JP2003205983A - 2重エアゾール容器及び2連缶容器 - Google Patents

2重エアゾール容器及び2連缶容器

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 収容した薬液の変質を防止し、薬液をスムー
ズに吐出することができる2重エアゾール容器及び2連
缶容器を提供する。 【解決手段】2連缶容器1は、酸化染毛剤第1剤60a
を収容したエアゾール缶5aと、酸化染毛剤第2剤60
bを収容したエアゾール缶5bと、第1剤60a及び第
2剤60bを混合した状態で吐出するヘッド8と、エア
ゾール缶5a及び5bを固定する固定具7とから成る。
エアゾール缶5a及び5bの内部には、薬液を収容する
内袋54a及び54bがそれぞれ設けられており、この
内袋54a及び54bは、それぞれ、EVOHから成る
厚さ36μmの最外層と、PEから成る厚さ364μm
の最内層とを接着剤を用いて接合した2層膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染毛剤等の薬液を
収容する2重エアゾール容器及び2連缶容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、染毛剤等の薬液を収容するエ
アゾール容器として、特開平11−59746号に記載
されているように、容器本体(缶)の内部に内袋を設け
た2重エアゾール容器が知られている。
【0003】この2重エアゾール容器では、内袋に薬液
を収容するとともに、内袋と容器本体との間に窒素等の
噴射剤を充填する。そして、噴射剤の圧力により、内袋
を収縮させ、薬液を外部に吐出する。上記内袋には、薬
液の変質を防止するために、内袋の外部に存在する酸素
と内袋に収容された薬液とを遮断する性質(酸素バリア
ー性)を持つ材料を用いることが必要である。また、内
袋は、水を含む薬液を収容するので、水に触れても、そ
の酸素バリアー性を維持することが必要である。
【0004】そこで、従来の内袋としては、エチレン・
ビニルアルコール共重合体(EVOH)から成る層の両
側を、ポリエチレン(PE)から成る層で挟んだ3層構
造のものが用いられてきた。この内袋は、酸素バリアー
性が高い材料であるEVOHから成る層により、酸素の
透過を防止するとともに、両側のPE層により、EVO
Hから成る層と水との接触を断ち、EVOHから成る層
の酸素バリアー性の低下を防止する。
【0005】また、内袋には、薬液の吐出時に、噴射剤
の圧力により、容易に収縮する性質(収縮性)が必要で
あった。そこで、従来の内袋では、その膜厚を600μ
m以下とすることにより、内袋に収縮性を持たせてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の2重エ
アゾール容器では、内袋に収縮性を持たせるために、内
袋の膜厚を600μm以下の薄さとした場合には、内袋
の酸素バリアー性が充分でなく、収容した薬液が変質
(酸化)してしまう恐れがあった。
【0007】また、酸素バリアー性が充分となるまで内
袋の膜厚を厚くした場合には、内袋の収縮性が悪くな
り、スムーズに薬液の吐出ができず、また、吐出しきれ
ずに内袋内に残留する薬液量が多くなるので、経済的で
ないという問題があった。本発明は以上の点に鑑みなさ
れたものであり、収容した薬液の変質を防止し、薬液を
スムーズに吐出することができる2重エアゾール容器及
び2連缶容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】(1)請
求項1の発明は、容器本体と、前記容器本体の内部に設
けられた内袋と、を備える2重エアゾール容器であっ
て、前記内袋が、エチレン・ビニルアルコール共重合体
又はナイロンから成る最外層と、ポリオレフィン系樹脂
から成る最内層と、を有することを特徴とする2重エア
ゾール容器を要旨とする。
【0009】本発明の2重エアゾール容器は、エチレン
・ビニルアルコール共重合体(EVOH)又はナイロン
(Ny)から成る最外層と、ポリオレフィン系樹脂から
成る最内層とを有する内袋を備えるので、内袋に収容し
た薬液と、内袋の外側の酸素との間の遮断性(酸素バリ
アー性)が高い。
【0010】つまり、本発明における内袋には、EVO
HまたはNyから成る層(最外層)よりも外側の層がな
いので、その分だけ、(内袋全体の厚みは増やさずに)
例えば、最外層や、最内層の膜厚を厚くすることができ
る。最外層を厚くした場合には、(最外層を構成するE
VOHまたはNyは酸素バリアー性を有する材料である
ので)内袋の酸素バリアー性を高くすることができる。
【0011】また、最内層を厚くした場合には、最外層
と水(薬液の成分)との遮断性を高めることができるの
で、水との接触による最外層(例えばEVOHから成る
層)の酸素バリアー性の低下を防止することができる。
その結果、やはり、内袋の酸素バリアー性を高くするこ
とができる。
【0012】よって、本発明の2重エアゾール容器で
は、内袋に収容した薬液と、内袋の外側の酸素との間の
酸素バリアー性が高いので、酸素による薬液の変質を防
止することができる。また、例えば、内袋に、酸素を発
生する薬液(例えば酸化染毛剤の第2剤)を収容した場
合には、内袋内で発生した酸素が内袋の外側に漏出する
ことを防止できる。
【0013】更に、本発明では、上記のように内袋の酸
