JP2003215092A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP2003215092A JP2002016542A JP2002016542A JP2003215092A JP 2003215092 A JP2003215092 A JP 2003215092A JP 2002016542 A JP2002016542 A JP 2002016542A JP 2002016542 A JP2002016542 A JP 2002016542A JP 2003215092 A JP2003215092 A JP 2003215092A
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正雄 牧
Katsuhiko Uno
克彦 宇野
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孝 丹羽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間にガス濃度検知が可能でしかもヒータ
耐久性の優れた省電力量タイプのガスセンサを提供す
る。 【解決手段】 硝子の絶縁性耐熱基板9の上部に、下部
から順々に積層した発熱体薄膜10と耐熱絶縁性薄膜1
1と耐熱ガス感受膜12を少なくとも備えた構成であ
る。そして、発熱体薄膜10は、直流電源8により階段
状に上昇させた電力値をパルス状に供給されるので、ガ
スセンサはその温度上昇を緩やかにしたステップ状で温
度上昇して、熱衝撃が低減されその耐久信頼性が優れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中の一酸化炭
素や炭化水素の濃度を検出するガスセンサであり、特に
耐久信頼性に優れた省電力量タイプのガスセンサを提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一酸化炭素などに感応するガスセ
ンサが提案されている。その一例としては、図10
(a)に示すようなものがある。アルミナなどの非ガラ
ス質基板1にガラス断熱層2を設け、この上部に酸化ル
テニウムなどの膜状ヒータ3を形成した後、さらにオー
バーコート用ガラス4をさらに積層し、その上部に酸化
スズなどのガス感応部5を順々に積層している。そし
て、膜状ヒータ3には、電力供給源からパルス状の電力
を供給している。
【0003】図10(b)は供給電力の動作波形であ
り、電力(電圧と電流の積)はその値を一定としてパル
ス状に供給されている。図10(c)はガス感応部の温
度過渡特性であり、温度は供給電力と連動してガス感応
部の温度は上昇している。また、アルミナ等の耐熱絶縁
性基板の片面に、酸化ルテニウムや白金等のヒータ膜
と、酸化スズ等のガス感応部を設けた構成のガスセンサ
も知られている。
【0004】一方、Sensors and Actuators B 65
(2000)190−192に記載された酸化錫系ガス
センサに関する文献には、金属ケイ素基板ウエハー(以
下、シリコンウエハーと記す)の上部に、下から順に膜
厚470nmの酸化珪素と膜厚150nmの窒化珪素とか
らなる絶縁微薄膜を形成し、さらにその上部に、下から
順に膜厚30nmの金属チタンと膜厚240nmの白金か
らなるヒータを積層する旨が記載されている。さらに、
学気学会論文誌E.118巻12号.平成10年版の6
02頁には、「シリコン基板に製作させた集積型ガスセ
ンサ」の文献が紹介されている。このガスセンサは、シ
リコンウエハーの表面に熱酸化により酸化珪素からなる
絶縁微薄膜を形成し、その上部に、白金とタングステン
からなるヒータ膜、酸化珪素とアルミナを積層した絶縁
薄膜、酸化スズや酸化鉄さらに酸化タングステンのガス
感応薄膜を、下から順々に積層した構成である。そし
て、白金とタングステンからなるヒータ膜は、その上下
にクロムを形成して耐久性を高めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】350〜500℃等の
高温で動作するガスセンサにおいて省電力量を実現する
ためには、センサのサイズを極力小型化し、内蔵してい
るヒータ膜に大電力を短時間に印加して動作温度まで短
時間に昇温する必要がある。しかしながら、従来の電力
制御技術を用いて省電力量を実現するためには、ガスセ
ンサおよびそのヒータ膜は、その耐久信頼性確保を実現
するために複雑な製膜技術と高度の品質管理技術を必要
とする課題があった。これは、従来の電力制御は、一定
値の電力値をパルス状に供給するため、ガス感応部の温
度が急激に上昇し、この急激温度上昇によりガスセンサ
およびそのヒータ膜が大きな熱衝撃を受け、従来の簡単
な材料管理と製法で製造したガスセンサおよびそのヒー
タ膜は、その耐久信頼性が低下してしまうためである。
例えば、従来の技術を組み合わせて、汎用な耐熱絶縁性
基板の上部にチタンもしくはクロムと白金の積層膜から
なるヒータ膜を形成しても、良好な耐久性は得られず、
ヒータ膜はその抵抗が大きくなってしまう。これは、チ
タンもしくはクロムと白金等を積層してヒータ膜を形成
する場合、耐久性を向上させるに最適な焼成条件がある
ためであり、ヒータ膜の焼成が最適焼成条件になる様
に、ガスセンサを複雑な製膜技術を用いて製造しその品
質を高度な品質管理技術で管理しないと、ヒータ膜は良
好な耐久性は得られない。
【0006】本発明は、前記する従来の課題を解決し
て、簡単な製膜技術と品質管理技術を用いて製造したガ
スセンサを、簡単な電力技術を用いることで耐久信頼性
に優れた小型省電力量タイプとして提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のガスセンサは、絶縁性耐熱基板の上部に下
から順々に積層した発熱体薄膜、耐熱絶縁性薄膜、耐熱
ガス感受膜を備えたセンサ素子と、前記発熱体薄膜に予
め決められた間隔ごとに電力を予め決められた時間だけ
供給する直流電源とを少なくとも備え、直流電源は、電
力値を階段状に上昇させて供給するものとした。
【0008】これにより、発熱体薄膜は、直流電源によ
り予め決められた間隔ごとに予め決められた短時間だけ
大電力を供給されるので、ガスセンサはこの大電力短時
間印加で動作状態になり省電力量タイプとなる。しか
も、直流電源が、電力値を階段状に上昇させて供給して
いるので、ガスセンサはその温度上昇を緩やかにしたス
テップ状で温度上昇して、熱衝撃が低減されその耐久信
頼性が優れる。そのため、耐久信頼性に優れた小型省電
力量タイプのガスセンサを、簡単な製膜技術と品質管理
技術で提供できる。また、ヒータの耐久性が優れている
ので、センサ動作温度が変化することがなくセンサ出力
が長時間安定する利点や、ヒータの抵抗変化検知や抵抗
変化に伴うセンサ出力の変化防止対策に纏わる制御回路
が簡素化できる利点がある。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、絶縁性
耐熱基板の上部に下から順々に積層した発熱体薄膜、耐
熱絶縁性薄膜、耐熱ガス感受膜を備えたセンサ素子と、
前記発熱体薄膜に予め決められた間隔ごとに電力を予め
決められた時間だけ供給する直流電源とを少なくとも備
え、前記直流電源は、電力値を階段状に上昇させて供給
するようにした。
【0010】これにより、発熱体薄膜は、直流電源によ
り予め決められた間隔ごとに予め決められた短時間だけ
大電力を供給されるので、ガスセンサはこの大電力短時
間印加で動作状態になり省電力量タイプとなる。しか
も、直流電源が、電力値を階段状に上昇させて供給して
いるので、ガスセンサはその温度上昇を緩やかにしたス
テップ状で温度上昇して、熱衝撃が低減されその耐久信
頼性が優れる。そのため、耐久信頼性に優れた小型省電
力量タイプのガスセンサを、簡単な製膜技術と品質管理
技術で提供できる。
【0011】請求項2に記載の発明は、直流電源が、各
々の階段初期は電力値を緩やかに上昇させて供給するよ
うにした。これにより、直流電源が、電力値を階段状に
上昇させ、しかも各々の階段初期は電力値を緩やかに上
昇させて供給するので、発熱体薄膜は、その温度上昇を
一層緩やかにしたステップ状で温度上昇して熱衝撃が一
層低減される。そのため、発熱体薄膜は耐久信頼性が一
層優れる。
【0012】請求項3に記載の発明は、直流電源が、第
1階段の初期において電流値を徐々に大きくして供給
し、それ以後は電流値を予め決められる変動範囲内で供
給するようにした。これは、第1階段の初期において直
流電源が、電流値を徐々に大きくして供給し、それ以後
は電流値を予め決められた変動範囲内で供給するので、
発熱体薄膜は、一層緩やかにしたステップ状で温度上昇
して熱衝撃が一層低減され、その耐久信頼性が一層優れ
る。
【0013】請求項4に記載の発明は、直流電源が、電
圧値を階段状に上昇させ、しかも各々の階段初期はその
値を緩やかに上昇させて供給するようにした。これによ
