JP2006324654A - 銅張積層板およびプリント配線板 - Google Patents

銅張積層板およびプリント配線板 Download PDF

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寛司 下大迫
Taku Ito
卓 伊藤
Shigeru Tanaka
田中  滋
Masaru Nishinaka
賢 西中
Mutsuaki Murakami
睦明 村上
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Abstract

【課題】信頼性の高い微細配線形成に資する、平滑な表面に強固に銅箔を形成した銅張積層板およびそれを用いてなるプリント配線板を提供する。
【解決手段】めっき銅層1と、樹脂層2と、繊維と樹脂との複合体層3と、を備え、少なくとも、めっき銅層1と樹脂層2とは接して積層されている銅張積層板10によれば、銅箔と良好な接着性を有する樹脂層上にめっき銅層を形成した構成である。このため、平滑な表面であっても樹脂層と銅層とを強固に密着させることができる。それゆえ、従来の銅張積層板と比べて、信頼性の高い微細配線形成を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、銅張積層板およびそれを用いてなるプリント配線板に関するものであり、特に、平滑な表面に強固にめっき銅を形成する技術を用いた銅張積層板およびそれを用いてなるプリント配線板に関するものである。
従来、プリント配線板用材料として銅張積層板が用いられている。この銅張積層板として、例えば、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させたいわゆるガラスエポキシ基板や、ガラスクロスにビスマレイミド/トリアジン樹脂を含浸させたいわゆるBT基板等の繊維と樹脂との複合体の層と銅箔とを熱圧着したものが知られている。
この種の銅張積層板において、絶縁体表面に形成する銅被覆層として用いられる銅箔はいわゆる電解銅箔であり、一般にその厚みは35μmまたは18μmのものが主流となっていた。しかし、近年、電子機器の発達にともなうプリント配線板の微細配線化により、例えば、9μm厚箔のようなきわめて薄い電解銅箔を用いた銅張積層板が使用されるようになってきている。
ところで、上述のような銅張積層板を用いて配線形成する場合、配線部以外の銅箔をエッチング処理により溶解除去することによって配線を形成する、いわゆるサブトラクティブ法を用いることが一般的である。しかし、一般的な銅張積層板では、電解銅箔と基板との密着性を高めるために、銅箔を形成するための基板の表面粗度を大きくしている。このため、基板の凹凸部分に銅が食い込んでいる構成となる。それゆえ、上記サブトラクティブ法を用いる場合、十分にエッチングを行わないと基板の凹部に存在する銅を除去しきれず、不具合を生じる。逆に、過剰にエッチングを行うと、設計よりも配線が細く形成されてしまい、配線不良を生じる。このように、従来の銅張積層板においては、電解銅箔を形成するための基板表面の表面粗度が大きいため、銅張積層板を用いて配線形成する場合、回路形状や回路幅、回路厚みなどを設計通りに良好に形成することが困難であった。
上記の問題を解決するためには、銅張積層板において、銅箔を形成するための表面の凹凸を極力小さくすることが重要となる。このように、平滑な表面上に銅層を形成する方法としては、銅箔を熱圧着するのではなく、スパッタや無電解めっきなどによりめっき銅を形成する方法が挙げられる。
上述の無電解銅めっきにより銅張積層板に対して薄いめっき銅を形成する技術として、例えば、特許文献1に開示の技術が知られている。この技術は、微細な回路を精度よく形成するために必要な、きわめて薄い銅被覆層を無電解銅めっきによりガラスエポキシ樹脂繊維と樹脂との複合体層表面に形成した銅被覆ガラスエポキシ基板を製造する方法である。具体的には、基材繊維と樹脂との複合体層表面に有機溶媒によるエッチング処理を施した後に無電解めっきにより銅被膜層を形成し、必要に応じてこれにさらに電気めっきを施した後、基板に加熱加圧処理を施すことによって絶縁体を硬化させることにより、きわめて薄い銅被膜を有する銅張積層板を製造する技術である。
また、銅張積層板に関するその他の一般的な技術として、例えば、基板である銅張積層板の耐熱性、耐湿性はこれまで以上に優れたものを提供することを目的として、銅張積層板の積層材として、付加硬化型のポリイミド樹脂が利用されるようになってきている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−177534号公報(公開日:平成6(1994)年6月24日) 特開平6−145348号公報(公開日:平成6(1994)年5月24日)
しかしながら、上述の特許文献1に開示の技術では、薄い銅層を形成することは可能であるが、エッチング処理により表面を粗化することによって銅層と繊維と樹脂との複合体との密着を得ている。このため、銅層の直下の繊維と樹脂との複合体の表面凹凸はかなり大きいものであり、信頼性の高い微細配線形成を行うという点では未だ十分とはいえない。さらに、エッチングによりガラス基材がむき出しになる箇所が生じるなどの問題点もある。
また、特許文献2に開示の技術は、基板である銅張積層板の耐熱性、耐湿性を向上させるための技術であり、微細配線を精度よく形成できる銅張積層板に関する技術ではない。
このように、銅張積層板を用いて信頼性の高い配線を形成するためには、平滑な基板上に強固に銅箔を形成することが強く求められているが、このような技術は確立されていない。つまり、微細配線を精度よく形成できる銅張積層板等の開発には未だ至っていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性の高い微細配線形成に資する、平滑な表面に強固に銅層を形成した銅張積層板およびそれを用いてなるプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、例えば、ポリイミド樹脂等を含む樹脂層を繊維と樹脂との複合体上に平滑に形成し、この平滑な樹脂層上に銅箔を形成して得られた銅張積層板は、凹凸の小さい平滑な樹脂層表面に銅層が強固に接着しており、それゆえ、微細配線を精度よく形成できることを見出し、本願発明を完成させるに至った。本発明は、かかる新規知見に基づいて完成されたものであり、以下の発明を包含する。
(1)めっき銅層と、樹脂層と、繊維と樹脂との複合体と、を備え、少なくとも、上記めっき銅層と樹脂層とは接して積層されている銅張積層板。
(2)上記めっき銅層は、無電解めっき銅層を含むものである(1)に記載の銅張積層板。
(3)上記樹脂層は、めっき銅層と良好に接着する性質を有するものである(1)または(2)に記載の銅張積層板。
(4)上記樹脂層は、ポリイミド樹脂を含むものである(1)〜(3)のいずれかに記載の銅張積層板。
(5)上記樹脂層は、一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するポリイミド樹脂を含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の銅張積層板。
Figure 2006324654
(式中、RおよびRは、C2Xで表される2価のアルキレン基、または2価の芳香族基を表す。また、Rは、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、またはフェノキシ基を表し、Rは、C2Xで表される2価のアルキレン基、または2価のフェニレン基を表す。さらに、n=3〜100であり、mは1以上の整数である。)
(6)上記樹脂層は、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含むものである(1)〜(4)のいずれかに記載の銅張積層板。
(7)上記樹脂層は、酸二無水物成分と、下記一般式(7)で表されるジアミンを含むジアミン成分と、を反応させて得られるポリイミド樹脂を含むものである(1)、(2)、(3)、(4)、または(6)のいずれかに記載の銅張積層板。
Figure 2006324654
(ただし、式中、gは1以上の整数を表す。また、R11およびR22は、それぞれ同一、または異なっていてもよく、アルキレン基またはフェニレン基を表す。R33〜R66は、それぞれ同一、または異なっていてよく、アルキル基、またはフェニル基、あるいはフェノキシ基を表す。)
