JP2003217641A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
ルギーを利用することを目的とするものである。 【解決手段】 高圧タンク1から燃料電池2に水素を供
給する経路10の途中に水素を減圧膨張させる膨張機3
を配置する。そして、該膨張機3にて膨張する水素の膨
張エネルギーを機械エネルギーに変換し、この機械エネ
ルギーを利用して送風機20を回転駆動させる。この送
風機20は燃料電池2の経路12から排出される未反応
空気中に含まれる蒸気を凝縮させる凝縮回収器21に送
風する機能を有する。
Description
関するものである。
ては、水素の貯蔵方式として、高圧水素タンク方式、水
素貯蔵金属(MH)方式、液化水素タンク方式、カーボ
ン系の水素吸着材料方式等が知られている。その中で近
年最も実用化が近いと考えられているのが、高圧水素タ
ンク方式であり、水素は高圧(20〜100MPa)の
状態で貯蔵することになる。一方、FCスタックへの水
素の供給圧は、水素貯蔵タンクよりもかなり低圧(0.
1〜0.5MPa程度)であるため、レギュレータ等で
減圧して供給していた。
素をレギュレータや絞りで減圧しており、等エンタルピ
膨張であり、水素の膨張エネルギーを回収できていなか
った。
料電池自動車においては、燃料1充填あたりの走行距離
をのばすためにも、エネルギーを効率的に使用すること
が課題である。
電池、モータ、インバータ等の発熱体が多いが、冷却媒
体(低熱源)としては、外気もしくはエアコンでつくっ
た冷気等しかなく、前者は夏場においては温度が高いた
め冷却能力が低下し、また後者は比較的大きな消費動力
が必要であるという課題があった。
のであって、燃料電池システム内において発生する廃エ
ネルギーを積極的に利用することを狙うものである。
載の発明においては、高圧容器から燃料電池までの水素
経路に配置され流入する水素を減圧膨張させる膨張機を
有し、該膨張機にて膨張する水素の膨張エネルギーを機
械エネルギーに変換するエネルギー変換手段を有するも
のであり、水素の膨張エネルギーを機械エネルギーとし
て回収することができる。そして、この回収された機械
エネルギーを請求項2、3では熱交換器に対する送風を
行う送風機の駆動用に用いることができる。
膨張エネルギーを用いて未反応ガス中から凝縮水を回収
することができる。
膨張エネルギーを用いて一方の熱交換器では未反応ガス
から凝縮水を回収することができ、他方の熱交換器では
これに対する送風機を駆動することができる。
により全体のコンパクト化を更に達成することができ
る。
水素の膨張エネルギーを用いて発電を行うことができる
ものである。電気エネルギーは請求項8に記載の発明の
ように、直流電力に変換され、これを貯蔵するようにし
てもよい。電気エネルギーに変換する手段としては、請
求項9に記載の発明のように、同期発電機であってもよ
い。また、請求項10に記載の発明のように、送風機と
これの出力軸に結合された電動機とを備えてもよい。こ
の場合には、同軸駆動が達成でき、水素の膨張エネルギ
ーで同時に送風機の駆動と電動機の駆動を行うことがで
き、構成がコンパクトになる。
膨張エネルギーにて回転出力軸を回転駆動するように構
成し、この駆動力にて水素ポンプおよび電動機を駆動す
ることができる。
膨張エネルギーを用いて発電機を駆動して電力を発生さ
せ、該発電機による発電量を制御することで燃料電池へ
の水素供給圧力、供給量を制御することができる。
膨張エネルギーを用いて発電機を駆動して電力を発生さ
せ、この電力にてペルチェ素子による熱回収を行うこと
ができる。
膨張により得られる熱(低温)を車室内空気と熱交換さ
せることにより、熱回収を行って車室内を冷却すること
ができる。
システムにおける本発明の実施例(システム構成図)で
ある。1は高圧水素タンク、2は燃料電池、3は膨張
機、4はエアコンプレッサ、5は燃料電池冷却用ファ
ン、6は冷却水循環用ポンプ、7は放熱器、8は電動モ
ータ、9は冷却水循環経路、10は水素供給経路、11
は水素シャットバルブ、12は未反応空気排出経路、1
3は未反応水素排出経路、14は回転軸、20は凝縮器
用ファン、21は凝縮回収器、22は凝縮用熱交換器、
