JP2000024577A - 霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置 - Google Patents

霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置

Info

Publication number
JP2000024577A
JP2000024577A JP10214832A JP21483298A JP2000024577A JP 2000024577 A JP2000024577 A JP 2000024577A JP 10214832 A JP10214832 A JP 10214832A JP 21483298 A JP21483298 A JP 21483298A JP 2000024577 A JP2000024577 A JP 2000024577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
powder
ground color
haze
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10214832A
Other languages
English (en)
Inventor
Noritoshi Tokimoto
徳寿 時本
Takiyoshi Minowa
滝善 美濃羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikusui Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikusui Kagaku Kogyo KK filed Critical Kikusui Kagaku Kogyo KK
Priority to JP10214832A priority Critical patent/JP2000024577A/ja
Publication of JP2000024577A publication Critical patent/JP2000024577A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】シート材の地色部上に、自然な感じで霞状の濃
淡模様が表現された霞状の濃淡模様シート材と、その連
続製造手段を提供する。 【構成】連続送給されるベースシート上にベース塗材に
よって地色部を構成し、かつ地色部上に、その固化前
に、1種以上の着色微粒からなるドライパウダーを、所
定の手段によって霞状の濃淡模様を構成するように連続
散布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベース塗材によっ
て構成された地色部上に、任意の色彩の微粒ドライパウ
ダーを散布して霞状濃淡模様を表現した霞状濃淡模様シ
ート材、その有利な連続製造方法及び連続製造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は従来、例えばある種の自然
石に見られるように、一定の地色上に任意の色彩の霞状
濃淡模様を表現した霞状濃淡模様シート材の製造例につ
いては、見聞したことがない。
【0003】多少関連性のある従来技術としては、表面
印刷によりシート材に霞状濃淡模様を表現する方法を挙
げることができる。又、多色塗材併用法(シート材に縞
模様等の多色模様を表現するために、互いに異なる複数
の色彩の着色塗材を併用する方法)が挙げられ、具体的
には、所定形状の型枠を用いるバッチ式製造方法(特開
平4−92045号公報等)や、長帯状ベースシートを
連続送給して順次模様を形成してゆく連続式製造方法
(特開昭57−160608号公報、特開昭57−87
319号公報)等が例示される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、表面印刷法は
自在な模様を表現できる反面、一般的に模様に深みや陰
影感がなく、不自然で安っぽい印象を免れない。
【0005】一方、上記のいずれの多色塗材併用法も、
基本的には塗材同士を混合する方法であるため、自然な
感じのボヤケた霞状濃淡模様を表現することは到底不可
能である。更に、上記のバッチ式製造方法は製造効率が
悪く、又、連続式製造方法の内、上記特開昭57−16
0608号公報の発明では、着色合成樹脂を塗布する噴
霧用のノズルが固定されているため、いわゆる縦縞の縞
模様パターンになってしまい、特開昭57−87319
号公報の発明では、限定された動作の掻き混ぜ具によっ
て縞模様パターンが規則的あるいは幾何学的な模様にな
ってしまい、自在な濃淡模様のパターンを形成すると言
う面でも不向きである。
