JP2003234558A - 配線板およびその製造方法 - Google Patents

配線板およびその製造方法

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JP2003234558A JP2002349519A JP2002349519A JP2003234558A JP 2003234558 A JP2003234558 A JP 2003234558A JP 2002349519 A JP2002349519 A JP 2002349519A JP 2002349519 A JP2002349519 A JP 2002349519A JP 2003234558 A JP2003234558 A JP 2003234558A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微細配線パターンにおいても絶縁信頼性に優れ
た配線板を提供すること。 【解決手段】基材の少なくとも片面に配線パターンが形
成されている配線板であり、基材と配線パターンを接着
する接着剤が該配線パターン下部にのみ配置されている
ことを特徴とする配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着剤を用いた配線
板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、樹脂や金属を基材に用いた配
線板は、さまざまな分野で使用されている。例えば、基
材上に接着剤と金属層とを積層したFPC(フレキシブ
ルプリント基板)やTAB(tape automated bondin
g)用の樹脂付き金属箔、あるいは基材上に接着剤と配
線パターンとを順次積層してなるビルドアップ基板など
は周知である。これらは、基材としてステンレス板やポ
リイミド樹脂、エポキシ樹脂、BT(ビスマレイミド−
トリアジン)樹脂などの耐熱性樹脂を用い、エポキシ樹
脂系、アクリル樹脂系、ポリアミド樹脂系、NBR(ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム)系などの接着剤を用
いて配線パターンを貼り合わせたものである。
【0003】このような配線パターンは、通常は、金属
層を基板に接着剤を用いて接着した後、エッチングによ
り所望の配線パターン以外の金属を除去するサブトラク
ティブ方式、金属層表面に配線パターン部を開口したメ
ッキレジストパターンを形成し、該開口部に金属メッキ
とエッチングレジスト形成を順次行い、その後にメッキ
レジストを剥離して、エッチングレジストをマスクとし
て下地金属層をエッチング除去し、エッチングレジスト
を除去するセミアディティブ方式にて形成する。
【0004】微細な配線パターンを形成するにはセミア
ディティブ方式が有利であるが、それでも、配線ピッチ
が狭くなると配線の密着強度や絶縁信頼性において問題
があった。
【0005】セミアディティブ方式において、メッキレ
ジストパターンの形状を開口部上部が張り出すようなオ
ーバーハング形状として開口部に金属メッキを行うこと
で、金属配線パターンの断面形状を短形に近づけ、配線
の密着強度と絶縁信頼性を向上させる製造方法が提案さ
れている(例えば特許文献1参照)。
【0006】しかし、この方法でもエッチングにより金
属層のみが除去され、接着剤はエッチング後も塗布した
全面に存在するため、接着剤中に金属層の一部が除去さ
れずに残存する問題を有していた。配線パターンが比較
的粗い場合には金属層の一部が残存しても問題にならな
いが、配線パターンが微細化してくると金属層の残存は
配線間の絶縁信頼性を低下させる問題を有していた。
【0007】
【特許文献1】特開平7−15113号公報(第2−4
頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の欠点に鑑み、微細配線パターンにおいても絶縁信頼
性に優れた配線板を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、以
下の手段により達成される。すなわち、本発明の骨子は
次の通りである。
【0010】基材の少なくとも片面に配線パターンが形
成されている配線板であり、基材と配線パターンを接着
する接着剤が該配線パターン下部にのみ配置されている
配線板によって達成される。
【0011】また、本発明は、基材の少なくとも片面に
接着剤と金属層とをこの順に積層し、金属層上にレジス
ト層を形成し、レジスト層を露光・現像することにより
配線パターンに合致する形状にレジストをパターニング
し、パターニングしたレジストをエッチングマスクとし
て金属層及び接着剤を除去して配線パターンを形成し、
次いでレジストを除去することを特徴とする配線板の製
造方法である。
【0012】また、別の本発明の製造方法は、基材の少
なくとも片面に接着剤と金属層とをこの順に積層し、金
属層上にレジスト層を形成し、レジスト層を露光・現像
することにより配線パターンを形成する部分のレジスト
を除去し、レジストを除去した部分にメッキにより配線
パターンを形成し、その後、残りのレジストと配線パタ
ーン以外の金属層及び接着剤を除去することを特徴とす
る配線板の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の配線板は、配線パターン
下部にのみ接着剤が形成されている。このような配線板
を得るためには、あらかじめ接着剤を配線パターンと同
じ形状に塗布する方法も考えられるが、好ましくはまず
基材の上に接着剤を全面塗布し、その上に金属箔を形成
し、しかる後に配線パターン以外の金属層と接着剤を除
去する方法が挙げられる。この場合、金属層と接着剤と
を別々に除去してもよいが、金属層と接着剤とが実質的
に同一の処理で除去できることが好ましい。
【0014】不要部分の金属層と接着剤の除去方法とし
ては、レーザーによる除去、プラズマによる除去、エッ
チング液による除去などが挙げられる。レーザーによる
除去としては炭酸ガスレーザーによる除去、YAGレー
ザーによる除去、エキシマレーザーによる除去、銅蒸気
レーザーによる除去などが挙げられる。プラズマによる
除去としては、酸素プラズマによる除去、フッ素化合物
プラズマによる除去などが挙げられる。また、エッチン
グ液による除去としては、金属層をエッチングできる各
種のエッチング液でまず金属層を除去し、その後に接着
剤をエッチングできる各種のエッチング液で接着剤を除
去、あるいは金属層と接着剤とを実質的に同じエッチン
グ液で除去する方法が挙げられる。これらの中では大面
積を一度に除去できる点からエッチング液での除去が好
ましく、とりわけ金属箔と接着剤とを実質的に同じエッ
チング液で除去する方法が好ましい。
【0015】本発明に使用する金属層は特に限定されな
いが、例えば、銅、クロム、ニッケル、クロム−ニッケ
ル合金、クロムと銅の積層体、ニッケルと銅の積層体、
クロム−ニッケル合金と銅の積層体などを挙げることが
できる。
【0016】また、金属箔のエッチング液としては、例
えば、フェリシアン化カリウム水溶液、塩化鉄水溶液、
塩化銅水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液、過硫酸ナト
リウム水溶液、過酸化水素水、フッ酸水溶液、及びこれ
らの組み合わせなどが挙げられる。
【0017】また、本発明に使用する接着剤としては、
