JP2003237354A - 車両用シート空調装置 - Google Patents

車両用シート空調装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気ヒータと送風ユニットの両方を内蔵する
車両用シート空調装置の操作性を向上する。 【解決手段】 車両用シートの乗員当たり面をなす表皮
部材を電気ヒータにより加熱するとともに、送風ユニッ
トの送風空気を表皮部材に設けられた吹出開口部から吹
き出す車両用シート空調装置において、車室内に設置さ
れ、乗員により手動操作される操作ダイアル42、43
と、送風ユニットの風量指示用の第1可変抵抗48、5
0と、電気ヒータ22、23の発熱能力指示用の第2可
変抵抗49、51とを備え、1つの操作ダイアル42、
43の操作位置を変化させることにより、第1、第2可
変抵抗48、50、49、51を連動操作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートに内
蔵される車両用シート空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用シート空調装置は種々提案
されており、車両用シートの内部に電気ヒータおよび送
風ユニットを内蔵するものも知られている。この従来装
置によると、電気ヒータにより車両用シートの表皮部材
を直接加熱するとともに、電気ヒータにより加熱された
空気(温風)を車両用シートの表皮部材の吹出開口部か
ら吹き出すことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来装置で
はシート内蔵の電気ヒータの発熱能力の調整のためのヒ
ータ操作部材と、シート内蔵の送風ユニットの風量の調
整のための送風操作部材とをそれぞれ独立に設けている
ので、シート空調装置の操作が煩雑である。
【0004】また、車両においては、車載発電機と車載
バッテリとの間の充放電収支による制約から、シート内
蔵の電気ヒータの発熱能力は通常、60W〜90W程度
の比較的小さい能力に設定されている。従って、電気ヒ
ータの発熱能力に対して過大な風量が設定されると、温
度上昇しない低温の空気がシートに着座している乗員の
周囲に吹き出すので、乗員が涼しさを感じてしまい暖房
フィーリングを悪化させる。
【0005】本発明は上記点に鑑みて、電気ヒータと送
風ユニットの両方を内蔵する車両用シート空調装置の操
作性を向上することを目的とする。
【0006】また、本発明は、シートへの低温空気の吹
出による暖房フィーリングの悪化を防止することを他の
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、車両用シート(10)
の内部に電気ヒータ(22、23)および送風ユニット
(13、14)を内蔵し、車両用シート(10)の乗員
当たり面をなす表皮部材(16、19)を電気ヒータ
(22、23)により加熱するとともに、送風ユニット
(13、14)の送風空気を表皮部材(16、19)に
設けられた吹出開口部(17、20)から吹き出す車両
用シート空調装置において、車室内に設置され、乗員に
より手動操作される操作手段(42、43)を備え、1
つの操作手段(42、43)の操作により電気ヒータ
(22、23)の発熱能力指示のための信号と、送風ユ
ニット(13、14)の風量指示のための信号を連動し
て発生することを特徴とする。
【0008】これにより、1つの操作手段(42、4
3)の操作によりシート用ヒータ発熱能力の指示とシー
ト用送風ユニットの風量指示を連動して行うことがで
き、車両用シート空調装置の操作性を向上できる。ま
た、ヒータ発熱能力の増加に応じて風量を増加させると
いう連動操作も容易に実現できる。
【0009】請求項2に記載の発明のように、請求項1
において、操作手段(42、43)は具体的には回転操
作されるダイアルで構成できる。
【0010】請求項3に記載の発明のように、請求項1
または2において、具体的には、送風ユニット(13、
14)の風量指示のための信号を出す風量指示信号発生
手段(48、50)と、電気ヒータ(22、23)の発
熱能力指示のための信号を出す発熱能力指示信号発生手
段(49、51)とを備え、操作手段(42、43)の
操作範囲に、風量指示信号発生手段(48、50)およ
び発熱能力指示信号発生手段(49、51)を隣接して
2段に並置し、1つの操作手段(42、43)の操作位
置を変化させることにより、風量指示信号発生手段(4
8、50)および発熱能力指示信号発生手段(49、5
1)の発生信号を連動して変化させるようにすればよ
い。
【0011】これにより、1つの操作手段(42、4
3)により風量指示信号発生手段(48、50)と発熱
能力指示信号発生手段(49、51)を連動操作してヒ
ータ発熱能力の指示とシート用送風ユニットの風量指示
を行うことができる。
【0012】請求項4に記載の発明のように、請求項3
において、風量指示信号発生手段(48、50)および
発熱能力指示信号発生手段(49、51)は、具体的に
は、操作手段(42、43)の操作位置により抵抗値が
変化する可変抵抗で構成できる。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し4のいずれか1つにおいて、電気ヒータ(22、2
