JP2007313738A - 金属張り板 - Google Patents

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Abstract

【課題】
寸法安定性に優れたフレキシブルプリント配線板のための金属張り板を提供する。
【解決手段】
ジアミン成分としてパラフェニレンジアミン及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、酸二無水物成分としてピロメリット酸二無水物及び3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物から主としてなる13.5μm以下の厚みのポリイミドフィルムを用い、このポリイミドフィルムの片面または両面に、接着剤なしで10μm以下の金属層を形成した金属張り板。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属張り板に関するものであり、詳しくは加工してプリント配線板として用いられる金属張り板に関するものであり、更に詳しくはポリイミドフィルムを基材として、その片面或いは両面に配線を形成することにより得られるフレキシブルプリント配線板を得るための金属張り板に関するものである。
プリント配線板は広く電子・電機機器に使用されている。中でも、折り曲げ可能なフレキシブルプリント配線板は、パーソナルコンピューターや携帯電話等の折り曲げ部分に広く使用されている。このようなフレキシブルプリント配線板を形成するために、通常は各種のポリイミドフィルムを基材とし、この基材の上に接着剤を介して金属層が形成された、3層構造を有する金属張り板が使用されている。このような金属張り板は、機械的、熱的特性のバランスに優れた構造を有しており、汎用の製品として広く工業的に用いられている。しかしながら、3層の金属張り板は曲げやすい長所を有するが、繰り返し何度も折り曲げると接着剤と基材の弾性率の違いにより徐々に変形するという欠点を有していた。また、近年はフレキシブル配線板を複数枚重ね合わせて多層にして用いる方法が増えつつあるが、多層にする為には基材を薄くする必要があり、基材の厚みが25μm未満の厚さになることが増えている。基材の厚みが25μm未満になっても、接着剤の厚みは接着力確保の為に薄くすることが困難であり、結果として金属張り板全体の厚みが厚すぎるという問題を有していた。
このような問題を解決する為、ポリイミドフィルム以外の寸法変化が小さい基材、例えば液晶フィルム等を用いてフレキシブルプリント配線板を形成する方法(例えば特許文献1参照)等が開示されているが、液晶フィルムはポリイミドフィルムに比べて耐熱性が劣っており、半田付けの際に基材が変形するという問題を有していた。とりわけ近年は環境の問題から鉛を使用しない鉛フリー半田が広がっているが、鉛フリー半田のほとんどは融点が鉛含有半田よりも高い為、液晶フィルムの基材変形の問題は一層深刻となっていた。
特開2000−343610号公報
したがって、本発明の目的は、かかるフレキシブルプリント配線板の寸法変化問題を解決し、変形しにくくかつ全体厚みの薄いフレキシブルプリント配線板を得るための、金属張り板を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、以下の構成を採用する。
(1)平均厚さが13.5μm以下のポリイミドフィルムの片面に、平均厚みが10μm以下の金属層を形成させた金属張り板。
(2)平均厚さが13.5μm以下のポリイミドフィルムの両面に、平均厚みが10μm以下の金属層をそれぞれ形成させた金属張り板。
(2)ポリイミドフィルムが、ジアミン成分としてパラフェニレンジアミン及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、酸二無水物成分としてピロメリット酸二無水物及び3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とから主としてなり、金属が銅からなることを特徴とする(1)または(2)記載の金属張張り板。
(4)金属層が、ニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金のいずれか1つ以上からなる0.001〜0.1μm厚の下地層の上に銅層が形成されたものであることを特徴とする(1)または(2)記載の金属張り板。
(5)下地層が蒸着あるいはスパッタリングにより形成されたものであることを特徴とする(4)記載の金属張り板。
(6)銅層がスパッタリング、蒸着、無電解鍍金、及び電解鍍金のいずれか1つで形成されたものであることを特徴とする(4)記載の金属張り板。
(7)(1)または(2)記載の金属張り板の金属層の上にフォトレジスト層を形成したフォトレジスト付き金属張り板。
(8)(1)記載の金属層の面と反対の面に裏打ち基材が張り付けられていることを特徴とする裏打ち基材付き金属張り板。
本発明によれば、寸法変化の小さいフレキシブルプリント配線板を得る為の金属張り板を提供することができる。
本発明のフレキシブルプリント配線板の為の金属張り板は、基材として13.5μm以下の厚さのポリイミドフィルムを用い、このポリイミドフィルムの片面または両面に、接着剤を介することなく金属層を形成したものである。接着剤を用いないことで、金属張り板の全体厚みを薄くすることが可能であり、また接着剤がない分、折り曲げ時の塑性変形も小さくなる。更に接着剤の影響による寸法変化もなくなるので、寸法変化はポリイミドフィルムだけで決まってくるので、従来の接着剤を有する金属張り板よりも寸法安定性に優れたものとなる。