例えば、ポリイミド樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着
剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤な
どが挙げられる。好ましくはアルカリ可溶あるいは酸可
溶あるいは有機溶剤可溶な接着剤である。
【0018】さらに好ましくは、光および/または熱で
硬化する前の接着剤がアルカリ可溶性であり、光および
/または熱で硬化することでアルカリ不溶性になること
である。アルカリ以外も使用することができ、具体的に
は、例えば、アルカリ性水溶液、酸性水溶液、または有
機溶剤でエッチングし、パターン加工後、光照射および
/または加熱処理により硬化され、アルカリ性水溶液、
酸性水溶液、または有機溶剤に対して不溶となる接着剤
であることが好ましい。
【0019】さらに本発明においては、耐熱性等の点か
らポリイミド系樹脂接着剤が好ましい。例えば、シロキ
サン骨格や長鎖アルキレン骨格を有するポリイミド系接
着剤、とりわけシロキサン骨格あるいはアルキレン骨格
を有する成分が全成分の20%以上、より好ましくは4
0%以上含まれているポリイミド接着剤が用いられる。
【0020】金属層と接着剤を実質的に同じエッチング
液で除去するには、上記した金属層種、エッチング液
種、接着剤種を適切に組み合わせることが重要であり、
例えば、金属層としてクロム、エッチング液としてフェ
リシアン化カリウム水溶液、接着剤としてシロキサン骨
格を有する成分が全成分の60%であるポリイミド系接
着剤を使用すれば、達成することができる。
【0021】本発明の配線板は、配線パターン下部以外
には接着剤が存在しないので、配線パターン以外に金属
層の一部が残存する問題が解決され、高い絶縁信頼性を
得ることができる。また、配線パターンと基材とは、接
着剤により強固に接着しているので、配線パターンが基
材から剥離する問題も生じない。
【0022】本発明に使用する基材としては特に限定さ
れず、例えば、硬質プラスチック、プラスチックフイル
ム、金属板などが挙げられる。硬質プラスチックとして
は、BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、エポキ
シ樹脂、ガラス繊維を含んだエポキシ樹脂、ポリイミド
樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
【0023】プラスチックフイルムとしては、例えば、
ビスフェノール類のジカルボン酸の縮合物であるポリア
リレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンに代表
されるポリアリルスルホン、ベンゾテトラカルボン酸と
芳香族イソシアネートとの縮合物、ビスフェノール類と
芳香族ジアミンとニトロフタル酸の反応から得られる熱
硬化性ポリイミド、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミ
ド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド、
液晶ポリマーなどの樹脂をフイルムにしたものなどが挙
げられる。
【0024】また、金属板としては、例えば、ステンレ
ス板、アルミニウム板、銅板などが挙げられる。
【0025】本発明に使用する基材としては、上記した
中では、配線パターンの微細化に優れたプラスチックフ
イルムを使用するのが好ましく、とりわけ鉛フリーハン
ダ対応の点から耐熱性を有するプラスチックフイルムを
用いるのが好ましい。耐熱性プラスチックフイルムの製
品としては、例えば、東レ・デュポン(株)製“カプト
ン”、宇部興産(株)製“ユーピレックス”、鐘淵化学
工業(株)製“アピカル”、東レ(株)製“ミクトロ
ン”、(株)クラレ製“ベクスター”などが挙げられ
る。
【0026】本発明に使用する基材の表面に、コロナ放
電処理や低温プラズマ処理、あるいは公知のウエットプ
ロセス処理などを施すのは任意であり、とりわけプラズ
マ処理を施すことが基材と接着剤との接着力向上の点で
好ましい。
【0027】本発明に使用する基材の厚みとしては特に
限定されないが、硬質プラスチックの場合には5〜90
0μmが好ましく、より好ましくは10〜300μm、
特に好ましくは20〜100μmである。また、プラス
チックフイルムの場合には5〜250μmが好ましく、
より好ましくは12.5〜125μm、特に好ましくは
25〜75μmである。また、金属板の場合には、5〜
2000μmが好ましく、より好ましくは25〜100
0μm、特に好ましくは50〜500μmである。厚す
ぎるとそれだけコストが高くなり、薄すぎると搬送に支
障をきたすことがある。
【0028】本発明の配線板において、接着剤の厚みは
特に限定されないが、0.01〜50μmが好ましく、
より好ましくは0.05〜10μm、特に好ましくは
0.1〜10μmである。薄すぎると接着強度が低くな
り、厚すぎると配線部分以外の接着剤を除去する時間が
長くなったり反りの原因になることがある。
【0029】本発明において、配線パターンの形成に使
用可能な金属層の形成方法としては、接着剤層を介し
て、例えば、銅箔などの金属箔を貼り付ける方法、スパ
ッタや蒸着により金属層を形成する方法、メッキにより
金属層を形成する方法、あるいはこれらを組み合わせる
方法などが挙げられるが、主としてメッキを用いて金属
層を形成する方法が好ましい。
【0030】銅箔などの金属箔を貼り付ける場合、金属
箔と接着剤層を積層した基材の接着剤面を張り合わせ
て、加熱プレス、加熱ロールラミネーター等を用いて加
熱圧着させる方法を使用することができる。本発明にお
いては連続で加熱圧着させることのできる加熱ロールラ
ミネーターを用いるのが好ましい。
【0031】加熱ロールラミネーターの条件は用いる接
着剤の組成により適宜選択することができる。ラミネー
ターロールの温度は通常80〜400℃、好ましくは1
20〜300℃、さらに好ましくは140〜200℃で
ある。線圧は通常0.2〜20kg/cm、好ましくは
0.5〜14kg/cm、さらに好ましくは1〜8kg
/cmである。ラミネーターロールの温度、線圧は高す
ぎると寸法安定性が悪くなり、低すぎると基材と金属層
との接着性が悪くなる。
【0032】銅箔としては、電解銅箔、圧延銅箔のどち
らでも用いることができる。銅箔の厚みについても種々
にものを用いることができるが、通常2〜36μm、好
ましくは3〜18μm、さらに好ましくは5〜12μm
である。銅箔の厚みが10μm以下の薄銅箔について
は、厚みの厚い銅箔または樹脂フィルム等のキャリア
(支持体)に積層されたキャリア付き銅箔が好ましく使
用される。キャリア付き銅箔は、薄銅箔を目的とする基
材にラミネートした後、そのキャリアを容易に剥がせる
ものである。
【0033】銅箔は、接着面が粗化処理されていても良
いし、粗化処理されていない両面光沢のものを用いても
良い。微細配線向けの配線板には両面光沢の銅箔を用い
る方が好ましい。銅箔の表面はニッケル、亜鉛、コバル
ト、錫等の金属または合金や酸化物で防錆処理されてい
ても良い。また、接着性改良のためシランカップリング
剤等を用いて表面処理されていても良い。
【0034】メッキにより金属層を形成する場合、スパ
ッタ、蒸着、触媒付与と活性化などの処理によりまず核
付け層を形成し、しかる後に核付け層を利用してメッキ
を成長させる方法が好ましく用いられる。核付け層の厚
みとしては0.1〜100nmが好ましく、より好まし
