JP2003227068A - 機能性コーティング布及びその製造方法 - Google Patents

機能性コーティング布及びその製造方法

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JP2003227068A JP2002028129A JP2002028129A JP2003227068A JP 2003227068 A JP2003227068 A JP 2003227068A JP 2002028129 A JP2002028129 A JP 2002028129A JP 2002028129 A JP2002028129 A JP 2002028129A JP 2003227068 A JP2003227068 A JP 2003227068A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニル樹脂でコーティングされた布に匹
敵する柔軟性及び耐久性等の機能を有し、さらに廃棄し
ても環境を汚染しない機能性コーティング布及びこのよ
うな機能性コーティング布の製造方法を提供する。 【解決手段】 基布の少なくとも1面に被覆層が形成さ
れたコーティング布であって、被覆層が、分子構造の主
鎖に塩素原子も窒素原子も含まず、ガラス転移温度−30
〜30℃であり、塗膜伸度が500%以上である少なくとも1
種類の合成樹脂を主成分とする機能性コーティング布。
基布の少なくとも1面に、このような合成樹脂の水分散
体を塗布する工程と、水分散体を乾燥して被覆層を形成
する工程とを含む機能性コーティング布の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テント、防寒布及
び防水布のようなシート、印刷媒体などの産業資材とし
て用いられるコーティング布及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は、可塑剤の添加により
柔軟性及び接着性を有しかつ比較的安価であることか
ら、広い範囲で使用されている。特にシート、テントな
どの様々な産業資材及び工事用資材としてのコーティン
グ布のコーティング材として利用されている。しかし、
特開平7−242789号公報、特開平9−227662号公報などに
記載されているように、塩化ビニル樹脂の廃材に起因す
ると考えられる塩化水素やダイオキシンの発生という問
題が生じているため、塩化ビニル樹脂で被覆された布は
通常の焼却処分では処理し難い。
【0003】また、塩化ビニル樹脂の代替樹脂として、
接着性に優れたウレタン系樹脂を用いることが特開平8
−291474号公報に開示されている。しかし、ウレタン系
樹脂で被覆された布も、焼却時にウレタン結合に含有さ
れる窒素が高温下で他の物質と反応して異臭の原因とな
る物質を発生する場合がある。また、樹脂が着色してい
ること、樹脂のゲル化などの好ましくない点があること
から、現行の技術では再利用に限界がある。
【0004】また、塩化ビニル樹脂の代替樹脂の基布へ
コーティング方法として、ディッピング、各種コーター
による塗布、溶融コート、溶融プレスなどの種々の方法
がある。例えば、特開平9−323390号公報には、特定組
成のポリエステル樹脂をセロソルブ系有機溶剤中で加熱
し、分散させた後水中に混合してポリエステル樹脂分散
液を調製し、基布をこの分散液にディピングすることに
よりポリエステル樹脂で被覆された布を製造することが
開示されている。しかし、有機溶剤を使用する系では、
塗膜形成時に大気中に有機物を蒸発させることとなり、
作業環境を汚染するとともに防火に対する配慮が必要に
なってくる。また、沸点の高い有機溶剤を含有する場合
には高い乾燥熱量が必要である。また、溶剤を用いない
溶融コート方法でも、樹脂を溶融またはさらに混合する
ために高い熱量が必要である。
【0005】一方、有機溶剤を用いずに基布にコーティ
ングする方法として、水系分散体を用いる方法がある。
しかし、樹脂を単に水等に分散させた分散体では分散体
の溶液粘度が低いために、分散液が基布に浸透しやす
く、被覆されたコーティング布の風合いが柔軟性に欠け
る傾向にある。
【0006】柔軟性のある皮膜のベタツキ感を解消でき
るコーティング材として、特開平7−242789号公報は、
無機微粒子をアクリル系樹脂に添加した組成物を開示し
ている。また、基布表面の塗膜を厚くすることにより布
の嵩を多くする目的で、熱可塑性のシェル内に液体発泡
剤を含む発泡性粒子を含む発泡性水生被覆組成物をコー
ティング材として用いることが特開平7−179788に開示
されている。コーティング材中に無機微粒子を添加する
方法や、コーティング材中に、コーティング材の塗布後
に後加工により発泡する発泡剤を添加する方法は、水分
散液の安定性が悪く、またコーティング材と基布との密
着性が悪い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩化ビニル