り、直流電源が、電圧値を階段状に上昇させ、しかも各
々の階段初期は電圧値を緩やかに上昇させて供給するの
で、各々の階段初期における電流値は徐々に大きくなる
挙動となる。このため、発熱体薄膜は、一層緩やかにし
たステップ状で温度上昇して熱衝撃が一層低減され、そ
の耐久信頼性が一層優れる。
【0014】請求項5に記載の発明は、直流電源が、電
圧値を2段階で供給し、前段の最終値の電圧値を、後段
における最終値の電圧値の0.40〜0.95倍とし
た。これにより、センサ素子およびその発熱体は、1ス
テップ目で最終電圧値の約0.40〜0.95倍に相当
する中間温度に到達した後、2ステップ目以降で最終動
作温度に到達するため熱衝撃が一層低減され、センサ素
子およびその発熱体はその耐久信頼性が一層優れる。ま
た、設定される電圧が2段階であるため、直流電源の制
御が簡単になる利点がある。
【0015】請求項6に記載の発明は、発熱体薄膜が、
白金を主成分とするヒータ主薄膜と、前記ヒータ主薄膜
より膜厚を薄くしてその下部に配置されたチタンもしく
はジルコニウムもしくはクロムの少なくとも1種の材料
を主成分とする金属ヒータ補助微薄膜とで構成されると
ともに、絶縁性耐熱基板、耐熱絶縁性薄膜および耐熱ガ
ス感受膜を少なくとも650℃を越える耐熱性を有する
材料とした。
【0016】絶縁性耐熱基板、耐熱絶縁性薄膜および耐
熱ガス感受膜は、650℃以上の耐熱性を有する材料で
あるため、発熱体薄膜は650℃以上での焼成が可能で
ある。チタンやジルコニウムさらにクロムの金属ヒータ
補助微薄膜は、接合性と展性に優れた材料であり、65
0℃以上で焼成すると、ヒータ主材料である白金に良好
に接合して展性を持つ発熱体薄膜が得られる。省電力実
現のため大電力を短時間に印加すると、発熱体薄膜は短
時間に動作温度まで温度上昇して熱膨張し、その上下に
配置された絶縁性耐熱基板や耐熱絶縁性薄膜も同時に温
度上昇して熱膨張するが、この積層型の発熱体薄膜は、
この熱膨張に良好に追随して剥離を生じることがなく、
優れた耐熱衝撃性を示し抵抗変化が発生しない。また、
その上部に積層された耐熱ガス感受膜は、耐熱絶縁性薄
膜の薄膜を介して発熱体薄膜で発生した熱が効果的に伝
達され、短時間で動作状態となりガス濃度が検知可能と
なる。
【0017】請求項7に記載の発明は、絶縁性耐熱基板
として転移温度が少なくとも650℃を越える硝子材と
した。これにより、熱伝導率が非常に小さい硝子材の絶
縁性耐熱基板であるので、発熱体薄膜で発生した熱は、
絶縁性耐熱基板に僅かしか伝達されず、その多くが耐熱
ガス感受膜に伝達される。そのため、動作温度まで一層
少ない消費電力量で到達でき、消費電力量を一層低減し
たガスセンサが実現できるとともに、発熱体薄膜は、消
費電力が小さいので印加される電圧電流値が小さく、優
れた耐久特性が得られる。また、絶縁性耐熱基板は、圧
縮応力に非常に強い性質を有する硝子材であるので、発
熱に起因する熱膨張に良好に追随し、このことで発熱体
薄膜は、一層優れた耐久特性が得られる。一方、発熱体
薄膜は、600℃近辺で焼成すると良好な接合性と展性
が得られる特性があるが、転移温度(急激な体積変化が
起こる温度のこと)が650℃以上である硝子材の絶縁
性耐熱基板にすると、発熱体薄膜をこの硝子材の転移温
度を越えない様に焼成することで、絶縁性耐熱基板は急
激な体積変化(転移)を起こすことがなくなり、このこ
とで、発熱体薄膜は絶縁性耐熱基板に良好に接着してさ
らに一層優れた耐久特性が得られる。
【0018】請求項8に記載の発明は、絶縁性耐熱基板
が水酸基を0.20wt%超えないで含有する石英硝子で
ある。これにより、熱伝導率が非常に小さい石英硝子の
絶縁性耐熱基板であるので、発熱体薄膜で発生した熱
は、絶縁性耐熱基板に僅かしか伝達されずにその多くが
耐熱ガス感受膜に伝達され、動作温度まで極めて少ない
電力量で到達でき、消費電力量を極めて低減したガスセ
ンサが実現できる。しかも、石英硝子は熱膨張係数が非
常に小さいので、絶縁性耐熱基板の熱膨張が小さくな
り、これにともない発熱体薄膜は絶縁性耐熱基板に良好
に接着して優れた耐久特性が得られる。また、石英硝子
は転移温度が1075℃と耐熱性に非常に優れているの
で、絶縁性耐熱基板に使用すると、発熱体薄膜や耐熱絶
縁性薄膜さらに耐熱ガス感受膜は、焼成温度に関する制
約が減少し簡単な製法で製膜できる。さらに、石英硝子
に含有される水酸基を0.20wt%未満としたため、チ
タンやジルコニウムやクロムの金属ヒータ補助薄膜が石
英硝子製の絶縁性耐熱基板に一層良好に接着して一層優
れた耐久特性が得られる。
【0019】請求項9に記載の発明は、絶縁性耐熱基板
が、その中心線表面粗さが0.05〜1μmであるとし
た。中心線表面粗さが0.05〜1μmの絶縁性耐熱基
板にすると、発熱体薄膜が一層良好に接合して熱膨張に
良好に追随できるので、剥離を生じることがなく、一層
優れた耐久特性が得られる。
【0020】請求項10に記載の発明は、耐熱絶縁性薄
膜は転移温度が少なくとも650℃を越える硝子材とし
た。耐熱絶縁性薄膜は、圧縮応力に非常に強い性質を有
する硝子材にすると、発熱による熱膨張に良好に追随す
るので、一層優れた耐久特性の発熱体薄膜が得られる。
一方、発熱体薄膜は、600℃近辺で焼成すると良好な
接合性と展性が得られる特性があるが、転移温度(急激
な体積変化が起こる温度のこと)が650℃以上である
硝子材の耐熱絶縁性薄膜にすると、発熱体薄膜をこの硝
子材の転移温度を越えない様に焼成することで、耐熱絶
縁性薄膜は急激な体積変化(転移)を起こすことがなく
なり、このことで、発熱体薄膜は耐熱絶縁性薄膜に良好
に接着して一層優れた耐久特性が得られる。
【0021】請求項11に記載の発明は、耐熱絶縁性薄
膜を石英硝子とした。石英硝子は、白金のヒータ主薄膜
と良好に接合する性質があるので、耐熱絶縁性薄膜とし
て発熱体薄膜の側に配置すると発熱体薄膜に良好に接合
する。また、圧縮応力に非常に強い性質を有するととと
もに熱膨張係数が非常に小さいので、発熱による熱膨張
に良好に追随して、発熱体薄膜は一層優れた耐久特性が
得られる。
【0022】請求項12に記載の発明は、耐熱ガス感受
膜は、酸素イオン導電性固体電解質薄膜と、前記酸素イ
オン導電性固体電解質薄膜の上部に配置した通気性の第
1電極薄膜および第2電極薄膜と、前記第1電極薄膜を
覆って積層した通気多孔性の酸化触媒膜を少なくとも備
え、前記酸素イオン導電性固体電解質薄膜はその熱伝導
率が1〜7W/mKの材料とした。酸素イオン導電性固体電
解質薄膜は、その熱伝導率を1〜7W/mKとすると良好な
放熱薄膜として働く。そのため、発熱体薄膜はその局部
温度上昇が抑制され一層優れた耐久特性が得られる。
【0023】請求項13に記載の発明は、酸化触媒膜
は、その熱伝導率が1〜25W/mKの材料とした。酸化触
媒膜はその熱伝導率を1〜25W/mKとすると良好な放熱
薄膜として働く。そのため、発熱体薄膜はその局部温度
上昇が抑制され一層優れた耐久特性が得られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0025】(実施例1)図1、図2は本発明の実施例
1であるガスセンサを示している。ガスセンサは、図1
(a)のように、センサ素子7と直流電源8を少なくと
も備えている。センサ素子7は、絶縁性耐熱基板9と、
この絶縁性耐熱基板9の上部に下から順々に積層した発
熱体薄膜10と耐熱絶縁性薄膜11と耐熱ガス感受膜1
2を少なくとも備えた構成である。また、直流電源8
は、発熱体薄膜10と電気的に導通しており、発熱体薄
膜10に予め決められた間隔ごとに電力を予め決められ
た時間だけ供給するものである。また、発熱体薄膜10
に供給する電力値を階段状に上昇させている。これを図
1(b)に示している。
【0026】そして、図2は電力値を階段状に上昇させ
る際の電流特性および電圧特性さらに発熱体薄膜の温度
過渡特性を示している。
【0027】ここで、本実施例におけるセンサ素子7を
試作しその効果の確認を行った。
【0028】絶縁性耐熱基板9は、石英硝子の板であり
2mm角×厚み0.3mmの寸法を有する。その物性値は、
熱膨張係数が0.5×10-6(1/deg)、熱伝導率が
1.7W/mK、転移温度が1075℃、軟化点が1580
℃である。石英硝子は、その組成は酸化珪素が99.9
9%で水酸基が0.01%弱含有されており、表面を研
磨して中心線表面粗さが0.05〜0.2μmである。
なお、特に言及しない限り以後はこの材質を使用した。
【0029】発熱体薄膜10は、下部に配置したクロム
とその上部に配置した白金の積層膜で構成されている。
クロムは、スパッタ法を用いて膜厚約0.005μmを
形成したものであり、その熱膨張係数は6.2×10-6
(1/deg)である。白金は、スパッタ法を用いて膜厚約
0.5μmの白金の抵抗膜を形成したものであり、その
熱膨張係数が9×10-6(1/deg)、熱伝導率が69.
