロセス水等)に併用
するときに、それぞれの抗微生物活性スペクトル
を保持したままより強い殺菌、静菌相乗効果が発
現され、さらに両物質共、単独では殺菌、静菌力
の劣る前述したミクロコツカス属菌に対しても、
顕著な殺菌、静菌効果が得られるという事実を見
出したことに基くものである。ことに、この発明
の組成物および方法は、製紙工程のプロセス水系
および工業用の冷却水系に生じるスライムのコン
トロールに有用であり、更に重油スラツジ、各種
塗料、切削油、繊維油剤等の種々の工業的に用い
られる媒体や工業資材の殺菌・静菌にも有用であ
る。 この発明に用いられる4,5−ジクロル−1,
2−ジチオール−3−オンおよびアルキレンビス
チオシアナートは上記対象系に併用された場合、
それぞれ単独で使用する場合に比し、非常に少量
の使用で優れた殺菌・静菌効果を発現する。その
ため添加薬剤の絶対量を大幅に減少させることが
できる。更に上記二成分それぞれの単独使用では
処理困難な殺菌・静菌対象系(例えば、ミクロコ
ツカス属菌に基づく系)においても併用により良
好な殺菌・静菌処理を行なうことができる。 まず、この発明によれば4,5−ジクロル−
1,2−ジチオール−3−オンおよびアルキレン
ビスチオシアナートを有効成分として含有するこ
とを特徴とする工業用殺菌、静菌組成物が提供さ
れる。 この発明に用いるアルキレンビスチオシアナー
トとしてはメチレンビスチオシアナートおよびエ
チレンビスチオシアナートが挙げられ、メチレン
ビスチオシアナートが好ましい。 この発明の有効成分は、通常液剤の形態で製剤
化して用いるのが好ましい。しかしこれに限定さ
れることなく、使用対象によつては粉剤等の形態
で用いられてもよい。 液剤とされる場合に用いられる溶媒は、4,5
−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オンが水
の存在下で加水分解され易いので、水以外の有機
溶媒が適当であり、実質的に無水の有機溶媒が好
ましい。 この有機溶媒としては、有効成分に対して溶解
能を有し、かつ水との相溶性を有し、界面活性剤
と共用した場合に製剤として安全であり、水中に
添加したときに分散性を助けるような親水性有機
溶媒であることを要する。このような親水性有機
溶媒の例としては、ジメチルホルムアミド等のア
ミド類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール等のグリコール類、メチルセロソルブ、フ
エニルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル等のグリコールエーテル類もしくは炭素数
8までのアルコール類が挙げられ、かつこれら2
種以上の共用も何らさしつかえない。このうち、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルおよ
びジメチルホルムアミドが好ましく、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテルがより好ましい。 特に製紙工程のプロセス水や工業用冷却水等の
各種水系の殺菌、静菌に用いる場合、有効成分の
溶解、分散性を考慮して上記親水性有機溶媒およ
び分散剤を用いた液剤とされているのが好まし
い。分散剤としては、カチオン性界面活性剤、ア
ニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤また
は両性界面活性剤が適当であり、製剤としての安
定性の点でノニオン性界面活性剤が好ましい。こ
のノニオン性界面活性剤としては、高級アルコー
ル−エチレンオキサイド(E.O)付加物、アルキ
ルフエノールE.O付加物、脂肪酸E.O付加物、多
価アルコール脂肪酸エステルE.O付加物、アルキ
ルアミンE.O付加物、脂肪酸アミドE.O付加物、
油脂のE.O付加物、プロピレンオキサイド(P.
