JP2556164B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents
非可逆回路素子Info
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- JP2556164B2 JP2556164B2 JP2050675A JP5067590A JP2556164B2 JP 2556164 B2 JP2556164 B2 JP 2556164B2 JP 2050675 A JP2050675 A JP 2050675A JP 5067590 A JP5067590 A JP 5067590A JP 2556164 B2 JP2556164 B2 JP 2556164B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マイクロ波帯の高周波部品として採用され
る非可逆回路素子、例えばサーキュレータ,アイソレー
タに関し、特に部品の小型化,軽量化を実現でき、しか
も部品点数及び組立て工数を削減してコストを低減でき
るようにした構造に関する。
る非可逆回路素子、例えばサーキュレータ,アイソレー
タに関し、特に部品の小型化,軽量化を実現でき、しか
も部品点数及び組立て工数を削減してコストを低減でき
るようにした構造に関する。
一般に、サーキュレータ,アイソレータは、信号の伝
送方向にはほとんど減衰がなく、かつ逆方向には減衰が
大きくなるような機能を有しており、例えば携帯電話,
自動車電話等の移動通信機器の送信回路に採用されてい
る。このようなアイソレータとして、従来、第9図に示
す構造のものがある。このアイソレータ40は、磁性体製
金属ケース41内に、複数の中心導体42に一対のフェライ
ト43,43を対向させてなるフェライト組立て体44を配置
し、かつ該組立体44を、内面に整合回路用コンデンサ電
極が形成された一対の誘電体基板45,45の中央孔45a,45a
内に位置させ、該各誘電体基板45の外面に形成された各
アース電極にそれぞれシールド46,46を介して一対の永
久磁石47,47を当接させて構成されている。また、上記
各中心導体42の外部導出部42aには短冊状の入,出力端
子48の一端が接続されており、該各端子48の他端は上記
ケース41の開口41aから外方に突出している。この入,
出力端子48の上記接続端部分は該ケース41の内周縁に沿
って配置された矩形枠状の樹脂製ブロック49に埋設され
ている。該ブロック49は各端子48を位置決めすると同時
に、該端子48がケース41やシールド板46に接触してショ
ートするのを回避するためのものである。
送方向にはほとんど減衰がなく、かつ逆方向には減衰が
大きくなるような機能を有しており、例えば携帯電話,
自動車電話等の移動通信機器の送信回路に採用されてい
る。このようなアイソレータとして、従来、第9図に示
す構造のものがある。このアイソレータ40は、磁性体製
金属ケース41内に、複数の中心導体42に一対のフェライ
ト43,43を対向させてなるフェライト組立て体44を配置
し、かつ該組立体44を、内面に整合回路用コンデンサ電
極が形成された一対の誘電体基板45,45の中央孔45a,45a
内に位置させ、該各誘電体基板45の外面に形成された各
アース電極にそれぞれシールド46,46を介して一対の永
久磁石47,47を当接させて構成されている。また、上記
各中心導体42の外部導出部42aには短冊状の入,出力端
子48の一端が接続されており、該各端子48の他端は上記
ケース41の開口41aから外方に突出している。この入,
出力端子48の上記接続端部分は該ケース41の内周縁に沿
って配置された矩形枠状の樹脂製ブロック49に埋設され
ている。該ブロック49は各端子48を位置決めすると同時
に、該端子48がケース41やシールド板46に接触してショ
ートするのを回避するためのものである。
ここで、上記アイソレータ,あるいはサーキュレータ
においては、例えば携帯電話に採用する場合、その用途
からして、部品の小型化,軽量化が要求されており、さ
らに需要を喚起するには部品の低価格化が要請されてい
る。
においては、例えば携帯電話に採用する場合、その用途
からして、部品の小型化,軽量化が要求されており、さ
