JP2003194586A - 光学式エンコーダ及びエンコーダ用スケール - Google Patents

光学式エンコーダ及びエンコーダ用スケール

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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐ノイズ性及び汎用性に優れ、正確な移動量を
検出することができる光学式エンコーダ及びエンコーダ
用スケールを提供する。 【解決手段】レーザ光源12から出力されたレーザ光は
透過型スケール14に照射される。透過型スケール14
の移動により長手方向に配列された1/2波長板の方位
変化に応じて透過光の偏光角度が変化する。この偏光角
度は外光等のノイズ要因による影響を受け難い。検光子
16を透過して光検出器18で検出される偏光成分の光
強度は、偏光角度に応じて変化するので、透過型スケー
ル14の移動に伴い変化し、検出信号が移動量演算装置
20に出力される。この信号に基づいて移動量を演算す
ると、正確な移動量を検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式エンコーダ
及びエンコーダ用スケールに係り、特に、入射されたレ
ーザ光の偏光状態を変化させる光学異方性部位が分布さ
れたスケールと、このスケールを用いて移動量を検出す
る光学式エンコーダとに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光学式エンコーダは、レーザ光を
出力する光源、回折格子を備えると共に所定方向に移動
可能とされたスケール、レーザ光を平行光化してスケー
ルの回折格子に入射させるコリメータレンズ、及び回折
光の所定位置での強度変化を検出する光検出器等を含ん
で構成されている。この光学式エンコーダでは、スケー
ルの移動により所定位置で検出される回折光強度が周期
的に変化する。この周期的変化は回折格子のピッチに関
連付けることができるので、変化の周期と回折格子のピ
ッチとからスケールの移動量(基準点からの変位量)を
検出することができる。
【0003】例えば、特開昭62−200224号公報
には、図28に示す光学式エンコーダが記載されてい
る。この光学式エンコーダでは、レーザ1から出射した
光はコリメータレンズ2で平行光になり、ビームスプリ
ッタ3を透過して移動する回折格子4に入射する。回折
格子4によって回折された光はミラー5、5'で反射さ
れ、ビームスプリッタ3で再び重ね合わされて光検出器
6で検出され、その強度変化によって回折格子4の移動
量を知ることができる。しかしながら、図28に示す構
成では、ビームスプリッタやレンズ、ミラーなどを空間
的に高精度に配置する必要がある。従って、製造が難し
く、またサイズが大きいものにならざるを得ず、更には
コストも高いものであった。
【0004】また、例えば、特開平7−306058号
公報には、図29に示す光学式エンコーダが記載されて
いる。この光学式エンコーダでは、装置の小型化のため
に光源として面発光レーザを使用している。面発光レー
ザはビームの出射角度が小さいため、コリメートレンズ
を必要とせず装置の小型化が可能である。面発光レーザ
41から出射したビームをリニアスケール42で反射さ
せ、反射光を光検出器431の受光素子で受光する。又
は、面発光レーザ41から出射したビームをリニアスケ
ール42を透過させ、透過光を光検出器432の受光素
子で受光する。なお、図29において、スケールからの
反射光を検出する光検出器431とスケールからの透過
光を検出する光検出器432は少なくともどちらか1つ
あればエンコーダとして動作する。この構成によれば、
特開昭62−200224号公報に記載された光学式エ
ンコーダに比べて部品点数を少なくでき、装置の小型化
を実現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
光強度をスケールの移動により変化させることを移動検
出の原理とする従来型の光学式エンコーダには、検出さ
れる光強度がレーザ光源の出力光強度の変動、外光、ス
ケールと検出器の位置ずれ等によって大きく変動し、正
確な移動量を検出することができない、という重大な問
題がある。例えば、スケールと検出器との距離が離れた
場合には、検出器で検出される信号強度が低下し、正確
な移動量を検出することが不可能となる。このため、従
来型の光学式エンコーダは、高精度のアライメントや適
切な遮光環境が必要である等、設計上の制約が多く、限
定された用途又は環境下でなくては使用できなかった。
【0006】また、レーザ光強度の変化によって移動量
を測定するため、スケールの移動方向を確定することは
困難であった。
【0007】本発明は上記事情に鑑み成されたものであ
り、本発明の目的は、耐ノイズ性及び汎用性に優れ、正
確な移動量を検出することができる光学式エンコーダ及
びエンコーダ用スケールを提供することにある。本発明
の他の目的は、部品点数が少なく、小型化可能な光学式
エンコーダ及びエンコーダ用スケールを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光学式エンコーダは、入射されたレーザ光
の偏光状態を各々異なる状態に変化させる複数の光学異
方性部位が分布されたスケールと、該スケールにレーザ
光を照射する光源、前記スケールを透過又は前記スケー
ルで反射されたレーザ光から所定偏光方向の偏光成分を
分離する偏光分離手段、及び分離された偏光成分の光強
度を検出する光強度検出手段を備えた検出光学系と、が
相対移動又は相対回転可能に配置された光学センサ部
と、該光学センサ部で検出された光強度の変化に基づい
て前記スケールの移動量を演算する移動量演算手段と、
を備える構成としたことを特徴とする。
【0009】この光学式エンコーダでは、検出光学系に
おいて、光源からスケールに照射されたレーザ光は、ス
ケールを透過又はスケールで反射され、透過又は反射さ
れたレーザ光から偏光分離手段により所定偏光方向の偏
光成分が分離され、光強度検出手段により分離された偏
光成分の光強度が検出される。光学センサ部には上記検
出光学系とスケールとが相対移動又は相対回転可能に配
置されており、検出光学系とスケールとが相対移動又は
相対回転すると、スケールの異方性方位の分布に応じ
て、例えばレーザ光の偏光方向が回転される等、入射さ
れたレーザ光の偏光状態が異なる状態に変化される。
【0010】これに従い偏光分離手段により分離され光
強度検出手段により検出される偏光成分の光強度が変化
する。そして、移動量演算手段により、光学センサ部で
検出された光強度の変化に基づいてスケールの移動量が
演算される。例えば、光強度検出手段で検出された光強
度が周期的に変化する場合に、該光強度の変化の周期を
スケールの異方性方位の分布の周期に関連付ける等、光
強度検出手段で検出された光強度の変化をスケールの異
方性方位の分布に関連付けてスケールの移動量を演算す
ることができる。
【0011】本発明の光学式エンコーダでは、スケール
によるレーザ光の偏光状態の変化量は、レーザ光源の出
力光強度の変動、外光等のノイズ要因による変動を受け
難いので、高精度のアライメントや適切な遮光環境が不
要になり用途及び使用環境が拡大すると共に、正確な移
動量の検出が可能になる。また、遮光部材が不要になる
等、装置構成が簡単になり、装置の小型化を図ることが
できる。
【0012】上記の光学式エンコーダの光源としては、
面発光レーザが好適である。面発光レーザを光源に用い
た場合には、ビーム径の広がりを比較的小さく抑えるこ
とができるので、コリメータレンズや集光レンズが不要
で部品点数が少なくなり、更に装置の小型化を図ること
ができる。
【0013】また、光源とスケールとの間には、所定偏
光方向のレーザ光を通過させる偏光子を配置することが
好ましい。レーザ光源から出射される光の偏光状態が変
動した場合に、偏光子によりこの変動による影響を低減
して、ノイズを低減する効果を得ることができる。
【0014】更に、光源とスケールとの間には、レーザ
光を所定ビーム径に整形するアパーチャを配置すること
が好ましい。ビーム径及びスケール周期に応じて検出信
号の振幅が変動する。光源から出射されるレーザ光のビ
ーム径が変動した場合に、アパーチャにより所定ビーム
径のレーザ光がスケールに照射されるようにして、振幅
の変動を防止し、ノイズを低減する効果を得ることがで
きる。
【0015】偏光分離手段としては、入射光から所定偏
光方向の直線偏光成分を通過させる偏光子を用いること
ができる。また、偏光ビームスプリッタ、偏光板、及び
偏光フィルム等の入射光を偏光方向が異なる2つの偏光
成分に分離する偏光分離素子を偏光分離手段に用いても
よい。
【0016】入射光を偏光方向が異なる2つの偏光成分
に分離する偏光分離手段を用いる場合には、光強度検出
手段により偏光分離手段で分離された各偏光成分毎に光
強度を検出し、移動量演算手段において、検出された各
偏光成分の光強度比から得られる偏光角度又は光強度差
の変化をスケールの異方性方位の分布に関連付けてスケ
ールの移動量を演算する。2つに分離された各偏光成分
の光強度の比や差をとることによりノイズ要因が除去さ
れ、高精度に移動量を検出することができる。なお、こ
の場合にも、移動量演算手段は、光強度検出手段で検出
された各偏光成分の光強度比から得られる偏光角度又は
光強度差が周期的に変化する場合に、その偏光角度又は
光強度比の変化の周期をスケールの異方性方位の分布の
周期に関連付けてスケールの移動量を演算することがで
きる。
【0017】上記の光学式エンコーダにおいては、スケ