O)・E.O共重合体、アルキルアミンP.O・E.O共
重合体付加物、グリセリンの脂肪酸エステル、ペ
ンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビト
ールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、シヨ糖
の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエ
ーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。こ
のうち高級アルコールE.O付加物、アルキルフエ
ノールE.O付加物、多価アルコール脂肪酸エステ
ルE.O付加物、脂肪酸アミドE.O付加物、P.O・
E.O共重合体、多価アルコールのアルキルエーテ
ル、アルキルアミンP.O・E.O共重合体付加物お
よびアルキロールアミドまたはこれら2種以上の
組合せが好ましく、アルキルアミンP.O・E.O共
重合体付加物(例えば、N,N,N′,N′−ポリ
オキシプロピレン、ポリオキシエチレンジアミン
等)またはアルキロールアミド型のノニオン性界
面活性剤の使用が特に好ましい。なお、場合によ
つては(例えば、製剤の安定性が問題とならない
場合)カチオン性、アニオン性または両性の界面
活性剤が用いられてもよい。 親水性有機溶媒と分散剤の使用量は製剤100重
量部中約99重量部以下であるのが適しており、通
常4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オンおよびアルキレンビスチオシアナートが合計
1〜50重量部、分散剤が該有効成分の合計1重量
部に対して少なくとも0.01重量部であり、残部を
親水性有機溶媒とするのが好ましい。この場合分
散剤の使用量は有効成分の合計1重量部に対して
0.05〜1.0重量部がより好ましい。この液剤の組
成物を製剤するには通常の溶解混合法が適用さ
れ、例えばこの発明の有効成分を親水性有機溶媒
中に攪拌しながら溶解して溶液とし、次いでこれ
に適当な界面活性剤を加えて更に攪拌して均一な
組成物が得られる。勿論溶解または混合の順序を
変えて行なつてもよい。 この発明の組成物を、重油スラツジ、切削油、
油性塗料等の油系の殺菌、静菌に用いる場合には
灯油、重油、スピンドル油等の炭化水素系溶媒を
用いた液剤とされているのが好ましく、各種界面
活性剤が用いられてもよい。 さらに、この発明の二つの有効成分がそれぞれ
直接溶解または分散しうる殺菌、静菌対象系に対
しては直接または固体希釈剤(例えばカオリン、
クレー、ベントナイト、CMC等)で希釈された
粉剤として用いられてもよく、各種界面活性剤が
用いられてもよい。 この発明において、二つの有効成分がそれぞれ
単独に使用する場合に比較して相乗効果を発揮す
る適切な配合比は、4,5−ジクロル−1,2−
ジチオール−3−オンとアルキレンビスチオシア
ナートが重量比で約1:0.3〜1:16、好ましく
は約1:0.5〜1:5.0である。 この発明の組成物の添加量は、殺菌・静菌対象
物によつて異なるが、ことに製紙工程のプロセス
水系や工業用の冷却水系に添加される場合、微生
物の発育を抑制する濃度(静菌濃度)としては、
通常有効成分の濃度として0.05〜20ppm程度の添
加で充分である。また、殺菌的に使用する場合は
有効成分の濃度として0.5〜50ppm、好ましくは
1.0〜30ppmにて目的を達成することができる。 さらに、この発明によれば殺菌・静菌対象系に
4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オ
ンとアルキレンビスチオシアナートとを同時にま
たは別々に添加して殺菌、静菌を相乗的に行なう
ことを特徴とする工業用殺菌、静菌方法が提供さ
れる。 この発明の方法において、二つの有効成分を同
時に添加する場合には前述した如き同一製剤とし
て用いるのが簡便であるが、製剤上の問題等から
それぞれ分離しておくのが好ましい場合および
別々に添加される場合には、それぞれ別の製剤と
して用いられる。この場合においても通常、それ
ぞれ液剤とするのが簡便である。 例えばこのような製剤は、それぞれ適当な有機
溶媒に溶解した溶液とし、場合により界面活性剤
等の分散剤を添加して作ることができる。この場
合、4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オンは、前述の如く、水の存在下で加水分解さ