【0006】そこで本発明は、自然な感じのボヤケた霞
状濃淡模様が自在な模様パターンで以て表現された、し
かも模様に深みや陰影感のある霞状濃淡模様シート材
と、その効率の良い連続製造方法及び連続製造装置を提
供することを、解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、ベース塗材によって構成された地色部
と、該地色部上に形成された濃淡模様部からなり、前記
濃淡模様部は、微粒である1色の着色骨材からなるパウ
ダー又は2色以上の着色骨材の混合物からなるパウダー
であって前記地色部に対して色彩の種類及び/又は色彩
の濃さが異なるものを、前記地色部上に、霞状濃淡模様
を形成するように散布・固定してなる、霞状濃淡模様シ
ート材である。
【0008】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
加工ライン上を連続送給される長帯状ベースシート上
に、第1発明に記載のベース塗材を供給して地色部を形
成し、更に、固化前の前記地色部上に、前記加工ライン
と交差する方向沿いに可動な1又は2以上の模様形成手
段によって、第1発明に記載の1種又は2種以上のパウ
ダーを霞状濃淡模様を形成するように散布し、次いで前
記地色部を固化させることにより前記パウダーを固定す
る、霞状濃淡模様シート材の連続製造方法である。
【0009】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
長帯状ベースシートを加工ライン上に連続送給する送給
手段と、前記長帯状ベースシートの表面に対して第1発
明に記載のベース塗材を供給する塗材供給手段と、前記
加工ラインと交差する方向沿いに可動であって前記塗材
供給手段により形成された地色部の表面に対して第1発
明に記載の1種又は2種以上のパウダーを供給する1又
は2以上の模様形成手段とを備える、霞状濃淡模様シー
ト材の連続製造装置である。
【0010】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第3発明に係る1又は2以上の模様形成手段が、前
記地色部の表面に対して所定色彩のパウダーを所定のパ
ターンで落下させるパウダー供給手段と、落下するパウ
ダーの散布幅を調整する振動網とを備える、霞状濃淡模
様シート材の連続製造装置である。
【0011】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明において、霞状濃淡模様を形成する着色骨材は微粒の
パウダーを散布・固定したものであるため、模様に深み
や陰影感があり、自然な感じのボヤケた霞状濃淡模様
を、しかも制限のない自在な模様パターンで以て表現す
ることが可能となる。
【0012】又、このパウダーは、地色部に対して色彩
の種類及び/又は色彩の濃さが異なる1色の着色骨材又
は2色以上の着色骨材の混合物からなるため、色彩の種
類と濃さを含めて自由な霞状濃淡模様を表現することが
できる。
【0013】(第2発明の作用・効果)第2発明におい
ては、長帯状ベースシートを連続送給しつつ、これに対
してベース塗材の供給による地色部の形成と、この地色
部上への濃淡模様部の形成とを連続的に行うので、良好
な製造効率を以て第1発明の霞状濃淡模様シート材を連
続製造することができる。
【0014】又、地色部の固化前に霞状濃淡模様を形成
するためのパウダーを散布するので、ベース塗材の粘着
力によって地色部上に霞状濃淡模様が定着し、かつ霞状
濃淡模様を地色部上に固定させるための特段の工程を要
することなく、地色部の固化の際に自動的に固定され
る。
【0015】(第3発明の作用・効果)第3発明によっ
て、第2発明の連続製造方法の実施手段が提供される。
又、1種又は2種以上のパウダーを供給する1又は2以
上の模様形成手段が加工ラインと交差する方向沿いに可
動であるため、長帯状ベースシートの送給動作と模様形
成手段の上記方向沿いの動作との組合せにより、任意の
1又は2以上の色彩からなる霞状濃淡模様を自在な模様
パターンで以て表現できる。
【0016】(第4発明の作用・効果)第4発明におい
ては、第3発明の1又は2以上の模様形成手段が前記パ
ウダー供給手段と前記振動網とを備えるので、任意の色
彩からなる自在な模様パターンの霞状濃淡模様の各部分
について、その模様の幅を狭く(換言すれば、相対的に
色濃くクッキリと)表現したり、幅を広く(換言すれ
ば、相対的に色淡くボヤッと)表現したりすることがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第4発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言う時は、第1発明〜第4発明を一括して指してい