23は液回収用バルブ、24は未反応空気入口、25は
未反応空気出口、26は外気入口、27は外気出口、2
8は水排出経路を、それぞれ示している。
極に酸素(空気)が送りこまれ、発電を行うものであ
り、燃料電池の種類としては、固体高分子型の燃料電池
である。この燃料電池2は発電と同時に熱も発生する。
して燃料電池2と接続されている。タンク1の圧力とし
ては、25MPa、35MPaもしくは70MPa等が
一般によく知られている。
バルブ11と膨張機3とが設置されている。膨張機3に
は膨張エネルギーを回転機械出力として取り出す回転軸
14が取り付けられ、該回転軸14の一端にはファン2
0が取り付けられている。
路9により直列に接続されている。
LC)を送り込み、冷却水は燃料電池2を通過する際に
該燃料電池2を冷却し、燃料電池2から受け取った熱は
放熱器7で放熱される。ファン5は電動モータ8と接続
され、放熱器7に外気を送風する。
空気入口24とは排出経路12で接続されている。
れている。ファン20によって送風された外気は熱交換
器22の内部を通って外気出口27から排出される。回
収器21の下部にはバルブ23が設置されている。該バ
ルブ23の回収器21の反対側に水排出経路28が接続
されている。
気は、21の内部を通って未反応空気出口25から排出
される。
る。高圧水素タンク1から水素を減圧した状態で該水素
を燃料電池2に供給する際に、膨張機3により水素の膨
張エネルギーを回収し、回収した膨張エネルギーを機械
エネルギーとして取り出し、燃料電池2の未反応空気に
含まれる蒸気を凝縮させる凝縮用熱交換器22へ外気を
送風する。得られた凝縮水は、燃料電池2へ送り込む酸
素(大気)ガスもしくは水素ガスの加湿用等に利用す
る。本システムにより、外部からエネルギーを供給する
ことなしに水素の膨張エネルギーを利用して凝縮量を大
幅に増加させることができる。
は、バルブ11を開きタンク1から膨張機3へ水素を供
給する。膨張機3に入った水素は、該膨張機3で膨張減
圧し水素供給経路10を通って燃料電池2に供給され
る。膨張機3で水素が膨張する際に水素の膨張エネルギ
ーを回転軸14にて回転機械エネルギーとして取り出
し、ファン20を回転させる。ファン20の回転によ
り、外気が入口26を通って熱交換器22に送り込まれ
る。一方、コンプレッサ4により燃料電池2に送り込ま
れた空気はその酸素の一部が燃料電池2において水素と
反応し発電する。発電反応により水が生成するが、その
水は燃料電池2から排出される未反応空気ガスあるいは
未反応水素ガスと共に燃料電池2から排出される。した
がって、燃料電池2から排出された未反応空気ガスある
いは未反応水素ガスには水が液または気体(蒸気)の形
で含まれている。未反応空気ガスは燃料電池2から排出
され、排出経路12を通って未反応空気入口24から回
収器21に供給され、未反応空気出口25から排出され
る。そのとき、熱交換器22において外気と未反応空気
ガスが熱交換を行い、未反応空気ガスに含まれる水蒸気
は熱交換器22の表面で凝縮する。凝縮水は、重力によ
り回収器21の下部にたまる。回収器21の下部に溜ま
った水は、バルブ23を開くことで水排出経路28から
外部へ送られ、加湿等に利用される。固体高分子型の燃
料電池の場合、燃料電池2の運転温度は80℃前後であ
り、燃料電池2から排出される未反応空気ガス、未反応
水素ガス共に80℃前後である。
において、水素の供給制御は、燃料電池内部もしくは前
後の水路経路の圧力が所望の値となるように高圧水素タ
ンクから燃料電池までの水素経路に設けられた圧力調整
バルブ(レギュレータ)にて行っていた。今回、膨張機
を取り付け、膨張機によって水素の膨張エネルギーを回
収するだけでなく、圧力調整機能を膨張機に担わせるこ
とで、圧力調整バルブも廃止できる。これによりシステ
ムが複雑化することなく膨張エネルギーの回収が可能と
なる。つまり、膨張エネルギー回収機能付きレギュレー
タである。
ムにおける第2実施形態を示すものである。本実施形態
2は水を凝縮回収させる対象が未反応水素である点のみ
が実施形態1と相違するものである。
ガスは排出経路13を通って未反応水素入口34から回
収器21に供給され、未反応水素出口35から排出され