(8)上記樹脂層の表面粗さは、カットオフ値0.002mmで測定した算術平均粗さRaで、0.5μm未満である(1)〜(7)のいずれかに記載の銅張積層板。
(9)上記繊維と樹脂との複合体に用いられる樹脂は、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、シアナートエステル樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、アリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、から選ばれる少なくとも一種の樹脂である(1)〜(8)のいずれかに記載の銅張積層板。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の銅張積層板を用いてなるプリント配線板。
本発明に係る銅張積層板は、銅層と良好な接着性を有する樹脂層上にめっき銅層を形成した構成であるため、平滑な表面であっても樹脂層と銅層とを強固に密着させることができる。それゆえ、従来の銅張積層板と比べて、信頼性の高い微細配線形成を行うことができるという効果を奏する。
また、本発明に係る銅張積層板は、上述の特有の効果を奏するゆえに、該銅張積層板を用いて、例えば、微細配線形成が要求されるプリント配線板等に好適に用いることができる。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りである。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではないことを念のため付言しておく。
<1.銅張積層板>
本発明に係る銅張積層板は、めっき銅層と、樹脂層と、繊維と樹脂との複合体と、を備え、少なくとも、上記めっき銅層と樹脂層とは接して積層されているものであればよく、その他の具体的な構成は特に限定されるものではない。
図1(a)(b)に本実施の形態に係る銅張積層板の断面図を模式的に示す。図1(a)に示すように、銅張積層板10には、めっき銅層1、樹脂層2、繊維と樹脂との複合体3が備えられている。めっき銅層1は、樹脂層2と接して積層されている。樹脂層2は繊維と樹脂との複合体3上に形成されている。なお、上記銅張積層板は、めっき銅層1と樹脂層2とが接して積層されているものであればよく、例えば、めっき銅層1と樹脂層2とが繊維と樹脂との複合体3の両面に形成されていてもよい。つまり、図1(b)に示す銅張積層板10’のように、めっき銅層1、樹脂層2、繊維と樹脂との複合体3、そしてさらに、めっき銅層1、樹脂層2が備えられていてもよい。なお、この場合もめっき銅層1と樹脂層2とは接して積層されている。
換言すれば、上記銅張積層板は、めっき銅層1、めっき銅層を形成するための樹脂層2、1枚以上の繊維と樹脂との複合体3からなり、かつ、少なくともめっき銅層1/樹脂層2/繊維と樹脂との複合体3と順に積層されてなる構成を含んでいればよいといえる。つまり、具体的な構造としては、例えば、図1(a)に示すように、めっき銅層1/樹脂層2/繊維と樹脂との複合体3の順で積層されてなる構造でもよいし、また図1(b)に示すように、めっき銅層1/樹脂層2/繊維と樹脂との複合体3/樹脂層2/めっき銅層1の順で積層されてなる構造であってもよい。
すなわち、本発明の特徴的な構成は、表面凹凸が小さい平滑な場合でも銅との接着性が良好な樹脂層上にめっき銅層を形成することにあるといえる。めっき銅層を強固に接着せしめるために、めっき銅層の直下には樹脂層がくることが非常に好ましい。
上述したように、本発明に係る銅張積層板では、平滑な樹脂層上に、めっき銅層が形成されており、これら2層が強固に接着していることを特徴としている。これは、本発明に係る銅張積層板に用いられる樹脂層は、平滑な表面であっても銅と強固に接着する性質を有するものだからである。それゆえ、例えば、サブトラクティブ法を行う場合でも、銅箔の直下の樹脂表面が平滑であり、その凹凸が小さいため、精度の高いエッチングを行うことが可能である。このため、従来の銅張積層板に比べて、設計どおりに、精度よく微細配線を形成することが可能となる。
つまり、上記樹脂層は、めっき銅層と良好に接着する性質を有するものであることが好ましい。この樹脂層とめっき銅層との接着性は、「常態接着強度」と「PCT後接着強度」とで表現できる。具体的には、上記樹脂層の性質は、めっき銅層の接着性に関して「常態接着強度」が5N/cm以上の範囲であることが好ましい。および/または、上記樹脂層の性質は、めっき銅層の接着性に関して「PCT後接着強度」が3N/cm以上の範囲であることが好ましい。なお、「常態接着強度」と「PCT後接着強度」の評価方法に関しては、後述する実施例に示す方法で行うことができる。
また、良好な微細配線形成を達成するために、上記樹脂層の表面粗さは、カットオフ値0.002mmで測定した算術平均粗さRaで、0.5μm未満であることが好ましい。さらには、算術平均粗さRaは、0.1μm未満であることがより好ましく、0.05μm未満であることがさらに好ましい。これは、樹脂層の表面粗さが小さいほど、良好な微細配線を形成することができるためである。ここで、「算術平均粗さRa」とは、JIS B 0601(平成6年2月1日改正版)に定義されている。特に本明細書でいう「算術平均粗さRa」の数値は、光干渉式の表面構造解析装置で表面を観察することにより求められた数値を示す。測定方法等の詳細については、後述する実施例に示す。本発明のカットオフ値とは、上記JIS B 0601に記載されているが、断面曲線(実測データ)から粗さ曲線を得る際に設定する波長を示す。すなわち、カットオフ値が0.002mmで測定した算術平均粗さの値Raとは、実測データから0.002mmよりも長い波長を有する凹凸を除去した粗さ曲線から算出された算術平均粗さである。なお、図1(a)(b)を用いて説明すると、上記「樹脂層の表面粗さ」を測定するための樹脂層の表面とは、樹脂層2において、めっき銅層1と接する側の表面のことをいう。
なお、上記樹脂層は、上記“接着性”と上記“表面粗さ”とを同時に満たすものであることが好ましい。2つの性質を同時に満たす樹脂層を有する銅張積層板は、非常に良好な微細配線を形成することができるためである。
本発明に係る銅張積層板の厚みは、特に限定されるものではないが、高密度プリント配線板への適用を考慮した場合には薄いほうが好ましい。具体的には2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがより好ましい。以下、上記銅張積層板に用いられる各構成および銅張積層板の製造方法について詳細に説明する。
<1−1.めっき銅層>
上記めっき銅層は、従来公知の銅張積層板に用いられる、公知のめっき銅層であればよく、その具体的な構成については特に限定されるものではない。例えば、上記めっき銅層としては、蒸着、スパッタ、CVD等の各種乾式めっき銅、無電解めっき銅等の湿式めっき銅等のいずれも適用可能であるが、特に、樹脂層との接着性や製造コスト等を考慮すると、無電解めっき銅からなる層であることが好ましい。
また、上記めっき銅層は、無電解めっき銅のみからなる層であってもよいが、無電解めっき銅を形成した後に電解銅めっき層を形成することにより、所望の厚みに銅を形成しためっき銅層であってもよい。なお、めっき銅層の厚みとしては、従来公知の銅張積層板と同様に形成することができ、特に限定されるものではないが、微細配線形成等を考慮すると、25μm以下であることが好ましく、特に20μm以下であることがより好ましい。
<1−2.樹脂層>
上記樹脂層は、めっき銅層と良好に接着する性質を有するものであればよい。より詳細には、表面凹凸が少なく平滑な表面であっても、上記めっき銅層を強固に接着させることが可能な樹脂材料から形成されているものであればよく、その具体的な構成については特に限定されるものではない。具体的には、めっき銅層と強固に接着せしめるために、上記樹脂層はポリイミド樹脂を含むことが好ましい。特に一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するポリイミド樹脂を含むことが好ましい。
Figure 2006324654
