JP3170848B2 - 車両シート表皮材用合成樹脂組成物 - Google Patents

車両シート表皮材用合成樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両シート表皮材用合成
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】車両内装材の高級化に伴い車両シートも
ファブリック化が進み、織物、パイルモケット織物、編
物等の繊維基材に合成樹脂エマルジョン、合成樹脂水溶
液をコーティングして車両用ファブリックシートを得る
ことは広く行われており、その目的とするところは繊維
基材の寸法安定性の向上、風合いの調節 、パイルの接
着、耐縫目疲労の付与及び難燃性の付与等である。
【0003】この様な目的では、従来加熱乾燥により自
己架橋し、架橋構造を形成するアクリル系樹脂が用いら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た如き従来のアクリル系樹脂を繊維基材にコーテイング
加工した繊維は、燃焼速度が大きく、モケットタイプの
車両シート表皮材に要求されている5cm/分以下とい
う値を得ることが出来なかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、上
記実情に鑑みて鋭意検討したところ、塩基で中和された
カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂とリン酸金属
塩とからなる合成樹脂でバッキングされた繊維が、従来
のアクリル系樹脂をバッキングした繊維に比べて燃焼速
度が遅い(遅燃性である)ことを見い出し、本発明を完
成するに到った。
【0006】即ち本発明は、カルボキシル基中和塩基を
含有するアクリル系樹脂とリン酸金属塩とからなる車両
シート表皮材用合成樹脂組成物を提供するものである。
本発明に係る合成樹脂は、カルボキシル基中和塩基を有
するアクリル系樹脂である(以下、単にアクリル系樹脂
という。)。
【0007】アクリル系樹脂のガラス転移点(Tg)
は、通常−10℃以下で、好ましくは−10〜−35℃
までのものが良い。Tgが上記範囲であると風合いは軟
らかいが、タックが残ったり、脱パイル強度が弱いとい
った弊害が出難いので好ましい。
【0008】アクリル系樹脂は、熱により架橋構造を形
成し得るものであっても、既に架橋構造を有するもので
あっても、架橋構造を有しないものであってもよいが、
中でも熱により架橋構造を形成し得るものであることが
好ましい。
【0009】アクリル系樹脂の形態は特に制限されるも
のではなく、例えば、粉末状、粒状、液体状、エマルジ
ョン状、水溶液状、溶融状等いずれの形態でも使用でき
るが、公害が発生しにくく、コーティング加工の作業性
に優れる点で、エマルジョン状であることが好ましい。
【0010】前記アクリル系樹脂エマルジョンの製造方
法は公知慣用の製造方法がいずれも採用でき、特に制限
されるものではないが、例えば、α, β−エチレン性不
飽和カルボン酸(A)、架橋性の官能基を有するα, β
−エチレン性不飽和単量体(B)および前記単量体
(A),(B)以外のα, β−エチレン性不飽和単量体
(C)を水中で必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤、
乳化剤、保護コロイド等を用いて20〜90℃で30分
〜24時間乳化重合反応を行うという方法が挙げられ
る。該単量体(A),(B),(C)は一括、分割、連
続の各種の方法で反応容器内に添加・滴下して反応させ
ることができる。
【0011】該単量体(A),(B),(C)の共重合
割合は特に限定されるものではないが、通常、全単量体
重量を100重量部とした時、(A)0.1〜10重量
部、(B)0.5〜5.0重量部、(C)99.4〜8
5.0重量部である。
【0012】α, β−エチレン性不飽和カルボン酸
(A)としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられ
る。架橋性の官能基を有するα, β−エチレン性不飽和
単量体(B)としては、例えば、N−メトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリル
アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジア
セトン(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレートアクリル
アミドなどが挙げられる。
【0013】前記単量体(A),(B)以外のα, β−
エチレン性不飽和単量体(C)としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、バーサチック酸ビ
ニル、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられ、これ
らは単独もしくは二種以上を併用できる。
【0014】重合開始剤としては、例えば、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過