素バリアー性が高いので、内袋の厚みを薄くすることが
できる。そのため、内袋は、例えば、2重エアゾール容
器本体と内袋との間に充填された噴射剤の圧力により、
容易に収縮することができる。
【0014】その結果、本発明の2重エアゾール容器
は、スムーズに薬液を吐出することができる。また、内
袋の収縮性が良いことにより、吐出後に内袋の中に残留
する薬液の量を少なくすることができるので、経済的に
優れている。尚、内袋の外側には、例えば、噴射剤が充
填されている。この場合には、内袋の最外層が水と接触
することはないので、内袋の最外層の材料が(水との接
触により酸素バリアー性が低下する)EVOHであって
も、内袋の酸素バリアー性が低下することはない。
【0015】・前記エチレン・ビニルアルコール共重合
体とは、例えば、モノマーとして、エチレン成分とビニ
ルアルコール成分とを共重合させたものである。 ・酸素バリアー性とは、酸素を透過させにくい性質をい
う。内袋の酸素バリアー性は、例えば、内袋内に酸素に
より変質する薬液を収容した上で内袋の口を密封し、酸
素の存在する環境に所定期間保管した後で、薬液の変質
の程度により評価することができる。 (2)請求項2の発明は、前記内袋が、前記最外層と、
前記最内層との2層から成ることを特徴とする前記請求
項1に記載の2重エアゾール容器を要旨とする。
【0016】本発明の2重エアゾール容器は、内袋の構
造が単純であるので、製造が容易であるという特長を有
する。 (3)請求項3の発明は、前記内袋が、前記最外層と前
記最内層との間に、環状オレフィン共重合体から成る中
間層を有することを特徴とする前記請求項1に記載の2
重エアゾール容器を要旨とする。
【0017】本発明の2重エアゾール容器は、内袋の最
外層と最内層との間に、環状オレフィン共重合体から成
る中間層(水バリア層)を有している。環状オレフィン
共重合体は、水の浸透を防止する効果が高い材料である
ので、この環状オレフィン共重合体から成る中間層を有
する本発明の内袋では、内袋の収容物から、内袋の最外
層への水の浸透を一層効果的に防止することができる。
【0018】そのため、本発明では、内袋の最外層(例
えばEVOHから成る層)に、水との接触による酸素バ
リアー性の低下は一層生じにくい。その結果として、本
発明の2重エアゾール容器が備える内袋は、酸素バリア
ー性が一層高く、内袋に収容した薬液が内袋の外側の酸
素によって変質してしまうようなことが一層起こりにく
い。
【0019】また、本発明の2重エアゾール容器は、内
袋に中間層を有することにより、薬液の水分が内袋を透
過することを防止できるので、内袋の収容物(薬液)の
重量減少を低減させることができる。・前記環状オレフ
ィン共重合体としては、例えば、公知のものを任意に利
用でき、その種類は限定されない。
【0020】例えば、脂環族炭化水素化合物より選択さ
れる物質が挙げられ、好ましくは、エチレン系不飽和結
合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物から選
択される物質が挙げられ、更に好ましくは、ビシクロ
[2,2,1]ヘプト−2−エン誘導体から選択される
物質が挙げられる。
【0021】環状オレフィン共重合体として、具体的に
は、以下の環状オレフィン成分と、オレフインの成分と
を共重合させてなるものがある。環状オレフィン成分と
しては、例えば、シクロヘキセンまたはその誘導体、シ
クロヘプテンまたはその誘導体、シクロオクテンまたは
その誘導体、シクロノネンまたはその誘導体、シクロデ
センまたはその誘導体、ビシクロ[2.2.1]へプト
−2−エンまたはその誘導体、テトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセンまたはその誘導
体、へキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13 .0
2.7 .09.14]−4−ヘプタデセンまたはその誘導体、
オクタシクロ[8.8.0.12.9 .14.7 .111.10
.113.16.03.8 .012.17 ]−5−ドコセンまたは
その誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.
7 .09.14]−4−ヘキサデセンまたはその誘導体、ペ
ンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−
4−ペンタデセンまたはその誘導体、ヘプタシクロ
[8.7.0.12.9 .14.7 .111.17 .03.8 .0
12.16 ]−5−エイコセンまたはその誘導体、へプタシ
クロ[8.8.0.12.9.14.7 .111.16 .03.8.
012.17 ]−5−へンエイコセンまたはその誘導体、ト
リシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウンデセンまた
はその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12.5 ]−3
−デセンまたはその誘導体、トリシクロ[4.3.0.
12.5 ]−3,7−デカジエン、ペンタシクロ[6.
5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4,10−ペンタ
デカジエンまたはその誘導体、ペンタシクロ[4.7.