らに需要を喚起するには部品の低価格化が要請されてい
る。
ところが上記従来のアイソレータは、その構造上小型
化,軽量化には限界があり、また低価格化の要請に十分
応えられないという問題点がある。
化,軽量化には限界があり、また低価格化の要請に十分
応えられないという問題点がある。
即ち、上記樹脂製ブロック49は端子に加わる外力に耐
えるだけの強度が必要なことから、ある程度の大きさに
設定しなければならず、それだけケース内での配置スペ
ースが大きくなり、その結果部品が大型化する。
えるだけの強度が必要なことから、ある程度の大きさに
設定しなければならず、それだけケース内での配置スペ
ースが大きくなり、その結果部品が大型化する。
また、金属製ケースを使用していることから、各回路
素子との接触によるショートを回避するために該各素子
とケースとの間に空間を設ける必要があり、この点から
も小型化を困難にしており、またこの金属ゲースの重量
分だけ軽量化をも困難にしている。
素子との接触によるショートを回避するために該各素子
とケースとの間に空間を設ける必要があり、この点から
も小型化を困難にしており、またこの金属ゲースの重量
分だけ軽量化をも困難にしている。
さらに、上記従来のアイソレータ組立作業は、それぞ
れ別個に形成された多数の部品素子をケース内に位置決
めしながら配置する作業となるから、組立て工数が増え
るとともに組立作業が困難であり、その結果コストが上
昇する。
れ別個に形成された多数の部品素子をケース内に位置決
めしながら配置する作業となるから、組立て工数が増え
るとともに組立作業が困難であり、その結果コストが上
昇する。
本発明の目的は上記従来の状況に鑑みてなされたもの
で、部品の小型化,軽量化を実現できるとともに、部品
点数,組立て工数を削減してコストを低減できる非可逆
回路素子を提供することを目的としている。
で、部品の小型化,軽量化を実現できるとともに、部品
点数,組立て工数を削減してコストを低減できる非可逆
回路素子を提供することを目的としている。
本発明は、電気的絶縁状態で、かつ交叉状に配設され
た複数の中心導体を含み、電気回路機能を有する回路素
子本体をケース内に配置し、上記交叉部分にフェライト
を対向させるとともに、上記各中心導体をケース外部の
外部回路に接続するようにした非可逆回路素子におい
て、上記ケースを絶縁性樹脂により収容凹部を有する形
状に形成するとともに、外収容凹部内に上記回路素子本
体を配置し、上記収容凹部の内表面に内表面電極膜を上
記中心電極の外端部に当接するよう被覆形成し、上記ケ
ースの外表面に外部回路に接続される外表面電極膜を被
覆形成し、上記内表面,外表面電極膜をスルーホール電
極膜で導通接続したことを特徴としている。
た複数の中心導体を含み、電気回路機能を有する回路素
子本体をケース内に配置し、上記交叉部分にフェライト
を対向させるとともに、上記各中心導体をケース外部の
外部回路に接続するようにした非可逆回路素子におい
て、上記ケースを絶縁性樹脂により収容凹部を有する形
状に形成するとともに、外収容凹部内に上記回路素子本
体を配置し、上記収容凹部の内表面に内表面電極膜を上
記中心電極の外端部に当接するよう被覆形成し、上記ケ
ースの外表面に外部回路に接続される外表面電極膜を被
覆形成し、上記内表面,外表面電極膜をスルーホール電
極膜で導通接続したことを特徴としている。
ここで上記ケースに外部導出用の電極膜を形成する方
法としては、無電解メッキ法,あるいはフォトエッチン
グ法,スパッタリング法等を採用することにより実現で
きる。例えば上記無電解メッキ法により電極を形成する
場合、メッキが付着する樹脂材とメッキが付着しない樹
脂材とを使用し、まず電極膜を形成すべき部分に応じた
形状のケース部分を上記メッキが付着する樹脂材で射出
成形し、この成形物を残りのケース部分に対応する形状
の金型内に配置し、該金型内に上記メッキが付着しない
よう樹脂材を注入して射出成形し、この2段階の射出成
形によりケースを形成する。この後ケースに無電解メッ
キ処理を施すことにより必要な部分のみに電極膜を形成
することができる。
法としては、無電解メッキ法,あるいはフォトエッチン
グ法,スパッタリング法等を採用することにより実現で