ここで、基材のポリイミドフィルムとしては、ジアミン成分としてパラフェニレンジアミンや4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、酸二無水物成分としてピロメリット酸二無水物や3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とから主としてなるポリイミドフィルムである。特に、パラフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の4種類を必須成分とし、これら4種類のみ、あるいはこれら4種類に加えて少量の別成分を加えることにより得られるポリイミドフィルムが好ましい。更に好ましくは、ジアミン成分として10〜50モル%のパラフェニレンジアミン及び50〜90モル%の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを用い、酸二無水物成分として50〜99モル%のピロメリット酸二無水物及び1〜50モル%の3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いてなるポリイミドフィルムである。また、物性としては、弾性率が3〜7GPa、50〜200℃での線膨張係数が5〜20ppm/℃、湿度膨張係数が25ppm/%RH以下、吸水率が3%以下、200℃1時間での加熱収縮率が0.10%以下となるようなポリイミドフィルムが好ましい。その為、パラフェニレンジアミンが多すぎると硬くなり、少なすぎると柔らかすぎるので、10〜50モル%が好ましく、更に好ましくは15〜45モル%、より好ましくは20〜40モル%である。4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが多すぎると柔らかくなり、少なすぎると硬くなるので、50〜90モル%が好ましく、更に好ましくは55〜85モル%、より好ましくは50〜80モル%である。ピロメリット酸二無水物が多すぎると硬くなり、少なすぎると柔らかくなるので、50〜99モル%が好ましく、更に好ましくは55〜95モル%、より好ましくは60〜90モル%である。3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が多すぎると柔らかくなり、少なすぎると硬くなるので、1〜50モル%が好ましく、更に好ましくは5〜45モル%、より好ましくは15〜35モル%である。硬さの指標である弾性率は3〜7GPaの範囲が好ましく、7GPaを超えると硬すぎ、3GPaより小さいと柔らかすぎる。線膨張係数は5〜20ppm/℃が好ましく、20ppm/℃を超えると熱による寸法変化が大き過ぎ、5ppm/℃より小さくなると、配線に使用される金属との線膨張係数との差が大きくなるため反りが生じてしまう。湿度膨張係数が25ppm/%RHを超えると湿度による寸法変化が大き過ぎるので、湿度膨張係数は25ppm/%RH以下が好ましい。吸水率が3%を超えると、吸い込んだ水の影響でフィルムの寸法変化が大きくなるので3%以下が好ましい。200℃1時間の加熱収縮率が0.10%を超えるとやはり熱による寸法変化が大きくなるので、加熱収縮率は0.10%以下が好ましい。
本発明におけるポリイミドフィルムには、上述の通り、パラフェニレンジアミンや4,4’―ジアミノジフェニルエーテル以外に少量のジアミンを添加してもよい。また、ピロメリット酸二無水物や3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物以外に少量の酸二無水物を添加してもよい。具体的なジアミン及び酸二無水物としては以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
(1)酸二無水物
2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンジカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−デカヒドロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,5,6−ヘキサヒドロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロ−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロ−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロ−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,8,9,10−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等。
(2)ジアミン
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、ベンチジン、4,4’−ジアミノジフェニルサルファイド、3,4’−ジアミノジフェニルサルファイド、3,3’−ジアミノジフェニルサルファイド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、2,6−ジアミノピリジン、ビス−(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、3,3’−ジクロロベンチジン、ビス−(4−アミノフェニル)エチルホスフィノキサイド、ビス−(4−アミノフェニル)フェニルホスフィノキサイド、ビス−(4−アミノフェニル)−N−フェニルアミン、ビス−(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジメチル−3’,4−ジアミノビフェニル3,3’−ジメトキシベンチジン、2,4−ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3−ジアミノアダマンタン、3,3’−ジアミノ−1,1’−ジアミノアダマンタン、3,3’−ジアミノメチル1,1’−ジアダマンタン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4’−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサエチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N−(3−アミノフェニル)−4−アミノベンズアミド、4−アミノフェニル−3−アミノベンゾエート等。
