JP2003221898A - ドレン排水溝材 - Google Patents

ドレン排水溝材

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JP2003221898A
JP2003221898A JP2002022946A JP2002022946A JP2003221898A JP 2003221898 A JP2003221898 A JP 2003221898A JP 2002022946 A JP2002022946 A JP 2002022946A JP 2002022946 A JP2002022946 A JP 2002022946A JP 2003221898 A JP2003221898 A JP 2003221898A
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drainage channel
drainage
lid
groove
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JP2002022946A
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Takayuki Fujita
孝之 藤田
Satoru Matsumoto
覚 松本
Ichiro Kunitomi
一郎 國富
Satoo Uemura
佐都雄 植村
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Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 量の多少に関わらずドレン水を排水路から円
滑に流出させるとともに、歩行によるドレン水の飛び散
りをなくし、床面の汚れや滑りを防止することができる
ドレン排水溝材を提供すること 【解決手段】 廊下用床シート2と略等しい厚さを有
し、該床シート2とともに廊下の床に貼着される帯状貼
着板の表面に、幅方向の略中央に長手方向に浅溝のドレ
ン排水路9を形成し、縁部を床シート2の縁部と当接又
は接合するようにした合成樹脂製のドレン排水溝材1に
おいて、ドレン排水溝材1を層構成として、ドレン排水
路9の表面層91を構成する合成樹脂に界面活性剤を混
入するとともに、ドレン排水路9に長手方向に少なくと
も2本のリブ10a、10aを突設して、幅狭の小流量
用排水路9aを形成し、かつドレン排水路9の上部を蓋
体11で覆蓋する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廊下の床面に直接
に取り付けることのできるドレン排水溝材に関し、特
に、ドレン水の量の多少に関わらず、ドレン水を排水路
から円滑に流出させることができるドレン排水溝材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マンション等の各種コンクリート
集合住宅のほとんどでは、屋外廊下に面する住戸居室に
もヒートポンプ式冷暖房機の設置が要求されており、そ
のドレン水の排水対策は、今や不可欠となっている。こ
のドレン排水対策については、屋外廊下の床コンクリー
トに溝を掘り、この溝にパイプを埋設するなどの手段が
あるが、コンクリート躯体にクラックが発生したり、施
工が複雑で工事費や工事管理費が割高になるという問題
があった。
【0003】そこで、特許第2966352号公報に開
示されるように、屋外廊下に床シートを敷設する一方、
この屋外廊下用床シートと略等しい厚さを有し、該床シ
ートとともに屋外廊下の床に貼着される帯状貼着板の表
面に、幅方向の略中央に長手方向に浅溝のドレン排水路
を形成し、縁部を前記床シートの縁部と当接又は接合す
るようにしたドレン排水溝材が提案されている。このド
レン排水溝材は、ドレン排水溝材を床コンクリートに貼
着するだけで、ドレン排水路を設けることができるた
め、コンクリート躯体に欠損を生じず、また、施工が簡
単で工事管理も容易であることから、工事費や工事管理
費を低減できるメリットを有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ドレン排水溝材は、塩化ビニル等の合成樹脂により構成