(式中、RおよびRは、C2Xで表される2価のアルキレン基、または2価の芳香族基を表す。また、Rは、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、またはフェノキシ基を表し、Rは、C2Xで表される2価のアルキレン基、または2価のフェニレン基を表す。さらに、n=3〜100であり、mは1以上の整数である。)
一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有していれば、いかなるポリイミド樹脂を用いても良い。例えば、上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有する酸二無水物成分、あるいは上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するジアミン成分を用いて、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸を製造し、これをイミド化してポリイミド樹脂を製造する方法、官能基を有する酸二無水物成分あるいは官能基を有するジアミン成分を用いて官能基を有するポリアミド酸を製造し、この官能基と反応しうる官能基、及び上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有する化合物を反応させて、上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造が導入されたポリアミド酸を製造し、これをイミド化してポリイミド樹脂を製造する方法、官能基を有する酸二無水物成分あるいは官能基を有するジアミン成分を用いて官能基を有するポリアミド酸を製造し、これをイミド化して官能基を有するポリイミドを製造し、この官能基と反応しうる官能基、及び上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有する化合物を反応させて、上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造が導入されたポリイミド樹脂を製造する方法、などが挙げられる。ここで、上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するジアミンは比較的容易に入手することが可能であるため、上記の中でも、酸二無水物成分と、上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するジアミン成分とを反応させて目的とするポリイミド樹脂を製造することが好ましい。また、常態での接着強度、PCT処理前後の接着強度がさらに優れるという点から、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含むことがさらに好ましい。
上記シロキサン構造を有するポリイミド樹脂としては、例えば、酸二無水物成分と、下記一般式(7)で表されるジアミンを含むジアミン成分とからなるポリイミド樹脂を含むものを挙げることができる。
Figure 2006324654
(ただし、式中、gは1以上の整数を表す。また、R11およびR22は、それぞれ同一、または異なっていてよく、アルキレン基またはフェニレン基を表す。R33〜R66は、それぞれ同一、または異なっていてよく、アルキル基、またはフェニル基、あるいはフェノキシ基を表す。)
ポリイミド樹脂は、一般的に酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるものである。以下、本発明の樹脂層に使用可能な酸二無水物成分について説明する。
酸二無水物成分は、従来公知のポリイミド樹脂を製造する際に使用される各種酸二無水物成分を好適に使用することができ、その具体的な構成については特に限定されるものではない。例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンジフタル酸無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’−オキシジフタル酸無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)(4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物とも称する)、4,4’−ハイドロキノンビス(無水フタル酸)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、1,2−エチレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)等を挙げることができる。もちろん、これらは1種のみで用いてもよいが、2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。その際の混合割合等の諸条件については、当業者であれば適宜設定可能である。
続いて、ジアミン成分について説明する。上記一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するジアミン成分を例示する。上記一般式(1)で表されるジアミンとしては、ヘキサメチレンジアミンや、オクタメチレンジアミンなどを例示することができる。上記一般式(2)で表されるジアミンとしては、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ブタン、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン等を挙げることができる。上記一般式(3)で表されるジアミンとしては、エラスマー1000P、エラスマー650P、エラスマー250P(イハラケミカル工業(株)製)が挙げられる。また、上記一般式(4)で表されるジアミンとしては、ポリエーテルポリアミン類、ポリオキシアルキレンポリアミン類を挙げる事ができ、ジェファーミンD−2000、ジェファーミンD−4000(ハンツマン・コーポレーション社製)等を例示することができる。ジアミン成分としては、シロキサン構造を有するジアミン成分であることが好ましい。シロキサン構造を有するジアミン成分を用いて得られる、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂は、表面凹凸が小さく平滑な表面であっても、無電解めっき銅層と強固に接着するという特徴を有する。
上記シロキサン構造を有するジアミン成分として、特に、下記一般式(7)で表されるジアミン成分を含むことが好ましい。
Figure 2006324654
(ただし、式中、gは1以上の整数を表す。また、R11およびR22は、それぞれ同一、または異なっていてよく、アルキレン基またはフェニレン基を表す。R33〜R66は、それぞれ同一、または異なっていてよく、アルキル基、またはフェニル基、あるいはフェノキシ基を表す。)
上記一般式(7)で表されるジアミン成分を用いることにより、得られるポリイミド樹脂によれば、より効果的に無電解めっき銅層と強固に接着させることができる。
