JP2003216659A - 成型シミュレーション方法、成型シミュレーション装置及び成型シミュレーションプログラム並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体 - Google Patents

成型シミュレーション方法、成型シミュレーション装置及び成型シミュレーションプログラム並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体

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JP2003216659A JP2002012132A JP2002012132A JP2003216659A JP 2003216659 A JP2003216659 A JP 2003216659A JP 2002012132 A JP2002012132 A JP 2002012132A JP 2002012132 A JP2002012132 A JP 2002012132A JP 2003216659 A JP2003216659 A JP 2003216659A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】巻き込み欠陥を作業者の経験に頼らず、より正
確に推測できる成型シミュレーション方法を提供するこ
と。 【解決手段】前処理工程S1と、充填解析ステップS2
1と、材料が充填されていないキャビティ要素につい
て、閉領域を検出し、その閉領域に閉じこめられた気体
の量の情報をその閉領域に対応づける閉領域検出ステッ
プS23と、その閉領域内が溶融材料で充填されて消滅
した場合、その閉領域が消滅した座標上の点に仮想巻き
込み点を設定する仮想巻き込み点設定ステップS24
と、をもつ解析工程と、を有することを特徴とする成型
シミュレーション方法。つまり、一度、キャビティ要素
内で発生した巻き込み欠陥を型要素等で囲繞された閉領
域として検出し、内部に含まれる気体の量をその閉領域
に対応づけることで、閉領域内に閉じこめられた気体の
量を解析中も保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体の巻き込みを
精度良く解析できる成型シミュレーション方法、成型シ
ミュレーション装置及び成型シミュレーションプログラ
ム並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録し
たコンピュータ読みとり可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄・アルミ等による鋳造・ダイカスト
等や、樹脂の射出成型のように、溶融した材料を型内に
充填することで必要な形状をもつ成型品を製造する手法
が汎用されている。
【0003】ダイカストを例に挙げて説明すると、欠陥
の発生としては、空気等の巻き込み不良、湯回り不良、
ひけ不良等が存在する。特に大きな問題となる欠陥とし
て巻き込み不良に基づく巻き込み欠陥がある。たとえ
ば、薄肉複雑形状の成型品を形成する場合には、型内へ
の溶融材料の回りを良くするために充填時間を短くする
必要がある。しかしながら型内への溶融材料の充填時間
を短くすると、乱流が発生し、型内において空気等の気
体を巻き込むこととなり巻き込み欠陥が発生しやすくな
る。
【0004】この欠陥をなくすためには、成型品の形
状、成型方案(ランナ、ゲート、オーバーフロー)、射
出条件(低速速度、切り替えタイミング、高速速度
等)、型温度制御を適正化する必要がある。
【0005】しかしながら溶融材料の充填成型方法で製
造される成型品は、通常3次元的に複雑な形状且つ薄肉
であり、溶融材料流れ、凝固現象は非常に複雑且つ短時
間の現象であり、なかなか現象を解明できず、それゆえ
適正条件を見出すことは容易ではない。実験的に巻き込
み欠陥を系統的に解析することは容易ではなく、試行錯
誤を繰り返すのが現状である。
【0006】ところで近年のコンピュータの計算能力の
向上に伴い、溶融材料を型内に充填するときの溶融材料
の挙動についてのコンピュータ上における成型シミュレ
ーションの適用範囲が広がっている。成型シミュレーシ
ョンは溶融材料の流れ及び凝固の挙動について理解を深
めることを目的としており、適正な成型条件を探索する
有用な手段として期待されている。
【0007】成型シミュレーション方法として、溶融材
料の流れ解析と共に、型内のキャビティ領域中の気体に
ついても流れの解析を行い、巻き込み欠陥中の気体の圧
力をも考慮した解析を行えば、ある程度は巻き込み欠陥
の発生を予測することが可能であると考えられる。しか
しながら、実際の複雑形状の型を用いて溶融材料と気体
との2相流についての解析を行うことは多大な計算時間
を必要とし現実的ではない。また、将来的に計算能力が
向上し、速やかに解析が遂行できるとしても、解析にお
ける計算を簡便に行い、解析時間を短縮することは有益
である。
【0008】従来の成型シミュレーション方法として
は、凝固現象を考慮した湯流れシミュレーション方法で
あって、充填不良箇所をもって湯回り不良などの欠陥発
生位置を予測する方法が特開2001−271734号
公報に開示されている。そして、溶融材料を型に充填し
て成型する際に溶融材料中に気泡が巻き込まれて生じる
ボイドの挙動を電子計算機を用いて解析する方法であ
り、オペレータの過去の経験・知識に基づいて巻き込み
が生じそうな微小空間を選択し、その微小空間に所定時
間毎にトレース粒子を発生させて、発生させたトレース
粒子を追跡することで巻き込み欠陥の発生位置を予測す
る方法が特開平5−337999号公報に開示されてい
る。また、溶融材料が型内で合流する部位を算出し、そ
の合流部位に巻き込み欠陥が発生すると推定する方法
が、鋳物(大塚ら、第60巻(1988)、第12号)
に開示されている。
【0009】そして、一般的な方法として、溶融材料の
流れのシミュレーション結果を可視化し、その流れパタ
ーンを目視的にチェックして巻き込み部分を推定する方
法がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−271734号公報に開示の方法では凝固現象
に関連しない巻き込み欠陥の発生については推測できな
いこと、特開平5−337999号公報に開示の方法で
は結局、オペレータの経験により解析結果の精度が大き
く変化し試行錯誤の域を出ないこと、そして、大塚らの