されており、ドレン排水路においても撥水性を呈するこ
とから、ドレン水が表面張力により隆起して水滴状とな
り、ドレン水が少量の場合には、ドレン水が排水路から
流出しにくく、一方、ドレン水が多量の場合には、ドレ
ン水が排水路からあふれ出てしまうという問題があっ
た。また、このドレン排水溝材は、ドレン排水路の上部
が剥き出しになることから、歩行によりドレン水が床面
に飛び散り、汚れや滑りが生じるという問題もあった。
【0005】本発明は、上記従来のドレン排水溝材が有
する問題点に鑑み、量の多少に関わらずドレン水を排水
路から円滑に流出させるとともに、歩行によるドレン水
の飛び散りをなくし、床面の汚れや滑りを防止すること
ができるドレン排水溝材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1発明のドレン排水溝材は、廊下用床シートと
略等しい厚さを有し、該床シートとともに廊下の床に貼
着される帯状貼着板の表面に、幅方向の略中央に長手方
向に浅溝のドレン排水路を形成し、縁部を前記床シート
の縁部と当接又は接合するようにした合成樹脂製のドレ
ン排水溝材において、該ドレン排水溝材を層構成とし
て、ドレン排水路の表面層を構成する合成樹脂に界面活
性剤を混入するとともに、該ドレン排水路に長手方向に
少なくとも2本のリブを突設して、幅狭の小流量用排水
路を形成し、かつ前記ドレン排水路の上部を蓋体で覆蓋
したことを特徴とする。
【0007】また、同じ目的を達成するため、本第2発
明のドレン排水溝材は、廊下用床シートと略等しい厚さ
を有し、該床シートとともに廊下の床に貼着される帯状
貼着板の表面に、幅方向の略中央に長手方向に浅溝のド
レン排水路を形成し、縁部を前記床シートの縁部と当接
又は接合するようにした合成樹脂製のドレン排水溝材に
おいて、該ドレン排水溝材を層構成として、ドレン排水
路の表面層を構成する合成樹脂に親水性樹脂を用いると
ともに、該ドレン排水路に長手方向に少なくとも2本の
リブを突設して、幅狭の小流量用排水路を形成し、かつ
前記ドレン排水路の上部を蓋体で覆蓋したことを特徴と
する。
【0008】本第1発明及び第2発明のドレン排水溝材
は、ドレン排水路の表面層を構成する合成樹脂に、界面
活性剤を混入するようにしたり、親水性樹脂を用いるよ
うにして、ドレン排水路に親水性を付与するとともに、
該ドレン排水路にリブにより幅狭の小流量用排水路を形
成したことから、ドレン水を隆起した水滴状とすること
なく、また、ドレン水が少量である場合でも、この幅狭
の小流量用排水路を流すことにより水深を増大させ、そ
の水圧によってドレン水をドレン排水路から円滑に流出
させることができる。そして、ドレン排水路の上部を蓋
体で覆蓋することにより、ドレン水が多量の場合でも外
部への溢流を防止するとともに、歩行によるドレン水の
飛び散りをなくし、床面の汚れや滑りを防止することが
できる。
【0009】この場合において、表面層を含むドレン排
水溝材を一体成形により形成することができる。
【0010】これにより、ドレン排水溝材を1工程で製
造することができる。
【0011】また、表面層を基材に塗布することにより
形成することができる。
【0012】これにより、表面層をドレン排水溝材に簡
易に形成することができる。
【0013】また、前記蓋体を着脱可能又は開閉可能に
設けることができる。
【0014】これにより、ドレン排水溝材が詰まった場
合でも、蓋体を外したり開いたりしてドレン排水路を容
易に清掃することができる。
【0015】また、少なくとも3本のリブを、外側のリ
ブが内側のリブより段階的に高くなるよう突設すること
ができる。
【0016】これにより、小流量用排水路の内部に、さ
らに小流量用排水路を形成することができ、ドレン水が
最小の流量である場合は、最も狭い小流量用排水路を通
過させることにより、ドレン水をドレン排水路からより
円滑に流出させ、ドレン水がリブを越える程度に増加し
た場合は、ドレン水を小流量用排水路に溢流させること
により、自然に小流量用排水路を切り換えることができ
る。
【0017】また、蓋体を層構成として、蓋体の裏面層