る。そのとき、熱交換器22において外気と未反応水素
ガスが熱交換を行い、未反応水素ガスに含まれる水蒸気
は32の表面で凝縮する。
ムにおける第3実施形態を示すものである。本第3実施
形態は、膨張機3で回収したエネルギーを機械エネルギ
ーとして回転軸14から取り出し、該回転軸14にて放
熱器7に外気を送風するファン6を駆動するものであ
る。これにより、ファン電力を外部から供給することな
しに燃料電池2の冷却を行うことができる。
ムにおける第4実施形態を示すものである。本第4実施
形態は、基本的には第1実施形態と同じ構成である。違
いは、高圧水素タンク1から膨張機により減圧された低
温の水素を水素経路60を介して凝縮用熱交換器59に
導入し、水素経路61を経て燃料電池2に供給するもの
である。これにより、熱交換器59を通過する低温の水
素の熱を、未反応空気に含まれる蒸気を凝縮させるため
の低熱源として利用することができる。
ま、燃料電池2(80℃前後で運転)に供給すると燃料
電池2内にて温度分布が大きくなり、発電効率の点から
好ましくない。従って、本第4実施形態のように高圧水
素から膨張エネルギーを回収する際には、膨張後の水素
を未反応空気にて加熱する手段(熱交換器59)を設け
た方が好ましい。ちなみに、−80℃以上の温度で高圧
水素を例えば絞り膨張(=等エンタルピ膨張)した場合
には、水素の温度は上昇するので、冷却媒体として使用
するのは効率できでない。
に取り出せると同時に低温水素(→低温冷媒)の熱も利
用することができる。
て外気と膨張後の低温水素の両方を用いているが、もち
ろん低温水素のみで未反応空気の凝縮を行ってもよい。
ムにおける第5実施形態を示すものである。本第5実施
形態においては、膨張機3で回収したエネルギーにより
同期発電機63を回転させることで、発電させようとす
るものである。具体的に説明をすると、同期発電機63
は、ハウジング64、ステータコア65、コイル66、
ロータコア67、永久磁石68、配線69、回転軸受け
70から構成されており、回転軸62に固定されたロー
タコア67が回転することにより、発電が行われる。
1を開きタンク1から膨張機3へ水素を供給する。膨張
機3に入った水素は、膨張機3で膨張減圧し水素経路1
0を通って燃料電池2に供給される。
エネルギーを回転軸62から回転機械エネルギーとして
取り出し、ロータコア67を回転させることで同期発電
機63にて発電をおこない、配線69から電気エネルギ
ーとして回収する。水素排出バルブ72は燃料電池2が
発電持、停止時とも通常は閉じられているが、発電時に
は水素経路10に溜まった水や混入した不反応ガスの排
出のために開けられる。燃料電池2への水素供給制御
は、水素経路10に設けた圧利力センサ71で検出した
水素圧力で行う。燃料電池システムにおいては、効率が
最適になる水素圧力が存在するため、センサ71で検出
した水素圧力が所望の値になるよう同期発電機63にて
膨張機3の回転を制御する。同期発電機63での回生電
力量つまり回転軸の負荷トルクを制御することで回転制
御が可能となる。以上のように発電中は、センサ71か
らの検出圧力で同期発電機63にフィードバック制御を
かけて、圧力制御をおこなう。特に発電回生の必要がな
ければ発電しないことも可能である。
ればどこでもよく、例えば燃料電池2の内部の水素経路
10や未反応水素排出経路13に設けてもよい。
では効率の高い永久磁石タイプの発電機を用いている。
く、この場合コンパクトにできる。
い。例えば、燃料電池自動車に本発明を適用した場合
は、補機や主機モータの電力に使用してもよいし、バッ
テリに充電してもよい。
で行っているが、それ以外でも構わない。例えば水素供
給制御を水素供給量で行っても良く、その場合、膨張機
3が容積式であれは膨張機3の回転数を制御すれば供給
水素量を制御することが可能である。
機)により水素供給制御を行うので、応答性良く制御す
ることができ、制御の自由度も向上する。
ムにおける第6実施形態を示すものである。本第6実施
形態では、同期電動機63の回転軸83の両端に電磁ク
ラッチ272、372を設け、一方の電磁クラッチ27
2側に膨張機3側の回転軸62を配置し、他方の電磁ク