くは0.5〜50nm、特に好ましくは0.1〜10n
mである。
【0035】メッキは無電解メッキのみでもよいが、無
電解メッキと電解メッキを併用してもよく、電解メッキ
のみでもよい。
【0036】無電解メッキとして例えば銅をメッキする
場合は、硫酸銅とホルムアルデヒドの組み合わせなどが
好ましく用いられる。
【0037】また、電解メッキとして例えば銅をメッキ
する場合は、硫酸銅メッキ液、シアン化銅メッキ液、ピ
ロりん酸銅メッキ液などが好ましく用いられる。
【0038】メッキ厚みは、金属層をどのように加工し
配線パターンを得るかによって最適値が異なる。すなわ
ち、金属層を用いてアディティブ方式(セミアディティ
ブ方式あるいはフルアディティブ方式)にて配線板を形
成する場合、金属層の上に更にメッキにて金属を積層す
るので、初期のメッキ厚みは0.05〜10μmの範囲
が好ましく、0.1〜5μmの範囲がより好ましい。
【0039】一方、金属層を用いてサブトラクティブ方
式にて配線板を形成する場合、金属層をそのまま配線と
して使用するので、メッキ厚みは1〜40μmの範囲が
好ましく、3〜18μmの範囲がより好ましい。
【0040】従って、無電解メッキを施す場合のメッキ
厚みとしては通常0.05〜18μmが選ばれ、電解メ
ッキを施す場合のメッキ厚みとしては通常0.1〜40
μmが選ばれる。
【0041】本発明において、配線パターンの厚みは特
に限定されないが、1〜40μmの範囲が好ましく、3
〜18μmの範囲がより好ましい。
【0042】次に、本発明の配線板の製造方法の好まし
い態様を挙げて説明する。
【0043】まず、基材の上に接着剤を含む溶媒溶液を
製膜用スリットから吐出させて均一に塗布する。塗布方
法としては、例えば、ロールコーター、ナイフコータ
ー、コンマコーター、ドクターブレード、フロートコー
ターなどによるものが挙げられる。次に、基材の上に塗
布した接着剤溶液の溶媒を100℃前後の加熱により除
去した後、必要に応じて更に100℃を越える温度での
加熱処理を行う。次に、形成された接着剤層の上に核付
け層を形成し、しかる後に無電解メッキと電解メッキを
併用して金属層を形成する。または、銅箔などの金属箔
をラミネーターで加熱圧着することにより金属層を形成
する。
【0044】形成した金属層を利用して配線パターンを
形成する方法は、以下の2つの方法がある。すなわち、
サブトラクィブ方式あるいはセミアディティブ方式であ
る。
【0045】サブトラクティブ方式としては、金属層上
にレジスト層を形成し、レジスト層を露光・現像するこ
とにより配線パターンに合致する形状にレジストをパタ
ーニングし、パターニングしたレジストをエッチングマ
スクとして金属層及び接着剤を除去して配線パターンを
形成し、次いでレジストを除去することにより配線板を
得る。
【0046】また、セミアディティブ方式としては、金
属層上にレジスト層を形成し、レジスト層を露光・現像
することにより配線パターンを形成する部分のレジスト
を除去し、レジストを除去した部分にメッキにより配線
パターンを形成し、その後、残りのレジストと配線パタ
ーン以外の金属層及び接着剤を除去することにより配線
板を得る。
【0047】本発明において、基材と配線パターンを接
着する接着剤は、該配線パターンの下部にのみ配置され
ている必要がある。配線パターンの接着に寄与する部分
以外に接着剤を配さないことにより、配線パターン以外
の導電性物質の残存や付着を防ぐことができ、結果とし
て、配線パターン間の絶縁信頼性を向上させることがで
きる。
【0048】ただし、接着剤は、配線パターン領域を離
れた場所など、絶縁信頼性を損なわない場所であれば、
接着剤除去の工程簡略化等の理由により、一部の残存が
あってもかまわない。
【0049】上記した配線板の製造方法を用いることに
より、微細配線パターンにおいても絶縁信頼性に優れた
配線板を提供することができる。
【0050】本発明において、配線パターンのピッチは
特に限定されないが、好ましくは0.1〜60μmであ
り、より好ましくは1〜50μmである。また、配線の
幅は、好ましくは0.05〜30μmであり、より好ま
しくは0.5〜25μmである。微細パターンに本発明
を適用することで、本発明の効果がより鮮明になるので
ある。
【0051】本発明においては、基材の少なくとも片面
に半硬化状態の接着剤層と金属層をこの順に積層し、配
線パターンを形成し、レジストを除去した後に光照射お
よび/または加熱処理により接着剤層を硬化させる方法
が好ましく使用される。具体的には、例えば、基材の上
に接着剤層を塗布、乾燥した後、半硬化状態の接着剤層
の上に金属箔ラミネート、スパッタおよび/またはメッ
キなどの方法で金属層を積層し、サブトラクティブ方式
またはセミアディティブ方式で配線パターンを形成、さ
らに配線パターン以外の場所にある接着剤層を除去した
後、光照射および/または加熱処理することにより接着
剤層を硬化させ、接着剤層をアルカリ性水溶液、酸性水
溶液、または有機溶剤などに不溶化させることにより、
配線基板を得る方法が好ましく使用される。
【0052】接着剤層の半硬化状態とは、アルカリ性溶
液、酸性溶液、または有機溶剤などで溶解させることの
できる状態を言う。例えば、ポリイミド系樹脂の場合、
ポリアミド酸やポリアミド酸エステルなどのポリイミド
前駆体の状態であり、これはアルカリ性溶液で溶解させ
ることができるので、パターン加工を施すことが可能で
ある。
【0053】アルカリ性水溶液としては、例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、エチ
ルアミン、ジエチルアミン、テトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド(TMAH)等の水溶液が挙げられ
る。アルカリ水溶液の濃度は好ましくは0.01〜10
重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。これ
らのアルカリ性水溶液には、メタノール、エタノール、
界面活性剤等を適量添加しても良い。
【0054】半硬化状態の接着剤の硬化は、接着剤層に
用いている樹脂の光および/または熱による重合反応、
架橋反応、閉環反応等により達成される。例えば、ポリ
イミド樹脂系接着剤の場合、加熱処理によりアミド酸が
閉環してイミド環を形成する。
【0055】硬化された接着剤層は、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、エチルアミン、
ジエチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド(TMAH)等のアルカリ水溶液、塩酸、硫
酸、酢酸等の酸性水溶液、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケト
ン、トルエン等の有機溶剤にさらされても溶解すること
なく、また接着剤層表面が白濁等の変化を起こさないこ
とが重要である。
【0056】ポリイミド樹脂系接着剤の場合、硬化のた
めの加熱条件はポリイミド樹脂の組成により適宜選択さ
れるが、通常150〜450℃、好ましくは180〜3
50℃、さらに好ましくは200〜300℃の温度、処
理時間は通常5分〜48時間、好ましくは30分〜20
時間である。この時、空気中で加熱処理すると金属層が
酸化するので、窒素雰囲気下で加熱処理するのが好まし
い。また、加熱処理は段階的に目標到達温度まで昇温し
