JP2003347807A - 非可逆回路素子および通信装置 - Google Patents

非可逆回路素子および通信装置

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JP2003347807A
JP2003347807A JP2002149608A JP2002149608A JP2003347807A JP 2003347807 A JP2003347807 A JP 2003347807A JP 2002149608 A JP2002149608 A JP 2002149608A JP 2002149608 A JP2002149608 A JP 2002149608A JP 2003347807 A JP2003347807 A JP 2003347807A
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capacitor
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circuit device
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JP2002149608A
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Michihiro Tsunekado
陸宏 常門
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整合用コンデンサの接続信頼性が高い非可逆
回路素子および通信装置を提供する。 【解決手段】 アイソレータ1は、概略、永久磁石9と
中心電極基板10とフェライト20と整合用コンデンサ
C1〜C4と抵抗Rとアース板40と樹脂製端子ケース
3と金属製上側ケース4と金属製下側ケース8とからな
る。金属製下側ケース8は、左右の側壁8bと底部8a
を有している。この金属製下側ケース8の底部8aに
は、整合用コンデンサC3,C4をそれぞれ載置するた
めの凸部8cが形成されている。中心電極基板10は金
属製下側ケース8の底部8aとの間にフェライト20の
厚み分の隙間を有し、その隙間に整合用コンデンサC
3,C4やアース板40を配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非可逆回路素子、
特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキ
ュレータなどの非可逆回路素子および通信装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、アイソレータは、信号を伝送方
向のみに通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有
しており、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器
の送信回路部に使用されている。
【0003】このようなアイソレータとして、入出力端
子とアース端子と金属製下側ケースをインサートモール
ドした樹脂製端子ケースを備えた2ポートのアイソレー
タが知られている。樹脂製端子ケース内には、フェライ
ト、永久磁石、中心電極基板、整合用コンデンサ、アー
ス板および抵抗などが収容されている。そして、金属製
上側ケースを上から被せて金属製下側ケースと嵌合した
後、はんだ等で接合することにより、金属ケースが構成
されている。
【0004】中心電極基板には、電気的絶縁状態で互い
に交差して配置している複数の中心電極が形成され、こ
れら中心電極は整合用コンデンサやアース板にはんだ接
合されている。整合用コンデンサやアース板は、金属製
下側ケースにも、はんだ接合されている。つまり、整合
用コンデンサやアース板やフェライトは、金属製下側ケ
ースと中心電極基板の間に挟まれた状態ではんだ接合さ
れている。
【0005】この2ポートアイソレータにおいて、整合
用コンデンサの厚さとフェライト(もしくは、アース
板)の厚さが異なる場合がある。この場合、整合用コン
デンサの厚さ方向において、整合用コンデンサが中心電
極や金属製下側ケースとの間に生じる隙間寸法は、フェ
ライトが中心電極や金属製下側ケースとの間に生じる隙
間寸法と異なる。そこで、従来のアイソレータは、中心
電極や金属製下側ケースとの接合に使用されるはんだ量
を調整することにより、はんだ厚みを増減し、整合用コ
ンデンサと中心電極の電気的接続を確保していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のアイソレータ
は、前述のように、整合用コンデンサとフェライト(も
しくは、アース板)の厚さの違いを、はんだの量で調整
して吸収していた。しかしながら、中心電極や金属製下
側ケースとの接合に使用されるはんだ量を調整して、は
んだ厚みを微小に制御することは、製造上、煩雑かつ困