硫酸塩、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスイソバレロニトリルなどの無機あるい
は有機過酸化物などが挙げられる。
【0015】又、上記水溶性重合開始剤に還元性物質、
例えばメタ重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウムあ
るいはロンガリット酸ナトリウムなどを組合せた酸化−
還元反応によるラジカル重合系を用いることもできる。
【0016】連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメ
ルカプタン、ドデシルメルカプタン、四塩化炭素等が挙
げられる。連鎖移動剤を使用する場所における使用量は
通常、全単量体重量を100重量部としたとき、0〜
0.3重量部である。
【0017】乳化剤としては、例えば非イオン性、アニ
オン性、カチオン性のいずれでもよく、ポリエチレング
リコールノニルフェノールエーテル、ドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ等の炭化水素系界面活性剤、ポリエチ
レングリコールパーフルオロアルキルエーテル、パーフ
ルオロアルキルカルボン酸ナトリウム、パーフルオロア
ルカンスルホンアミド等のフッ素系界面活性剤、シリコ
ーン等のシリコーン系界面活性剤が挙げられる。乳化剤
の使用量は通常、全単量体重量を100重量としたと
き、0.1〜10重量部である。
【0018】本発明の組成物は、前記特定のアクリル系
樹脂に燐酸金属塩を添加すればよい。場合によっては、
アクリル系樹脂を得るための重合反応中における任意の
工程でそれを添加しても構わない。
【0019】燐酸金属塩としては、公知慣用のものがい
ずれも使用できるが、例えばトリポリ燐酸ナトリウム、
ピロ燐酸ナトリウム、トリポリ燐酸カリウム、ピロ燐酸
カリウム等のポリ燐酸アルカリ金属塩、ヘキサメタ燐酸
ナトリウム、ヘキサメタ燐酸カリウム等のメタ燐酸金属
塩、スーパー燐酸金属塩等の燐酸アルカリ金属塩が挙げ
られる。
【0020】燐酸金属塩の添加量は、特に制限されない
が、通常アクリル系樹脂固形分100重量部当たり0.
5〜4重量である。アクリル系樹脂中のカルボキシル基
からカルボキシル基を中和した基(以下、カルボキシル
基中和塩基という。)は、通常、燐酸金属塩を未中和の
アクリル系樹脂に添加した後に塩基を加えて、カルボキ
シル基の一部または全部を中和することにより、カルボ
キシル基中和塩基とする。
【0021】上記中和に際して用いる塩基としては、例
えばアミン、アンモニアや、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられるが、
なかでも得られる表皮材の燃焼速度がより遅くなる(遅
燃性となる)点でアルカリ金属水酸化物を用いることが
好ましい。勿論アルカリ金属水酸化物にその他の塩基を
必要に応じて併用して中和やPH調整を行ってもよい。
【0022】本発明で用いる特定のアクリル系樹脂を製
造するに当たっては、必要に応じてストリッピングや濃
縮等による未反応単量体の除去や固形分調整を行っても
よい。
【0023】本発明のバインダー成分に必要に応じて体
質顔料や増粘剤を添加することができる。体質顔料とし
ては従来の繊維用バッキングコンパウンドに使用されて
いる炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、タ
ルクなどの無機物を用いることができる。また増粘剤と
してはアルカリ可溶型のアクリル系エマルジョンの他、
ポリアクリル酸ソーダ、カルボキシメチルセルロースな
どの水溶性高分子があげられる。
【0024】本発明の合成樹脂組成物は、作業性の点か
ら5000〜20000 CPS となる様に調整することが好まし
い。以上の様にして本発明の組成物を得ることができ
る。本発明の遅燃性合成樹脂組成物は繊維基材に塗布又
は含浸することにより遅燃性繊維を得ることができる。
【0025】本発明の組成物は、繊維基材上にこれを塗
布又は含浸することにより、車両表皮材に用いる。繊維
基材の形態は、例えば、糸、編物、織物、不織布等の各
種形態が挙げられ、繊維基材の種類は例えば、ナイロ
ン、アクリル、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン、
ビスコースレーヨン、セルロースアセテート等の人工繊
維、綿、絹等の天然繊維が挙げられこれらの混合繊維で
あってもよい。中でも、車両表皮材用としてはポリエス
テルパイルモケット織物、ポリエステルモケット織物等
が好ましい。
【0026】繊維基材への本発明の合成樹脂組成物の塗
布又は含浸方法としては、例えば、ドクターナイフ法、
ロールコート法、スプレー法、あるいは含浸法の如き通
常の加工方法を適用することができるが含浸法よりは塗
布法の方が好ましい。
【0027】本発明の合成樹脂組成物の繊維基材への塗
布量又は含浸量は、乾燥重量にして通常、繊維基材表面
積1m2当りモケットタイプの織物に対しては30〜8
0g、モケットタイプ以外の織物に対しては50〜13
0gである。