方法では巻き込み欠陥の大きさや発生後の移動には対応
できないこと及び目視的にチェックする方法では複雑な
形状の場合に目視では正確な判断ができず欠陥の大きさ
や移動の予測が困難であるといった不都合があった。
【0011】そこで本発明では溶融材料の型への充填時
に発生する巻き込み欠陥について、作業者の経験に頼ら
ず、より正確に推測できる成型シミュレーション方法及
び成型シミュレーション装置並びにそれらをコンピュー
タ上で実現する成型シミュレーションプログラム並びに
そのプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な
記録媒体を提供することを解決すべき課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する目的
で本発明者等が鋭意研究を行った結果、従来の成型シミ
ュレーション方法では、解析中に発生した巻き込み欠陥
がその後の溶融材料の流れを解析する間に消失し、最終
的な解析結果に反映されないことを見出した。その結
果、溶融材料の流れの解析において巻き込み欠陥の発生
が正確に予測できないことが判明した。前述したよう
に、解析中に発生した巻き込み欠陥が消失しないように
するには型内のキャビティ領域中の気体についても流れ
の解析を行い、巻き込み欠陥中の気体の圧力をも考慮し
た解析を行えばある程度は実現可能であると考えられ
る。しかし、実際の複雑形状の型を用いて溶融材料と気
体との2相流についての解析を行うことは多大な計算時
間を必要とし現実的ではない。また、将来的に計算能力
が向上し、速やかに解析が遂行できるとしても、解析に
おける計算を簡便に行うことは有益である。
【0013】この知見に基づき、本発明者らは、溶融し
た材料の成型に用いる型の形状を座標系上に位置づけ、
その座標系の空間を複数の微小要素に分割する要素作成
ステップと、前記微小要素のそれぞれについて、その型
の型領域に位置する場合には型要素とその型のキャビテ
ィ領域に位置する場合にはキャビティ要素と定義する要
素定義ステップと、をもつ前処理工程と、前記キャビテ
ィ要素のそれぞれについて、前記溶融材料の充填解析を
行う充填解析ステップと、前記材料が充填されていない
前記キャビティ要素のそれぞれについて、前記型要素及
び/又はその材料で充填されたそのキャビティ要素によ
って新たに囲繞された閉領域を検出し、その閉領域に閉
じこめられた気体の量の情報をその閉領域に対応づける
閉領域検出ステップと、その閉領域内が溶融材料で充填
されて消滅した場合、その閉領域が消滅した座標上の点
に、その消滅した閉領域に対応づけられたその気体量情
報が対応づけられ、前記充填解析ステップにおいて溶融
材料流れ速度に従い移動する仮想巻き込み点を設定する
仮想巻き込み点設定ステップと、をもつ解析工程と、を
有することを特徴とする成型シミュレーション方法を発
明した(請求項1)。
【0014】つまり、一度、キャビティ要素内で発生し
た巻き込み欠陥を型要素等で囲繞された閉領域として検
出し、内部に含まれる気体の量をその閉領域に対応づけ
ることで、発生する巻き込み欠陥の大きさに影響を与え
る、閉領域内に閉じこめられた気体の量を解析中も保持
することができる。最終的に溶融材料の充填によってそ
の閉領域が消滅したときには、閉領域内部に閉じこめら
れた気体の量を情報としてもつ仮想巻き込み点を、その
閉領域が消滅した点に設定し、溶融材料の流れに伴い移
動させる。以上のように解析することで、最終的な溶融
材料の充填解析後に残存する閉領域又は仮想巻き込み点
に巻き込まれた気体が存在するとして発生する巻き込み
欠陥の位置が精度良く解析できる。巻き込み欠陥の大き
さは、閉領域又は仮想巻き込み点に対応づけられた気体
の量により推測できる。
【0015】そして、前記閉領域検出ステップは、前記
閉領域が新たに2以上に分割された領域を再び前記閉領
域として新たに検出し、新たに検出された前記閉領域に
対応づける前記気体量情報として、分割される前の前記
閉領域に対応づけられた前記気体量情報を新たに検出さ
れたその閉領域の体積に応じて分割するステップを含む
ことが好ましい(請求項2)。一度検出された閉領域に
ついても、その後に再度分割されることを考慮すること
で、より現実に近い解析結果を得ることが可能となる。
【0016】また、前記解析工程の後に、前記仮想巻き
込み点を対応づけられた前記気体量情報と共に表示する
解析結果表示工程を有することが好ましい(請求項
3)。仮想巻き込み点を対応づけられた気体量情報と共
に表示することで、シミュレーション結果をオペレータ
に容易に理解させることが可能となり、より適正な成型
条件等の設定を行うことが可能となる。
【0017】さらに、前記課題を解決する本発明の成型
シミュレーション装置は上記した成型シミュレーション
方法の各工程を実現する装置とすることができる(請求
項4〜6)。
【0018】具体的には、溶融した材料の成型に用いる
型の形状を座標系上に位置づけ、その座標系の空間を複
数の微小要素に分割する要素作成手段と、前記微小要素
のそれぞれについて、その型の型領域に位置する場合に
は型要素とその型のキャビティ領域に位置する場合には
キャビティ要素と定義する要素定義手段と、をもつ前処
理手段と、前記キャビティ要素のそれぞれについて、前
記溶融材料の充填解析を行う充填解析手段と、前記材料
が充填されていない前記キャビティ要素のそれぞれにつ
いて、前記型要素及び/又はその材料で充填されたその
キャビティ要素によって新たに囲繞された閉領域を検出
し、その閉領域に閉じこめられた気体の量の情報をその
閉領域に対応づける閉領域検出手段と、その閉領域内が
溶融材料で充填されて消滅した場合、その閉領域が消滅
した座標上の点に、その消滅した閉領域に対応づけられ
たその気体量情報が対応づけられ、前記充填解析手段に
おいて溶融材料流れ速度に従い移動する仮想巻き込み点
を設定する仮想巻き込み点設定手段と、をもつ解析手段
と、を有することを特徴とする成型シミュレーション装
置である(請求項4)。
【0019】そして、前記閉領域検出手段は、前記閉領
域が新たに2以上に分割された領域を再び前記閉領域と
して新たに検出し、新たに検出された前記閉領域に対応
づける前記気体量情報として、分割される前の前記閉領
域に対応づけられた前記気体量情報を新たに検出された
その閉領域の体積に応じて分割する手段を含むことが好
ましい(請求項5)。
【0020】また、前記仮想巻き込み点を対応づけられ
