JP2003209407A - 非可逆回路素子および通信装置 - Google Patents
非可逆回路素子および通信装置Info
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Abstract
少なく、信頼性や良品率が高い非可逆回路素子および通
信装置を提供する。 【解決手段】 アイソレータ1は、上ヨーク4と下ヨー
ク8とからなる金属ケースと、永久磁石9と、フェライ
ト20と中心電極21〜23とからなる中心電極組立体
10と、抵抗素子Rおよび整合用コンデンサ素子C1〜
C3と、樹脂製端子ケース3とからなる。下ヨーク8は
左右の側部8bと底部8aを有し、略コの字形状であ
る。下ヨーク8の側部8bと上ヨーク4の側部4bは嵌
合された後、はんだリフロー等の方法で電気的に接続さ
れている。樹脂製端子ケース3のウェルドラインWは、
下ヨーク8の側部8bが配設されていない側壁5、言い
換えると、入出力端子14,15及びアース端子16が
引き出されている側の側壁5に形成されている。
Description
よび通信装置に関する。
向のみに通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有
しており、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器
の送信回路部に使用されている。
開2001−24406号公報に記載のものが知られて
いる。このアイソレータは、入出力端子とアース端子と
下ヨークをインサートモールドした樹脂ケースを備えて
いる。下ヨークは略コの字形状をしており、底部と一対
の側部とを有している。樹脂ケース内には、フェライ
ト、永久磁石、中心電極、コンデンサ素子および抵抗素
子などが収容されている。そして、上ヨークを上から被
せ、下ヨークの一対の側部と上ヨークを嵌合した後、は
んだ等で接合することにより、金属ケースが構成されて
いる。
脂成形において、金型のゲートを通してキャビティ内へ
射出された溶融樹脂は、キャビティ内を流動し、充填が
終了する際に樹脂の合わせ目ができる。これがウェルド
ラインと呼ばれているものである。通常、このウェルド
ラインは強度が弱く、特に、樹脂の肉厚が薄い場合に
は、ウェルドラインでクラックや割れが発生し易い。従
来のアイソレータの樹脂ケースは、下ヨークの側部が配
設されている側壁側、言い換えると、入出力端子及びア
ース端子が配置されていない側壁側に、ウェルドライン
が形成されることがあった。
イソレータに対しても小型、軽量化の要求が強く、内部
部品である樹脂ケースの側壁の肉厚も0.20mm以下
と極めて薄くなってきている。このような状況下、例え
ば、アイソレータの電気特性の測定は、端子押さえ治具
で入出力端子とアース端子を押さえ、測定用基板に端子
を接触させて測定を行う。それぞれの端子には、端子押
さえ治具によって垂直下向きに力が加わり、樹脂ケース
がわずかに外方向に反る。これによって、下ヨークの側
部が配設されている樹脂ケース側壁にウェルドラインが
形成されている場合には、ウェルドラインを境にして左
右に引き離す方向の機械的ストレスが樹脂ケースに加わ
る。この結果、ウェルドラインにクラックや割れが発生
することがあった。
でのクラックや割れの発生が少なく、信頼性や良品率が
高い非可逆回路素子および通信装置を提供することにあ
る。
成するため、本発明に係る非可逆回路素子は、(a)永
久磁石と、(b)前記永久磁石により直流磁界が印加さ
れるフェライトと、(c)前記フェライトの主面に配置
されている複数の中心電極と、(d)前記永久磁石と前
記フェライトと前記中心電極とを収容する樹脂ケース
と、(e)前記樹脂ケースを囲む金属ケースと、(f)
入出力端子とアース端子とを備え、(g)前記金属ケー
スは下ヨークと上ヨークにて構成され、底部と一対の側
部とを有している略コの字形状の前記下ヨークが、前記
樹脂ケースの対向する第1および第2側壁側で前記上ヨ