3)の通電時に車室内温度が所定温度以下であるとき
は、送風ユニット(13、14)を停止させ、車室内温
度が所定温度を超えると送風ユニット(13、14)を
作動させる制御手段(30)を備えていることを特徴と
する。
【0014】ところで、車両においては、前述のように
車載バッテリの充放電収支による制約から、シート内蔵
の電気ヒータ(22、23)の発熱能力は通常、60W
〜90W程度の比較的小さい能力に設定される。しか
も、車室内低温時はこの低温の車室内空気を送風ユニッ
ト(13、14)が吸入し、送風するから、車室内低温
時には低温空気を乗員に周囲に吹き出すという不具合が
発生しやすいが、請求項5によると、車室内温度の低温
時には送風ユニット(13、14)を停止させ、電気ヒ
ータ(22、23)のみ通電して発熱させるから、乗員
周囲への低温空気の吹出を防止して、乗員の暖房フィー
リング悪化を確実に防止できる。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項1ない
し4のいずれか1つにおいて、電気ヒータ(22、2
3)の通電開始後、所定時間の間、送風ユニット(1
3、14)を停止させ、所定時間が経過すると送風ユニ
ット(13、14)を作動させる制御手段(30)を備
えていることを特徴とする。
【0016】ところで、電気ヒータ(22、23)の通
電開始直後は、ヒータ温度が十分上昇していないので、
低温空気の吹出による涼しさを乗員に与えるという不具
合が発生しやすいが、請求項6によると、ヒータ通電開
始後、所定時間の間、送風ユニット(13、14)を停
止するから、ヒータ温度の上昇過程での低温空気の吹出
を防止して、乗員の暖房フィーリング悪化を確実に防止
できる。
【0017】請求項7に記載の発明では、請求項5また
は6において、送風ユニット(13、14)の作動時
に、車両全体の暖房負荷を表す情報量に基づいて送風ユ
ニット(13、14)の風量を制御することを特徴とす
る。
【0018】これにより、送風ユニット(13、14)
の風量を車両全体の暖房負荷に対応した風量に乗員の操
作無しで自動制御できる。
【0019】請求項8に記載の発明では、請求項1ない
し4のいずれか1つにおいて、電気ヒータ(22、2
3)の通電時に車室内温度が所定温度以下であるとき、
および車両全体の暖房負荷を表す情報量が所定量以下の
暖房負荷となるときは送風ユニット(13、14)を停
止させ、車室内温度が所定温度を超えるとともに車両全
体の暖房負荷を表す情報量が所定量を超える暖房負荷で
あるときに送風ユニット(13、14)を作動させる制
御手段(30)を備えていることを特徴とする。
【0020】これにより、車室内温度および車両全体の
暖房負荷の両方を考慮して、より適切な条件下のみで送
風ユニット(13、14)を作動させることができる。
【0021】請求項9に記載の発明では、請求項8にお
いて、送風ユニット(13、14)の作動時に、車両全
体の暖房負荷を表す情報量に基づいて送風ユニット(1
3、14)の風量を制御することを特徴とする。
【0022】これにより、請求項7と同様に送風ユニッ
ト(13、14)の風量を車両全体の暖房負荷に対応し
た風量に乗員の操作無しで自動制御できる。
【0023】請求項10に記載の発明のように、請求項
5ないし9のいずれか1つにおいて、制御手段は、具体
的には、車室内を空調する室内空調ユニット(21)の
自動制御を行う制御装置(30)により構成できる。
【0024】これにより、室内空調ユニット(21)の
制御装置(30)をそのまま利用して、シート用送風ユ
ニット(13、14)の風量制御を行うことができる。
【0025】請求項11に記載の発明のように、請求項
7ないし9のいずれか1つにおいて、車両全体の暖房負
荷を表す情報量として、具体的には、車室内を空調する
室内空調ユニット(21)の目標吹出空気温度(TA
O)を使用できる。
【0026】請求項12に記載の発明のように、請求項
1ないし11のいずれか1つにおいて、車両用シート
(10)のうち、乗員の尻部を支持するシートクッショ
ン部(11)と、乗員の背中部を支持するシート背もた
れ部(12)の双方に、電気ヒータ(22、23)およ
び送風ユニット(13、14)を内蔵するようにしてよ
い。
【0027】これによれば、シートクッション部(1
1)およびシート背もたれ部(12)の双方におけるヒ
ータ発熱能力の指示とシート用送風ユニットの風量指示
を各請求項のように連動して行うことができる。
【0028】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は第1実施
形態による車両用シート10の概要を示すもので、この
車両用シート10は具体的には運転席あるいは助手席の
シートとして使用されるものである。
【0030】車両用シート10には、乗員の尻部を支持
するシートクッション部11と、乗員の背中部を支持す
るシート背もたれ部(シートバック部)12が備えられ
ている。シートクッション部11の内部およびシート背
もたれ部12の内部にはそれぞれ、第1送風ユニット1
3、第2送風ユニット14が内蔵されている。この第
1、第2送風ユニット13、14はそれぞれ電動モータ
と、この電動モータにより回転駆動される送風ファンと
を備えている。
【0031】第1送風ユニット13はシートクッション
