JPH09132251A - 多層押出しチューブ容器 - Google Patents
多層押出しチューブ容器Info
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- JPH09132251A JPH09132251A JP7308533A JP30853395A JPH09132251A JP H09132251 A JPH09132251 A JP H09132251A JP 7308533 A JP7308533 A JP 7308533A JP 30853395 A JP30853395 A JP 30853395A JP H09132251 A JPH09132251 A JP H09132251A
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Abstract
成分等に対する選択的吸着性、浸透性の少ない多層押出
しチューブ容器を提供する。 【解決手段】多層押出し成形法により成形されたチュー
ブ容器10において、胴部1の最外層がポリオレフィン
系樹脂からなり、胴部1の最内層が非吸着性樹脂からな
り、前記非吸着性樹脂がアクリロニトリル系共重合体層
あるいはエチレン・ビニルアルコール共重合体であり、
前記非吸着性樹脂の厚みが30乃至100ミクロンの範
囲にあることを特徴とする多層押出しチューブ容器
Description
芳香成分、高揮発成分等を含む医薬品、医薬部外品、化
粧品、工業用品等のペースト状製品に利用される。
等に使用されている多層押出し成形法により成形された
チューブ容器(以下多層押出しチューブ容器という)の
胴部の最内層には一般にポリオレフィン系樹脂が利用さ
れている。ラミネートチューブでは優れたバリアー材と
してアルミニウム箔が使用できるが、多層押出しチュー
ブ容器ではアルミニウム箔に代わって中間層にエチレン
・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビ
ニリデン(PVDC)等のバリアー層を設けたものが使
用されている。
ーブ容器の胴部最内面に使用されているポリオレフィン
系樹脂はシール性は抜群に優れているが、一部の医薬
品、化粧品等を充填すると特殊な薬効成分、芳香成分を
選択吸着、選択透過し、内容物の成分構成が変わってし
まうという問題がある。またある種の高揮発成分は層間
剥離を起こし、この剥離間隙を通して胴部の端部から侵
出するという問題もあり、多層押出しチューブ容器の使
用範囲は限定されていた。従って、充填不能な内容物に
対してはガラス容器、金属チューブ容器等の使用を余儀
なくされている。本発明は、前述の問題点に鑑みてなさ
れたもので、ポリアクリロニトリル系共重合体あるいは
エチレン・ビニルアルコール共重合体を最内層に使用し
て、内容物の特殊な薬効成分、芳香成分、高揮発成分等
に対する非吸着性に優れ、また内容物が剥離間隙を通っ
て外部にまで漏れだしてくる心配のない、優れた保護機
能性があり、また胴部表層に剛度の低い汎用樹脂である
ポリオレフィン系樹脂を使用し、最内層のみに剛度が高
く、コストがかかる非吸着性樹脂を使用したことによ
り、表裏を非吸着性樹脂とした場合に較べて風合いとコ
スト面で優れた多層押出しチューブ容器の提供を目的と
する。
になされた本発明は、多層押出し成形法により成形され
たチューブ容器において、胴部の最外層がポリオレフィ
ン系樹脂からなり、胴部の最内層が非吸着性樹脂からな
り、前記非吸着性樹脂がアクリロニトリル系共重合体層
あるいはエチレン・ビニルアルコール共重合体であり、
前記非吸着性樹脂の厚みが30乃至100ミクロンの範
囲にあることを特徴とする多層押出しチューブ容器を要
旨とする。
く説明する。図1は本発明による多層押出しチューブ容
器10の側面図、図2は胴部断面図である。図1に示す
ように、本発明による多層押出しチューブ容器は筒状体
の胴部1、肩部2と口頚部3からなるヘッド4、端部シ
ール部5からなり、胴部1の一端にヘッド4を射出成形
あるいは圧縮成形によって取り付けて一体化し、残る一
端から内容物を充填し、その端部を熱接着してフラット
な端部シール部5としたチューブ容器である。その胴部
1は多層押出し成形による筒状体であって、その断面す
なわち図1におけるA−A断面は図2で示すように一般
に円形(ヘッドの形状を変えることによって楕円形状と
することもできる。)であり、複数の樹脂層で構成さ
れ、最内層にはPANあるいはEVOHによるバリアー
層6が設けられている。
部1の積層構成は、前述のように最内層にPANあるい
はEVOHを使用することが前提であり、他の樹脂との
組合わせによって多くの構成が提案できるが、次の4種
の樹脂の組合わせの場合について説明する。その層構成
は次の如くである。外側から順に、 1)乳白PE/TIE/PE/TIE/EVOH 2)乳白PE/TIE/PE/TIE/PAN 3)乳白PE/TIE/EVOH/TIE/PAN ここでPEはポリエチレン、TIEは接着性樹脂をそれ