ても良い。
【0057】光照射の条件も接着剤の組成により適宜選
択される。使用する光源としては、紫外線から可視光線
が好ましく、特に200〜500nmの波長の光源が好
ましい。光の発生源としては、例えば、低圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライ
ドランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、
ヘリウム・カドミウムレーザー、アルゴンレーザー等が
挙げられる。
【0058】本発明の配線板において、配線パターンの
接着力は高いことが好ましい。接着力とは、JIS C
5016 7.1項に準じ、導体幅3mmのパターンを
使用し、金属箔を180度の方向に50mm/分の速度
で引き剥がした時の値を意味し、通常5N/cm以上が
好ましく、より好ましくは10N/cm以上である。
【0059】本発明の製造方法で得られた配線板におい
ては、容易に10N/cm以上の接着力を得ることが可
能であり、基材と配線パターンとが強固に接着してい
る。
【0060】本発明の配線板は、絶縁信頼性の極めて高
いものである。絶縁信頼性とは、JIS Z3197に
準じ、130℃、85%RH、100Vで絶縁抵抗値を
測定し、絶縁抵抗値が1×109 Ω以上を持続する時
間を測定したものである。持続時間は500時間以上で
あることが好ましく、600時間以上であることがより
好ましい。
【0061】本発明の製造方法で得られた配線板におい
ては、絶縁信頼性が容易に500時間以上絶縁抵抗値1
×109 Ω以上を持続することが可能であり、極めて
良好な絶縁信頼性を示す。
【0062】本発明の配線板は、基材の少なくとも片面
に配線パターンが形成されたものである。基材の両面に
配線が形成されていても良く、本発明の配線板は、片面
あるいは両面配線板用途に幅広く使用できる。
【0063】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0064】合成例1(接着剤の合成) 500mlのフラスコ内を窒素雰囲気下に置換し、N,
N−ジメチルアセトアミド183gを入れ、1,1,
3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロ
ピル)ジシロキサン19.88g(0.08mol)を
溶解し、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物25.76g(0.08mol)を加
え、窒素雰囲気下で10℃で1時間、引き続いて50℃
で3時間撹拌しながら反応させ、シロキサン骨格を有す
るポリイミド前駆体ワニスを得た。
【0065】合成例2(接着剤の合成) 500mlのフラスコ内を窒素雰囲気下に置換し、N,
N−ジメチルアセトアミド175gを入れ、1,1,
3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロ
ピル)ジシロキサン17.40g(0.07mol)及
びエチレンジアミン0.60g(0.01mol)を溶
解し、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物25.76g(0.08mol)を加
え、窒素雰囲気下で10℃で1時間、引き続いて50℃
で3時間撹拌しながら反応させ、シロキサン骨格を有す
るポリイミド前駆体ワニスを得た。
【0066】合成例3(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド200gを入れ、1,
1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(2−アミノ
エチル)ジシロキサン13.23g(0.06mo
l)、パラフェニレンジアミン2.16g(0.02m
ol)、ヘキサメチレンジアミン2.32g(0.02
mol)を溶解し、3,3’,4,4’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物32.20g(0.10m
ol)を加え、窒素雰囲気下で10℃で1時間、引き続
いて50℃で3時間撹拌しながら反応させ、シロキサン
骨格を有するポリイミド前駆体ワニスを得た。
【0067】合成例4(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド140gを入れ、ヘキサ
メチレンジアミン6.97g(0.06mol)、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル4.00g(0.0
2mol)、パラフェニレンジアミン2.16g(0.
02mol)を溶解し、ピロメリット酸二無水物21.
81g(0.10mol)を加え、窒素雰囲気下で10
℃で1時間、引き続いて50℃で3時間撹拌しながら反
応させ、アルキレン骨格を有するポリイミド前駆体ワニ
スを得た。
【0068】合成例5(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド178gを入れ、ヘキサ
メチレンジアミン6.97g(0.06mol)、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル4.00g(0.0
2mol)、ベンゾフェノンジアミン4.25g(0.
02mol)を溶解し、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物29.40g(0.10mol)を加え、窒素雰
囲気下で10℃で1時間、引き続いて50℃で3時間撹
拌しながら反応させ、アルキレン骨格を有するポリイミ
ド前駆体ワニスを得た。
【0069】合成例6(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド178gを入れ、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル8.01g(0.0
4mol)、ベンゾフェノンジアミン8.50g(0.
02mol)を溶解し、1,3−ビス(3,4−ベンゼ
ンジカルボン酸無水物)プロパン33.63g(0.1
0mol)を加え、窒素雰囲気下で10℃で1時間、引
き続いて50℃で3時間撹拌しながら反応させ、アルキ
レン骨格を有するポリイミド前駆体ワニスを得た。
【0070】合成例7(接着剤の合成) 油化シェルエポキシ(株)エポキシ化合物”エピコー
ト”828 100g、熱により硬化剤として働くジア
ミノジフェニルメタン10g、本硬化用触媒である四国
化成(株)製”イミダゾール”2MA−OKを混合し、
エポキシ樹脂系接着剤組成物を得た。
【0071】合成例8(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド283gを入れ、ビス
(3−アミノフェノキシフェニル)エーテル38.44
g(0.10mol)を溶解し、3,3’、4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.22g
(0.10mol)を加え、窒素雰囲気下で10℃で1
時間、引き続いて50℃で3時間撹拌しながら反応さ
せ、ポリイミド前駆体ワニスAを得た。
【0072】合成例9(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド208gを入れ、(3−
アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン9.94g
(0.04mol)、4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル12.01g(0.06mol)を溶解し、3,
3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物6.44g(0.02mol)、3,3’、4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物23.54
g(0.08mol)を加え、窒素雰囲気下で10℃で
1時間、引き続いて50℃で3時間撹拌しながら反応さ
せ、ポリイミド前駆体ワニスBを得た。
【0073】合成例10(接着剤の合成) N,N−ジメチルアセトアミド207gを入れ、(3−
アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン17.40
g(0.07mol)、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル2.00g(0.01mol)、パラフェニレ
ンジアミン2.16g(0.02mol)を溶解し、
3,3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物25.78g(0.08mol)、ピロメリッ
ト酸二無水物4.36g(0.02mol)を加え、窒
素雰囲気下で10℃で1時間、引き続いて50℃で3時
間撹拌しながら反応させ、ポリイミド前駆体ワニスCを
得た。
【0074】合成例11(接着剤の合成) プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6
72gを入れ、窒素雰囲気下で80℃まで昇温した後、
メタクリル酸34.44g(0.40mol)、スチレ
ン31.26g(0.30mol)、ベンジルメタクリ
レート52.86g(0.30mol)を加え、同温度
で8時間撹拌しながら反応させ、アクリル樹脂ワニスD
を得た。
【0075】実施例1 基材として75μm厚の宇部興産(株)製ポリイミド
“ユーピレックス”Sを用い、基材の片面上に合成例1
で合成したポリイミド前駆体ワニスを乾燥後の膜厚が5
μmになるように塗布し、まず80℃で5分間乾燥し、
次に150℃で5分間乾燥し、更に250℃で5分間イ
ミド化処理を行い、アルカリ性水溶液で除去可能なシロ
キサン骨格を有するポリイミド接着剤を基材上に積層し
た。次に、ポリイミド接着剤の上にクロム−ニッケル合
金スパッタを10nm、銅スパッタを200nm施して
核付け層を形成し、この核付け層を電極として電解銅メ
ッキにより最終的に厚さ18μmの金属層を形成した。
得られた金属層上にフォトレジストを乾燥膜厚が5μm
になるように塗布・乾燥し、配線幅が5〜100μmで
あるような配線パターンに合ったマスクを用いて露光・
現像を施し、配線パターン部分のみが残ったレジストパ
ターンを得た。次に、レジストが除去された部分の銅及
びクロム−ニッケル合金を、37重量%塩化鉄水溶液に
てエッチングして除去し片面配線板を得たが、この段階
では電子顕微鏡観察において配線パターンが形成されて
いない部分にクロム−ニッケル合金の残存が見られた。
【0076】得られた片面配線板を更にフェリシアン化
カリウム78g、水酸化ナトリウム14g、水258g
を混合したアルカリ性フェリシアン化カリウム水溶液に
て処理し、配線パターンが形成されていない部分に残存
するクロム−ニッケル合金及び接着剤とをエッチングし
て除去した。その結果、基材の配線パターンが形成され
ている部分には基材と配線パターンとの間に接着剤が配
置されている一方、配線パターンが形成されていない部
分には基材上に接着剤が配置されていない片面配線板を
得た。
【0077】得られた配線板では、5μm幅の細い配線
も100μm幅の比較的太い配線も基材と強固に接着し
ており、配線パターンの欠落などは見られず、配線間に
接着剤や金属の残存もなかった。JIS Z3197に
準じ、130℃、85%RH、100Vで絶縁抵抗値を
測定したところ、500時間で絶縁抵抗値が1×10 10
Ω以上を持続しており、600時間でも絶縁抵抗値が1
×109Ω以上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有
していた。
【0078】比較例1 実施例1において、配線パターンが形成されていない部
分に残存するクロム−ニッケル合金及びポリイミド接着
剤とをエッチング除去する処理を行わない以外は全て実
施例1と同様にして片面配線板を得た。実施例1と同様
にして絶縁抵抗値を調べたところ、配線幅が80μm以
上100μm以下の部分では500時間以上でも絶縁抵
抗値が1×109Ω以上を持続したが、50μm以上〜
80μm未満の部分では残存するクロム−ニッケル合金
の影響で500時間未満で絶縁抵抗値が1×109Ω未
満となり、5μm以上50μm未満の部分ではやはり残
存するクロム−ニッケル合金の影響で300時間未満で
抵抗値が1×109Ω未満となり、絶縁信頼性は不良で
あった。
【0079】実施例2 合成例1で合成したポリイミド前駆体ワニスの代わりに
合成例2で合成したポリイミド前駆体ワニスを使用し、
実施例1と同様にして塗布、乾燥、イミド化処理を行
い、アルカリ性水溶液で除去可能なシロキサン骨格を有
するポリイミド接着剤を基材上に積層した。次に、ポリ
イミド接着剤の上にクロムスパッタを10nm、銅スパ
ッタを200nm施して核付け層を形成し、この核付け
層を電極として電解銅メッキにより最終的に厚さ3μm
の金属層を形成した。
【0080】得られた金属層上にフォトレジストを乾燥
膜厚が5μmになるように塗布・乾燥し、線幅が5〜1
00μmであるような配線パターンに合ったマスクを用
いて露光・現像を施し、配線パターン部分のみが除去さ
れたレジストパターンを得た。次に、レジストが除去さ
れた部分の金属に無電解銅メッキと電解銅メッキを施
し、4.5μmまでメッキした。その後に銀メッキを施
し、最終的にレジストと同じ高さである5μmまでメッ
キを施した。
【0081】メッキ終了後、レジストを除去し、次いで
10重量%塩化鉄水溶液を用いて配線パターン部分以外
の銅をエッチングして除去し、更に実施例1で用いたア
ルカリ性フェリシアン化カリウム水溶液を用いて配線パ
ターン部分以外のクロムと接着剤とをエッチングして除
去し、基材の配線パターンが形成されている部分には基
材と配線パターンとの間に接着剤が配置されている一
方、配線パターンが形成されていない部分には基材上に
接着剤が配置されていない片面配線板を得た。得られた
配線板では、5μm幅の細い配線も100μm幅の比較
的太い配線も基材と強固に接着しており、配線パターン
の欠落などは見られず、配線間に接着剤や金属の残存も
なかった。実施例1と同様にして絶縁抵抗値を調べたと
ころ、500時間で絶縁抵抗値が1×1011Ω以上を持
続しており、700時間でも絶縁抵抗値が1×109Ω
以上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0082】実施例3 基材としての50μm厚の東レ・デュポン(株)製ポリ
イミド“カプトン”ENの両面上にまずプラズマ処理を
施し、しかる後に合成例3で合成したポリイミド前駆体
ワニスを乾燥後の膜厚が9μmになるように基材の両面
に塗布し、まず80℃で5分間乾燥し、次に150℃で