部11の下方部に空気吸入口(図示せず)を配置し、こ
の空気吸入口から車室内空気を吸入し、そして、この吸
入空気をシートクッション部11の内部の空気通路15
を通してシートクッション部11の表皮部材16に送風
し、この表皮部材16に開口している多数の吹出開口部
17から空気(空調風)を矢印aのように乗員の身体に
向けて吹き出すようになっている。
【0032】また、第2送風ユニット14も同様の空気
送風機能を果たすものであり、シート背もたれ部12の
うち下部側の背面部位に空気吸入口(図示せず)を配置
し、この空気吸入口から車室内空気を吸入し、そして、
シート背もたれ部12の内部の空気通路18、シート背
もたれ部12の表皮部材19に設けた多数の吹出開口部
20から空気(空調風)を矢印bのように乗員の身体に
向けて吹き出すようになっている。
【0033】なお、室内空調ユニット部21は車室内前
部の計器盤(インストルメントパネル、図示せず)内側
等に設置される。室内空調ユニット部21は周知のよう
に内外気切替箱、この内外気切替箱に導入された外気ま
たは内気を送風する遠心式の送風機、この送風機の送風
空気と熱交換する冷却用熱交換器および加熱用熱交換
器、車室内吹出空気の温度調整機構、車室内吹出空気の
吹出モード切替機構等が内蔵される。これにより、送風
機の送風空気が室内空調ユニット部21内にて冷却、除
湿、再加熱されて温度調整後に車室内へ吹き出すように
なっている。従って、車両用シート10の第1、第2送
風ユニット13、14は車室内の空調された空気を吸入
して送風することができる。
【0034】特に、室内空調ユニット部21から後席乗
員の足元側に空調空気(温風)を吹き出す後席ヒータダ
クト21aを前席側の車両用シート10の下方に配置す
る場合、後席ヒータダクト21aの先端部の後席ヒータ
吹出口21bは、通常、前席側の車両用シート10の前
後方向の中央部より若干後方寄りの位置に配置される。
従って、シートクッション部11の第1送風ユニット1
3の空気吸入口は後席ヒータ吹出口21bの近傍に開口
する。そのため、冬期暖房時には、後席ヒータ吹出口2
1bから吹き出す温風を第1送風ユニット13により吸
入して送風することができる。
【0035】また、シートクッション部11およびシー
ト背もたれ部12において、各表皮部材16、19の裏
側にそれぞれ電気ヒータ22、23が配置してある。こ
の電気ヒータ22、23はワイヤー状の電気抵抗体から
構成され、シートクッション部11およびシート背もた
れ部12の乗員当たり面の広い範囲にわたって蛇行状に
配置されている。
【0036】従って、電気ヒータ22、23に通電し、
発熱させると、シートクッション部11およびシート背
もたれ部12の乗員当たり面をなす表皮部材16、19
を電気ヒータ22、23により直接加熱できる。また、
電気ヒータ22、23の通電時に同時に第1送風ユニッ
ト13、14を作動させると、電気ヒータ22、23に
より加熱された温風を吹出開口部17、20から吹き出
すことができる。
【0037】なお、車両用シート10の表皮部材16、
19はシート意匠を考慮して革またはファブリック(編
織物の総称)で構成される。表皮部材16、19が革製
であるときは通気性がないので、0.8〜1.0mm程
度の微小径の小穴を多数開けて吹出開口部17、20を
構成する。これに対し、表皮部材16、19がファブリ
ック製であるときは元々繊維相互間の隙間により通気性
が得られるので、穴開けの必要がない。つまり、ファブ
リックの場合は繊維相互間の隙間自体により吹出開口部
17、20を構成できる。
【0038】図2は第1実施形態の電気制御の全体の概
要構成を示すものであり、空調制御装置30は室内空調
ユニット部21の車室内への吹出空気温度の制御、車室
内への吹出空気風量の制御等を行う制御手段として設け
られるものであるが、本第1実施形態では、シート空調
装置の送風ユニット13、14の風量制御も行うように
構成してある。
【0039】空調制御装置30はCPU、ROMおよび
RAM等を含んで構成される周知のマイクロコンピュー
タとその周辺回路から構成されるもので、ROM内に空
調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制
御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。空調制
御装置30の入力側にはセンサ群31からのセンサ検出
信号、空調パネル32からの操作信号およびシート空調
パネル33からの操作信号が入力される。空調制御装置
30には車載バッテリ34から車両エンジンのイグニッ
ションスイッチ35を介して電源が供給されるようにな
っている。
【0040】センサ群31には外気温TAM、内気温T
R、日射量TS、温水温度TW、蒸発器吹出空気温度
(蒸発器冷却温度)TE等を検出する各種センサが備え
られている。
【0041】空調パネル32は、車室内の運転席前方の
計器盤(図示せず)付近に配置されるものであって、乗
員により操作される以下の操作スイッチ32a〜32e
を有する。温度設定スイッチ32aは車室内設定温度の
信号を出すものであり、内外気切替スイッチ32bは内
外気吸入モードとして内気モードと外気モードをマニュ
アル設定する信号を出すものである。
【0042】吹出モードスイッチ32cは吹出モードと