ラッチ372側にファン5の回転軸84を配置したもの
であり、必要に応じて電磁クラッチをオン、オフするこ
とにより、発電機63およびファン5の少なくとも一方
を駆動することができる。
膨張エネルギーを電気エネルギーとして回収すると共に
水素の供給圧力制御を行うものであり、第5実施形態と
違うのは第5実施形態の発電機をファン用の電動機と共
有したことが異なる。つまり、一台の電動機(発電機)
にて膨張エネルギーの回収および水素供給圧力制御およ
びファン回転数制御を可能としたことが特徴である。も
ともとファン駆動用の電動機が利用できるため、新たに
発電機が必要でなく、システムが簡素化できる。また、
膨張機3、電動機63、ファン5の接続は、電磁クラッ
チ272、372を介すことでそれぞれの単独制御も可
能である。
から3へ水素を供給する。3に入った水素は、3で膨張
減圧し10を通って燃料電池に供給される。272、3
72は図示されない外部電源により任意に断続可能であ
る。
6つのモードに分類される。
接続〕膨張機3で水素が膨張する際に水素の膨張エネル
ギーを回転軸62に回転機械エネルギーとして取り出
し、その回転エネルギーのすべてを電動機63により電
気エネルギーとして回収する。
駆動 〔電磁クラッチ272:接続、電磁クラッチ372:接
続〕膨張機3で水素が膨張する際に水素の膨張エネルギ
ーを回転軸62に回転機械エネルギーとして取り出しそ
の回転エネルギーの一部を電動機63により電気エネル
ギーとして回収し、残りをファン5の駆動のためのエネ
ルギーとして利用する。
ァン駆動 〔電磁クラッチ272:接続、電磁クラッチ372:接
続〕膨張機3で水素が膨張する際に水素の膨張エネルギ
ーを回転軸62に回転機械エネルギーとして取り出しそ
の回転エネルギーと、配線69から電力を投入し電動機
74を駆動させた回転エネルギーの両方を用いてファン
5を駆動する。
接続〕配線69から電力を投入し電動機63を駆動させ
た回転エネルギーによりファン5を駆動する。
接続〕ファン5を走行風(ラム風)が得られる場所に配
置し、その場合ラム風によりファン5を回転させ、その
回転エネルギーを電動機63にて電気エネルギーとして
回収する。
→ 電力回収 〔電磁クラッチ272:接続、電磁クラッチ372:接
続〕ファン5を走行風(ラム風)が得られる場所に配置
し、その場合ラム風によりファン5を回転させて得られ
た回転エネルギーと、膨張機3で水素が膨張する際に得
られた水素の膨張エネルギーを電動機63にて電気エネ
ルギーとして回収する。
形態のように水素の供給圧力や供給水素量によって行
う。また、ファン5の回転数制御は、冷却水の温度を検
知して行う。電磁クラッチ272、372同時を接続し
ているときは、膨張機3の回転数とファン5の回転数が
同じになるが、第5実施形態のように水素の供給圧力や
供給水素量によって決定される膨張機3の回転数と冷却
水温に決定されるファンの回転数が大きくことなる場合
は、膨張機3を可変容量型の容積式膨張機にし、回転数
はファンの要求回転数に合わせ膨張機の容積変化により
水素供給制御を行う方法と、膨張機3とファン5の回転
軸上に可変変速機を設け、それぞれが理想の回転数にな
るように制御する方法にて対応できる。
か一つでもよいし、なくてもよい。
い。周知の通り、電動機と発電機は同じ構成であるた
め、1台の電動機により、電動機および発電機として使
い方分けることができる。
発電機63、ファン5は少なくとも1つを一体化するこ
とができる。
用電動機と発電機を一体としているが、ファン駆動用電
動機でなくても構わない。例えば、燃料電池自動車に本
発明を適用した場合は、エアコンプレッサや水素循環ポ
ンプ等の補機用の電動機と一体としてもよい。
ムにおける第7実施形態を示すものである。
を減圧して燃料電池2に供給する際に、膨張機3により
水素の膨張エネルギーを回収し、回収した膨張エネルギ
ーを機械エネルギーとして取り出し、電動機102で発
電もしくは水素循環ポンプ101の駆動エネルギーとし
て利用する。水素の膨張エネルギーを循環ポンプ101
の駆動エネルギーとして利用できるため、水素循環ポン
プ駆動電動機102のエネルギーを削減できるため、効
率的であり、例えば本システムを燃料電池車に適用した