きる。例えば上記無電解メッキ法により電極を形成する
場合、メッキが付着する樹脂材とメッキが付着しない樹
脂材とを使用し、まず電極膜を形成すべき部分に応じた
形状のケース部分を上記メッキが付着する樹脂材で射出
成形し、この成形物を残りのケース部分に対応する形状
の金型内に配置し、該金型内に上記メッキが付着しない
よう樹脂材を注入して射出成形し、この2段階の射出成
形によりケースを形成する。この後ケースに無電解メッ
キ処理を施すことにより必要な部分のみに電極膜を形成
することができる。
本発明に係る非可逆回路素子によれば、ケースを絶縁
性樹脂で形成するとともに、該ケースに外部導出用電極
膜を形成したので、従来の端子ブロックを不要にでき、
それだけケース内の必要配置スペースを縮小でき、小型
化できる。また、上記端子ブロックを不要にできる分だ
け部品点数を削減でき、しかも該ブロックをケース内に
装着する組立て作業を省略できるから、その分だけコス
トを低減でき、低価格化に応えられる。
性樹脂で形成するとともに、該ケースに外部導出用電極
膜を形成したので、従来の端子ブロックを不要にでき、
それだけケース内の必要配置スペースを縮小でき、小型
化できる。また、上記端子ブロックを不要にできる分だ
け部品点数を削減でき、しかも該ブロックをケース内に
装着する組立て作業を省略できるから、その分だけコス
トを低減でき、低価格化に応えられる。
さらに、上記ケースを絶縁性樹脂で構成したので、各
回路素子と接触してもショートすることはないから、従
来必要であったショート防止用空間を省略でき、この点
からも小型化できる。さらにまた、樹脂ケースは従来の
金属ケースに比べて軽いから、その分だけ全体を軽量化
できる。
回路素子と接触してもショートすることはないから、従
来必要であったショート防止用空間を省略でき、この点
からも小型化できる。さらにまた、樹脂ケースは従来の
金属ケースに比べて軽いから、その分だけ全体を軽量化
できる。
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1図ないし第8図は本発明の一実施例による非可逆
回路素子を説明するための図であり、本実施例では、集
中定数型のサーキュレータに適用した場合を例にとって
説明する。
回路素子を説明するための図であり、本実施例では、集
中定数型のサーキュレータに適用した場合を例にとって
説明する。
図において、1は本実施例の集中定数型サーキュレー
タである。このサーキュレータ1は、箱状のケース2内
に、中心導体基板3を配置し、該中心導体基板3の両主
面に一対のフェライト4,4を当接させるとともに、該フ
ェライト4,4を囲むように第1,第2誘電体基板5,6を配置
し、さらに該両誘電体基板5,6を挟んで上記中心導体基
板3に対向するよう一対の永久磁石7,7を配置し、該永
久磁石7,7により上記中心導体基板3に直流磁界を印加
するように構成されている。また、上記ケース2の上面
には矩形板状の磁性体金属ヨーク26が、また下面には円
板状の磁性体金属ヨーク26がそれぞれ配設されており、
該ヨーク26はケース2の開口を閉塞して磁気閉回路を構
成している。なお、上記上部の永久磁石7と第1誘電体
基板5との間にはシールド板27が配設されている。
タである。このサーキュレータ1は、箱状のケース2内
に、中心導体基板3を配置し、該中心導体基板3の両主
面に一対のフェライト4,4を当接させるとともに、該フ
ェライト4,4を囲むように第1,第2誘電体基板5,6を配置
し、さらに該両誘電体基板5,6を挟んで上記中心導体基
板3に対向するよう一対の永久磁石7,7を配置し、該永
久磁石7,7により上記中心導体基板3に直流磁界を印加
するように構成されている。また、上記ケース2の上面
には矩形板状の磁性体金属ヨーク26が、また下面には円
板状の磁性体金属ヨーク26がそれぞれ配設されており、
該ヨーク26はケース2の開口を閉塞して磁気閉回路を構
成している。なお、上記上部の永久磁石7と第1誘電体
基板5との間にはシールド板27が配設されている。
上記中心導体基板3は、第8図に示すように、高誘電
率材料からなる絶縁基板8の一主面8a上に3対の中心電
極9の一部(実線で示す)を形成し、該各中心導体9の
残りの部分(破線で示す)を他主面8bに形成し、各主面