ぞれ示している。PEは押出しチューブ容器としての柔
軟性を保持するために使用され、4種の樹脂の中でも最
大の厚みを持たせている。
PANあるいはEVOHとポリオレフィン系樹脂あるい
はEVOHとPAN間の接着強度を高めるために使用さ
れる接着性樹脂である。接着性樹脂は前記ポリオレフィ
ン系樹脂にカルボニル基を有する不飽和単量体をグラフ
ト重合させたり、粘着付与剤を添加したものである。
ポリエチレンであって、多層押出しチューブ容器の表面
をシルクスクリーン印刷やオフセット印刷による表刷や
箔押し等による装飾効果を高めるためのものである。ま
た白色ピグメントにかわって真珠光沢のある雲母粉末等
をブレンドしてもよい。多層押出しチューブ容器10は
ラミネートチューブと異なり表面に胴貼り部がないた
め、美麗な装飾効果を持たせることができる。
性があり、保香性が良くメントール、リモネン、カンフ
ル等の精油に対して侵されず、高揮発成分の吸着、透過
が少ない等のバリアー性樹脂としては優れた物性を有し
ている。一方,EVOHは乾燥状態で優れたガスバリア
ー性があり、前述の化学成分の選択吸着、透過も少なく
同じくバリアー性樹脂として優れた物性を有している。
部シール部4のシールはPAN,EVOH同志の熱接着
となる。PANあるいはEVOH同志の熱接着性はポリ
オレフィン系樹脂に較べて劣るが、従来のヒートシー
ル、インパルスシール、超音波シールはすべて適用でき
る。ただしシール温度を高めにし、中間層のPEをクッ
ション層として機能させることで満足すべきシール強度
が得られる。さらに、ホットエアーによってチューブま
だ開口している状態の端部シール部4の内面を加熱した
直後に圧着する方法で端部シール部4の良好な熱接着を
行うことができる。
いて以下説明する。胴部1は複数の樹脂を所定の積層構
成になるように、多層押出し機によってサーキュラーダ
イスから所定の厚み、径で押出し、所定の長さにカット
して製造される。次に、ヘッド部の成形であるが、バリ
アー性のあるPANを用いて全体を成形してもよいし、
バリアー性のあるインサート部材をヘッド全体の中間層
として設けるようにして成形してもよい。ヘッドの成形
は同時に胴部1の端部との接着を必要とするため、頭部
がコアーを形成するマンドレルに胴部1を装着し、その
ままの状態でキャビティ内に挿入し、予め溶融状態でキ
ャビティ内に供給されている樹脂を圧縮する成形法か、
あるいはゲートから溶融樹脂を射出する射出成形法で行
うことが好ましい。本発明による多層押出しチューブ容
器10のバリアー性を完全にするために、口頚部3の開
口端部をバリアー性のあるフィルムで貼り込むか、キャ
ップのパッキング材にバリアー性のあるものを使用する
か、あるいはキャップ全体をバリアー性のある樹脂で成
形することが好ましい。
m,内容量100cc,胴部総厚み400〜450μm
の仕様からなり、次の積層構成からなる実施例サンプル
を上記の方法で試作した。数字は層の厚み(単位ミクロ
ン)を示す。 1)乳白PE200/TIE30/PE150/TIE
30/EVOH30 2)乳白PE200/TIE30/PE150/TIE
30/PAN30 3)乳白PE260/TIE30/EVOH50/TI
E30/PAN30 PANには、アクリロニトリル、メチルアクリレート、
ニトリルブタジエンの3元共重合物である三井東圧化学
(株)製のBarex1320を使用した。EVOHに
は、(株)クラレ製のEP−E105Bを使用した。T
IEには、三井石油化学(株)製のアドマーを使用し
た。PE及び乳白PEには三井石油化学(株)製のミラ
ソン50を使用した。端部シール部5のシール方法には
400℃のホットエアーで0.5秒間加熱した後、対向
するシールジョウで圧着した。一方比較例としてEVO
Hを中間層としたPE500/EVOH50/PE50
0からなる多層押出しチューブ容器を仕様した。以上の
3種の実施例サンプル、及び比較例サンプル各5本を用
意し、それぞれにサリチル酸メチルを含んだ医薬品を充
填し、恒温槽で50℃の促進保存をした後、内容物の変
質及び胴部内面の劣化を調べた。その結果、前記1)、
2)、3)の層構成からなる実施例については、いずれ
も、内容物の変質と胴部内面の劣化は見られなかった。
これに対して、比較例については、薬効成分の臭いが外
部に漏れ、内容物の成分変化が見られた。また胴部の最
内層のPEと中間層のEVOH間で剥離が見られた。
は、最内層にPANあるいはEVOHを30乃至100
ミクロンの範囲で設けることによって、特殊な薬効成
分、芳香成分、高揮発成分等の吸着、浸透を低く押さえ
ることができ、内容物に対して優れた保護機能を持たせ
ることができ、これまで使用できなかった医薬品、化粧
品、工業製品等にも広く使用できるようになる。また表
層には汎用樹脂であるポリオレフィン系樹脂を使用する
ことにより、両面を非吸着性樹脂とした場合に較べて、