場合には、システム全体の効率が向上するため、燃料1
充填あたりの走行距離を向上させることができる。
環量は共に燃料電池2の発電量に比例するため、本構成
にすることで、膨張エネルギーを電気エネルギーに変換
することなしに水素循環ポンプ101の動力として利用
できるため、エネルギーの利用効率を向上することがで
きる。
を開きタンク1から膨張機3へ水素を供給する。膨張機
3に入った水素は、膨張機3で膨張減圧し水素経路10
を通って燃料電池2に供給される。膨張機3で水素が膨
張する際に水素の膨張エネルギーを膨張機回転軸62か
ら回転機械エネルギーとして取り出す。一方、膨張した
水素ガスは燃料電池2に供給され、エアコンプレッサ4
により燃料電池2に供給された空気中の酸素ガスと反応
して発電する。未反応空気ガスは、排出経路12から排
出される。また、燃料電池2から排出される未反応水素
ガスは、排出経路13を通って水素循環ポンプ101に
入り、該ポンプ101に入ったガスは水素吐出経路11
0に吐出される。通常はシャットバルブ107は閉まっ
ており、水素循環通路108を通って逆止弁106を通
過し経路10中の水素ガスと混合され燃料電池2に供給
される。定期的に水素循環系に溜まった水分や未反応ガ
スを外部に排出するために、バルブ107が開かれ排出
経路109を通って排出される。電磁クラッチ104は
電気的手段を用いて任意に回転軸62と回転軸113と
の断続を行う。膨張機3の回転数制御は、圧力センサ7
1において検出した圧力が所望の値になるように行う。
また、ポンプ101の回転数制御は例えば燃料電池2で
の発電量の大きさによって行う。膨張機3にて水素が膨
張し燃料電池2に供給される際には電磁クラッチ104
を接続状態とし電動機102で発電すると同時にポンプ
101を回転させ、水素の循環を行う。第6実施形態と
同様に水素の膨張エネルギーの回収量が多い場合にはポ
ンプ101を回転させると同時に電動機102により発
電を行い、電気エネルギーとして回収する。一方、膨張
エネルギーよりポンプ101を駆動させるためのエネル
ギーが多く必要な場合には電動機102を電動機として
駆動し、ポンプ101の回転をアシストする。変速機1
03は、膨張機3とポンプ101との制御回転数が異な
ってもそれぞれが最適な回転数になるように調整され
る。
ないし、電動機(発電機)の種類は問わない。各構成部
品3、62、104、113、103、114、10
2、115、101は少なくとも1つを一体化すること
ができる。
ムにおける第8実施形態を説明するものである。構成
図)である。
を減圧して燃料電池2に供給する際に、膨張機3により
水素の膨張エネルギーを回収し、回収した膨張エネルギ
ーを機械エネルギーとして取り出し、発電機201で発
電し、その電気エネルギーを燃料電池2から排出された
未反応空気ガスに含まれる蒸気を凝縮回収させるための
ファン213およびペルチェ素子204に供給する。外
部からのエネルギー供給なしに凝縮回収量を増加させる
ことができる。
あるため、配線211を経由してコンバータ202で直
流電力に変換される。そして、この直流電力はバッテリ
ー212に充電され、貯蔵される。バッテリー212に
はペルチェ素子204、ファン213の電動モータ21
4が接続されている。ペルチェ素子204には外気側放
熱フィン205、凝縮側放熱フィン206が伝熱促進の
ために接続されている。
は、燃料電池2から排出された未反応水素からも同様の
構成にて実施することができる。また、ペルチェ素子2
04に代えて電気を供給することで熱移動が可能である
手段であれば何でもよい。
の空調に適用した場合の第9実施例形態を示すものであ
る。第9実施形態においては、膨張機3で回収され低温
となった水素を冷房用の冷媒として利用する。即ち、車
室内に配置された熱交換器301内に低温水素を導入さ
せる。一方、膨張機3の回転軸62を電磁クラッチ30
7を介してファン302の回転軸308に接続し、膨張
機3で回収したエネルギーをファン302に機械エネル
ギーとして伝達して該ファン302を回転駆動させ、外
気または内気を熱交換器301に導く。これにより、外
気または内気の暖かい空気は熱交換器301にて低温と