ポリイミドフィルムを製造する際には、通常まずジアミンと酸二無水物との重合から前駆体であるポリアミック酸を合成し、しかる後にフィルム状にしながら、或いはフィルム状にした後にイミド化してポリイミドフィルムとする。本発明においては、ジアミン成分を最低2種類、酸二無水物を最低2種類用いるが、これらの成分を一度に混合してランダムに重合させてもよく、また適当な組み合わせで順に混合し、ブロック重合してもよい。例えば、まずパラフェニレンジアミンとピロメリット酸二無水物とを反応させ、しかる後に4,4‘−ジアミノジフェニルエーテルを加えるブロック重合、あるいはまず4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物とを反応させ、しかる後にパラフェニレンジアミンを加えるブロック重合などが挙げられる。重合の際に用いる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられるが、これらに限定されない。また、β−ピコリンのような第三級アミン類に代表される各種触媒、無水酢酸のような有機カルボン酸無水物に代表される各種脱水剤などを適宜使用してもよい。更に、フィルムの滑り性を向上させる目的でシリカやアルミナ、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム等の各種フィラーを添加してもよい。
重合方法は公知のいずれの方法で行ってもよく、例えば(1)〜(5)が挙げられる。
(1)先に芳香族ジアミン成分全量を溶媒中に入れ、その後芳香族テトラカルボン酸類成分を芳香族ジアミン成分全量と当量になるよう加えて重合する方法。
(2)先に芳香族テトラカルボン酸類成分全量を溶媒中に入れ、その後芳香族ジアミン成分を芳香族テトラカルボン酸類成分と等量になるよう加えて重合する方法。
(3)一方の芳香族ジアミン化合物を溶媒中に入れた後、反応成分に対して芳香族テトラカルボン酸類化合物が95〜105モル%となる比率で反応に必要な時間混合した後、もう一方の芳香族ジアミン化合物を添加し、続いて芳香族テトラカルボン酸類化合物を全芳香族ジアミン成分と全芳香族テトラカルボン酸類成分とがほぼ等量になるよう添加して重合する方法。
(4)芳香族テトラカルボン酸類化合物を溶媒中に入れた後、反応成分に対して一方の芳香族ジアミン化合物が95〜105モル%となる比率で反応に必要な時間混合した後、芳香族テトラカルボン酸類化合物を添加し、続いてもう一方の芳香族ジアミン化合物を全芳香族ジアミン成分と全芳香族テトラカルボン酸類成分とがほぼ等量になるよう添加して重合する方法。
(5)溶媒中で一方の芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカルボン酸類をどちらかが過剰になるよう反応させてポリアミド酸溶液(A)を調整し、別の溶媒中でもう一方の芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカルボン酸類をどちらかが過剰になるよう反応させポリアミド酸溶液(B)を調整する。こうして得られた各ポリアミド酸溶液(A)と(B)を混合し、重合を完結する方法。この時ポリアミド酸溶液(A)を調整するに際し芳香族ジアミン成分が過剰の場合、ポリアミド酸溶液(B)では芳香族テトラカルボン酸成分を過剰に、またポリアミド酸溶液(A)で芳香族テトラカルボン酸成分が過剰の場合、ポリアミド酸溶液(B)では芳香族ジアミン成分を過剰にし、ポリアミド酸溶液(A)と(B)を混ぜ合わせこれら反応に使用される全芳香族ジアミン成分と全芳香族テトラカルボン酸類成分とがほぼ等量になるよう調整する。
なお、重合方法はこれらに限定されることはなく、その他公知の方法を用いてもよい。
こうして得られるポリアミック酸溶液は、固形分を5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%を含有しており、またその粘度はブルックフィールド粘度計による測定値で10〜2000Pa・s、好ましくは、100〜1000Pa・sのものが、安定した送液のために好ましく使用される。また、有機溶媒溶液中のポリアミック酸は部分的にイミド化されていてもよい。
ポリアミック酸溶液は口金から押し出し、例えばドラム上やベルト上にキャストしてフィルムの形状とし、しかる後にドラムあるいはベルトから引き剥がし、適当な温度をかけてイミド化や溶媒除去を促進させてもよい。
ポリイミドフィルムの厚みについては、平均厚さが13.5μm以下であることが重要である。好ましくは平均厚みが13.0μm以下、更に好ましくは12.5μm以下である。厚すぎると金属張り板の全体厚みが厚くなるので好ましくない。
上記のようなポリイミドフィルムの片面あるいは両面に、接着剤を介さずに金属層を形成する。金属層は、主として配線板の配線部分に用いられるので、主として銅であることが好ましい。このような金属層の形成としては、以下の(1)〜(5)挙げられる。
の方法が挙げられる。
(1)全て無電解鍍金だけで形成する方法。
(2)全てスパッタリングだけで形成する方法。
