JPS6365641B2 - - Google Patents

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JPS6365641B2
JPS6365641B2 JP54084128A JP8412879A JPS6365641B2 JP S6365641 B2 JPS6365641 B2 JP S6365641B2 JP 54084128 A JP54084128 A JP 54084128A JP 8412879 A JP8412879 A JP 8412879A JP S6365641 B2 JPS6365641 B2 JP S6365641B2
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JP
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dithiol
dichloro
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acid ester
haloacetic acid
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JP54084128A
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Osamu Umekawa
Sakae Katayama
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KATAYAMA KAGAKU KOGYO KENKYUSHO KK
YOSHITOMI SEIYAKU KK
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KATAYAMA KAGAKU KOGYO KENKYUSHO KK
YOSHITOMI SEIYAKU KK
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Publication date
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Priority to FI802073A priority patent/FI66721C/fi
Priority to SE8004758A priority patent/SE447192B/sv
Priority to GB8021356A priority patent/GB2052989B/en
Priority to DE3024911A priority patent/DE3024911C2/de
Priority to IT68033/80A priority patent/IT1130488B/it
Priority to FR8014738A priority patent/FR2460623A1/fr
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、4,5−ジクロロ−1,2−ジチ
オール−3−オンとハロ酢酸エステルからなる工
業用殺菌・静菌組成物に関する。 この発明の組成物は、製紙工程や工業用の冷却
水、重油スラツジ、切削油、センイ油剤等種々の
工業的に用いられる媒体や工業資材の殺菌・静菌
に有用である。 この発明で使用する4,5−ジクロロ−1,2
−ジチオール−3−オンおよびハロ酢酸エステル
はそれぞれ殺菌作用を有することが公知である。
前者の化合物は水に難溶性である種の界面活性剤
を添加して水性製剤とされている(特開昭51−
82723号)が水中では加水分解され易く持続的な
効果は望み得ず、問題であつた。従つて適用分野
も限定された。 この発明は、ハロ酢酸エステルを溶剤とし且つ
それ自体の抗菌力を利用する新規な液状の工業用
殺菌・静菌組成物を提供するものである。その利
点は以下の説明によつて明らかにされるであろ
う。 この発明におけるハロ酢酸エステルとしては、
一般式() (X CH2COO)−oR () 〔式中X CH2COO−はRに直接結合してい
て、Xはハロゲン原子であり、nは1〜3の整数
であつて、nが1の場合Rは炭素原子数18までの
アルキル基か、あるいはハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、ニトロ基、フエニル基または−OR1(R1
ハロゲン原子で任意に置換された炭素原子数1〜
6のアルキル基またはフエニル基である)の1種
または2種以上の基で置換された炭素原子数18ま
でのアルキル基であり、nが2の場合Rは炭素原
子数2〜6の飽和または不飽和の二価の直鎖状炭
化水素基であり、nが3の場合Rは炭素原子数3
〜6の飽和または不飽和の炭化水素基である〕で
表わされる化合物が含まれる。 具体的な化合物を例示すると、一般式()に
おけるnが1の化合物のうち、式X CH2COOR
で示されるモノハロ酢酸エステルとしては、n−
ヘキシルモノブロモアセテート、n−ラウリルモ
ノブロモアセテート、2−ニトロ−3−ブロモ−
n−ブチルモノブロモアセテート、ベンジルモノ
ブロモアセテート等が挙げられ、式
XCH2COOCH2CH2OR2で示される化合物として
は、2−n−ブトキシエチルモノクロロアセテー
ト、2−n−フエノキシエチルモノブロモアセテ
ート、2−(2−クロロエトキシ)エチルモノブ