た前記気体量情報と共に表示する解析結果表示手段を有
することが好ましい(請求項6)。
【0021】さらに、前記課題を解決する本発明の成型
シミュレーションプログラムは上記した成型シミュレー
ション方法の各工程をコンピュータ上で実現するプログ
ラムとすることができる(請求項7〜9)。また、それ
らのプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な
記録媒体とすることができる(請求項10)。
【0022】具体的には、溶融した材料の成型に用いる
型の形状を座標系上に位置づけ、その座標系の空間を複
数の微小要素に分割する要素作成手段と、前記微小要素
のそれぞれについて、その型の型領域に位置する場合に
は型要素とその型のキャビティ領域に位置する場合には
キャビティ要素と定義する要素定義手段と、をもつ前処
理手段と、前記キャビティ要素のそれぞれについて、前
記溶融材料の充填解析を行う充填解析手段と、前記材料
が充填されていない前記キャビティ要素のそれぞれにつ
いて、前記型要素及び/又はその材料で充填されたその
キャビティ要素によって新たに囲繞された閉領域を検出
し、その閉領域に閉じこめられた気体の量の情報をその
閉領域に対応づける閉領域検出手段と、その閉領域内が
溶融材料で充填されて消滅した場合、その閉領域が消滅
した座標上の点に、その消滅した閉領域に対応づけられ
たその気体量情報が対応づけられ、前記充填解析手段に
おいて溶融材料流れ速度に従い移動する仮想巻き込み点
を設定する仮想巻き込み点設定手段と、をもつ解析手段
と、を有する成型シミュレーション手段としてコンピュ
ータを機能させることを特徴とする成型シミュレーショ
ンプログラムである(請求項7)。
【0023】そして、前記閉領域検出手段は、前記閉領
域が新たに2以上に分割された領域を再び前記閉領域と
して新たに検出し、新たに検出された前記閉領域に対応
づける前記気体量情報として、分割される前の前記閉領
域に対応づけられた前記気体量情報を新たに検出された
その閉領域の体積に応じて分割する手段を含むことが好
ましい(請求項8)。
【0024】また、前記仮想巻き込み点を対応づけられ
た前記気体量情報と共に表示する解析結果表示手段を有
することが好ましい(請求項9)。
【0025】
【発明の実施の形態】〔成型シミュレーション方法〕本
成型シミュレーション方法は前処理工程と解析工程とそ
の他必要に応じた工程とを有する。前処理工程は要素作
成ステップと要素定義ステップとをもち、型のモデルデ
ータを作成して、型内への溶融材料の充填解析の準備を
行う工程である。解析工程は作成された型のモデルデー
タに対して、充填解析ステップと閉領域検出ステップと
仮想巻き込み点設定ステップとをもつ。本成型シミュレ
ーション方法は、ダイカスト等の鋳造、プラスチックの
射出成型等に適用してシミュレーションを行うことがで
きる。
【0026】(前処理工程)〈要素作成ステップ〉要素
作成ステップは、本成型シミュレーション方法の対象で
ある型を座標系上に位置づけ、その座標系上の空間を多
面体からなる複数の微小要素に分割するステップであ
る。すなわち、座標系上の空間を解析用の微小要素に細
分化するステップである。
【0027】座標系は、適当なものを選択することが可
能である。この座標系上の空間には必要に応じた大きさ
で微小要素が形成される。微小要素に分割する方法とし
ては有限差分法で採用されるような直交6面体の微小要
素で分割する方法、有限要素法のように要素の形状を鋳
造型のモデルデータに応じて比較的自由に変更できる方
法等がある。有限差分法は微小要素への分割が容易であ
り、且つ解析が数学的に簡潔であるという利点がある。
【0028】なお、座標系空間のすべてに微小要素を規
定する必要はなく、必要な部分(溶融材料が注入される
キャビティ領域とその周りに接する型領域等のように後
述する解析工程で必要な部分)を最小限含むような範囲
で規定すれば充分である。
【0029】そして作成する微小要素の大きさはできる
だけ小さい方が解析の精度が向上できるが、より多くの
解析時間が必要となる。したがって、微小要素の大きさ
は要求される精度やシミュレーションの原理的な制約、
解析時間等から適正に決定できる。なお、微小要素の大
きさはすべての部分について同じ大きさとする必要はな
く、解析部位によって大きさを変更することができる。
たとえば、成型品の肉厚が薄い部分では、局所的に微小
要素の大きさを小さく設定し、解析精度を向上すること
が好ましい。
【0030】ところで、型を座標系上に位置づけるため
には、型の形状がCADデータ型式等の数値データに変
換されている必要がある。型の形状を数値データに変換
する方法としては、特に限定されず、たとえば、最初か
ら型の形状をCADにより設計したり、試作品の形状を
3次元スキャナ等の何らかの方法で数値化しても良い。
ここでCADにより型の数値データを作成した場合に
は、CAD等により作成された型のデータを読み込み、
型の外形データを抽出する必要がある。その方法につい
ては公知の方法が使用できる。また、本方法においてC
ADデータをそのまま使用できるようにしても良い。
【0031】〈要素定義ステップ〉要素定義ステップ
は、前述の要素作成ステップにおいて規定された微小要
素のそれぞれについて、型の型領域に位置する場合には
型要素と定義し、型のキャビティ領域に位置する場合に
はキャビティ要素と定義するステップである。すなわ
ち、後述の解析工程用に各微小要素の属性を定義し、座
標系上に型の形状を微小要素により構築するステップで
ある。
【0032】なお、本ステップは、前述の要素作成ステ
ップにおいて微小要素が規定された後に行われるステッ
プであるが、すべての微小要素が規定された後に行う必
要は必ずしもなく1以上の微小要素が規定される毎に本
ステップを行い、その後に要素作成ステップを再度行う
ことを繰り返すこともできる。
【0033】ここで、型の「型領域」とは型自身を形成
する領域であって、溶融材料が流れない部分であり、型
の「キャビティ領域」とは溶融材料が流れ最終的に成型
品が形成される部分である領域をそれぞれ意味する。
【0034】具体的に各微小要素を型要素とキャビティ
要素とに定義する方法としては特に限定されず、公知の
方法が採用可能である。以下に図を参照しながら一例を
説明する。図1には、型の形状及び微小要素の一部を拡
大して示す。また、図は記載及び説明の便宜上2次元上
にて型及び微小要素を示し、以下の説明も2次元の図に
基づいて行うが、その本質は3次元のものと異なるとこ