ールに複数のレーザ光による干渉光や回折光の干渉によ
る多重干渉光を照射することができる。干渉光照射によ
りスケール表面に干渉縞が形成されるので、ビーム径の
小さいレーサ光を照射した場合と同様に移動量検出に不
要な光照射が低減され、検出信号のS/Nを向上させる
ことができる。検出信号のS/Nを向上させるために、
干渉縞のピッチは、スケール周期(光学異方性部位によ
る異方性方位の分布の周期)の半周期の整数倍とするこ
とが好ましい。
【0018】また、スケールにビーム内に偏光分布を有
するレーザ光を照射する場合には、検出される光強度が
最大になるようにスケールの異方性方位の分布に対して
ビーム径及び偏光分布を最適化して、検出信号のS/N
を向上させることができる。更に、ビーム内に偏光分布
を有するレーザ光を、所定偏光方向のレーザ光を通過さ
せる偏光子を通して照射する場合には、ビーム径の小さ
いレーサ光を照射した場合と同様に移動量検出に不要な
光照射が低減され、更に検出信号のS/Nを向上させる
ことができる。
【0019】スケールにおける光学異方性部位の分布
は、スケールと検出光学系とが所定方向に移動又は回転
される場合と該所定方向と逆の方向に移動又は回転され
る場合とで、検出される光強度の変化の態様が異なるよ
うに形成することができる。これにより、検出される光
強度の変化の態様によって移動又は回転の方向を特定す
ることができる。
【0020】光学式エンコーダに使用されるスケール
は、例えばレーザ光の偏光方向が回転される等、入射さ
れたレーザ光の偏光状態を各々異なる状態に変化させる
複数の光学異方性部位が分布されたことを特徴とするも
のである。移動量の検出精度を向上させるため、光学異
方性部位は異方性方位の分布が周期的となるように分布
されていることが好ましい。
【0021】光学異方性部位は、例えば、波長板として
機能する部位とすることができる。例えば、透過型スケ
ールの場合には1/2波長板として機能する部位とし、
反射型スケールの場合には1/4波長板として機能する
部位とする。また、光学異方性部位は、光照射により誘
起された光誘起異方性を備えた部位とすることができ
る。光誘起異方性には光誘起複屈折と光誘起二色性とが
ある。
【0022】上記の光学異方性部位は、例えば、側鎖に
光異性化する基を有する高分子化合物(高分子液晶も含
む)を含む記録材料、又は光異性化する分子を分散させ
た高分子化合物を含む記録材料に、光照射により複屈折
を誘起して形成することができる。高分子化合物として
は、アゾベンゼン骨格を有するものが好ましく、ポリエ
ステル群から選ばれた少なくとも1種のモノマー重合体
がより好ましい。
【0023】光学異方性部位の分布は、例えば、偏光ホ
ログラム記録により形成することができる。また、場所
毎に光学異方性材料の厚さを変えて、光学異方性部位の
分布を形成してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態) [光学式エンコーダの構成]本発明の実施の形態に係る
光学式エンコーダは、図1に示すように、所定の偏光方
向の直線偏光を出力するレーザ光源12を備えており、
レーザ光源12の光出射側には、レーザ光の偏光方向
(偏光面)を回転させる複数の1/2波長板を備えた長
尺状の透過型スケール14、所定偏光方向の直線偏光を
選択的に透過する検光子16、及び検光子16を透過し
たレーザ光の強度を検出する光検出器18がこの順に配
置されている。
【0025】透過型スケール14は、レーザ光が略垂直
に入射するように配置されると共に、駆動装置22によ
り制御される図示しない駆動機構を介してスケール長手
方向に沿った矢印A方向に移動可能に構成されている。
また、光検出器18は、光検出器18の検出信号に基づ
いて移動量を演算する移動量演算装置20に接続されて
いる。移動量演算装置20は、例えば、CPU、RO
M、RAMを備えたパーソナル・コンピュータで構成す
ることができる。
【0026】レーザ光源12は、基板表面からレーザ光
を取り出すことができる面発光レーザで構成されてい
る。面発光レーザは、開口形状の設計によりビーム径の
広がりを比較的小さく抑えることができるので、コリメ
ータレンズや集光レンズが不要で、装置の小型化、低コ
スト化に有利である。例えば、IEEE Photon. Technol.L
ett., 11, 1539 (1999)に記載された面発光レーザ等を
好適に用いることができる。
【0027】透過型スケール14は、図2(A)に示す
ように、1/2波長板の方位がスケールの長手方向に沿
って周期的に変化するように、方位が異なる複数の1/
2波長板を長手方向に沿って配列して構成されている。
なお、図2(A)には1周期分の1/2波長板の配列を
示すが、スケールには複数周期分の1/2波長板が配列
されている。このスケールでは、1/2波長板の方位が
長手方向に沿って22.5°ずつ左回りに連続的に回転
するように、1周期当り9個の1/2波長板が配列され
ている。1/2波長板に入射される直線偏光の偏光方向
が主軸からθのとき、出射される直線偏光の偏光方向は
主軸から−θまで回転される。例えば、図2(A)に示
す透過型スケール14を用いた場合、1/2波長板の各
々に図2(B)に示す偏光方向の直線偏光を入射させる
と、各1/2波長板の方位に応じて直線偏光の偏光方向
が回転され、図2(C)に示す偏光方向の直線偏光が射
出される。
【0028】[透過型スケールの作製方法]透過型スケ
ール14は、図3(A)に示す、ガラス基板等の透明基
板24の一方の表面に、光誘起異方性(複屈折又は二色
性)を示すと共に誘起された異方性を記録、保持可能な
記録層26が形成された記録媒体を用い、この記録媒体
の記録層26に1/2波長板が形成されるように光誘起
異方性を記録して作製することができる。従って、上記
の1/2波長板の方位とは、通常の1/2波長板におけ
る主軸の方位に相当するものであり、この光誘起異方性
を記録するために照射される合成電場ベクトルの方位を
意味している。
【0029】記録層26を構成する記録材料としては、
光誘起複屈折が高く、記録安定性にも優れたアゾベンゼ
ン骨格を有する高分子(以下、「アゾポリマー」と称す
る。)が好適である。アゾベンゼンに直線偏光が照射さ
れると、この直線偏光の偏光方向に配列したアゾベンゼ
ンは下記に示すようにトランス−シス−トランスの光異
性化サイクルを示す。
【0030】
【化1】
【0031】トランス体が偏光方向と直交する方向に緩
和した場合には、もはや光により励起されずその方位に
安定にとどまる。このように、アゾベンゼンは照射光の
偏光方向と直交する方向にトランス体が配向する。この
配向によって複屈折及び二色性が誘起される。アゾポリ
マーの中でも、下記に示すような側鎖にアゾベンゼン骨
格を有するポリエステルは、特に高い光誘起複屈折と安
定性を有するため記録材料として好適である。
【0032】
【化2】
【0033】上記の式中、Xはシアノ基、メチル基、メ
トキシ基、またはニトロ基を表し、Yはエーテル結合、
ケトン結合、またはスルホン結合による2価の連結基を
表す。また、l及びmは2から18の整数、nは5から
500の整数を表す。
【0034】ここで、次の化学構造を有するアゾポリマ
ーで構成された記録層(アゾポリマー層)に複屈折が誘
起されて1/2波長板が形成され、誘起された複屈折が
安定に記録、保持されることを示す。
【0035】
【化3】
【0036】上述したように、アゾポリマーに感度を有
する直線偏光のポンプ光を照射することにより複屈折が
誘起される。誘起される複屈折の大きさは、アゾポリマ
ーに感度の無い直線偏光のプローブ光を用いて調べるこ
とができる。ポンプ光には、例えば、アルゴンイオンレ
ーザの発振線515nmを用いることができる。また、
プローブ光には、例えば、ヘリウムネオンレーザの発振
線633nmを用いることができる。
【0037】図4に、アゾポリマー層に記録された複屈
折を測定するための光学系を示す。この光学系は、プロ
ーブ光30の光路に沿って偏光子32、測定対象である
記録媒体28、及び検光子34がこの順に配置されると
共に、偏光子32の方位(0°)と検光子34の方位
(90°)とが互いに直交するように構成されたクロス
ニコル光学系である。検光子34の光出射側には、検光
子34を透過したプローブ光の強度を検出する光検出器
36が配置されている。
【0038】アゾポリマー層に異方性が誘起されていな
い場合には、偏光子32を透過したプローブ光30の偏
向方向(0°)は回転されず、検光子34を透過するこ
とができない。一方、45°方位の直線偏光であるポン
プ光38をアゾポリマー層に照射すると、その方位に異
方性が誘起される。この場合には、偏光子32を透過し
たプローブ光30の偏向方向(0°)は記録媒体28に
より90°回転され、検光子34を透過する。この透過
光の強度を光検出器36で検出し、検出した透過光強度
から光誘起複屈折の大きさを算出する。
【0039】図4に示す光学系を用いて、厚さが6μm
のアゾポリマー層にポンプ光38としてアルゴンイオン
レーザから45°方位の直線偏光(発振線515nm、
強度5W/cm2)を5秒間照射した。その後、ポンプ
光を照射した部分に偏光子32を透過させたプローブ光
30を照射し、検光子34の方位を回転させながら、検
光子34を透過したプローブ光30の強度を光検出器3
6で測定した。その測定結果を図5に示す。横軸は検光
子34の方位であり、縦軸は検光子34を透過したプロ
ーブ光の強度である。なお、縦軸の透過光強度は、任意
単位(ArbitraryUnit、略号 a.u.) で表示している。黒
丸はポンプ光照射前の透過光強度を示し、白丸はポンプ
光照射後の透過光強度を示す。
