JPH115721A - 歯磨用多層チューブ容器及び包装体並びに包装体の製法 - Google Patents

歯磨用多層チューブ容器及び包装体並びに包装体の製法

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JPH115721A
JPH115721A JP9171285A JP17128597A JPH115721A JP H115721 A JPH115721 A JP H115721A JP 9171285 A JP9171285 A JP 9171285A JP 17128597 A JP17128597 A JP 17128597A JP H115721 A JPH115721 A JP H115721A
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JP
Japan
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ethylene
resin
multilayer tube
layer
tube container
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Application number
JP9171285A
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English (en)
Inventor
Kozaburo Sakano
弘三郎 坂野
Yuji Yamaguchi
裕司 山口
Takuro Ito
卓郎 伊藤
Makiko Ito
牧子 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、内容物の吸着性が少なく、保香性に
優れ、かつ底部のヒートシールが容易な多層チューブ容
器を提供する。 【構成】本発明は、エチレン含有量が35〜55モル%
のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる最内層
と、変性オレフィン系樹脂からなる接着性樹脂層と、必
要により環状オレフィン重合体または共重合体からなる
防湿性樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる基材層とを
備え、L−menthol吸着量が15μg/本以下で
ある内容物の吸着性の少ない練り歯磨用多層チューブ容
器及び多層チューブ包装体並びにその製造方法に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内容物の吸着性の少ない
プラスチック容器に関し、更に詳細には、最内層をエチ
レン−ビニルアルコール共重合体からなり、L−men
tholの吸着量が少ない歯磨用多層チューブ容器及び
包装体並びにその製法に関する。
【0002】
【従来技術】プラスチック容器は、軽量で破損しにくく
取り扱いが容易であることからガラス容器等に代わって
種々の内容物を入れる包装容器として広く使用されてい
る。特に、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィ
ン系樹脂製容器は比較的安価で容器への成形加工も容易
であることから、食料品、液体飲料、調味料、液体洗
剤、化粧品等の幅広い分野における包装容器として使用
されている。
【0003】一方、エチレン−ビニルアルコール共重合
体層は耐溶剤性が優れていることに着目して内面をエチ
レン−ビニルアルコール共重合体層にした多層容器が特
開昭54−4861号公報、特公平3−64389号公
報等で提案されている。また、ポリオレフィン層とエチ
レン−ビニルアルコール共重合体層とを有する多層チュ
ーブ容器も特公昭57−57338号公報等で提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、特開
昭54−4861号公報、特公平3−64389号公報
等で提案された内面をエチレン−ビニルアルコール共重
合体層にした多層容器では底部のヒートシールの点で満
足できるものではなかった。また、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体は吸湿性が大きく、内容物が含水性物
質の場合には適さなかった。更に、特公昭57−573
38号公報で提案された内外面をポリオレフィン、中間
層をエチレン−ビニルアルコール共重合体にした多層チ
ューブ容器では底部のヒートシールは可能であるが、耐
内容物性の点で必ずしも満足できるものではなかった。
【0005】一方、練り歯磨用、ハンドクリーム用等の
チューブ容器は近年になってガラス容器に代わって軽量
で破損しないプラスチック容器が使われるようになって