5W/mKである。
【0030】耐熱絶縁性薄膜11は、石英ガラスをスパ
ッタ法により形成した2μm膜厚であり、発熱体薄膜1
0の上部に積層されている。その物性値は、熱膨張係数
が0.5×10-6(1/deg)、熱伝導率が1.7W/mKで
ある。石英ガラスの耐熱絶縁性薄膜11を発熱体薄膜1
0の上部に積層したのち、大気中で1000℃にて1時
間焼成した。
【0031】耐熱ガス感受膜12は、酸素イオン導電性
固体電解質薄膜13と、その上部同一面に形成されてい
る通気性の第1電極薄膜14および第2電極薄膜15
と、第1電極薄膜14に積層した通気多孔性の酸化触媒
膜16で構成される。酸素イオン導電性固体電解質薄膜
13は、酸化イットリウム8モル%と酸化ジルコニウム
92モル%の固溶体である安定化ジルコニア体であり、
スパッタ法を用いて形成された約2μm膜厚が耐熱絶縁
性薄膜11に積層されている。その物性値は、熱膨張係
数が10×10-6(1/deg)、熱伝導率が5W/mKであ
る。第1電極薄膜14および第2電極薄膜15は、白金
をスパッタして形成した白金の通気性多孔質薄膜であ
り、酸素イオン導電性固体電解質薄膜13の上部同一表
面に約0.5μmの膜厚で形成されている。酸化触媒膜
16は、白金触媒をアルミナシリカ系接着材の表面に担
持させた通気性の多孔質膜であり、第1電極薄膜14の
上部に約20μmの膜厚で積層されている。
【0032】最後に、耐熱ガス感受膜12および発熱体
薄膜10に白金リード線を接続したのち、実装ケースに
収納してセンサ素子7は完成である。発熱体薄膜10
は、接続した白金リード線を介して直流電源8と電気的
に導通しており、電圧電流の印加で加熱されるととも
に、この発熱体薄膜10の加熱で耐熱ガス感受膜12か
ら発せられるセンサ出力は、電圧計(記載せず)で測定
する様にした。
【0033】上記構成の耐熱ガス感受膜12は固体電解
質型と称されており、その一酸化炭素ガスの検知メカニ
ズムを説明する。まず、ガスセンサ素子7は、発熱体薄
膜10により400℃まで加熱させる。酸化触媒膜16
の表面では、一酸化炭素ガスはその触媒作用で酸素ガス
と反応して二酸化炭素ガスとなり消耗して無くなるが、
酸素濃度はその濃度が圧倒的に高いため略雰囲気濃度の
ままで第1電極薄膜14に到達する。一方、他方の第2
電極薄膜15の表面では、その触媒作用で一酸化炭素ガ
スと酸素ガスが反応して二酸化炭素ガスとなり、表面に
おける酸素ガス濃度が減少する。このため、酸素濃度に
着目すると、第1電極薄膜14側の方が第2電極薄膜1
5より高濃度となり、第1電極薄膜14側より第2電極
薄膜15に向かって、酸素ガスが酸素イオン導電性固体
電解質薄膜13の中を酸素イオンとなって移動し、この
酸素移動によって起電力が発生する。この起電力がセン
サ出力であり、一酸化炭素ガス濃度の対数値に略比例し
た値が得られる。
【0034】本発明の効果判定を行った。その結果を
(表1)に示す。発熱体薄膜10の抵抗変化率は、直流
電源8が発熱体薄膜10に直流電圧電流を印加して動作
温度400℃まで10ミリ秒で到達したのち、電源を切
るON−OFF試験を10万回行った際の、実験前後の
抵抗値より算出した値である。
【0035】本発明では、直流電源8が発熱体薄膜10
に供給する電力を、図1(b)に記載したように階段状
に上昇させている。
【0036】比較例は、供給する電力を穏やかに1段で
上昇させている。従来例は、供給する電力を初期から末
期まで同一値としている。
【0037】
【表1】
【0038】本発明は、発熱体薄膜10の抵抗が増加し
にくい。これは、直流電源8が電力値を階段状に上昇さ
せて発熱体薄膜10に供給するので、ガスセンサはその
温度上昇を緩やかにしたステップ状で温度上昇して、熱
衝撃が低減される。そのため、発熱体薄膜10は耐久信
頼性が一層優れる。なお、特に断らない限り、以後の検
討はこの電力供給条件で行なった。
【0039】発熱体薄膜10は、少量のロジウムやパラ
ジウム等が20重量%以下で混合された白金の80重量
%以上を主成分とする白金系金属、酸化ルテニウムを主
成分とした金属酸化物、酸化ジルコニウムを主成分とし
た金属酸化物、ケイ化モリブデンを主成分とした無機材
料、クロムを10〜25%含有し残部大半がニッケルで
あるニッケルクロム系合金、クロムを10〜30%含有
し必要に応じてアルミニウムを1〜8%添加する場合も
あり、残部大半が鉄である鉄クロム系合金などの発熱材
料が有効であった。また、これら上記の発熱材料よりな
るヒータ主薄膜17の下部に、その膜厚を薄くしてチタ
ンもしくはジルコニウムまたはクロムの少なくとも1種
の材料を主成分とする金属ヒータ補助微薄膜18を積層
して発熱体薄膜10とすると、上記の発熱材料だけの発
熱体薄膜と比較して上記検討実験での抵抗変化率が1/
(100〜500)に減少しており、優れた耐久性を持
っていた。また、これら発熱材料の中で特に白金および
前述の白金系金属は、前述の金属ヒータ補助微薄膜18
との組み合わせにおいて、最も優れた耐久性を持ってお
り、パルス通電用として最適であった。
【0040】絶縁性耐熱基板9は、硝子材、表面に結晶
化硝子膜を配置した耐熱基板、アルミナや窒化珪素など
のセラミック板が有効であった。パルス通電における消
費電力量は、これら絶縁性耐熱基板9の中で硝子材が最
も小さく、表面に結晶化硝子膜を配置した耐熱基板、セ
ラミック板の順にその値が大きくなった。これは、絶縁
性耐熱基板9の材料の熱伝導率と相関があり、熱伝導率
が小さい硝子材ほど絶縁性耐熱基板9が加熱されにくい
ので消費電力量が小さく、熱伝導率が大きいセラミック
板ほど絶縁性耐熱基板9が多く加熱されるので消費電力
量が大きい傾向にあった。また、硝子材の中で石英硝子
は、耐熱性に優れており、しかも熱伝導率および熱膨張
係数が最も小さい理由から消費電力量が最も小さいの
で、パルス通電用の絶縁性耐熱基板9として最適であっ
た。そして、さらに石英硝子の上部に、前述の金属ヒー
タ補助微薄膜18と白金系金属とを積層した発熱体薄膜
10は、抵抗安定性に優れており最も優れた耐久性を示
した。
【0041】耐熱絶縁性薄膜11は、アルミナや窒化珪
素などのセラミックおよび硝子の印刷膜、スパッタ膜、
蒸着膜、ゾルゲル膜が有効である。
【0042】ガス感受素子薄膜12は、酸化スズや酸化
鉄さらに酸化タングステンなどの金属酸化物半導体膜、
固体電解質型耐熱ガス感受膜が有効である。ガス感受素
子薄膜12が固体電解質型の場合、酸素イオン導電性固
体電解質薄膜は、酸化イットリウム3モル%と酸化ジル
コニウム97モル%の部分安定化ジルコニア体に代表さ
れる各種ジルコニア系酸素イオン導電性固体電解質やセ
リア系酸素イオン導電性固体電解質のスパッタ膜、蒸着
膜、ゾルゲル膜が有効である。第1電極薄膜14および
第2電極薄膜15は、白金などの貴金属もしくは酸素イ
オン導電性金属酸化物の通気性印刷膜およびスパッタ膜
もしくは蒸着膜が有効である。酸化触媒膜16は、結晶
化硝子などの無機接着材に白金等の貴金属もしくは金属
酸化物を混合させた通気性多孔質膜が有効である。
【0043】(実施例2)実施例2は、直流電源8が電
力値を階段状に上昇させて発熱体薄膜10に供給する方
法について検討した。その検討結果を(表2)に示す。
発熱体薄膜10の抵抗変化率は、前述と同じである。
【0044】本発明は、直流電源8が発熱体薄膜10に
供給する電力を、図1(b)に記載したように階段状に
上昇させ、しかも各々の階段初期は電力値を緩やかに上
昇させて供給している。
【0045】比較例は、電力を階段状に上昇させている
が、各々の階段において供給する電力を初期から末期ま
で同一値としている。
【0046】
【表2】
【0047】本発明は、発熱体薄膜10の抵抗が増加し
にくい。これは、直流電源8が発熱体薄膜10に電力値
を階段状に上昇させ、しかも各々の階段初期は電力値を
緩やかに上昇させて供給するので、ガスセンサはその温
度上昇を一層緩やかにしたステップ状で温度上昇して、
熱衝撃が一層低減される。そのため、発熱体薄膜10は
耐久信頼性が一層優れる。
【0048】(実施例3)実施例3は、直流電源8が電
力値を階段状に上昇させて発熱体薄膜10に供給するた
めの電流供給方法について検討した。その検討結果を
(表3)に示す。発熱体薄膜10の抵抗変化率は、前述
と同じである。
【0049】本発明は、直流電源8が発熱体薄膜10に
供給する電流を、図2(a)に記載したように第1階段
の初期において電流値を徐々に大きくして供給し、それ
以後は電流値を予め決められる変動範囲内で供給してい
る。
【0050】比較例は、第1階段の初期において電流値