上の中心導体9の対向する部分をスルーホール電極9aに
より接続して構成されており、これにより各中心導体9
は電気的に絶縁状態に、かつ120度間隔ごとに交叉して
おり、該交叉部分に上記フェライト4が当接している。
また、上記両主面8a,8bの各中心導体9の導出端側部分
には該基板8を挟んで対向する導出電極膜10a〜10cが形
成されており、該導出電極膜10a〜10cには上記各中心導
体9の導出端が接続されている。さらに上記両主面8a,8
bの各中心導体9の先端側部分には該基板8を挟んで対
向するアース電極膜11a〜11cが形成されており、該各ア
ース電極膜11a〜11cには中心導体9の先端が接続されて
いる。また上記両主面8a,8bの各導出電極膜10a〜10c同
士,及びアース電極膜11a〜11c同士はスルーホール電極
12により導通されている。
率材料からなる絶縁基板8の一主面8a上に3対の中心電
極9の一部(実線で示す)を形成し、該各中心導体9の
残りの部分(破線で示す)を他主面8bに形成し、各主面
上の中心導体9の対向する部分をスルーホール電極9aに
より接続して構成されており、これにより各中心導体9
は電気的に絶縁状態に、かつ120度間隔ごとに交叉して
おり、該交叉部分に上記フェライト4が当接している。
また、上記両主面8a,8bの各中心導体9の導出端側部分
には該基板8を挟んで対向する導出電極膜10a〜10cが形
成されており、該導出電極膜10a〜10cには上記各中心導
体9の導出端が接続されている。さらに上記両主面8a,8
bの各中心導体9の先端側部分には該基板8を挟んで対
向するアース電極膜11a〜11cが形成されており、該各ア
ース電極膜11a〜11cには中心導体9の先端が接続されて
いる。また上記両主面8a,8bの各導出電極膜10a〜10c同
士,及びアース電極膜11a〜11c同士はスルーホール電極
12により導通されている。
また、上記第1,第2誘電体基板5,6の中央部には挿入
孔5a,6aが形成されており、該挿入孔5a,6a内に上記各フ
ェライト4が挿入配置されている。上記各誘電体基板5,
6の対向面にはそれぞれ3つの整合回路用コンデンサ電
極膜14が形成されており、該各電極膜14は上記中心導体
9の導出電極膜10a〜10cに接続されている。さらに上記
各誘電体基板5,6の反対向面の略全面にはアース電極膜1
5が形成されており、該アース電極15の一部は挿入孔5a,
6aの縁部を囲んで対向面側に延長されており、該延長部
15aは上記中心導体9のアース電極膜11a〜11cに接続さ
れている。
孔5a,6aが形成されており、該挿入孔5a,6a内に上記各フ
ェライト4が挿入配置されている。上記各誘電体基板5,
6の対向面にはそれぞれ3つの整合回路用コンデンサ電
極膜14が形成されており、該各電極膜14は上記中心導体
9の導出電極膜10a〜10cに接続されている。さらに上記
各誘電体基板5,6の反対向面の略全面にはアース電極膜1
5が形成されており、該アース電極15の一部は挿入孔5a,
6aの縁部を囲んで対向面側に延長されており、該延長部
15aは上記中心導体9のアース電極膜11a〜11cに接続さ
れている。
そして、本実施例のケース2は絶縁性樹脂により形成
されたものである。このケース2は、第1〜第4側壁2a
〜2dに底壁2eを一体形成してなる収容凹部Aを有する矩
形箱状のもので、該底壁2eの下面には円状の開口孔16が
形成されており、該開口孔16内に上記下部の永久磁石7,
金属ヨーク26が挿着されている。また、上記収容凹部A
の底壁2eの上面の第1側壁2aと隣合う第2,第3側壁2b,2
cとのコーナー部には三角形状の段部17が膨出形成され
ている。この段部17には上記第2誘電体基板6の面取り
された各縁部が係合しており、該段部17の上面と上記第
2誘電体基板6の上面とは略同一面となっている。ま
た、上記ケース2内の各側壁2a〜2dの角部には底壁2eの
下面に貫通するスルーホール18a,18bが形成されてお
り、該各スルーホール18a,18bの上端はそれぞれ段部17,
底壁2eの上面に位置している。さらに、上記第4側壁2d
の中央部には下方に延び、かつ上記段部17と略同一面に
位置する深さのスリット部19が形成されている。