ロモアセテート等が挙げられる。nが2の化合物
すなわち式XCH2COO−R3−OOCCH2Xで示さ
れるハロ酢酸ジエステルとしては、ビスクロロア
セトキシエタン、ビスブロモアセトキシエタン、
ビスヨードアセトキシエタン、1,4−ビスクロ
ロアセトキシ−2−ブテン、1,4−ビスブロモ
アセトキシ−2−ブテン、1,6−ビスブロモア
セトキシヘキシン−3等が挙げられる。nが3の
化合物すなわちハロ酢酸トリエステルとしては、
トリスブロモアセトキシプロプンが好ましいもの
として挙げられる。 次に好ましいハロ酢酸エステルの沸点、比重、
屈折率、および各ハロ酢酸エステルに対する4,
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンの
溶解性を表1に示す。
【表】
【表】 なお、表1における溶解性における(%)は以
下の式: 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンの
重量/(4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オン+ハロ酢酸エステル)の重量×100(%) によつて算出した値である。また“22%以上”と
記載したものは、22%の量までは均一に溶解する
ことを確めたが、これ以上の濃度については溶解
試験を行つていないことを示すものである。 この発明の組成物は、通常4,5−ジクロロ−
1,2−ジチオール−3−オン0.1〜45重量%に
対してハロ酢酸エステル99.9〜55重量%の使用割
合が選択される。好ましくは4,5−ジクロロ−
1,2−ジチオール−3−オンが0.1〜25重量%
でハロ酢酸エステルが99.9〜75重量%とされ、よ
り好ましくは前者が0.1〜10重量%、後者が99.9
〜90重量%の配合割合とされる。 なお、この発明の組成物は、上記二成分の他
に、有機溶媒や界面活性剤を使用する必要はない
が所望によつて加えられてもよい。 この発明の組成物は、殺菌、静菌の目的であれ
ば種々の対象に用いることができ、例えば、製紙
工程のプロセス水、工業用の冷却水、洗浄水、重
油スラツジ、切削油、リグニン廃液、水性ペイン
ト、防汚塗料、ラテツクス、繊維油剤等の液状の
対象に用いられる他、デンプン繊維壁材等の粉体
の防腐剤、防黴剤としても用いることができる。 この発明の組成物の添加量は、上記したような
殺菌および静菌すべき対象に応じて異なるが、約
1〜1000ppmの添加によつて殺菌、静菌の目的を
達成することができる。具体的には、例えば製紙
工程のプロセス水に添加する場合は、スライムの
付着状態、スライム形成菌の種類等により差異が
あるものの、微生物の殺菌および静菌の目的を達
成するには通常1〜100ppmの範囲で用いられ、
好ましくは5〜50ppmの範囲内で用いられる。ま
た重油のスラツジ障害に対しては5〜50ppmの添
加量で、切削油の防腐防黴剤として用いる場合は
切削油に対して5〜1000ppmの濃度で使用する。 この発明の組成物は、その作用機作からいつて
非常に理想的に働く。すなわち、この組成物を対
象とする系の中に添加した場合、まず4,5−ジ
クロロ−1,2−ジチオール−3−オンがその卓
越した殺菌作用を示して生菌数を一挙に減少さ
せ、その後はハロ酢酸エステルが菌の増殖を持続
的に抑制する(静菌作用)。4,5−ジクロロ−
1,2−ジチオール−3−オン単独の添加では、
初期の生菌数を減少させるのに著効を示すもの
の、時間の経過に伴つてこの化合物が加水分解し
て消失するために、生菌数は再び増大してもとに
戻つてしまう。一方、ハロ酢酸エステルを単独添
加する場合は、特に菌数が多い場合、菌数を減少
させるのには高濃度を長時間作用させることを必
要とする。 また、この発明の組成物は広い抗菌スペクトル
を有する。例えば、シユードモナス属、エシエリ
ヒア属、フラボバクテリウム属、アクロモバクタ
ー属等のグラム陰性菌、並びにバチルス属、スタ
フイロコツカス属、ミクロコツカス属等のグラム
陽性菌に著効を示す。更にこのような細菌だけで
なく、アスペルギルス属、トリコデルマ属、ゲオ
トリカム属、ペニシリウム属、フザリウム属等に
属する黴の防除にも活性を示す。このようなこと
から、種々の細菌や黴が存在する系でも従来のよ
うにわざわざその菌種や菌体濃度等を調べてそれ
にあつた薬剤を選定して使用する必要はなく、ほ
とんどの微生物を防除することができるので、微
生物に起因する障害に対して速やかな対策を講ず
ることができる。 更に製剤として見た場合、従来溶解性に乏し
く、また不安定な4,5−ジクロロ−1,2−ジ
チオール−3−オンを40数%というかなりの濃度
にまで溶解せしめ、安定で使用に有利な液状製剤
となし得たということは、この有効成分の実用性
を一段と高めたものということができる。この発
明の組成物がこのように製剤として安定なのは、
溶媒兼有効成分としてのハロ酢酸エステルが酸性
の化合物であり、4,5−ジクロロ−1,2−ジ
チオール−3−オンがこのような酸性の媒体中で
安定であるからである。またこの発明の液状製剤
は前記のような貯蔵安定性の外に、種々の系に添
加した場合に結晶が析出したりすることがなく製
剤全体が有効に作用する。 溶媒兼有効成分としてのハロ酢酸エステルは比
重が高いので、この発明の組成物は高比重の液状
を呈する。従つて、製紙工程に添加して用いた場
合に、工程水の表面に浮いた紙の中に抄き込まれ
てオイルスポツト等の障害を起したりすることが
ない。また、この製剤は水と混和し難いので水系