樹脂でコーティングされた布に匹敵する柔軟性及び耐久
性等の機能を有し、さらに廃棄しても環境を汚染しない
機能性コーティング布、及び、このような機能性コーテ
ィング布を環境を汚染せずに製造できる方法を提供する
ことを主目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成するために研究を重ね、以下の知見を見出した。 基布を覆う被覆層の合成樹脂成分として、分子構造
の主鎖に塩素原子も窒素原子も含まない合成樹脂を用い
ることにより、焼却しても塩化水素やダイオキシン等の
有害物質を生じたり、異臭を生じたりすることがない。 基布を覆う被覆層の樹脂成分として、ガラス転移温
度が−30〜30℃で、かつ、塗膜伸度が500%以上である合
成樹脂を用いることにより、塩化ビニル樹脂でコーティ
ングした布に匹敵する柔軟性を有するコーティング布が
得られる。 基布表面に合成樹脂からなる被覆層を形成するにあ
たって、基布に、ガラス転移温度が−30〜30℃で、か
つ、塗膜伸度が500%以上である合成樹脂の水分散体を塗
布することにより、環境を汚染する有機溶媒を使用せ
ず、しかも水分散体の溶液粘度が適度に高くなるために
良好な柔軟性を有する被覆層を形成することができる。 本発明は、前記知見に基づきさらに研究を重ねて完成さ
れたものであり、以下の機能性コーティング布及びその
製造方法を提供するものである。
【0009】項1. 基布の少なくとも1面に被覆層が形
成されたコーティング布であって、被覆層が、分子構造
の主鎖に塩素原子も窒素原子も含まず、ガラス転移温度
が−30〜30℃であり、被覆される合成樹脂成分単独の塗
膜伸度が500%以上である少なくとも1種類の合成樹脂を
主成分とする機能性コーティング布。
【0010】項2. 合成樹脂が樹脂成分に少なくとも
一種以上のアクリル酸エステルを含むアクリル系樹脂で
ある項1に記載の機能性コーティング布。 項3. 基布がフィラメント嵩高糸および/または紡績
糸を含む項1または2に記載の機能性コーティング布。
【0011】項4. 基布の少なくとも1面に、分子構
造の主鎖に塩素原子も窒素原子も含まず、ガラス転移温
度が−30〜30℃であり、塗膜伸度が500%以上である少な
くとも1種類の合成樹脂の水分散体を塗布する工程と、
水分散体を乾燥して被覆層を形成する工程とを含む項1
に記載の機能性コーティング布の製造方法。
【0012】項5. さらに、被覆層を基布に圧着する
工程を含む項4に記載の機能性コーティング布の製造方
法。
【0013】項6. 合成樹脂が樹脂成分に少なくとも
一種以上のアクリル酸エステルを含むアクリル系樹脂で
ある項4又は5に記載の機能性コーティング布の製造方
法。 項7. 基布がフィラメント嵩高糸および/または紡績
糸を含む項4、5又は6に記載の機能性コーティング布
の製造方法。
【0014】項8. 合成樹脂の水分散体が気泡を含む
項4から7のいずれかに記載の機能性コーティング布の
製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の機能性コーティング布の概要 本発明の機能性コーティング布は、基布の少なくとも1
面に被覆層が形成されたコーティング布である。この被
覆層は、分子構造の主鎖に塩素原子も窒素原子も含ま
ず、ガラス転移温度−30〜30℃であり、しかも塗膜伸度
が500%以上である少なくとも1種類の合成樹脂を主成分
とする。基布 基布を構成する繊維の種類は特に制限されない。基布
は、合成繊維からなる布、半合成繊維からなる布、再生
繊維からなる布、天然繊維からなる布又はこれらの2つ
以上から組み合わされてなる布であり、織物、不織布、
編み物の構造のいずれであってもよい。また、これらの
構造体の組合せでもかまわない。基布が織物又は編物を
含む場合には、被覆層との接着性を向上させるために、
当該織物又は編物は長繊維の嵩高糸又は短繊維紡績糸を
主として含むことが好ましい。なお、繊維形態は、長繊
維又は短繊維のいずれでもよい。
【0016】これらの繊維は、公知の繊維を広い範囲か
ら選択して使用できる。合成繊維としては、ポリエステ
ル、ポリアミド(ナイロン、アラミド)、アクリル、ビ
ニロン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等)、ポリイミド、ポリアリレート、ポリベンズアゾ
ール、ポリクラール等を例示できる。半合成繊維として
は、アセテート及びプロミックス等を例示できる。再生
繊維としては、レーヨン、キュプラ等を例示できる。天
然繊維としては、木綿、麻、羊毛のような獣毛等を例示
できる。
【0017】強度及び耐久性等の観点から、基布は、ポ
リエステル長繊維を主として含む織物であることが好ま
しい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタ
レート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート等が挙げられる。特に、ポリエチレン
テレフタレートが好ましい。また、ポリエステルには、
1種類のカルボン酸成分と1種類のジオール成分とから
なるものであってもよいが、例えばフタル酸、イソフタ
ル酸のような他の共重合成分が含まれていてもよい。
【0018】いずれにしても、繊維強度が通常5g/デニ
ール(約4.5g/dtex)以上、特に6g/デニール(約5.5d
/dtex)以上であることが好ましい。繊維強度の上限は
特に限定されないが、7〜10g/デニール(約6.4〜約9.1
d/dtex)程度であることが最も好ましい。
【0019】被覆層と基布との接着性を向上させる上で
は、基布の表面積が広いことが好ましい。例えば、繊維
として前述した長繊維嵩高糸又は短繊維紡績糸を採用し
たり、繊維の捲縮率・捲縮数を高くしたり、繊度を小さ
くすることにより、基布の表面積を大きくすることがで
きる。
【0020】さらに、基布を構成する繊維には、例えば
酸化チタン、マイカ、カーボンブラックのような着色顔
料、難燃剤、耐候性改良材、撥水剤、防カビ剤、抗菌
剤、安定剤、増粘剤、減粘剤、結晶化剤等の繊維添加剤
として通常用いられる物質が配合又は塗布されていても
よい。被覆層 1)合成樹脂 被覆層の主成分である分子構造の主鎖に塩素原子も窒素
原子も含まれていない合成樹脂としては、特に限定され
ず、コーティング布の被覆材として公知のものを広い範
囲から選択して使用できる。特に、分子構造の主鎖のみ
ならず側鎖にも塩素原子も窒素原子も含まれていない合
成樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂は、特
に炭素、水素、酸素、フッ素、珪素等を含む合成樹脂で
あることが好ましい。
【0021】このような公知の合成樹脂として、例え
ば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ビニ
ル系樹脂(ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル等)、フッ素
樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル等)、シリコーン樹脂等が挙げ
られる。これらの樹脂は単独で又は2種以上混合して使
用できる。
【0022】特にアクリル系樹脂が好ましく、ポリアク
リル酸エステル又はポリメタクリル酸エステルがより好
ましい。構成モノマーである(メタ)アクリル酸エステ
ルは特に限定されないが、例えば(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
n−ブチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)ア
クリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられる。ア
クリル系樹脂としては、例えばこれらの重合体又は共重
合体を用いることができる。
【0023】特に、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素
数1〜16程度のアルコールとのエステルの重合体又は共
重合体が好ましい。このアルコールの炭素数は特に限定
されないが、炭素数1〜16程度の範囲内であればコスト
が高くなりすぎることがない。(メタ)アクリル酸と炭
素数1〜16程度のアルコールとのエステルとしては、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オ
クチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げら
れる。
【0024】さらに(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーの重合体又は共重合体と共重合可能なラジカル重合性
の不飽和化合物を該モノマーとともに用いて乳化重合に
より得られる合成樹脂も用いることができる。
【0025】このような不飽和化合物としては、例えば
ブタジエン、イソプレン等のジエン化合物、スチレン、
α−メチルスチレン等の芳香族アルケニル化合物、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸等の不飽和酸、酢酸ビニ
ル、アクリルアミド、メタクリロニトリル、塩化ビニル
等が挙げられる。
【0026】また、合成樹脂は、合成樹脂のモノマーで
ある不飽和化合物(合成樹脂の原料である不飽和モノマ
ー)と共重合可能な架橋性モノマーとの共重合体であっ
てもよい。共重合可能な架橋性モノマーとしては、メタ
クリル酸グリシジール、メタクリル酸アセトアセトキシ
又はジビニルベンゼン、N−メチロールアクリルアミ