されたものである。このケース2は、第1〜第4側壁2a
〜2dに底壁2eを一体形成してなる収容凹部Aを有する矩
形箱状のもので、該底壁2eの下面には円状の開口孔16が
形成されており、該開口孔16内に上記下部の永久磁石7,
金属ヨーク26が挿着されている。また、上記収容凹部A
の底壁2eの上面の第1側壁2aと隣合う第2,第3側壁2b,2
cとのコーナー部には三角形状の段部17が膨出形成され
ている。この段部17には上記第2誘電体基板6の面取り
された各縁部が係合しており、該段部17の上面と上記第
2誘電体基板6の上面とは略同一面となっている。ま
た、上記ケース2内の各側壁2a〜2dの角部には底壁2eの
下面に貫通するスルーホール18a,18bが形成されてお
り、該各スルーホール18a,18bの上端はそれぞれ段部17,
底壁2eの上面に位置している。さらに、上記第4側壁2d
の中央部には下方に延び、かつ上記段部17と略同一面に
位置する深さのスリット部19が形成されている。
また、上記ケース2の第2,第3側壁2b,2cの外面の下
端両端部には、それぞれ端子部21,アース部22が一体形
成されており、かつ上記第4側壁4dの外面の下端中央部
には端子部23が一体形成されている。
端両端部には、それぞれ端子部21,アース部22が一体形
成されており、かつ上記第4側壁4dの外面の下端中央部
には端子部23が一体形成されている。
そして、第2図,第3図に示すように、上記各端子部
21の外表面からスルーホール18aの内周面,及び段部17
の上面には外表面電極膜20a,スルーホール電極膜20b,及
び内表面電極膜20cからなる入,出力電極膜20が形成さ
れている。また上記端子部23の外表面,第4側壁2dのス
リット部19に延びる外面,及びスリット部19の底面には
入,出力電極膜20が形成されている(第3図参照)。さ
らに上記各アース部22の外表面,スルーホール18bの内
周面にはアース電極膜24が形成されており、該アース電
極膜24は上記ケース2の底壁2eの上面,下面全面に形成
されたシールド電極膜25に接続されている。これにより
この底壁2eはシールド部を構成している。
21の外表面からスルーホール18aの内周面,及び段部17
の上面には外表面電極膜20a,スルーホール電極膜20b,及
び内表面電極膜20cからなる入,出力電極膜20が形成さ
れている。また上記端子部23の外表面,第4側壁2dのス
リット部19に延びる外面,及びスリット部19の底面には
入,出力電極膜20が形成されている(第3図参照)。さ
らに上記各アース部22の外表面,スルーホール18bの内
周面にはアース電極膜24が形成されており、該アース電
極膜24は上記ケース2の底壁2eの上面,下面全面に形成
されたシールド電極膜25に接続されている。これにより
この底壁2eはシールド部を構成している。
ここで、上記入,出力電極膜20,アース電極膜24,及び
シールド電極膜25は無電解メッキを選択的に施すことに
よって被覆形成されたものである。この選択メッキを行
うには、以下の方法が採用できる。まず上記ケース2の
うち上記各端子部21,23、アース部22、底壁2e,及びスル
ーホール18a,18bに相当する部分をメッキが付着する樹
脂材により射出成形する。次に、この成形物をケース2
の全体形状に対応する金型内に位置決め配置し、該金型
内にメッキが付着しない樹脂材を注入する。このような
2段階射出成形によってケース2を形成する。この後該
ケース2に無電解メッキ処理を施すことにより上記各端
子部21,23、アース部22、底壁2e,及びスルーホール18a,
18bの必要箇所に各電極膜20,24,25を形成したものであ
る。
シールド電極膜25は無電解メッキを選択的に施すことに
よって被覆形成されたものである。この選択メッキを行
うには、以下の方法が採用できる。まず上記ケース2の
うち上記各端子部21,23、アース部22、底壁2e,及びスル
ーホール18a,18bに相当する部分をメッキが付着する樹
脂材により射出成形する。次に、この成形物をケース2
の全体形状に対応する金型内に位置決め配置し、該金型
内にメッキが付着しない樹脂材を注入する。このような
2段階射出成形によってケース2を形成する。この後該
ケース2に無電解メッキ処理を施すことにより上記各端