を構成する合成樹脂に、界面活性剤を混入したり、親水
性樹脂を用いることができる。
【0018】これにより、蓋体に親水性を付与し、ドレ
ン水が多い場合でも、ドレン水をドレン排水路から円滑
に流出させることができる。
【0019】また、蓋体を金属により構成することがで
きる。
【0020】これにより、ドレン排水路の強度を増大さ
せ、踏み圧でドレン排水溝材が変形することを防止する
ことができる。
【0021】また、蓋体の端部に開口部を形成し、該開
口部にドレンパイプの接続具を設けることができる。
【0022】これにより、開口部とドレンパイプを固定
し、ドレン水を漏らすことなくドレン排水路に導入する
ことができる。
【0023】また、少なくとも開口部の周辺部に防藻剤
層を形成することができる。
【0024】これにより、開口部付近での藻の発生をな
くし、藻によるドレン排水路の詰まりを防止することが
できる。
【0025】また、蓋体の端部にドレンパイプの接続具
を一体化して設けることができる。
【0026】これにより、ドレンパイプから流出するド
レン水の外部への漏れを防止し、理想的な排水経路の設
計が可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明のドレン排水溝材の
実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】図1〜図6に、本発明のドレン排水溝材の
一実施例を示す。図5〜図6において、1はドレン排水
溝材、2は廊下用床シートを示し、これらは同系の合成
樹脂によるものとして、溶着工法による相互の確実な接
合一体化により、下層への漏水防止が図られている。な
お、図6のドレン排水溝材1は、蓋体11を省略してい
る。また、3はコンクリート躯体であり、該コンクリー
ト躯体3の廊下では、床に前記ドレン排水溝材1及び床
シート2を貼着する。そのため、躯体コンクリート3の
直均しによりフラットなコンクリート下地を形成してい
る。さらに、4は廊下の雨水排水側溝、5は外壁であ
り、外壁5の廊下側にはヒートポンプ式冷暖房機の屋外
機6が配設されるとともに、外壁5の室内側にはヒート
ポンプ式冷暖房屋内機7が配設され、屋外機6付近に
は、このヒートポンプ式冷暖房機の冷房ドレンパイプ8
aの先端部が配置されている。
【0029】ドレン排水溝材1は、図1に示すように、
軟質、半軟質、硬質の任意の合成樹脂、好ましくは、塩
化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル等の共重合体樹脂等の熱可塑性樹脂によっ
て、床シート2と略等しい厚さに成形された帯状貼着板
からなり、該帯状貼着板の表面に、幅方向の略中央に長
手方向に浅溝のドレン排水路9を形成している。そし
て、このドレン排水溝材1は、二層押出成形により、ド
レン排水路9の表面層91を構成する厚さ約0.2mm
(なお、表面層91の厚さは、これに限定されず、ドレ
ン排水溝材1の使用状況等に応じて、0.2mmより厚
くも、薄くもできる。)の合成樹脂に、界面活性剤(具
体的には、多価アルコールと高級脂肪酸類とから誘導さ
れた多価アルコール部分エステル)を好適に用いること
ができる。ここで、多価アルコールとしては、ソルビタ
ン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、
グリセリン等を単独で、或いは2種以上を組み合わせて
使用することができる。一方、高級脂肪酸としては、炭
素数10乃至22、特に、14乃至18の飽和乃至不飽
和脂肪酸、例えば、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ス
テアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、
ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等を使用する
ことができる。さらに、脂肪酸には、牛脂脂肪酸、ヤシ
油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の混合脂肪酸を使用するこ
とができる。そして、多価アルコール部分エステル系界