ド、ダイアセトンアクリルアミド等の不飽和化合物を例
示できる。架橋性モノマーの使用量は、合成樹脂のモノ
マーである不飽和化合物100重量部に対して通常10重量
部以下、好ましくは5重量部以下とすることが好まし
い。架橋性モノマーを共重合することにより、得られる
機能性コーティング布の耐水性及び表面強度等の機能が
向上する。架橋性モノマーの使用量が余りに多いと、得
られるコーティング布の柔軟性や風合いが乏しくなった
り、塗膜伸度が低くなるが、本発明の範囲内であればこ
のような問題は生じない。
【0027】いずれにしても合成樹脂は、ガラス転移温
度が−30〜30℃程度の範囲のものを用いる。ガラス転移
温度は−25〜25℃程度が好ましく、−20〜20℃程度がよ
り好ましい。ガラス転移温度が余りに低いとコーティン
グ布表面にタックやブロッキングなどが発生し、ガラス
転移温度が余りに高いと風合いが硬くなりすぎる。機能
性コーティング布を通常の条件下で使用する場合には、
本発明のガラス転移温度の範囲内であればこのような問
題は生じない。所望のガラス転移温度の合成樹脂を得る
ためには、モノマーの種類、組み合わせ、共重合比率、
分子量等を適宜調整すればよい。
【0028】また、合成樹脂は、塗膜伸度が500%以上
のものを使用する。塗膜伸度は、特に600%以上、さら
に特に700%以上であることが好ましい。塗膜伸度の上
限は通常1500%程度である。本発明の塗膜伸度の範囲内
であれば、コーティング布の柔軟性や風合いが実用上十
分なものとなる。
【0029】本発明において、塗膜伸度は実施例に記載
の方法で測定した値である。2)合成樹脂の製造方法 本発明の合成樹脂は、どのような方法で重合したもので
あってもよいが、特に分子量の制御が容易である点で乳
化重合により得られたものであることが好ましい。乳化
重合法により後述する水分散体を作製することがより好
ましく、この方法については後述する。3)被覆層の形態 被覆層は、基布の片面に対して通常5〜1000g/m2程度、
特に10〜800g/m2程度の量が形成されていることが好ま
しい。また、基布表面が完全に被覆層で覆われていても
よいが、基布の一部に被覆層で覆われていない部分があ
ってもよい。本発明の機能性コーティング布の製造方法 1)本発明方法の概要 本発明の機能性コーティング布の製造方法は、基布の少
なくとも1面に、分子構造の主鎖に塩素原子も窒素原子
も含まず、ガラス転移温度が−30〜30℃であり、塗膜伸
度が500%以上である少なくとも1種類の合成樹脂の水分
散体を塗布する工程と、水分散体を乾燥して被覆層を形
成する工程とを含む方法である。本発明の方法は、さら
に、被覆層を基布に圧着する工程を含むことが好まし
い。2)水分散体の塗布工程 2-1)水分散体 本発明方法において使用する水分散体の合成樹脂からな
る固形分濃度は通常20%以上特に30%以上であることが好
ましい。固形分濃度の上限は、分散できる範囲であれば
特に限定されないが、通常60%程度である。
【0030】水分散体は、前述した合成樹脂の他に、本
発明の効果に影響を及ぼさない範囲であれば、タルク、
マイカ、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化チタンなど
の無機充填剤、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
ミド、アクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂、耐候性改良
剤、着色剤等が含まれていてもよい。また、分散液の粘
度を調製する目的で粘度調整剤等が含まれていてもよ
い。また、コーティング布に難燃性又は防炎性を付与す
る目的で、難燃剤又は防炎剤が含まれていてもよい。
【0031】水分散体の製造方法は、特に限定されない
が、例えば乳化重合により重合と同時に水分散体を製造
する方法、水と相溶性のあるアルコール等の共溶剤を使
用する方法、界面活性剤等を併用する方法等が挙げられ
る。特に好ましいのは、乳化重合方法である。
【0032】モノマーの乳化重合方法は、特に制限され
ず、例えば反応釜に水、乳化剤、モノマー等を全て仕込
み昇温し適宜重合開始剤を加えることにより重合を進行
させるバッチ重合法、重合釜に水、乳化剤を仕込み昇温
した後モノマーを滴下するモノマー滴下法、滴下するモ
ノマーを予め乳化剤を用いて水で乳化させた後に該エマ
ルジョンを滴下する乳化モノマー滴下法等の公知の方法
を使用できる。
【0033】前記乳化重合に用いられる乳化剤として
は、従来公知のアニオン系又はノニオン系の乳化剤を使
用することができる。このような乳化剤として、例えば
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのような
ノニオン系乳化剤、アルキルベンゼンスルフォン酸ソー