る。
【0018】〔霞状濃淡模様シート材〕本発明に係る霞
状濃淡模様シート材の種類及び用途は限定されず、家
屋,ビルその他の建築物の内外壁,柱,梁,軒天,天
井,床等の壁面仕上げが限定なく含まれる。霞状濃淡模
様シート材における地色部の色彩は限定されない。
【0019】濃淡模様部の色彩にも限定はなく、例えば
地色部の色彩と濃淡模様部の色彩とは、異なる色彩で
も、同系で濃淡の差のある色彩でも良い。地色部の色彩
と濃淡模様部の色彩はいずれも単一色の着色骨材で表現
される色彩でも、2色以上の着色骨材の混合により表現
される色彩でも良い。
【0020】濃淡模様部の模様のパターンは任意であ
り、ある種の自然石に見られるような霞状濃淡模様のパ
ターンでも良く、その他の任意の創作的なパターンや公
知の非自然的なパターンが霞状濃淡模様によって表現さ
れていても構わない。
【0021】〔長帯状ベースシート〕長帯状ベースシー
トは、連続送給に適した、例えばロール巻きの可能な程
度に柔軟な長帯状のシート材であれば限定なく使用でき
る。そして、霞状濃淡模様シート材の基板としてそのま
ま用いられるものと、霞状濃淡模様シート材の完成後は
剥離・除去されるものとの双方が含まれる。
【0022】長帯状ベースシートとしては、無機質系繊
維や有機繊維等による織布や不織布,メッシュ等のいず
れか、具体例としてはガラス繊維,炭素繊維,炭化ケイ
素繊維,アクリル繊維,ビニロン繊維,ポリエステル繊
維,アラミド繊維等によるものがあり、この他塩化ビニ
ルシート,ポリエチレンシート等の各種合成樹脂シー
ト,マイクロセルポリマーシート等もあり、樹脂や塗料
により目止め加工を施したものあるいは施さないものを
挙げることができる。
【0023】〔ベース塗材及び塗材供給手段〕ベース塗
材は、公知の各種の塗材バインダに骨材を配合したもの
である。骨材として任意の色彩の着色骨材や、自然石粒
子,天然砕石等の有色骨材を用いても良く、あるいはこ
れらの任意の2色以上の色彩のものを併用しても良い。
着色手段として骨材とは別に顔料を用いても良いが、骨
材が着色手段を兼ねる場合の方が、深みのある自然な風
合いの地色を表現する上で、より好ましい。
【0024】骨材としては、けい砂,寒水砂等の自然石
粒子、陶磁器質粉砕物、ガラス粒、樹脂片等の骨材であ
って元々特定の色彩を有するものや、特定の色彩に着色
したものを使用することができる。
【0025】塗材バインダとして、例えば、酢酸ビニル
樹脂,酢酸ビニル共重合樹脂,エチレン・酢酸ビニル共
重合樹脂,アクリル酸エステル共重合樹脂,スチレン・
アクリル共重合樹脂,ウレタン樹脂,アクリル・ウレタ
ン共重合樹脂,シリコン・アクリル共重合樹脂,フッ素
樹脂等の合成樹脂溶液あるいは合成樹脂エマルション、
ケイ酸アルカリ溶液、ケイ酸アルカリディスパージョン
等を任意に用いることができるが、特に合成樹脂エマル
ションが好ましい。
【0026】塗材バインダは感熱ゲル化特性をもつもの
が好ましいが、加熱以外の処理により固化する性質のも
のを用いても構わない。塗材バインダには、水,増粘
剤,防腐剤,活性剤等の各種の添加剤を任意に配合する
ことができる。
【0027】長帯状ベースシートの表面に対してベース
塗材を供給する塗材供給手段としては、例えば塗工用ノ
ズルのように、この種の用途に用いられる常用又は公知
の適当な手段を任意に採用すれば良い。
【0028】塗材供給手段によって長帯状ベースシート
の表面に形成された地色部は、通常は若干の表面凹凸を
伴う。この表面凹凸を意匠上の見地から意図的に残し
て、その上にパウダーを散布しても良いが、ベース塗材
供給の直後又はある程度下流に(少なくともパウダー散
布より上流側)において、コーターによる塗層均平化処
理を行っても良い。コーターとしては、ナイフコーター
が代表的であるが、ロールコーター,エアーカーテンコ
ーター等の他種のコーターを任意に用いることもでき
る。
【0029】〔パウダー〕パウダーは固化前の地色部上
に散布され、濃淡模様部を構成するものである。このパ
ウダーは、基本的には個々の粒子が肉眼的に識別されな
い程度の微粒(例えば、大半の粒子が250μm以下)
からなることにより、霞状濃淡模様を表現可能とされた
ものである。
【0030】パウダーは1色の着色骨材によって所定の
色彩を表現するものでも、2色以上の着色骨材の混合物
によって所定の色彩を表現するものでも良い。又、前記
地色部に一定の色彩が付与されている場合において、パ
ウダーの表現する色彩が地色部に対して全く同じ濃さの
同じ色彩でない限りにおいて、任意の濃さの任意の色彩
であって良い。そしてこのような濃さと色彩を有する1
種又は2種以上のパウダーが固化前の地色部上に所望の
密度及び散布パターンを以て散布される。