ろはない。
【0035】図1に示すように、座標として直交座標を
採用し、その座標系上に正方形の微小要素20(形状は
特に正方形に限定されるものではない。また、3次元上
に適用する場合には直方体・立方体その他任意形状の多
面体が要素の形として例示できる。以下同じ。)が規則
的に規定されている。また、座標上には、型モデルデー
タの境界線が位置づけられている。
【0036】図1において、各微小要素20それぞれの
重心21の位置が、型の型領域(斜線部分)に存在する
場合にはその微小要素20を型要素(以下「M要素」と
いう。)と定義し、キャビティ領域に存在する場合には
その微小要素をキャビティ要素(以下「C要素」とい
う。)と定義する。各微小要素20をM要素及びC要素
に定義した状態を図2に示す。図2では型領域に存在す
る重心21を白丸で、キャビティ領域に存在する重心2
1を黒丸で表す。なお、型領域及びキャビティ領域のい
ずれにも該当しない微小要素20の扱いは特に限定しな
いが、計算上の負荷とならないように規定することが好
ましい。
【0037】(解析工程)〈充填解析ステップ〉充填解
析ステップは、C要素のそれぞれについて、溶融材料の
充填解析を行うステップである。すなわち、型内におけ
る注入された溶融材料の物理的挙動を解析するステップ
であり、微小要素毎に微小時間毎の溶融材料の物理的挙
動を解析する。
【0038】基本的な溶湯の充填解析の方法について
は、特に限定されるものではなく、たとえば、VOF
(Volume of Fluid)、SOLA、FA
N及びそれらの改良された方法等の公知技術・慣用技術
等を適用することができる。
【0039】〈閉領域検出ステップ〉閉領域検出ステッ
プは、前述した充填解析ステップにおいて材料が充填さ
れていないC要素(以下「未充填C要素」と称する)に
ついて適用されるステップである。具体的には、材料で
充填されたC要素(以下、「充填C要素」と称する)及
び/又はM要素によって囲繞された未充填C要素からな
る領域を閉領域として検出する。なお、「未充填C要
素」として材料が一部充填されているものの完全には充
填されていないC要素をも含むものとし、「充填要素」
として材料が完全に充填されているC要素を意味させる
こともできる。
【0040】本ステップで充填C要素及び/又はM要素
で完全に囲繞された未充填C要素を検出する方法を例示
すると、すべての未充填C要素について、その未充填C
要素を起点に周りの微小要素を充填C要素又はM要素に
到達するまで順次探索していき探索が終了したときに
「C要素及びM要素」以外の微小要素等(たとえば、型
内の気体を抜くためのベントホール等のように、C要素
でもM要素でも無い微小要素や座標空間であって微小要
素に分割されていない部分との境界等である。以下同
じ)を探索できない場合にはその未充填C要素からなる
領域は閉領域であると判断することができる。未充填C
要素からなるある領域が閉領域であると判断された場合
にはその閉領域の体積とキャビティ領域内の気体の圧力
とから、その閉領域内の気体の量が求められる。求めら
れた気体の量は気体量情報としてその閉領域に対応づけ
られる。キャビティ領域内の気体の圧力はベントホール
等からの気体の流出量を考慮して決定できる。
【0041】さらに一度検出された閉領域が新たに2以
上に分割された場合には分割される前の閉領域に対応づ
けられた気体量情報を新たに検出された分割された閉領
域の体積に応じて配分するステップをもつことが好まし
い。
【0042】本ステップは上述した充填解析ステップと
同頻度で解析を行っても良いし、充填解析ステップより
も低頻度で解析を行っても良い。
【0043】〈仮想巻き込み点設定ステップ〉仮想巻き
込み点設定ステップは、閉領域検出ステップで検出され
たそれぞれの閉領域に対して適用されるステップであ
る。具体的には、充填解析ステップで閉領域が溶融材料
により完全に充填されて消滅した場合に、その閉領域が
消滅した座標上の部位に、仮想巻き込み点を設定するス
テップである。設定される仮想巻き込み点は、前述した
充填解析ステップにおいて溶融材料の流れに従ってキャ
ビティ内を移動する。つまり、仮想巻き込み点が位置す
る部位における充填解析ステップで計算された溶融材料
の流れに従って移動する。仮想巻き込み点の移動の計算
は溶融材料の流れに従う他に溶融材料内での浮力を考慮
して決定しても良い。また、仮想巻き込み点には消滅す
る前の閉領域に対応づけられた気体量情報が対応づけら
れている。
【0044】本解析工程が終了したときに、存在する仮
想巻き込み点の位置に、その仮想巻き込み点に対応づけ
られた気体量情報に応じた大きさの欠陥が存在するもの
と判断する。
【0045】(その他の工程)本シミュレーション方法
はその他に、型内のキャビティ内での溶融材料の凝固課
程をシミュレーションする凝固解析ステップを解析工程
に有することができる。凝固解析ステップは前述の解析
工程に含ませることができる。その他にも欠陥予測解析
(引け巣予測、湯回り及び湯境予測等)、DCスリーブ
内流動解析、中子ガス発生解析、残留応力解析等を行う
こともできる。
【0046】これらの解析を併せて行うことにより、空
気の巻き込みの解析のみならず、全体として、引け巣、
めざし、型温分布、湯境、湯しわ、ブリスター、残留
歪、割れ、耐久強度(静的、疲労、衝撃)、特性予測等
を精度及び効率よく行うことができる。
【0047】さらに、本実施形態の方法に含ませること
ができるその他の工程としては、解析結果を出力する工
程や解析結果を表示する工程が例示できる。
【0048】解析結果を出力する工程としては、たとえ
ば、独自形式乃至は他の汎用CAD等にて読み込み可能
なファイル形式で出力・保存したり、前述の解析結果を
出力する工程に出力することができるものである。
【0049】解析結果を表示する工程は、本実施形態の
成型シミュレーション方法における解析結果を可視化す
る工程である。可視化することにより解析結果の把握が
より容易となる。
【0050】解析結果を出力(可視化)する場合には解
析工程で解析した空気の巻き込みの解析結果(仮想巻き
込み点の位置と対応づけられる気体量情報に応じた巻き
込み欠陥の大きさの情報)を併せて出力(可視化)する
ことが好ましい。
【0051】〔成型シミュレーション装置〕以下に本発
明の成型シミュレーション装置について実施形態に基づ
いて詳細に説明する。本実施形態の成型シミュレーショ
ン装置は、前処理手段と解析手段とを有する。また、本