(3)全て蒸着だけで形成する方法。
(4)下地層を形成し、その下地層を用いて電解鍍金により形成する方法。この場合、下地層は無電解鍍金、スパッタリング、蒸着などの方法を単独あるいは複数用いて形成される。
(5)下地層を形成し、その下地層の上にスパッタリング、蒸着、無電解鍍金を行って形成する方法。この場合、下地層は無電解鍍金、スパッタリング、蒸着などの方法を単独あるいは複数用いて形成される。
(1)の場合、通常はまずニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金を0.001〜0.1μm厚で下地層として無電解鍍金し、その後に銅を無電解鍍金することで金属層を形成するが、銅単独の無電解鍍金で金属層を形成してもよい。(2)の場合、通常はまずニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金を0.001〜0.1μm厚で下地層としてスパッタリングし、その後に銅をスパッタリングすることで金属層を形成するが、銅単独のスパッタリングで金属層を形成してもよい。(3)の場合、通常はまずニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金を0.001〜0.1μm厚で下地層として蒸着することで金属層を形成するが、銅単独の蒸着で金属層を形成してもよい。(4)の場合、まずニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金を0.001〜0.1μm厚で下地層として形成し、しかる後に電解銅鍍金により金属層を形成する。(5)の場合、ニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金を0.001〜0.1μm厚で下地層として形成し、しかる後に再度ニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金を形成する。例えば、ニッケルやクロムをスパッタリングや蒸着し、しかる後に銅を無電解鍍金させる方法が挙げられる。
上述の(1)〜(5)の方法において、下地層の厚みは0.001〜0.1μmが好ましいが、より好ましくは0.0015〜0.05μmであり、更に好ましくは0.002〜0.02μmである。下地層が薄すぎると金属層にピンホールが発生しやすくなる。また下地層が厚すぎると配線形成の際に除去しにくくなり、結果として配線間の絶縁性を低下させるので、この範囲が好ましい。また、金属層全体の厚みとしては10μm以下が好ましく、より好ましくは9μm以下、更に好ましくは8μm以下である。特に、後述するセミアディティブ法により配線を形成する場合、金属層は電気の導通さえあれば良いので、0.01〜3μmで十分である。いずれの場合においても、金属層とポリイミドフィルムの界面の密着力向上のために、スパッタリングや蒸着の前処理として、ポリイミドフィルム表面にプラズマ処理やコロナ処理などの電気処理を施しても良い。
なお、このようにして得られた片面金属張り板を用い、接着剤を介して銅箔などの金属箔を張り付け、片面だけが接着剤がなく、もう片面は接着剤が存在するような両面金属張り板を形成することも可能である。接着剤を用いる場合、接着剤はエポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びポリイミド樹脂から選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの中で、特にエポキシ樹脂やポリイミド樹脂が好ましい。これらの接着剤には、柔軟性を持たせる目的で各種ゴム、可塑剤、硬化剤、リン系等の難燃剤、その他の各種添加物が付与されていてもよい。また、ポリイミド樹脂は主として熱可塑性ポリイミドが用いられることが多いが、熱硬化性ポリイミドでもよい。ポリイミド樹脂の場合、通常は溶媒不要な場合が多いが、適当な有機溶媒に可溶なポリイミドを用いてもよい。
このようにして得られた金属張り板の上に、金属層保護の目的と、その後に続く配線形成加工の目的から、フォトレジストを形成し、フォトレジスト付き金属張り板にしておくことも有効である。フォトレジストとしては、汎用のポジ型フォトレジスト、ネガ型フォトレジストが挙げられ、配線形成の配線幅に応じて解像度の適したフォトレジストを用いる。フォトレジストの厚みとしては特に規定されないが、好ましくは50μm以下、より好ましくは25μm以下が挙げられる。
また、基材であるポリイミドフィルムの保護、及びポリイミドフィルムの補強の目的から、片面金属張り板を作製する際、金属層を形成する面と反対の面に裏打ち基材を張り付けることも有効である。特に本発明でもちいられるポリイミドフィルムは厚みが13.5μm以下と非常に薄いので、ポリイミドフィルム単体で取り扱うとしわ等が発生する可能性があるので、裏打ち基材により補強することは重要である。このような裏打ち基材としては、ポリエステルテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタート(PEN)、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの各種プラスチックフィルムに粘着層が形成されたものが挙げられる。ここでプラスチックフィルムの厚みとしては1〜100μm、より好ましくは5〜50μmが挙げられ、粘着層としては0.1〜25μm、より好ましくは1〜20μm以下が挙げられる。裏打ち基材が厚すぎると、ポリイミドフィルムに歪みを与えてしまう危険性があり、薄すぎると補強の役目を果たさなくなるので、上記範囲の厚みが好ましくない。粘着層が厚すぎると裏打ち基材とポリイミドフィルムとの距離が広がってしまい、補強効果が弱まってしまうので好ましくない。また粘着層が薄すぎるとポリイミドフィルムが剥がれてしまう可能性が有るので、上記範囲が好ましい。