風合いを持たせることができ、コスト上昇を押さえるこ
とができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 多層押出し成形法により成形されたチュ
ーブ容器において、胴部の最外層がポリオレフィン系樹
脂からなり、胴部の最内層が非吸着性樹脂からなること
を特徴とする多層押出しチューブ容器。 - 【請求項2】 前記非吸着性樹脂がアクリロニトリル系
共重合体層あるいはエチレン・ビニルアルコール共重合
体であることを特徴とする請求項1記載の多層押出しチ
ューブ容器。 - 【請求項3】 前記非吸着性樹脂の厚みが30乃至10
0ミクロンの範囲にあることを特徴とする請求項1記載
の多層押出しチューブ容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30853395A JP3827759B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 多層押出しチューブ容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30853395A JP3827759B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 多層押出しチューブ容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09132251A true JPH09132251A (ja) | 1997-05-20 |
JP3827759B2 JP3827759B2 (ja) | 2006-09-27 |
Family
ID=17982183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30853395A Expired - Fee Related JP3827759B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 多層押出しチューブ容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3827759B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH115721A (ja) * | 1997-06-13 | 1999-01-12 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 歯磨用多層チューブ容器及び包装体並びに包装体の製法 |
JP2000141548A (ja) * | 1998-11-16 | 2000-05-23 | Tsutsumi Yotaro | 耐薬品性に優れた多層プラスチックチューブ容器 |
JP2011053133A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Mitsubishi Plastics Inc | ガスサンプリングバック及びフィルム |
KR20170134426A (ko) | 2015-04-08 | 2017-12-06 | 후지모리 고교 가부시키가이샤 | 튜브 용기 |
-
1995
- 1995-11-02 JP JP30853395A patent/JP3827759B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH115721A (ja) * | 1997-06-13 | 1999-01-12 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 歯磨用多層チューブ容器及び包装体並びに包装体の製法 |
JP2000141548A (ja) * | 1998-11-16 | 2000-05-23 | Tsutsumi Yotaro | 耐薬品性に優れた多層プラスチックチューブ容器 |
JP2011053133A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Mitsubishi Plastics Inc | ガスサンプリングバック及びフィルム |
KR20170134426A (ko) | 2015-04-08 | 2017-12-06 | 후지모리 고교 가부시키가이샤 | 튜브 용기 |
US11214408B2 (en) | 2015-04-08 | 2022-01-04 | Fujimori Kogyo Co., Ltd. | Tubular container |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3827759B2 (ja) | 2006-09-27 |
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