実施形態の成型シミュレーション装置は、必要に応じ
て、その他の手段を含むことができる。本実施形態の各
手段はすべてコンピュータ上のロジックとして実現可能
であり、また、コンピュータ上のロジックとして実現す
ることが好ましい。
【0052】前処理手段は要素作成手段と要素定義手段
とをもち、型内への溶融材料の充填解析の準備を行う手
段である。解析手段は充填解析手段と閉領域検出手段と
仮想巻き込み点設定手段とをもつ。
【0053】(前処理手段)〈要素作成手段〉要素作成
手段は、本成型シミュレーション手段の解析対象である
型を座標系上に位置づけ、その座標系上の空間を多面体
からなる複数の微小要素に分割する手段である。すなわ
ち、座標系上の空間を解析用の微小要素に細分化する手
段である。なお、本手段についての説明は、前述の成型
シミュレーション方法における要素作成ステップにおけ
るものとほぼ同様であるので先の説明をもって本手段の
説明に代える。
【0054】〈要素定義手段〉要素定義手段は、前述の
要素作成手段において規定された微小要素のそれぞれに
ついて、型の型領域に位置する場合には型要素と定義
し、型のキャビティ領域に位置する場合にはキャビティ
要素と定義する手段である。すなわち、後述の解析手段
用に各微小要素の属性を定義し、座標系上に型の形状を
微小要素により構築する。なお、本手段についての説明
は、前述の成型シミュレーション方法における要素定義
ステップにおけるものとほぼ同様であるので先の説明を
もって本手段の説明に代える。
【0055】(解析手段)〈充填解析手段〉充填解析手
段は、C要素のそれぞれについて、溶融材料の充填解析
を行う手段である。すなわち、型内における注入された
溶融材料の物理的挙動を解析する手段であり、微小要素
毎に微小時間毎の溶融材料の物理的挙動を解析する。な
お、本手段についての説明は、前述の成型シミュレーシ
ョン方法における充填解析ステップにおけるものとほぼ
同様であるので先の説明をもって本手段の説明に代え
る。
【0056】〈閉領域検出手段〉閉領域検出手段は、前
述した充填解析手段において材料が充填されていないC
要素(以下「未充填C要素」と称する)について適用さ
れる手段である。具体的には、材料で充填されたC要素
(以下、「充填C要素」と称する)及び/又はM要素に
よって囲繞された未充填C要素からなる領域を閉領域と
して検出する手段である。なお、本手段についての説明
は、前述の成型シミュレーション方法における閉領域検
出ステップにおけるものとほぼ同様であるので先の説明
をもって本手段の説明に代える。
【0057】〈仮想巻き込み点設定手段〉仮想巻き込み
点設定手段は、閉領域検出手段で検出されたそれぞれの
閉領域に対して適用される手段である。具体的には、充
填解析手段の解析により閉領域が溶融材料により完全に
充填されて消滅した場合に、その閉領域が消滅した座標
上の部位に、仮想巻き込み点を設定する手段である。な
お、本手段についての説明は、前述の成型シミュレーシ
ョン方法における仮想巻き込み点設定ステップにおける
ものとほぼ同様であるので先の説明をもって本手段の説
明に代える。
【0058】(その他の手段)本実施形態の装置に含ま
せることができるその他の手段としては、前述したシミ
ュレーション方法で説明したように、型内のキャビティ
内での溶融材料の凝固課程をシミュレーションする凝固
解析手段、解析結果を出力する手段や解析結果を表示す
る手段が例示できる。なお、これらの手段についての説
明は、前述の成型シミュレーション方法におけるものと
ほぼ同様であるので先の説明をもってこれらの手段の説
明に代える。
【0059】〔成型シミュレーションプログラム〕本成
型シミュレーションプログラムは、使用されるコンピュ
ータ上において前述した成型シミュレーション装置が有
する各手段を実現可能としたロジックであり、そのコン
ピュータ上で実行可能な形式で作成されている。また、
本プログラムはCD−ROM等の記録媒体上に記録され
ていても良い。本成型シミュレーションプログラムの各
構成要素については前述の成型シミュレーション方法及
び装置の各構成要素の説明と概ね同一であるので、先の
説明をもって本構成要素の説明に代える。
【0060】
【実施例】(実施例1)本実施例では溶融材料としての
溶湯の湯流れ及び凝固の解析を行うダイカストにおける
成型シミュレーション方法に基づき、本発明の成型シミ
ュレーション方法についてさらに詳しく説明する。本方
法では型としての鋳造型をCADで作成し、その鋳造型
のモデルデータを用いて成型シミュレーションを行う方
法である。
【0061】本方法は、図3に示すように、大きく分類
すると、前処理工程S1と解析工程S2とからなる。
【0062】(1)前処理工程S1 座標系としてx、y、zの3軸をもつ直交座標系を採用
した。鋳造型の型モデルデータはCADデータとして作
成される(型モデルデータ作成S11)。
【0063】説明を簡略化するためにx、yで表す2次
元での説明を図5に示す。以下に行う2次元での説明は
単純にそのまま3次元に拡張可能である。まず、型モデ
ルデータDを2次元の座標系上に配置する。そして、座
標系をx、y軸方向で微小要素に分割する(要素作成ス
テップS12)。この微小要素の重心位置が型モデルデ
ータDの鋳造型内に位置する要素をM要素、キャビティ
内に位置する要素をC要素と定義する(要素定義ステッ
プS13)。本鋳造型は図面右下に溶湯が注入されるゲ
ートGが、左上にキャビティ領域内の空気を排出するた
めのベントホールVが配置されている。
【0064】(2)解析工程S2 解析工程S2は充填解析ステップS21と凝固解析ス
テップS22と閉領域検出ステップS23と仮想巻き込
み点設定ステップS24とをもつ。
【0065】充填解析ステップ21は有限差分法のうち
SOLA−VOF法と称される方法を用いて湯流れを解
析し、凝固解析ステップS22は非定常熱伝導計算法に
より凝固解析を行う。充填解析ステップS21ではC要
素について溶湯の充填割合を所定時間間隔で順次計算し
ていく。ここでC要素は要素内が100%溶湯で充填さ
れた充填C要素と、溶湯の充填量が100%未満である
未充填C要素とに大別される。なお。本充填解析ステッ
プS21ではキャビティ領域内の背圧については考慮せ
ずに計算を行っている。
【0066】閉領域検出ステップS23は、図4に示す
ように、C要素のうちから任意に未充填C要素を選出す
る(S231)。そして、選出された未充填C要素を起
点として隣接する微小要素を順次探索する。