ダ、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
ナトリウムのようなアニオン系乳化剤等が挙げられる。
乳化剤の使用量はモノマー100重量部に対して通常0.1〜
5重量部程度、特に0.5〜3重量部程度が好ましい。乳化
剤が少なすぎると生成するエマルジョンの安定性に欠
け、多すぎると得られる合成樹脂の耐水性が劣化する
が、本発明の範囲であればこのような問題は生じない。
【0034】乳化重合は、重合開始剤の種類により、従
来公知の酸化剤単独による熱重合又は酸化剤−還元剤の
組み合わせによるレドックス系等のいずれの重合方法を
採用してもよい。酸化剤としては過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等の過硫酸塩や過酸化水素、ブチルパー
オキサイド等の有機過酸化物等を例示できる。還元剤と
してはホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート、
チオ硫酸ナトリウム、ビタミンC等を例示できる。他の
乳化重合条件については、常法に従えばよい。
【0035】また、塗付前の水分散体は気泡を含むこと
が好ましい。水分散体が気泡を充分量含む場合には、基
布に水分散体を塗布し、該両者が接触するときに水分散
体が基布を構成する繊維間や繊維の中に浸透し難くな
り、基布の柔軟性を向上させることができる。従って、
気泡を含有した水分散体は基布に対して均一に塗布され
ることが好ましく、これにより気泡の効果が確実にな
る。常圧下での気泡による水分散体の体積増加率は通常
1.2倍以上、特に1.5倍以上であることが好ましい。気泡
による体積増加率の上限は、気泡を含ませることができ
る範囲であれば特に限定されないが、通常5倍程度であ
る。
【0036】水分散体中に気泡を発生させる方法は、公
知の方法を制限なく採用できる。特に機械発泡法が好ま
しく、従来公知の機械発泡法を採用することができる。
例えば、水分散体に発泡剤等を添加するとともに水分散
体を強制的に攪拌することにより水分散体中に気泡を発
生させる方法が挙げられる。機械的発泡法による場合に
は、水分散体には、発泡剤の他に乳化剤、整泡剤、増粘
剤、フィラー、難燃剤等も添加してもよい。
【0037】発泡剤としては、炭酸カルシウム、重炭酸
ナトリウム、炭酸アンモニウムのような無機発泡剤;ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン、p-トルエンスルホ
ニルヒドラジド、4,4'-オキシビスベンゼンスルホニ
ル、アゾジカルボンアミド、ジアゾアミノベンゼンのよ
うな有機発泡剤等の公知の発泡剤を使用できる。発泡剤
の使用量は、発泡による体積増加率に応じて定めればよ
い。乳化剤としては、アルキル硫酸ソーダ、ジアルキル
スルホ琥珀酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソー
ダ等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル等の非イオン界面活性剤等の公知の乳化剤を使用でき
る。エマルジョンの凝集破壊が生じないものであれば、
陽イオン界面活性剤や両性界面活性剤の使用も可能であ
る。整泡剤としては、例えばステアリン酸カルシウム、
パルチミン酸カルシウムのような金属石鹸等の公知の整
泡剤を使用できる。
【0038】乳化剤、整泡剤の量は、乳化剤、整泡剤の
各々がエマルジョン中の固形分(重合体)100重量部に
対して通常1〜20重量部程度、特に3〜15重量部程度が
好ましい。乳化剤又は整泡剤の量が多すぎると得られる
塗膜の耐水性が悪くなり、少なすぎると均一な発泡層が
得られない。本発明の範囲であればこのような問題が生
じない。
【0039】水分散体には、必要に応じてフィラ―を使
用しても良い。フィラ―としては、例えば水酸化アルミ
ニウム、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、酸化チタン
等の無機フィラ―;ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリ
スチレン樹脂等の有機微粒子系フィラ―等が挙げられ
る。フィラ―の配合割合は、機能性コーティング布に求
められる性能に応じて適宜決定すればよいが、エマルジ
ョン中の固形分(重合体)100重量部に対して通常0.1〜
200重量部程度、特に10〜100重量部程度が好ましい。フ
ィラー量が少なすぎると塗膜のベタツキが強くなり、多
すぎると柔軟性や風合いに乏しい塗膜となる。本発明の
範囲であればこのような問題は生じない。 2-2)水分散体の塗布 水分散体を基布表面に塗布する方法は、特に限定され
ず、ナイフコーター、ブロックコーター、ロータリーコ
ーター等を用いたコーティング法、パディング法等が挙
げられる。特に、ナイフコーターによるコーティング法
が好ましい。水分散体は、被覆層の乾燥塗布量が最終的