上記一般式(7)で表されるジアミンとしては、具体的には、例えば、1,1,3,3,−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン、1,1,3,3,−テトラフェノキシ−1,3−ビス(4−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(4−アミノフェニル)トリシロキサン、1,1,3,3,−テトラフェニル−1,3−ビス(2−アミノフェニル)ジシロキサン、1,1,3,3,−テトラフェニル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,5,5,−テトラフェニル−3,3−ジメチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,5,5,−テトラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(3−アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5,−テトラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(3−アミノペンチル)トリシロキサン、1,1,3,3,−テトラメチル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3,−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3,−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシ−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン、1,1,5,5,−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(2−アミノエチル)トリシロキサン、1,1,5,5,−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(4−アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5,−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(5−アミノペンチル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサエチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサプロピル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、等が挙げられる。なお、上記一般式(7)で表されるジアミン成分のうち、比較的入手しやすいジアミンとして、信越化学工業株式会社製のKF−8010、X−22−161A、X−22−161B、X−22−1660B―3、KF−8008、KF−8012、X−22−9362等を挙げることができる。もちろん、上記ジアミン成分は単独で用いてもよいが、2種以上を適宜混合してもよい。その際の混合割合等の諸条件については、当業者であれば適宜設定可能である。
また、耐熱性、耐湿性を向上させる目的で、上述のジアミン成分と他のジアミン成分とを組み合わせて使用することも可能である。他のジアミン成分としては、あらゆるジアミンを使用することが可能であるが、例えば、ポリイミド樹脂の製造に用いられる従来公知のジアミンを用いることができる。具体的には、例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル等を挙げることができる。
ここで、上記一般式(7)で表されるジアミンは、全ジアミン成分に対して5〜98モル%の比率で含まれることが好ましく、さらには8〜95モル%の比率で含まれることがより好ましい。
これは、上記一般式(7)で表されるジアミンが、全ジアミン成分に対して5モル%より低い場合、得られるポリイミド樹脂では、めっき銅層との接着性が損なわれてしまう可能性があるためである。また、一般式(7)で表されるジアミンが、全ジアミン成分に対して98モル%より高い割合で含まれる場合、得られるポリイミド樹脂の粘着性が高くなりすぎ、操作性を損なう可能性を有する場合がある。このように、ポリイミド樹脂が粘着性を有する場合、埃等の異物が付着し、めっき銅形成時に異物によるめっき不良が生じる場合があるため、好ましくない。上記の理由から、上記一般式(7)で表されるジアミンが、全ジアミン成分に対して5〜98モル%の比率で含まれることが好ましいが、全ジアミン成分に対して8〜95モル%の比率で含まれる場合、得られるポリイミド樹脂の状態がさらに好ましくなる。
上記ポリイミド樹脂は、対応する前駆体ポリアミド酸重合体を脱水閉環して得られる。前駆体ポリアミド酸重合体は、上述の酸二無水物成分とジアミン成分とを実質的に等モルで反応させて得られる。上記ポリイミド樹脂の製造方法は、上述の酸二無水物成分とジアミン成分とを用いていればよく、その他の諸条件等については従来公知のポリイミド樹脂の製造方法と同様に行うことができ、その具体的な工程等ついては特に限定されるものではない。以下に、ポリアミド酸重合体溶液を調製する際の代表的な手順について説明する。
代表的な重合方法として次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジアミン化合物を有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法;
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において用いられる芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて、一段階あるいは多段階に重合させる方法;
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において用いる芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて、一段階または多段階に重合する方法;
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法;
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法;
などのような方法である。これら方法を単独で用いても良いし、部分的に組み合わせて用いることもできる。
本明細書でいう「溶解」とは、溶媒が溶質を完全に溶解する場合のほかに、溶質が溶媒中に均一に分散または分散されて実質的に溶解しているのと同様の状態になる場合を含む。なお、ポリアミド酸重合体を調製する際の反応時間、反応温度についても常法に従い適宜行うことができ、特に限定されるものではない。
ポリアミド酸の重合反応に用いられる有機極性溶媒も、従来公知のポリアミド酸の調製に使用される溶媒から、上述のジアミン成分と酸二無水物成分とに応じて、好適な有機極性溶媒を使用することができ、特に限定されるものではない。例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
上記方法により得られたポリアミド酸重合体の溶液を、熱的または化学的方法により脱水閉環し、ポリイミド樹脂を得る。ポリアミド酸重合体の溶液の脱水閉環させる際には、これも常法に従って適宜行うことができ、具体的な方法については特に限定されるものではない。例えば、ポリアミド酸溶液を熱処理して脱水する熱的方法、脱水する化学的方法のいずれも用いることができる。また、減圧下で加熱してイミド化する方法も用いることができる。以下に各方法について説明する。
熱的に脱水閉環する方法として、上記ポリアミド酸溶液を加熱処理によりイミド化反応を進行させると同時に、溶媒を蒸発させる方法を例示することができる。この方法により、固形のポリイミド樹脂を得ることができる。加熱の条件は特に限定されないが、200℃以下の温度で1秒〜200分の時間の範囲で行うことが好ましい。
また、化学的に脱水閉環する方法として、上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤および触媒を加えることにより、脱水反応を起こし、有機溶媒を蒸発させる方法を例示することができる。これにより、固形のポリイミド樹脂を得ることができる。脱水剤としては、例えば、無水酢酸等の脂肪族酸無水物、無水安息香酸等の芳香族酸無水物などが挙げられる。また、触媒としては、例えば、トリエチルアミン等の脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、イソキノリン等の複素環式第3級アミン類などが挙げられる。化学的に脱水閉環する際の条件は、100℃以下の温度が好ましく、有機溶媒の蒸発は、200℃以下の温度で約5分〜120分の時間の範囲で行うことが好ましい。
また、ポリイミド樹脂を得るための別の方法として、上述の熱的または化学的に脱水閉環する方法において溶媒の蒸発を行わない方法もある。具体的には、まず、熱的イミド化処理または脱水剤による化学的イミド化処理を行って得られるポリイミド溶液を貧溶媒中に投入して、ポリイミド樹脂を析出させる。その後、未反応モノマーを取り除いて精製、乾燥させ、固形のポリイミド樹脂を得る方法である。貧溶媒としては、溶媒とは良好に混合するが、ポリイミド樹脂は溶解しにくい性質のものを選択することが好ましい。例示すると、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ、メチルエチルケトンなどがあげられるが、これらに限定されず、上記の性質を有する従来公知の様々な溶媒を用いることができる。