きたが、耐内容物性及び底部のヒートシール性の両方の
性能を満足するものが要望されている。上記要望を達成
するために、本発明者等は、最内層を特定のエチレン−
ビニルアルコール共重合体で形成し、特定の層構成とす
ることによって耐内容物性に優れ、かつ保香性、保存性
の改善された多層チューブ容器を提供する。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、エチ
レン含有量が35〜55モル%のエチレン−ビニルアル
コール共重合体からなる最内層と、変性オレフィン系樹
脂からなる接着性樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる
基材層とを備えていることを特徴とする内容物の吸着性
の少なく、底部のヒートシールが容易である練り歯磨用
多層チューブ容器が提供される。
【0007】更に、本発明によれば、エチレン含有量が
35〜55モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合
体からなる最内層と、変性オレフィン系樹脂からなる接
着性樹脂層と、エチレン−環状オレフィン共重合体から
なる防湿性樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる基材層
とを備え、内容物の吸着性が少なく、底部のヒートシー
ルが容易である練り歯磨用多層チューブ容器が提供され
る。
【0008】また、本発明によれば、エチレン含有量が
35〜55モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合
体からなる最内層と、変性オレフィン系樹脂からなる接
着性樹脂層と、エチレン−環状オレフィン共重合体から
なる防湿性樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる基材層
とを含む多層チューブ容器に内容物を充填した後、底部
の内面同士をヒートシールしてなる内容物の吸着性の少
ない練り歯磨用包装体が提供される。
【0009】更に、本発明によれば、エチレン含有量が
35〜55モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合
体からなる最内層と、変性オレフィン系樹脂からなる接
着性樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる基材層とを含
む多層チューブ容器に内容物を充填した後、底部の内面
に温度400℃のホットエアを吹き付けて内面のみをヒ
ートシール可能温度に加熱した後、ヒートシールを行う
ことにより内容物の吸着性の少ない練り歯磨用包装体の
製造方法が提供される。
【0010】
【作用】本発明は、最内層をエチレン含有量が35〜5
5モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体、中間
層を無水マレイン酸等で変性された酸変性オレフィン系
樹脂、基材層をポリエチレン系樹脂とし、L−ment
hol吸着量が10μg/本以下とすることにより、耐
内容物性に優れ、かつ保香性及び保存性が改善され、底
部のヒートシールが容易な練り歯磨用多層チューブ容器
を得ることができるという知見に基づくものである。
【0011】更に、本発明によれば、エチレン含有量が
35〜55モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合
体からなる最内層と、変性オレフィン系樹脂からなる接
着性樹脂層と、環状オレフィン重合体または共重合体か
らなる防湿性樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる基材
層とを備え、L−menthol吸着量を10μg/本
以下とし、L−menthol透過量を30mg/本以
下、好ましくは5mg/本以下とし、水分透過量を3%以
下とすることにより、内容物の吸着性が少なく、保香
性、耐湿性に優れた練り歯磨用多層チューブ容器を得る
ことができるという知見に基づくものである。
【0012】本発明に使用する最内層としては、エチレ
ン含有量、融点及びメルトフローレイトを特定すること
によって、内容物の吸着が少なく、底部のヒートシール
が容易であることに判明した。そこで、エチレン含有量
を35〜55モル%、好ましくは40〜50モル%の範
囲、融点を150〜175℃の範囲、メルトフローレイ
ト(MFR)を1.4〜7.0g/10分の範囲である
エチレン−ビニルアルコール共重合体が用いられる。
尚、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂、例えば
ポリアミド樹脂等を配合することができる。
【0013】エチレン−ビニルアルコール共重合体中の