面活性剤は、単独で、或いは2種以上を組み合せて用い
ることができる。)を、合成樹脂100重量部に対して
2重量部以上、好適には5重量部以上混入するようにす
る。なお、ドレン排水路9の表面層91を構成する合成
樹脂には、ドレン排水溝材1の基材と同種の合成樹脂、
若しくは、異種の合成樹脂の場合には、ドレン排水溝材
1の基材を構成する合成樹脂と、馴染みのよい合成樹脂
を用いるようにする。そして、表面層91は、本実施例
においては、ドレン排水路9及びその近傍位置のみに形
成するようにしたが、これに限定されず、ドレン排水溝
材1の表面全体に形成することもできる。
【0030】また、このドレン排水溝材1は、前記ドレ
ン排水路9に、長手方向に2本のリブ10aを突設する
ことにより、幅狭の小流量用排水路9aを形成するとと
もに、ドレン排水路9の上部を蓋体11を接着すること
によって、ドレン排水路9を覆蓋している。この場合、
リブ10aの高さは、ドレン排水路9の深さよりやや低
く設定されており、また、リブ10a、10bと蓋体1
1との間には、適当な空隙が形成されている。このよう
に、ドレン排水路9に2本のリブ10aを突設すること
により、ドレン水が少量である場合でも、幅狭の小流量
用排水路9aを流すことができ、これによりドレン水の
水深を増大させ、その水圧によって流速を増し、ドレン
水をドレン排水路9から円滑に流出させることができ
る。そして、水圧によって流速が増す分だけ、堆積して
いる泥や微細なゴミ等を流し出すことができ、溝ドレン
排水路9の詰まりを防止することができる。
【0031】また、リブ10a、10bは、例えば、図
3(a)(b)に示すように、例えば4本又は3本のリ
ブ10a、10bを、ドレン排水路9において外側のも
のが段階的に高くなるよう突設することもできる。これ
により、小流量用排水路9aの内部に、さらに、小流量
用排水路9b、9cを形成することができ、ドレン水が
最小の流量である場合は、最も狭い小流量用排水路9b
又は9cを通過させることにより、ドレン水をドレン排
水路9からより円滑に流出させ、ドレン水がリブ10b
を越える程度に増加した場合は、ドレン水を小流量用排
水路9aに溢流させることにより、自然に小流量用排水
路9a、9bを切り換えることができる。これにより、
ドレン水量に最も適したドレン排水路9、9a、9b、
9cを自然に選択し、ドレン水をドレン排水路9からよ
り円滑に流出させるとともに、ドレン水の水深を水量に
よって段階的に制御して、各水量の段階で最大の流速を
確保し、この最大の流速によってドレン排水路9の詰ま
りを防止することができる。
【0032】一方、蓋体11は、踏みつけられた場合で
も、リブ10a、10bに接しない程度の剛性を有し、
これにより、ドレン排水路9の空間が実質的に狭くなら
ないようにしている。蓋体11は、剛性のある合成樹脂
類や金属で構成することができる。
【0033】また、この蓋体11は、図2に示すよう
に、ドレン排水溝材1の上部に、着脱可能又は開閉可能
に設けることができる。この場合、同図に示すように、
蓋体11の両端を凸部12を形成するとともに、ドレン
排水溝材1に、該凸部13が嵌合する凹部13を形成
し、これら凸部12と凹部13とを嵌め合わせることに
より、蓋体11を着脱可能又は開閉可能とすることがで
きる。また、蓋体11の片方の端部をヒンジ状に形成す
ることにより、蓋体11の片開きも可能となる。なお、
蓋体11を着脱したり開閉する構成は、これら以外にも
適宜の手段を採用することができる。このように、蓋体
11を着脱可能又は開閉可能に設けることにより、ドレ
ン排水溝材1に泥や微細なゴミが詰まる等のトラブルが
発生した場合でも、蓋体11を外し又は開くことにより
簡単にゴミ等を取り除くことができることになる。
【0034】また、図3(c)に示すように、蓋体11
を層構成として、蓋体11の裏面層14を構成する合成
樹脂に、界面活性剤を混入したり、親水性樹脂を用いる
ことができる。これにより、蓋体11に親水性を付与
し、ドレン水が多い場合でも、ドレン水をドレン排水路
9から円滑に流出させている。なお、蓋体11が金属製
であっても、界面活性剤を混入した塗料で皮膜を形成す
ることにより、蓋体11に親水性を付与して、ドレン水