次に、ポリアミド酸重合体溶液を減圧下で加熱してイミド化する方法について説明する。このイミド化の方法によれば、イミド化によって生成する水を積極的に系外に除去できるので、ポリアミド酸の加水分解を抑えることが可能であり、高分子量のポリイミドを取得できる。また、この方法によれば、原料の酸二無水物中に不純物として存在する片側または両側開環物が再閉環するので、より一層の分子量の向上効果が期待できる。
減圧下で加熱イミド化する方法の加熱条件は、80〜400℃が好ましいが、イミド化が効率よく行なわれ、しかも水が効率よく除かれる100℃以上がより好ましく、さらに好ましくは120℃以上である。最高温度は目的とするポリイミド樹脂の熱分解温度以下が好ましく、通常のイミド化の完結温度、すなわち250〜350℃程度が通常適用される。
減圧する圧力の条件は、小さいほうが好ましいが、具体的には、9×10〜1×10Pa、好ましくは8×10〜1×10Pa、より好ましくは7×10〜1×10Paである。これは、減圧する圧力が小さい場合、イミド化によって生成する水の除去効率が低下し、イミド化が充分に進行しない場合や、得られるポリイミドの分子量が低下したりする場合があるからである。
以上、ポリイミド樹脂について説明したが、本発明の樹脂層に用いることができるもののうち、比較的入手しやすいシロキサン構造を含むポリイミド樹脂の例として、例えば、信越化学工業株式会社製のX−22−8917、X−22−8904、X−22−8951、X−22−8956、X−22−8984、X−22−8985、等を挙げることができる。なお、これらはポリイミド溶液の形態で市販されている。
また、樹脂層には、耐熱性、耐湿性等の各種特性を改善する目的で、上述のポリイミド樹脂の他に、他の成分を含有させることも可能である。他の成分としては、上記目的を達する範囲で様々な成分を添加することができ、特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの樹脂を適宜使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、従来公知の熱可塑性樹脂を好適に使用でき、特に限定されない。例えば、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、上記一般式(1)〜(6)の構造を有さない熱可塑性ポリイミド樹脂等を挙げることができ、これらを単独または適宜組み合わせて用いることができる。
また、熱硬化性樹脂も、従来公知の熱硬化性樹脂を好適に使用でき、特に限定されない。例えば、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、トリアジン樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、アリル硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができ、これらを単独または適宜組み合わせて用いることができる。また、上述の熱硬化性樹脂以外に、高分子鎖の側鎖または末端に、エポキシ基、アリル基、ビニル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基などの反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子を使用することも可能である。
さらに、上記めっき銅層との接着性をより向上させる目的で、樹脂層に各種添加剤を添加、もしくは樹脂層表面に塗布等の方法で存在させることも可能である。この各種添加剤についても、上記の目的を達する範囲で従来公知の成分を好適に利用でき、特に限定されるものではない。具体的には有機チオール化合物などを挙げることができる。
上述した成分以外にも、樹脂層には、必要に応じて従来公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、導電性充填剤(各種有機フィラー、無機フィラー)、無機のフィラー類、または各種の強化剤等を添加することもできる。これら添加剤は、ポリイミド樹脂の種類に応じて適宜選択することが可能であり、その種類は特に限定されるものではない。また、これら添加剤は、単独で使用してもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。なお、導電性充填剤は、一般に、種々の基材物質を、カーボン、グラファイト、金属粒子、酸化インジウム錫等の導電性物質で被覆することにより導電性を付与したものを指す。
ただし、上述した樹脂層に加える種々の他の成分は、本発明の目的に反しない範囲で行うことが好ましい。つまり、樹脂層に加える種々の他の成分は、微細配線形成に悪影響を及ぼす程度に樹脂層の表面粗度を大きくしない限度で添加することが好ましい。また、樹脂層に加える種々の他の成分は、樹脂層とめっき銅層との接着性を低下させない範囲で組み合わせることが好ましい。
また、本発明の樹脂層の好ましい形態は、溶液、若しくはフィルムである。上記の形態であれば、後述する繊維と樹脂との複合体に上述のポリイミド樹脂を含む溶液を塗布・乾燥させ、若しくはフィルムを重ねて積層一体化することにより、繊維と樹脂との複合体に樹脂層を簡便かつ正確に形成することができるためである。なお、樹脂層の厚みには、特に制限はないが、高密度プリント配線板への適用を考えると薄いほうがよい。具体的には50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
<1−3.繊維と樹脂との複合体>
上記繊維と樹脂との複合体について説明する。該複合体に用いられる繊維としては特に限定されないが、紙、ガラス織布、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不織布、ポリテトラフロロエチレン、から選ばれる少なくとも一種の繊維であることが好ましい。紙としては、木材、樹皮、綿、麻、合成樹脂等の素原料より調製された製紙用パルプ、溶解用パルプ、合成パルプ等のパルプを原料とする紙を用いることができる。ガラス織布、ガラス不織布としては、EガラスまたはDガラスおよび他のガラスからなるガラス織布、ガラス不織布を使用できる。アラミド織布、アラミド不織布はとしては、芳香族ポリアミド、若しくは芳香族ポリアミドイミドからなるアラミド織布、アラミド不織布を使用できる。ここで芳香族ポリアミドとは、従来公知のメタ型芳香族ポリアミドまたはパラ型芳香族ポリアミドあるいはそれらの共重合芳香族ポリアミド等である。ポリテトラフロロエチレンとしては、延伸加工して微細な連続多孔質構造もったポリテトラフロロエチレンを好ましく使用することができる。
上記複合体に使用できる樹脂としては特に制限はないが、耐熱性等の観点から、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、シアナートエステル樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、アリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、から選ばれる少なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
本発明の繊維と樹脂との複合体の厚みは特に制限はないが、本発明の銅張積層板を高密度プリント配線板に適用する場合は、薄い方が好ましく、具体的には2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。
上記繊維と樹脂との複合体としては、例えば、プリプレグ層を例示することができる。
<1−4.銅張積層板の製造方法>
本発明に係る銅張積層板を製造する方法としては、上述の各材料を用いて、常法に従い行うことができ、当業者の考え得るいかなる方法を用いても構わない。例えば、上記樹脂層と繊維と樹脂との複合体からなる層とを積層一体化して得られる積層体または該積層体を重ね合わせた積層体を得た後に、これらの積層体に無電解めっきを施すことにより、本発明の銅張積層板を得ることができる。以下、この方法について具体的に説明する。