5分間乾燥し、更に250℃で5分加熱処理を施してイ
ミド化処理を行い、シロキサン骨格を有するポリイミド
接着剤を基材上に積層した。
【0083】次に、ポリイミド接着剤の上にニッケルス
パッタを10nm、銅スパッタを200nm施して核付
け層を形成し、この核付け層を電極として電解銅メッキ
を施し、厚さ8μmの金属層を両面に形成した。
【0084】得られた両面の金属層の上に実施例1と同
様のレジストとマスクを用いてレジストパターンを作製
し、配線パターン部分のみが残ったレジストパターンを
得た。次に、レジストが除去された部分の銅及びニッケ
ルを30重量%塩化銅水溶液にてエッチングして除去し
た。この段階では電子顕微鏡観察において配線パターン
が形成されていない部分にニッケルの残存が見られた。
更に、炭酸ガスレーザーを用いて配線パターンが形成さ
れていない部分に残存するニッケル及び接着剤とを除去
し、基材の配線パターンが形成されている部分には基材
と配線パターンとの間に接着剤が配置されている一方、
配線パターンが形成されていない部分には基材上に接着
剤が配置されていない両面配線板を得た。
【0085】得られた配線板では、5μm幅の細い配線
も100μm幅の比較的太い配線も基材と強固に接着し
ており、配線パターンの欠落などは見られず、配線間に
接着剤や金属の残存もなかった。実施例1と同様にして
絶縁抵抗値を調べたところ、500時間でも絶縁抵抗値
が1×109Ω以上を持続しており、良好な絶縁信頼性
を有していた。
【0086】実施例4 合成例3で合成したポリイミド前駆体ワニスの代わりに
合成例4で合成したポリイミド前駆体ワニスを使用し、
実施例3と同様にして基材の両面に塗布、乾燥、イミド
化処理を行い、アルカリ性水溶液で除去可能なアルキレ
ン骨格を有するポリイミド接着剤を基材上に積層した。
次に、ポリイミド接着剤の上にクロムスパッタを5nm
施して核付け層を形成し、この核付け層の上に無電解銅
メッキを0.5μm施し、続いて電解銅メッキを施し、
最終的に厚さ2μmの金属層を両面に形成した。
【0087】得られた両面の金属層上に実施例2と同様
のレジストとマスクを用いて厚さ15μmのレジストパ
ターンを作製し、電解銅メッキを施してレジストと同じ
高さである厚さ15μmまでメッキした。その後にレジ
ストを除去し、次いで全体を10重量%過硫酸アンモニ
ウム水溶液を用いて配線パターン部分以外の銅をエッチ
ングして除去した。更に実施例1で用いたアルカリ性フ
ェリシアン化カリウム水溶液を用いて配線パターン部分
以外のクロムと接着剤とをエッチングして除去し、両面
配線板を得た。得られた配線板では、5μm幅の細い配
線も100μm幅の比較的太い配線も基材と強固に接着
しており、配線パターンの欠落などは見られず、配線間
に接着剤や金属の残存もなかった。実施例1と同様にし
て絶縁抵抗値を調べたところ、500時間で絶縁抵抗値
が1×1011Ω以上を持続しており、700時間でも絶
縁抵抗値が1×109Ω以上を持続しており、良好な絶
縁信頼性を有していた。
【0088】実施例5 基材としての25μm厚の鐘淵化学工業(株)製ポリイ
ミド“アピカル”NPIの両面上にまずプラズマ処理を
施し、しかる後に合成例5で合成したポリイミド前駆体
ワニスを乾燥後の膜厚が3μmになるように基材の両面
に塗布し、まず80℃で5分間乾燥し、次に150℃で
5分間乾燥した。更に250℃で5分加熱処理を施して
イミド化処理を行い、アルカリ性水溶液で除去可能なア
ルキレン骨格を有するポリイミド接着剤を基材上に積層
した。
【0089】次に、ポリイミド接着剤の上にクロム−ニ
ッケル合金スパッタを10nm施して核付け層を形成
し、この核付け層の上に無電解銅メッキを施し、最終的
に厚さ1μmの金属層を両面に形成した。
【0090】得られた両面の金属層上に実施例2と同様
のレジストとマスクを用いて厚さ10μmのレジストパ
ターンを作製し、無電解銅メッキを施して厚さ8μmま
でメッキした。その後にスズメッキと金メッキを施し、
最終的にレジストと同じ高さである10μmまでメッキ
を施した。
【0091】メッキ終了後、レジストを除去し、次いで
10重量%過硫酸ナトリウム水溶液を用いて配線パター
ン部分以外の銅とクロム−ニッケル合金を除去した。こ
の段階では電子顕微鏡観察において配線パターンが形成
されていない部分にクロム−ニッケルの残存が見られ
た。更に実施例1で用いたアルカリ性フェリシアン化カ
リウム水溶液を用いて配線パターン部分以外のクロム−
ニッケル合金と接着剤とをエッチングして除去し、両面
配線板を得た。得られた配線板では、5μm幅の細い配
線も100μm幅の比較的太い配線も基材と強固に接着
しており、配線パターンの欠落などは見られず、配線間
に接着剤や金属の残存もなかった。実施例1と同様にし
て絶縁抵抗値を調べたところ、500時間で絶縁抵抗値
が1×10 10Ω以上を持続しており、600時間でも絶
縁抵抗値が1×109Ω以上を持続しており、良好な絶
縁信頼性を有していた。
【0092】実施例6 合成例5で合成したポリイミド前駆体ワニスの代わりに
合成例6で合成したポリイミド前駆体ワニスを使用し、
実施例5と同様にして塗布、乾燥、イミド化処理を行
い、アルキレン骨格を有するポリイミド接着剤を基材の
両面に積層した。
【0093】次に、ポリイミド接着剤の上にニッケルス
パッタを5nm施して核付け層を形成し、この核付け層
の上に無電解銅メッキにて厚さ12μmの金属層を両面
に形成した。
【0094】得られた両面の金属層の上に実施例1と同
様のレジストとマスクを用いてレジストパターンを作製
し、配線層パターン部分のみが残ったレジストパターン
を得た。
【0095】次に、レジストが除去された部分の銅とニ
ッケルを20重量%塩化鉄水溶液にてエッチングして除
去した。この段階では電子顕微鏡観察において配線パタ
ーンが形成されていない部分にクロム−ニッケルの残存
が見られた。更に波長変換したUV−YAGレーザーを
用いて配線パターン部分以外のニッケルと接着剤とを除
去し、両面配線板を得た。
【0096】得られた配線板では、5μm幅の細い配線
も100μm幅の比較的太い配線も基材と強固に接着し
ており、配線パターンの欠落などは見られず、配線間に
接着剤や金属の残存もなく、良好な絶縁信頼性が得られ
た。実施例1と同様にして絶縁抵抗値を調べたところ、
500時間で絶縁抵抗値が1×109Ω以上を持続して
おり、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0097】実施例7 実施例1において、基材として75μm厚の宇部興産
(株)製ポリイミド“ユーピレックス”Sの代わりに3
00μm厚のBT樹脂を用いた。合成例7で合成したエ
ポキシ樹脂系接着剤組成物を使用し、実施例1と同様の
条件にて塗布、乾燥、硬化処理を行い、エポキシ樹脂系
接着剤を基材上に積層した。その後、実施例3と同様の
方法で片面配線板を形成し、実施例3と同様の方法で配
線パターン部分以外のニッケルと接着剤とを除去した。
【0098】得られた配線板では、5μm幅の細い配線
も100μm幅の比較的太い配線も基材と強固に接着し
ており、配線パターンの欠落などは見られず、配線間に
接着剤や金属の残存もなく、良好な絶縁信頼性が得られ
た。実施例1と同様にして絶縁抵抗値を調べたところ、
500時間で絶縁抵抗値が1×109 Ω以上を持続し
ており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0099】実施例8 基材として宇部興産(株)製“ユーピレックス”25S