このようにして得られた金属張り板は、配線形成を施され、フレキシブル配線板となる。
配線形成の方法としては、サブトラクティブ法、セミアディティブ法等が挙げられる。サブトラクティブ法とは、金属層を配線パターン状にエッチング処理することで配線を形成する方法を意味する。配線を形成する際には、通常フォトレジスト層を金属層上に形成し、このフォトレジスト層を選択露光及び現像処理することで配線状にパターニングし、パターニングしたフォトレジスト層をエッチングマスクとして銅をエッチング処理し、その後にフォトレジスト層を完全に除去する。ここでフォトレジストとしては液状あるいはドライフィルムレジストが用いられ、エッチング液としては、塩化鉄系、塩化銅系、過酸系等の溶液が用いられる。
セミアディティブ法とは、まず金属層の上にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層を選択露光及び現像処理することで配線状にパターニングし、パターニングしたフォトレジスト層を鍍金マスクとして金属層上に無電解鍍金或いは電解鍍金にて配線を形成し、その後にフォトレジストを完全に除去し、最後に配線以外の部分の金属層をエッチング除去する方法を意味する。ここで、フォトレジストとしては液状あるいはドライフィルムレジストが用いられ、無電解鍍金或いは電解鍍金の金属としては鉛、銅、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、銀、金等が用いられ、エッチング液としては、金属層の金属に合わせた
以上のように形成されたフレキシブル配線板は、そのまま用いてもよいが、好ましくは保護の為にカバーレイを貼り付けて用いることが好ましい。この場合、カバーレイは通常ポリイミドフィルム上に接着剤層が形成されたものを用いる。ここで、カバーレイに用いられるポリイミドフィルムは特に限定されないが、好ましくはフレキシブル配線板に用いたものと同一あるいは類似の組成を有するポリイミドフィルムを用いるのがよい。また、カバーレイの接着剤としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が用いられる。カバーレイは配線全部を保護してもよく、また半導体搭載部分等を除いた部分だけを保護してもよい。カバーレイはあらかじめポリイミドフィルムの上に接着剤が塗布されたものを配線板に貼り合わせるのが通常であるが、場合によっては配線板の上に接着剤を塗布し、その後にポリイミドフィルムを貼り付けてもよい。
また本発明により得られた金属張り板は全体厚みが薄いので、この金属張り板から得られたフレキシブル配線板は、複数枚重ねて多層板として用いることにも適している。
以下、実施例にて具体的に説明する。なお、実施例及び比較例で用いるポリイミドフィルムは合成例1〜3の方法により製膜したものを用いるが、これらに限定されない。なお、フィルム厚さ、線膨張係数、弾性率、湿度膨張係数、吸水率、加熱収縮率については以下の(1)〜(6)の方法で測定した。
(1)フィルム厚
Mitutoyo製ライトマチック(Series318 )を使用して測定した。
(2)線膨張係数
島津製作所製TMA−50を使用し、測定温度範囲:50〜200℃、昇温速度:10℃/minの条件で測定した。
(3)弾性率
エー・アンド・デイ製RTM−250を使用し、引張速度:100mm/minの条件で測定した。
(4)湿度膨張係数
25℃にてTM7000炉内にフィルムを取り付け、炉内にドライガスを送り込んで乾燥させた後、HC−1型水蒸気発生装置からの給気によりTM7000炉内を90%RHに加湿させ、その間の寸法変化から湿度膨張係数を求めた。
(5)吸水率
98%RH雰囲気下のデシケーター内に2日間静置し、乾燥時重量に対しての増加重量%で評価した。
(6)加熱収縮率
20cm×20cmのフィルムを用意し、25℃、60%RHに調整された部屋に2日間放置した後のフィルム寸法(L1)を測定し、続いて200℃60分間加熱した後再び25℃、60%RHに調整された部屋に2日間放置した後フィルム寸法(L2)を測定し、下記式計算により評価した。
加熱収縮率 = −[(L2−L1)/L1]×100
(合成例1)
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量218.12)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.20)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)をモル比で3/1/3/1の割合で混合し、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)18.5重量%溶液にして重合し、ポリアミド酸を得た。無水酢酸(分子量102.09)とβ−ピコリンからなる転化剤をポリアミド酸溶液に対し50重量%の割合で混合、攪拌した。この時、ポリアミド酸のアミド酸基に対し、無水酢酸及びβ−ピコリンがそれぞれ2.0及び0.4モル当量になるように調製した。得られた混合物を、T型スリットダイより回転する50℃のステンレス製ドラム上にキャストし、残揮発成分が50重量%、厚み約0.01mmの自己支持性を有するゲルフィルムを得た。このゲルフィルムをドラムから引き剥がし、その両端を把持し、加熱炉にて200℃×30秒、350℃×30秒、500℃×30秒処理し、厚さ5.0μmのポリイミドフィルムを得た。物性を表1に示す。
(合成例2)