【0028】本発明に係るアクリル系樹脂は、予じめ架
橋構造を有しているものと架橋構造を形成しうるものの
二種類に大別できることは既に説明した通りであるが、
予じめ架橋構造を有している当該合成樹脂を主として含
有してなる本発明の組成物は、溶融開始温度以上で充分
に溶融してから繊維基材に塗布又は含浸すればよいが、
作業性の点では、架橋構造を形成しうる当該合成樹脂を
主成分として含有してなる本発明の組成物を用いること
が好ましい。
【0029】本発明の組成物は、発泡させることにより
塗布工程での繊維基材への浸透が非常に少なくなり、そ
の結果ソフトな風合を示し、しかも、接着性は非発泡コ
ートと同等程度以上の接着性も得ることができる。
【0030】発泡の方法としては、化学発泡、機械発泡
のいずれでもよいが、機械発泡が好ましい。機械発泡の
方法としては、例えば、高速翼攪はん機、オークスミキ
サー、スタティックミキサー等の連続発泡装置が挙げら
れる。その発泡倍率は特に限定されないが、通常1.1〜
5倍である。この発泡に際して必要に応じてABS系樹
脂やステアリン酸アンモニウム等の整泡剤を少量添加し
てもよい。
【0031】繊維基材に塗布又は含浸された架橋構造を
形成しうる当該合成樹脂を含有してなる本発明の組成物
を架橋させる方法としては、例えば、赤外線、遠赤外
線、紫外線、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照
射する方法、加熱オーブン等で加熱乾燥する方法等が挙
げられるが、本発明の組成物として、前記好適な架橋構
造を形成しうるアクリル系樹脂を含有してなる組成物を
用いる場合には、作業性、経済性の観点から加熱乾燥す
る方法が好ましい。
【0032】加熱乾燥条件は、特に限定されないが、例
えば架橋構造を形成しうるものについては架橋構造を形
成させるに必要な温度以上、架橋構造を有しているもの
については溶融開始温度以上、具体的には90〜150
℃、好ましくは100〜150℃である。
【0033】発泡させた本発明の組成物を用いる場合に
は、繊維基材にそれを塗布した後にその基材を組成物中
の当該合成樹脂の溶融開始温度以上で架橋ととも充分に
溶融すれば、柔軟性に優れた加工繊維とすることができ
る。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を具体的に説明す
る。特に断わりのない限り、「%」は「重量%」を、
「部」は「重量部」を示すものとする。 実施例1 ステンレス製反応容器中に脱イオン水68部を入れ、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩1.5
部を溶解した。次いでアクリル酸ブチル66部、アクリ
ル酸エチル27部、アクリルニトリル3部、メタアクリ
ル酸1部、イタコン酸1部およびN−メチロールアクリ
ルアミド2部およびラウリルメルカプタン0.02部を
混合し、モノマー混合物を調製した。このモノマー混合
物の5部を反応容器に仕込み、次いで窒素気流中で35
℃に昇温後、過硫酸アンモニウム0.5部を脱イオン水
10部に溶解した触媒水溶液、メタ重亜硫酸ナトリウム
0.5部を脱イオン水10部に溶解した触媒水溶液各々
の1.05部を反応容器に仕込み、70℃に昇温して重
合を開始させた。70℃に昇温後、同温度に保ちつつ、
前記モノマー混合物の残部95部および各触媒水溶液を
別々に180分間にわたって滴下して重合を完結せしめ
た(この重合体は熱により一部架橋しうるものであ
る。)。
【0035】然るのち、これを30℃に冷却し20%K
OH7部,20%ヘキサメタ燐酸ソーダ10部(2ph
m)および脱イオン水2部を添加してPH8に調製し
た。ここに得られた共重合体水分散液A−1の固形分は
50.0%、BM型ブルックフィールド粘度計(ロータ
ーNo. 4、回転数60rpm )での25℃における粘度は
320 CPS、ガラス転移点は−30℃であった。
【0036】この共重合体水分散液A−1の100部に
水23部、ボンコートHV〔大日本インキ化学工業
(株)製アクリルエマルジョン型増粘剤、固形分31
%〕3部と、28%アンモニア水0.5部を加えてよく
攪はんし、固形分約40%のコーティング用組成物を得
た。次いでこの組成物を乾燥時の塗布量70g/m2
なる様にドクターナイフを用いて400g/m2のポリ
エステルモケット織物の裏面にコーティングを行い、箱
型熱風循環乾燥器中、140℃で3分間乾燥させて、コ
ーティング加工織物を得た。
【0037】このコーティング加工織物について燃焼速
度,脱パイル強度、タック、風合いの試験を行った。そ
の結果を第1表に示した。尚、各種試験方法及びその評
価基準は次の通りである。
【0038】燃焼速度:加工織物の縦方向の燃焼速度を
MVSS-302法で測定した。(n=10の平均値で示し
た。)単位;cm/分 業界の規格で5cm/分以下が合格 脱パイル強度:粘着テープをパイル面に指で強く張り付
け手前から勢い良く剥す。
【0039】○;パイル抜け無し、×;パイル抜け有り タック:手触りによる判定 風合い:1(ソフト)〜5(ハードで実用性無し)の5
段階評価 実施例2 実施例1で20%KOHの代わりに20%NaOH4.