の流れをスムーズにすることができる。
【0035】さらに、この実施例のドレン排水溝材1で
は、図5に示すように、蓋体11の端部に開口部15を
形成し、該開口部15にドレンパイプ8aの接続具8を
設けている。これにより、開口部15とドレンパイプ8
aを固定し、ドレン水を漏らすことなくドレン排水路9
に導入している。また、開口部15の周辺部をはじめと
して、ドレン排水溝材1の必要箇所には、防藻剤層(図
示省略)が形成されており、これにより、特に開口部1
5付近での藻の発生をなくし、藻によるドレン排水路9
の詰まりを防止している。この場合、防藻剤としては、
銅イオン、錫イオン、鉛イオン等の金属イオンが防藻性
を有することが一般的に知られているが、中でも、酸化
銅や水酸化銅らの銅化合物がその安全性や汎用性の面か
ら防藻剤として好適に使用することができる。
【0036】また、図4に示すように、蓋体11の端部
にドレンパイプ8aの接続具8を一体化して設けること
も可能であり、これにより、ドレンパイプ8aから流出
するドレン水の外部への漏れを防止し、理想的な排水経
路の設計を可能とすることができる。この場合、ドレン
パイプ8aと接続具8との繋ぎ部に間隙を設けるように
すれば、ドレン排水溝材1が詰まったときに、その間隙
から水を流出させることができ、これにより、ドレン水
の室内への逆流を防止することができる。
【0037】かくして、本実施例のドレン排水溝材1
は、ドレン排水溝材1を床コンクリートに貼着するだけ
で、ドレン排水路9を設けることができるため、コンク
リート躯体3に欠損を生じず、また、施工が簡単で工事
管理も容易であることから、工事費や工事管理費を低減
することができる。そして、このドレン排水溝材1は、
ドレン排水路9の表面層を構成する合成樹脂に、界面活
性剤を混入するようにしたり、親水性樹脂を用いるよう
にして、ドレン排水路9に親水性を付与するとともに、
該ドレン排水路9にリブにより幅狭の小流量用排水路を
形成したことから、ドレン水を隆起した水滴状とするこ
となく、また、ドレン水が少量である場合でも、この幅
狭の小流量用排水路を流すことにより水深を増大させ、
その水圧によってドレン水をドレン排水路9から円滑に
流出させることができる。そして、ドレン排水路9の上
部を蓋体11で覆蓋することにより、ドレン水が多量の
場合でも外部への溢流を防止するとともに、歩行による
ドレン水の飛び散りをなくし、床面の汚れや滑りを防止
することができる。なお、ドレン排水溝材1を構成する
合成樹脂に塩化ビニル系樹脂を用いた場合、界面活性剤
を混入することにより、樹脂中に含まれる可塑剤の作用
と相俟って、べとつきを生じ、これが、廊下の床への貼
着性を低下させる要因となるが、ドレン排水路9の表面
層91を構成する合成樹脂のみに界面活性剤を混入する
ことにより、この問題点を解消することができる。
【0038】以上、本発明のドレン排水溝材について、
その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例
に記載した構成に限定されるものではない。例えば、
リブ10a、10bの高さや形成する位置を適宜変更し
たり、リブの本数を増減する等の形状の変更のほか、
上記実施例に示す表面層を構成する合成樹脂に界面活性
剤を混入することに代えて、表面層を構成する合成樹脂
に、エチレンビニルアルコールやポリビニルアルコール
等の水酸基を有する親水性に優れた合成樹脂を用いるよ
うにしたり(このうち、特に、エチレンビニルアルコー
ルは、熱可塑性樹脂であることから、ドレン排水溝材を
構成する基材の材料に熱可塑性樹脂を選択することによ
り、二層押出成形が可能になり、これにより、表面層を
含むドレン排水溝材を一体成形により形成することによ
って、ドレン排水溝材を1工程で製造することができる
ものとなる。)、ドレン排水溝材を構成する基材に、
界面活性剤を混入してなる合成樹脂系塗料(界面活性剤
の種類や混入割合は、上記実施例と同様である。)や親
水性の合成樹脂系塗料を塗布することにより表面層を形
成するようにする(この場合、ドレン排水溝材1の基材
を構成する合成樹脂にオレフィン系樹脂を用いた場合に
は、プライマー層を介して、表面層を形成するようにす