0.12.5 .08.13.19.12]−3−ペンタデセンまた
はその誘導体、ヘプタシクロ[7.8.0.13.6 .0
2.7 .110.17 .011.16 .112.15 ]−4−エイコセ
ンまたはその誘導体、ノナシクロ[9.10.1.14.
7 .03.8 .02.10.012.21 .113.20 .014.19 .
115.19 ]−5−ペンタセコンまたはその誘導体等をあ
げることができ、これら1成分でも2成分以上でも良
い。さらに、シクロヘキセンまたはその誘導体、シクロ
ヘプテンまたはその誘導体、シクロオクテンまたはその
誘導体、シクロノネンまたはその誘導体、シクロデセン
またはその誘導体を除く上記モノマーまたはその誘導体
の開環物及びその水素添加物等をあげることができ、こ
れら1成分でも2成分以上でもよい。
【0022】オレフインの成分としては、例えば、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メ
チルーペンテン、3−メチル−ペンテン、1−へキセ
ン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン等をあげることができ、これら1成分でも2成分以
上でもよい。
【0023】本発明における環状オレフィン共重合体に
おいて、エチレン成分等オレフィン成分に由来する構造
単位は5〜60モル%の範囲、環状オレフィン成分に由
来する構造単位は、通常40〜95モル%の範囲が適当
である。また、本発明における環状オレフィン共重合体
として、環状オレフィンを開環(共)重合した開環
(共)重合体及びその水素添加体を用いることができ
る。ここで用いることのできる環状オレフィンとして
は、シクロヘキセンまたはその誘導体、シクロヘプテン
またはその誘導体、シクロオクテンまたはその誘導体、
シクロノネンまたはその誘導体、シクロデセンまたはそ
の誘導体を除く上記モノマーまたはその誘導体等をあげ
ることができ、これらの単独開環重合体または2成分以
上の開環共重合体及びこれらの水素添加体等である。 (4)請求項4の発明は、前記内袋の膜厚が200〜6
00μmであることを特徴とする前記請求項1〜3のい
ずれかに記載の2重エアゾール容器を要旨とする。
【0024】本発明の2重エアゾール容器では、内袋の
膜厚が200μm以上(より好ましくは300μm以
上)であるので、内袋の酸素バリアー性が一層高い。そ
のため、内袋に収容した薬液が、内袋の外側にある酸素
によって変質してしまうことが一層起こりにくい。
【0025】また、本発明の2重エアゾール容器では、
内袋の膜厚が600μm以下(より好ましくは500μ
m以下、更に好ましくは400μm以下)であるので、
内袋の収縮性において一層優れている。そのため、本発
明の2重エアゾール容器は、スムーズに薬液を吐出する
ことができる。また、内袋の収縮性が良いことにより、
吐出後に内袋の中に残留する薬液の量を少なくすること
ができるので、経済的に優れている。
【0026】・前記内袋の膜厚とは、例えば、内袋が、
各層を接着剤を用いて接着して成るものである場合に
は、接着剤の厚みを除外した上での、各層の合計膜厚と
することができる。 (5)請求項5の発明は、前記最外層と前記最内層との
膜厚の比率が、1:15〜1:6の範囲にあることを特
徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の2重エア
ゾール容器を要旨とする。
【0027】本発明の2重エアゾール容器では、内袋の
最外層と最内層との膜厚の比率が、1:15〜1:6の
範囲(より好ましくは1:12〜1:8の範囲、更に好
ましくは1:11〜1:9の範囲)にある。この比率
は、最内層を構成するポリオレフィン系樹脂(例えばP
E)の耐薬品性と、最外層を構成するEVOH又はNy
のバリア性とを最も効率良く発揮できる比率であるの
で、本発明の2重エアゾール容器は、内袋に収容した薬
液に対する酸素バリアー性において一層優れている。そ
のことにより、内袋に収容した薬液の変質を、一層効果
的に防止することができる。 (6)請求項6の発明は、前記最外層がエチレン・ビニ
ルアルコール共重合体から成るとともに、前記エチレン
・ビニルアルコール共重合体のモノマー組成において、
エチレン含有量が36モル%以下であることを特徴とす
る前記請求項1〜5のいずれかに記載の2重エアゾール
容器を要旨とする。
【0028】本発明の2重エアゾール容器は、内袋の最
外層が、エチレン含有量が36モル%以下(より好まし
くは32モル%以下、更に好ましくは29モル%以下)
のエチレン・ビニルアルコール共重合体から成る。この
材料は、内袋に収容される薬液が通常置かれる環境(例
えば、温度20°、相対湿度60%)における酸素透過
係数が特に小さいので、本発明の2重エアゾール容器が
備える内袋は、酸素バリアー性が特に高い。
【0029】従って、本発明の2重エアゾール容器で
は、内袋に収容した薬液が内袋の外側の酸素によって変
質してしまうようなことが一層起こりにくい。尚、EV
OHにおけるエチレン含有量は、1モル%以上であるこ