してフェイスモード、バイレベルモード、フットモー
ド、フットデフロスタモード、およびデフロスタモード
をマニュアル設定するための信号を出すものである。風
量切替スイッチ32dは室内空調ユニット部21の送風
機のオンオフおよび同送風機の風量切替をマニュアル設
定するための信号を出すものであり、エアコンスイッチ
32eは空調用圧縮機のオンオフ信号を出して空調用圧
縮機の作動を断続するものである。
【0043】空調制御装置30の出力側には、シート空
調装置の送風ユニット13、14の駆動用モータ13
a、14aがそれぞれモータ駆動回路13b、14bを
介して接続される。また、空調制御装置30の出力側に
は、室内空調ユニット部21の空調機能を発揮するため
に装備される圧縮機の電磁クラッチ36、送風機用モー
タ37、内外気切替ドア用アクチュエータモータ38、
温度調整ドア用アクチュエータモータ39、吹出モード
ドア用アクチュエータモータ40等が設けられる。
【0044】また、シート空調装置の電気ヒータ22、
23を制御するヒータ専用の制御装置41が設けられ、
この制御装置41にはシート空調パネル33からの操作
信号が入力され、この操作信号に応じて電気ヒータ2
2、23の印加電圧を制御してヒータ発熱能力を制御す
るようになっている。なお、ヒータ用制御装置41にも
車載バッテリ34から車両エンジンのイグニッションス
イッチ35を介して電源が供給されるようになってい
る。
【0045】次に、シート空調パネル33を図2および
図3により具体的に説明すると、シート空調パネル33
は車室内の計器盤付近に設置されるもので、右側座席
(右ハンドル車であれば運転席)用のシート空調操作ダ
イヤル42と、左側座席(右ハンドル車であれば助手
席)用のシート空調操作ダイヤル43が回転操作可能に
装着されている。
【0046】なお、左右のシート空調操作ダイヤル4
2、43は同一構成であるので、図2、図3は図示の簡
素化のために、右側の操作ダイヤル42により操作され
る可変抵抗機構のみを示し、また、シート空調装置の送
風ユニット13、14も右側座席分のみを示している。
【0047】シート空調パネル33の裏面側には、各操
作ダイヤル42、43毎にそれぞれ第1、第2の2個の
可動導体部材44、45、46、47が設けてある。な
お、図2、図3の可変抵抗機構における括弧内の符号は
左側の操作ダイヤル43側の可変抵抗機構の構成要素の
符号を示す。
【0048】ここで、右側の操作ダイヤル42の第1可
動導体部材44と第2可動導体部材45相互間、および
左側の操作ダイヤル43の第1可動導体部材46と第2
可動導体部材47相互間は電気的には絶縁され、且つ、
機械的には一体に連結されている。そのため、右側の第
1、第2可動導体部材44、45および左側の第1、第
2可動導体部材46、47はそれぞれ各ダイヤル42、
43と一体に回転するようになっている。
【0049】そして、左右の各操作ダイヤル42、43
毎に、2種類の可変抵抗、すなわち、空調制御装置30
への入力用の第1可変抵抗48、50およびヒータ用制
御装置への入力用の第2可変抵抗49、51が設けてあ
る。この第1可変抵抗48、50および第2可変抵抗4
9、51は、シート空調パネル33の裏面側においてそ
れぞれ第1、第2可動導体部材44、45、46、47
の回転範囲(図3の例では200°程度の回転範囲)に
おいて円弧状の形状で2段に配置される。第1可動導体
部材44、46は第1可変抵抗48、50の中間端子4
8a、50aに電気的に接続されている。また、第2可
動導体部材45、47は第2可変抵抗49、51の端子
49a、51aに電気的に接続されている。
【0050】より具体的に説明すると、左右の各操作ダ
イヤル42、43が図3に示すように回転範囲の中間部
のOFF位置42a、43aに操作されると、第1可変
抵抗48、50の中間端子48a、50aは所定の中間
電位となり、空調制御装置30では、この中間端子48
a、50aの所定の中間電位を判定することにより、送
風ユニット13、14の停止(OFF)信号を出力す
る。
【0051】また、左右の各操作ダイヤル42、43が
図3に示す左側の送風操作域42b、43bに操作され
ると、空調制御装置30では、この送風操作域42b、
43bにおける第1可変抵抗48、50の抵抗値変化
(中間端子48a、50aの電位変化)に基づいて送風
ユニット13、14の風量を後述の図5のように変化さ
せる風量制御信号を出力する。
【0052】一方、第2可変抵抗49、51は、図3左
側の送風操作域42b、43bおよび中間部のOFF位
置42a、43aの双方において電気的な遮断(OF
F)状態となる。これにより、左右の各操作ダイヤル4
2、43が図3左側の送風操作域42b、43bおよび
中間部のOFF位置42a、43aに操作されると、ヒ
ータ用制御装置41は電気ヒータ22、23への通電を
遮断するOFF信号を出力する。
【0053】また、左右の各操作ダイヤル42、43が
図3に示す右側のヒータ操作域422c、43cに操作
されると、空調制御装置30では、このヒータ操作域4
22c、43cにおける第1可変抵抗48、50の抵抗
値変化(中間端子48a、50aの電位変化)に基づい
て送風ユニット13、14の風量を後述の図5のように
変化させる風量制御信号を出力する。また、ヒータ用制
御装置41はこのヒータ操作域42c、43cにおける