に通常片面に5〜1000g/m2程度、特に10〜800g/m2程度と
なるように塗布する。3)乾燥工程 次いで、水分散体の塗膜を乾燥するが、乾燥は、通常60
〜200℃程度、特に80〜160℃程度で、0.5〜5分間程度行
うことが好ましい。乾燥温度があまりに低いと乾燥不良
となり得られた被覆層の強度が不十分となり、あまりに
高いと基布が熱収縮する原因となり、得られるコーティ
ング布の寸法安定性や強度が不安定になる。本発明の乾
燥温度範囲内であればこのような問題は生じない。乾燥
により被覆層が形成される。4)圧着工程 次いで、被覆層と基布との接着性を向上させるととも
に、塗膜表面の耐摩耗性及び引っかき強度等を向上させ
るために、乾燥後の被覆層を圧着することが好ましい。
圧着は、ローラープレス機、フラットプレス機等を用い
た常法に従い行うことができる。
【0040】圧着時の圧力は気泡が圧着し、気泡を形成
する空間を無くすことで被覆層が密な状態にできるので
あれば特に限定されないが、例えば、線圧力で通常0.5k
gf/cm以上、特に1.0kgf/cm以上、さらに特に2.0kgf/cm
以上とすることが好ましい。また、圧着効果をより高め
るために、コーティングされた基布を予め加熱した後に
圧着する方法、圧着される塗膜部分を加熱しながら圧着
する方法、又は、これらを組み合わせて実施する方法等
を採用できる。圧着時の加熱温度は、塗膜成分である合
成樹脂が軟化する温度以上であればよいが、通常60℃以
上、特に80℃以上とすることが好ましい。加熱温度の上
限は、通常200℃程度とすればよい。5)仕上げ工程 得られたコーティング布の被覆材に強力やデザイン性な
どを付与する目的で、さらにカレンダー加工、エンボス
加工等を施してもよい。また、防汚染性、耐水性、耐光
性、耐候性など使用環境に合わせた性能を付与する目的
で、被覆層表面に例えば、撥水剤、紫外線吸収剤、耐汚
染剤等を含有する材料をオーバーコートすることもでき
る。これらのオーバーコート工程は、被覆層の圧着行程
の次行程として連続するインライン行程として実施して
もよく、或いはオフライン行程で実施してもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、塩化ビニル樹脂でコー
ティングされた布に匹敵する柔軟性及び耐久性等の機能
を有し、さらに廃棄しても環境を汚染しない機能性コー
ティング布が提供される。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれらに限られるものではな
い。<塗膜伸度の測定方法> 目的とする合成樹脂のエマルジ
ョンをガラス板上に乾燥厚みが0.3mmになるように展開
した後、最低造膜温度以上の温度雰囲気下において24
時間以上放置、乾燥する事により塗膜を作成し、4号ダ
ンベル(JIS K-6301)で打ち抜いたものを試験体とし
た。得られた試験体を引張試験機((株)東洋精機製作所
製R-500)により塗膜の伸びを測定した。<ガラス転移温度の測定方法> 塗膜伸度の測定の場合と
同様にして調製したエマルジョンをガラス板上に乾燥厚
みが0.3mmになるように展開した後、最低造膜温度以上
の温度雰囲気下において24時間以上放置、乾燥する事
により塗膜を作成した。さらに得られた塗膜を10mm×50
mm×0.3mmに打ち抜いたものを試験体とした。得られた
試験体を粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ
(株)製)により測定した。エマルジョンの作製例 <エマルジョンA> 撹拌装置、温度計、コンデンサー、
滴下ロート、窒素導入管を備えた1L反応フラスコに脱
イオン水180gを仕込んだ後、窒素置換を行い、85
℃に保持した。別に1Lフラスコに、メタクリル酸メチ
ル283g及びアクリル酸2―エチルヘキシル292
g、乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸ナトリウム(レベノールWZ、花王社製)
15g、脱イオン水100gを仕込み、ホモミキサーに
よりプレ乳化液を調整した。次に重合開始剤として過硫
酸アンモニウム1gを脱イオン水9gに溶解した(以
下、この溶液を「触媒液」という)。
【0043】前記プレ乳化液からシード重合用にその1
%(6.9g)を抜き取り、反応フラスコに仕込んだ
後、触媒液より10%(1g)を抜き取りこの反応フラ
スコに添加し、80〜85℃で20分間保持することに
よりシード重合を行った。シード重合終了後、残ったプ
レ乳化液、触媒液を3時間かけて反応フラスコに滴下し
た。この間、系の温度を80〜85℃に保持した。滴下
終了後、1.5時間同温度に保持し熟成反応を行った。
次いで系を冷却後、12.5%アンモニア水を2.2g
添加することにより中和した後、調整水90gを加え
た。
【0044】得られたエマルジョンAは、固形分59.