エチレン含有量が55モル%を超えると、底部のヒート
シール性はよくなる反面、内容物の吸着量の増加や保香
性の低下が生じる。一方、エチレン含有量が35モル%
未満では、底部のヒートシール性が困難であり、耐衝撃
性、耐落下強度、耐環境ストレスクラッキング性等が著
しく低下する。
【0014】本発明に使用する接着性樹脂として、特公
昭57−57338号公報に記載されている接着性樹脂
が使用できる。特に、マレイン酸、無水マレイン酸等の
カルボン酸またはその無水物グラフト重合等により変性
されたオレフィン系樹脂が好適である。
【0015】本発明に使用する基材層のオレフィン系樹
脂としては、密度が0.910〜0.925g/cm3
低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて重合され
た低密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレンが
好適である。密度が0.925g/cm3 を超えると、ス
クイズ性(絞り出し性)や透明性が低下し、エアバック
適性も悪くなる。ここで、線状低密度ポリエチレンはエ
チレンと少量のα−オレフィンとの共重合体であり、α
−オレフィンに基づく短い側鎖を有し、その重合体構造
が線状になっている。共重合体中に含有されるα−オレ
フィンとしては、炭素数が4以上のα−オレフィンが好
適であり、例えば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセ
ン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。更
に、基材層としてオレフィン系樹脂とスクラップ樹脂と
の樹脂組成物を使用することができ、新たにスクラップ
樹脂組成物層を設けることもできる。
【0016】更に、防湿性樹脂としては、環状オレフィ
ン重合体または共重合体が防湿性に優れており、特にエ
チレン−環状オレフィン共重合体が好適である。エチレ
ン−環状オレフィン共重合体中の環状オレフィン含有量
は10〜50モル%、特に、15〜45モル%が好まし
い。環状オレフィン重合体または共重合体としては、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン、テトラシクロ
[4,4,0,12,5 ,17,10]−3−ドデセン等が好
適であり、特開平3−726号公報、特開平2−196
832号公報等に記載されている環状オレフィン樹脂が
使用できる。この防湿性樹脂層を形成することによっ
て、内容物の吸着性の改善のみならず、内容物の保水
性、保香性等が著しく改善される。
【0017】尚、本発明は、多層チューブ容器を構成す
る各樹脂層中に発明の目的を損なわない範囲で各種物
質、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、着色顔料、抗菌
性樹脂等を配合することができる。また、本発明の多層
チューブ容器は、前記3層構造、4層構造に限定され
ず、ガスバリヤー性樹脂層、表面光沢性樹脂層、表面フ
ロスト樹脂層等を形成することができる。表面光沢性樹
脂として、エチレン−プロピレンランダム共重合体、シ
ンジオタクティックポリプロピレン等が好ましく、表面
フロスト樹脂としては、エチレン−プロピレンブロック
共重合体と高密度ポリエチレンとの樹脂組成物が好適で
ある。
【0018】
【本発明の実施の形態】本発明の多層チューブ容器の一
例を示す図1において、チューブ容器1は口頚部2、肩
部3、胴部4及び底部5からなる。底部5は、その内面
同士が重ね合わされて、ヒートシール、超音波シール、
高周波シール等により融着されている。次に、図2は多
層チューブ容器胴部の断面を表し、最内層6がエチレン
含有量が35〜55モル%のエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体からなり、接着性樹脂層7が無水マレイン酸
変性ポリエチレンからなり、基材層8が線状低密度ポリ
エチレンからなる3層構造の一部拡大断面図である。
【0019】更に、図3は多層チューブ容器の胴部の断
面を表し、最内層6’がエチレン含有量が35〜55モ
ル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなり、
接着性樹脂層7’、7”が無水マレイン酸変性ポリエチ
レンからなり、防湿性樹脂層9がエチレン−環状オレフ
ィン共重合体からなり、基材層8’が線状低密度ポリエ
チレンからなる5層構造の一部拡大断面図である。
【0020】最内層と基材層との厚み比は1:10〜
1:30の範囲が好ましく、特に1:12〜1:25の
範囲が好適である。また、防湿性樹脂層と基材層との厚
み比は1:5〜1:20の範囲が好ましく、特に、1:
7〜1:15の範囲が好適である。尚、基材層の厚みは
容器自体に要求される強度、保形性等によって決定され
る。
【0021】
【実施例】
【実施例1〜3】基材層としてメルトフローレイト(M
FR)が1g/10分で密度が0.920g/cm3 の低
密度ポリエチレンエチレンを第1押出機に供給し、接着
性樹脂層としてカルボニル基濃度が40meq/100
gの無水マレイン酸変性ポリエチレンを第2押出機に供
給し、最内層としてエチレン含有量が44モル%、融点
が165℃のエチレン−ビニルアルコール共重合体(実
施例1)、エチレン含有量が38モル%、融点が175
℃のエチレン−ビニルアルコール共重合体(実施例2)
及びエチレン含有量が47モル%、融点が160℃のエ
チレン−ビニルアルコール共重合体(実施例3)を第3
押出機にそれぞれ供給して3層構造に押出成形された多
層パリソンを金型内で溶融ブロー成形して得られた多層
ボトルの胴部における各層の厚みは何れも最内層が20
μm、接着性樹脂層が10μm、基材層が420μmで
あった。この3種類の多層ボトルの底部末端を切断し、
内容量が350mlである多層チューブ容器とした。こ
の多層チューブ容器の口部をキャップやシール材等によ
り密封し、底部より内容物を充填した後、底部切断箇所
の内面に温度400℃及び430℃のホットエアを吹き
付けて内面をヒートシール可能な温度に加熱し、ヒート
シールを行って多層チューブ包装体を得た。その評価結
果を表1に示す。
【0022】
【実施例4〜6】基材層としてMFRが1g/10分で
密度が0.923g/cm3 の線状低密度ポリエチレンエ
チレンを第1押出機に供給し、接着性樹脂層としてカル
ボニル基濃度が60meq/100gの無水マレイン酸
変性ポリエチレンを第2押出機に供給し、最内層として
エチレン含有量が44モル%、融点が165℃のエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体(実施例4)、エチレン
含有量が38モル%、融点が175℃のエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(実施例5)及びエチレン含有量
が47モル%、融点が160℃のエチレン−ビニルアル
コール共重合体(実施例6)をそれぞれ第3押出機にそ
れぞれ供給し、更に防湿性樹脂層として環状オレフィン
含有量22モル%のエチレン−環状オレフィン共重合体
を第4押出機に供給して5層構造に押出成形された多層
パリソンを金型内で溶融ブロー成形して得られた多層ボ
トルの胴部における各層の厚みは何れも最内層が20μ
m、各接着性樹脂層が5μm、防湿性樹脂層が40μ
m、基材層が360μmであった。この3種類の多層ボ
トルの底部末端を切断し、内容量が350mlである多
層チューブ容器とした。次いで、この多層チューブ容器
の口部をヒートシール材により密封し、底部の切断箇所
より内容物を充填した後、底部の切断箇所の内面に温度
400℃及び430℃のホットエアを吹き付けて内面の
みをヒートシール可能な温度に加熱してヒートシールを
行って多層チューブ包装体を得た。その評価結果を表1
に示す。
【0023】
【比較例1】内外層の基材層としてMFRが1g/10
分で密度が0.920g/cm3 の低密度ポリエチレンエ
チレンを第1押出機に供給し、接着性樹脂層としてマレ
イン酸変性ポリエチレンを第2押出機に供給し、中間層
としてエチレン含有量が32モル%、融点が183℃の
エチレン−ビニルアルコール共重合体(比較例1)を第
3押出機に供給して5層構造に押出成形された多層パリ
ソンを金型内で溶融ブロー成形して得られた多層ボトル
の胴部における各層の厚みは内層が210μm、接着性
樹脂層が各5μm、中間層が20μm、外層が200μ
mであった。この多層ボトルの底部末端を切断し、内容
量が350mlである多層チューブ容器とした。この多
層チューブ容器の口部をシール材で密封し、底部の切断
箇所より内容物を充填した後、温度を220℃のヒート
シールバーを用いてヒートシールを行って多層チューブ
包装体を得た。その評価結果を表1に示す。
【0024】
【比較例2、3】基材層としてMFRが1g/10分で
密度が0.920g/cm3 の低密度ポリエチレンエチレ
ンを第1押出機に供給し、接着性樹脂層としてマレイン
酸変性ポリエチレンを第2押出機に供給し、最内層とし
てエチレン含有量が32モル%、融点が180℃のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体(比較例2)及びエチ
レン含有量が60モル%、融点が150℃のエチレン−
ビニルアルコール共重合体(比較例3)を第3押出機に
それぞれ供給して3層構造に押出成形された多層パリソ
ンを金型内で溶融ブロー成形して得られた多層ボトルの
胴部における各層の厚みは何れも最内層が20μm、接