【0040】図5から分かるように、ポンプ光照射前に
は、検光子46の方位が0°又は180°のとき透過光
強度が最大となり、検光子46の方位が90°又は27
0°のとき透過光強度が最小となる。これに対して、ポ
ンプ光照射後には、検光子46の方位が90°又は27
0°のとき透過光強度が最大となり、検光子46の方位
が0°又は180°のとき透過光強度が最小となる。即
ち、ポンプ光38の照射部分では、アゾポリマー層に1
/2波長板の機能が誘起されており、アゾポリマー層を
透過するプローブ光の偏光方向が90°回転される。
【0041】なお、1/2波長板の機能を誘起するため
には、光誘起複屈折(光照射による複屈折の変化)Δn
は次式を満たす値をとる必要がある。ここで、dは記録
層(アゾポリマー層)の厚さ、λはプローブ光の波長で
ある。
【0042】
【数1】
【0043】また、記録後のアゾポリマー層を室温で保
存しておくと、自然光の下でも数週間以上にわたって光
誘起複屈折Δnが一定に保持されていることを確認し
た。
【0044】従って、アゾポリマー等の記録材料からな
る記録層が形成された長尺状の記録媒体を用い、図2
(A)に示すように、方位が異なる複数の1/2波長板
が配列されるように、上記と同様にして、場所毎に偏向
方向の異なるポンプ光を順次照射して複屈折を多値変調
記録し、上記の透過型スケール14を作製することがで
きる。
【0045】[光学式エンコーダの動作]次に、図1に
示す光学式エンコーダの動作について説明する。レーザ
光源12から所定の偏光方向を有する直線偏光として出
力されたレーザ光は、光出射側に配置された透過型スケ
ール14に照射され、照射部分に形成された1/2波長
板の方位に応じて偏光方向が所定角度回転される。透過
型スケール14が駆動装置22により図示しない駆動機
構を介して矢印A方向に移動されると、図2(A)〜
(C)で説明した通り、長手方向に配列された1/2波
長板の方位の変化に応じて透過光の偏光方向(偏光角
度)が周期的に変化する。図2(A)に示すように、1
/2波長板の方位はスケールの長手方向に沿って連続的
に回転しているので、スケールの移動によりあたかも1
/2波長板が回転するように透過光の偏光方向が変化す
る。
【0046】そして、透過型スケール14を透過したレ
ーザ光のうち所定偏光方向の偏光成分(例えば、P偏光
成分)だけが検光子16を透過し、検光子16を透過し
た偏光成分の強度が光検出器18で検出される。ここ
で、透過型スケール14を透過したレーザ光のノイズ要
因による強度変動をΔlとすると、検光子16の光軸に
対して角度θ傾いた偏光面を有するレーザ光の強度変動
はΔl(cosθ)2と小さくなる。検光子16を透過
する偏光成分の光強度は、スケールを透過したレーザ光
の偏光角度に応じて変化するので、検出される光強度は
透過型スケール14の移動に伴い周期的に変化し、正弦
波状の検出信号が移動量演算装置20に出力される。透
過型スケール14が1周期移動すると、2周期分の信号
が検出される。
【0047】移動量演算装置20では、上記の検出信号
に基づいて移動量を演算する。例えば、検出信号の信号
波形から波数をカウントし、カウントした波数により下
記式に従い透過型スケール14の移動量を演算すること
ができる。
【0048】
【数2】
【0049】以上説明した通り、本実施の形態に係る光
学式エンコーダでは、スケールの移動により透過光の偏
光角度が周期的に変化し、光検出器で検出される光強度
は偏光角度に応じて変化するので、検出される光強度の
変化量はレーザ光源の出力光強度の変動、外光等のノイ
ズ要因による変動を受け難く、正確な移動量を検出する
ことができる。これにより、高精度のアライメントや適
切な遮光環境が不要になり、多様な用途又は多様な環境
下で使用することができると共に、装置の小型化を図る
ことができる。
【0050】また、光源にビーム径の広がりを比較的小
さく抑えることができる面発光レーザを用いているの
で、コリメータレンズや集光レンズが不要で、更に装置
の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0051】更に、スケールの移動によりレーザ光強度
を変化させて移動量を検出する従来型の光学式エンコー
ダでは、スケールが1周期分移動した場合に1周期分の
信号しか検出されないが、本実施の形態では、スケール
が1周期分移動した場合に2周期分の信号が検出される
ので、高分解能化が実現できる。
【0052】(第2の実施の形態) [光学式エンコーダの構成]第2の実施の形態に係る光
学式エンコーダは、図6に示すように、透過型スケール
を透過したレーザ光を電場ベクトルが互いに直交する2
光波に分離して、各光波を光検出器で各々検出する構成
とした以外は、第1の実施の形態に係る光学式エンコー
ダと同様の構成であるため、同一部分については同じ符
号を付して説明を省略する。
【0053】この光学式エンコーダでは、透過型スケー
ル14の光出射側に、透過光と反射光とが電場ベクトル
が互いに直交する偏光となるように入射されたレーザ光
を2光波(例えば、S偏光とP偏光)に分離する偏光ビ
ームスプリッタ40が配置されている。以下、P偏光成
分を透過させると共にS偏光成分を反射する場合につい
て説明する。
【0054】偏光ビームスプリッタ40の透過光出射側
には、P偏光成分の強度を検出する光検出器18pが配
置され、偏光ビームスプリッタ40の反射光出射側に
は、S偏光成分の強度を検出する光検出器18sが配置
されている。また、光検出器18s及び光検出器18p
の各々は、各光検出器の検出信号に基づいて移動量を演
算する移動量演算装置20に接続されている。
【0055】[光学式エンコーダの動作]次に、図6に
示す光学式エンコーダの動作について説明する。レーザ
光源12から所定の偏光方向を有する直線偏光として出
力されたレーザ光は、光出射側に配置された透過型スケ
ール14に照射され、照射部分に形成された1/2波長
板の方位に応じて偏光方向が所定角度回転される。透過
型スケール14が駆動装置22により図示しない駆動機
構を介して矢印A方向に移動されると、図2(A)〜
(C)で説明した通り、長手方向に配列された1/2波
長板の方位の変化に応じて透過光の偏光角度が周期的に
変化する。
【0056】そして、透過型スケール14を透過したレ
ーザ光は、偏光ビームスプリッタ40によりS偏光成分
とP偏光成分とに分離され、S偏光成分の強度Isが光
検出器18sで検出されると共にP偏光成分の強度Ip
が光検出器18pで検出される。所定偏光方向の偏光成
分の光強度はスケールを透過したレーザ光の偏光角度に
応じて変化するので、光強度Is、Ipの各々は透過型
スケール14の移動に伴い周期的に変化する。これによ
り、光検出器18sから正弦波状の検出信号1(強度I
sの変化を表す)が移動量演算装置20に出力されると
共に、光検出器18pからは検出信号1との位相差がπ
の正弦波状の検出信号2(強度Ipの変化を表す)が移
動量演算装置20に出力される。透過型スケール14が
1周期だけ移動すると、光強度Is、Ipの各々につい
て2周期分の信号が検出される。
【0057】移動量演算装置20では、上記の検出信号
1及び検出信号2に基づいて移動量を演算する。まず、
検出信号1及び検出信号2を用いてノイズが除去された
第3の信号を得る。その後は、例えば、第3の信号の信
号波形から波数をカウントして移動量を演算する等、第
1の実施の形態と同様にして透過型スケール14の移動
量を演算することができる。また、移動量を演算する際
に、特開平10−190148号公報等に記載されてい
るように、得られた検出信号を内挿回路を用いて電気的
に分割する手法を用いることにより、高分解能化を図る
ことができる。
【0058】ノイズを除去する方法としては、透過型ス
ケール14を透過した光の偏光角度θを求める方法があ
る。透過光の偏光角度θは下記の数式の関係から求める
ことができる。発光源の偏光が変動したり、アライメン
トずれによって光信号強度が変動したりしても、その影
響はS偏光成分の強度IsとP偏光成分の強度Ipの両
方に反映されるため、下記式から得られる偏光角度θは
変化しない。従って、この偏光角度θを用いることによ
り、高精度な移動量検出が可能となる。
【0059】
【数3】
【0060】また、ノイズを除去する別の方法として、
S偏光成分の強度IsとP偏光成分の強度Ipの差を求
める方法がある。外光などのノイズ信号により強度Is
と強度Ipとが同じ程度に影響された場合には、差分I
s−Ipを求めることによりノイズ要因を除去すること
ができる。この差分Is−Ipを用いることにより、高
精度な移動量検出が可能となる。
【0061】[計算機実験によるノイズ除去効果]図6
に示す光学式エンコーダにおいて、レーザ光源12から
出射される直線偏光をP偏光とすると、光検出器18
s、18pで検出されるレーザ光の偏光状態はそれぞれ
S偏光(強度Is)、P偏光(強度Ip)となる。計算
機実験により、スケールが1周期移動した際に、レーザ
光源12の出力光強度がランダムに変動した場合におけ
る、Ip、Isと偏光角度θの変化を調べた。その結果
を図7に示す。なお、レーザ光源12から出力される光
の偏光方向は不変である。
【0062】図7より、偏光角度θでは、Ip、Isに
見られるノイズが完全に除去された理想的な信号波形と
なり、0≦θ≦π/2において略直線となっている。次
に、偏光角度θに基づいて演算した移動量、及びP偏光
成分の強度Ipの値に基づいて演算した移動量と、実際
の移動量との相関を図8に示す。図8から、強度Ipの
値に基づいて移動量を演算した場合には移動量が増加す