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.20)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)をモル比で3/2/4/1の割合で混合し、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)18.5重量%溶液にして重合し、ポリアミド酸を得た。この際、まずピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンとを先に反応させ、しかる後に4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを添加するブロック重合を行った。無水酢酸(分子量102.09)とβ−ピコリンからなる転化剤をポリアミド酸溶液に対し50重量%の割合で混合、攪拌した。この時、ポリアミド酸のアミド酸基に対し、無水酢酸及びβ−ピコリンがそれぞれ2.0及び0.4モル当量になるように調製した。得られた混合物を、T型スリットダイより回転する50℃のステンレス製ドラム上にキャストし、残揮発成分が50重量%、厚み約0.015mmの自己支持性を有するゲルフィルムを得た。このゲルフィルムをドラムから引き剥がし、その両端を把持し、加熱炉にて200℃×30秒、350℃×30秒、500℃×30秒処理し、厚さ7.5μmのポリイミドフィルムを得た。物性を表1に示す。
(合成例3)
ピロメリット酸二無水物(分子量218.12)/3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(分子量294.22)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(分子量200.20)/パラフェニレンジアミン(分子量108.14)をモル比で
3/2/2/3の割合で混合し、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)18.5重量%溶液にして重合し、ポリアミド酸を得た。この際、まずピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを先に反応させ、しかる後にパラフェニレンジアミンを添加するブロック重合を行った。無水酢酸(分子量102.09)とβ−ピコリンからなる転化剤をポリアミド酸溶液に対し50重量%の割合で混合、攪拌した。この時、ポリアミド酸のアミド酸基に対し、無水酢酸及びβ−ピコリンがそれぞれ2.0及び0.4モル当量になるように調製した。得られた混合物を、T型スリットダイよりエンドレスベルト上にキャストし、50℃の熱風にて加熱し、残揮発成分が50重量%、厚み約0.025mmの自己支持性を有するゲルフィルムを得た。このゲルフィルムをエンドレスベルトから引き剥がし、その両端を把持し、加熱炉にて200℃×30秒、350℃×30秒、500℃×30秒処理し、厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを得た。物性を表1に示す。
(実施例1)
合成例1で製膜したポリイミドフィルムを用い、真空槽を到達圧力1×10−3Paにした後、アルゴンガス圧1×10−1PaにてDCマグネトロンスパッタによりニッケル/クロム=90/10(重量比)のニクロム合金を厚さ0.005μmになるように片面にスパッタリングし、更に銅を厚さ0.01μmになるようにスパッタリングした。次に、硫酸銅浴による電解鍍金で7μmの厚さの銅層を、2A/dm2の電流密度の条件により積層し、片面金属張り板を作製した。なお、硫酸銅浴の組成は、硫酸銅五水和物80g/リットル、硫酸200g/リットル、塩酸50mg/リットルに適宜量の添加剤を加えた溶液を用いた。
得られた片面金属張り板を用い、寸法変化率を求めた。金属層を全面エッチング除去する前のTD方向の寸法を測定(L3)し、金属層全面エッチング除去後に再びTD方向の寸法を測定(L4)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。金属層エッチングは、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃300秒間で実施した。
寸法変化率(%)=[(L4−L3)/L3]×100
また、得られた片面金属張り板を用い、片面の金属層の上にクラリアントジャパン(株)製フォトレジストAZP4620を105℃10分間の乾燥後膜厚5μmで形成し、ライン幅/スペース幅=20μm/20μmの櫛形パターンが配置されている三谷電子工業(株)製ガラスフォトマスクを用いて400mJ/cm2(全波長)で露光、AZ400K/水=25/75(重量比)の現像液で現像し、フォトレジストを櫛形状にパターニングした。その後、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃90秒間で銅エッチングを行い、フォトレジストが形成されていない部分の銅を除去した。銅エッチング終了後、水酸化ナトリウム2.5重量%水溶液を用い、40℃1分間でフォトレジストを剥離した。このようにして、片面にライン幅/スペース幅=20/20μmの回路パターンを形成し、片面フレキシブルプリント配線板を得た。
このようにして得られた片面フレキシブルプリント配線板を用い、260℃、280℃および300℃の半田浴に1分間フロートさせて、フィルムの変形の有無を確認した。結果を表2に示す。なお、フィルムの変形については、半田浴浸漬前のTD方向の寸法を測定(L5)し、半田浴浸漬後に再びTD方向の寸法を測定(L6)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。
寸法変化率(%)=[(L6−L5)/L5]×100
(実施例2)