子部21,23、アース部22、底壁2e,及びスルーホール18a,
18bの必要箇所に各電極膜20,24,25を形成したものであ
る。
このようにして上記各中心導体9の導出電極膜10a〜1
0cは各コンデンサ電極膜14に半田で接続されるとともに
入,出力電極膜20に半田で接続され、各端子部21,23に
導出されている。また、上記各中心導体9のアース電極
膜11a〜11cはアース電極15の延長部15aを介してアース
電極膜24に接続されており、各アース部22に導出されて
いる。なお、各端子部21,23と中心導体9の導出電極膜1
0a〜10cとの間に整合回路を設けることもある。本発明
ではこのような場合も“導出”されていると呼ぶ。
0cは各コンデンサ電極膜14に半田で接続されるとともに
入,出力電極膜20に半田で接続され、各端子部21,23に
導出されている。また、上記各中心導体9のアース電極
膜11a〜11cはアース電極15の延長部15aを介してアース
電極膜24に接続されており、各アース部22に導出されて
いる。なお、各端子部21,23と中心導体9の導出電極膜1
0a〜10cとの間に整合回路を設けることもある。本発明
ではこのような場合も“導出”されていると呼ぶ。
次に本実施例の作用効果について説明する。
本実施例のサーキュレータ1は、信号の逆流を阻止す
る機能を有しており、例えば携帯電話,自動車電話等の
移動通信機器に必要不可欠の部品である。
る機能を有しており、例えば携帯電話,自動車電話等の
移動通信機器に必要不可欠の部品である。
そして本実施例によれば、ケース2を絶縁性樹脂で形
成するとともに、該ケース2の外面に端子部21,23、及
びアース部22を一体に形成し、それぞれに被覆形成され
た各電極膜20,24で外部導出したので、従来の端子ブロ
ックを不要にでき、それだけ小型化できる。また上記ケ
ース2を絶縁樹脂で構成したので、各回路素子と接触さ
せてもショートすることはないから、従来必要であった
ショート防止空間を省略でき、この点からも小型化でき
る。
成するとともに、該ケース2の外面に端子部21,23、及
びアース部22を一体に形成し、それぞれに被覆形成され
た各電極膜20,24で外部導出したので、従来の端子ブロ
ックを不要にでき、それだけ小型化できる。また上記ケ
ース2を絶縁樹脂で構成したので、各回路素子と接触さ
せてもショートすることはないから、従来必要であった
ショート防止空間を省略でき、この点からも小型化でき
る。
また、本実施例では、従来の端子ブロックを不要に
し、さらにケース2に底壁2eを一体に形成し、該底壁2e
をシールド電極膜25を形成してシールド部に兼用したの
で、従来のシールド板を不要にでき、部品点数を削減で
きる。さらに該ブロック,シールド板をケース内に装着
する組立て作業を省略できるから、部品コストを低減で
き、低価格化に応えられる。
し、さらにケース2に底壁2eを一体に形成し、該底壁2e
をシールド電極膜25を形成してシールド部に兼用したの
で、従来のシールド板を不要にでき、部品点数を削減で
きる。さらに該ブロック,シールド板をケース内に装着
する組立て作業を省略できるから、部品コストを低減で
き、低価格化に応えられる。
さらにまた、上記ケース2は従来の金属ケースに比べ
て重量を小さくできるから、軽量化に貢献できる。
て重量を小さくできるから、軽量化に貢献できる。
また、本実施例の各入,出力電極膜20,アース電極膜2
4,及びシールド電極膜25は、無電解メッキにより形成し
たので、良好な電気伝導性が得られるとともに、従来の
金属端子に比べて熱伝導を低くできる。これは上記各部
品素子をリフロー半田付けする際に、各部品素子に半田
熱が伝わり難いことから、特性への悪影響を回避できる
とともに、品質に対する信頼性を向上できる。
4,及びシールド電極膜25は、無電解メッキにより形成し
たので、良好な電気伝導性が得られるとともに、従来の
金属端子に比べて熱伝導を低くできる。これは上記各部
品素子をリフロー半田付けする際に、各部品素子に半田
熱が伝わり難いことから、特性への悪影響を回避できる
とともに、品質に対する信頼性を向上できる。
なお、上記実施例では、メッキが付着する樹脂材とメ
ッキが付着しない樹脂材とを使用し、2段階の射出成形