【0067】次に、選出された未充填C要素について識
別可能な識別符号を付す(S232)。その識別符号を
付した未充填C要素について隣接する微小要素を検出し
ていき(S233)、隣接する微小要素がさらに未充填
C要素である場合には(S236)、その隣接する未充
填C要素にも先の未充填C要素と同じ識別符号を付す
(S237)。その結果、最終的に同一の符号を付して
いる未充填C要素は連続した未充填C要素の領域を表す
こととなり、その領域内では気体の自由な移動が可能で
ある。
【0068】隣接する微小要素が未充填C要素である場
合には、その隣接する未充填C要素についても更に同様
に隣接する微小要素について探索を継続する(S23
3)。隣接する微小要素が探索済みの未充填C要素であ
るか、M要素、充填C要素又は「C要素及びM要素」以
外の微小要素等である場合には、それ以上隣接する微小
要素の探索は行わず、その種類を記録する(S23
8)。隣接する微小要素をすべて探索してそれ以上未充
填C要素が存在しない場合には、その他に、識別符号を
付していない未探索の未充填C要素が存在するか否かを
探索し(S234)、未探索の未充填C要素が存在する
場合にはその中から新たに未充填C要素を選出して(S
231)、その未充填C要素について別の識別符号を付
して(S232)、以下同様に隣接する微小要素を探索
する工程を繰り返し行う。
【0069】すべての未充填C要素について探索を終了
したときに(S234)、同一識別符号が付された未充
填C要素に隣接する微小要素が充填C要素及びM要素の
いずれかのみであるときには、その同一識別符号が付さ
れた未充填C要素からなる領域は閉領域であると判断す
る(S235)。最初に閉領域であると判断された場合
にはその符号が付されたすべての未充填C要素の体積の
和を求め、その時のキャビティ領域内の気体圧力を乗じ
て、気体量情報として、その識別符号をもつ未充填C要
素に対応づける(S235)。すでに気体量情報が対応
づけられている閉領域については後述するように閉領域
の分割が起こった場合以外には気体量情報の更新は行わ
ない。
【0070】一方、同一符号が付された未充填C要素の
うち、1つでも「C要素及びM要素」以外の微小要素等
と隣接する未充填C要素が存在するときには、その同一
識別符号が付された未充填C要素からなる領域は閉領域
ではないと判断する。
【0071】本実施例ではキャビティ領域は、ベントホ
ール以外には鋳造型により、ほぼ完全に囲繞されてい
る。したがって、「C要素及びM要素」以外の微小要素
等とはベントホールV部分のことを意味する。
【0072】仮想巻き込み点設定ステップS24は閉領
域検出ステップS23で検出された閉領域内の未充填C
要素が更なる充填解析ステップS21による解析により
すべて充填C要素となって消滅した場合に消滅した閉領
域に対応づけられた気体量情報を対応づけられた仮想巻
き込み点を閉領域が消滅した部位に設定するステップで
ある。この仮想巻き込み点は充填解析ステップS21に
おいて溶湯の流れに従いキャビティ領域内を移動する。
【0073】以下に解析工程S2を具体的に説明する。
図5でしめす鋳造型内のキャビティ領域にゲートGから
溶湯を射出すると、充填解析ステップS21により解析
が進行していき、射出開始から幾らか後に、未充填C要
素Cのうち、ゲートG部分からキャビティ領域内の幾ら
かが充填C要素C’となる(図6)。この場合の閉領域
検出ステップS23を解説する。
【0074】すべての未充填C要素Cのうち、任意の未
充填C要素(たとえば未充填C要素C1)を選出し(S
231)、その未充填C要素C1に識別符号を付す。選
出された未充填C要素C1について隣接する微小要素を
探索すると(S233)、y軸方向の2つはM要素、x
軸下方向は未充填C要素C2、x軸上方向はベントホー
ルVである。M要素とベントホールVとにあたる微小要
素についてはそれ以上の探索を行わないが、x軸下方向
の未充填C要素C2については更に隣接する微小要素を
探索していき、隣接する微小要素がすべて未充填C要素
以外となるまで探索する(S236〜238)。
【0075】隣接する微小要素が未充填C要素であると
きにはその未充填C要素には同一の識別符号を付す(S
237)。図6の場合にはすべての未充填C要素は連続
しており、すべて同一の識別符号が付されることとな
る。図6では未充填C要素C1がベントホールVと隣接
するので、これらの未充填C要素は閉領域ではないと判
断される(S235)。
【0076】解析が進行すると、充填C要素の先端がC
2’まで到達する(図7)。この場合に未充填C要素C
1から順に探索する領域は図6の場合と同様にベントホ
ールVと接しているので、閉領域ではないが、未充填C
要素C3を含む領域についてはM要素と充填C要素C’
とにより完全に囲繞されているので、閉領域であると判
断される。図7の時点においてこの閉領域が初めて検出
されたとすると、この時点での閉領域内の空気の量を気
体量情報としてこの閉領域に対応づける。空気の量は閉
領域の大きさ(図7では微小要素が44個分)と閉領域
内の圧力(キャビティ領域内の空気の量と、ベントホー
ルVから排出される量とから算出できる)とを乗じて算
出する。
【0077】より解析が進行して図8に示すように図7
の時点で検出された閉領域が2つに分裂した場合には分
裂した領域の大きさに応じた割合でそれぞれの閉領域に
対して、先に対応づけた気体量情報を配分する。図8に
おいては図面上方向の閉領域は微小要素が13個分、下
方向の閉領域は微小要素が5個分であり、先に対応づけ
られた気体量情報を13:5の割合で配分する。
【0078】更に解析が進行していくと、図9に示すよ
うに、検出された閉領域のいくつかは消滅することがあ
る。これは充填解析ステップS21において背圧を考慮
していないからである。ここで、もし背圧を考慮して充
填解析ステップS21を行ったとすると、溶湯の充填に
従い閉領域の大きさは徐々に小さくなるのみであるが、
微小要素の大きさは有限であるので小さな閉領域につい
ては表現しきれない場合がある。また、背圧を考慮する
ことで計算時間が増大する。閉領域が消滅すると、仮想
巻き込み点設定ステップS24により、その閉領域が消
滅した部位に仮想巻き込み点が設定される。この仮想巻
き込み点は前述の充填解析ステップS21において溶湯
の流れに従って移動する。
【0079】(3)解析結果表示工程(図略) 最終的に充填解析ステップS21及び凝固解析ステップ
S22が終了した後に、シミュレーション結果を可視化