第2可変抵抗49、51の抵抗値変化(端子49a、5
1aの電位変化)に基づいて電気ヒータ22、23への
印加電圧を制御して、後述の図5のようにヒータ発熱能
力を制御する。
【0054】なお、空調制御装置30は室内空調ユニッ
ト21の送風機の風量制御のために、送風機モータの印
加電圧をデューティ制御するデューティ制御機能を備え
ている。そこで、本第1実施形態では、この空調制御装
置30のデューティ制御機能に着目して、このデューテ
ィ制御機能をそのまま利用してファン駆動用モータ13
a、14aの印加電圧をデューティ制御し、それによ
り、シート用送風ユニット13、14の風量制御を行う
ようにしている。
【0055】次に、第1実施形態の作動を図4、図5に
より説明する。図4は空調制御装置30により実行され
る送風ユニット13、14の風量制御とヒータ用制御装
置41により実行される電気ヒータ22、23の発熱能
力制御とをまとめて示すフローチャートであり、また、
図5はシート空調装置の送風ユニット13、14の風量
およびヒータ発熱能力(W)と、操作ダイヤル42、4
3の操作位置との関係を示す。
【0056】図4のステップS10にて、先ず、操作ダ
イヤル42、43の操作位置が中間部のOFF位置42
a、43aにあるか判定し、OFF位置42a、43a
であるときはステップS20にて送風ユニット13、1
4および電気ヒータ22、23をともにOFF状態とす
る。
【0057】操作ダイヤル42、43がOFF位置42
a、43でないときはステップS30にて操作ダイヤル
42、43の操作位置が送風操作域42b、43bであ
るか判定する。送風操作域42b、43bであるときは
ステップS40にて送風ユニット13、14を起動して
送風ユニット13、14の風量を操作ダイヤル42、4
3の操作位置に応じた風量に制御し、電気ヒータ22、
23はOFFとする。
【0058】この風量制御は、具体的には、図5に示す
ように操作ダイヤル42、43を最も左側に操作する
と、送風ユニット13、14の風量を最大量(Hi)と
する。そして、操作ダイヤル42、43の操作位置が右
側へ移動するにつれて、換言すると、中間部のOFF位
置42a、43a側へ近接するにつれて送風ユニット1
3、14の風量を最小量(Lo)に向かって減少させ
る。この風量制御は、空調制御装置30により中間端子
48a、50aの電位の変化を判定して送風ユニット1
3、14の駆動用モータ13a、14aの印加電圧を制
御し、それにより、モータ回転数を制御することにより
実行できる。
【0059】ステップS30にて送風操作域42b、4
3bを判定しないときは操作ダイヤル42、43の操作
位置がヒータ操作域422c、43cに位置している場
合であり、この場合はステップS50に進み、電気ヒー
タ22、23の発熱能力を操作ダイヤル42、43の操
作位置に応じた発熱能力に制御する。
【0060】この発熱能力制御は、具体的には、図5に
示すように操作ダイヤル42、43を最も右側に操作す
ると、電気ヒータ22、23の発熱能力を最大量(H
i)とする。そして、操作ダイヤル42、43の操作位
置が左側へ移動するにつれて、換言すると、中間部のO
FF位置42a、43a側へ近接するにつれて、電気ヒ
ータ22、23の発熱能力を0(OFF)に向かって減
少させる。この発熱能力制御はヒータ用制御装置41に
より端子49a、51aの電位の変化を判定して電気ヒ
ータ22、23の印加電圧(消費電力)を制御すること
により実行できる。
【0061】次のステップS60では、ダイアル操作位
置により設定された電気ヒータ22、23の発熱能力が
所定量Q1(図5参照)より大きいか判定する。ヒータ
発熱能力が所定量Q1以下であるときはステップS70
にて送風ユニット13、14をOFFとする。
【0062】これに反し、ヒータ発熱能力が所定量Q1
より大きいときはステップS80にて内気温TRが所定
温度TR1(例えば、23℃)より高いか判定する。内
気温TRが所定温度TR1以下であるときはステップS
90にて送風ユニット13、14をOFFとする。
【0063】内気温TRが所定温度TR1(例えば、2
3℃)より高いときはステップS100に進み、ダイア
ル操作位置に応じた風量制御を行う。この風量制御は具
体的には、図5に示すように、ヒータ発熱能力が所定量
Q1となるダイヤル操作位置にて送風ユニット13、1
4の風量を最小風量(Lo)とする。そして、このダイ
ヤル操作位置から操作ダイヤル42、43が右側(ヒー
タ発熱能力の増大側)へ操作されると、送風ユニット1
3、14の風量を最小風量(Lo)から若干量増加させ
る。
【0064】ここで、ヒータ発熱能力の増大に連動する
送風ユニット13、14の風量の増加程度は、過大風量
による低温吹出を防止する観点から最小風量(Lo)に
対して最大でも40%増加程度に抑えることが好まし
い。
【0065】次に、第1実施形態の作用効果を説明する
と、電気ヒータ22、23と送風ユニット13、14の
両方を内蔵する車両用シート空調装置において、1つの
操作ダイヤル42、43を回転操作するだけで、ヒータ
発熱能力と風量制御の指示を行うことができ、乗員の操
作が簡単明瞭となり、操作性を向上できる。また、ヒー
タ発熱能力と風量制御の指示を行う操作部材が1つで済
むため、操作部材を低コストで製造できるとともに、操
作部材の配置スペースを減少できる。