なり、車室内に送風され、該車室内を冷房する。
素の膨張エネルギーから得て、冷媒として膨張後の低温
水素を利用するため、従来の冷凍サイクルおよびこれを
駆動するコンプレッサは不要である。
合わせて冷房を行ってもよい。
料電池自動車に適用した場合第10実施形態を示すもの
である。第10実施形態において、燃料電池車の車室内
は、一般的に良く知られた冷凍サイクルを用いたエアコ
ンにより快適な温度に制御されている。そのため、夏場
等は車室内気の方が外気温より低くなるため、凝縮用の
冷媒として外気よりも有効であることに着目した。得ら
れた凝縮水を例えば、ラジエータやエアコンの室外機
(コンデンサ)の表面に直接噴射することで、ラジエー
タファンの稼働率を低下させることで車両燃費を向上さ
せたり、エアコンの冷凍サイクルの効率を向上させるこ
とで車両燃費を向上させることができる。
未反応空気ガスを排出経路12より凝縮器501の内部
に導く。一方、車室内気を電動モータ503によって駆
動された送風ファン502により、凝縮器501へ送風
する。凝縮器501では、未反応空気ガスと車室内気が
熱交換を行い、未反応空気ガスに含まれる水蒸気が凝縮
する。凝縮した水は凝縮器501の下部に溜まり、水排
出バルブ504を通って水排出経路505から排出され
る。必要なときにバルブ504を開いて液を回収する。
エバポレータ506は、図示しない冷凍サイクルの一部
であり、減圧膨張された低温冷媒がエバポレータ506
に流入し、電動モータ509で駆動された送風ファン5
08により送風された空気と熱交換し、冷却された空気
を車室内に導入している。
は、効率の点から容積式のものが望ましい。しかし、膨
張機でエネルギーを回収すると水素の温度が低下するた
め、あまり水素の温度を低下させたくないときは、非容
積式を用いた方が良いときもある。(非容積式のエネル
ギー回収効率は)20〜30%であり、容積式の効率
(50〜70%)よりも低いため。)膨張機の構成とし
ては、スクロール式やローリングピストン方式等あるが
構成は問わない。
329416号公報の実施例(図11、21)に記載の
構成が公知である。
ようにすべきであり、上記実施形例に記載のように膨張
機と発電機(電動機)を一体にする場合は、対応例とし
て膨張機と発電機を一体構造として容器の中に封入する
方式や、膨張機のみの機密性を高め、電磁カップリング
を用いて出力を取り出す方法がある。
Claims (19)
- 【請求項1】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃料
電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池まで
の水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張させ
る膨張機と、前記膨張機にて膨張する水素の膨張エネル
ギーを機械エネルギーに変換するエネルギー変換手段と
を有することを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項2】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃料
電池システムにおいて、燃料電池冷却用の熱交換器と、
前記高圧容器から燃料電池までの水素供給経路に配置さ
れ流入する水素を減圧膨張させる膨張機と、前記膨張機
にて膨張する水素の膨張エネルギーを機械エネルギーに
変換するエネルギー変換手段と、該エネルギー変換手段
により駆動されて前記熱交換器に送風を行う送風装置と
を有することを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項3】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃料
電池システムにおいて、燃料電池から排出された未反応
空気ガスを外気と熱交換させ前記未反応空気ガス中の蒸
気を凝縮して回収する凝縮回収器と、前記高圧容器から
燃料電池までの水素供給経路に配置され流入する水素を
減圧膨張させる膨張機と、前記膨張機にて膨張する水素
の膨張エネルギーを機械エネルギーに変換するエネルギ