【0031】パウダーとして、前記ベース塗材に配合さ
れる着色骨材や有色骨材と同様の材質ものを用いること
ができる。
【0032】〔模様形成手段〕1種又は2種以上の上記
パウダーを供給する1又は2以上の模様形成手段は、加
工ラインと交差する方向沿いに可動に設けられる。そし
て特に好ましくは、模様形成手段は所定色彩のパウダー
を地色部上に所定のパターンで落下させるパウダー供給
手段と、落下するパウダーの散布幅もしくは散布状態を
調整する振動網とを備える。不可欠なものは、加工ライ
ンと交差する方向沿いに可動とされたパウダー供給手段
である。
【0033】パウダー供給手段としては、パウダーを所
望の分散態様で散布できるものである限りにおいて、任
意の手段を用いることができる。
【0034】例えば、ホッパから所定量のパウダーを所
定の密度で直接に流下させる方式でも良い。この場合、
ホッパにおけるパウダーの流下用開口部は、その開閉や
開口径の調節が可能とされ、パウダーの流下量及び流下
密度を調節できる方式であることが、より望ましい。
【0035】又、パウダーをホッパの流下口(ホッパヘ
ッド)から、一旦、周壁に散布用の開口を有する小ドラ
ム状の回転シリンダに投入し、シリンダの回転に伴って
前記散布用の開口からパウダーを地色部上に落下させる
方式でも良く、更に、パウダーを地色部上に吹きつける
方式でも構わない。
【0036】振動網は、パウダー供給手段の下方に設け
られる加振装置付きのメッシュ網であり、パウダー供給
手段より落下して来るパウダーの地色部への散布の態様
を更に微妙に調節可能とするものである。
【0037】例えば、振動網のメッシュの目開き(例え
ば、2×2mm、4×4mm等)を小さくすれば、落下
途中で振動網に接触したパウダーは、より広範囲に乱分
散して地色部上に極めてボヤケた霞状の模様を形成する
し、メッシュの目開きを大きくすれば、パウダーは比較
的狭い範囲への乱分散に止まり、地色部上に比較的明瞭
な縞模様に近い模様を形成する。
【0038】又、特定のパウダー供給手段の下方に2段
以上に重ねて振動網を設定したり、振動網の振動周波数
を加減することによっても、同様の効果を得ることがで
きるし、他面、振動網を単に水平に設定した平面状のも
のとせずに、傾斜させて設定したり、振動網に湾曲面や
凹部を設けることにより、パウダーの地色部への散布態
様に変化性を持たせることもできる。。
【0039】仮に、振動網の全部又は一部を下方に向か
って凹んだ溝状に形成しておくと、溝の底部の下方を通
過する地色部にはやや濃い色彩の模様が形成され、溝の
両側部分の下方を通過する地色部には次第に淡くなる色
彩の模様が形成されるため、全体として中央部が色濃く
その両側部分が次第に色淡くなる霞状の縞模様が形成さ
れる。
【0040】模様形成手段を構成する1又は2以上のパ
ウダー供給手段(及び、必要に応じて振動網)を加工ラ
インと交差する方向(必ずしも加工ラインに対する直角
方向である必要はなく、斜めに交差する方向であっても
良い。)沿いに移動可能とする手段は限定されず、又、
2以上のパウダー供給手段を可動とするに当たり、それ
ぞれ独立に移動可能としても良く、一体的に移動可能と
しても良い。
【0041】これらの動作メカニズムの種類は限定され
ないが、例えば、加工ラインに対する交差方向にレール
を架設してレールに沿って移動させられる方法でも良い
し、適宜なリンク機構やカム機構を利用して移動させら
れる方法でも良い。その移動のプログラム、即ち、移動
のタイミング、移動の速度、移動の方向、任意の時点に
おける相対位置等は、霞状濃淡模様のパターンを決定す
るものであり、所望する模様に応じて任意に設定され
る。上記プログラムが複雑である時は、動作メカニズム
におけるアクチュエータの駆動を、コンピュータ・プロ
グラムによって制御しても良い。
【0042】〔加振手段〕地色部上にパウダーを散布し
て濃淡模様部を形成した後、地色部の固化前に、バイブ
レータ等を用いて、好ましくは下側から鉛直方向に、長
帯状ベースシートを加振しても良い。加振により、地色
部に対する濃淡模様部のなじみと定着性が良くなる。
【0043】〔加熱炉等〕濃淡模様部を形成した後、加
振する場合には加振処理の後、ベース塗材が感熱ゲル化
特性を持つ場合には、加工ラインの下流に加熱炉を設
け、塗材の感熱ゲル化処理による塗材層固化を行うこと
が好ましい。ベース塗材の種類によっては、他の塗材層
固化手段を用いても良い。形成された霞状濃淡模様シー
ト材は、巻取りロールに巻取っても良いし、加工ライン
の下流においてカッターにより所定寸法に切断しても良
い。
【0044】なお、最終工程として、上記の後に霞状濃
淡模様シート材の表面に保護層としてクリヤー又は透明
カラークリヤーの樹脂層をロールコーター,カーテンコ