まず、上述したように、上記樹脂層の好ましい形態は、溶液、またはフィルムである。溶液の場合は、例えば、上記樹脂層の成分を適当な溶媒に溶解させて樹脂層の溶液を調製した後に、繊維と樹脂との複合体層に該溶液を塗布・乾燥させる。これにより樹脂層と繊維と樹脂との複合体層とがそれぞれ1層ずつの積層体が得られる。その後、他の繊維と樹脂との複合体層や上記積層体と重ね合わせて積層一体化することにより、積層体を得ることができる。これらの積層体や複数重ね合わせた積層体に無電解めっきを施すことにより、本発明に係る銅張積層板を取得できる。なお、積層体の場合は、最外層の繊維と樹脂との複合体層に形成された樹脂層上に無電解めっきを施すことが好ましい。
このとき、樹脂層の溶液中には、イミド化したポリイミド樹脂のみ含まれていてもよいが、さらにポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸が含まれていてもよい。繊維と樹脂との複合体層上に樹脂層を形成する方法としては、浸漬、スプレーによるコーティング、スピンコート、カーテンコート、バーコート等の公知の方法により形成することができる。これは溶液を用いた場合の一例であり、出願当時の技術常識に従い、当業者の考え得る他の方法により製造することも可能である。
一方、樹脂層がフィルムの場合は、例えば、1枚以上の繊維と樹脂との複合体層を積層一体化した際に、最外層となる繊維と樹脂との複合体層に該フィルムを重ねて積層一体化することにより、積層体を得ることができる。なお、積層の際、フィルム上には何らかの合紙を設けることが好ましい。このような合紙としては、例えば、上記樹脂フィルムが支持体上に樹脂溶液を流延塗布・乾燥して作製されたフィルムである場合、この支持体を合紙として利用することができる。つまり、上記樹脂フィルムを支持体ごと積層一体化し、その後支持体を剥離することで、支持体を合紙として使用することができる。上記支持体としては、PETなどの各種樹脂フィルムや、アルミ箔、銅箔等の金属箔を好適に用いることができる。
また、別の方法として、支持体からフィルムを引き剥がし、該フィルムのみを最外層となる繊維と樹脂との複合体層に重ねあわせ、テフロン(登録商標)等の樹脂シートを新たな合紙として用い、積層一体化することも可能である。なお、いずれの場合も、合紙は樹脂層から引き剥がせること、また、微細配線形成を損なうような凹凸やキズを、樹脂層表面につけないために十分に平滑であることが好ましい。
上述した以外にも、繊維と樹脂との複合体層(繊維と樹脂との複合体層を複数積層した場合はその最外層の繊維と樹脂との複合体層)上に樹脂層を形成する方法として様々な方法をとることができる。樹脂層を形成するタイミングとしては特に制限はなく、繊維と樹脂との複合体層(繊維と樹脂との複合体層を複数積層した場合はその最外層の繊維と樹脂との複合体層)にあらかじめ樹脂層を形成してもよいし、積層一体化する際に繊維と樹脂との複合体層(繊維と樹脂との複合体層を複数積層した場合はその最外層の繊維と樹脂との複合体層)に樹脂層を形成してもよい。
積層一体化する方法は、常法に従い、公知の方法を利用することができる。具体的には、例えば、熱プレス、真空プレス、ラミネート(熱ラミネート)、真空ラミネート、熱ロールラミネート、真空熱ロールラミネート等の熱圧着等を挙げることができる。また、得られる銅張積層板の特性を十分発揮させるために、用いる繊維と樹脂との複合体層が十分硬化する温度、時間で積層一体化することが好ましい。また、上記方法で熱圧着により積層一体化した後、完全に硬化させ、樹脂層と繊維と樹脂との複合体層との接着力を向上させることを目的として、熱風オーブンなどを用いてアフターキュアを行っても構わない。
また、上述の方法以外の方法として、まず樹脂層上に無電解めっきを施した積層体を得た後に、該積層体と繊維と樹脂との複合体層とを積層一体化することにより、本発明に係る銅張積層板を得ることもできる。この場合も、常法に従い、当業者であれば適宜実施可能である。
このようにして得られた樹脂層と繊維と樹脂との複合体層との積層体に、無電解銅めっきを施すことにより銅張積層板を得ることができる。なお、銅箔の厚みを調整するために、無電解銅めっきを施した後、さらに電解銅めっきを施してもよい。また、無電解銅めっきを施す前に、デスミア処理などのアルカリ水溶液による処理を施すことは、樹脂層表面を活性化し、めっき銅層と樹脂層との接着力向上につながるため、非常に好ましい。
<2.プリント配線板>
本発明に係る銅張積層板は、上述のように、平滑な樹脂層上に強固に接着した銅箔を有している。このため、本発明の銅張積層板は微細配線形成性に優れており、例えば、プリント配線板として利用可能である。上記銅張積層板を用いたプリント配線板としては、例えば、上記銅張積層板に配線形成を施した片面若しくは両面プリント配線板や、上記銅張積層板をコア基板としたビルドアップ配線板等の各種高密度プリント配線板を挙げることができる。
以下に、本発明の銅張積層板を用いた片面若しくは両面プリント配線板の製造例を示す。
(1)めっきレジストを形成する
まず、上記銅張積層板に対して、めっきレジストを形成する。上記めっきレジストとしては、例えば、感光性めっきレジストを用いることができる。この感光性めっきレジストとしては、広く市販されている公知の材料を用いることができる。なお、本発明のプリント配線板の製造方法では、微細配線化に対応するために50μmピッチ以下の解像度を有する感光性めっきレジストを用いることが好ましい。無論、本発明のプリント配線板の配線ピッチに、50μm以下のピッチを有する回路とそれ以上のピッチを有する回路が混在してもよい。
(2)電解銅めっきによるパターンめっきを行う
次に、常法に従い、レジストの形成されていない部分に電解銅パターンめっきを施す。この場合、当業者であれば、公知の多くの方法を適用することにより、実施可能である。
(3)レジスト剥離を行う
続いて、レジスト剥離を行う。レジスト剥離には、使用しためっきレジストの剥離に適した材料を常法に従い好適に使用することができ、特に限定されるものではない。例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等を用いることができる。
(4)無電解めっき層をクイックエッチングすることにより配線を形成する
そして、無電解めっき層をクイックエッチングすることにより配線を形成する。このクイックエッチングには、公知のクイックエッチャントを用いることができる。例えば、硫酸・過酸化水素系エッチャント、過硫酸アンモニウム系エッチャント、過硫酸ナトリウム系エッチャントや希釈した塩化第二鉄系エッチャント、希釈した塩化第二銅系エッチャント等を好ましく用いることができる。
上記の方法は、微細配線形成に適用される、いわゆるセミアディティブ工法であるが、本発明の銅張積層板は該工法を好ましく適用できる。一方で、本発明の銅張積層板は平滑表面に強固にめっき銅を形成することが可能であるため、樹脂の凹凸部にエッチング後の銅残りが発生するようなことがない。このため、レジストを形成したのち、不要な銅をエッチング除去して配線形成を行う、サブトラクティブ工法も適用することが可能である。ただし、サブトラクティブ工法は工程が少ないというメリットがある一方で、サイドエッチングによる配線形状不良等の問題を含んでいる。それゆえ、形成する配線ピッチ、生産性、コスト等を考慮してサブトラクティブ工法、またはセミアディティブ工法、あるいは他の常法を適宜選択すればよい。
さらに、上述のようにして作製したプリント配線板をコア基板とし、ビルドアップ配線板を作製することも可能である。この場合、コア基板自体に微細配線形成が可能であるため、より高密度なビルドアップ配線板を作製することが可能となる。
以下実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明について、実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行うことができる。なお、本発明に係る銅張積層板の特性として、無電解めっき銅との接着性、表面粗さRa、配線形成性は以下のように評価または算出した。
〔接着性評価〕