する。キャビティ領域内への溶湯の充填の様子を可視化
することの他に、最終的に製造される成型品について空
気の巻き込み欠陥の予測位置を表示する。空気の巻き込
み欠陥は、実際に空気を巻き込んで成型品内に空洞(閉
領域)が生じた部分の他、仮想巻き込み点が最終的に移
動していった先に発生するものと予測する。巻き込み欠
陥の大きさとしては、最終的に残存した仮想巻き込み点
又は閉領域に対応づけられた気体量情報の大きさをもっ
て予測する。
【0080】本実施例の鋳造シミュレーション方法は従
来行うことが出来なかった高精度の巻き込み欠陥の予測
を行うことが可能となり、より実用的な鋳造シミュレー
ション結果を実用的な時間で得ることが可能となった。
【0081】(実施例2)以下に本発明の成型シミュレ
ーション方法を用いた鋳造条件の適正化方法を示す。本
適正化方法を図10に示す。まず、初期条件としての初
期製品形状、方案及び射出条件を暫定的に決定する(S
91)。
【0082】S91で決定された条件でスリーブ内の湯
流れを解析する(S93)。この湯流れ解析は前述した
実施例1の方法がそのまま採用できる。解析した結果、
巻き込み欠陥の数及び大きさが容認できる範囲にない場
合にはスリーブ内の射出条件を適正化する(S92)。
射出条件の適正化方法としては、巻き込み欠陥の発生抑
制のために射出速度を低速化したり、スリーブ内を溶湯
で充填するまで低速で射出を行い、その後に高速化する
2段階の射出条件としたりすることで行う。また、巻き
込み欠陥が容認できる範囲でできるだけ射出速度を高速
化することが好ましい。
【0083】スリーブ内の射出条件を適正化した後に、
製品形状及び方案についての適正化を行う。まず製品の
溶湯流れ計算を行う(S96)。この計算は実施例1の
方法がそのまま適用できる。その結果、巻き込み欠陥及
びその他の欠陥が容認できるか否かを判断する(S9
7、S98)。欠陥が容認できない場合には、製品形状
や方案を適正化する(S95)。製品形状及び方案の適
正化を行う方法としては、巻き込み欠陥等が発生する場
所について製品形状を変更したりゲート位置、ベントホ
ール位置、真空条件等を変更して湯流れを改善する。ま
た、その他必要に応じて、型温制御、溶湯温度、地金材
料等についても変更して適正化できる。
【0084】本発明の成型シミュレーション方法は高精
度且つ簡便に巻き込み欠陥の予測を行うことが可能であ
るので、実際に鋳造型を作成して実験を行うことなく非
常に短時間に鋳造条件を適正化することが可能となる。
その結果、リードタイムの短縮、品質向上、コスト低減
等を図ることができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成型シミ
ュレーション方法によれば、溶融材料内への気体の巻き
込みを閉領域又は仮想巻き込み点として表すことで、型
のキャビティ領域内に存する気体の巻き込み欠陥の発生
を高精度で推測することが可能となる。結果として、成
型シミュレーションにおける精度のさらなる向上が達成
できる。
【0086】同様に本発明の成型シミュレーション装置
及び成型シミュレーションプログラムによれば、成型シ
ミュレーションにおける精度のさらなる向上が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】微小要素を定義する方法の一例を示した図であ
る。
【図2】微小要素を定義する方法の一例を示した図であ
る。
【図3】実施例1の鋳造シミュレーション方法のフロー
チャートである。
【図4】実施例1の鋳造シミュレーション方法の閉領域
検出ステップのフローチャートである。
【図5】実施例1における鋳造型の様子を示した概略図
である。
【図6】実施例1における鋳造型内への溶湯の充填の様
子と、充填に伴う閉領域の発生を示した概略図である。
【図7】実施例1における鋳造型内への溶湯の充填の様
子と、充填に伴う閉領域の発生を示した概略図である。
【図8】実施例1における鋳造型内への溶湯の充填の様
子と、充填に伴う閉領域の発生を示した概略図である。
【図9】実施例1における鋳造型内への溶湯の充填の様
子と、充填に伴う閉領域の発生を示した概略図である。
【図10】実施例2の適正化方法のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
D…型モデルデータ C、C1、C2、C3…未充填キャビティ要素(未充填
C要素) C’、C2’…充填キャビティ要素(充填C要素) M…型要素(M要素) G…ゲート V…ベントホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 美紀也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5B046 AA05 JA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融した材料の成型に用いる型の形状を
    座標系上に位置づけ、該座標系の空間を複数の微小要素
    に分割する要素作成ステップと、 前記微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置
    する場合には型要素と該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と定義する要素定義ステップ
    と、をもつ前処理工程と、 前記キャビティ要素のそれぞれについて、前記溶融材料
    の充填解析を行う充填解析ステップと、 前記材料が充填されていない前記キャビティ要素のそれ
    ぞれについて、前記型要素及び/又は該材料で充填され
    た該キャビティ要素によって新たに囲繞された閉領域を
    検出し、該閉領域に閉じこめられた気体の量の情報を該
    閉領域に対応づける閉領域検出ステップと、 該閉領域内が溶融材料で充填されて消滅した場合、該閉
    領域が消滅した座標上の点に、該消滅した閉領域に対応
    づけられた該気体量情報が対応づけられ、前記充填解析
    ステップにおいて溶融材料流れ速度に従い移動する仮想
    巻き込み点を設定する仮想巻き込み点設定ステップと、
    をもつ解析工程と、を有することを特徴とする成型シミ
    ュレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記閉領域検出ステップは、 前記閉領域が新たに2以上に分割された領域を再び前記