によりケース2を形成し、これに無電解メッキ処理を施
した場合を例にとって説明したが、本発明の電極膜の形
成方法は必ずしもこれに限られるものではなく、フォト
エッチング法等により形成してもよい。
ッキが付着しない樹脂材とを使用し、2段階の射出成形
によりケース2を形成し、これに無電解メッキ処理を施
した場合を例にとって説明したが、本発明の電極膜の形
成方法は必ずしもこれに限られるものではなく、フォト
エッチング法等により形成してもよい。
また、上記実施例では、フェライト,永久磁石,誘電
体基板をそれぞれ2枚採用した場合を例にとって説明し
たが、本発明では要求される特性がそれほど高くない場
合は1枚だけで構成してもよい。
体基板をそれぞれ2枚採用した場合を例にとって説明し
たが、本発明では要求される特性がそれほど高くない場
合は1枚だけで構成してもよい。
さらに、上記ケース2の上面,下面にのみ磁性体金属
ヨークを配設したが、本発明ではケース2を磁性体性金
属ケース内に収納して磁気シールドを構成してもよい。
ヨークを配設したが、本発明ではケース2を磁性体性金
属ケース内に収納して磁気シールドを構成してもよい。
さらにまた、上記実施例では集中定数型のサーキュレ
ータを例にとって説明したが、本発明は勿論分布定数型
のサーキュレータにも適用できるとともに、アイソレー
タにも適用でき、このアイソレータに適用する場合は1
つのコンデンサ電極膜に抵抗器の一端側を接続し、他端
側をアースに接続して入出力端子部を2つで構成するこ
とにより実現できる。
ータを例にとって説明したが、本発明は勿論分布定数型
のサーキュレータにも適用できるとともに、アイソレー
タにも適用でき、このアイソレータに適用する場合は1
つのコンデンサ電極膜に抵抗器の一端側を接続し、他端
側をアースに接続して入出力端子部を2つで構成するこ
とにより実現できる。
以上のように本発明に係る非可逆回路素子によれば、
ケースを絶縁性樹脂で形成するとともに、該ケースの収
容凹部の内表面に中心導体の外端部が当接する内表面電
極膜を被覆形成するとともに、該内表面電極膜をスルー
ホール電極膜によりケース外表面に形成された外表面電
極膜に接続したので、部品を小型化,軽量化できるとと
もに、部品点数,組立て工数を削減してコストを低減で
きる効果がある。
ケースを絶縁性樹脂で形成するとともに、該ケースの収
容凹部の内表面に中心導体の外端部が当接する内表面電
極膜を被覆形成するとともに、該内表面電極膜をスルー
ホール電極膜によりケース外表面に形成された外表面電
極膜に接続したので、部品を小型化,軽量化できるとと
もに、部品点数,組立て工数を削減してコストを低減で
きる効果がある。
第1図ないし第8図は、本発明の一実施例によるサーキ
ュレータを説明するための図であり、第1図はケースの
断面斜視図、第2図は第4図のII−II線断面図、第3図
は第4図のIII−III線一部断面図、第4図はサーキュレ
ータの平面図、第5図は第4図のV−V線断面図、第6
図は第4図のVI−VI線断面図、第7図はサーキュレータ
の分解斜視図、第8図はその中心導体基板の斜視図、第
9図は従来のアイソレータを示す断面図である。 図において、1はサーキュレータ(非可逆回路素子)、
2はケース、4はフェライト、9は中心導体、10a〜10c
は導出電極膜(導出部)、20は入,出力電極膜である。
ュレータを説明するための図であり、第1図はケースの
断面斜視図、第2図は第4図のII−II線断面図、第3図
は第4図のIII−III線一部断面図、第4図はサーキュレ
ータの平面図、第5図は第4図のV−V線断面図、第6
図は第4図のVI−VI線断面図、第7図はサーキュレータ
の分解斜視図、第8図はその中心導体基板の斜視図、第
9図は従来のアイソレータを示す断面図である。 図において、1はサーキュレータ(非可逆回路素子)、
2はケース、4はフェライト、9は中心導体、10a〜10c
は導出電極膜(導出部)、20は入,出力電極膜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川浪 崇 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 平1−238302(JP,A) 特開 平3−262201(JP,A) 実開 昭59−9534(JP,U) 実開 平3−84604(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】電気的絶縁状態で、かつ交叉状に配設され