を徐々に小さくして供給し、それ以後は電流値を予め決
めた変動範囲に制御して供給している。
【0051】
【表3】
【0052】本発明は、発熱体薄膜10の抵抗が増加し
にくい。これは、第1階段の初期において、直流電源8
が発熱体薄膜10に電流値を徐々に大きくして供給し、
それ以後は電流値を予め決められた変動範囲内で供給す
るので、流れる電流に起因する発熱体薄膜10の劣化が
減少する。これとともに発熱体薄膜10は一層緩やかに
したステップ状で温度上昇して、熱衝撃が一層低減され
る。そのため、発熱体薄膜10は耐久信頼性が一層優れ
る。
【0053】一方、比較例は、第1階段の初期におい
て、電流値を徐々に小さくして供給するので、流れる電
流に起因する発熱体薄膜10の劣化が幾分存在する。そ
のため、発熱体薄膜10は耐久信頼性が少し低下し、抵
抗が増加している。
【0054】(実施例4)実施例4は、直流電源8が電
力値を階段状に上昇させて発熱体薄膜10に供給するた
めの電圧供給方法について検討した。その検討結果を
(表4)に示す。発熱体薄膜10の抵抗変化率は、前述
と同じである。
【0055】本発明は、図2(b)に記載したように、
直流電源8が発熱体薄膜10に供給する電圧値を、階段
状に上昇させしかも各々の階段初期はその値を緩やかに
上昇させている。
【0056】比較例は、電圧を階段状に上昇させている
が、各々の階段において供給する電圧を初期から末期ま
で同一値としている。
【0057】
【表4】
【0058】本発明は、発熱体薄膜10の抵抗が増加し
にくい。これは、直流電源8が発熱体薄膜10に電圧値
を階段状に上昇させ、しかも各々の階段初期は電圧値を
緩やかに上昇させて供給するので、各々の階段初期にお
ける電流値は徐々に大きくなる挙動となる。従って、流
れる電流に起因する発熱体薄膜10の劣化が減少すると
ともに、発熱体薄膜10が一層緩やかにしたステップ状
で温度上昇して、熱衝撃が一層低減され、発熱体薄膜1
0は耐久信頼性が一層優れる。
【0059】(実施例5)実施例5は、直流電源8が電
力値を階段状に上昇させて発熱体薄膜10に供給するた
めの電圧供給方法についてさらに詳細に検討した。
【0060】検討は、図2(b)に記載したように、直
流電源8が発熱体薄膜10に供給する電圧値を2段階で
上昇させ、しかも各々の階段初期はその値を緩やかに上
昇させて供給する方法で行なった。そして、前段最終値
の電圧値を、後段最終値の電圧値の何倍にすると、耐久
信頼性が優れる発熱体薄膜が実現できるか、詳細に検討
した。
【0061】その検討結果を図3に示す。発熱体薄膜1
0の抵抗変化率は、前述と同じである。図3の様に、前
段最終値の電圧値を、後段最終値の電圧値の0.40〜
0.95倍にすると、発熱体薄膜10の抵抗が増加しに
くく、耐久信頼性が優れる発熱体薄膜10が得られるこ
とがわかる。この理由は、発熱体薄膜10は、1ステッ
プ目で最終電圧値の約0.40〜0.95倍に対応する
中間温度に到達した後、2ステップ目以降で最終動作温
度に到達するためであり、この電圧波形により熱衝撃が
一層低減され、その耐久信頼性が一層優れる発熱体薄膜
が得られる。
【0062】一方、前段最終値の電圧値を、後段最終値
の電圧値の0.40倍未満または0.95倍以上にする
と、発熱体薄膜10の抵抗が増加して耐久信頼性に優れ
る発熱体薄膜が得られにくかった。
【0063】(実施例6)実施例6は、発熱体薄膜10
の材質について検討した。
【0064】検討は、石英硝子の絶縁性耐熱基板9を用
い、その上部に構成および材質の異なる発熱体薄膜10
を形成した後、さらにその上部に石英硝子からなる耐熱
絶縁性薄膜11を積層して、最後に、前述の固体電解質
型の耐熱ガス感受膜12を積層してガスセンサとしてい
る。
【0065】本発明1の発熱体薄膜10は、膜厚0.5
μmの白金からなるヒータ主薄膜17と、このヒータ主
薄膜17の下部に配置された膜厚0.005μmのチタ
ンからなる金属ヒータ補助微薄膜18で構成されてい
る。
【0066】本発明2の発熱体薄膜10は、膜厚0.5
μmの白金からなるヒータ主薄膜17と、このヒータ主
薄膜17の下部に配置された膜厚0.005μmのジル
コニウムからなる金属ヒータ補助微薄膜18で構成され
ている。
【0067】本発明3の発熱体薄膜10は、膜厚0.5
μmの白金からなるヒータ主薄膜17と、このヒータ主
薄膜17の下部に配置された膜厚0.005μmのクロ
ムからなる金属ヒータ補助微薄膜18で構成されてい
る。
【0068】従来例の発熱体薄膜は、膜厚0.5μmの
白金からなるヒータ主薄膜だけである。
【0069】各種の発熱体薄膜の検討結果を(表5)に
示す。発熱体薄膜の抵抗変化率は、前述と同じである。
【0070】
【表5】
【0071】本発明1〜3は、白金のヒータ主薄膜17
と、白金薄膜より膜厚を薄くしてその下部に配置された
チタンもしくはジルコニウムもしくはクロムより選択し
た少なくとも1種材料を主成分とする金属ヒータ補助微
薄膜18とで構成された発熱体薄膜10であり、優れた
耐久性を持つことがわかる。この優れた耐久性は、次の
理由による。白金は展性および耐熱性に優れた材料で、
チタンやジルコニウムさらにクロムは接合性に優れ良好
な展性を持つ材料である。これらは積層されると良好に
接合して展性を持つ発熱体薄膜が得られ、この発熱体薄
膜10は、絶縁性耐熱基板9や耐熱絶縁性薄膜11にも
良好に接合する。これは、通電すると、発熱体薄膜10
は短時間に動作温度まで温度上昇して熱膨張し、その上
下に配置された絶縁性耐熱基板9や耐熱絶縁性薄膜11
も同時に温度上昇して熱膨張するが、絶縁性耐熱基板9
や耐熱絶縁性薄膜11の熱膨張に、積層膜とした発熱体
薄膜は良好に追随して剥離や断線を生じることがないた
めである。また、本発明1〜3は、その上部の耐熱ガス
感受膜12が、耐熱絶縁性薄膜11の薄膜を介して発熱
体薄膜10で発生した熱が効果的に伝達されるので、1
0ミリ秒の通電で動作状態となって一酸化炭素ガス濃度
が検知可能となり、その電力量は18mW秒であった。
【0072】なお、ヒータ主薄膜17は、少量のロジウ
ムやパラジウム等が20重量%以下で混合された白金の
80重量%以上を主成分とする白金系金属が有効であ
る。
【0073】次に、耐久性の優れた発熱体薄膜10を得
るための最適な焼成条件について検討した。まず、発熱
体薄膜10の焼成方法について検討した。検討は、石英
硝子の絶縁性耐熱基板9を用いて行った。まずその上部
に、チタンもしくはジルコニウムもしくはクロムからな
る金属ヒータ補助微薄膜18と、白金からなるヒータ主
薄膜17を、順々に積層して発熱体薄膜10を形成し
た。そして、その上部に、石英硝子からなる耐熱絶縁性
薄膜11を積層し、焼成温度を変えて焼成した。その結
果、発熱体薄膜10は、600℃以上で焼成すると抵抗
変化率が小さく、優れた耐久特性を有することが判明し
た。これは、600℃以上の焼成により絶縁性耐熱基板
9や耐熱絶縁性薄膜11と良好に接合して展性を持つ発
熱体薄膜10が得られるためである。特に600〜10
50℃焼成は、最も耐久性の優れた発熱体薄膜が得られ
た。一方、550℃焼成は、絶縁性耐熱基板9や耐熱絶
縁性薄膜11と良好に接合しないため、展性を持つ発熱
体薄膜が得られにくく、抵抗変化率が少し大きくなって
いた。また、チタンもしくはジルコニウムもしくはクロ
ムからなる金属ヒータ補助微薄膜18の膜厚は、300
〜20Åが適正であり、特に100〜30Åは最適であ
った。一方、白金からなるヒータ主薄膜17の膜厚は、
0.3〜1.0μmが適正であり、特に0.4〜0.7
μmは最適であった。
【0074】さて、発熱体薄膜10の最適焼成温度が6
00℃以上であるという結果は、金属ヒータ補助微薄膜
18として用いるチタンおよびジルコニウムもしくはク
ロムの材料物性から得られる結果であり、この材料を使
用する限り、その値は大きく変化しない結果である。こ
の優れた耐久性を実現する発熱体薄膜10の最適焼成温
度600℃以上を実現するためには、ガスセンサを構成
する絶縁性耐熱基板9と耐熱絶縁性薄膜11と耐熱ガス
感受膜12は、この最適焼成温度600℃より充分に余
裕のある耐熱性が必要であり、その耐熱温度条件を検討
した結果、少なくとも650℃を越える耐熱性を必要で
あることが判明した。
【0075】なお、比較のため、シリコンウエハーの表
面に酸化珪素と窒化珪素とからなる絶縁微薄膜を形成し
た絶縁性耐熱基板9を使用し、その上部に下部から順々
にチタンと白金を積層した従来型の発熱体薄膜を有する
ガスセンサを試作し、ON−OFF試験を行ったとこ