難な作業であった。従って、はんだ量が不足して整合用
コンデンサと中心電極の電気的接続がオープン状態とな
ったり、はんだ量が多過ぎて整合用コンデンサのホット
側コンデンサ電極とコールド側コンデンサ電極がショー
ト状態となったりすることがあった。
【0007】そこで、本発明の目的は、整合用コンデン
サの接続信頼性が高い非可逆回路素子および通信装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するため、本発明に係る非可逆回路素子は、(a)永
久磁石と、(b)永久磁石により直流磁界が印加される
フェライトと、(c)フェライトの主面に配置されてい
る複数の中心電極と、(d)永久磁石とフェライトと中
心電極とを囲む金属ケースと、(e)中心電極のそれぞ
れに電気的に接続された複数の整合用コンデンサとを備
え、(f)整合用コンデンサの少なくとも一つが金属ケ
ースに設けた凸部の上に配置され、該整合用コンデンサ
のコールド側コンデンサ電極が金属ケースに電気的に接
続されていること、を特徴とする。
【0009】例えば、厚さが異なる複数の整合用コンデ
ンサのうち、相対的に薄い整合用コンデンサを、相対的
に背が高い凸部の上に配置し、相対的に厚い整合用コン
デンサを、相対的に背が低い凸部の上に配置している。
あるいは、複数の整合用コンデンサを、直列コンデンサ
と並列コンデンサで構成し、並列コンデンサを金属ケー
スに設けた凸部の上に配置している。
【0010】以上の構成により、相対的に薄い整合用コ
ンデンサと、相対的に厚いフェライトなどの他の電気部
品との厚さの違いは、金属ケースに設けた凸部によって
吸収される。従って、中心電極や金属ケースとの接合に
使用されるはんだ量を調整する必要がなくなり、はんだ
量の管理が容易になる。この結果、はんだ量の不足や過
多に起因する整合用コンデンサのオープン/ショートの
不良が低減する。
【0011】また、金属ケースの凸部を、該凸部の上に
配置されている整合用コンデンサの外周縁より内側に配
置することにより、コンデンサ電極がコンデンサ基材か
ら剥離しにくくなる。
【0012】また、上述の非可逆回路素子を備えること
により、信頼性が向上した通信装置が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る非可逆回路
素子および通信装置の実施の形態について添付の図面を
参照して説明する。
【0014】[第1実施形態、図1〜図5]本発明に係
る非可逆回路素子(2ポートの集中定数型アイソレー
タ)の一実施形態の分解斜視図を図1に示す。図2はア
イソレータ1の内部平面図、図3は垂直断面図、図4は
外観斜視図である。アイソレータ1は、概略、永久磁石
9と、中心電極基板10と、フェライト20と、整合用
コンデンサC1〜C4と、抵抗Rと、アース板40と、
樹脂製端子ケース3と、金属製上側ケース4と、金属製
下側ケース8とからなる。
【0015】金属製下側ケース8は、左右の側壁8bと
底部8aを有している。この金属製下側ケース8は、イ
ンサートモールド法によって、樹脂製端子ケース3と一
体成形されている。金属製下側ケース8の底部8aの対
向する一対の辺からは、それぞれ二本のアース端子16
が延在している。さらに、底部8aには、整合用コンデ
ンサC3,C4をそれぞれ載置するための凸部8c,8
dが形成されている。また、金属製上側ケース4は、平
面視矩形状であり、上部4aと左右の側壁4bを有して
いる。
【0016】金属製上側ケース4および金属製下側ケー
ス8は、鉄等の透磁率の高い材料を主成分とする薄板
(代表厚み:0.1mm〜0.3mm)を金型による打
ち抜き、曲げ加工をした後、下地として銅めっき(代表
膜厚:0.5μm〜2μm)を施し、さらに銀めっき
(代表膜厚:1μm〜5μm)を施して得る。これらの
めっきの膜厚は通過帯域の中心周波数での表皮深さを考
慮して設定される。
【0017】樹脂製端子ケース3は、底部3aと二つの
側部3bを有している。この底部3aの中央部には矩形
状の開口部3cが形成されている。開口部3cに隣接す
る位置には、アース板40を収容するための窓部3fが
形成されている(図2参照)。この窓部3fによって、
二つのアース板40が接触することを防止する。さら
に、開口部3cに隣接する位置に窓部3dが二つ形成さ
れており、二つの窓部3dの間には抵抗Rを収容するた
めの凹部3eが形成されている。開口部3cおよび窓部
3fには、金属製下側ケース8の底部8aが露出してい
る。樹脂製端子ケース3には、入力端子14(図2参
照)および出力端子15がインサートモールドされてい
る。入力端子14および出力端子15は、それぞれ一端
が樹脂製端子ケース3の外側面に露出し、他端が樹脂製
端子ケース3の窓部3d,3dに露出して入力引出電極
14a、出力引出電極15aとされる。
【0018】永久磁石9は略直方体形状を有する。この
永久磁石9は、あらかじめ着磁されているものをアイソ
レータ1に組み込んでもよいし、着磁されていない状態
でアイソレータ1に組み込み、その後に着磁してもよ