ークと嵌合され、該第1および第2側壁側とは異なる第
3および第4側壁側に前記入出力端子とアース端子が配
置され、該第3および第4側壁側の一方の側壁側に、前
記樹脂ケースの成形の際に生じるウェルドラインが形成
されていること、を特徴とする。
ース側壁、言い換えると、入出力端子とアース端子が引
き出されている側の側壁にウェルドラインが形成されて
いるため、アイソレータの電気特性を測定する際に、端
子押さえ治具で入出力端子とアース端子を押さえ、樹脂
ケースを外方向に反らせても、ウェルドラインを境にし
て左右に引き離す機械的ストレスは殆ど発生しない。従
って、ウェルドラインでのクラックや割れの発生が抑え
られる。特に、樹脂ケースの材料として液晶ポリマーを
使用した場合には、本発明の効果が大きい。
属ケースの下ヨークが樹脂ケースにインサートモールド
され、下ヨークの側部に設けられた、深さが下ヨークの
肉厚の半分以下の凹部に樹脂ケースの樹脂が充填されて
いることを特徴とする。下ヨークの凹部に充填された樹
脂がリブとして働き、樹脂ケースの強度が高まる。これ
により、樹脂ケースのウェルドラインにクラックや割れ
が発生しにくくなる。
が、樹脂ケースの底部に面し、該底部の中心点と該底部
の第3および第4側壁側の辺でそれぞれ形成される三角
エリア内に位置することを特徴とする。以上の構成によ
り、ウェルドラインは、下ヨークの側部と上ヨークとが
嵌合していない側の樹脂ケース側壁に確実に形成される
ことになる。
可逆回路素子を備えることにより、機械的信頼性や良品
率を向上させることができる。
素子および通信装置の実施の形態について添付の図面を
参照して説明する。なお、各実施形態において、同一部
品および同一部分には同じ符号を付し、重複した説明は
省略する。
る非可逆回路素子の一実施形態の分解斜視図を図1に示
す。該非可逆回路素子1は、3ポートの集中定数型アイ
ソレータである。図1に示すように、集中定数型アイソ
レータ1は、概略、上ヨーク4と下ヨーク8とからなる
金属ケースと、永久磁石9と、フェライト20と中心電
極21〜23とからなる中心電極組立体10と、抵抗素
子Rおよび整合用コンデンサ素子C1〜C3と、樹脂製
端子ケース3とからなる。
を有し、略コの字形状である。この下ヨーク8は、イン
サートモールド法によって、樹脂製端子ケース3と一体
成形されている。下ヨーク8の底部8aの対向する一対
の辺からは、それぞれ二本のアース端子16が延在して
いる。また、上ヨーク4は、平面視矩形状であり、上部
4aと左右の側部4bを有している。上ヨーク4および
下ヨーク8は、鉄等の透磁率の高い材料を主成分とする
薄板を打ち抜き、曲げ加工をした後、銅めっきや銀めっ
きを施して得る。
ロ波フェライト20の上面に、絶縁性シート(図示せ
ず)を介在させて、中心電極21〜23をそれぞれの交
差角が略120度になるように交差させて配置してい
る。
にポート部P1〜P3を有し、他端側にアース電極25
が接続されている。中心電極21〜23の共通のアース
電極25は、フェライト20の下面を略覆うように設け
られている。
対向する側部5,5と6,6を有している。この底部3
aには矩形状の開口部3cが形成され、開口部3cに隣
接する位置に矩形状の窓部3bが複数形成されている。
開口部3cおよび窓部3bには下ヨーク8の底部8aが
露出している。樹脂製端子ケース3には、入力端子14
および出力端子15(図2参照)がインサートモールド
されている。入力端子14及び出力端子15は、それぞ
れ一端が樹脂製端子ケース3の外側面に露出し、他端が
樹脂製端子ケース3の底部3aに露出して入力引出電極
(図示せず)、出力引出電極15aとされる。
ば、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイド、ある
いは、ポリエーテル・エーテル・ケトンが使用される。
液晶ポリマーやポリフェニレンサルファイドやポリエー
テル・エーテル・ケトンはアイソレータ1に適した耐熱