るに従い誤差が大きくなるが、偏光角度θに基づく場合
には移動量を非常に正確に測定できることがわかる。
【0063】また、計算機実験により、スケールが1周
期移動した際に、光検出器18s、18pで同じ強度の
ノイズが検出された場合における、強度Ip、Isとそ
の差分Is−Ipの変化を調べた。その結果を図9に示
す。図9より、差分Is−Ipでは、Ip、Isに見ら
れるノイズが完全に除去された理想的な信号波形となっ
ている。次に、差分Is−Ipに基づいて演算した移動
量、及び強度Ipの値に基づいて演算した移動量と、実
際の移動量との相関を図10に示す。図10から、強度
Ipの値に基づいて移動量を演算した場合には移動量が
少ないときに誤差が大きくなるが、差分Is−Ipに基
づく場合には移動量を非常に正確に測定できることがわ
かる。
【0064】[光源の出力光強度が変動した場合のノイ
ズ除去効果]図6に示す光学式エンコーダにおいて、レ
ーザ光源12と偏光ビームスプリッタ40との間の光路
中に、光強度をランダムに変更できるNDフィルタを設
置し、スケールが移動する際にNDフィルタによりレー
ザ光強度をランダムに変化させた。この状況は、発光源
のレーザ光強度のみが変動し、偏光状態は変化しない状
況と同等であり、光源の出力光強度が変動した場合のノ
イズを意図的に作り出したものである。上記と同様に、
レーザ光源12から出射される直線偏光はP偏光、光検
出器18s、18pで検出されるレーザ光の偏光状態は
それぞれS偏光(強度Is)、P偏光(強度Ip)であ
る。
【0065】図11に、光検出器で検出された信号波形
の1周期におけるスケールの移動量と、強度Is、I
p、及び偏光角度θの各々との関係を示す。図11から
分かるように、強度Is、Ipにはノイズにより歪みが
生じているが、偏光角度θではその歪が大きく低減され
ている。
【0066】図12に、偏光角度θに基づいて演算され
た移動量、及び強度Ipに基づいて演算された移動量
と、実際の移動量との相関を示す。図12から分かるよ
うに、偏光角度θから移動量を求めた方が精度良く移動
量を検出できる。従って、2つの検出信号(強度Ip及
び強度Isに対応した信号)を利用することによりノイ
ズを除去することができ、高精度な移動量の測定が可能
である。
【0067】[外光が侵入する場合のノイズ除去効果]
図6に示す光学式エンコーダにおいて、光検出器18
s、18pの上流側にインコヒーレント光を出力する露
光機器を配置し、スケールが移動する際にインコヒーレ
ント光が光検出器18s、18pにランダムに侵入する
ようにした。即ち、スケールの移動量測定中に外光ノイ
ズによって影響された状況を意図的に作り出したもので
ある。上記と同様に、レーザ光源12から出射される直
線偏光はP偏光、光検出器18s、18pで検出される
レーザ光の偏光状態はそれぞれS偏光(強度Is)、P
偏光(強度Ip)である。
【0068】図13に、光検出器で検出された信号波形
の1周期におけるスケールの移動量と、強度Is、I
p、及びその差分Is−Ipの各々との関係を示す。図
13から分かるように、強度Is、Ipにはノイズによ
り歪みが生じているが、差分Is−Ipではその歪が大
きく低減されている。
【0069】図14に、差分Is−Ipに基づいて演算
された移動量、及び強度Ipに基づいて演算された移動
量と、実際の移動量との相関を示す。図14から分かる
ように、差分Is−Ipから移動量を求めた方が精度良
く移動量を検出できる。従って、2つの検出信号(強度
Ip及び強度Isに対応した信号)を利用することによ
りノイズを除去することができ、高精度な移動量の測定
が可能である。
【0070】以上説明した通り、本実施の形態に係る光
学式エンコーダでは、第1の実施の形態と同様の効果が
得られる外、スケール透過光の偏光角度を求める、スケ
ール透過光のS偏光成分の強度IsとP偏光成分の強度
Ipの差を求める等して、ノイズ要因が除去された周期
的な信号を得ることができるので、この信号に基づいて
より高精度に移動量を検出することができる。
【0071】[他の偏光分離方法]上記では、偏光ビー
ムスプリッタによりスケールを透過したレーザ光をS偏
光成分とP偏光成分とに分離して検出したが、光軸(透
過軸)の方位が直交する2つの検光子を用いてS偏光と
P偏光とを別々に検出することができる。図15(A)
及び(B)に、この場合の光学式エンコーダの構成例を
示す。
【0072】図15(A)及び(B)に示すように、透
過型スケール14の光出射側には、光軸の方位が0°の
検光子16sと光軸の方位が90°の検光子16pと
が、スケール14を透過したレーザ光が両方に略均等に
照射されるように隣接して配置されている。また、検光
子16sの光出射側には光検出器18sが配置されると
共に、検光子16pの光出射側には光検出器18pが配
置されている。
【0073】この構成では、S偏光が検光子16sを透
過し、その強度が光検出器18sで検出されると共に、
P偏光が検光子16pを透過し、その強度が光検出器1
8pで検出される。即ち、S偏光とP偏光の光強度が各
々別々に検出される。
【0074】(第3の実施の形態) [光学式エンコーダの構成]第3の実施の形態に係る光
学式エンコーダは、図16(A)に示すように、反射型
スケールを用い、反射型スケールの光反射側に検光子及
び光検出器を配置した以外は、第1の実施の形態に係る
光学式エンコーダと同様の構成であるため、同一部分に
ついては同じ符号を付して説明を省略する。
【0075】この光学式エンコーダでは、レーザ光源1
2の光出射側に、レーザ光の偏光方向(偏光面)を回転
させる複数の1/4波長板を備えた長尺状の反射型スケ
ール44が配置されている。反射型スケール44による
反射光の光路上には、所定偏光方向の直線偏光を選択的
に透過する検光子16、及び検光子16を透過したレー
ザ光の強度を検出する光検出器18がこの順に配置され
ている。反射型スケール14は、入射光が入射方向とは
異なる方向に反射されるように、レーザ光源12の光出
射方向に対し所定角度傾けて配置されると共に、駆動装
置22により制御される図示しない駆動機構を介してス
ケール長手方向に沿った矢印A方向に移動可能に構成さ
れている。また、光検出器18は、光検出器18の検出
信号に基づいて移動量を演算する移動量演算装置20に
接続されている。
【0076】反射型スケール44は、図16(B)に示
すように、1/4波長板の方位がスケールの長手方向に
沿って周期的に変化するように、方位が異なる複数の1
/4波長板を長手方向に沿って配列して構成されてい
る。このスケールでは、1/4波長板の方位が長手方向
に沿って22.5°ずつ左回りに連続的に回転するよう
に、1周期当り9個の1/4波長板が配列されている。
なお、図16(B)には1周期分の1/4波長板の配列
を示すが、スケールには複数周期分の1/4波長板が配
列されている。後述する通り、反射型スケールの場合に
は、スケールに入射したレーザ光は反射により1/4波
長板を2度通過するため、1/4波長板は結果的に1/
2波長板として機能する。
【0077】この反射型スケール44は、図3(B)に
示す、金属等の反射部材46の一方の表面に、光誘起異
方性を示すと共に誘起された異方性を記録、保持可能な
記録層48が形成された記録媒体を用い、この記録媒体
の記録層48に1/4波長板が形成されるように光誘起
異方性を記録して作製することができる。記録層48を
構成する記録材料としては、透過型スケールと同様にア
ゾポリマーが好適である。また、透過型スケールの場合
と同様の方法により、アゾポリマーで構成された記録層
48に光誘起異方性を記録することができる。
【0078】このとき1/4波長板の機能を誘起するた
めには、光誘起複屈折Δnは次式を満たす値をとる必要
がある。ここで、dは記録層(アゾポリマー層)の厚
さ、λはプローブ光の波長である。
【0079】
【数4】
【0080】上記の式から分かるように、例えば、記録
層の厚さdを半分にすると共に、他の条件を透過型スケ
ールを作製する場合と同じにすれば、記録層に1/4波
長板の機能が誘起される。なお、前記した通り、反射型
スケールの場合には、1/4波長板は結果的に1/2波
長板として機能する。
【0081】[光学式エンコーダの動作]次に、図16
(A)に示す光学式エンコーダの動作について説明す
る。レーザ光源12から所定の偏光方向を有する直線偏
光として出力されたレーザ光は、光出射側に配置された
反射型スケール44に照射される。反射型スケール44
の記録層48側から入射したレーザ光は、記録層48を
通過して反射部材46の表面で反射され、再度、記録層
48を通過して射出される。照射部分に形成された1/
4波長板の方位に応じて、反射型スケール44に入射さ
れたレーザ光の偏光方向が所定角度回転される。反射型
スケール44が駆動装置22により図示しない駆動機構
を介して矢印A方向に移動されると、透過型スケールを
用いた場合と同様に、長手方向に配列された1/4波長
板の方位の変化に応じて反射光の偏光角度が周期的に変
化する。
【0082】そして、反射型スケール44で反射された
レーザ光のうち所定偏光方向の偏光成分(例えば、P偏
光成分)だけが検光子16を透過し、その強度が光検出
器18で検出される。検光子16を透過する偏光成分の
光強度は、スケールで反射されたレーザ光の偏光角度に
応じて変化するので、検出される光強度は反射型スケー
ル44の移動に伴い周期的に変化し、正弦波状の検出信
号が移動量演算装置20に出力される。反射型スケール
44が1周期移動すると、2周期分の信号が検出され
る。移動量演算装置20では、上記の検出信号に基づい
て移動量を演算する。
【0083】以上説明した通り、本実施の形態に係る光