れ易いので、前述した無水の有機溶媒の製剤とす
るのが好ましい。一方、アルキレンビスチオシア
ナートを溶解する有機溶媒は、前述した無水の有
機溶媒に限定されず、含水有機溶媒等の含水溶媒
も使用でき、場合によつては水和組成物としても
使用可能である。なお、上記界面活性剤として
は、種々のものが使用可能であるが、ノニオン性
界面活性剤が好適である。 また、これら二つの有効成分がそれぞれ直接溶
解または分散しうる殺菌、静菌対象系に対して
は、直接または粉剤としても用いることができ
る。 なお、4,5−ジクロル−1,2−ジチオール
−3−オンおよびアルキレンビスチオシアナート
の添加比は、相乗効果の点から重量比で約1:
0.3〜1:16であり、好ましくは1:0.5〜1:5.0
である。 これら二つの有効成分は別々に添加されてもよ
く、例えば4,5−ジクロル−1,2−ジチオー
ル−3−オンを単独で殺菌、静菌対象系に用い、
その系内で微生物の繁殖が特に著しい系のみにア
ルキレンビスチオシアナートを添加して相乗効果
を発揮させる方法も有用である。またこれらの添
加量は、前述した通りである。 この発明の二つの有効成分が殺菌、静菌対象系
に均一に溶解または分散された場合両有効成分は
それぞれの抗微生物活性のスペクトルを維持した
まま、より強い殺菌、静菌相乗効果を発現する。
そのため、これらの有効成分の単独使用時に比較
して大幅な薬剤量の削減が可能となる。さらに
4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オ
ンおよびアルキレンビスチオシアナート共に殺
菌、静菌作用が不充分なある種のミクロコツカス
属菌(例えば、ミクロコツカス・ルテウス、ミク
ロコツカス・リゾデイクテイカス等)に対しても
顕著な殺菌、静菌効果が得られる。そのため、ミ
クロコツカス属菌を含んだ混合菌に基ずく各種障
害の処理に適用された場合に特に顕著な効果が発
現される。 この発明は、ことに製紙工程のプロセス水系
(抄造工程、白水系配管やチエスト壁等)に発生
するスライムや、各種工場などで用いられている
循環冷却方式の熱交換器、排水溝、冷却塔などに
発生するスライムのコントロール剤およびコント
ロール方法として有用である。更に、殺菌、静菌
の目的であれば種々の対象、例えば重油スラツ
ジ、切削油、リグニン廃液、各種塗料、ラテツク
ス、繊維油剤等の液状の対象系に用いることがで
きる。 次にこの発明を試験例および実施例にて更に詳
しく説明する。 試験例 1 〈殺菌効果試験〉 各標準細菌類をブイヨン培地に植え付け発育最
適温度にて培養する。培養液を無菌水で100倍に
希釈して、10mlずつ無菌試験管に分注する。これ
に、4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オンおよびメチレンビスチオシアナートを各種
配合比で添加し、殺菌効果試験を行なつた。その
結果を次表に示す。 なお、配合比はジメチルホルムアミド(DMF)
の液剤中重量%で表わし、初期菌数を103個/ml
以下に低下させるのに必要な該液剤の必要添加量
を示した。 この試験の場合、No.2〜5において明確な相乗
効果が認められた。
【表】 試験例 2 〈静菌効果試験〉 1 供試菌 ミクロコツカス.ルテウス(スライム分離菌) 2 試験方法 4,5−ジクロロ−1,2ジチオール−3オン
(以下、化合物Aとする。)は50μg/ml(溶媒
DMF使用)より倍数希釈したものを用い、メチ
レンビスチオシアナート(以下合物Bとする。)
については、100μg/ml(溶媒DMF使用)より
倍数希釈して、その後、下記試験法に準じて静菌
相乗作用効果を検討した。 2成分間の相乗作用は、二元希釈法により測定
する。両成分の所定の濃度を、ブイヨン培地にそ
れぞれ一定量添加する。次に予め前培養した菌液
の一定量を接種し、37℃で8時間振とう培養した
後660nmでの吸光度の増加が認められない両成分
濃度を二元希釈法による最小発育阻止濃度(以
下、TDMICという。)とする。第1図は、普通
目盛座標を用いて、それぞれの成分の最小発育濃
度を両軸上に等しくとつたグラフである。このグ
ラフの曲線、すなわちTDMIC曲線より上側の領
域は増殖阻止域を示し、下側の領域は、増殖域を
示す。また、対角線とTDMIC曲線が一致すると
相加作用、対角線より上側に曲線があると拮抗作
用、対角線より下側の場合が相乗作用を表わす。 3 試験結果 第1図に示したように、このミクロコツカス.