へ添加した場合、その水系の装置または容器の底
部に沈降し、徐々に水系へ溶出してゆくので、製
紙工程のように絶えず水が流動する系において
も、絶えず加え続けたりする必要がなく、添加回
数を減らすことができ、衝撃的な添加でも充分に
目的の効果を達成することができる。 更に、この発明の組成物は、添加した系におい
て泡立ちや、機械、装置類に対し腐食性がない。
また製紙工程に添加しても紙質の低下や抄紙上の
支障を起したりすることがない。 次に試験例および実施例を挙げてこの発明を説
明する。 試験例 1 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オンを1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−ブテ
ン−2に10%溶解した製剤を調製した。 シユードモナス・エルギノーサを1/100に希釈
したブイヨンに懸濁させ、その一定量づつを分注
し、所定濃度になるように前記製剤を添加し、37
℃にて振とうする。経時的に試験液を採取して生
菌数を測定する。別に製剤中に含まれる2成分を
それぞれ単独に添加して、同様に操作し、効果を
判定した。その結果を表2に示す。
【表】
【表】 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オンは、初期の殺菌作用は大きいが単独では、効
力は添加後8時間しか持続しない。一方、1,4
−ビスブロモアセトキシ−ブテン−2は単独で用
いた場合、生菌数はほとんど変化しない(若干減
少の傾向も認められるが)。これらに比較して、
両成分を複合させた製剤は、まず速やかに生菌数
を激減させ、なおかつ長時間効力が持続すること
がわかる。 試験例 2 (各種複合剤の微生物に対する効果) 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オンを各種のハロ酢酸エステルに5%づつ溶解
し、複合剤を調整した。 各種微生物を106個/mlのオーダーになるよう
懸濁させた試験液を調製し、薬剤を各種濃度にな
るように添加した。これを37℃にて1時間振とう
し、生菌数を測定する。その結果、生菌数が103
個/mlオーダー以下に低下した濃度を有効濃度と
する。 表3に各複合剤の有効濃度を示す。なお表中化
合物No.は表1の化合物に対応する。
【表】
【表】 試験例 3 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オンを1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン
および1,4−ビスブロモアセトキシブテン−2
に5%になるようにそれぞれ溶解して得た液状製
剤を20℃および40℃の恒温槽内に1ケ月間放置
し、経日的な物性の変化と微生物活性について調
べた。 1ケ月間放置しても結晶の析出等製剤の外観状
の変化はなく、また、ガスクロマトグラフイーで
分析しても化学変化は認められなかつた。 供試菌としてシユードモナス・エルギノーサを
用い、試験例2のようにして生菌数が106個/ml
から103個/ml以下に低下させるに必要な濃度は
表4の通り(単位はppm)であつた。
【表】 試験例 4 製剤安定性試験 (1) 試験方法 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オンを溶解した下表の液状製剤をそれぞれ恒温槽
中に37℃下20日間保存し、保存後の製剤をそれぞ
れガスクロマトグラフイに付した。各製剤中で分
解した4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オンの重量%をクロマトグラムから算出し
た。 なお、下記表中、試験番号1〜18は本願発明の
実施例を示し、比較例1〜4は親水性有機溶媒と
界面活性剤とを溶解助剤として用いた水性製剤の
代表例であり、ことに比較例4は、特開昭51−
82723号公報に具体的に開示された製剤に相当す
るものである。
【表】
【表】 (2) 試験結果
【表】 (3) 考察 上記のごとく、試験番号1〜18の製剤には4,
5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンの
分解は全く認められず、かつ製剤としての外観に
も全く変化は認められず、安定性のすぐれている
ことが確認された。 これに対し、比較例1〜4の製剤においては、
いずれも分解が認められ、ことに比較例3及び4
においては沈澱やガスが発生し、安定性が不良で
あることが確認された。 試験例 5 製剤中の有効成分の分散性 (1) 試験方法 200mlの三角フラスコ中に下表に示す溶解製剤
1gをそれぞれ入れ、このフラスコに35℃の水を
90ml/分の流速でフロー状に供給しかつ撹拌し
た。
【表】 上記水フロー時に底部に滞留する各製剤の消失
状態及び変化を観察した。 (2) 試験結果 製剤例 A 水フロー開始後、4時間目に製剤は完全に溶解
し、フラスコ底部に残留物は全く見られなかつ
た。 比較例 B 水フロー開始後、4時間目に、5−クロロ−4
−フエニル−1,2−ジチオール−3−オンの黄
色固体が沈澱析出していることが確認され、この
残留固体を濾取、乾燥、坪量したところ40mgであ
つた。 (3) 考察 上記のごとく、実施例の製剤は水系に両成分が
均一に分散することが確認された。これに対し、
本願のジオチールと類似の化合物である5−クロ