【0066】また、車両においては、前述したようにシ
ート内蔵の電気ヒータ22、23の発熱能力は車載バッ
テリ34の充放電収支から通常、60W〜90W程度の
比較的小さい能力に設定される。従って、電気ヒータ2
2、23の発熱能力に対して過大な風量が送風ユニット
13、14により送風されると、送風空気が十分温度上
昇せず、低温のまま、シート10に着座している乗員の
周囲に吹き出して乗員の暖房フィーリングを悪化させ
る。
【0067】しかるに、第1実施形態によると、図5に
示すように、電気ヒータ22、23の発熱能力が所定量
Q1以下であると、ステップS70にて送風ユニット1
3、14を停止させ、シート10からの風の吹出を停止
するから、低温風の吹出による暖房フィーリングの悪化
を防止できる。
【0068】また、車室内温度、すなわち、内気温TR
が低いときは、低温の車室内空気を送風ユニット13、
14が吸入し、送風するから、シート吹出空気の温度が
上昇しにくくなり、低温空気を乗員に周囲に吹き出すと
いう事態が発生しやすい。また、乗員の温感としても車
室内低温時には低温風の吹出による不快感に対して敏感
となる。そこで、第1実施形態では、内気温TRが所定
温度TR1(例えば、23℃)以下であるときは、操作
ダイアル操作位置によるヒータ発熱能力の如何にかかわ
らず、ステップS90にて送風ユニット13、14を停
止させ、シート10からの風の吹出を停止する。これに
より、低内気温時における低温風の吹出により涼しさを
感じて暖房フィーリングが悪化することを確実に防止で
きる。
【0069】そして、電気ヒータ22、23の発熱能力
が所定量Q1より大きい時は、ヒータ発熱能力の増加に
対応して送風ユニット13、14の風量を増加させ、電
気ヒータの発熱能力に適合した温風の吹出風量を得るこ
とができる。
【0070】(第2実施形態)第1実施形態では、ステ
ップS60にてヒータ発熱能力を判定し、また、ステッ
プS80にて内気温TRを判定し、ヒータ発熱能力が所
定量Q1以下であるとき、および内気温TRが所定温度
TR1以下であるときに送風ユニット13、14を停止
させているが、第2実施形態では、図6に示すように、
上記の両判定S60、S80を廃止し、その代わりに、
電気ヒータ22、23の通電後の経過時間を判定するス
テップS65を設ける。
【0071】ヒータ通電後の経過時間tが所定時間t1
(例えば、10分間)以下であるときはステップS70
に進み、送風ユニット13、14を停止させる。そし
て、ヒータ通電後の経過時間tが所定時間t1より大き
くなると、ステップS100に進み、送風ユニット1
3、14を起動してダイアル操作位置に応じた前述の風
量制御を行う。
【0072】第2実施形態のように、ヒータ通電開始
後、所定時間t1(例えば、10分間)が経過すると、
電気ヒータ22、23の発熱温度がその発熱能力に対応
した所定温度まで上昇して安定する。従って、このよう
に電気ヒータ22、23の発熱温度が安定してから、送
風ユニット13、14を起動すると、電気ヒータ22、
23の通電開始直後の温度上昇過程における低温風の吹
出を防止して、暖房フィーリングの悪化を防止できる。
【0073】(第3実施形態)第1実施形態では、ステ
ップS80にて内気温TRのみを判定し、内気温TRが
所定温度TR1以下であるときに送風ユニット13、1
4を停止させているが、第3実施形態では、図7に示す
ように、ステップS80にて、内気温TRが所定温度T
R1より高いことおよび車両全体の暖房熱負荷を表す目
標吹出空気温度TAOが所定温度TAO1より高いこと
のAND条件を満足するか判定する。
【0074】ここで、目標吹出空気温度TAOは周知の
ように室内空調ユニット部21から車室内へ吹き出す空
気の目標温度であって、車室内温度(内気温)TRを車
両の空調熱負荷の変動にかかわらず、空調パネル32の
温度設定スイッチ32aにより設定した車室内設定温度
Tsetに維持するために必要な目標温度である。
【0075】この目標吹出空気温度TAOは、周知のよ
うに温度設定スイッチ32aによる車室内設定温度Ts
et、およびセンサ群31により検出される内気温T
R、外気温TAM、日射量TSに基づいて空調制御装置
30にて算出され、空調自動制御の基本目標値として用
いられる。
【0076】電気ヒータ22、23に通電する暖房時に
は、暖房熱負荷が増大する程、車室内設定温度Tset
の維持のために目標吹出空気温度TAOは高い温度とし
て算出される。
【0077】電気ヒータ22、23に通電する暖房時
に、内気温TRおよび目標吹出空気温度TAOのいずれ
かが所定値TR1、TAO1以下であると、ステップS
80の判定がNOとなり、ステップS90にて送風ユニ
ット13、14を停止させる。これに反し、内気温TR
および目標吹出空気温度TAOがいずれも所定値TR
1、TAO1より大きいと、ステップS80の判定がY
ESとなり、ステップS100に進み、送風ユニット1
3、14を起動してダイアル操作位置に応じた前述の風
量制御を行う。
【0078】ところで、第1実施形態によると、内気温
TRが所定温度TR1より高いと直ちに、ステップS1
00に進み、送風ユニット13、14を起動することに
なるが、目標吹出空気温度TAOが所定温度TAO1
(例えば、40℃)以下となり、車両全体の暖房熱負荷
がかなり小さい条件では、目標吹出空気温度TAOの低