とが、EVOHの成形性の点で好ましい。 (7)請求項7の発明は、前記内袋が、酸化染料を含有
する酸化染毛剤を収容することを特徴とする前記請求項
1〜6のいずれかに記載の2重エアゾール容器を要旨と
する。
【0030】本発明の2重エアゾール容器は、酸素バリ
アー性の高い内袋を備えているので、内袋に収容され
た、酸化染料を有する酸化染毛剤は、酸素により変質し
てしまうようなことがない。 (8)請求項8の発明は、2個のエアゾール容器を有す
る2連缶容器であって、前記エアゾール容器のうちの少
なくとも1個が、前記請求項1〜7のいずれかに記載の
2重エアゾール容器であることを特徴とする2連缶容器
を要旨とする。
【0031】本発明の2連缶容器は、前記請求項1〜7
に記載の2重エアゾール容器を備えているので、その2
重エアゾール容器では、内袋の酸素バリアー性が高いこ
とにより、薬液の変質を防止することができる。また、
その2重エアゾール容器では、内袋の収縮性が高いこと
により、スムーズに薬液を吐出することができ、吐出し
きれずに内袋内に残留する薬液の量を少なくすることが
できる(経済性に優れる)。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の2重エアゾール容
器及び2連缶容器の実施の形態の例(実施例)を説明す
る。 a)まず、実施例1〜8の2連缶容器、及び比較例1〜
3の2連缶容器の構成を説明する。 (実施例1) i)本実施例1の2連缶容器の全体構成を図1及び図2
を用いて説明する。尚、図1は2連缶容器全体の構成を
示す図であり、図2は、2連缶容器の一部であるヘッド
8の構成を示す図である。
【0033】2連缶容器1は、酸化染毛剤第1剤(第1
剤60a:図3参照)を収容したエアゾール缶5a(2
重エアゾール容器)と、酸化染毛剤第2剤(第2剤60
b:図3参照)を収容したエアゾール缶5b(2重エア
ゾール容器)と、エアゾール缶5aから吐出された第1
剤60a及びエアゾール缶5bから吐出された第2剤6
0bを混合して吐出するヘッド8と、エアゾール缶5a
及びエアゾール缶5bを固定する固定具7と、から成
る。
【0034】上記エアゾール缶5aとエアゾール缶5b
とは、固定具7に設けられた2箇所の固定孔70a及び
70bに、それぞれの頭頂部52a及び52bを挿入す
ることにより、並列に固定されている。また、エアゾー
ル缶5aの頭頂部52aに設けられたステム50aと、
エアゾール缶5bの頭頂部52bに設けられたステム5
0bとは、それぞれ、ヘッド8のステム結合部23a、
23b(図2)に結合している。
【0035】上記ヘッド8は、その左右(図1における
左右)の側面に設けられたヘッド固定用孔171a、1
71bに、固定具7の左右両端に外方に向かって突設さ
れた一対のヘッド固定用突起72を係合させることによ
り、固定具7に対して固定される。
【0036】ii)次に、エアゾール缶5aの構成を図3
乃至図5を用いて説明する。エアゾール缶5aは、その
断面図である図3に示すように、ブリキで形成され、エ
ポキシアミノ樹脂、エポキシアミン樹脂などで内面塗装
された容器本体51aと、容器本体51aの上部に設け
られたマウンテインカップ53aと、マウンテインカッ
プ53aを上下に貫通するように設けられ、押し下げら
れた際に内部に収容された薬液(第1剤60a)を吐出
することができるステム50aと、容器本体51aの内
部に配置され、その上端をマウンテインカップ53aに
固着された内袋54aと、を備えている。
【0037】また、内袋54aの内部には、クリーム状
の第1剤60aが充填されており、内袋54aと容器本
体51aとの間には、内袋54aを収縮させ、第1剤を
吐出させるための噴射剤61が充填されている。上記内
袋54aは、図4に示す様に、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合体(EVOH)からなる最外層80aと、ポ
リエチレン(PE)から成る最内層81aとの2層膜で
ある。尚、図4は、図3のAの部分における断面図であ
る。
【0038】上記最外層80a及び最内層81aの膜厚
は、表1に示す様に、それぞれ、36μm、364μm
であり、それらは接着剤(商品名「アドマー」、三井石
油化学工業(株)製)により接合されている。従って、
内袋54aの合計膜厚(接着剤の厚さ(約25μm)を
除いた膜厚)は400μmであり、最外層80aと最内
層81aとの膜厚の比率は、1:10である。
【0039】
【表1】
【0040】また、最外層80aを構成するEVOHに
おけるエチレンのモル分率は29%である。この内袋5
4aは、図3のB−B断面における断面図である図5に
示す様に、ひだおりのプリーツ形状に形成されており、
実線で示すまで第1剤60aを封入でき、第1剤60a
を射出してゆくと、点線で示すようにプリーツを寄せ合
いながら縮むようになっている。(収縮前の)内袋54
aの体積は容器本体51aの体積の55〜80%であ
り、本実施例1では65%である。
【0041】また、エアゾール缶5aの下面には、2連
缶容器1の廃棄時に噴射剤61を排出するための排出口