学式エンコーダでは、スケールの移動により反射光の偏
光角度が周期的に変化し、光検出器で検出される光強度
は偏光角度に応じて変化するので、検出される光強度の
変化量はレーザ光源の出力光強度の変動、外光等のノイ
ズ要因による変動を受け難く、正確な移動量を検出する
ことができる。これにより、高精度のアライメントや適
切な遮光環境が不要になり、多様な用途又は多様な環境
下で使用することができると共に、装置の小型化を図る
ことができる。
【0084】また、光源にビーム径の広がりを比較的小
さく抑えることができる面発光レーザを用いているの
で、コリメータレンズや集光レンズが不要で、更に装置
の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0085】更に、スケールの移動によりレーザ光強度
を変化させて移動量を検出する従来型の光学式エンコー
ダでは、スケールが1周期分移動した場合に1周期分の
信号しか検出されないが、本実施の形態では、スケール
が1周期分移動した場合に2周期分の信号が検出される
ので、高分解能化が実現できる。
【0086】(第4の実施の形態)[光学式エンコーダ
の構成]第4の実施の形態に係る光学式エンコーダは、
図17に示すように、反射型スケールを用い、反射型ス
ケールの光出射側に偏光ビームスプリッタ及び光検出器
を配置した以外は、図6に示す第2の実施の形態に係る
光学式エンコーダと同様の構成であるため、同一部分に
ついては同じ符号を付して説明を省略する。
【0087】[光学式エンコーダの動作]次に、図17
に示す光学式エンコーダの動作について説明する。レー
ザ光源12から所定の偏光方向を有する直線偏光として
出力されたレーザ光は、光出射側に配置された反射型ス
ケール44に照射され、照射部分に形成された1/4波
長板の方位に応じて、入射されたレーザ光の偏光方向が
所定角度回転される。反射型スケール44が駆動装置2
2により図示しない駆動機構を介して矢印A方向に移動
されると、長手方向に配列された1/4波長板の方位の
変化に応じて反射光の偏光角度が周期的に変化する。
【0088】そして、反射型スケール44で反射された
レーザ光は、偏光ビームスプリッタ40によりS偏光成
分とP偏光成分とに分離され、S偏光成分の強度Isが
光検出器18sで検出されると共にP偏光成分の強度I
pが光検出器18pで検出される。所定偏光方向の偏光
成分の光強度は偏光角度に応じて変化するので、光強度
Is、Ipの各々は反射型スケール44の移動に伴い周
期的に変化し、光検出器18sから強度Isの検出信号
1が、光検出器18pから強度Ipの検出信号2が移動
量演算装置20に各々出力される。反射型スケール44
が1周期移動すると、光強度Is、Ipの各々について
2周期分の信号が検出される。
【0089】移動量演算装置20では、上記の検出信号
1及び検出信号2に基づいて移動量を演算する。まず、
検出信号1及び検出信号2を用いてノイズが除去された
第3の信号を得る。第2の実施の形態と同様に、偏光角
度θを求める方法(透過光は反射光と読み替えて適用す
る)、S偏光成分の強度IsとP偏光成分の強度Ipの
差を求める方法等を用いてノイズを除去した第3の信号
を得ることができる。その後は、第2の実施の形態と同
様にして、第3の信号に基づいてスケールの移動量を演
算することができる。
【0090】また、図18(A)及び(B)に示すよう
に、反射型スケール44の光出射側に光軸の方位が直交
する検光子16sと検光子16pとを配置し、反射型ス
ケール44で反射されたレーザ光からS偏光とP偏光と
を別々に検出するようにしてもよい。
【0091】以上説明した通り、本実施の形態に係る光
学式エンコーダでは、第3の実施の形態と同様の効果が
得られる外、スケール反射光の偏光角度を求める、スケ
ール反射光のS偏光成分の強度IsとP偏光成分の強度
Ipの差を求める等して、ノイズ要因が除去された周期
的な信号を得ることができるので、この信号に基づいて
より高精度に移動量を検出することができる。
【0092】(第5の実施の形態)第5の実施の形態に
係る光学式エンコーダは、図1に示す第1の実施の形態
に係る光学式エンコーダの構成において、1/2波長板
の配列が異なる透過型スケールを使用したものである。
【0093】この透過型スケールには、図19(A)に
示すように、1/2波長板の方位が長手方向に沿って1
5°ずつ右回りに回転するように、1周期当り7個の1
/2波長板が配列されている。なお、図19(A)には
1周期分の1/2波長板の配列を示すが、スケールには
複数周期分の1/2波長板が配列されている。このスケ
ールでは1/2波長板の方位は連続的に回転しておら
ず、次の周期の移る際に1/2波長板の方位は90°回
転する。
【0094】この透過型スケールを用いて、スケールに
対しレーザ光が矢印B方向に相対移動するようにレーザ
光を照射した場合には、検光子16を透過後に光検出器
18で検出される光強度は、図19(B)に示すよう
に、透過型スケール14の移動に伴いノコギリ波状に変
化する。一方、スケールに対しレーザ光が矢印B方向と
反対の方向に相対移動するようにレーザ光を照射した場
合には、異なる信号波形が検出される。従って、この信
号波形の相違を利用してスケールの移動方向を区別する
ことができる。
【0095】以上説明した通り、本実施の形態に係る光
学式エンコーダでは、第1の実施の形態に係る光学式エ
ンコーダと同様の効果が得られる外、スケールの移動に
伴う光強度の変化量を検出することにより、スケールの
移動量と共に移動方向も知ることができる。
【0096】また、複数の1/4波長板が同様に配列さ
れた反射型スケールを作製することもできる。例えば、
第3の実施の形態に係る光学式エンコーダ等にこの反射
型スケールを用いることにより、同様の効果を得ること
ができる。
【0097】(第6の実施の形態)第6の実施の形態に
係る光学式エンコーダは、図20に示すように、レーザ
光源と透過型スケールとの間に偏光変調素子を配置した
以外は、図6に示す第2の実施の形態に係る光学式エン
コーダと同様の構成であるため、同一部分については同
じ符号を付して説明を省略する。
【0098】この光学式エンコーダでは、レーザ光源1
2と透過型スケール14との間に、レーザ光の偏光方向
を回転させる複数の1/2波長板を備えた長尺状の偏光
変調素子50が、その長手方向がスケール移動方向(矢
印A方向)と略一致するように固定配置されている。偏
光変調素子50は、透過型スケール14と同様、図2
(A)に示すように、1/2波長板の方位がスケールの
長手方向に沿って周期的に変化するように、方位が異な
る複数の1/2波長板を長手方向に沿って配列して構成
されている。なお、図2(A)には1周期分の1/2波
長板の配列を示すが、スケールには複数周期分の1/2
波長板が配列されている。このスケールでは、1/2波
長板の方位が長手方向に沿って22.5°ずつ左回りに
連続的に回転するように、1周期当り9個の1/2波長
板が配列されている。
【0099】レーザ光源12から所定の偏光方向を有す
る直線偏光として出力されたレーザ光は、偏光変調素子
50に入射され、入射部分に形成された1/2波長板の
方位に応じて偏光方向が所定角度回転される。レーザ光
の入射部分には複数の1/2波長板が形成されているの
で、偏光変調素子50からは偏光分布(複数の偏光状
態)を有するレーザ光が出射されて、透過型スケール1
4に照射される。そして、透過型スケール14の矢印A
方向への移動に伴い、スケールの長手方向に配列された
1/2波長板の方位の変化に応じて、透過光の偏光角度
が周期的に変化する。
【0100】偏光変調素子50の1/2波長板の方位の
変化周期Λ´を透過型スケール14の1/2波長板の方
位の変化周期Λと同一とすると共に、スケールに照射さ
れるレーザ光のビーム径dが下記式を満たすことによ
り、検出される光強度が最大となり、光検出器18s、
18pで検出される信号のS/Nが向上する。従って、
第2の実施の形態に係る光学式エンコーダと同様の効果
が得られる外、検出信号のS/Nが向上することによ
り、更に高精度での移動量の検出が可能となる。
【0101】
【数5】
【0102】(第7の実施の形態)第7の実施の形態に
係る光学式エンコーダは、図21に示すように、透過型
スケールと偏光変調素子との間に偏光素子を配置した以
外は、図20に示す第6の実施の形態に係る光学式エン
コーダと同様の構成であるため、同一部分については同
じ符号を付して説明を省略する。
【0103】この光学式エンコーダでは、偏光変調素子
50と透過型スケール14との間には、所定偏光方向の
直線偏光を選択的に透過する偏光素子52が配置されて
いる。レーザ光源12から所定の偏光方向を有する直線
偏光として出力されたレーザ光は、偏光変調素子50に
入射され、入射部分に形成された1/2波長板の方位に
応じて偏光方向が所定角度回転される。レーザ光の入射
部分には複数の1/2波長板が形成されているので、偏
光変調素子50からは偏光分布を有するレーザ光が出射
される。偏光変調素子50から出射されたレーザ光のう
ち所定偏光方向の偏光成分(例えば、S偏光成分)だけ
が偏光素子52を透過して、透過型スケール14に照射
される。即ち、光源から所定ビーム径で出射されたレー
ザ光は、より細かいビーム径を有するレーザ光の束とな
り、透過型スケール14に照射される。そして、透過型
スケール14の矢印A方向への移動に伴い、スケールの
長手方向に配列された1/2波長板の方位の変化に応じ
て、透過光の偏光角度が周期的に変化する。
【0104】偏光変調素子50の1/2波長板の方位の
変化周期Λ´を透過型スケール14の1/2波長板の方