性を有し、かつ、マイクロ波帯(UHF帯〜SHF帯)
において低損失な材料だからである。特に、液晶ポリマ
ーは樹脂流動性に優れ、薄肉厚の樹脂製端子ケース3を
成形することができる。
成形など)する際、一般に、金型のゲートを通してキャ
ビティ内へ射出された溶融樹脂は、キャビティ内を流動
し、充填が終了するときに樹脂の合わせ目(ウェルドラ
イン)ができる。ウェルドラインは、樹脂製端子ケース
3の中心に対してゲート位置と略点対称な位置に形成さ
れる。そこで、本第1実施形態では、図2に示すよう
に、金型のゲートGを、樹脂製端子ケース3の底部3a
に面した位置で、かつ、底部3aの中心点(樹脂製端子
ケース3の底面の対角線の交点)Qと該底部3aの下ヨ
ーク8の側部8bが配置されていない辺で形成される三
角エリア内(図2において斜線で表示した領域内)に配
置している。より具体的には、下ヨーク8の一部を切り
欠いた所に配置している。これにより、ウェルドライン
Wを、樹脂製端子ケース3の、下ヨーク8の側部8bと
上ヨーク4とが嵌合していない側の側壁5、言い換える
と、端子14〜16が引き出されている側の側壁5に確
実に形成することができる。なお、下ヨーク8に切り欠
きを設ける場合は、下ヨーク8と上ヨーク4が構成する
磁気回路が劣化しないように、できるだけ小さな切り欠
きにする必要がある。また、切り欠く位置も磁気回路が
劣化しないような場所に配置することが必要である。
全体にホット側のコンデンサ電極を、下面全体にコール
ド側のコンデンサ電極を配設している。抵抗素子Rは、
絶縁性基板の両端部に厚膜印刷等でアース側端子電極及
びホット側端子電極を形成し、その間に抵抗体を配設し
ている。
立てられる。整合用コンデンサ素子C1〜C3や抵抗素
子Rを樹脂製端子ケース3の窓部3bに収容し、中心電
極組立体10を樹脂製端子ケース3の開口部3cに収容
する。フェライト20の裏面に形成されたアース電極2
5は、下ヨーク8の底部8aに電気的に接続され、接地
される。
は、中心電極23の端部であるポート部P3を介して、
整合用コンデンサ素子C3のホット側のコンデンサ電極
に接続され、抵抗素子Rのアース側端子電極は、樹脂製
端子ケース3の窓部3bに露出している下ヨーク8の底
部8aに接続される。整合用コンデンサ素子C1〜C3
のホット側のコンデンサ電極はポート部P1〜P3にそ
れぞれ接続され、コールド側のコンデンサ電極は下ヨー
ク8の底部8aにそれぞれ接続される。つまり、整合用
コンデンサ素子C3と抵抗素子Rとは、中心電極23の
ポート部P3とアース端子16との間に電気的に並列に
接続される(図3参照)。
る。上ヨーク4の上部4aの天井には永久磁石9が配置
されている。永久磁石9は中心電極組立体10のフェラ
イト20に直流磁界を印加する。下ヨーク8の側部8b
と上ヨーク4の側部4bは嵌合された後、はんだリフロ
ー等の方法で電気的に接続されている。これにより、下
ヨーク8と上ヨーク4は金属ケースをなし、磁気回路を
構成している。こうしてアイソレータ1が得られる。図
3は、図1に示したアイソレータ1の電気等価回路図で
ある。
て、例えば、図4および図5に示すように、端子押さえ
治具91で入出力端子14,15とアース端子16を押
さえ、測定用基板81の回路パターン82等に端子14
〜16を接触させて電気特性を測定する場合がある。こ
の場合、それぞれの端子14〜16には、端子押さえ治
具91によって垂直下向きに力が加わり、樹脂製端子ケ
ース3がわずかに外方向(矢印Kで示す方向)に反る。
しかし、本第1実施形態のアイソレータ1は、樹脂製端
子ケース3の、下ヨーク8の側部8bが配設されていな
い側壁5、言い換えると、端子14〜16が引き出され
ている側の側壁5にウェルドラインWが形成されている
ので、樹脂製端子ケース3が外方向に反っても、ウェル
ドラインWを境にして左右に引き離す機械的ストレスは
殆ど発生しない。この結果、ウェルドラインWでのクラ
ックや割れの発生を抑えることができ、衝撃や落下に対