5部を用いてPH8.0にする以外は実施例1と全く同
様の操作を行って共重合体分散液A−2(固形分:5
0.1%、粘度:350cps、PH:8.0)を得た。
【0040】この分散液A−2を用いる以外は同様にし
て、コーティング加工織物を得、同様の物性試験を行
い、その結果を第1表に示した。 実施例3 実施例1で20%ヘキサメタ燐酸ソーダの代わりに10
%トリポリ燐酸ソータ゛20部(2phm)を用いること以
外は実施例1と全く同様の操作を行って共重合体分散液
A−3(固形分:49.6%、粘度:280cps、P
H:8.1)を得た。 この分散液A−3を用いる以外
は同様にして、コーティング加工織物を得、同様の物性
試験を行い、その結果を第1表に示した。 実施例4 実施例1で20%ヘキサメタ燐酸ソーダを10部から5
部(1phm)に変更する以外は実施例1と全く同様の
操作を行って共重合体分散液A−4(固形分:49.8
%、粘度:300cps、PH:8.0)を得た。
【0041】この分散液A−4を用いる以外は同様にし
て、コーティング加工織物を得、同様の物性試験を行
い、その結果を第1表に示した。 比較例1 実施例1で20%KOHの代わりに25%アンモニア水
を0.5cc用い,ポリ燐酸塩を用いない以外は実施例
1と全く同様の操作を行って共重合体分散液B−1を得
た。
【0042】この分散液B−1を用いる以外は同様にし
て、コーティング加工織物を得、同様の物性試験を行
い、その結果を第1表に示した。 比較例2 実施例1でヘキサメタ燐酸塩を用いない以外は実施例1
と全く同様の操作を行って共重合体分散液B−2を得
た。
【0043】この分散液B−2を用いる以外は同様にし
て、コーティング加工織物を得、同様の物性試験を行
い、その結果を第1表に示した。 比較例3 実施例1でヘキサメタ燐酸塩の代わりに、燐酸2アンモ
ニウム塩を用いる以外は実施例1と全く同様の操作を行
って共重合体分散液B−3を得た。
【0044】この分散液B−3を用いる以外は同様にし
て、コーティング加工織物を得、同様の物性試験を行
い、その結果を第1表に示した。
【0045】
【表1】 第1表からわかる通り、燐酸金属塩を用い、しかも中和
剤としてアルカリ金属塩を使用したアクリル系樹脂組成
物を塗布した加工織物は、著しく燃焼速度が遅いことが
見い出せた(実施例1〜4)。
【0046】カルボキシル基をアンモニアで中和したア
クリル系樹脂を用い、燐酸金属塩を用いない従来の車両
表皮材用合成樹脂組成物は著しく燃焼速度が速いことが
わかる。一方、比較例3では難燃剤として公知であるポ
リ燐酸アンモニウムを燐酸金属塩の代わりに用いること
を試みたが、全く燃焼速度を遅くすることが出来ないこ
とがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明の組成物は、塩基でカルボキシル
基を中和したアクリル系樹脂と燐酸金属塩とから成る合
成樹脂組成物であるので、それをバッキングしたモケッ
トタイプの車両シート表皮材は、従来のアクリル系樹脂
でバッキングしたそれに比べて燃焼速度が著しく遅くな
るという効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/263 D06M 11/71

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基中和塩基を含有するアクリ
    ル系樹脂と、燐酸金属塩とからなる車両シート表皮材用
    合成樹脂組成物。
  2. 【請求項2】アクリル系樹脂が、ガラス点移転点(T
    g)が−10℃以下のものである請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】カルボキシル基を含有するアクリル樹脂の
    カルボキシル基をアルカリ金属水酸化物で中和したもの
    である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】リン酸金属塩が燐酸アルカリ金属塩である
    請求項1記載の組成物。
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