ルテウスに対するTDMIC曲線は明らかに相乗作
用を意味するものであり、菌の生育を完全に抑制
した2成分の最適の相乗効果は、化合物Aの濃度
0.4μg/mlで化合物Bの濃度が1.6μg/mlである
場合(点S)に現われた。この場合化合物A単独
では1.6μg/ml、化合物B単独では6.25μg/ml
の濃度が必要であるのに対し、A,Bを併用した
場合化合物A単独使用量の約1/4の量で、また化
合物B単独使用量の約1/4の量で有効であり、強
い相乗効果を有していることが示された。その他
相乗効果が現われる化合物A,Bの濃度の組合せ
としては、たとえば第1表の通りである。
【表】 実施例 1 板紙抄造白水に対する静菌効果試験 1 試験方法 板紙抄造バツト部白水を9.5mlずつL字型試験
管に採取して高濃度ブイヨン液体培地を0.5mlず
つ加える。次いで下記に示す組成物を所定濃度に
なるように添加して、37℃の湯浴中で振とう培養
を行う。培養開始後経時的に試験管の濁度を
660nmで吸光度測定により行い、吸光度が0.2に
達した時間を増殖開始時間とする。 〈組成物の配合〉 配合 A 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オン 3重量部 メチレンビスチオシアナート 10 〃 ジエチレングリコールモノメチルエーテル
81 〃 ニユーポール2700(三洋化成社製ノニオン性
界面活性剤) 2 〃 プロフアン1218(三洋化成社製ノニオン性界
面活性剤) 4 〃 配合 B 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オン 2.5重量部 メチレンビスチオシアナート 10 〃 ジエチレングリコールモノメチルエーテル
80.5 〃 ニユーポール2700 2 〃 プロフアン1218 4 〃 2 試験結果 第2表を参照の如く本発明組成物は、増殖開始
時間が単独の化合物に比べて長く静菌相乗効果が
認められる。 なお、表中の添加量は、有効成分として換算し
た添加量であり、比較例はそれぞれのジエチレン
グリコール溶液(上記界面活性剤使用)を用いた
ものである。
【表】 実施例 2 冷却水系スライムに対する殺菌効果試験 某石油化学系会社の小型クーリングタワーの散
水板や温水ピツト壁に多量の灰色スライムが発生
し、著しく冷却効率が低下した。このスライムを
採取し微生物検索を行つたところ、ズーグレア
(Zooglea)属菌、シユードモナス属菌、フラボ
バクテリウム属菌およびバチルス属菌を生体とす
る細菌型スライムであることが判明した。そこで
メチレンビスチオシアナート10重量部、ジメチル
ホルムアミド88重量部、ニユーポール2700 2重
量部からなる組成物を冷却塔の保有水量50m3に対
して、50ppm相当量を1回/3日温水ピツトに投
入し、操業を続けたところ、1ケ月後において冷
却塔散水板にスライムが発生した。そこで次に前
記組成物の代わりに4,5−ジクロル−1,2−
ジチオール−3−オン10重量部、ジメチルホルム
アミド89重量部、ニユーポール2700 1重量部か
らなる組成物を用い保有水量に対し20ppm相当量
を1回/3日温水ピツトに投入して操業を行なつ
たが20日後に前記と同様スライム付着が発生し、
冷却効率の低下が認められた。 そこで4,5−ジクロル−1,2−ジチオール
−3−オン2重量部、メチレンビスチオシアナー
ト10重量部、ジメチルホルムアミド26重量部、ジ
エチレングリコール60重量部、ニユーポール2700
2重量部からなる組成物を用い、保有水量に対し
20ppm相当量を1回/3日温水ピツトに投入し、
操業を続けたところ、3ケ月経過後においても散
水板や温水ピツト、冷水ピツト壁などにスライム
付着が認められず、冷却効率の低下も生じなかつ
た。 実施例 3 中性抄造白水に対する殺菌効果試験 1 試験方法 中性抄造白水(シユードモナス.フラボバクテ
リウム.ミクロコツカス属菌主体)を300mlポリ
エチレンビンに100mlずつ分注し、下記に示す組
成物を有効成分が下記所定濃度となるように添加
する。添加後、各被検体を1時間振とうさせ、各
検液を0.1ml採取して無菌水1000mlで希釈する。
この希釈液1mlを滅菌シヤーレに加え、次いでブ
イヨン寒天培地を加えて均一に混合、固化させ
る。各シヤーレを37℃孵卵器にて48時間培養し、
発生したコロニーを計測して生菌数を測定する。 〈組成物の配合〉 配合 C 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オン 5重量部 メチレンビスチオシアナート 10 〃 ジメチルホルムアミド 50 〃 ジエチレングリコール 33 〃 ニユーポール2700 2 〃 配合 D 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オン 3重量部 メチレンビスチオシアナート 9 〃 ジメチルホルムアミド 50 〃 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
36 〃 ニユーポール2700 2 〃 配合 E 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オン 3重量部 メチレンビスチオシアナート 10 〃 ジメチルホルムアミド 50 〃 ジプロピレングリコール 35 〃 ニユーポール2700 2 〃 2 試験結果 第3表参照の如くこの発明組成物は、殺菌効果
の点においても単独の化合物に比べて相乗効果が
認められる。なお、比較例はそれぞれのジメチル
ホルムアミド−ジエチレングリコール溶液(上記
界面活性剤を使用)を用いて行なつた。
【表】 実施例 4 実施例3記述の中性抄造工場において実際にフ