して強いアイソレータ1を得ることができる。
液晶ポリマーを使用した場合には、他の樹脂材料と比較
してウェルドラインの強度が弱いため、従来から問題と
なっていた。しかし、本発明により、ウェルドラインW
に機械的ストレスが殆ど加わらないようにすることがで
きるので、本発明は液晶ポリマーに対し、非常に有効で
ある。
などが発生したとしても、ウェルドラインW全体が下ヨ
ーク8に接しているため、下ヨーク8によって強度が補
強されており、クラックが広がりにくい構造になってい
る。また、ウェルドラインWでのクラックや割れの発生
が抑えられることにより、樹脂製端子ケース3の底面の
平面度が劣化せず、アイソレータ1を回路基板にはんだ
付けする際に、はんだ付け不良が発生しない。
ートの集中定数型アイソレータ31の分解斜視図であ
る。該アイソレータ31は、概略、上ヨーク4と下ヨー
ク8とからなる金属ケースと、永久磁石9と、中心電極
基板32と、略直方体形状のフェライト20と、抵抗素
子Rおよび整合用コンデンサ素子C1〜C4と、金属片
36と、樹脂製端子ケース43とからなる。
を有し、略コの字形状である。この下ヨーク8は、イン
サートモールド法によって、樹脂製端子ケース43と一
体成形されている。下ヨーク8の底部8aの対向する一
対の辺からは、それぞれ二本のアース端子16と、底部
8aと直交する舌部8dとが延在している。また、上ヨ
ーク4は、平面視矩形状であり、上部4aと左右の側部
4bを有している。
が印刷法などの方法により形成されている。中心電極3
3の一方の端部は中心電極基板32の裏面に回り込んで
ポート電極P1とされ、他方の端部は裏面に回り込んで
コールドエンド33aとされる。中心電極基板32の裏
面には中心電極34が形成されている。中心電極34の
一方の端部はポート電極P2とされ、他方の端部はコー
ルドエンド34aとされる。中心電極33と34は、平
面視において、略90度で交差している。中心電極基板
32は、フェノール樹脂やエポキシ樹脂やポリイミド樹
脂等の樹脂と、紙やガラスクロス等の基材からなる。金
属片36は直方体の形状をしており、銅などの高導電率
材料からなる。
組の対向する側部45,45と46,46を有してい
る。この底部43aには矩形状の開口部43cが形成さ
れ、開口部43cに隣接する位置に矩形状の凹部43b
が複数形成されている。開口部43cには下ヨーク8の
底部8aが露出している。樹脂製端子ケース43には、
入力端子14および出力端子15(図7参照)がインサ
ートモールドされている。入力端子14及び出力端子1
5は、それぞれ一端が樹脂製端子ケース43の外側面に
露出し、他端が樹脂製端子ケース43の底部43aに露
出して入力引出電極(図示せず)、出力引出電極15a
とされる。
ケース43を成形(射出成形など)する際、図7に示す
ように、金型のゲートGを、樹脂製端子ケース43の底
部43aに面した位置で、かつ、底部43aの中心点
(樹脂製端子ケース43の底面の対角線の交点)Qと該
底部43aの下ヨーク8の側部8bが配置されていない
辺で形成される三角エリア内(図7において斜線で表示
した領域内)に配置している。より具体的には、入出力
端子14,15付近(図7において符号Rで表示)に
は、樹脂成形時の金型の押さえピンが位置しているた
め、この付近にゲートGを配置することはできない。従
って、下ヨーク8と上ヨーク4が構成する磁気回路に殆
ど影響を与えない左端部にゲートGを配置している。こ
れにより、ウェルドラインWを、樹脂製端子ケース43
の、下ヨーク8の側部8bと上ヨーク4とが嵌合してい
ない側の側壁45、言い換えると、端子14〜16が引
き出されている側の側壁45に確実に形成することがで
きる。
舌部8dに、深さが下ヨーク8の肉厚の半分以下の凹部
8cをプレス成形により設け、この凹部8cに樹脂製端
子ケース43の樹脂を充填させてもよい。これにより、
下ヨーク8の凹部8cに充填された樹脂がリブとして働
き、樹脂製端子ケース43の強度が高まる。従って、樹