ー変換手段と、該エネルギー変換手段により駆動されて
前記熱交換器に外気を送風する送風装置とを有すること
を特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項4】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃料
電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池まで
の水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張させ
る膨張機と、前記膨張機にて膨張後の水素と燃料電池か
ら排出された未反応空気ガスを熱交換させ前記未反応空
気ガス中の蒸気を凝縮して回収する凝縮回収器とを有す
ることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項5】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃料
電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池まで
の水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張させ
る膨張機と、前記膨張機にて膨張後の水素と燃料電池か
ら排出された未反応空気ガスを熱交換させる第1の熱交
換器と、前記燃料電池から排出された未反応空気ガスと
外気を熱交換させる第2の熱交換器と、前記両熱交換器
により未反応空気ガス中の水蒸気が凝縮した水を回収す
る回収器と、前記膨張機にて膨張する水素の膨張エネル
ギーを機械エネルギーに変換するエネルギー変換手段
と、該エネルギー変換手段により前記第2の熱交換器に
外気を送風する送風装置とを有することを特徴とする燃
料電池システム。 - 【請求項6】 請求項5記載の燃料電池システムにおい
て、前記第1の熱交換器、前記第2の熱交換器、前記回
収器、及び前記送風装置のうち少なくとも1つが一体化
されていることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項7】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃料
電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池まで
の水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張させ
る膨張機と、前記膨張機にて膨張する水素の膨張エネル
ギーを機械エネルギーに変換するエネルギー変換手段
と、該変換手段により変換された機械エネルギーを電気
エネルギーに変換する電気エネルギー変換手段とを有す
ることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項8】 請求項7記載の燃料電池システムにおい
て、前記電気エネルギー変換手段から得られた電気エネ
ルギーを直流電力に変換する変換手段と、該直流電力を
貯蔵する貯蔵手段とを蓄えることを特徴とする燃料電池
システム。 - 【請求項9】 請求項7または8記載の燃料電池システ
ムにおいて、前記電気エネルギー変換手段が同期発電機
であることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項10】 請求項2、3、5、または6の何れか
1つに記載の燃料電池システムにおいて、エネルギー変
換手段にて変換された機械エネルギーより駆動される送
風機と、該送風機の出力軸に結合された電動機とを有す
ることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項11】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃
料電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池ま
での水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張さ