ロ−4−フエニル−1,2−ジチオール−3−オ
ンをハロ酢酸エステルに溶解せしめた製剤(比較
例B)では、両成分が均一に水系中に分散せず、
ハロ酢酸エステルが徐々に均一に分散されるもの
の5−クロロ−4−フエニル−1,2−ジチオー
ル−3−オンが充分に分散されず、これを分散さ
せるためには何らかの他の分散助剤(界面活性剤
や分散剤)が必要であることが確認された。 試験例 6 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オントと1,2−ビス(ブロモアセトキシ)
エタンとの相乗効果確認試験 (1) 試験方法 10倍希釈したブイヨン培地を入れたL字管に、
薬剤を所定の濃度添加した。 次に、予め前々培養した菌液の一定量を接種
し、37℃で24時間振とう培養した後660nmで吸光
度の増加が認められない最低濃度を最小発育阻止
濃度(MIC)とする。 供試菌:Pseudomonas aerginosa(シユードモ
ナス・エルギノーサ)IAM 1514 供試薬剤と添加濃度 製剤 A (4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オン) 薬剤 B (1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン)
【表】 (2) 試験結果 それぞれの薬剤のMICは次の様になつた。
【表】 以上の結果を図示すると第1図のようになる。 (3) 考察 第1図において、MIC曲線より上側の領域は
増殖阻止域を示し、下側の領域は増殖域を示す。
また、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エ
タン単独の薬剤のMICを結んだ直線とMIO曲線
が一致すると相加作用、その直線より上側に曲線
があると拮抗作用、下側の場合が相乗作用を表わ
す。 図に示すように、シユードモナス・エルギノー
サに対するMIC曲線は明らかに相乗作用を示し
ている。 試験例 7 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オンと1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−
2−ブテンとの相乗効果確認試験 (1) 試験方法 10倍希釈したブイヨン培地を入れたL字管に、
薬剤を所定の濃度添加した。次に予め前々培養し
た菌液の一定量を接種し、37℃で24時間振とう培
養した後660nmで吸光度の増加が認められない最
低濃度を最小発育濃度(MIC)とする。 供試菌…Pseudomonas aerginosa(シユードモ
ナス・エルギノーサ)IAM 1514 供試薬剤と添加濃度 薬剤 A (4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オン) 薬剤 B (1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブ
テン)
【表】 (2) 試験結果 それぞれの薬剤のMICは次の様になつた。
【表】 以上の結果を図示すると第2図のようになる。 (3) 考察 第2図において、MIC曲線より上側の領域は
増殖阻止域を示し、下側の領域は増殖域を示す。
また、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−
2−ブテン単独の薬剤のMICを結んだ直線と
MIC曲線が一致すると相加作用、その直線より
上側に曲線があると拮抗作用、下側の場合が相乗
作用を表わす。 図に示すように、シユードモナス・エルギノー
サに対するMIC曲線は明らかに相乗作用を示し
ている。 参考例 (ハロ酢酸エステルのアルコール製剤による分
解) 減圧蒸留して精製した1,2−ビス(ブロモア
セトキシ)−エタンにジエチレングリコールおよ
びメチルセロセルブをそれぞれ20%溶解した溶液
を調製した。この溶液を37℃の恒温槽内に1ケ月
放置した。放置前後の溶液をガスクロマトグラフ
に導入し、クロマトグラムを得た。その結果放置
前は溶媒と1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−
エタンの2つのメインピークと、それぞれに含ま
れる若干の不純物によるピークしか認められなか
つた。しかし放置後は溶媒のピークがほとんど消
滅し、別に新しいピークが認められた。これは溶
媒と1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン
とが反応したためと考えられる。 実施例 1 某製紙工場のコート原紙抄造機(生産量120ト
ン/日)でピンクスライムが発生した。そこで
4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オ
ンを1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン
中に1%溶解した製剤を、原質紙料と清水の流入
量に対して20ppmを1日2回2時間マシンチエス
ト部へ添加した。その結果ピンクスライムが消滅
し、目玉の発生といつたトラブルが完全に解消し
た。 実施例 2 某製紙工場の上質紙抄造機(生産量60トン/
日)では白水中の生菌数が106個/mlであり、ス
ライムが多量に発生していた。そこで抄紙機を高
圧水で洗浄後、4,5−ジクロロ−1,2−ジチ
オール−3−オンを1,2−ビス(ブロモアセト