を用い、基材の片面上に合成例8で合成したポリイミド
前駆体ワニスAを乾燥後の膜厚が3μmになるように塗
布し、まず80℃で5分間乾燥し、次に150℃で5分
間乾燥して、アルカリ性水溶液で除去可能な接着剤層を
基材上に積層した。次に、ポリイミド前駆体層の上にク
ロム−ニッケル合金スパッタを10nm、銅スパッタを
200nm施して核付け層を形成し、この核付け層を電
極として電解銅メッキにより最終的に厚さ5μmの金属
層を形成した。
【0100】得られた金属層上にフォトレジストを乾燥
膜厚が5μmになるように塗布・乾燥し、配線ピッチ
(ライン/スペース)が20μm(10μm/10μ
m)、50μm(25μm/25μm)、100μm
(50μm/50μm)であるような配線パターンに合
ったマスクを用いて露光・現像を施し、配線パターン部
分のみが残ったレジストパターンを得た。次に、レジス
トが除去された部分の銅及びクロム−ニッケル合金を、
37重量%塩化鉄水溶液にてエッチングして除去し片面
配線板を得た。
【0101】得られた片面配線板を更に、配線パターン
が形成されていない部分に残存する接着剤層を2.5%
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMA
H)水溶液でエッチングして除去した後、片面配線板を
窒素雰囲気中で(80℃ 1時間)+(150℃ 3時
間)+(270℃ 2時間)で段階的に熱処理した。そ
の結果、基材の配線パターンが形成されている部分には
基材と配線パターンとの間に接着剤層が配置されている
一方、配線パターンが形成されていない部分には基材上
に接着剤層が配置されていない片面配線板を得た。
【0102】得られた配線板では、配線も基材と強固に
接着しており配線パターンの欠落などは見られず、配線
間に接着剤や金属の残存もなかった。JIS Z319
7に準じ、130℃、85%RH、100Vで絶縁抵抗
値を測定し、結果を表1に示した。全ての配線ピッチに
おいて500時間での絶縁抵抗値が1×1011Ω以上を
持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0103】実施例9〜11 基材、接着剤の種類と膜厚、金属層の膜厚、配線形成時
の金属層と接着剤層のエッチング液を表1の通りとした
以外は実施例8と同様の操作を行い、片面配線板を得
た。
【0104】得られた配線板では、全てにおいて、配線
も基材と強固に接着しており配線パターンの欠落などは
見られず、配線間に接着剤や金属の残存もなかった。ま
た実施例8と同様にして絶縁抵抗値を測定し、結果を表
1に示した。全ての配線ピッチにおいて500時間での
絶縁抵抗値が1×1011Ω以上を持続しており、良好な
絶縁信頼性を有していた。
【0105】実施例12 基材として宇部興産(株)製“ユーピレックス”25S
を用い、基材の片面上に合成例9で合成したポリイミド
前駆体ワニスBを乾燥後の膜厚が2μmになるように塗
布し、まず80℃で5分間乾燥し、次に150℃で5分
間乾燥して、アルカリ性水溶液で除去可能な接着剤層を
基材上に積層した。次に、ポリイミド前駆体層の上にク
ロムスパッタを10nm、銅スパッタを200nm施し
て核付け層を形成し、この核付け層を電極として電解銅
メッキにより最終的に厚さ3μmの金属層を形成した。
【0106】得られた金属層上にフォトレジストを乾燥
膜厚が5μmになるように塗布・乾燥し、配線ピッチ
(ライン/スペース)が20μm(10μm/10μ
m)、50μm(25μm/25μm)、100μm
(50μm/50μm)であるような配線パターンに合
ったマスクを用いて露光・現像を施し、配線パターン部
分のみが除去されたレジストパターンを得た。
【0107】次に、レジストが除去された部分の金属に
無電解銅メッキと電解銅メッキを施し、4.5μmまで
メッキした。その後、銀メッキを施し、最終的にレジス
トと同じ高さである5μmまでメッキを施した。メッキ
終了後、レジストを除去し、次いで10重量%塩化鉄水
溶液を用いて配線パターン部分以外の銅をエッチングし
て除去した。更に2.5%TMAH水溶液を用いて配線
パターン部分以外の接着剤層をエッチングして除去した
後、片面配線板を窒素雰囲気中で(80℃ 1時間)+
(150℃ 3時間)+(270℃ 2時間)で段階的に
熱処理した。その結果、基材の配線パターンが形成され
ている部分には基材と配線パターンとの間に接着剤が配
置されている一方、配線パターンが形成されていない部
分には基材上に接着剤が配置されていない片面配線板を
得た。
【0108】得られた配線板では、配線パターンの欠落
などは見られなかった。また実施例8と同様にして絶縁
抵抗値を測定し、結果を表1に示した。全ての配線ピッ
チにおいて500時間での絶縁抵抗値が1×1011Ω以
上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0109】比較例2 基材として宇部興産(株)製“ユーピレックス”25S
を用い、基材の片面上に合成例8で合成したポリイミド
前駆体ワニスAを乾燥後の膜厚が3μmになるように塗
布し、まず80℃で5分間乾燥し、次に150℃で5分
間乾燥した後、260℃で10分加熱処理を行ない、ポ
リイミド接着剤層を基材上に積層した。次に、接着剤層
の上にクロム−ニッケル合金スパッタを10nm、銅ス
パッタを200nm施して核付け層を形成し、この核付
け層を電極として電解銅メッキにより最終的に厚さ8μ
mの金属層を形成した。
【0110】得られた金属層上にフォトレジストを乾燥
膜厚が5μmになるように塗布・乾燥し、配線ピッチ
(ライン/スペース)が20μm(10μm/10μ
m)、50μm(25μm/25μm)、100μm
(50μm/50μm)であるような配線パターンに合
ったマスクを用いて露光・現像を施し、配線パターン部
分のみが残ったレジストパターンを得た。次に、レジス
トが除去された部分の銅及びクロム−ニッケル合金を、
37重量%塩化鉄水溶液にてエッチングして除去し片面
配線板を得た。
【0111】得られた配線板を実施例8と同様にして絶
縁抵抗値を測定し、結果を表1に示した。配線パターン
下部以外の領域にも接着剤が残存する本比較例は、狭ピ
ッチになると絶縁抵抗値が1×109Ω未満となり絶縁
信頼性は不良であった。
【0112】比較例3 東レ・デュポン(株)製“カプトン”100EN上にク
ロム−ニッケル合金スパッタを10nm、銅スパッタを
200nm施して核付け層を形成し、この核付け層を電
極として電解銅メッキにより最終的に厚さ8μmの金属
層を形成した。後は比較例2と同様の操作を行い、片面
配線板を得た。
【0113】得られた配線板を実施例8と同様にして絶
縁抵抗値を測定し、結果を表1に示した。配線パターン
下部以外の領域にも接着剤が残存する本比較例は、狭ピ
ッチになると絶縁抵抗値が1×109Ω未満となり絶縁
信頼性は不良であった。
【0114】実施例13 基材に東レ・デュポン(株)製“カプトン”100EN
を用い、合成例9で合成したポリイミド前駆体ワニスB
を乾燥後の厚みが3μmになるように塗布し、80℃で
5分、次に150℃で5分間乾燥した。接着剤面に片面
粗化した厚み12μmの電解銅箔を表面温度180℃に
加熱したロールラミネーターで線圧6kg/cm、速度
1m/分で張り合わせた。この時、銅箔の粗化面が接着
剤層側にくるようにして張り合わせた。後は実施例8と
同様の操作を行い、片面配線板を得た。