位の変化周期Λの2倍にすると共に、スケールに照射さ
れるレーザ光のビーム径dが第6の実施の形態と同じ上
記の式を満たすことにより、検出される光強度が最大と
なり、光検出器18s、18pで検出される信号のS/
Nが向上する。従って、第2の実施の形態に係る光学式
エンコーダと同様の効果が得られる外、検出信号のS/
Nが向上することにより、更に高精度での移動量の検出
が可能となる。
【0105】(第8の実施の形態)第8の実施の形態に
係る光学式エンコーダは、図22に示すように、複数の
レーザ光を干渉させ、得られた干渉光を透過型スケール
に照射する構成とした以外は、図6に示す第2の実施の
形態に係る光学式エンコーダと同様の構成であるため、
同一部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0106】この光学式エンコーダでは、図示は省略す
るが、所定の偏光方向の直線偏光を出力するレーザ光源
を備えており、レーザ光源から出射されたレーザ光は、
ビームスプリッタ等の分離光学素子によりレーザ光53
及びレーザ光54の2光波に分離されている。また、図
示しない光学系により、レーザ光53とレーザ光54と
が交差するように構成されている。
【0107】レーザ光53とレーザ光54とが交差する
と、この2光波が干渉し、干渉光が透過型スケール14
の同一部分に照射される。透過型スケール14の表面で
は、尖鋭な強度分布を有する干渉縞が形成され、ビーム
径の小さいレーサ光を複数並列に照射したのと同様の効
果を得ることができる。
【0108】このように、照射されるレーザ光のビーム
径を小さくすることにより、移動量検出に不要な光照射
量を低減してS/Nの大きな信号を検出することができ
る。従って、第2の実施の形態に係る光学式エンコーダ
と同様の効果が得られる外、検出信号のS/Nを向上さ
せることにより、更に高精度での移動量の検出が可能と
なる。検出信号のS/Nを向上させるために、干渉縞の
ピッチはスケール半周期の整数倍とすることが好まし
い。
【0109】なお、上記では2光波を交差させて干渉縞
を形成したが、3以上の光波を交差させて干渉縞を形成
してもよい。
【0110】(第9の実施の形態)第9の実施の形態に
係る光学式エンコーダは、図23に示すように、回折格
子で回折させたレーザ光を干渉させ、得られた干渉光
(多重干渉光)を透過型スケールに照射する構成とした
以外は、図6に示す第2の実施の形態に係る光学式エン
コーダと同様の構成であるため、同一部分については同
じ符号を付して説明を省略する。
【0111】この光学式エンコーダでは、レーザ光源1
2と透過型スケール14との間に、透過型の回折格子5
5が配置されている。レーザ光源12から所定の偏光方
向を有する直線偏光として出力されたレーザ光は、回折
格子55により所定方向に回折される。回折格子55を
透過した回折光は多重干渉し、この干渉光が透過型スケ
ール14に照射される。透過型スケール14の表面で
は、尖鋭な強度分布を有する干渉縞が形成され、ビーム
径の小さいレーサ光を複数並列に照射したのと同様の効
果を得ることができる。
【0112】このように、照射されるレーザ光のビーム
径を小さくすることにより、移動量検出に不要な光照射
量を低減してS/Nの大きな信号を検出することができ
る。従って、第2の実施の形態に係る光学式エンコーダ
と同様の効果が得られる外、検出信号のS/Nを向上さ
せることにより、更に高精度での移動量の検出が可能と
なる。検出信号のS/Nを向上させるために、干渉縞の
ピッチはスケール半周期の整数倍とすることが好まし
い。
【0113】以下に、本発明の好適な実施の態様や他の
実施の態様等について説明する。
【0114】上記の第1〜第9の実施の形態に係る光学
式エンコーダにおいて、レーザ光源とスケールとの間に
偏光子を配置することが好ましい。レーザ光源から出射
される光の偏光状態が変動する場合に、偏向子によりこ
の変動による影響を低減して、ノイズを低減することが
できる。また、レーザ光源とスケールとの間にアパーチ
ャを配置することが好ましい。ビーム径及びスケール周
期に応じて検出信号の振幅が変動する。光源から出射さ
れるレーザ光のビーム径が変動する場合に、アパーチャ
により所定ビーム径のレーザ光がスケールに照射される
ようにして検出信号の振幅の変動を防止し、ノイズを低
減することができる。
【0115】上記の第1〜第9の実施の形態では、直線
偏光であるレーザ光をスケールに照射する例について説
明したが、円偏光・楕円偏光をスケールに照射してもよ
い。この場合には、1/4波長板を備えたスケールを用
いて直線偏光に変換する。
【0116】上記の第1〜第9の実施の形態では、レー
ザ光源に面発光レーザを用いる例について説明したが、
従来の光学式エンコーダの光源に使用されている一般の
レーザ光源を用いてもよい。
【0117】上記の第1〜第9の実施の形態では、レー
ザ光の偏光方向を回転させる1/2波長板、1/4波長
板を備えたスケールを用いる例について説明したが、使
用可能なスケールはこれに限定されず、スケールによる
偏光状態の変化を光強度の変化として検出することが可
能であればどのようなスケールを用いてもよい。ここ
で、偏光状態とは、光の進行方向から見た電場の変化の
形状(直線偏光、円偏光、楕円偏光)及び偏光方向で表
される光の偏光の状態をいう。
【0118】上記の第1〜第9の実施の形態では、方位
が異なる複数の波長板をその方位が周期的に変化するよ
うに配列したスケールを用いる例について説明したが、
スケール移動による偏光状態の変化量に基づいてスケー
ルの移動量を一意的に求めることができれば、方位が周
期的に変化する必要は無い。また、方位が異なる複数の
波長板をその方位が連続的に変化するように配列しても
よく、また不連続に変化するように配列してもよい。更
に、方位の異なる波長板の個数は特に制限が無い(但
し、複数)。例えば、方位が異なる2種類の波長板を交
互に配列して偏光状態を2値変調してもよく、方位が異
なる多数の波長板を配列して偏光状態を多値変調しても
よい。
【0119】上記の第1〜第9の実施の形態では、リニ
アスケールを用いた光学式リニアエンコーダについて説
明したが、光源に対して相対的に回転するディスク状ス
ケールを用いてスケールの回転量を測定するロータリー
エンコーダにも本発明を適用することができる。
【0120】上記の第1〜第9の実施の形態では、スケ
ールが駆動装置により所定方向に移動する例について説
明したが、スケールはレーザ光源に対して相対的に移動
すればよく、スケールを固定配置してレーザ光源を移動
させてもよい。この場合、スケールで偏光変調されたレ
ーザ光が光検出器で検出されるように、光検出器等もレ
ーザ光源に伴い移動させる必要がある。
【0121】上記の第1〜第9の実施の形態では、1個
のスケールに対しレーザ光源及び光検出器を含む検出光
学系を配置する例について説明したが、1個のスケール
に対し複数の検出光学系を配置することもできる。
【0122】上記の第1〜第9の実施の形態では、アゾ
ポリマー層を備えた記録媒体に場所毎に偏向方向の異な
るポンプ光を順次照射して複屈折を多値変調記録してス
ケールを作製する例について説明したが、以下にアゾポ
リマー層を備えた記録媒体に複屈折を多値変調記録する
他の方法について説明する。
【0123】第1の方法は、原盤縮小露光によるリソグ
ラフィ・プロセスの手法を複屈折記録へ応用し、記録媒
体に場所毎に偏向方向が異なるポンプ光を1度に照射し
て複屈折を多値変調記録する方法である。
【0124】図24に、複数の偏光方位を持つポンプ光
を照射するための光学系を示す。この光学系では、レー
ザ光源56から出力されたレーザ光は、コリメータレン
ズ58、60により広い口径の平行光とされ、空間偏光
変調器62に入射される。空間偏光変調器62は、画素
毎に入射光の偏光方向を任意に回転することができる1
/2波長板の機能を備えているので、空間偏光変調器6
2により偏光が変調される。
【0125】例えば、図24(B)に示すように主軸の
方位が変化する複数の1/2波長板を備えた空間偏光変
調器を用いた場合、空間偏光変調器に図24(C)に示
す偏光方向の直線偏光を入射させると、各1/2波長板
の主軸の方位に応じて直線偏光の偏光方向が回転され、
図24(D)に示す偏光分布のポンプ光が出射される。
出射されたレーザ光(ポンプ光)は、レンズ64、66
により記録媒体68のアゾポリマー層表面に結像され、
複屈折が多値変調記録される。
【0126】ポンプ光には、例えば、アゾポリマーに感
度を有するアルゴンイオンレーザの発振線488nmや
発振線515nmを用いることができる。また、空間偏
光変調器62としては、例えば、液晶プロジェクター用
の液晶パネルを利用することができる。但し、出射側の
偏光フィルムを取り外して使用することで、偏光のみを
変調することが可能となる。なお、1/2波長板の機能
を誘起するためには、前述した通り、露光条件を調整し
て所定の値の複屈折を誘起する必要が有る。
【0127】上記した通り、記録媒体に偏向分布を有す
るポンプ光を1度に照射して複屈折を多値変調記録する
ことにより、一度の露光でスケールを作製することがで
きる。また、場所毎に偏向方向の異なるポンプ光を順次
照射して複屈折を記録する場合に比べ、複屈折を高精度
で記録することができる。更に、空間変更変調器に入力
するパターンを変更することにより、種々の偏光分布を
有するスケールを作製することができる。
【0128】図24(A)に示す光学系を用いてスケー
ルを作製した例を以下に示す。レーザ光源56には発振
線515nmのアルゴンイオンレーザを用い、その光強
度を5W/cm2とした。空間光変調器62には1画素