脂製端子ケース43のウェルドラインWにクラックや割
れが一層発生しにくくなる。また、仮にクラックや割れ
が発生しても、凹部8cがアンカーとして働き、クラッ
クや割れが拡大しにくくなる。凹部8cの深さを下ヨー
ク8の肉厚の半分以下に設定するのは、凹部8cのプレ
ス成形時に、凹部8cを形成した面の反対側の面に突起
を生じさせないようにして、アイソレータ31の外形寸
法の拡大を防止するためである。
立てられる。整合用コンデンサ素子C3,C4やフェラ
イト20や金属片36を樹脂製端子ケース43の開口部
43cに収容し、抵抗素子Rや整合用コンデンサ素子C
1,C2を凹部43bに収容する。
素子C3,C4の下面側(コールド側)コンデンサ電極
は、樹脂製端子ケース43の開口部43cに露出してい
る下ヨーク8の底部8aにそれぞれ接続される。整合用
コンデンサ素子C1,C2の下面側コンデンサ電極はそ
れぞれ、樹脂製端子ケース43の底部43aに露出して
いる入力引出電極および出力引出電極15aに接続され
る。
ス43内に収容する。このとき、平面視において、中心
電極33,34が交差している位置にフェライト20が
配置される。また、中心電極33のポート電極P1は整
合用コンデンサ素子C1の上面側コンデンサ電極と整合
用コンデンサ素子C3の上面側(ホット側)コンデンサ
電極と抵抗素子Rの一方の端子電極に接続される。中心
電極34のポート電極P2は整合用コンデンサ素子C
2,C4の上面側コンデンサ電極と抵抗素子Rの他方の
端子電極に接続される。中心電極33,34のコールド
エンド33a,34aは金属片36に接続される。
る。下ヨーク8の側部8bと上ヨーク4の側部4bは嵌
合された後、はんだリフロー等の方法で電気的に接続さ
れている。これにより、下ヨーク8と上ヨーク4は金属
ケースをなし、磁気回路を構成している。こうしてアイ
ソレータ31が得られる。図9は、図6に示したアイソ
レータ31の電気等価回路図である。以上の構成からな
るアイソレータ31は、前記第1実施形態のアイソレー
タ1と同様の作用効果を奏する。
10は、下ヨーク8を樹脂製端子ケース63にインサー
トモールドしないタイプの3ポートの集中定数型アイソ
レータ61の分解斜視図である。上ヨーク4は平面視矩
形状であり、上部4aと四つの側部4bを有している。
また、下ヨーク8は、底部8aと左右の側部8bを有し
ている。
出力端子15およびアース端子16がインサートモール
ドされて形成されている。樹脂製端子ケース63は、底
部63aと、対向する二組の側壁65,65と66,6
6を有している。この底部63aの中央部には円形状の
開口部63cが形成され、その開口部63cの周囲には
整合用コンデンサ素子C1〜C3や抵抗素子Rを収容す
るための矩形状の窓部63dが形成されている。
ケース63を成形(射出成形など)する際、図11に示
すように、金型のゲートGを、樹脂製端子ケース63の
底部63aに面した位置で、かつ、底部63aの中心点
(樹脂製端子ケース63の底面の対角線の交点)Qと該
底部63aの下ヨーク8の側部8bが配置されていない
辺で形成される三角エリア内(図11において斜線で表
示した領域内)に配置している。これにより、ウェルド
ラインWを、樹脂製端子ケース63の、下ヨーク8の側
部8bと上ヨーク4とが嵌合している側の側壁65、言
い換えると、端子14〜16が引き出されている側の側
壁65に確実に形成することができる。この場合、下ヨ
ーク8を樹脂製端子ケース63にインサートモールドし
ていないので、下ヨーク8に切り欠きを設ける必要がな
く、下ヨーク8と上ヨーク4が構成する磁気回路が劣化
しない。以上の構成からなるアイソレータ61は、前記
第1実施形態のアイソレータ1と同様の作用効果を奏す
る。
は、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして
説明する。
回路ブロック図である。図12において、122はアン