る等、ドレン排水溝材1の基材と表面層の接着性を考慮
する必要がある。)等、その趣旨を逸脱しない範囲にお
いて適宜その構成を変更することができるものである。
【0039】
【発明の効果】本発明のドレン排水溝材によれば、ドレ
ン排水路の表面層を構成する合成樹脂に、界面活性剤を
混入するようにしたり、親水性樹脂を用いるようにし
て、ドレン排水路に親水性を付与するとともに、該ドレ
ン排水路にリブにより幅狭の小流量用排水路を形成した
ことから、ドレン水を隆起した水滴状とすることなく、
また、ドレン水が少量である場合でも、この幅狭の小流
量用排水路を流すことにより水深を増大させ、その水圧
によってドレン水をドレン排水路から円滑に流出させる
ことができる。そして、ドレン排水路の上部を蓋体で覆
蓋することにより、ドレン水が多量の場合でも外部への
溢流を防止するとともに、歩行によるドレン水の飛び散
りをなくし、床面の汚れや滑りを防止することができ
る。
【0040】また、表面層を含むドレン排水溝材を一体
成形により形成することにより、ドレン排水溝材を1工
程で製造することができる。
【0041】そして、表面層を基材に塗布することによ
り形成することにより、表面層をドレン排水溝材に簡易
に形成することができる。
【0042】さらに、前記蓋体を着脱可能又は開閉可能
に設けることにより、ドレン排水溝材が詰まった場合で
も、蓋体を外したり開いたりしてドレン排水路を容易に
清掃することができる。
【0043】また、少なくとも3本のリブを、外側のリ
ブが内側のリブより段階的に高くなるよう突設すること
により、小流量用排水路の内部に、さらに小流量用排水
路を形成することができ、ドレン水が最小の流量である
場合は、最も狭い小流量用排水路を通過させることによ
り、ドレン水をドレン排水路からより円滑に流出させ、
ドレン水がリブを越える程度に増加した場合は、ドレン
水を小流量用排水路に溢流させることにより、自然に小
流量用排水路を切り換えることができる。
【0044】そして、蓋体を層構成として、蓋体の裏面
層を構成する合成樹脂に、界面活性剤を混入したり、親
水性樹脂を用いることにより、蓋体に親水性を付与し、
ドレン水が多い場合でも、ドレン水をドレン排水路から
円滑に流出させることができる。
【0045】さらに、蓋体を金属により構成することに
より、ドレン排水路の強度を増大させ、踏み圧でドレン
排水溝材が変形することを防止することができる。
【0046】また、蓋体の端部に開口部を形成し、該開
口部にドレンパイプの接続具を設けることにより、開口
部とドレンパイプを固定し、ドレン水を漏らすことなく
ドレン排水路に導入することができる。
【0047】そして、少なくとも開口部の周辺部に防藻
剤層を形成することにより、開口部付近での藻の発生を
なくし、藻によるドレン排水路の詰まりを防止すること
ができる。
【0048】さらに、蓋体の端部にドレンパイプの接続
具を一体化して設けることにより、ドレンパイプから流
出するドレン水の外部への漏れを防止し、理想的な排水
経路の設計が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドレン排水溝材の一実施例を示す断面
図である。
【図2】蓋体の嵌合の例を示す断面図である。
【図3】同実施例のドレン排水溝材を示し、(a)はリ
ブを4本設けた断面図、(b)はリブを3本設けた断面
図、(c)はドレン排水路の拡大断面図である。
【図4】ドレンパイプの接続具とドレン排水溝材を一体
化した例を示す断面図である。
【図5】同実施例のドレン排水溝材の設置状態を示す要
部の斜視図である。
【図6】蓋体を省略したドレン排水溝材の設置状態を示
す全体図である。
【符号の説明】
1 ドレン排水溝材 2 床シート 3 コンクリート躯体 4 雨水排水側溝 5 外壁 6 冷暖房屋外機 7 冷暖房屋内機 8 ドレンパイプの接続具 8a ドレンパイプ 9 ドレン排水路 91 ドレン排水路の表面層 9a 小流量用排水路 9b 小流量用排水路 10a リブ 10b リブ 11 蓋体 12 凸部 13 凹部 14 蓋体の裏面層 15 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 國富 一郎 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内 (72)発明者 植村 佐都雄 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廊下用床シートと略等しい厚さを有し、