が42μm×42μmで画素数が640×480の液晶
パネルを用い、液晶パネルの各画素を1/5に縮小して
厚さ6μmのアゾポリマー層の表面に結像させた。図2
4(D)に示す偏光分布のポンプ光が出力されるような
パターンを液晶パネルに入力し、アゾポリマー層を5秒
間露光した。これにより、ポンプ光の偏光分布と同じパ
ターンの偏光分布を有するスケールを作製することがで
きた。
【0129】第2の方法は、偏光ホログラム記録により
複屈折を多値変調記録する方法である。ホログラムスケ
ールは、光の波面をホログラムの形で目盛面上に直接記
録したものであり、製法原理上、波長オーダーの最も細
かい目盛ピッチを実現できるため、これを利用したエン
コーダでは高分解能での移動量の測定が可能である。本
発明者等の研究によれば、2つの記録光の偏光状態(電
場ベクトル)が互いに直交している場合には、光強度分
布は面内一様となって干渉縞は形成されないが、合成電
場の偏光状態に周期的な異方性が発生する、即ち、偏光
ホログラムが記録される。この偏光ホログラム記録の手
法をスケール作製に応用することで、ホログラムスケー
ルの製法原理上のメリット、即ち、波長オーダーの最も
細かい目盛ピッチを実現できるというメリットを享受で
きる。なお、偏光ホログラム記録の詳細については、Jp
n.J.Appl.Phys.,Part1 38, 5928 (1999)等に記載されて
いる。
【0130】偏光分布を形成する2つの記録光の種々の
組合せと、その組合せにより形成される電場の合成ベク
トルの空間分布とを下記表1に示す。
【0131】
【表1】
【0132】例えば、図25に示すように、互いに逆周
りの円偏光の電場を重ね合わせた場合に、電場の合成ベ
クトルが周期的(正弦波状)に回転している空間分布を
持ち、これをアゾポリマーなどの偏光感応性媒体に照射
することで、偏光ホログラムを記録することができる。
なお、2つの記録光が同じ方向に回転する円偏光の組み
合わせは、スケール作製には不適当である。
【0133】図26に、偏光ホログラムを記録するため
の光学系を示す。この光学系を用い、レーザ光源70か
ら出力されたレーザ光を、コリメートレンズ72により
広い口径の平行光にして、偏光ビームスプリッタ74に
入射させる。偏光ビームスプリッタ74により入射光を
s偏光成分とp偏光成分に分離し、偏光回転素子76
s、76pによりs偏光成分とp偏光成分の各々を互い
に逆回りに回転する円偏光とし、記録媒体78に照射し
て偏光ホログラムを記録する。上記表1に示した他の記
録光の組合せも、偏光回転素子76s、76pの設定に
より実現することが可能である。なお、この場合も、1
/2波長板の機能を誘起するためには、前述した通り、
露光条件を調整して所定の値の複屈折を誘起する必要が
有る。
【0134】スケールを透過した又はスケールで反射さ
れたレーザ光を、偏光ビームスプリッタにより電場ベク
トルが互いに直交する2光波に分離して、各光波を光検
出器で各々検出する場合には、偏光状態が互いに直交し
た2つの記録光で偏光ホログラムが記録されたスケール
を用いると、偏光状態が互いに直交していない2つの記
録光で記録されたスケールを用いた場合と比べて、光検
出器で検出される信号の周期は1/2になり、高分解能
化が実現できる。
【0135】次に、図27に示す光学系を用いてスケー
ルを作製した例を以下に示す。レーザ光源80には発振
線515nmのアルゴンイオンレーザを用い、その光強
度を5W/cm2とした。レーザ光源80から出力され
たレーザ光を1/2波長板82に入射させてp偏光成分
とs偏光成分の強度を同一にし、コリメータレンズ8
4、86により広い口径の平行光にして、偏光ビームス
プリッタ88によりs偏光とp偏光とに分離した。その
後、s偏光とp偏光を各々反射鏡90、92により反射
し、偏光ビームスプリッタ94により合成して、その合
成波を1/4波長板96に入射した。1/4波長板96
により、合成波に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを
互いに逆回りに回転する円偏光とし、記録媒体98に照
射し、厚さ6μmのアゾポリマー層を5秒間露光した。
図2(A)に示すように、1/2波長板の方位が長手方
向に沿って22.5°ずつ左回りに連続的に回転するよ
うに、1周期当り9個の1/2波長板が配列されたスケ
ールを作製した場合、1周期分の1/2波長板が配列さ
れた部分の長さは960μmであった。
【0136】なお、上記では、第1又は第2の方法を用
いてアゾポリマー層に複屈折を記録して透過型スケール
を作製する例について説明したが、アゾポリマーと同様
に光誘起複屈折性を示す材料であれば、アゾポリマーと
同様の方法で複屈折を記録することができる。また、同
様の方法により反射型スケールを作製することもでき
る。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐ノイズ性及び汎用性に優れ、正確な移動量を検出する
ことができる光学式エンコーダと、その光学式エンコー
ダに使用されるスケールとが提供される。また、部品点
数が少なく、小型化可能な光学式エンコーダ及びエンコ
ーダ用スケールが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る光学式エンコーダの構
成を示す概略図である。
【図2】(A)は透過型スケールに配列された1/2波
長板の方位を示す図であり、(B)は入射光の偏光方向
を示す図であり、(C)は出射光の偏光方向を示す図で
ある。
【図3】(A)は透過型スケールの層構成を示す断面図
であり、(B)は反射型スケールの層構成を示す断面図
である。
【図4】プローブ光を用いて複屈折を測定するための光
学系の構成を示す概略図である。
【図5】ポンプ光照射前後に測定した検光子の方位とプ
ローブ光の透過強度との関係を示すグラフである。
【図6】第2の実施の形態に係る光学式エンコーダの構
成を示す概略図である。
【図7】ノイズ要因存在下でのスケール移動量に対する
強度Ip、Is、及び偏光角度θの変化を計算機実験に
より求めた結果を示すグラフである。
【図8】偏光角度θに基づいて演算した移動量、及び強
度Ipの値に基づいて演算した移動量と、実際の移動量
との相関を計算機実験により求めた結果を示すグラフで
ある。
【図9】ノイズ要因存在下でのスケール移動量に対する
強度Ip、Is、及び差分Is−Ipの変化を計算機実
験により求めた結果を示すグラフである。
【図10】差分Is−Ipに基づいて演算した移動量、
及び強度Ipの値に基づいて演算した移動量と、実際の
移動量との相関を計算機実験により求めた結果を示すグ
ラフである。
【図11】ノイズ要因存在下でのスケール移動量に対す
る強度Ip、Is、及び偏光角度θの変化を示すグラフ
である。
【図12】偏光角度θに基づいて演算した移動量、及び
強度Ipの値に基づいて演算した移動量と、実際の移動
量との相関を示すグラフである。
【図13】ノイズ要因存在下でのスケール移動量に対す
る強度Ip、Is、及び差分Is−Ipの変化を示すグ
ラフである。
【図14】差分Is−Ipに基づいて演算した移動量、
及び強度Ipの値に基づいて演算した移動量と、実際の
移動量との相関を示すグラフである。
【図15】(A)は第2の実施の形態に係る光学式エン
コーダの変形例の構成を示す概略図であり、(B)は
(A)の光学式エンコーダに使用される検光子の光軸の
方位を示す図である。
【図16】(A)は第3の実施の形態に係る光学式エン
コーダの構成を示す概略図であり、(B)は(A)の光
学式エンコーダに使用される反射型スケールに配列され
た1/4波長板の方位を示す図である。
【図17】第4の実施の形態に係る光学式エンコーダの
構成を示す概略図である。
【図18】(A)は第4の実施の形態に係る光学式エン
コーダの変形例の構成を示す概略図であり、(B)は
(A)の光学式エンコーダに使用される検光子の光軸の
方位を示す図である。
【図19】(A)は第5の実施の形態に係る光学式エン
コーダに使用される透過型スケールに配列された1/2
波長板の方位を示す図であり、(B)は(A)に示すス
ケールを用いた場合のスケール移動量に対する光強度変
化を示すグラフである。
【図20】第6の実施の形態に係る光学式エンコーダの
構成を示す概略図である。
【図21】第7の実施の形態に係る光学式エンコーダの
構成を示す概略図である。
【図22】第8の実施の形態に係る光学式エンコーダの
構成を示す概略図である。
【図23】第9の実施の形態に係る光学式エンコーダの
構成を示す概略図である。
【図24】(A)は複数の偏光方位を持つポンプ光を照
射するための光学系の構成を示す光軸に沿った断面図で
あり、(B)は(A)に示す光学系の空間偏光変調器に
配列された1/2波長板の方位を示す図であり、(C)
は入射光の偏光方向を示す図であり、(D)は出射され
るポンプ光の偏光分布を示す図である。
【図25】互いに逆周りの円偏光を用いて偏光ホログラ
ムを記録する様子を示す斜視図である。
【図26】偏光ホログラムを記録するための光学系の構
成を示す光軸に沿った断面図である。
【図27】偏光ホログラム記録によりスケールを作製す
るための光学系の構成を示す光軸に沿った断面図であ
る。
【図28】従来の光学式エンコーダの構成を示す斜視図
である。
【図29】従来の光学式エンコーダの他の構成を示す光
軸に沿った断面図である。
【符号の説明】