3%、固形分のガラス転移温度(以下、「Tg」とい
う)は−10℃、固形分の塗膜伸度は1000%以上であっ
た。<エマルジョンB> エマルジョンAの作製例において、
モノマーとしてメタクリル酸メチル278g及びアクリ
ル酸2−エチルヘキシル292g、メタクリル酸5gを
用いた以外は、エマルジョンAの作製例と同じ条件で重
合を行った。
【0045】得られたエマルジョンBは、固形分59.
7%、固形分のTgは−10℃、固形分の塗膜伸度は10
00%以上であった。<エマルジョンC> エマルジョンAの作製例において、
モノマーとしてメタクリル酸メチル265g、アクリル
酸n-ブチル300g及びメタクリル酸グリシジール5
g、メタクリル酸5gを用いた以外はエマルジョンAの
作製例と同じ条件で重合を行った。
【0046】得られたエマルジョンCは、固形分59.
5%、固形分のTgは0℃、固形分の塗膜伸度は700%
であった。<エマルジョンD> エマルジョンAの作製例において、
モノマーとしてメタクリル酸メチル310g、アクリル
酸2―エチルヘキシル255g及びメタクリル酸グリシ
ジール5g、メタクリル酸5gを使用した以外はエマル
ジョンAの作製例と同じ条件で重合を行った。
【0047】得られたエマルジョンDは、固形分60.
1%、固形分のTgは0℃、固形分の塗膜伸度は700%
であった。<エマルジョンE> エマルジョンAの作製例において、
モノマーとしてメタクリル酸メチル290g、アクリル
酸n−ブチル135g、アクリル酸2−エチルヘキシル
140g及びメタクリル酸グリシジール5g、メタクリ
ル酸5gを用いた以外はエマルジョンAの作製例と同じ
条件で重合を行った。
【0048】得られたエマルジョンEは、固形分59.
8%、固形分のTgは0℃、固形分の塗膜伸度は700%
であった。<エマルジョンF> エマルジョンAの作製例において、
モノマーとしてメタクリル酸メチル175g、アクリル
酸2−エチルヘキシル390g及びメタクリル酸グリシ
ジール5g、メタクリル酸5gを用いた以外はエマルジ
ョンAの作製例と同じ条件で重合を行った。
【0049】得られたエマルジョンFは、固形分59.
1%、固形分のTgは−35℃、固形分の塗膜伸度は10
00%以上であった。<エマルジョンG> エマルジョンAの作製例において、
モノマーとしてメタクリル酸メチル260g、アクリル
酸2―エチルヘキシル250g、メタクリル酸アリル3
0g及びメタクリル酸グリシジール30g、メタクリル
酸5gを用いた以外はエマルジョンAの作製例と同じ条
件で重合を行った。
【0050】得られたエマルジョンGは、固形分59.