ろ、この従来型の発熱体薄膜は1万回で断線してしまっ
た。この原因は、このシリコンウエハー系の基板は、耐
熱性がせいぜい300〜400℃前後であり、センサ製
造における600℃の熱付与により、その表面に密着力
の乏しい新たな酸化物を著しく生成させたため、パルス
通電中に発熱体薄膜が剥離して断線したためである。こ
のことより以後は、ガスセンサを構成する材料は、少な
くとも650℃を越える耐熱性を必要であるとして検討
を進めた。
【0076】(実施例7)実施例7は、絶縁性耐熱基板
9に用いる硝子の物性について検討した。硝子は、熱伝
導率が非常に小さい絶縁性耐熱基板であるため、発熱体
薄膜10で発生した熱が絶縁性耐熱基板9に僅かしか伝
達されず、その多くが耐熱ガス感受膜12に伝達される
ので、動作温度400℃まで少ない電力で到達でき、消
費電力量を低減したガスセンサが実現できる利点があ
る。また、硝子は、その材料組成の制約より熱膨張係数
10×10-6(1/deg)が現在の技術ではその製造可能
な上限値であり、大部分の硝子はこの値以下の熱膨張係
数を有する。一方、発熱体薄膜10は白金を主成分とす
るため、その熱膨張係数は10×10-6(1/deg)であ
る。発熱体薄膜10は発熱すると熱膨張するが、この発
熱体薄膜10より熱膨張係数が小さい硝子からなる絶縁
性耐熱基板9は僅かしか熱膨張せず、この結果、絶縁性
耐熱基板9には圧縮応力がかかるが、硝子には圧縮応力
に非常に強い性質があるので、絶縁性耐熱基板9は熱膨
張に良好に追随して破損しない利点もある。しかしなが
ら、硝子は、温度を上昇させるとその熱膨張係数に従が
って一定割合で膨張する際に、或る温度を境にその体積
が急激に膨張する性質がある。この体積が急激に膨張す
る温度を転移温度と言い、この体積急激膨張により、そ
の上部に積層した発熱体薄膜10などが損傷されること
が懸念されるので、この転移温度の影響について検討し
た。
【0077】検討は、材質を異ならせてその転移温度を
変化させた絶縁性耐熱基板9を用いその上部に、クロム
からなる金属ヒータ補助微薄膜18と白金からなるヒー
タ主薄膜17を順々に積層して発熱体薄膜10とし、石
英硝子からなる耐熱絶縁性薄膜10をさらに積層して、
最後に、前述の固体電解質型の耐熱ガス感受膜12を積
層し、ガスセンサとした。
【0078】図4は、硝子の材質を異ならせて転移温度
を変化させ、発熱体薄膜10の抵抗変化率を測定したも
のであり、転移温度と抵抗変化率の相関特性である。発
熱体薄膜10の抵抗変化率は、実装ケースの端子に直流
電圧電流を印加して発熱体薄膜10を動作温度400℃
まで10ミリ秒で上昇させたのち、電源を切るON−O
FF試験を10万回行った際の抵抗変化率である。
【0079】本発明1の絶縁性耐熱基板9は、石英硝子
であり、転移温度は1075℃、熱膨張係数は0.5×
10-6(1/deg)である。
【0080】本発明2の絶縁性耐熱基板9は、96%珪
酸硝子であり、転移温度は890℃、熱膨張係数は0.
8×10-6で(1/deg)である。
【0081】本発明3の絶縁性耐熱基板9は、硼珪酸ア
ルミナ硝子であり、転移温度は850℃、熱膨張係数は
1.3×10-6で(1/deg)である。
【0082】本発明4の絶縁性耐熱基板9は、結晶化硝
子であり、転移温度は750℃、熱膨張係数は9.4×
10-6で(1/deg)である。
【0083】本発明5の絶縁性耐熱基板9は、アルミノ
珪酸硝子であり、転移温度は650℃、熱膨張係数は
4.2×10-6で(1/deg)である。
【0084】比較例の絶縁性耐熱基板9は、ソーダ石灰
硝子であり、転移温度は620℃、熱膨張係数は5.2
×10-6で(1/deg)である。
【0085】図4よりわかるように、発熱体薄膜10の
抵抗変化率は、絶縁性耐熱基板9に用いる硝子材の転移
温度が、650℃を境に変化することがわかる。本発明
1〜5は、絶縁性耐熱基板9がその転移温度が650℃
を越える硝子材であるため、最適焼成温度の600℃で
発熱体薄膜を焼成しても、発熱体薄膜10は絶縁性耐熱
基板9に良好に接着して優れた耐久特性が得られる。ま
た、熱伝導率が非常に小さい硝子材の絶縁性耐熱基板9
であるので、発熱体薄膜10で発生した熱は、絶縁性耐
熱基板9に僅かしか伝達されず、その多くが耐熱ガス感
受膜12に伝達される。そのため、動作温度まで少ない
電力で到達でき、消費電力を一層低減したガスセンサが
実現できる。また、発熱体薄膜10は、消費電力が小さ
いので印加される電圧電流値が小さくなり、一層優れた
耐久特性が得られる効果が生じている。
【0086】一方、比較例のように620℃の転移温度
を有する硝子材を絶縁性耐熱基板9として使用すると、
最適焼成温度600℃で発熱体薄膜を焼成しても、発熱
体薄膜が絶縁性耐熱基板に良好に接着せず幾分の耐久性
低下が観察される。これは、硝子材の転移温度620℃
が、発熱体薄膜の焼成温度600℃に近い温度であるた
め、硝子材の転移(急激な体積変化が起こること)によ
り発熱体薄膜の接着が阻害されるためである。
【0087】なお、発熱体薄膜10として、白金系のヒ
ータ主薄膜とその下部に少なくとも配置されたチタンや
ジルコニウムやクロムの金属ヒータ補助微薄膜を積層し
た構成を用いても、同様な効果が得られた。
【0088】(実施例8)前述の実施例7の結果より、
絶縁性耐熱基板9に石英硝子を用いると優れた耐久特性
を持つことがわかる。そこで、実施例8は、絶縁性耐熱
基板9に用いる石英硝子の組成について検討した。石英
硝子は、珪酸(SiO2)を主成分とする硝子である
が、水酸基(OH基と称す)を微量含有する。そこで、
水酸基の含有量を異ならした石英硝子の絶縁性耐熱基板
を用い、その影響の解析を行った。
【0089】検討は、水酸基の含有量を異ならした石英
硝子の絶縁性耐熱基板9を用いその上部に、チタンから
なる金属ヒータ補助微薄膜18と白金からなるヒータ主
薄膜17を順々に積層して発熱体薄膜10とし、石英硝
子からなる耐熱絶縁性薄膜11をさらに積層して焼成
し、最後に、前述の固体電解質型の耐熱ガス感受膜12
を積層したガスセンサで行った。
【0090】本発明1の絶縁性耐熱基板9は、0.01
wt%の水酸基を含有する石英硝子であり、その安全使用
温度は1050℃である。
【0091】本発明2の絶縁性耐熱基板9は、0.04
wt%の水酸基を含有する石英硝子であり、その安全使用
温度は1000℃である。
【0092】本発明3の絶縁性耐熱基板9は、0.12
wt%の水酸基を含有する石英硝子であり、その安全使用
温度は950℃である。
【0093】本発明4の絶縁性耐熱基板9は、0.20
wt%の水酸基を含有する石英硝子であり、その安全使用
温度は900℃である。
【0094】比較例の絶縁性耐熱基板は、0.25wt%
の水酸基を含有する石英硝子であり、その安全使用温度
は800℃である。
【0095】図5は、石英硝子の水酸基の含有量を変化
させ、発熱体薄膜の抵抗変化率を測定したものであり、
石英硝子の水酸基含有量と抵抗変化率の相関特性であ
る。発熱体薄膜10の抵抗変化率は、実装ケースの端子
に直流電圧電流を印加して発熱体薄膜10を動作温度4
00℃まで2ミリ秒で到達させ、そののち8ミリ秒保持
させ、電源を切るON−OFF試験を10万回行った際
の抵抗変化率である。
【0096】ヒータの抵抗変化率は、石英硝子に含まれ
る水酸基が0.20wt%を境に変化することがわかる。
本発明1〜4は、石英硝子に含まれる水酸基が0.20
wt%以下であるため、チタンの金属ヒータ補助微薄膜が
石英硝子に良好に接着して一層優れた耐久特性が得られ
る。また、熱膨張係数が非常に小さい石英硝子を絶縁性
耐熱基板として使用しているので、発熱体薄膜の発熱に
起因する絶縁性耐熱基板の熱膨張が小さくなり、これに
ともない発熱体薄膜は絶縁性耐熱基板に一層良好に接着
して優れた耐久特性が得られる。さらに、熱伝導率が非
常に小さい石英硝子の絶縁性耐熱基板であるので、発熱
体薄膜で発生した熱は、絶縁性耐熱基板に僅かしか伝達
されず、その多くが耐熱ガス感受膜に伝達される。その
ため、動作温度まで少ない電力で到達でき、消費電力を
一層低減したガスセンサが実現できる。また、発熱体薄
膜10は、消費電力が小さいので印加される電圧電流値
が小さくなり、一層優れた耐久特性が得られる効果が生
じている。これに加え、石英硝子に含まれる水酸基が
0.20wt%以下であると、その上部に積層される耐熱
絶縁性薄膜11の形成に、高温処理を施こすことがで
き、欠陥の少ない耐熱絶縁性薄膜が生成されて優れた絶
縁特性が確保できる。そのため、酸素イオン導電性固体
電解質薄膜13は、発熱体薄膜10の影響を受けること