12 レーザ光源 14 透過型スケール 16 検光子 16s、16p 検光子 18 光検出器 18s、18p 光検出器 20 移動量演算装置 24 透明基板 26 記録層 40 偏光ビームスプリッタ 44 反射型スケール 46 反射部材 48 記録層 50 偏光変調素子 52 偏光素子 55 回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三鍋 治郎 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 丸山 達哉 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 清水 正昭 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2F103 BA05 BA10 BA43 CA01 CA02 CA03 CA06 DA01 DA12 EA07 EA15 EA18 EA19 EA21 EB02 EB07 EB08 EB11 EB32 EB33 EB34 EC13 EC14 EC15 ED00 ED21 2H099 AA00 BA09 CA02 CA07 CA08

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射されたレーザ光の偏光状態を各々異な
    る状態に変化させる複数の光学異方性部位が分布された
    スケールと、該スケールにレーザ光を照射する光源、前
    記スケールを透過又は前記スケールで反射されたレーザ
    光から所定偏光方向の偏光成分を分離する偏光分離手
    段、及び分離された偏光成分の光強度を検出する光強度
    検出手段を備えた検出光学系と、が相対移動又は相対回
    転可能に配置された光学センサ部と、 該光学センサ部で検出された光強度の変化に基づいて前
    記スケールの移動量を演算する移動量演算手段と、 を備えた光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】入射されたレーザ光の偏光方向を各々回転
    させる複数の光学異方性部位が分布されたスケールと、
    該スケールにレーザ光を照射する光源、前記スケールを
    透過又は前記スケールで反射されたレーザ光から所定偏
    光方向の偏光成分を分離する偏光分離手段、及び分離さ
    れた偏光成分の光強度を検出する光強度検出手段を備え
    た検出光学系と、が相対移動又は相対回転可能に配置さ
    れた光学センサ部と、 該光学センサ部で検出された光強度の変化に基づいて前
    記スケールの移動量を演算する移動量演算手段と、 を備えた光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】前記光源に面発光レーザを用いた請求項1
    又は2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 【請求項4】前記光源と前記スケールとの間に、所定偏
    光方向のレーザ光を通過させる偏光子を配置した請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  5. 【請求項5】前記光源と前記スケールとの間に、レーザ
    光を所定ビーム径に整形するアパーチャを配置した請求
    項1乃至4のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  6. 【請求項6】前記移動量演算手段は、光強度検出手段で
    検出された光強度の変化をスケールの異方性方位の分布
    に関連付けて、前記スケールの移動量を演算する請求項
    1乃至5のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  7. 【請求項7】前記移動量演算手段は、光強度検出手段で
    検出された光強度が周期的に変化する場合に、該光強度
    の変化の周期をスケールの異方性方位の分布の周期に関
    連付けて、前記スケールの移動量を演算する請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  8. 【請求項8】前記偏光分離手段は、入射光から所定偏光
    方向の直線偏光成分を通過させる偏光子である請求項1
    乃至7のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  9. 【請求項9】前記偏光分離手段は、入射光を偏光方向が
    異なる2つの偏光成分に分離し、 前記光強度検出手段は、該偏光分離手段により分離され
    た各偏光成分毎に光強度を検出し、 前記移動量演算手段は、光強度検出手段で検出された各
    偏光成分の光強度比から得られる偏光角度又は光強度差
    の変化をスケールの異方性方位の分布に関連付けて、前
    記スケールの移動量を演算する請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載の光学式エンコーダ。
  10. 【請求項10】前記移動量演算手段は、光強度検出手段
    で検出された各偏光成分の光強度比から得られる偏光角
    度又は光強度差が周期的に変化する場合に、該偏光角度
    又は光強度比の変化の周期をスケールの異方性方位の分
    布の周期に関連付けて、前記スケールの移動量を演算す
    る請求項9に記載の光学式エンコーダ。
  11. 【請求項11】前記偏光分離手段は、偏光ビームスプリ
    ッタ、偏光板、及び偏光フィルムのいずれか又はその組
    合せである請求項9又は10に記載の光学式エンコー
    ダ。
  12. 【請求項12】前記スケールに、複数のレーザ光による
    干渉光を照射する請求項1乃至11のいずれか1項に記
    載の光学式エンコーダ。
  13. 【請求項13】前記スケールに、回折光の干渉による多
    重干渉光を照射する請求項1乃至11のいずれか1項に
    記載の光学式エンコーダ。
  14. 【請求項14】前記スケールの異方性方位の分布が周期
    的である場合に、該分布の半周期の整数倍のピッチを有
    する干渉縞がスケール表面で形成されるように干渉光を
    照射する請求項12又は13に記載の光学式エンコー
    ダ。
  15. 【請求項15】前記スケールに、ビーム内に偏光分布を
    有するレーザ光を照射する請求項1乃至14のいずれか
    1項に記載の光学式エンコーダ。
  16. 【請求項16】前記スケールに、ビーム内に偏光分布を
    有するレーザ光を所定偏光方向のレーザ光を通過させる
    偏光子を通して照射する請求項15に記載の光学式エン
    コーダ。
  17. 【請求項17】前記光学異方性部位が、前記スケールと
    前記検出光学系とが所定方向に移動又は回転される場合
    と該所定方向と逆の方向に移動又は回転される場合と
    で、検出される光強度の変化の態様が異なるように分布
    された請求項1乃至16のいずれか1項に記載の光学式
    エンコーダ。
  18. 【請求項18】光学式エンコーダに使用されるエンコー
    ダ用スケールであって、入射されたレーザ光の偏光状態
    を各々異なる状態に変化させる複数の光学異方性部位が
    分布されたエンコーダ用スケール。
  19. 【請求項19】光学式エンコーダに使用されるエンコー
    ダ用スケールであって、入射されたレーザ光の偏光方向
    を各々回転させる複数の光学異方性部位が分布されたエ
    ンコーダ用スケール。
  20. 【請求項20】前記光学異方性部位は、異方性方位の分
    布が周期的となるように分布されている請求項18又は
    19に記載のエンコーダ用スケール。
  21. 【請求項21】前記光学異方性部位は、波長板として機
    能する部位である請求項18乃至20のいずれか1項に
    記載のエンコーダ用スケール。
  22. 【請求項22】前記スケールが透過型スケールの場合に
    は前記波長板を1/2波長板とし、前記スケールが反射
    型スケールの場合には前記波長板を1/4波長板とする
    請求項21に記載のエンコーダ用スケール。
  23. 【請求項23】前記光学異方性部位は、光照射により誘
    起された光誘起異方性を備えた部位である請求項18乃
    至22のいずれか1項に記載のエンコーダ用スケール。
  24. 【請求項24】前記光誘起異方性は光誘起複屈折である
    請求項23に記載のエンコーダ用スケール。
  25. 【請求項25】前記光学異方性部位が、側鎖に光異性化
    する基を有する高分子化合物を含む記録材料、又は光異
    性化する分子を分散させた高分子化合物を含む記録材料
    に光照射により複屈折を誘起して形成された請求項18
    乃至24のいずれか1項に記載のエンコーダ用スケー
    ル。
  26. 【請求項26】前記高分子化合物がアゾベンゼン骨格を
    有する請求項25に記載のエンコーダ用スケール。
  27. 【請求項27】前記高分子化合物がポリエステル群から
    選ばれた少なくとも1種のモノマー重合体である請求項
    25又は26に記載のエンコーダ用スケール。
  28. 【請求項28】前記光学異方性部位の分布が偏光ホログ
    ラム記録により形成された請求項18乃至27のいずれ
    か1項に記載のエンコーダ用スケール。
  29. 【請求項29】前記光学異方性部位の分布が場所毎に光
    学異方性材料の厚さを変えて形成された請求項18乃至
    22のいずれか1項に記載のエンコーダ用スケール。
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