を塞ぐ栓55が取り付けられている。内袋54aに収容
される第1剤60aは、p−トルイレンジアミン、p−
フェニレンジアミン、p−メチルアミノフェノール、4
−ニトロ−o−フェニレンジアミン、1−アミノ−4−
メチルアントラキノン、ポリオキシエチレン(9)ラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレン(15)ノニルフェ
ニルエーテル、セチル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリ
メチルアンモニウム、セチルアルコール、ワセリン、ス
テアリン酸、プロピレングリコール、ヒドロキシエチル
セルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロリドエーテル、エデト酸二ナトリウム、アスコルビ
ン酸、28%アンモニア水およびモノエタノールアミ
ン、精製水を成分としており、これらを調製したもので
ある。また、エアゾール缶5aで用いられている噴射剤
61の成分は、窒素ガスである。
【0042】また、マウンテンカップ53aに関して
は、耐腐食性を考慮することが好ましい。例えば、マウ
ンテンカップ53aの材質としてはアルミニウム、アル
マイト、ブリキ、ステンレスが挙げられ、耐薬品性の点
からはステンレス製、PET等によりラミネート加工し
たアルミニウム、ブリキ製が好ましい。更に、第1剤6
0aが、内袋54aとマウンテンカップ53aとの間か
ら漏洩しないように、内袋54aの上端部が、マウンテ
ンカップ53aの下端部に嵌合するものが好ましい。
【0043】更に、容器本体51aの内面をコート剤で
被覆することが、耐薬品性の点で好ましい。特に、容器
本体51aの内面は、その内容物である第1剤60aの
液性から、エポキシフェノール樹脂、エポキシユリア樹
脂、エポキシアミノ樹脂、エポキシアミン樹脂のシング
ルコート、ダブルコートあるいはトリプルコートで塗装
することが、万一内容物が漏出しても金属表面をその内
容物による腐食から守ることができるので最も好まし
い。
【0044】また、噴射剤61としては窒素ガス、液化
石油ガス、ジメチルエーテルなどが使用されるが、内袋
54a内の内容物(第1剤60a)に悪影響を及ぼさな
い点から窒素ガスが好ましい。尚、ステム50aは、通
常のエアゾール容器に用いられるステムと同様の構成を
備える。
【0045】iii)次にエアゾール缶5bの構成を説明
する。エアゾール缶5bの構成は、基本的には、前記エ
アゾール缶5aと同じである。だたし、エアゾール缶5
bの内袋54bの中には、第2剤60b(染毛剤第2
剤)が収容されている。この第2剤60bは、過酸化水
素水、フェナセチン、1−ヒドロキシエタン−1,1−
ジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホス
ホン酸四ナトリウム、セタノール、ジメチルポリシロキ
サン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリ
ン、香料、精製水を成分としており、これらを調製した
ものである。
【0046】また、エアゾール缶5bの本体容器51b
の内面は、第2剤60bの液性に応じて、ポリアミドイ
ミド系樹脂で塗装することが、万一内容物(第2剤60
b)が内袋54bから漏出した場合でも、本体容器51
bの金属部を腐食から守ることができる(耐薬品性が高
い)ので好ましい。
【0047】iv)次に、ヘッド8について、図2及び図
3を用いて説明する。このヘッド8は、断面略楕円状に
形成された筒状のヘッド本体10と、ヘッド本体10の
中空部に、押下方向に沿って摺動自在に収納され、エア
ゾール缶5a及び5bから排出された内容物を予め定め
られた外部に排出するノズル20と、ヘッド本体10の
中空部においてノズル20の上方に収納され、外部から
操作されるとノズル20を押下方向に押下することがで
きる操作部30と、を備えている。
【0048】上記ヘッド本体10は、前述したように、
ヘッド固定用孔171a及び171bに、固定具7のヘ
ッド固定用突起72を係合させることにより、固定具7
に対して固定される。上記ノズル20は、その下面に、
管状のステム結合部23a及び23bを備えており、そ
れらは、薬液(第1剤60a、第2剤60b)の吐出口
であるノーズ部22に連通している。
【0049】このステム結合部23a及び23bは、前
述したように、ステム50a及び50bとそれぞれ結合
している。従って、ノズル20が押し下げられると、ス
テム50a及び50bも押し下げらる。すると、ステム
50aからは、第1剤60aがステム結合部23aに送
られ、更に、ノーズ部22に至る。また、ステム50b
からは、第2剤60bがステム結合部23bに送られ、
更にノーズ部22に至る。ノーズ部22に送りこまれた
第1剤60a及び第2剤60bは、そこで混合され、外
部に向けて吐出される。
【0050】上記操作部30は、外部から操作される
(押し下げられる)とノズル20を押下方向に押下する
ことができる。従って、この操作部30を操作すると、