が少なく、適正動作温度400℃で良好な酸素イオン導
電性を発揮する。この効果により、酸素イオン導電性固
体電解質薄膜13や電極薄膜14,15、そして酸化触
媒膜16で構成される耐熱ガス感受膜12は、その下部
に配置した発熱体薄膜10により短時間で加熱されて動
作状態となり、極めて短時間に暖気される利点もある。
【0097】一方、比較例のように石英硝子に含まれる
水酸基が0.20wt%を超えると、チタンの金属ヒータ
補助微薄膜が石英硝子に接着しにくくなり、幾分の耐久
性低下が観察された。
【0098】なお、発熱体薄膜10として、白金のヒー
タ主薄膜9に、その下部もしくは上部に少なくとも配置
されたチタンやジルコニウムやクロムの金属ヒータ補助
微薄膜を積層した構成を用いても、同様な効果が得られ
た。
【0099】(実施例9)実施例9は、絶縁性耐熱基板
9の中心線表面粗さについて検討した。検討は、中心線
表面粗さを変化させた石英硝子の絶縁性耐熱基板9の上
部に、チタンからなる金属ヒータ補助微薄膜18と白金
からなるヒータ主薄膜17を順々に積層して発熱体薄膜
10とし、石英硝子からなる耐熱絶縁性薄膜11をさら
に積層して焼成し、最後に、前述の固体電解質型の耐熱
ガス感受膜12を積層したガスセンサで行った。
【0100】中心線表面粗さを変化させた絶縁性耐熱基
板9を用いたガスセンサのON−OFF通電試験を行
い、発熱体薄膜10の抵抗変化率を測定した。図6は、
中心線表面粗さと抵抗変化率の相関特性を整理した特性
図である。発熱体薄膜10の抵抗変化率は、実装ケース
の端子に直流電圧電流を印加して発熱体薄膜10を動作
温度400℃まで10ミリ秒で到達させ、そののち電源
を切るON−OFF試験を10万回行った際の抵抗変化
率である。
【0101】図6からわかるように、抵抗変化率は、中
心線表面粗さが0.05μmおよび1μmを境に大きく変
化することがわかる。本発明は、中心線表面粗さが0.
05〜1μmであるため、焼成により発熱体薄膜が絶縁
性耐熱基板に良好に接着して優れた耐久特性が得られ
る。
【0102】一方、中心線表面粗さが0.05μm未満
および1μmを超える絶縁性耐熱基板にすると、焼成し
ても発熱体薄膜10が絶縁性耐熱基板9に良好に接着せ
ず幾分の耐久性低下が観察される。
【0103】なお、上記結果は、絶縁性耐熱基板とし
て、転移温度720℃で軟化温度900℃で熱膨張係数
6.8×10-6deg-1の物性を有する結晶化硝子膜
(膜厚70μm)をアルミナ製の耐熱板の上部に積層し
た基板、コージェライト基板などのセラミック基板を用
いても同様であった。また、耐熱絶縁性薄膜11とし
て、アルミナや窒化珪素などのセラミックおよび各種硝
子を用いても、同様な効果が得られた。さらに、発熱体
薄膜10として、白金のヒータ主薄膜に、その下部に少
なくとも配置されたチタンやジルコニウムやクロムの金
属ヒータ補助微薄膜を積層した構成を用いても、同様な
効果が得られた。
【0104】(実施例10)実施例10は、耐熱絶縁性
薄膜11を構成する材料について検討した。
【0105】硝子は、前述の実施例7に記載したよう
に、この発熱体薄膜10より熱膨張係数が小さい特性を
本来的に有している。そのため、硝子は、耐熱絶縁性薄
膜11として用いると、発熱体薄膜10が発熱して熱膨
張しても、極めて僅かしか熱膨張せず、硝子の持つ圧縮
応力に非常に強い性質とかみ合って、熱膨張に良好に追
随して破損せず、優れた耐久特性を有する発熱体薄膜1
0が実現できる可能性がある。しかしながら、硝子は、
温度を上昇させるとその熱膨張係数に従がって一定割合
で膨張する際に、或る温度を境にその体積が急激に膨張
する性質がある。この体積が急激に膨張する温度を転移
温度と言い、この体積急激膨張により、その上部に積層
した発熱体薄膜10などが損傷されることが懸念される
ので、この転移温度の影響について検討した。
【0106】検討は、石英硝子の絶縁性耐熱基板9の上
部に、チタンからなる金属ヒータ補助微薄膜18と白金
のヒータ主薄膜17をスパッタ法を用いて順々に0.6
μm積層して発熱体薄膜10とし、転移温度が異なる硝
子の耐熱絶縁性薄膜11をさらに約2μm積層したの
ち、最後に、前述の固体電解質型の耐熱ガス感受膜12
を形成して積層したガスセンサで行った。
【0107】図7は、硝子の材質を異ならせて転移温度
を変化させ、発熱体薄膜の抵抗変化率を測定したもので
あり、転移温度と抵抗変化率の相関特性である。発熱体
薄膜10の抵抗変化率は、実装ケースの端子に直流電圧
電流を印加して発熱体薄膜10を動作温度400℃まで
10ミリ秒で上昇させたのち、電源を切るON−OFF
試験を10万回行った際の抵抗変化率である。
【0108】本発明1の耐熱絶縁性薄膜11は、石英硝
子であり、転移温度は1075℃、熱膨張係数は0.5
×10-6(1/deg)である。
【0109】本発明2の耐熱絶縁性薄膜11は、96%
珪酸硝子であり、転移温度は890℃、熱膨張係数は
0.8×10-6で(1/deg)である。
【0110】本発明3の耐熱絶縁性薄膜11は、硼珪酸
アルミナ硝子であり、転移温度は850℃、熱膨張係数
は1.3×10-6で(1/deg)である。
【0111】本発明4の耐熱絶縁性薄膜11は、アルミ
ノ珪酸硝子であり、転移温度は750℃、熱膨張係数は
4.4×10-6で(1/deg)である。
【0112】本発明5の耐熱絶縁性薄膜11は、アルミ
ノ珪酸硝子であり、転移温度は650℃、熱膨張係数は
4.2×10-6で(1/deg)である。
【0113】比較例の耐熱絶縁性薄膜は、ソーダ石灰硝
子であり、転移温度は620℃、熱膨張係数は5.2×
10-6で(1/deg)である。
【0114】図7よりわかるように、発熱体薄膜の抵抗
変化率は、耐熱絶縁性薄膜11に用いる硝子材の転移温
度が、650℃を境に変化することがわかる。本発明1
〜5は、耐熱絶縁性薄膜11がその転移温度が650℃
を越える硝子材であるため、最適焼成温度の600℃で
発熱体薄膜を焼成しても、発熱体薄膜は耐熱絶縁性薄膜
に良好に接着して優れた耐久特性が得られる。一方、比
較例のように620℃の転移温度を有する硝子材を耐熱
絶縁性薄膜として使用すると、最適焼成温度600℃で
発熱体薄膜を焼成しても、発熱体薄膜が耐熱絶縁性薄膜
に良好に接着せず幾分の耐久性低下が観察される。これ
は、硝子材の転移温度620℃が、発熱体薄膜の焼成温
度600℃に近い温度であるため、硝子材の転移(急激
な体積変化が起こること)により発熱体薄膜の接着が阻
害されるためである。
【0115】なお、上記結果は、発熱体薄膜10とし
て、白金のヒータ主薄膜17の下部に配置されたチタン
やジルコニウムさらにクロムの金属ヒータ補助微薄膜1
8を積層した構成を用いても、同様な効果が得られた。
【0116】(実施例11)実施例11は、耐熱絶縁性
薄膜11の材料についてさらに詳細に検討した。
【0117】検討は、前述の実施例10と同じであり、
その結果を(表6)に示す。
【0118】本発明1の耐熱絶縁性薄膜11は、石英硝
子膜を2.0μm形成した膜である。
【0119】比較例1の耐熱絶縁性薄膜は、発熱体薄膜
の側に石英硝子膜を1.5μm形成し、その上部にアル
ミナ膜を0.5μm積層した積層膜である。
【0120】比較例2の耐熱絶縁性薄膜は、発熱体薄膜
の側にアルミナ膜を0.5μm形成しその上部に石英硝
子膜を1.5μm積層した積層膜である。
【0121】
【表6】
【0122】本発明は、石英硝子を用いた耐熱絶縁性薄
膜であり、その抵抗変化率は、(表6)に記載したよう
に他材料構成より小さく、優れた耐久特性である。これ
は、ヒータ主薄膜が石英硝子製の絶縁性耐熱基板に良好
に接着して優れた耐久特性が得られるためである。
【0123】なお、上記結果は、発熱体薄膜10とし
て、白金のヒータ主薄膜17の下部に配置されたチタン
やジルコニウムさらにクロムの金属ヒータ補助微薄膜1
8を積層した構成を用いても、同様な効果が得られた。
【0124】(実施例12)実施例12は、耐熱ガス感
受膜12として固体電解質型ガス感受膜を用いる際の、
酸素イオン導電性固体電解質薄膜13の熱伝導率につい
て検討した。
【0125】検討は、石英硝子の絶縁性耐熱基板9の上
部に、チタンからなる金属ヒータ補助微薄膜18と白金
のヒータ主薄膜17を順々に積層して発熱体薄膜10と
し、石英硝子からなる耐熱絶縁性薄膜11をさらに積層
して焼成したのち、最後に、後述の固体電解質型の耐熱
ガス感受膜12を積層したガスセンサで行った。
【0126】固体電解質型の耐熱ガス感受膜12は、酸
素イオン導電性固体電解質薄膜13と、その同一面に形