【0115】得られた配線板では、配線パターンの欠落
などは見られなかった。また実施例8と同様にして絶縁
抵抗値を測定し、結果を表1に示した。全ての配線ピッ
チにおいて500時間での絶縁抵抗値が1×1011Ω以
上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0116】実施例14 基材に宇部興産(株)製“ユーピレックス”25Sを用
い、合成例10で合成したポリイミド前駆体ワニスCを
乾燥後の厚みが8μmになるように塗布し、80℃で5
分、次に150℃で5分間乾燥した。接着剤面に片面粗
化した厚み12μmの電解銅箔を表面温度170℃に加
熱したロールラミネーターで線圧6kg/cm、速度1
m/分で張り合わせた。この時、銅箔の粗化面が接着剤
層側にくるようにして張り合わせた。後は実施例8と同
様の操作を行い、片面配線板を得た。
【0117】得られた配線板では、配線パターンの欠落
などは見られなかった。また実施例8と同様にして絶縁
抵抗値を測定し、結果を表1に示した。全ての配線ピッ
チにおいて500時間での絶縁抵抗値が1×1011Ω以
上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0118】実施例15 基材に宇部興産(株)製“ユーピレックス”25Sを用
い、合成例10で合成したポリイミド前駆体ワニスCを
乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、80℃で5
分、次に150℃で5分間乾燥した。接着剤面に両面光
沢面で厚み9μmの電解銅箔を表面温度170℃に加熱
したロールラミネーターで線圧6kg/cm、速度1m/
分で張り合わせた。後は実施例8と同様の操作を行い、
片面配線板を得た。
【0119】得られた配線板では、配線パターンの欠落
などは見られなかった。また実施例8と同様にして絶縁
抵抗値を測定し、結果を表1に示した。全ての配線ピッ
チにおいて500時間での絶縁抵抗値が1×1011Ω以
上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0120】実施例16 合成例11で合成したアクリル樹脂ワニスD300gに
対し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート21
gを加え混合した。該混合液を宇部興産(株)製“ユー
ピレックス”25Sに乾燥後の厚みが3μmになるよう
に塗布し、80℃で5分、次に120℃で5分間乾燥し
た。接着剤面に両面光沢面で厚み9μmの電解銅箔を表
面温度160℃に加熱したロールラミネーターで線圧6
kg/cm、速度1m/分で張り合わせた。
【0121】接着剤のエッチング液に0.5%TMAH
水溶液を用いた以外は実施例8と同様の操作を行い配線
パターンを形成し、レジストを除去した後、片面配線板
を窒素雰囲気中で(80℃ 1時間)+(150℃ 3時
間)+(220℃ 2時間)で段階的に熱処理し、片面
配線板を得た。
【0122】得られた配線板では、配線パターンの欠落
などは見られなかった。また実施例8と同様にして絶縁
抵抗値を測定し、結果を表1に示した。全ての配線ピッ
チにおいて500時間での絶縁抵抗値が1×1010Ω以
上を持続しており、良好な絶縁信頼性を有していた。
【0123】比較例4 基材として東レ・デュポン(株)製“カプトン”100
ENを用い、合成例10で合成したポリイミド前駆体ワ
ニスを乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、80
℃で5分、次に150℃で5分間乾燥した後、260℃
で10分加熱処理を行ないポリイミド接着剤層を基材上
に積層した。接着剤面に両面光沢面で厚み9μmの電解
銅箔を表面温度180℃に加熱したロールラミネーター
で線圧6kg/cm、速度1m/分で張り合わせた。比較
例2と同様の操作を行い、片面配線板を得た。
【0124】得られた配線板を実施例8と同様にして絶
縁抵抗値を測定し、結果を表1に示した。配線パターン
下部以外の領域にも接着剤が残存する本比較例は、10
0μmピッチ、50μmピッチでは500時間での絶縁
抵抗値が1×109Ωであったが、20μmピッチでは
絶縁抵抗値が1×109Ω未満となり、絶縁信頼性は不
良であった。
【0125】
【表1】
【0126】
【発明の効果】微細配線パターンにおいても絶縁信頼性
に優れた配線板を提供することができ、その実用性は多
大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 徹也 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 5E339 AA02 AB02 AB07 AD01 AD03 BC02 BD03 BD08 BD11 BE13 CC01 CC02 CD01 CE11 CE14 CF16 CF17 CG01 DD03 DD04 GG01 GG10 5E343 AA17 AA18 AA22 BB24 BB38 BB44 BB67 CC03 CC04 CC63 DD43 DD63 DD76 EE21 ER18 ER43 GG02 GG14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の少なくとも片面に配線パターンが形
    成されている配線板であり、基材と配線パターンを接着
    する接着剤が該配線パターン下部にのみ配置されている
    配線板。
  2. 【請求項2】接着剤が光および/または熱硬化性の耐熱
    性樹脂である請求項1記載の配線板。
  3. 【請求項3】光および/または熱で硬化する前の前記接
    着剤がアルカリ可溶性である請求項2記載の配線板。
  4. 【請求項4】光および/または熱硬化性の耐熱性樹脂が
    ポリイミド系樹脂である請求項2記載の配線板。
  5. 【請求項5】接着剤の厚みが0.05〜10μmである
    請求項1記載の配線板。
  6. 【請求項6】基材の少なくとも片面に接着剤と金属層と
    をこの順に積層し、金属層上にレジスト層を形成し、レ
    ジスト層を露光・現像することにより配線パターンに合
    致する形状にレジストをパターニングし、パターニング
    したレジストをエッチングマスクとして金属層及び接着
    剤を除去して配線パターンを形成し、次いでレジストを
    除去することを特徴とする配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】基材の少なくとも片面に接着剤と金属層と
    をこの順に積層し、金属層上にレジスト層を形成し、レ
    ジスト層を露光・現像することにより配線パターンを形
    成する部分のレジストを除去し、レジストを除去した部
    分にメッキにより配線パターンを形成し、その後、残り
    のレジストと配線パターン以外の金属層及び接着剤を除
    去することを特徴とする配線板の製造方法。
  8. 【請求項8】基材の少なくとも片面に半硬化状態の接着
    剤層と金属層をこの順に積層し、配線パターンを形成
    し、レジストを除去した後に光照射および/または加熱
    処理により接着剤層を硬化させる請求項6または7記載
    の配線板の製造方法。
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