い。また、フェライト20は略直方体形状を有する。本
第1実施形態の場合、フェライト20の外形寸法を、縦
1.2mm×横1.2mm×厚さ0.4mmに設定し
た。
【0019】中心電極基板10は、表面に中心電極22
が印刷法や導電性材料(例えば、銅)によるめっき後エ
ッチングする方法等によりパターン形成されている。こ
の中心電極22の一方の端部は、スルーホール11を介
して裏面に延在し、ポート電極P2とされている。中心
電極22の他方の端部は、中心電極基板10の端面を廻
り込んで裏面に延在してコールドエンド22aとされ
る。裏面には中心電極21が形成されている。中心電極
21の一方の端部はポート電極P1とされ、他方の端部
はコールドエンド21aとされる。ポート電極P1に
は、スルーホール11が形成されている。中心電極21
と中心電極22は、略90度で交差している。中心電極
基板10は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等の樹脂と、紙、ガラスクロス等の基材からな
る。
【0020】二つのアース板40は略同じ寸法を有し、
側面が略正方形の直方体の形状をしている。その外形寸
法は、本第1実施形態の場合、縦1.0mm×横0.4
mm×厚さ0.4mmに設定した。アース板40の主成
分は銅であることが好ましい。銅は金属の中で相対的に
高導電率であるので、中心電極21,22のコールドエ
ンド21a,22aから金属製下側ケース8までの間の
信号の減衰が少なく、アイソレータ1の電気的特性の劣
化を抑制することができる。
【0021】直列整合用コンデンサC1,C2および並
列整合用コンデンサC3,C4には、上下面にコンデン
サ電極を配設している単板コンデンサが使用されてい
る。ところで、2ポートのアイソレータ1において、電
気特性の中心周波数を決定するのは、主に並列整合用コ
ンデンサC3,C4である。例えば、要求される中心周
波数が低くなれば、並列整合用コンデンサC3,C4の
静電容量は大きくなる。具体的に数値例を示すと、直列
整合用コンデンサC1,C2の静電容量が約1.6pF
に対して、並列整合用コンデンサC3,C4の静電容量
は約2.2pFとなる。本第1実施形態の場合、直列整
合用コンデンサC1,C2の外形寸法は、縦0.75m
m×横0.5mm×厚さ0.2mmであり、並列整合用
コンデンサC3の外形寸法は、縦1.4mm×横0.6
mm×厚さ0.2mmであり,並列整合用コンデンサC
4の外形寸法は、縦1.4mm×横0.4mm×厚さ
0.15mmである。
【0022】なお、アイソレータ1の電気的特性によっ
ては、直列整合用コンデンサC1,C2を省略してもよ
い。この場合、中心電極基板10に形成されたポート電
極P1は入力引出電極14aに接続し、ポート電極P2
は出力引出電極15aに接続する。
【0023】抵抗Rは、基板の両端部に厚膜印刷等で端
子電極を形成し、その間に抵抗体を配設している。
【0024】以上の構成部品は、以下のようにして組み
立てられる。図2に示すように、整合用コンデンサC
3,C4やフェライト20を樹脂製端子ケース3の開口
部3cに収容し、抵抗Rを凹部3eに収容し、整合用コ
ンデンサC1,C2を窓部3dに収容し、アース板40
を窓部3fに収容する。
【0025】このとき、アース板40と整合用コンデン
サC3,C4の下面側(コールド側)コンデンサ電極
は、樹脂製端子ケース3の開口部3cに露出している金
属製下側ケース8の底部8aにそれぞれ接地される。整
合用コンデンサC1の下面側コンデンサ電極は、樹脂製
端子ケース3の窓部3dに露出している入力引出電極1
4aに接続される。整合用コンデンサC2の下面側コン
デンサ電極は、樹脂製端子ケース3の窓部3dに露出し
ている出力引出電極15aに接続される。整合用コンデ
ンサC3,C4はそれぞれ、金属製下側ケース8の底部
8aに設けた凸部8c,8dの上に載置されている。
【0026】次に、中心電極基板10を樹脂製端子ケー
ス3内に収容する。このとき、中心電極基板10の平面
視において、中心電極21と中心電極22とが交差して
いる位置にフェライト20が配置される。中心電極21
のポート電極P1は、整合用コンデンサC1,C3のそ
れぞれの上面側コンデンサ電極と抵抗Rの一方の端子電
極とに接続される。中心電極22のポート電極P2は、
整合用コンデンサC2,C4のそれぞれの上面側コンデ
ンサ電極と抵抗Rの他方の端子電極とに接続される。中
心電極21,22のコールドエンド21a,22aは、
それぞれアース板40に接続される。つまり、中心電極
基板10は金属製下側ケース8の底部8aとの間にフェ
ライト20の厚み分の隙間を有し、その隙間に整合用コ
ンデンサC3,C4やアース板40が配置された構造に
なっている。
【0027】さらに、その上から金属製上側ケース4を
装着する。金属製上側ケース4の上部4aの下側には永
久磁石9が配置されている。これにより、永久磁石9
は、中心電極基板10の下方に配置されているフェライ
ト20に直流磁界を印加する。金属製下側ケース8と金