得られた銅張積層板に、めっき銅層の厚みが18μmとなるように電解銅めっきを施した。その後、180℃、30分の乾燥処理を行った後、JPCA−BU01−1998(社団法人日本プリント回路工業会発行)に従い、常態、およびプレッシャークッカー試験(PCT)後の接着強度を測定した。
なお「常態接着強度」とは、25℃、相対湿度50%の雰囲気下、24時間放置した後に測定した接着強度を示す。また「PCT後接着強度」は121℃、相対湿度100%の雰囲気下、96時間放置した後に測定した接着強度を示す。
〔表面粗度Ra測定〕
銅張積層板のめっき銅層をエッチング除去し、露出した表面の表面粗度Raの測定を行った。測定は、光波干渉式表面粗さ計(ZYGO社製NewView5030システム)を用いて下記の条件で表面Aの算術平均粗さを測定した。
(測定条件);
対物レンズ:50倍ミラウ イメージズーム:2
FDA Res:Normal
解析条件:
Remove:Cylinder
Filter:High Pass
Filter Low Waven:0.002mm
〔配線形成性〕
銅張積層板のめっき銅層上にレジストパターンを形成し、パターン銅の厚みが10μmとなるように電解銅パターンめっきを行った後、レジストパターンを剥離し、さらに露出しためっき銅を塩酸/塩化第二鉄系エッチャントで除去して、ライン アンド スペース(L/S)=10μm/10μmの配線を有する両面プリント配線板を作製した。該プリント配線板の配線が、断線や形状不良なく良好に作製できている場合を○、断線や形状不良を生じている場合を×として配線形成性を評価した。
〔ポリイミド樹脂の合成例1〕
容量2000mlのガラス製フラスコに、信越化学工業株式会社製KF8010を62g(0.075mol)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル15g(0.075mol)と、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと呼ぶ)を投入し、撹拌しながら溶解させ、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物78g(0.15mol)を添加、約1時間撹拌し、固形分濃度30%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。上記ポリアミド酸溶液をテフロン(登録商標)コートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、120分、665Paで減圧加熱し、ポリイミド樹脂1を得た。
〔ポリイミド樹脂の合成例2〕
容量2000mlのガラス製フラスコに、信越化学工業株式会社製KF8010を86g(0.10mol)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル9g(0.05mol)と、DMFを投入し、撹拌しながら溶解させ、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物78g(0.15mol)を添加、約1時間撹拌し、固形分濃度30%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。上記ポリアミド酸溶液をテフロン(登録商標)コートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、120分、665Paで減圧加熱し、ポリイミド樹脂2を得た。
〔ポリイミド樹脂の合成例3〕
容量2000mlのガラス製フラスコに、エラスマー1000P(イハラケミカル工業(株)製)を92g(0.075mol)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル15g(0.075mol)と、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと呼ぶ)を投入し、撹拌しながら溶解させ、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)78g(0.15mol)を添加、約1時間撹拌し、固形分濃度30%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。上記ポリアミド酸溶液をテフロン(登録商標)コートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、120分、665Paで減圧加熱し、ポリイミド樹脂3を得た。
〔樹脂層を形成する溶液の調合例1〕
上記ポリイミド樹脂1をジオキソランに溶解させ、樹脂層を形成する溶液(A)を得た。固形分濃度は5重量%となるようにした。
〔樹脂層を形成する溶液の調合例2〕
ポリイミド樹脂2をジオキソランに溶解させ、樹脂層を形成する溶液(B)を得た。固形分濃度は5重量%となるようにした。
〔樹脂層を形成する溶液の調合例3〕
ジャパンエポキシレジン(株)社製ビフェニル型エポキシ樹脂のYX4000Hを32.1g、和歌山精化工業(株)社製ジアミンのビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン17.9g、四国化成工業(株)社製のエポキシ硬化剤、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン0.2gをジオキソランに溶解させたエポキシ樹脂組成物溶液(C)を得た。固形分濃度は5重量%になるようにした。溶液(B)90gと溶液(C)10gとを混合して、樹脂層を形成する溶液(D)を得た。
〔繊維と樹脂との複合体層を形成する溶液の調合例1〕
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量480)100gに、ジシアンジアミド3g、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1gおよびアセトン60gを加えて攪拌溶解し、繊維と樹脂との複合体を形成する溶液(E)を得た。
〔繊維と樹脂との複合体層を形成する溶液の調合例2〕
2、2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン90gとビス(4−マレイミドフェニル)メタン10gとを150℃で100分間予備反応させ、これをメチルエチルケトンとDMFとの混合溶媒に溶解させ、さらにオクチル酸亜鉛1.8部を加えて均一に混合して、繊維と樹脂との複合体を形成する溶液(F)を得た。
〔実施例1〕
樹脂層を形成する上記溶液(A)を、支持体フィルム(商品名セラピールHP、東洋メタライジング社製)の表面上に流延塗布した。その後、熱風オーブンにて60℃の温度で加熱乾燥させ、厚み10μmの樹脂層フィルム(G)を得た。
一方、繊維と樹脂との複合体を形成する溶液(E)を厚さ100μmのガラス織布に塗布・含浸し、160℃の温度で乾燥して樹脂分45重量%の繊維と樹脂との複合体を得た。上記繊維と樹脂との複合体を4枚重ね合わせ、その上下面に上記フィルム(G)を支持体フィルムから剥離して重ね合わせて、170℃、3MPa、90分の条件で真空プレス積層した。このとき、合紙として樹脂フィルム(商品名アフレックス、旭硝子製)を用いた。このようにして得た積層体に、下記表1の条件でデスミア処理を行った後、下記表2の条件で無電解めっきを行い、銅張積層板を得た。
Figure 2006324654
Figure 2006324654
得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。なお、配線形成性は、レジスト形成後、エッチングを行うことによるサブトラクティブ法にて配線形成して評価を行った。
〔実施例2〕
樹脂層を形成する溶液(B)を用いた点を除いて、実施例1と同様の手順で銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
〔実施例3〕
樹脂層を形成する溶液(D)を用いた点を除いて、実施例1と同様の手順で銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
〔実施例4〕