合成例2で製膜したポリイミドフィルムを用い、ニッケルを厚さ0.01μmになるように両面に蒸着した。次に、硫酸銅浴による電解鍍金で1μmの厚さの銅層を、2A/dm2の電流密度の条件により積層し、両面金属張り板を作製した。なお、硫酸銅浴の組成は、硫酸銅五水和物80g/リットル、硫酸200g/リットル、塩酸50mg/リットルに適宜量の添加剤を加えた溶液を用いた。
得られた両面金属張り板を用い、寸法変化率を求めた。金属層を全面エッチング除去する前のTD方向の寸法を測定(L3)し、金属層全面エッチング除去後に再びTD方向の寸法を測定(L4)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。金属層エッチングは、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃300秒間で実施した。
寸法変化率(%)=[(L4−L3)/L3]×100
また、得られた両面金属張り板を用い、両面の金属層の上に日本ペイント(株)製フォトレジストオプトER N−350を105℃5分間の乾燥後膜厚5μmで形成し、ライン幅/スペース幅=35μm/35μmの櫛形パターンが配置されている三谷電子工業(株)製ガラスフォトマスクを用いて50mJ/cm2(全波長)で露光、炭酸ナトリウム1重量%水溶液の現像液で現像し、フォトレジストを櫛形状にパターニングした。その後、金属張り板を作製した際に用いたのと同じ硫酸銅浴を用い、フォトレジストが形成されていない部分に銅鍍金を施し、高さ5μmの配線を形成した。銅鍍金終了後、水酸化ナトリウム2.5重量%水溶液を用い、40℃1分間でフォトレジストを剥離した。その後、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃30秒間でエッチングを行い、フォトレジストが形成されていない部分のニッケルを除去した。
このようにして、両面にライン幅&スペース幅=35/35μmの回路パターンを形成し、両面フレキシブルプリント配線板を得た。
このようにして得られた両面フレキシブルプリント配線板を用い、260℃、280℃および300℃の半田浴に1分間フロートさせて、配線の欠落の有無、及びフィルムの変形の有無を確認した。結果を表2に示す。なお、フィルムの変形については、半田浴浸漬前のTD方向の寸法を測定(L5)し、半田浴浸漬後に再びTD方向の寸法を測定(L6)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。
寸法変化率(%)=[(L6−L5)/L5]×100
(実施例3)
合成例3で製膜したポリイミドフィルムを用い、まず金属層を形成する面の反対面に
エポキシ系粘着材10μmが付いたポリエステルフィルム(厚さ25μm)からなる裏打ち基材を貼り付けた。次に、ニッケルを厚さ0.001μmになるように片面に蒸着した。その後、真空槽を到達圧力1×10−3Paにした後、アルゴンガス圧1×10−1PaにてDCマグネトロンスパッタによりニッケル/クロム=90/10(重量比)のニクロム合金を厚さ0.001μmになるように片面にスパッタリングし、更に銅を厚さ0.005μmになるようにスパッタリングした。更に、奥野製薬工業(株)製の無電解銅鍍金液を用いて金属層を0.5μmとした。
得られた片面金属張り板を用い、寸法変化率を求めた。金属層を全面エッチング除去する前のTD方向の寸法を測定(L3)し、金属層全面エッチング除去後に再びTD方向の寸法を測定(L4)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。金属層エッチングは、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃300秒間で実施した。
寸法変化率(%)=[(L4−L3)/L3]×100
また、得られた片面金属張り板を用い、金属層の上にクラリアントジャパン(株)製フォトレジストAZP4620を105℃10分間の乾燥後膜厚10μmで形成し、ライン幅/スペース幅=15μm/15μmの櫛形パターンが配置されている三谷電子工業(株)製ガラスフォトマスクを用いて400mJ/cm2(全波長)で露光、AZ400K/水=25/75(重量比)の現像液で現像し、フォトレジストを櫛形状にパターニングした。その後、金属張り板を作製した際に用いたのと同じ無電解銅鍍金液を用い、フォトレジストが形成されていない部分に銅鍍金を施し、高さ3μmの配線を形成した。銅鍍金終了後、水酸化ナトリウム2.5重量%水溶液を用い、40℃1分間でフォトレジストを剥離した。その後、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃30秒間でエッチングを行い、フォトレジストが形成されていない部分のニッケル/クロム及びニッケルを除去した。
このようにして得られた裏打ち基材付き片面フレキシブルプリント配線板から裏打ち基材を剥がし、260℃、280℃および300℃の半田浴に1分間フロートさせて、配線の欠落の有無、及びフィルムの変形の有無を確認した。結果を表2に示す。なお、フィルムの変形については、半田浴浸漬前のTD方向の寸法を測定(L5)し、半田浴浸漬後に再びTD方向の寸法を測定(L6)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。
寸法変化率(%)=[(L6−L5)/L5]×100
(実施例4)
実施例3において、合成例3で製膜したポリイミドフィルムの代わりに合成例1で製膜したポリイミドフィルムを用いる以外は全て実施例3と同様にして片面金属張り板を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例3において、合成例3で製膜したポリイミドフィルムの代わりに合成例2で製膜したポリイミドフィルムを用いる以外は全て実施例3と同様にして片面金属張り板を作製し、評価した。結果を表2に示す。