せる膨張機と、前記膨張機にて膨張する水素の膨張エネ
ルギーを回転エネルギーとして出力する回転出力軸と、
前記燃料電池から排出された未反応水素ガスを該燃料電
池の前記水素供給経路に戻す循環経路と、該循環経路中
に設けられ水素を循環させる水素ポンプと、前記水素ポ
ンプを駆動するための電動機とを有し、前記回転出力軸
と前記水素ポンプと前記電動機が機械的に接続されてい
ることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項12】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃
料電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池ま
での水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張さ
せる膨張機と、前記膨張機にて膨張する水素の膨張エネ
ルギーを機械エネルギーに変換するエネルギー変換手段
と、該手段により変換されたエネルギーが供給されて電
力を発生させる発電機とを有し、該発電機の発電量を制
御することにより、前記燃料電池への水素供給圧力もし
くは水素供給量を制御することを特徴とする燃料電池シ
ステム。 - 【請求項13】 水素ガスの供給源が高圧容器である燃
料電池システムにおいて、前記高圧容器から燃料電池ま
での水素供給経路に配置され流入する水素を減圧膨張さ
せる膨張機と、前記膨張機にて膨張する水素の膨張エネ
ルギーを機械エネルギーに変換するエネルギー変換手段
と、該手段により変換されたエネルギーが供給されて電
力を発生させる発電機と、前記発電機から回収した電力
を直流に変換する変換手段と、前記変換手段から得られ
た直流電力が供給され熱輸送をおこなうペルチェ素子
と、燃料電池から排出された未反応空気ガスあるいは未
反応水素ガスの排出経路に前記ペルチェ素子の低温側が
熱的に接続され、未反応空気ガスあるいは未反応水素ガ
ス中に含まれる蒸気を凝縮し回収する凝縮回収器とを有
することを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項14】 水素ガスの供給源が高圧容器である電
気自動車用の燃料電池システムにおいて、前記高圧容器
から燃料電池までの水素供給経路に配置され流入する水
素を減圧膨張させるとともに水素の膨張エネルギーを回
収する膨張機と、前記膨張機にて減圧された水素と車室
内に導入される空気と熱交換を行う熱交換器とを備え、
該熱交換器により前記電気車の車室内の冷房を行うこと
を特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項15】 請求項1〜14記載の燃料電池システ
ムにおいて、前記膨張機から前記機械エネルギーの変換
手段の出力側に至る駆動力の伝達経路に駆動力伝達制御
手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項16】 請求項15記載の燃料電池システムに
おいて、前記駆動力伝達制御手段は電磁クラッチである
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項17】 請求項1〜16の何れか1つに記載の
燃料電池システムにおいて、前記膨張機から前記機械エ
ネルギーの変換手段の出力側に至る駆動力の伝達経路に
変速手段を配置し、該変速手段により前記出力軸の回転
数を可変とするようにしたことを特徴とする燃料電池シ
ステム。 - 【請求項18】 請求項1〜17の何れか1つに記載の
燃料電池システムにおいて、前記膨張機が容積式流体機
械であることを特徴とする燃料電池システム。 - 【請求項19】 燃料電池自動車において、燃料電池か
ら排出された空気ガスあるいは水素ガス経路に設けられ
車室内気と熱交換させ前記未反応空気ガスあるいは未反
応水素ガス中の蒸気を凝縮して回収する凝縮回収器と、
前記凝縮回収器に車室内気を送風する送風装置を有する
ことを特徴とする燃料電池システム。
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