た複数の中心導体を含み、電気回路機能を有する回路素
子本体をケース内に配置し、上記交叉部分にフェライト
を対向させるとともに、上記各中心導体をケース外部の
外部回路に接続するようにした非可逆回路素子におい
て、上記ケースを絶縁性樹脂により収容凹部を有する形
状に形成するとともに、該収容凹部内に上記回路素子本
体を配置し、上記収容凹部の内表面に内表面電極膜を上
記中心電極の外端部に当接するよう被覆形成し、上記ケ
ースの外表面に外部回路に接続される外表面電極膜を被
覆形成し、上記内表面,外表面電極膜をスルーホール電
極膜で導通接続したことを特徴とする非可逆回路素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2050675A JP2556164B2 (ja) | 1990-03-01 | 1990-03-01 | 非可逆回路素子 |
US07/662,426 US5159294A (en) | 1990-03-01 | 1991-02-28 | Non-reciprocal circuit element |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2050675A JP2556164B2 (ja) | 1990-03-01 | 1990-03-01 | 非可逆回路素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03252202A JPH03252202A (ja) | 1991-11-11 |
JP2556164B2 true JP2556164B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=12865516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2050675A Expired - Fee Related JP2556164B2 (ja) | 1990-03-01 | 1990-03-01 | 非可逆回路素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556164B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2556166B2 (ja) * | 1990-03-12 | 1996-11-20 | 株式会社村田製作所 | 非可逆回路素子 |
JP2002344206A (ja) * | 2001-05-11 | 2002-11-29 | Murata Mfg Co Ltd | 非可逆回路素子及び通信装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS599534U (ja) * | 1982-07-09 | 1984-01-21 | 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 | 電子部品 |
JPH0652844B2 (ja) * | 1988-03-18 | 1994-07-06 | 株式会社村田製作所 | 非可逆回路電子部品 |
JP2556166B2 (ja) * | 1990-03-12 | 1996-11-20 | 株式会社村田製作所 | 非可逆回路素子 |
JP3084604U (ja) * | 2001-09-10 | 2002-03-29 | レオン自動機株式会社 | 三重包被食品およびその製造装置 |
-
1990
- 1990-03-01 JP JP2050675A patent/JP2556164B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03252202A (ja) | 1991-11-11 |
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