イールド試験を行なつた。4,5−ジクロロ−
1,2−ジチオール−3−オンを水中濃度5ppm
になるように1日6時間連続添加をし操業を続け
たところ1週間目に白水ピツト壁面に灰色スライ
ム付着が発生した。白水中の生菌数を測定したと
ころ、薬剤無添加時には、6.5×107個/ml検出さ
れ薬剤添加中の時は、7.5×106個/ml検出され
た。次に抄紙機洗浄後、メチレンビスチオシアネ
ートを水中濃度5ppmになるように1日6時間連
続添加をし、操業を続けたところ、4日目に白水
ピツト壁面に灰色スライム付着が発生した。白水
中の生菌数を測定したところ、薬剤無添加時に
は、2.0×107個/ml検出され、薬剤添加中の時
は、8.0×106個/ml検出された。そこで、今度
は、抄紙機洗浄後、4,5−ジクロロ−1,2−
ジチオール−3−オンを水中濃度1ppm、メチレ
ンビスチオシアネートを水中濃度3ppmになるよ
うに、それぞれ1日6時間同時併用添加したとこ
ろ、3週間の連続操業後においても白水ピツト壁
のスライム付着は、ほとんど認められず著しく生
産能率が向上した。又白水中の生菌数測定を実施
したところ、薬剤無添加時には2.5×107個/ml検
出され、薬剤添加中の時は、5.0×104個/ml検出
され顕著な殺菌効果が認められた。 なお、両有効成分の添加は、以下の製剤を用い
て行なつた。 〈4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−
オン〉 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
−オン 10重量部 ジメチルホルムアミド 89 〃 ニユーポール2700 1 〃 〈メチレンビスチオシアナート〉 メチレンビスチオシアナート 10重量部 ジメチルホルムアミド 88 〃 ニユーポール2700 2 〃
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の工業用殺菌、静菌組成物の
二元希釈法によるミクロコツカス・ルテウスに対
する最小発育阻止濃度を示すグラフである。 横軸は、4,5−ジクロル−1,2−ジチオー
ル−3−オンの最小発育阻止濃度(MIC,μ
g/ml)を、縦軸はメチレンビスチオシアネート
の最小発育阻止濃度(MIC,μg/ml)をそれ
ぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
    −オンおよびアルキレンビスチオシアナートを有
    効成分としかつ前者対後者を重量比1:0.3〜
    1:16で含有することを特徴とする工業用殺菌、
    静菌組成物。 2 4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3
    −オンおよびアルキレンビスチオシアナートを合
    計1〜50重量部、分散剤が該有効成分の合計1重
    量部に対して少なくとも0.01重量部、残部が親水
    性有機溶媒からなり、水を実質的に含まない特許
    請求の範囲第1項に記載の組成物。 3 親水性有機溶媒がジメチルホルムアミド等の
    アミド類、エチレングリコール、プロピレングリ
    コール、ジエチレングリコール、ジプロピレング
    リコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、
    フエニルセルロソルブ、ジエチレングリコールモ
    ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
    チルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
    ルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチ
    ルエーテル等のグリコールエーテル類もしくは炭
    素数8までのアルコール類またはこれら2種以上
    の混合物である特許請求の範囲第2項記載の組成
    物。 4 分散剤がカチオン性界面活性剤、アニオン性
    界面活性剤、ノニオン性界面活性剤または両性界
    面活性剤である特許請求の範囲第2項または第3
    項記載の組成物。 5 分散剤がノニオン性界面活性剤である特許請
    求の範囲第2項または第3項記載の組成物。 6 ノニオン性界面活性剤が、アルキルアミンの
    エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重
    合体付加物、アルキロールアミド型界面活性剤ま
    たはこれらの混合物である特許請求の範囲第5項
    記載の組成物。 7 アルキレンビスチオシアナートがメチレンビ
    スチオシアナートである特許請求の範囲第1〜6
    項いずれかに記載の組成物。 8 製紙工程のプロセス水系または工業用の冷却
    水系に使用される特許請求の範囲第1〜7項いず
    れかに記載の組成物。 9 殺菌・静菌対象系に4,5−ジクロル−1,
    2−ジチオール−3−オンとアルキレンビスチオ
    シアナートとを前者対後者の重量比1:0.3〜
    1:16で同時にまたは別々に添加して殺菌、静菌
    を相乗的に行なうことを特徴とする工業用殺菌、
    静菌方法。 10 アルキレンビスチオシアナートがメチレン
    ビスチオシアナートである特許請求の範囲第9項
    記載の方法。 11 殺菌、静菌対象系が製紙工程のプロセス水
    系または工業用の冷却水系である特許請求の範囲
    第9項または10項に記載の方法。
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