テナ素子、123はデュプレクサ、131は送信側アイ
ソレータ、132は送信側増幅器、133は送信側段間
用帯域通過フィルタ、134は送信側ミキサ、135は
受信側増幅器、136は受信側段間用帯域通過フィル
タ、137は受信側ミキサ、138は電圧制御発振器
(VCO)、139はローカル用帯域通過フィルタであ
る。
て、前記第1実施形態〜第3実施形態の集中定数型アイ
ソレータ1,31,61を使用することができる。これ
らのアイソレータ1,31,61を実装することによ
り、機械的信頼性や良品率の優れた携帯電話を実現する
ことができる。
に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種
々の構成に変更することができる。例えば、本発明に係
る非可逆回路素子は、アイソレータ以外に、サーキュレ
ータやカップラー内蔵の非可逆回路素子などであっても
よい。
によれば、底部と一対の側部を有している略コの字形状
の下ヨークが、樹脂ケースの対向する第1および第2側
壁側で上ヨークと嵌合され、該第1および第2側壁側と
は異なる第3および第4側壁側に入出力端子とアース端
子が配置され、該第3および第4側壁側の一方の側壁側
にウェルドラインが形成されているので、例えばアイソ
レータの電気特性を測定する際などに樹脂ケースが外方
向に反っても、ウェルドラインを境にして左右に引き離
す機械的ストレスは殆ど発生しない。この結果、ウェル
ドラインでのクラックや割れの発生を抑えることがで
き、衝撃や落下に対して強い非可逆回路素子や通信装置
を得ることができる。
示す分解斜視図。
図。
回路図。
を説明するための斜視図。
を説明するための斜視図。
示す分解斜視図。
図。
回路図。
を示す分解斜視図。
面図。
気回路ブロック図。
Claims (5)
- 【請求項1】 永久磁石と、 前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライト
と、 前記フェライトの主面に配置されている複数の中心電極
と、 前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを収容
する樹脂ケースと、 前記樹脂ケースを囲む金属ケースと、 入出力端子とアース端子とを備え、 前記金属ケースは下ヨークと上ヨークにて構成され、底
部と一対の側部とを有している略コの字形状の前記下ヨ
ークが、前記樹脂ケースの対向する第1および第2側壁
側で前記上ヨークと嵌合され、該第1および第2側壁側
とは異なる第3および第4側壁側に前記入出力端子とア
ース端子が配置され、該第3および第4側壁側の一方の
側壁側に、前記樹脂ケースの成形の際に生じるウェルド
ラインが形成されていること、 を特徴とする非可逆回路素子。 - 【請求項2】 前記金属ケースの下ヨークが前記樹脂ケ
ースにインサートモールドされ、前記下ヨークの側部に
設けられた、深さが下ヨークの肉厚の半分以下の凹部に
前記樹脂ケースの樹脂が充填されていることを特徴とす
る請求項1に記載の非可逆回路素子。 - 【請求項3】 前記樹脂ケースを成形する際のゲート
が、前記樹脂ケースの底部に面し、該底部の中心点と該
底部の第3および第4側壁側の辺でそれぞれ形成される
三角エリア内に位置することを特徴とする請求項1また
は請求項2に記載の非可逆回路素子。 - 【請求項4】 前記樹脂ケースの材料が液晶ポリマーで
あることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに
記載の非可逆回路素子。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
非可逆回路素子を備えたことを特徴とする通信装置。
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Cited By (1)
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