属製上側ケース4は、電気的に接続して金属ケースをな
し、永久磁石9やフェライト20とともに磁気回路を構
成しており、ヨークとしても機能している。
【0028】整合用コンデンサC1〜C4、抵抗R、ア
ース板40、電極14a,15a、金属製上側ケース4
および金属製下側ケース8相互間の電気的接続には、は
んだリフロー等の方法が用いられる。
【0029】ここで、図2および図3に示すように、並
列整合用コンデンサC3,C4は、金属製下側ケース8
に設けた凸部8c,8dの上に載置されている。これに
より、新たな部品を追加することなく、アース板40と
並列整合用コンデンサC3,C4の厚さの違いを吸収で
きる。つまり、凸部8c,8dの高さH1,H2を調整
することにより、整合用コンデンサC3,C4の厚み方
向において、中心電極基板10と並列整合用コンデンサ
C3,C4との間に生じる隙間寸法を、中心電極基板1
0とアース板40との間に生じる隙間寸法と同様に、オ
ープン不良が発生しにくい適正な値(代表値:0.01
〜0.05mm)にすることができる。同様に、金属製
下側ケース8と並列整合用コンデンサC3,C4との間
に生じる隙間寸法についても、金属製下側ケース8とア
ース板40との間に生じる隙間寸法と同様に、オープン
不良が発生しにくい適正な値(代表値:0.01〜0.
05mm)にすることができる。
【0030】従って、各部品C3,C4,8,40相互
間のはんだ50の厚みを、0.01〜0.05mmの範
囲内で管理することができ、はんだ量の管理が容易にな
る。この結果、並列整合用コンデンサC3,C4および
アース板40のはんだ接合不良が発生しにくくなり、信
頼性の高いアイソレータ1が得られる。
【0031】また、単板コンデンサである整合用コンデ
ンサC3,C4は、通常、上下にコンデンサ電極を設け
た1枚の大きなセラミック基板から、所望の静電容量が
得られるように縦、横の寸法を設定してダイサー等で切
り出すことにより製作される。こうした製法のため、整
合用コンデンサC3,C4の外周縁にはコンデンサ電極
の小さなバリが発生し易い。従って、整合用コンデンサ
C3,C4を外周縁のエッジ部分まではんだ接合する
と、エッジ部分からコンデンサ電極が剥がれ易くなる。
コンデンサ電極が剥がれると、静電容量が小さくなり、
アイソレータ1の電気特性が周波数の高い方にずれて、
特性不良となる。これを防止するため、金属製下側ケー
ス8の凸部8c,8dを整合用コンデンサC3,C4の
外周縁より内側に形成し、整合用コンデンサC3,C4
の下面の外周縁が、金属製下側ケース8にはんだ接合さ
れないようにしている。
【0032】また、整合用コンデンサC3,C4と中心
電極基板10とのはんだ接合の際には、中心電極基板1
0の裏面の所定の部分に、はんだレジスト膜を印刷する
ことにより、整合用コンデンサC3,C4の上面の外周
縁が、はんだ接合されないようにする。こうして、整合
用コンデンサC3,C4のコンデンサ電極剥離が生じに
くいアイソレータ1を得ることができる。
【0033】なお、本第1実施形態の場合、並列整合用
コンデンサC3,C4のそれぞれの厚さT1,T2がT
1>T2であるため、凸部8c,8dのそれぞれの高さ
H1,H2をH1<H2に設定している。しかしなが
ら、並列整合用コンデンサC3,C4の厚さT1,T2
は、T1=T2であってもよく、このとき、凸部8c,
8dの高さH1,H2はH1=H2に設定される。
【0034】こうして、図4に示すようなアイソレータ
1が得られる。図5は、図4に示したアイソレータ1の
電気等価回路図である。
【0035】[第2実施形態、図6]本第2実施形態で
は、携帯電話を例にして、通信装置の実施の形態を説明
する。
【0036】図6は、携帯電話120のRF部分の電気
回路ブロック図である。図6において、122はアンテ
ナ素子、123はデュプレクサ、124,126は送信
側電力増幅器、125は送信側段間用帯域通過フィル
タ、127は送信側ミキサ、128は受信側低ノイズ増
幅器、129は受信側段間用帯域通過フィルタ、130
は受信側ミキサ、131はアイソレータ、132は電圧
制御発振器(VCO)、133はローカル用帯域通過フ
ィルタである。
【0037】ここに、アイソレータ131として、前記
第1実施形態のアイソレータ1を使用することができ
る。このアイソレータ1を実装することにより、高信頼
性の携帯電話を実現することができる。
【0038】[他の実施形態]本発明は、前記実施形態
に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種
々の構成に変更することができる。例えば、樹脂製端子
ケース3と金属製下側ケース8はインサートモールドで
形成したとして説明したが、これに限定されるものでは
なく、樹脂製端子ケース3と金属製下側ケース8を別々
に形成し、組み合わせたものであってもよい。また、前
記第1実施形態や第2実施形態では、入力端子を14、
出力端子を15として説明したが、これに限定されるも