ーター,エアレススプレー塗装等で塗装乾燥形成しても
良い。かかる樹脂層を構成する樹脂としては、例えば耐
候性に優れたアクリル酸エステル共重合樹脂,スチレン
・アクリル共重合樹脂,ウレタン樹脂,アクリル・ウレ
タン共重合樹脂,シリコン・アクリル共重合樹脂,フッ
素樹脂等の合成樹脂溶液あるいは合成樹脂エマルション
を用いることができる。
【0045】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。
【0046】(霞状濃淡模様シート材の連続製造装置
図1に示す霞状濃淡模様シート材の連続製造装置1にお
いて、送給ロール2に巻かれた所定幅の長帯状のベース
シート3(コーティング不織布を使用)は、中間ロール
4を経て、順次加工ラインへ送給される。
【0047】加工ラインにおいて、ベースシート3の表
面に対し、まず固定のノズル5(単数又は複数使用す
る。本実施例では単数。)により単一色のベース塗材6
(ベース塗材C)を略均一な所定の厚さに塗布すると共
に、塗布したベース塗材層を、ナイフコーター7で均平
化して地色部を形成した。ナイフコーター7には、その
均平化をより確実にするために、支持ロール8が対向設
置されている。
【0048】次いで、この均平化した地色部に対して、
模様形成手段によりパウダー(散布有色粒a,b,c)
を散布して霞状濃淡模様を形成する。
【0049】この模様形成手段は、複数のホッパーヘッ
ド9a,9b,9cと、これらにそれぞれ接続された回
転シリンダ10a,10b,10cと、これらの下方に
設置された2段の一部重複する振動網11a,11bと
からなっている。
【0050】上記ホッパーヘッドと回転シリンダは、9
aと10a、9bと10b、9cと10cがそれぞれ一
体的に、加工ラインに対して交差する方向にそれぞれ独
立に移動可能であり、ホッパーヘッド9aからは灰色の
散布有色粒aが、ホッパーヘッド9bからは黄土色の散
布有色粒bが、ホッパーヘッド9cからは焦茶色の散布
有色粒cが、それぞれ供給されて、各々接続された回転
シリンダ10a,10b,10cに投入され、それらの
回転に伴ってシリンダ周壁の2〜6mm径の開口から落
下する。
【0051】2段の振動網11a,11bは鉛直方向の
振動を与えられており、この内振動網11aは目開き3
×3mmのメッシュであって、回転シリンダ10b,1
0cの下方をカバーしており、振動網11bは目開き2
×2mmのメッシュであって、全ての回転シリンダ10
a,10b,10cの下方をカバーしている。
【0052】従って、灰色の散布有色粒aは振動網11
bの乱分散作用のみを受けて比較的狭い範囲に濃い模様
を形成するように乱分散されるが、黄土色の散布有色粒
bと焦茶色の散布有色粒cは2段の振動網11a,11
bの乱分散作用を受けることとなり、比較的広い範囲に
淡い模様を形成するように乱分散される。
【0053】こうして霞状濃淡模様を形成した後、バイ
ブレーター12で鉛直方向に加振して散布有色粒a,
b,cを地色部になじませ(定着させ)、加熱炉13に
おいて感熱ゲル化による固化処理と乾燥処理とを行い、
適宜機構の冷却ゾーン14により冷却した後、中間ロー
ル15、張力調整装置16を介して巻取りロール17に
巻き取るのである。
【0054】(霞状濃淡模様シート材の連続製造例1
上記の連続製造装置を上記のように用いて、霞状濃淡模
様シート材の連続製造を行った。使用したベース塗材C
とパウダーである散布有色粒a,b,cの配合組成と色
彩を末尾の表1に示し、又、各組成分の詳細を表2に示
す。
【0055】得られた霞状濃淡模様シート材は、乾燥後
の重量が平米当たり2.8kg、厚さが2.6mmであ
り、淡いベージュの地に灰色,黄土色及び焦茶色の自然
な感じのボヤケた霞状濃淡模様が形成されていた。シー
ト材の断片の平面写真を図2に示す。
【0056】この霞状濃淡模様シート材の一使用例とし
て、これを450mm角に切断加工し、模様がランダム
になるように組合せて壁面に貼り、仕上げの意匠性を評
価した処、やや縞模様に近い濃淡模様により、自然な質
感があり、飽きの来ない新規な装飾仕上げ材とすること
ができた。
【0057】(霞状濃淡模様シート材の連続製造例2
ベース塗材を淡紫色のベース塗材Dとし、ホッパーヘッ
ド9aからは茶色の散布有色粒dを、ホッパーヘッド9
bからは薄茶色の散布有色粒eを、ホッパーヘッド9c
からは前記の焦茶色の散布有色粒cをそれぞれ供給し
て、その他の点は上記「霞状濃淡模様シート材の連続製
造例1」と全く同様にして、霞状濃淡模様シート材を製
造した。
【0058】使用したベース塗材Dとパウダーである散
布有色粒d,e,cの配合組成と色彩を末尾の表3に示
し、又、各組成分の詳細を表4に示す。
【0059】得られた霞状濃淡模様シート材は、乾燥後