    該床シートとともに廊下の床に貼着される帯状貼着板の
    表面に、幅方向の略中央に長手方向に浅溝のドレン排水
    路を形成し、縁部を前記床シートの縁部と当接又は接合
    するようにした合成樹脂製のドレン排水溝材において、
    該ドレン排水溝材を層構成として、ドレン排水路の表面
    層を構成する合成樹脂に界面活性剤を混入するととも
    に、該ドレン排水路に長手方向に少なくとも2本のリブ
    を突設して、幅狭の小流量用排水路を形成し、かつ前記
    ドレン排水路の上部を蓋体で覆蓋したことを特徴とする
    ドレン排水溝材。
  2. 【請求項2】 廊下用床シートと略等しい厚さを有し、
    該床シートとともに廊下の床に貼着される帯状貼着板の
    表面に、幅方向の略中央に長手方向に浅溝のドレン排水
    路を形成し、縁部を前記床シートの縁部と当接又は接合
    するようにした合成樹脂製のドレン排水溝材において、
    該ドレン排水溝材を層構成として、ドレン排水路の表面
    層を構成する合成樹脂に親水性樹脂を用いるとともに、
    該ドレン排水路に長手方向に少なくとも2本のリブを突
    設して、幅狭の小流量用排水路を形成し、かつ前記ドレ
    ン排水路の上部を蓋体で覆蓋したことを特徴とするドレ
    ン排水溝材。
  3. 【請求項3】 表面層を含むドレン排水溝材を一体成形
    により形成してなることを特徴とする請求項1又は2記
    載のドレン排水溝材。
  4. 【請求項4】 表面層を基材に塗布することにより形成
    してなることを特徴とする請求項1又は2記載のドレン
    排水溝材。
  5. 【請求項5】 前記蓋体を着脱可能又は開閉可能に設け
    たことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のドレ
    ン排水溝材。
  6. 【請求項6】 少なくとも3本のリブを、外側のリブが
    内側のリブより段階的に高くなるよう突設したことを特
    徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のドレン排水
    溝材。
  7. 【請求項7】 蓋体を層構成として、蓋体の裏面層を構
    成する合成樹脂に界面活性剤を混入したことを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5又は6記載のドレン排水溝
    材。
  8. 【請求項8】 蓋体を層構成として、蓋体の裏面層を構
    成する合成樹脂に親水性樹脂を用いたことを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5又は6記載のドレン排水溝
    材。
  9. 【請求項9】 蓋体を金属により構成したことを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のド
    レン排水溝材。
  10. 【請求項10】 蓋体の端部に開口部を形成し、該開口
    部にドレンパイプの接続具を設けたことを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載のドレ
    ン排水溝材。
  11. 【請求項11】 少なくとも開口部の周辺部に防藻剤層
    を形成したことを特徴とする請求項9又は10記載のド
    レン排水溝材。
  12. 【請求項12】 蓋体の端部にドレンパイプの接続具を
    一体化して設けたことを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8又は9記載のドレン排水溝材。
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