下に連動して室内空調ユニット部21の吹出モードがフ
ットモードからバイレベルモードに自動的に切り替わ
る。
【0079】このバイレベルモードの設定時では、室内
空調ユニット部21のフェイス(上方)吹出吹出空気温
度よりフット(下方)吹出吹出空気温度を高くして、頭
寒足熱形の吹出温度分布を形成している。しかるに、こ
のバイレベルモード時に、車両用シート10から温風吹
出を行うと、室内空調ユニット部21による頭寒足熱形
の吹出温度分布を乱して、バイレベルモード時の暖房フ
ィーリングを悪化させる場合がある。
【0080】そこで、第3実施形態においては、内気温
TRおよび目標吹出空気温度TAOがいずれも所定値T
R1、TAO1より大きいときのみ、送風ユニット1
3、14を起動するから、室内空調ユニット部21でバ
イレベルモードが設定されるTAOの温度条件(例え
ば、40℃以下)では、送風ユニット13、14を停止
して車両用シート10からの温風吹出を停止することが
でき、これにより、バイレベルモード時の暖房フィーリ
ングの悪化を防止できる。
【0081】(他の実施形態)なお、第1〜第3実施形
態では、いずれも、ステップS100において、送風ユ
ニット13、14の風量をダイアル操作位置に応じた風
量に制御しているが、ステップS100において暖房熱
負荷に応じた風量に制御するようにしてもよい。
【0082】この暖房熱負荷は具体的には、空調制御装
置30において算出される前述の目標吹出空気温度TA
Oに基づいて判定できる。電気ヒータ22、23に通電
する暖房時には、暖房熱負荷が増大する程、目標吹出空
気温度TAOは高い温度として算出される。
【0083】従って、ステップS100において、目標
吹出空気温度TAOが上昇して暖房熱負荷が増大する
程、送風ユニット13、14の風量を増加するように制
御してもよい。これにより、暖房熱負荷が増大する条件
の時に、車両シート10からの温風吹出風量を自動的に
増加して乗員の暖房感を向上させることができる。
【0084】この場合も、暖房熱負荷の増大に連動する
送風ユニット13、14の風量の増加程度は、過大風量
による低温吹出を防止する観点から最小風量(Lo)に
対して最大でも40%増加程度に抑えることが好まし
い。
【0085】また、第1〜第3実施形態では、いずれ
も、回転操作される操作ダイヤル42、43により、空
調制御装置30への入力用(風量制御用)の第1可変抵
抗48、50およびヒータ用制御装置41への入力用
(ヒータ発熱能力制御用)の第2可変抵抗49、51の
抵抗値を連動して変化させているが、第1、第2可変抵
抗48、49、51の操作手段として、直線的に往復動
操作されるレバー状の部材等を用いてもよい。
【0086】また、第1〜第3実施形態では、シート用
送風ユニット13、14の風量指示のための信号を出す
風量指示信号発生手段として、第1可変抵抗48、50
を用い、また、シート用電気ヒータ22、23の発熱能
力指示のための信号を出す発熱能力指示信号発生手段と
して第2可変抵抗49、51を用いているが、風量指示
信号発生手段および発熱能力指示信号発生手段として、
可変抵抗の代わりに、1つの操作手段により連動して開
閉される2種類のスイッチを用い、この2種類のスイッ
チの開閉信号から風量指示信号および発熱能力指示信号
を発生する等、種々な変形が可能である。
【0087】また、空調制御装置30とヒータ用制御装
置41を1つの制御装置に統合してもよいことはもちろ
んである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態で用いる車両用シート空
調装置の概要を示す要部破断斜視図である。
【図2】第1実施形態の電気制御部の全体システム構成
図である。
【図3】第1実施形態によるシート空調パネルの具体的
構成を例示する説明図である。
【図4】第1実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【図5】第1実施形態の作動特性図である。
【図6】第2実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【図7】第3実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10…車両用シート、13、14…送風ユニット、1
6、19…表皮部材、17、20…吹出開口部、22、
23…電気ヒータ、30…空調制御装置(制御手段)、
41…ヒータ用制御装置、42、43…操作ダイアル
(操作手段)、48、50…第1可変抵抗(風量指示信
号発生手段)、49、51…第2可変抵抗(発熱能力指
示信号発生手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 祐次 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3B084 JF02 JG05 JG06 3B087 DE10 3L011 BV02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用シート(10)の内部に電気ヒー
    タ(22、23)および送風ユニット(13、14)を
    内蔵し、 車両用シート(10)の乗員当たり面をなす表皮部材