の重量が平米当たり2.9kg、厚さが2.7mmであ
り、淡い紫色の地に茶色,薄茶色及び焦茶色の自然な感
じのボヤケた霞状濃淡模様が形成されていた。シート材
の断片の平面写真を図3に示す。
【0060】この霞状濃淡模様シート材の一使用例とし
て、これを450mm角に切断加工し、模様がランダム
になるように組合せて壁面に貼り、仕上げの意匠性を評
価した処、やや縞模様に近い濃淡模様により、自然な質
感があり、飽きの来ない新規な装飾仕上げ材とすること
ができた。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】霞状濃淡模様シート材の連続製造装置実施例を
概念化して示す図である。
【図2】霞状濃淡模様シート材の実施例の平面写真を示
す図である。
【図3】霞状濃淡模様シート材の実施例の平面写真を示
す図である。
【符号の説明】
3 ベースシート 5 ノズル 6 ベース塗材 7 ナイフコーター 9a,9b,9c ホッパーヘッド 10a,10b,10c 回転シリンダ 11a,11b 振動網 12 バイブレーター 13 加熱炉
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AA35 AA39 AA52 AA65 BB29Z CB17 DA04 EA02 4F042 AA22 AB03 CB24 EC03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース塗材によって構成された地色部
    と、該地色部上に形成された濃淡模様部からなり、 前記濃淡模様部は、微粒である1色の着色骨材からなる
    パウダー又は2色以上の着色骨材の混合物からなるパウ
    ダーであって前記地色部に対して色彩の種類及び/又は
    色彩の濃さが異なるものを、前記地色部上に、霞状濃淡
    模様を形成するように散布・固定してなることを特徴と
    する霞状濃淡模様シート材。
  2. 【請求項2】 加工ライン上を連続送給される長帯状ベ
    ースシート上に、請求項1に記載のベース塗材を供給し
    て地色部を形成し、更に、固化前の前記地色部上に、前
    記加工ラインと交差する方向沿いに可動な1又は2以上
    の模様形成手段によって、請求項1に記載の1種又は2
    種以上のパウダーを霞状濃淡模様を形成するように散布
    し、次いで前記地色部を固化させることにより前記パウ
    ダーを固定することを特徴とする霞状濃淡模様シート材
    の連続製造方法。
  3. 【請求項3】 長帯状ベースシートを加工ライン上に連
    続送給する送給手段と、前記長帯状ベースシートの表面
    に対して請求項1に記載のベース塗材を供給する塗材供
    給手段と、前記加工ラインと交差する方向沿いに可動で
    あって前記塗材供給手段により形成された地色部の表面
    に対して請求項1に記載の1種又は2種以上のパウダー
    を供給する1又は2以上の模様形成手段とを備えること
    を特徴とする霞状濃淡模様シート材の連続製造装置。
  4. 【請求項4】 前記1又は2以上の模様形成手段が、前
    記地色部の表面に対して所定色彩のパウダーを所定のパ
    ターンで落下させるパウダー供給手段と、落下するパウ
    ダーの散布幅を調整する振動網とを備えることを特徴と
    する請求項3に記載の霞状濃淡模様シート材の連続製造
    装置。
JP10214832A 1998-07-14 1998-07-14 霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置 Pending JP2000024577A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10214832A JP2000024577A (ja) 1998-07-14 1998-07-14 霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10214832A JP2000024577A (ja) 1998-07-14 1998-07-14 霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000024577A true JP2000024577A (ja) 2000-01-25

Family