上述した作用により、ノーズ部22から、第1剤60a
と第2剤60bとの混合液を吐出することができる。 (実施例2〜8)本実施例2〜8の2連缶容器の構成
は、基本的には、前記実施例1の2連缶容器1と同様で
ある。
【0051】ただし、本実施例2〜8の2連缶容器で
は、エアゾール缶5aの内袋54a及びエアゾール缶5
bの内袋54bの構成を、それぞれ、表1に記載されて
いるものとする。特に、実施例2では、図6に示す様
に、エアゾール缶5aの内袋54aにおいて、最外層8
0aと最内層81aとの間に、環状オレフィン共重合体
(COC)から成る厚さ20μmの層(中間層82a)
を設ける。同様に、エアゾール缶5bの内袋54bにお
いて、最外層80bと最内層81bとの間に、COCか
ら成る厚さ20μmの層(中間層82b)を設ける。
尚、図6は、図3におけるAの部分での断面図である。
【0052】この実施例2では、内袋54a及び54b
を構成する3層は、それぞれ、接着剤(商品名「アドマ
ー」、三井石油化学工業(株)製)により接合されてい
る。 (比較例1〜3)本比較例1〜3の2連缶容器の構成
は、基本的には、前記実施例1の2連缶容器1と同様で
ある。
【0053】ただし、本比較例1〜3の2連缶容器で
は、エアゾール缶5aの内袋154aの構成を、表2に
記載されているものとする。
【0054】
【表2】
【0055】つまり、内袋154aを、図7に示す様
に、外側から順番に、PEから成る層90a、EVOH
から成る層91a、及びPEから成る層92aの3層を
積層したものとする。そして、PEから成る層90a、
EVOHから成る層91a、及びPEから成る層92a
の厚みは、それぞれ、表2に記載した厚みとする。ま
た、内袋154a及び154bにおいて、各層はそれぞ
れ、接着剤(商品名「アドマー」、三井石油化学工業
(株)製)により接合されている。
【0056】同様に、エアゾール缶5bの内袋も、PE
から成る層、EVOHから成る層、及びPEから成る層
の3層を順次積層したものとする。 b)次に、実施例1〜8の2連缶容器の奏する効果を説
明する。 本実施例1〜8の2連缶容器1において、エアゾール
缶5aの内袋54aは、EVOHから成る最外層80a
と、PEから成る最内層81aとの2層を備えている。
【0057】そのため、従来の3層(外側のPE層/中
間のEVOH層/内側のPE層)から成る内袋に比べ
て、外側のPE層がない分だけ、EVOHから成る最外
層80a、又はPEから成る最内層81aの膜厚を厚く
することができる。そのことにより、内袋54aの酸素
バリアー性が高く、第1剤60aの変質を一層確実に防
ぐことができる。
【0058】また、エアゾール缶5bの内袋54bも同
様に、酸素バリアー性が高く、第2剤60bから発生す
る酸素が内袋54bの外へ漏れ出すことを防止すること
ができる。特に、実施例2では、内袋54a及び54b
の最外層と最内層との間に、COCから成る層(中間
層)を備える(請求項3の発明の範囲内である)ので、
内袋54a及び54bの内側から、その最外層への水の
浸透を、一層効果的に遮断することができる。そのた
め、内袋54a及び54bの最外層の酸素バリアー性が
低下してしまうようなことが一層起こりにくい。
【0059】その結果、内袋54aに収容される第1剤
60aが変質してしまうことや、内袋54bの中で発生
した酸素が内袋54bの外部に透過してしまうようなこ
とが、一層起こりにくい。また、実施例1、2、4で
は、内袋54a及び内袋54bの膜厚が200μm〜6
00μmの範囲内である(請求項4の発明の範囲内であ
る)ので、内袋の酸素バリアー性と収縮性の両方におい
て優れている。つまり、内袋54a及び内袋54bの膜
厚が200μm以上であることにより、酸素バリアー性
に優れ、尚かつ、膜厚が600μm以下であることによ
り、収縮性にも優れている。
【0060】また、実施例1、2、4では、内袋54a
及び内袋54bについて、最外層と最内層との膜厚の比
率が、1:15〜1:6の範囲にある(請求項5の発明
の範囲内である)ので、酸素バリアー性の点で一層優れ
る。また、実施例1、2、4では、内袋54aの最外層
80a、及び内袋54bの最外層80bを構成するEV
OHのエチレン含有量が36モル%以下である(請求項
6の発明の範囲内である)ので、内袋54a及び内袋5
4bの酸素バリアー性が一層高い。
【0061】そのため、内袋54aに収容される第1剤
60aが変質してしまうことや、内袋54bの中で発生
した酸素が内袋54bの外部に透過してしまうようなこ
とが、一層起こりにくい。 本実施例1〜8の2連缶容器では、上述したように、
内袋54a及び内袋54bの酸素バリアー性が高いの
で、内袋54aに収容した第1剤60aの変質や、内袋
54bの内部で発生した酸素の透過を防止しつつ、内袋
54aや内袋54bの厚みを薄くすることができる。
【0062】そのため、本実施例1〜8の2連缶容器に
おいて、内袋54a及び内袋54bは、噴射剤61の圧
力により容易に収縮することができるので、スムーズに
薬液を吐出することができる。また、内袋の収縮性が良