5%、固形分のTgは0℃、固形分の塗膜伸度は150%
であった。
【0051】エマルジョンA〜GのTg及び塗膜伸度を
以下の表1にまとめて示す。
【0052】
【表1】
【0053】機能性コーティング布製造の実施例1〜
6、比較例1〜2 得られたエマルジョンA〜Gを用いて、以下の表2に示
す配合割合により発泡コンパウンド組成物を調製し、室
温下で、ハンドミキサーにより約5分間撹拌して発泡倍
率2〜5倍になるように機械的に発泡させた。
【0054】
【表2】
【0055】基布として、8g/d(約7.3g/dtex)の
ポリエチレンテレフタレートフィラメントを平織りにし
たものを準備した。表2に示す各組成物をこのフィラメ
ント基布に乾燥後の塗布量が約300g/m2になる様
にナイフコーターを用いて塗布した後、120℃で5分
間加熱乾燥を行った。さらにヒートプレス機により温度
120℃、線圧5kg/cm、プレス速度0.5m/分
で加熱加圧することにより実施例1〜6及び比較例1〜
2の各コーティング布を得た。
【0056】得られた各コーティング布について、耐ブ
ロッキング性、柔軟性、耐水圧性及び表面硬度を評価し
た。耐ブロッキング性試験 コーティング布2枚のコーティング面同士を重ね合わせ
45℃、相対湿度90%の条件下、5kg/cm2の荷
重をかけて24時間放置後引き剥がし、引き剥がし状態
を観察した。○(抵抗無し)、△(抵抗はあるが、元の
状態に引き剥がせる)、×(コーティング面の材破)の
基準で評価した。柔軟性(折れ曲がれ性) コーティング布を幅10cm、長さ30cmにカットし、長さ方
向の一端から15cmまでを台の上に固定し、残り15cm部分
が台から垂れ下がるようにし、柔軟性を評価した。柔軟
性が良好で折れ曲がりの角度が30°以上のものを○、30
°未満のものを×とした。耐水圧性(低圧法) JIS1092(低圧法)に則り、耐水圧性を評価した。同方
法により、耐水圧が1mを超えるものを○、1m未満のもの
×とした。表面硬度(コインスクラッチ) コーティング布の表面に10円玉を強く押し当てて、引っ
掻くことによる表面の状態変化を観察した。○(変化な
し)、△(一部に傷つき有り)、×(コーティング面の
剥離有り)の基準で評価した。
【0057】以上の試験結果を以下の表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】被覆層を構成する合成樹脂のガラス転移温
度が−30℃より低い比較例1では、被覆層の耐ブロッキ
ング性及び表面硬度が悪く、合成樹脂の塗膜伸度が小さ
い比較例2では被覆層の柔軟性が悪かった。これに対し
て本発明各実施例では、耐ブロッキング性、柔軟性、耐
水圧性及び表面硬度ともに概ね良好な結果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 直美 兵庫県氷上郡柏原町下小倉960 ガンツ化 成株式会社内 (72)発明者 杉本 賢二 兵庫県氷上郡柏原町下小倉960 ガンツ化 成株式会社内 (72)発明者 根ケ山 定男 兵庫県氷上郡柏原町下小倉960 ガンツ化 成株式会社内 Fターム(参考) 4L033 AA01 AA04 AB04 AC15 BA19 BA21 CA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布の少なくとも1面に被覆層が形成され
    たコーティング布であって、被覆層が、分子構造の主鎖
    に塩素原子も窒素原子も含まず、ガラス転移温度が−30
    〜30℃であり、被覆される合成樹脂成分単独の塗膜伸度
    が500%以上である少なくとも1種類の合成樹脂を主成分
    とすることを特徴とする機能性コーティング布。
  2. 【請求項2】 合成樹脂が樹脂成分に少なくとも一種以
    上のアクリル酸エステルを含むアクリル系樹脂である請
    求項1に記載の機能性コーティング布。
  3. 【請求項3】 基布がフィラメント嵩高糸および/また
    は紡績糸を含む請求項1または2に記載の機能性コーテ
    ィング布。
  4. 【請求項4】 基布の少なくとも1面に、分子構造の主
    鎖に塩素原子も窒素原子も含まず、ガラス転移温度が−
    30〜30℃であり、塗膜伸度が500%以上である少なくとも
    1種類の合成樹脂の水分散体を塗布する工程と、水分散
    体を乾燥して被覆層を形成する工程とを含む請求項1に
    記載の機能性コーティング布の製造方法。
  5. 【請求項5】 さらに、被覆層を基布に圧着する工程を
    含む請求項4に記載の機能性コーティング布の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 合成樹脂が樹脂成分に少なくとも一種以
    上のアクリル酸エステルを含むアクリル系樹脂である請
    求項4又は5に記載の機能性コーティング布の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 基布がフィラメント嵩高糸および/また
    は紡績糸を含む請求項4、5又は6に記載の機能性コー
    ティング布の製造方法。
  8. 【請求項8】 合成樹脂の水分散体が気泡を含む請求項
    4から7のいずれかに記載の機能性コーティング布の製
    造方法。
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