(実施例6)
合成例1で製膜したポリイミドフィルムを用い、真空槽を到達圧力1×10−3Paにした後、アルゴンガス圧1×10−1PaにてDCマグネトロンスパッタによりニッケル/クロム=95/5(重量比)のニクロム合金を厚さ0.002μmになるように両面にスパッタリングし、更に銅を厚さ0.005μmになるようにスパッタリングした。次に、硫酸銅浴による電解鍍金で4μmの厚さの銅層を、2A/dm2の電流密度の条件により積層し、両面金属張り板を作製した。なお、硫酸銅浴の組成は、硫酸銅五水和物80g/リットル、硫酸200g/リットル、塩酸50mg/リットルに適宜量の添加剤を加えた溶液を用いた。
得られた両面金属張り板を用い、寸法変化率を求めた。金属層を全面エッチング除去する前のTD方向の寸法を測定(L3)し、金属層全面エッチング除去後に再びTD方向の寸法を測定(L4)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。金属層エッチングは、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃300秒間で実施した。
寸法変化率(%)=[(L4−L3)/L3]×100
次に、両面の金属層の上にクラリアントジャパン(株)製フォトレジストAZP4620を105℃10分間の乾燥後膜厚10μmで形成し、フォトレジスト付き金属張り板を作製した。
得られたフォトレジスト付き金属張り板を用い、ライン幅/スペース幅=30μm/30μmの櫛形パターンが配置されている三谷電子工業(株)製ガラスフォトマスクを用いて400mJ/cm2(全波長)で露光、AZ400K/水=25/75(重量比)の現像液で現像し、フォトレジストを櫛形状にパターニングした。その後、塩化鉄35重量%水溶液を用い、40℃90秒間で銅エッチングを行い、フォトレジストが形成されていない部分の銅を除去した。銅エッチング終了後、水酸化ナトリウム2.5重量%水溶液を用い、40℃1分間でフォトレジストを剥離した。このようにして、両面にライン幅/スペース幅=30/30μmの回路パターンを形成し、両面フレキシブルプリント配線板を得た。
このようにして得られた両面フレキシブルプリント配線板を用い、260℃、280℃および300℃の半田浴に1分間フロートさせて、配線の欠落の有無、及びフィルムの変形の有無を確認した。結果を表2に示す。なお、フィルムの変形については、半田浴浸漬前のTD方向の寸法を測定(L5)し、半田浴浸漬後に再びTD方向の寸法を測定(L6)し、前後の寸法変化率を下記式により求めた。
寸法変化率(%)=[(L6−L5)/L5]×100
(比較例1)
実施例1において、厚さ5.0μmのポリイミドフィルムの代わりに同じ組成で厚さだけが20μmであるフィルムを用い、実施例1と同様にして寸法変化率を調べた。結果を表2に示す。
(比較例2)
合成例1で得たフィルムの上に、油化シェル(株)製エポキシ樹脂“エピコート”828を50重量部、東都化成(株)リン含有エポキシ樹脂FX279BEK75を80重量部、住友化学(株)製硬化剤4,4’−DDSを6重量部、JSR(株)NBR(PNR−1H)100重量部、昭和電工(株)製水酸化アルミニウム10重量部をメチルイソブチルケトン600重量部に30℃で攪拌、混合して得た接着剤溶液を塗布し、乾燥することで厚さ10μmの接着剤層を形成した。その上に、1/2オンス銅箔(日鉱グールド・フォイル(株)製、JTC箔)とを、熱ロールラミネート機を用いてラミネート温度160℃、ラミネート圧力196N/cm(20kgf/cm)、ラミネート速度1.5m/分の条件で熱ラミネートを行い、接着剤層を有する片面金属張り板を作製した。この金属張り板を用い、実施例1と同様にして寸法変化率を調べた。結果を表2に示す。
Figure 2007313738
Figure 2007313738
本発明によれば、寸法安定性に優れたフレキシブル配線板を提供できる金属張り板が可能になる。

Claims (8)

  1. 平均厚さが13.5μm以下のポリイミドフィルムの片面に、平均厚みが10μm以下の金属層を形成させた金属張り板。
  2. 平均厚さが13.5μm以下のポリイミドフィルムの両面に、平均厚みが10μm以下の金属層をそれぞれ形成させた金属張り板。
  3. ポリイミドフィルムが、ジアミン成分としてパラフェニレンジアミン及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、酸二無水物成分としてピロメリット酸二無水物及び3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とから主としてなり、金属が銅からなることを特徴とする請求項1または2記載の金属張張り板。
  4. 金属層が、ニッケル、クロム、パラジウム、銅、及びこれらの合金のいずれか1つ以上からなる0.001〜0.1μm厚の下地層の上に銅層が形成されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の金属張り板。
  5. 下地層が蒸着あるいはスパッタリングにより形成されたものであることを特徴とする請求項4記載の金属張り板。
  6. 銅層がスパッタリング、蒸着、無電解鍍金、及び電解鍍金のいずれか1つで形成されたものであることを特徴とする請求項4記載の金属張り板。
  7. 請求項1または2記載の金属張り板の金属層の上にフォトレジスト層を形成したフォトレジスト付き金属張り板。
  8. 請求項1記載の金属層の面と反対の面に裏打ち基材が張り付けられていることを特徴とする裏打ち基材付き金属張り板。
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