    (16、19)を前記電気ヒータ(22、23)により
    加熱するとともに、前記送風ユニット(13、14)の
    送風空気を前記表皮部材(16、19)に設けられた吹
    出開口部(17、20)から吹き出す車両用シート空調
    装置において、 車室内に設置され、乗員により手動操作される操作手段
    (42、43)を備え、 前記1つの操作手段(42、43)の操作により前記電
    気ヒータ(22、23)の発熱能力指示のための信号
    と、前記送風ユニット(13、14)の風量指示のため
    の信号を連動して発生することを特徴とする車両用シー
    ト空調装置。
  2. 【請求項2】 前記操作手段(42、43)は回転操作
    されるダイアルであることを特徴とする請求項1に記載
    の車両用シート空調装置。
  3. 【請求項3】 前記送風ユニット(13、14)の風量
    指示のための信号を出す風量指示信号発生手段(48、
    50)と、 前記電気ヒータ(22、23)の発熱能力指示のための
    信号を出す発熱能力指示信号発生手段(49、51)と
    を備え、 前記操作手段(42、43)の操作範囲に、前記風量指
    示信号発生手段(48、50)および前記発熱能力指示
    信号発生手段(49、51)を隣接して2段に並置し、 前記1つの操作手段(42、43)の操作位置を変化さ
    せることにより、前記風量指示信号発生手段(48、5
    0)および前記発熱能力指示信号発生手段(49、5
    1)の発生信号を連動して変化させることを特徴とする
    請求項1または2に記載の車両用シート空調装置。
  4. 【請求項4】 前記風量指示信号発生手段(48、5
    0)および前記発熱能力指示信号発生手段(49、5
    1)は、前記操作手段(42、43)の操作位置により
    抵抗値が変化する可変抵抗であることを特徴とする請求
    項3に記載の車両用シート空調装置。
  5. 【請求項5】 前記電気ヒータ(22、23)の通電時
    に車室内温度が所定温度以下であるときは、前記送風ユ
    ニット(13、14)を停止させ、前記車室内温度が前
    記所定温度を超えると前記送風ユニット(13、14)
    を作動させる制御手段(30)を備えていることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用
    シート空調装置。
  6. 【請求項6】 前記電気ヒータ(22、23)の通電開
    始後、所定時間の間、前記送風ユニット(13、14)
    を停止させ、前記所定時間が経過すると前記送風ユニッ
    ト(13、14)を作動させる制御手段(30)を備え
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    つに記載の車両用シート空調装置。
  7. 【請求項7】 前記送風ユニット(13、14)の作動
    時に、車両全体の暖房負荷を表す情報量に基づいて前記
    送風ユニット(13、14)の風量を制御することを特
    徴とする請求項5または6に記載の車両用シート空調装
    置。
  8. 【請求項8】 前記電気ヒータ(22、23)の通電時
    に車室内温度が所定温度以下であるとき、および車両全
    体の暖房負荷を表す情報量が所定量以下の暖房負荷とな
    るときは前記送風ユニット(13、14)を停止させ、
    前記車室内温度が前記所定温度を超えるとともに前記車
    両全体の暖房負荷を表す情報量が前記所定量を超える暖
    房負荷であるときに前記送風ユニット(13、14)を
    作動させる制御手段(30)を備えていることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用シ
    ート空調装置。
  9. 【請求項9】 前記送風ユニット(13、14)の作動
    時に、前記車両全体の暖房負荷を表す情報量に基づいて
    前記送風ユニット(13、14)の風量を制御すること
    を特徴とする請求項8に記載の車両用シート空調装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、車室内を空調する室
    内空調ユニット(21)の自動制御を行う制御装置(3
    0)により構成されることを特徴とする請求項5ないし
    9のいずれか1つに記載の車両用シート空調装置。
  11. 【請求項11】 前記車両全体の暖房負荷を表す情報量
    は、車室内を空調する室内空調ユニット(21)の目標
    吹出空気温度(TAO)であることを特徴とする請求項
    7ないし9のいずれか1つに記載の車両用シート空調装
    置。
  12. 【請求項12】 前記車両用シート(10)のうち、乗
    員の尻部を支持するシートクッション部(11)と、乗
    員の背中部を支持するシート背もたれ部(12)の双方
    に、前記電気ヒータ(22、23)および前記送風ユニ
    ット(13、14)を内蔵することを特徴とする請求項
    1ないし11のいずれか1つに記載の車両用シート空調
    装置。
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