キシ)−エタン中に5%溶解した製剤を、原質紙
料と清水の流入量に対して10ppmを1日1回8時
間スタツフボツクス部へ添加した。その結果、白
水中の生菌数は103個/mlに低下し、スライムの
発生も著しく減少した。 実施例 3 某製紙工場の内装ライナー抄造機(6層抄き、
生産量30トン/日)では白水中の生菌数が107
個/mlあり、大量のスライムが発生していた。そ
こで4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
−オンを1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−ブ
テン−2中に0.5%溶解した製剤を、原質紙料流
入量に対して50ppmを1日2回2時間、各層のマ
シンチエスト部へ添加した。その結果、白水中の
生菌数は103〜104個/mlに低下し、スライムも
徐々に減少して、紙切れ等のトラブルが激減し
た。 実施例 4 某化学工場の大豆油精製工程中の冷却塔(保有
水量500トン)では、冷却水中に大豆油等の栄養
源が混入し、塔内にスライムが大量に発生した。
そこで4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−
3−オンを1,4−ビス(ブロモアセトキシ)ブ
テン−2中に20%溶解した製剤を保有水量に対し
て15ppmを2日に1回投入した。その結果スライ
ムが剥離し、冷却効果が上昇した。 実施例 5 某石油化学工場の冷却塔(保有水量400トン、
循環水量2000トン/時)において、次の2種類の
薬剤を添加して実験を行つた。 薬剤 1 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オン 10.0重量% エチレンジアミンのエチレンオキシド・プロピ
レンオキシドブロツク共重合体 0.5重量% フエニルセロソルブ 50.0重量% ポリエチレングリコール 39.5重量% 薬剤 2 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−
オン 10.0重量% 1,2−ビス(ブロモアセトキシ)−エタン
90.0重量% 冷水ピツトの冷却水採取口に近い部分に薬剤1
を保有水量に対して50ppm添加した。添加前およ
び添加後における循環水中の生菌数を経時的に測
定した。 薬剤1を添加してから1週間後に薬剤2を同様
に試験した。その結果を表5に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、各々この発明の組成物で
得られる相乗効果をMIC曲線で表わすグラフ図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有効成分としての4,5−ジクロロ−1,2
    −ジチオール−3−オン1〜45重量%と有効成分
    および溶媒としてのハロ酢酸エステル99〜55重量
    %とからなる液状の工業用殺菌・静菌組成物。 2 ハロ酢酸エステルが式(): (X CH2COO)−nR () [式中X CH2COO−はRに直接結合してい
    て、Xはハロゲン原子であり、nは1〜3の整数
    であつて、nが1の場合Rは炭素原子18までのア
    ルキル基か、あるいはハロゲン原子、ヒドロキシ
    基、ニトロ基、フエニル基または−OR1(R1はハ
    ロゲン原子で任意に置換された炭素原子数1〜6
    のアルキル基またはフエニル基である)の1種ま
    たは2種以上の基で置換された炭素原子数18まで
    のアルキル基であり、nが2の場合Rは炭素原子
    数2〜6の飽和または不飽和の二価の直鎖状炭化
    水素基であり、nが3の場合Rは炭素原子水素3
    〜6の飽和または不飽和の炭化水素基である] で表される化合物である特許請求の範囲第1項記
    載の工業用殺菌・静菌組成物。 3 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
    −オン1〜25重量%とハロ酢酸エステル99〜75重
    量%とからなる特許請求の範囲第1項または第2
    項記載の工業用殺菌・静菌組成物。 4 4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3
    −オン1〜10重量%とハロ酢酸エステル99〜90重
    量%とからなる特許請求の範囲第1項または第2
    項記載の工業用殺菌・静菌組成物。
JP8412879A 1979-07-02 1979-07-02 Industrial germicidal and bacteriostatic composition Granted JPS567701A (en)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8412879A JPS567701A (en) 1979-07-02 1979-07-02 Industrial germicidal and bacteriostatic composition
AU59624/80A AU523121B2 (en) 1979-07-02 1980-06-25 Microbicidal/microbistatic compositions
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