いことにより、薬液の吐出後に内袋内に残る薬液の量を
少なくできるので、経済性に優れている。
【0063】特に、実施例1〜4、及び実施例6〜8で
は、内袋の厚みが600μm以下であるので、一層内袋
の収縮性に優れている。 c)次に、実施例1〜8の2連缶容器及び比較例1〜3
の2連缶容器に用いられる内袋の酸素バリアー性及び収
縮性を確かめるために行った実験について説明する。
【0064】i)酸素バリアー性の評価方法 実施例1〜8における内袋54a、及び比較例1〜3
における内袋154aの中に、下記の組成の薬液(酸化
染毛剤第1液)を充填した後、それらの内袋の口を密封
した。
【0065】 (酸化染毛剤第1液) セトステアリルアルコール :0.2重量% ポリオキシエチレン(7.5)ノニルフェニルエーテル:1.0重量% カチオン化セルロース :0.1重量% パラフェニレンジアミン :2.0重量% レゾルシン :0.6重量% メタフェニレンジアミン :0.2重量% パラアミノフェノール :0.5重量% 無水亜硫酸ナトリウム :0.5重量% モノエタノールアミン :1.0重量% 精製水 :残部 上記のようにして薬液を収容した内袋を、45°C
の恒温槽の中(通常の大気組成の雰囲気)に3ヶ月間放
置した。
【0066】官能評価により、薬液の変質の程度を評
価した。薬液の変質の程度は、以下の基準により評価し
た。尚、内袋の酸素バリアー性が高いほど薬液は変質し
にくくなるので、薬液の変質の程度は、内袋の酸素バリ
アー性に対応している。 (酸素バリアー性の評価基準) ◎:全く薬液が変質しない。
【0067】 ○:わずかに変質が見られた。 △:少し変質が見られた。 ×:変質があった。 ii)内袋の収縮性の評価方法 内袋(実施例1〜8における内袋54a、及び比較例
1〜3における内袋154a)を、それぞれ、2連缶容
器の中の所定の位置に取り付けた。
【0068】それぞれの内袋に、前記i)の薬液を収
容した。また、内袋と容器本体51aとの間には、それ
ぞれ、噴射剤61を充填した。 充分な時間をかけて、内袋に収容した薬液を噴射剤6
1の圧力により吐出し、これ以上薬液が出ない状態とし
た。
【0069】内袋の内部に残った薬液の量(残量)を
計測した。この薬液の残量に基づいて、以下のように、
内袋の収縮性を評価した。尚、内袋の収縮性が良いほ
ど、薬液の残量は少なくなるので、薬液の残量により、
内袋の収縮性を評価することができる。 (収縮性の評価基準) ◎:残量が非常に少なかった。
【0070】 ○:残量が少なかった。 △:残量がやや多かった。 ×:残量が多かった。 ii)評価結果 評価結果を表3に示す。
【0071】
【表3】
【0072】本実施例1〜8の内袋54aの酸素バリ
アー性に関する評価結果は、表1に示す様に、いずれも
○又は◎であった。また、収縮性に関する評価結果は、
△〜◎のいずれかであった。 比較例1又は2の内袋154aは酸素バリアー性につ
いて、実施例1〜8の内袋に及ばなかった。
【0073】また、比較例3の内袋154aは、合計膜
厚が700μmと厚いため、酸素バリアー性については
良好であったが、収縮性において、実施例1〜8の内袋
54aに及ばなかった。 内袋の最外層と最内層との間に、COCから成る層
(中間層)を備える(請求項3の発明の範囲内である)
実施例2の内袋54aでは、酸素バリアー性について、
特に優れていた。
【0074】内袋54aの膜厚が200〜600μm
の範囲内である(請求項4の発明の範囲内である)実施
例1、2、4の内袋では、内袋の酸素バリアー性と収縮
性の両方において優れていた。つまり、膜厚が200μ
m以上であることにより、酸素バリアー性に優れ、尚か
つ、膜厚が600μm以下であることにより、収縮性に
も優れていた。
【0075】尚、実施例6、7、8の内袋では、内袋の
膜厚は200〜600μmの範囲内であるが、最外層と
最内層の膜厚比や、最外層を構成するEVOHにおける
エチレン含有量において、実施例1、2、4と異なるの
で、それらと酸素バリアー性を直接比較できない。
【0076】内袋の最外層と最内層との膜厚の比率
が、1:15〜1:6の範囲にある(請求項5の発明の
範囲内である)実施例1、2、4の内袋54aでは、酸
素バリアー性の点で一層優れていた。尚、実施例3、
5、8の内袋では、内袋の最外層と最内層との膜厚の比
率が、1:15〜1:6の範囲にあるが、内袋の膜厚
や、最外層を構成するEVOHにおけるエチレン含有量
において、実施例1、2、4と異なるので、それらと酸
素バリアー性を直接比較できない。
【0077】内袋の最外層がEVOHから成り、その
EVOHのエチレン含有量が36モル%以下である(請
求項6の発明の範囲内である)実施例1、2、4の内袋
54aでは、酸素バリアー性の点で一層優れていた。
尚、実施例3、5、6、7では、内袋の最外層がEVO
Hから成り、そのEVOHのエチレン含有量が36モル
%以下であるが、内袋の膜厚や、内袋の最外層と最内層
との膜厚の比率において、実施例1、2、4と異なるの
で、それらと酸素バリアー性を直接比較できない。
【0078】尚、本発明は上記実施例に何ら限定される
ことなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々
の態様で実施できることはいうまでもない。 ・例えば、2連缶容器ではなく、1個のエアゾール缶
(2重エアゾール容器)と、その専用のヘッドからなる
単缶の容器とすることができる。
【0079】・内袋54aは、最外層80a、最内層8
1a、中間層82aに加えて、その他の層を備えるもの
とすることができる。このその他の層は、例えば、最外
層80aと最内層81aとの間に設けることができ、内
袋54aが中間層82aを備える場合には、その中間層
82aよりも内側、または外側に設けることができる。
【0080】・実施例1〜8において、内袋の各層間を
接着剤を用いて接着する方法としては、例えば、層間に
接着剤層を設ける方法と、層の構成材料に予め接着剤を
ブレンドしておく方法とがある。接着剤の種類は限定さ
れないが、例えば、変性ポリオレフィンが好ましい。変
性ポリオレフィンとしては、例えば、不飽和カルボン
酸、不飽和カルボン酸の酸無水物、エステルまたはアミ
ド等で変性されたポリプロピレン(PP)、高密度ポリ
エチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の2連缶容器1の全体構成を示す説
明図である。
【図2】 実施例1の2連缶容器1におけるヘッドの構
成を示す説明図である。
【図3】 実施例1の2連缶容器1の全体構成を示す説
明図である。
【図4】 実施例1の2連缶容器1における内袋54a
の構成を示す説明図である。
【図5】 実施例1の2連缶容器1における内袋54a
の状態を示す説明図である。
【図6】 実施例2の2連缶容器における内袋54aの
構成を示す説明図である。
【図7】 比較例の2連缶容器における内袋154aの
構成を示す説明図である。
【符号の説明】 1・・・2連缶容器 5a、5b・・・エアゾール缶 7・・・固定具 8・・・ヘッド 20・・・ノズル 30・・・操作部 54a、54b、154a・・・内袋 60a・・・第1剤 61・・・噴射剤 80a・・・最外層 81a・・・最内層 82a・・・中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E014 PA01 PB01 PC02 PC03 PC04 PC07 PC08 PD01 PE15 PE17 PE23 PF06 PF10 3E067 AA03 AB81 AC04 AC05 AC06 BA04C BA12B BB11C BB14B BB25B BB26C BC03C CA04 CA06 CA16 CA30 DA01 EA17 EB22 EB32 EC21 EC30 EE28 EE59 FA05 GA16 GA18 GB13 GD10 4F033 RA02 RC01 RC24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体と、前記容器本体の内部に設け
    られた内袋と、を備える2重エアゾール容器であって、 前記内袋が、エチレン・ビニルアルコール共重合体又は
    ナイロンから成る最外層と、 ポリオレフィン系樹脂から成る最内層と、を有すること
    を特徴とする2重エアゾール容器。
  2. 【請求項2】 前記内袋が、前記最外層と、前記最内層
    との2層から成ることを特徴とする前記請求項1に記載
    の2重エアゾール容器。
  3. 【請求項3】 前記内袋が、前記最外層と前記最内層と
    の間に、環状オレフィン共重合体から成る中間層を有す
    ることを特徴とする前記請求項1に記載の2重エアゾー
    ル容器。
  4. 【請求項4】 前記内袋の膜厚が200〜600μmで
    あることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記
    載の2重エアゾール容器。
  5. 【請求項5】 前記最外層と前記最内層との膜厚の比率
    が、1:15〜1:6の範囲にあることを特徴とする前
    記請求項1〜4のいずれかに記載の2重エアゾール容
    器。
  6. 【請求項6】 前記最外層がエチレン・ビニルアルコー
    ル共重合体から成るとともに、 前記エチレン・ビニルアルコール共重合体のモノマー組
    成において、エチレン含有量が36モル%以下であるこ
    とを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の2
    重エアゾール容器。
  7. 【請求項7】 前記内袋が、酸化染料を含有する酸化染
    毛剤を収容することを特徴とする前記請求項1〜6のい
    ずれかに記載の2重エアゾール容器。
  8. 【請求項8】 2個のエアゾール容器を有する2連缶容
    器であって、 前記エアゾール容器のうちの少なくとも1個が、前記請
    求項1〜7のいずれかに記載の2重エアゾール容器であ
    ることを特徴とする2連缶容器。
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