成された通気性の第1電極薄膜14および第2電極薄膜
15と、第1電極薄膜14に積層した酸化触媒膜16で
構成される。第1電極薄膜14および第2電極薄膜15
さらに酸化触媒膜16は、次の2種類の材料を用いて検
討を行なった。材料(I)は、第1電極薄膜14および
第2電極薄膜15が、白金をスパッタして形成した通気
性の薄膜であり、熱膨張係数が9×10-6(1/deg)で
熱伝導率が69.5W/mKの物性値を持つ。酸化触媒膜1
6は、白金触媒をシリカアルミナ系結晶化硝子の表面に
担持させた通気性の多孔質膜であり、熱伝導率が1W/mK
の物性値を持つ。材料(II)は、第1電極薄膜14およ
び第2電極薄膜15が、ペロブスカイト型金属酸化物で
あるランタンコバルト系複合酸化物を酸化ビスマスの3
%と混合して厚膜印刷した通気性の薄膜である。酸化触
媒膜16は、白金触媒をアルミナ系結合材の表面に担持
させた通気性の多孔質膜であり、熱伝導率が25W/mKの
物性値を持つ。
【0127】比較例1の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜は、セリウム添加のイットリウム系部分安定化ジルコ
ニアであり、結晶粒径をナノオーダまで微細化している
のでその熱伝導率は0.8W/mK、組成はZrO296モ
ル%とY233モル%とCeO21モル%の固溶体であ
る。
【0128】本発明1の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜13は、スカンジウム添加のセリア系ジルコニアであ
り、結晶粒径をナノオーダまで微細化しているのでその
熱伝導率は1.0W/mK、組成はZrO290モル%とC
eO210モル%とSc2310モル%の固溶体であ
る。
【0129】本発明2の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜13は、イットリウム系部分安定化ジルコニアであ
り、熱伝導率は3.0W/mKとなり、その組成はZrO2
97モル%とY233モル%の固溶体である。
【0130】本発明3の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜13は、イットリウム系安定化ジルコニアであり、熱
伝導率は5.0W/mKとなり、その組成はZrO292モ
ル%とY238モル%の固溶体である。
【0131】本発明4の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜13は、イットリアをドープしたセリア系材料であ
り、熱伝導率は6.5W/mKとなり、その組成は(CeO
21-0 .7(YO1.50.3である。
【0132】本発明5の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜13は、サマリウムをドープしたセリア系材料であ
り、熱伝導率は7.0W/mKとなり、組成は(CeO2
0.8(SmO1.50.2である。
【0133】比較例2の酸素イオン導電性固体電解質薄
膜は、イットリウム系酸化ビスマスであり、その熱伝導
率は10W/mK、組成はBi2396モル%とY234モ
ル%の固溶体である。
【0134】熱伝導率が異なる酸素イオン導電性固体電
解質薄膜を用いたガスセンサのON−OFF通電試験を
行い、発熱体薄膜の抵抗変化率を測定した。図8は、酸
素イオン導電性固体電解質薄膜の熱伝導率と抵抗変化率
の相関特性を整理した特性図である。発熱体薄膜の抵抗
変化率は、実装ケースの端子に直流電圧電流を印加して
発熱体薄膜6を動作温度400℃まで10ミリ秒で昇温
させたのち、電源を切るON−OFF試験を10万回行
った際の抵抗変化率である。
【0135】図8からわかるように、抵抗変化率は、酸
素イオン導電性固体電解質薄膜の熱伝導率が1W/mK未満
および7W/mKを越えると、大きく変化することがわか
る。本発明1〜5は、熱伝導率が1〜7W/mKであるた
め、酸素イオン導電性固体電解質薄膜が良好に放熱し、
発熱体薄膜はその温度上昇が抑制され優れた耐久特性が
得られる。
【0136】一方、比較例1のように熱伝導率が1W/mK
未満であると、酸素イオン導電性固体電解質薄膜からの
放熱が悪いため、発熱体薄膜はその温度が上昇し幾分の
耐久性低下が観察された。また、比較例2のように熱伝
導率が7W/mKを越えると、酸素イオン導電性固体電解質
薄膜からの放熱が良いため、発熱体薄膜はその温度を保
持しようと大きな電流が流れて幾分の耐久性低下が観察
された。
【0137】なお、上記結果は、発熱体薄膜10とし
て、白金のヒータ主薄膜の下部に配置されたチタンやジ
ルコニウムさらにクロムの金属ヒータ補助微薄膜を積層
した構成を用いても、同様な効果が得られた。
【0138】(実施例13)実施例13は、耐熱ガス感
受膜12として固体電解質型ガス感受膜を用いる際にお
ける、酸化触媒膜16の熱伝導率について検討した。
【0139】検討は、石英硝子の絶縁性耐熱基板9の上
部に、チタンからなる金属ヒータ補助微薄膜18と白金
のヒータ主薄膜17を順々に積層して発熱体薄膜10と
し、石英硝子からなる耐熱絶縁性薄膜11をさらに積層
して焼成したのち、最後に後述の固体電解質型の耐熱ガ
ス感受膜12を積層したガスセンサで行った。固体電解
質型の耐熱ガス感受膜12は、酸素イオン導電性固体電
解質薄膜13と、その同一面に形成された通気性の第1
電極薄膜14および第2電極薄膜15と、第1電極薄膜
14に積層した酸化触媒膜16で構成される。酸素イオ
ン導電性固体電解質薄膜13と、第1電極薄膜14およ
び第2電極薄膜15は、次の2種類の材料を用いて検討
を行なった。材料(I)は、酸素イオン導電性固体電解
質薄膜13が、イットリウム系安定化ジルコニアであ
り、熱伝導率は5W/mKで組成はZrO292モル%とY2
38モル%の固溶体である。第1電極薄膜14および
第2電極薄膜15が、白金をスパッタして形成した通気
性の薄膜であり、熱膨張係数が9×10-6(1/deg)で
熱伝導率が69.5W/mKの物性値を持つ。材料(II)
は、酸素イオン導電性固体電解質薄膜13が、サマリウ
ムをドープしたセリア系材料であり、熱伝導率は7.0
W/mKで組成は(CeO20.8(SmO1.50.2である。
第1電極薄膜14および第2電極薄膜15が、ペロブス
カイト型金属酸化物であるランタンコバルト系複合酸化
物を酸化ビスマスの3%と混合して厚膜印刷した通気性
の薄膜である。
【0140】比較例1の酸化触媒膜は、白金触媒をコー
ジライト系結晶化硝子の表面に担持させた通気性の多孔
質膜であり、熱伝導率が0.7W/mKの物性値を持つ。
【0141】本発明1の酸化触媒膜16は、白金ロジウ
ム触媒をシリカアルミナ系結晶化硝子の表面に担持させ
た通気性の多孔質膜であり、熱伝導率が1.0W/mKの物
性値を持つ。
【0142】本発明2の酸化触媒膜16は、白金パラジ
ウム触媒をシリカアルミナ硼素系結晶化硝子の表面に担
持させた通気性の多孔質膜であり、熱伝導率が2.5W/
mKの物性値を持つ。
【0143】本発明3の酸化触媒膜16は、白金触媒を
アルミナジルコニア系結合材の表面に担持させた通気性
の多孔質膜であり、熱伝導率が7.0W/mKの物性値を持
つ。
【0144】本発明4の酸化触媒膜16は、白金触媒を
アルミナシリカ系結合材の表面に担持させた通気性の多
孔質膜であり、熱伝導率が12.5W/mKの物性値を持
つ。
【0145】本発明5の酸化触媒膜16は、白金触媒を
アルミナ系結合材の表面に担持させた通気性の多孔質膜
であり、熱伝導率が25W/mKの物性値を持つ。
【0146】比較例2の酸化触媒膜は、白金触媒を炭化
珪素系結合材の表面に担持させた通気性の多孔質膜であ
り、熱伝導率が40W/mKの物性値を持つ。
【0147】熱伝導率が異なる酸化触媒膜を用いたガス
センサのON−OFF通電試験を行い、発熱体薄膜の抵
抗変化率を測定した。図9は、酸化触媒膜の熱伝導率と
抵抗変化率の相関特性を整理した特性図である。発熱体
薄膜の抵抗変化率は、実装ケースの端子に直流電圧電流
を印加して発熱体薄膜10を動作温度400℃まで10
ミリ秒で到達させたのち、電源を切るON−OFF試験
を10万回行った際の抵抗変化率である。
【0148】図9からわかるように、抵抗変化率は、酸
化触媒膜の熱伝導率が1W/mK未満および25W/mKを越え
ると、大きく変化することがわかる。本発明1〜5は、
熱伝導率が1〜25W/mKであるため、酸化触媒膜が良好
に放熱し、発熱体薄膜はその温度上昇が抑制され優れた
耐久特性が得られる。
【0149】一方、比較例1のように熱伝導率が1W/mK