着性樹脂層が10μm、基材層が420μmであった。
これらの多層ボトルの底部末端を切断し、内容量が35
0mlである多層チューブ容器とした。この多層チュー
ブ容器の口部をシール材で密封し、底部の切断箇所より
内容物を充填した後、温度を220℃のヒートシールバ
ーを用いてヒートシールを行って多層チューブ包装体を
得た。その評価結果を表1に示す。
【0025】
【実施例7】基材層としてMFRが1g/10分で密度
が0.923g/cm3 の線状低密度ポリエチレンにスク
ラップ樹脂を40重量%配合した樹脂組成物を第1押出
機に供給し、接着性樹脂層としてカルボニル基濃度が6
0meq/100gの無水マレイン酸変性ポリエチレン
を第2押出機に供給し、最内層としてエチレン含有量が
44モル%、融点が165℃のエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体(実施例7)を第3押出機に供給し、更
に、環状オレフィン含有量20モル%のエチレン−環状
オレフィン共重合体を第4押出機に供給し、最外層とし
てMFRが1g/10分で密度が0.923g/cm3
線状低密度ポリエチレンエチレンを第5押出機に供給し
て6層構造に押出成形された多層パリソンを金型内で溶
融ブロー成形して得られた多層ボトルの胴部における厚
みは、内側から最内層が20μm、接着性樹脂層が5μ
m、防湿性樹脂層が40μm、接着性樹脂層が5μm、
基材層が300μm、最外層が30μmであった。得ら
れた多層ボトルの底部末端を切断し、内容量が350m
lとなる多層チューブ容器とした。この多層チューブ容
器の口部をシール材で密封し、底部の切断箇所より内容
物を充填した後、底部の切断箇所の内面に温度400℃
のホットエアを吹き付けて内面をヒートシール可能な温
度に加熱してヒートシールを行って多層チューブ包装体
を得た。その評価結果を表1に示す。
【0026】
【実施例8】基材層としてMFRが1g/10分で密度
が0.923g/cm3 の線状低密度ポリエチレンを第1
押出機に供給し、接着性樹脂層としてカルボニル基濃度
が60meq/100gの無水マレイン酸変性ポリエチ
レンを第2押出機に供給し、最内層としてエチレン含有
量が44モル%で、融点が165℃のエチレン−ビニル
アルコール共重合体(実施例8)を第3押出機に供給
し、更に環状オレフィン含有量22モル%のエチレン−
環状オレフィン共重合体を第4押出機に供給し、ガスバ
リヤー性樹脂層としてエチレン含有量が32モル%、融
点が183℃のエチレン−ビニルアルコール共重合体を
第5押出機に供給して7層構造に押出成形された多層パ
リソンを金型内で溶融ブロー成形して得られた多層ボト
ルの胴部における厚みは内側から最内層が20μm、接
着性樹脂層が5μm、防湿性樹脂層が40μm、接着性
樹脂層が5μm、ガスバリヤー性樹脂層が20μm、接
着性樹脂層が5μm、基材層が300μmであった。こ
の多層ボトルの底部末端を切断し、内容量が350ml
となる多層チューブ容器とした。この多層チューブ容器
の口部をシール材で密封し、底部の切断箇所より内容物
を充填した後、底部の切断箇所の内面に温度400℃の
ホットエアを吹き付けて内面をヒートシール可能な温度
に加熱してヒートシールを行い、多層チューブ包装体を
得た。その評価結果を表1に示す。
【0027】試験方法 (1).L−menthol吸着量 市販の白練り歯磨60gを充填した容器を37℃で4週
間保存した後、各容器の内容物に接している部分を2cm
2 を切り出し、約1mlのエタノールで50℃、24時間
L−mentholの抽出を行った。抽出液をエタノー
ルで10mlにメスアップしたものをガスクロマトグラフ
ィー用試料とした。容器の内表面積から容器1本当たり
の吸着量を算出した。吸着量が10mg/本を超えるとフ
レーバーが悪くなる。 (2).水分透過量 容器の入目線まで水を充填してシール材で口部を密封
し、40℃、30%RHの条件下で6時間保存して調温
調湿した後、容器の重量を測定する。この容器をさらに
40℃、30%RHの条件下で6ヶ月間保存した後、容
器の重量測定して、水分の減少量を測定する。水分透過
量が3%を超えると、内容物の保水性が悪くなる。 (3).保香性 市販の白練り歯磨100gを充填密封した包装体をガラ
ス容器内に密封し、37℃で4週間保存した後、ガラス
容器中のガスを採取してガスクロマトグラフィー用試料
(1mg)とした。この試料中のL−menthol濃度
から容器1本当たりのL−menthol透過量を換算
し、保香性を判定した。L−menthol透過量が3
0μg/本を超えると保香性が悪くなり、30μg/本
以下、特に5μg/本以下にするのが好ましい。 (4).ヒートシール性 実施例及び比較例に記載されたシー条件で密封された包
装体のシール状態をみて、良(○)、不良(×)を判定