のではなく、入力端子を15、出力端子を14にしても
よい。
【0039】さらに、前記第1実施形態は、中心電極基
板10に設けた中心電極21,22の一端を、アース板
40を介して金属製下側ケース8に接続させる構造のア
イソレータについて説明したが、必ずしもこれに限るも
のではない。例えば、図7に示すように、中心電極基板
10やアース板40の代わりに、2本の中心電極21
A,22Aと、これら中心電極21A,22Aの共通の
アース電極23とからなる金属材24を用いてもよい。
この金属材24のアース電極23は、フェライト20の
下面を覆うように配置される。一方、2本の中心電極2
1A,22Aは、フェライト20を包むように折り曲げ
加工され、絶縁性シート(図示せず)を介在させて、フ
ェライト20の上面で相互が略90度で交差するように
配置されている。中心電極21A,22Aはそれぞれの
一端側にポート部P1,P2を有し、はんだ50で並列
整合用コンデンサC3,C4の上面側コンデンサ電極に
電気的に接続している。
【0040】また、本発明は2ポートのアイソレータに
限るものではなく、図8に示すような3ポートの集中定
数型アイソレータ61であってもよい。アイソレータ6
1は、概略、金属製上側ケース64と金属製下側ケース
68とからなる金属ケースと、永久磁石69と、フェラ
イト80と中心電極81〜83とからなる中心電極組立
体70と、抵抗Rおよび整合用コンデンサC11〜C1
3と、樹脂製端子ケース63とからなる。
【0041】金属製下側ケース68は、左右の側部68
bと底部68aを有し、略コの字形状である。この金属
製下側ケース68は、インサートモールド法によって、
樹脂製端子ケース63と一体成形されている。金属製下
側ケース68の底部68aの対向する一対の辺からは、
それぞれ二本のアース端子76が延在している。また、
金属製上側ケース64は、平面視矩形状であり、上部6
4aと左右の側部64bを有している。
【0042】中心電極組立体70は、円板形状のマイク
ロ波フェライト80の上面に、絶縁性シート(図示せ
ず)を介在させて、中心電極81〜83をそれぞれの交
差角が略120度になるように交差させて配置してい
る。中心電極81〜83は、それぞれの一端側にポート
部P1〜P3を有し、他端側にアース電極85が接続さ
れている。中心電極81〜83の共通のアース電極85
は、フェライト80の下面を略覆うように設けられてい
る。
【0043】樹脂製端子ケース63は、底部63aと二
組の対向する側部65,65と66,66を有してい
る。この底部63aには矩形状の開口部63cが形成さ
れ、開口部63cに隣接する位置に矩形状の窓部63b
が複数形成されている。開口部63cおよび窓部63b
には金属製下側ケース68の底部68aが露出してい
る。樹脂製端子ケース63には、入力端子74および出
力端子75がインサートモールドされている。入力端子
74及び出力端子75は、それぞれ一端が樹脂製端子ケ
ース63の外側面に露出し、他端が樹脂製端子ケース6
3の底部63aに露出して入力引出電極(図示せず)、
出力引出電極75aとされる。
【0044】以上の構成部品は、以下のようにして組み
立てられる。整合用コンデンサC11〜C13や抵抗R
を樹脂製端子ケース63の窓部63bに収容し、中心電
極組立体70を樹脂製端子ケース63の開口部63cに
収容する。フェライト80の裏面に形成されたアース電
極85は、金属製下側ケース68の底部68aに電気的
に接続され、接地される。
【0045】このとき、抵抗Rのホット側端子電極は、
中心電極83の端部であるポート部P3を介して、整合
用コンデンサC13のホット側のコンデンサ電極に接続
され、抵抗Rのアース側端子電極は、樹脂製端子ケース
63の窓部63bに露出している金属製下側ケース68
の底部68aに接続される。整合用コンデンサC11〜
C13のホット側のコンデンサ電極はポート部P1〜P
3にそれぞれ接続され、コールド側のコンデンサ電極は
金属製下側ケース68の底部68aにそれぞれ接続され
る。
【0046】ここで、整合用コンデンサC11〜C13
と抵抗Rはそれぞれ、金属製下側ケース68の底部68
aに設けた凸部68cの上に載置されている。これによ
り、新たな部品を追加することなく、フェライト80と
整合用コンデンサC11〜C13や抵抗Rの厚さの違い
を吸収できる。
【0047】さらに、その上から金属製上側ケース64
を装着する。金属製上側ケース64の上部64aの天井
には永久磁石69が配置されている。永久磁石69は中
心電極組立体70のフェライト80に直流磁界を印加す
る。金属製下側ケース68の側部68bと金属製上側ケ
ース64の側部64bは嵌合された後、はんだリフロー
等の方法で電気的に接続されている。これにより、金属
製下側ケース68と金属製上側ケース64は金属ケース
をなし、永久磁石69やフェライト80とともに、磁気
回路を構成している。
【0048】さらに、アイソレータの他に、サーキュレ
ータなどの各種非可逆回路素子にも本発明を適用するこ
とができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、相対的に厚さの薄い整合用コンデンサと、相
対的に厚いフェライトなどの他の電気部品との厚さの違
いを、金属ケースに設けた整合用コンデンサ配置用凸部
によって吸収している。従って、中心電極や金属ケース
との接合に使用されるはんだ量を調整して、はんだ厚み
を微小に制御する必要がなくなり、はんだ量の不足や過
多に起因する整合用コンデンサのオープン/ショートの
不良が低減する。この結果、整合用コンデンサの接続信
頼性が高い非可逆回路素子や通信装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非可逆回路素子の一実施形態を示
す分解斜視図。
【図2】図1に示した非可逆回路素子の内部平面図。
【図3】図2に示した非可逆回路素子のIII−III
概略断面図。
【図4】図1に示した非可逆回路素子の組み立て完成後
の外観斜視図。
【図5】図4に示した非可逆回路素子の電気等価回路
図。
【図6】本発明に係る通信装置の一実施形態を示すブロ
ック図。
【図7】他の実施形態を示す概略断面図。
【図8】他の実施形態を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1,61…アイソレータ 4,64…金属製上側ケース 8,68…金属製下側ケース 8c,8d,68c…凸部 9,69…永久磁石 10…中心電極基板 20,80…フェライト 21,22,81,82,83…中心電極 40…アース板 120…携帯電話 C1,C2…直列整合用コンデンサ C3,C4…並列整合用コンデンサ C11〜C13…整合用コンデンサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石と、 前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライト
    と、 前記フェライトの主面に配置されている複数の中心電極
    と、 前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを囲む
    金属ケースと、 前記中心電極のそれぞれに電気的に接続された複数の整
    合用コンデンサとを備え、 前記整合用コンデンサの少なくとも一つが前記金属ケー
    スに設けた凸部の上に配置され、該整合用コンデンサの
    コールド側コンデンサ電極が金属ケースに電気的に接続
    されていること、 を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 厚さが異なる複数の前記整合用コンデン
    サのうち、相対的に薄い整合用コンデンサが、相対的に
    背が高い凸部の上に配置され、相対的に厚い整合用コン
    デンサが、相対的に背が低い凸部の上に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 【請求項3】 前記非可逆回路素子が2ポートの非可逆
    回路素子であって、 前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極と前記整
    合用コンデンサとを収容する樹脂ケースと、 前記樹脂ケースにインサートモールドされた入出力端子
    およびアース端子と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 複数の前記整合用コンデンサが、直列コ
    ンデンサと並列コンデンサで構成され、前記並列コンデ
    ンサが前記金属ケースに設けた凸部の上に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の非可逆回路素子。
  5. 【請求項5】 前記金属ケースの凸部が、該凸部の上に
    配置されている整合用コンデンサの外周縁より内側に配
    置していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいず
    れかに記載の非可逆回路素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    非可逆回路素子を備えたことを特徴とする通信装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7138883B2 (en) * 2004-02-26 2006-11-21 Alps Electric Co., Ltd. Non-reciprocal circuit element
JP2007259265A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Tdk Corp 非可逆回路素子、及び、これを用いた通信機器

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