    閉領域として新たに検出し、 新たに検出された前記閉領域に対応づける前記気体量情
    報として、分割される前の前記閉領域に対応づけられた
    前記気体量情報を新たに検出された該閉領域の体積に応
    じて分割するステップを含む請求項1に記載の成型シミ
    ュレーション方法。
  3. 【請求項3】 前記解析工程の後に、前記仮想巻き込み
    点を対応づけられた前記気体量情報と共に表示する解析
    結果表示工程を有する請求項1又は2に記載の成型シミ
    ュレーション方法。
  4. 【請求項4】 溶融した材料の成型に用いる型の形状を
    座標系上に位置づけ、該座標系の空間を複数の微小要素
    に分割する要素作成手段と、 前記微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置
    する場合には型要素と該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と定義する要素定義手段と、を
    もつ前処理手段と、 前記キャビティ要素のそれぞれについて、前記溶融材料
    の充填解析を行う充填解析手段と、 前記材料が充填されていない前記キャビティ要素のそれ
    ぞれについて、前記型要素及び/又は該材料で充填され
    た該キャビティ要素によって新たに囲繞された閉領域を
    検出し、該閉領域に閉じこめられた気体の量の情報を該
    閉領域に対応づける閉領域検出手段と、 該閉領域内が溶融材料で充填されて消滅した場合、該閉
    領域が消滅した座標上の点に、該消滅した閉領域に対応
    づけられた該気体量情報が対応づけられ、前記充填解析
    手段において溶融材料流れ速度に従い移動する仮想巻き
    込み点を設定する仮想巻き込み点設定手段と、をもつ解
    析手段と、を有することを特徴とする成型シミュレーシ
    ョン装置。
  5. 【請求項5】 前記閉領域検出手段は、 前記閉領域が新たに2以上に分割された領域を再び前記
    閉領域として新たに検出し、 新たに検出された前記閉領域に対応づける前記気体量情
    報として、分割される前の前記閉領域に対応づけられた
    前記気体量情報を新たに検出された該閉領域の体積に応
    じて分割する手段を含む請求項4に記載の成型シミュレ
    ーション装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記仮想巻き込み点を対応づけ
    られた前記気体量情報と共に表示する解析結果表示手段
    を有する請求項4又は5に記載の成型シミュレーション
    装置。
  7. 【請求項7】 溶融した材料の成型に用いる型の形状を
    座標系上に位置づけ、該座標系の空間を複数の微小要素
    に分割する要素作成手段と、 前記微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置
    する場合には型要素と該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と定義する要素定義手段と、を
    もつ前処理手段と、 前記キャビティ要素のそれぞれについて、前記溶融材料
    の充填解析を行う充填解析手段と、 前記材料が充填されていない前記キャビティ要素のそれ
    ぞれについて、前記型要素及び/又は該材料で充填され
    た該キャビティ要素によって新たに囲繞された閉領域を
    検出し、該閉領域に閉じこめられた気体の量の情報を該
    閉領域に対応づける閉領域検出手段と、 該閉領域内が溶融材料で充填されて消滅した場合、該閉
    領域が消滅した座標上の点に、該消滅した閉領域に対応
    づけられた該気体量情報が対応づけられ、前記充填解析
    手段において溶融材料流れ速度に従い移動する仮想巻き
    込み点を設定する仮想巻き込み点設定手段と、をもつ解
    析手段と、を有する成型シミュレーション手段としてコ
    ンピュータを機能させることを特徴とする成型シミュレ
    ーションプログラム。
  8. 【請求項8】 前記閉領域検出手段は、前記閉領域が新
    たに2以上に分割された領域を再び前記閉領域として新
    たに検出し、 新たに検出された前記閉領域に対応づける前記気体量情
    報として、分割される前の前記閉領域に対応づけられた
    前記気体量情報を新たに検出された該閉領域の体積に応
    じて分割する手段を含む請求項7に記載の成型シミュレ
    ーションプログラム。
  9. 【請求項9】 さらに、前記仮想巻き込み点を対応づけ
    られた前記気体量情報と共に表示する解析結果表示手段
    を有する請求項7又は8に記載の成型シミュレーション
    プログラム。
  10. 【請求項10】 溶融した材料の成型に用いる型の形状
    を座標系上に位置づけ、該座標系の空間を複数の微小要
    素に分割する要素作成手段と、 前記微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置
    する場合には型要素と該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と定義する要素定義手段と、を
    もつ前処理手段と、 前記キャビティ要素のそれぞれについて、前記溶融材料
    の充填解析を行う充填解析手段と、 前記材料が充填されていない前記キャビティ要素のそれ
    ぞれについて、前記型要素及び/又は該材料で充填され
    た該キャビティ要素によって新たに囲繞された閉領域を
    検出し、該閉領域に閉じこめられた気体の量の情報を該
    閉領域に対応づける閉領域検出手段と、 該閉領域内が溶融材料で充填されて消滅した場合、該閉
    領域が消滅した座標上の点に、該消滅した閉領域に対応
    づけられた該気体量情報が対応づけられ、前記充填解析
    手段において溶融材料流れ速度に従い移動する仮想巻き
    込み点を設定する仮想巻き込み点設定手段と、をもつ解
    析手段と、を有する成型シミュレーション手段としてコ
    ンピュータを機能させることを特徴とする成型シミュレ
    ーションプログラムを記録したコンピュータ読みとり可
    能な記録媒体。
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