する。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン含有量が35
〜55モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体か
らなる最内層と、変性オレフィン系樹脂からなる接着性
樹脂層と、オレフィン系樹脂からなる基材層とからな
り、必要により環状オレフィン重合体または共重合体か
らなる防湿性樹脂層を形成することによって、内容物の
吸着が少なく、優れた保香性及び防湿性を有し、かつ、
易スクイズ性及び底部の易ヒートシール性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層チューブ容器の縦断面図である。
【図2】3層チューブ容器の胴部における一部断面図で
ある。
【図3】5層チューブ容器の胴部における一部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 容器 2 口頚部 3 肩部 4 胴部 5 底部 6、6’ 最内層 7、7’、7” 接着性樹脂層 8、8’ 基材層 9 防湿性樹脂層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量が35〜55モル%のエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体からなる最内層と、
    変性オレフィン系樹脂からなる接着性樹脂層と、オレフ
    ィン系樹脂からなる基材層とを備え、L−mentho
    lの吸着量が10μg/本以下であることを特徴とする
    内容物の吸着性の少ない練り歯磨用多層チューブ容器。
  2. 【請求項2】 エチレン含有量が35〜55モル%のエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体からなる最内層と、
    変性オレフィン系樹脂からなる接着性樹脂層と、環状オ
    レフィン重合体または共重合体からなる防湿性樹脂層
    と、オレフィン系樹脂からなる基材層とを備え、L−m
    enthol吸着量が10μg/本以下であることを特
    徴とする内容物の吸着性の少ない練り歯磨用多層チュー
    ブ容器。
  3. 【請求項3】 防湿性樹脂層がエチレン−環状オレフィ
    ン共重合体である請求項2に記載された多層チューブ容
    器。
  4. 【請求項4】 L−menthol透過量が5mg/本以
    下で、水分透過量が3%以下である請求項2または3に
    記載された多層チューブ容器。
  5. 【請求項5】 オレフィン系樹脂が線状低密度ポリエチ
    レンまたは0.910〜0.925g/cm3 の密度を有
    する低密度ポリエチレンである請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載された多層チューブ容器。
  6. 【請求項6】 オレフィン系樹脂がメタロセン触媒を用
    いて重合された低密度ポリエチレンまたは線状低密度ポ
    リエチレンから選ばれた少なくとも1種の樹脂である請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載された多層チュー
    ブ容器。
  7. 【請求項7】 オレフィン系樹脂とスクラップ樹脂との
    混合物からなる樹脂組成物層を含んでいる請求項1ない
    し6のいずれか1項に記載された多層チューブ容器。
  8. 【請求項8】 エチレン含有量が35〜55モル%のエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体からなる最内層と、
    変性オレフィン系樹脂からなる接着性樹脂層と、エチレ
    ン−環状オレフィン共重合体からなる防湿性樹脂層と、
    オレフィン系樹脂からなる基材層とを含む多層チューブ
    容器に内容物を充填した後、底部の内面同士をヒートシ
    ールしてなる内容物の吸着性の少ない練り歯磨包装体。
  9. 【請求項9】 エチレン含有量が35〜55モル%のエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体からなる最内層と、
    変性オレフィン系樹脂からなる接着性樹脂層と、オレフ
    ィン系樹脂からなる基材層とを含む多層チューブ容器に
    内容物を充填した後、底部の内面に温度400℃のホッ
    トエアを吹き付けて内面のみをヒートシール可能温度に
    加熱した後、ヒートシールを行うことを特徴とする内容
    物の吸着性の少ない練り歯磨用包装体の製造方法。
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