未満であると、酸化触媒膜からの放熱が悪いため、発熱
体薄膜はその温度が上昇し幾分の耐久性低下が観察され
る。一方、比較例2のように熱伝導率が25W/mKを越え
ると、酸化触媒膜からの放熱が良いため、発熱体薄膜は
その温度を保持しようと大きな電流が流れて幾分の耐久
性低下が観察される。
【0150】なお、上記結果は、発熱体薄膜10とし
て、白金のヒータ主薄膜の下部に配置されたチタンやジ
ルコニウムさらにクロムの金属ヒータ補助微薄膜を積層
した構成を用いても、同様な効果が得られた。
【0151】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜13に記載の
本発明のガスセンサは、発熱体薄膜は、直流電源により
予め決められた間隔ごとに予め決められた短時間だけ大
電力を供給されるので、ガスセンサはこの大電力短時間
印加で動作状態になり省電力量タイプとなる。しかも、
直流電源が、電力値を階段状に上昇させて供給している
ので、ガスセンサはその温度上昇を緩やかにしたステッ
プ状で温度上昇して、熱衝撃が低減されその耐久信頼性
が優れる。そのため、耐久信頼性に優れた小型省電力量
タイプのガスセンサを、簡単な製膜技術と品質管理技術
で提供できる。また、ヒータの耐久性が優れているの
で、センサ動作温度が変化することがなく、センサ出力
が長時間安定する利点や、ヒータの抵抗変化検知や抵抗
変化に伴うセンサ出力の変化防止対策に纏わる制御回路
が簡素化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例におけるセンサ素子の断
面図 (b)同実施例における直流電源からセンサ素子に供給
する電力波形図
【図2】(a)本発明のセンサ素子に供給する電流波形
図 (b)同センサ素子の電圧波形図 (c)同センサ素子における発熱体薄膜の温度過渡特性
【図3】同実施例における前段最終電圧値と後段最終電
圧値の比率と発熱体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図4】同実施例における絶縁性耐熱基板に用いる硝子
材の転移温度と発熱体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図5】同実施例における石英硝子中の水酸基含有量と
発熱体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図6】同実施例における絶縁性耐熱基板の中心線表面
粗さと発熱体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図7】同実施例における耐熱絶縁性薄膜に用いる硝子
材の転移温度と発熱体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図8】同実施例における酸素イオン導電性固体電解質
薄膜の熱伝導率と発熱体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図9】同実施例における酸化触媒膜の熱伝導率と発熱
体薄膜の抵抗変化率の相関図
【図10】(a)従来のガスセンサのセンサ素子を示す
断面図 (b)同センサ素子の供給電力の動作波形図 (c)同センサ素子のガス感応部の温度過渡特性図
【符号の説明】
7 センサ素子 8 直流電源 9 絶縁性耐熱基板 10 発熱体薄膜 11 耐熱絶縁性薄膜 12 耐熱ガス感受膜 13 酸素イオン導電性固体電解質薄膜 14 第1電極薄膜 15 第2電極薄膜 16 酸化触媒膜 17 ヒータ主薄膜 18 金属ヒータ補助微薄膜
フロントページの続き (72)発明者 宇野 克彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 丹羽 孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 梅田 孝裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G004 BB04 BC02 BE12 BE13 BE22 BE27 BG13 BJ03 BJ10 BM04 BM07 2G046 AA11 AA22 AA23 BA01 BA04 BA09 BB02 BB04 BC05 BE03 BE07 BE08 BF02 DB04 DB05 DB09 DC13 DD01 EA02 EA04 EA08 EA09 EA12 EB06 FB02 FE03 FE10 FE12 FE22 FE25 FE29 FE31 FE34 FE35 FE38 FE39 FE46 FE49

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性耐熱基板の上部に下から順々に積
    層した発熱体薄膜、耐熱絶縁性薄膜、耐熱ガス感受膜を
    備えたセンサ素子と、前記発熱体薄膜に予め決められた
    間隔ごとに電力を予め決められた時間だけ供給する直流
    電源とを少なくとも備え、前記直流電源は、電力値を階
    段状に上昇させて供給するガスセンサ。
  2. 【請求項2】 直流電源は、各々の階段初期は電力値を
    緩やかに上昇させて供給する請求項1に記載のガスセン
    サ。
  3. 【請求項3】 直流電源は、第1階段の初期において電
    流値を徐々に大きくして供給し、それ以後は電流値を予
    め決められる変動範囲内で供給する請求項1に記載のガ
    スセンサ。
  4. 【請求項4】 直流電源は、電圧値を階段状に上昇さ
    せ、しかも各々の階段初期はその値を緩やかに上昇させ
    て供給する請求項1に記載のガスセンサ。
  5. 【請求項5】 直流電源は、電圧値を2段階で供給し、
    前段の最終値の電圧値を、後段における最終値の電圧値
    の0.40〜0.95倍としている請求項4に記載のガ
    スセンサ。
  6. 【請求項6】 発熱体薄膜は、白金を主成分とするヒー
    タ主薄膜と、前記ヒータ主薄膜より膜厚を薄くしてその
    下部に配置されたチタンもしくはジルコニウムもしくは
    クロムより選択した少なくとも1種材料を主成分とする
    金属ヒータ補助微薄膜とで構成されるとともに、絶縁性
    耐熱基板、耐熱絶縁性薄膜および耐熱ガス感受膜を少な
    くとも650℃を越える耐熱性を有する材料とした請求
    項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  7. 【請求項7】 絶縁性耐熱基板は、その転移温度が少な
    くとも650℃を越える硝子材である請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載のガスセンサ。
  8. 【請求項8】 絶縁性耐熱基板は、水酸基を0.20wt
    %超えないで含有する石英硝子である請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載のガスセンサ。
  9. 【請求項9】 絶縁性耐熱基板は、その中心線表面粗さ
    が0.05〜1μmである請求項1〜6のいずれか1項
    に記載のガスセンサ。
  10. 【請求項10】 耐熱絶縁性薄膜は、その転移温度が少
    なくとも650℃を越える硝子材であるとした請求項1
    〜6のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  11. 【請求項11】 耐熱絶縁性薄膜は、石英硝子である請
    求項1〜6のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  12. 【請求項12】 耐熱ガス感受膜は、酸素イオン導電性
    固体電解質薄膜と、前記酸素イオン導電性固体電解質薄
    膜の上部に配置した通気性の第1電極薄膜および第2電
    極薄膜と、前記第1電極薄膜を覆って積層した通気多孔
    性の酸化触媒膜を少なくとも備え、前記酸素イオン導電
    性固体電解質薄膜はその熱伝導率が1〜7W/mKの材料で
    ある請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  13. 【請求項13】 酸化触媒膜は、その熱伝導率が1〜2
    5W/mKの材料が主成分である請求項12に記載のガスセ
    ンサ。
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