繊維と樹脂との複合体を形成する溶液(F)を厚さ100μmのガラス織布に塗布・含浸し、160℃の温度で乾燥して樹脂分45重量%の繊維と樹脂との複合体を得た。この繊維と樹脂との複合体を4枚重ね合わせ、その上下面に上記実施例2のようにして得たフィルム(G)を支持体フィルムから剥離して重ね合わせて、200℃、2MPa、120分の条件で真空プレス積層した以外は実施例1と同様にして、銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
〔実施例5〕
実施例1で得た繊維と樹脂との複合体のうちの2枚に、樹脂層を形成する溶液(B)をスピンコート法にて塗布、熱風オーブンで60℃の温度で加熱し、厚み2μmの樹脂層を有する繊維と樹脂との複合体を作製した。この繊維と樹脂との複合体2枚で何も処理を施していない繊維と樹脂との複合体2枚を挟むように、樹脂層が外側となるように重ね合わせた以外は実施例1と同様にして、銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
〔実施例6〕
実施例1で得た繊維と樹脂との複合体4枚のうちの2枚に、実施例2のようにして得たフィルム(G)を支持体フィルム毎重ね合わせ、150℃、1MPa、6分の条件で真空プレス積層し、支持体フィルムを剥離することで、厚み10μmの樹脂層を有する繊維と樹脂との複合体を作製した。この繊維と樹脂との複合体2枚で何も処理を施していない繊維と樹脂との複合体2枚を挟むように重ね合わせた以外は実施例1と同様にして、銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
〔実施例7〕
ポリイミド樹脂3をジオキソランに溶解させ、樹脂層を形成する溶液を得た。固形分濃度は5重量%となるようにした。該樹脂溶液を樹脂フィルム(T−1(s);38μm厚み、パナック株式会社製)上に流延塗布、60℃で乾燥し、樹脂フィルム付きの厚み2μmの樹脂層フィルムを得た。
この樹脂フィルム付きの樹脂層フィルム、50μm厚みのプリプレグ(ES−3306S、利昌工業株式会社製)、配線加工を施したコア基板(商品番号:MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ18μm)、50μm厚みのプリプレグ、樹脂フィルムの順に重ねて、170℃/4MPa/2時間の条件で積層一体化した。尚、プリプレグと樹脂層フィルムの樹脂層とが接するように重ね合わせた。
その後、樹脂層に付いていた樹脂フィルムを剥がし、コア基板の接続用パッドに相当する位置に炭酸ガスレーザーにてビアホールを形成した。
さらに、表1、表2に示す条件にてデスミア、及び無電解銅めっきを施した。
無電解めっき銅層上にレジストパターンを形成し、パターン銅の厚みが8μmとなるように電解銅パターンめっきを行った後、レジストパターンを剥離し、さらに露出した無電解めっき銅を硫酸/過酸化水素系エッチャントで除去して、ライン アンド スペース(L/S)=10μm/10μmの配線を有する多層プリント配線板を作製した。
この配線板を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表5に示す。
〔比較例1〕
実施例1で得た繊維と樹脂との複合体4枚を18μm厚みの電解銅箔2枚で挟むように積層した以外は実施例1と同様にして銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表4に示す。なお、配線形成性は、レジスト形成後、エッチングを行うことによるサブトラクティブ法にて配線形成して評価を行った。
〔比較例2〕
実施例4で用いた繊維と樹脂との複合体4枚を18μm厚みの電解銅箔2枚で挟むように積層した以外は実施例1と同様にして銅張積層板を得た。得られた銅張積層板を用いて、各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表4に示す。なお、配線形成性は、レジスト形成後、エッチングを行うことによるサブトラクティブ法にて配線形成して評価を行った。
Figure 2006324654
Figure 2006324654
Figure 2006324654
以上のように、本発明に係る銅張積層板は、銅箔と良好な接着性を有する樹脂層とめっき銅層とが接して積層されているため、平滑表面にもかかわらず無電解めっき銅が強固に形成されている。このため、特に微細な配線形成が要求されるプリント配線板等に用いることができる。それゆえ、本発明は、各種電子部品の産業分野に好適に用いることができる。
(a)は本発明の実施形態に係る銅張積層板の一例の断面を模式的に示す図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る銅張積層板の他の一例の断面を模式的に示す図である。
符号の説明
1 めっき銅層
2 樹脂層
3 繊維と樹脂との複合体層
10 銅張積層板
10’ 銅張積層板

Claims (10)

  1. めっき銅層と、樹脂層と、繊維と樹脂との複合体と、を備え、
    少なくとも、上記めっき銅層と樹脂層とは接して積層されていることを特徴とする銅張積層板。
  2. 上記めっき銅層は、無電解めっき銅層を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の銅張積層板。
  3. 上記樹脂層は、めっき銅層と良好に接着する性質を有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の銅張積層板。
  4. 上記樹脂層は、ポリイミド樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の銅張積層板。
  5. 上記樹脂層は、一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造のうち、1つ以上の構造を有するポリイミド樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に銅張積層板。
    Figure 2006324654
    (式中、RおよびRは、C2Xで表される2価のアルキレン基、または2価の芳香族基を表す。また、Rは、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、またはフェノキシ基を表し、Rは、C2Xで表される2価のアルキレン基、または2価のフェニレン基を表す。さらに、n=3〜100であり、mは1以上の整数である。)
  6. 上記樹脂層は、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の銅張積層板。
  7. 上記樹脂層は、酸二無水物成分と、下記一般式(7)で表されるジアミンを含むジアミン成分と、を反応させて得られるポリイミド樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1、2、3、4、または6に記載の銅張積層板。
    Figure 2006324654
    (ただし、式中、gは1以上の整数を表す。また、R11およびR22は、それぞれ同一、または異なっていてもよく、アルキレン基またはフェニレン基を表す。R33〜R66は、それぞれ同一、または異なっていてよく、アルキル基、またはフェニル基、あるいはフェノキシ基を表す。)
  8. 上記樹脂層の表面粗さは、カットオフ値0.002mmで測定した算術平均粗さRaで、0.5μm未満であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の銅張積層板。
  9. 上記繊維と樹脂との複合体に用いられる樹脂は、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、シアナートエステル樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、アリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、から選ばれる少なくとも一種の樹脂であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の銅張積層板。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の銅張積層板を用いてなることを特徴とするプリント配線板。
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