ID=16662286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10214832A Pending JP2000024577A (ja) 1998-07-14 1998-07-14 霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000024577A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003205983A (ja) * 2002-01-15 2003-07-22 Hoyu Co Ltd 2重エアゾール容器及び2連缶容器
CN112495618A (zh) * 2020-11-25 2021-03-16 浙江炜烨晶体纤维有限公司 一种多晶莫来石纤维制品的表面硬化装置
CN112844952A (zh) * 2020-12-29 2021-05-28 重庆星星套装门(集团)有限责任公司 一种装饰线条底色调配工艺

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003205983A (ja) * 2002-01-15 2003-07-22 Hoyu Co Ltd 2重エアゾール容器及び2連缶容器
CN112495618A (zh) * 2020-11-25 2021-03-16 浙江炜烨晶体纤维有限公司 一种多晶莫来石纤维制品的表面硬化装置
CN112844952A (zh) * 2020-12-29 2021-05-28 重庆星星套装门(集团)有限责任公司 一种装饰线条底色调配工艺
CN112844952B (zh) * 2020-12-29 2022-09-23 重庆星星套装门(集团)有限责任公司 一种装饰线条底色调配工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005034815A (ja) 装飾用粉粒状物散布装置、およびこの装置を用いた建築用化粧板の製造方法
EP0320638B1 (en) Decorative embossed surface coverings having platey material and inlaid appearance
CA2105643A1 (en) Apparatus for simultaneous supply of particles, the apparatus provided further with a function to remove the particles by suction, and methods for production of patterned shaped articles using these apparatus
JP2008525213A (ja) コンクリートブロック又はコンクリートスラブを製造する方法
JP2000024577A (ja) 霞状濃淡模様シート材、その連続製造方法、装置
JP3318530B2 (ja) 粗粒分散模様シート材、その連続製造方法、装置
ITVR20000078A1 (it) Procedimento di mobilitazione di un manufatto mediante verniciatura in polvere.
JP4354746B2 (ja) 装飾用粉粒状物散布装置、およびこの装置を用いた化粧建築板の製造方法
JP3350860B2 (ja) 縞状色模様シート材の連続製造方法及び装置
JP4293651B2 (ja) 無機質建材の化粧方法
JP2587849B2 (ja) 表面化粧板の製造方法
JP4607465B2 (ja) 装飾用粉粒状物散布装置、およびこの装置を用いた装飾用粉粒状物の散布方法。
JP3044232B2 (ja) 砂粒状物を固着した窯業系化粧板及びその化粧方法
JP2517690B2 (ja) 装飾ウエブ、シ―トまたはパネルの製造法
JPH11170236A (ja) 窯業系建築用板材の化粧方法
JPH0910634A (ja) 建築物表面仕上げ用シートの製造方法および製造装置
JP7299050B2 (ja) 粒状色材含有塗料の塗装方法
JP3176044B2 (ja) 窯業系建築板及びその製造方法
JP2000127329A (ja) 化粧板
JP4099073B2 (ja) 建築用基材への粉粒体の散布方法
JP3267559B2 (ja) 縞状色模様表装材とその製造方法
WO2004005045A1 (en) Method for producing a plastic-based, patterned surface material, a device for accomplishing the method and a surface material being produced by means of the method
JP2004100375A (ja) 建築板およびその塗装方法
JPH0220594B2 (ja)
JP2005127057A (ja) 化粧建築板及びその製造方法