JPH10190148A - 面発光光源およびこれを用いた光学式センサー - Google Patents

面発光光源およびこれを用いた光学式センサー

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JPH10190148A
JPH10190148A JP8348108A JP34810896A JPH10190148A JP H10190148 A JPH10190148 A JP H10190148A JP 8348108 A JP8348108 A JP 8348108A JP 34810896 A JP34810896 A JP 34810896A JP H10190148 A JPH10190148 A JP H10190148A
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Eiji Yamamoto
英二 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学式センサーの小型化、組立の容易化、製造
コストの低減化を図る。 【解決手段】面発光光源は、面発光素子4と光利得制御
手段5からなり、面発光素子4は、光利得媒体2と、そ
の上下に反射面が対向するように配置された上部ミラー
1と下部ミラー3とを有している。上部ミラー1と下部
ミラー3は50%〜99%の平均反射率を有している。
光利得制御手段5は電流注入手段や光ポンピング手段な
どであり、光利得媒体2の利得を面発光素子4がレーザ
ー発振しない範囲に制御する。その結果、面発光素子4
は、発光ダイオードのスペクトル線幅と通常の面発光素
子のスペクトル線幅との中間のスペクトル線幅を持つ光
ビーム6を射出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学媒体の移動量
または光学媒体に記録された情報を検知する光学式セン
サーおよびそれに用いられる面発光光源に関する。
【0002】
【従来の技術】一定のピッチで反射率が変化する周期構
造を有する光学媒体であるスケールの移動量を面発光光
源を用いて検出する非常に小型の光学式センサーはすで
に知られている。例えば、「H. Miyajima, E. Yamamoto
et al., "OPTICAL MICRO ENCODER USING SURFACE-EMIT
TING LASER", Proceedings IEEE MMS 1996, pp.412-41
7」は、このような光学式センサーのひとつを開示して
いる。本明細書においてはこれを第一の従来例と呼ぶ。
【0003】図18はその構成を示している。面発光光
源の一種である垂直共振器型面発光レーザー101は細
く鋭いレーザービームをスケール106に向けて射出
し、スケール106で反射された光は半導体基板102
に形成された受光領域103に入射する。スケール10
6の移動量は反射光の強弱の変化の数を調べることによ
って求められる。センサーの小型化、センサーの組立の
容易化、レーザービームの広がり防止のためには、面発
光レーザー101の光射出面とスケール106の反射主
面との間の距離Lexおよび面発光レーザー101の光射
出面とスケール106の反射主面との成す角θは共にで
きる限り小さいことが望ましい。
【0004】しかし、面発光レーザー101の光射出面
とスケール106の反射主面が平行に近い状態で配置さ
れた場合、面発光レーザー101の光射出面とスケール
106の反射主面の間の距離Lexが僅かに波長程度変動
しただけで、反射主面と面発光レーザー101の光学的
な干渉のために、面発光レーザー101の光出力は大き
く変動してしまう。この光出力の変動は、スケール10
6からの反射光の強弱信号から分離できないため、場合
によってはスケール106の移動量の読取を不能にす
る。
【0005】このため、第一の従来例では、スケール1
06からの反射光による面発光レーザー101との干渉
を抑えるため、角θはある程度の大きさに設定されてい
る。光ディスクに形成されたピットを検出するための光
ピックアップはよく知られている。例えば、「米津広雄
著『半導体レーザーと応用技術』工学社刊」は、153
〜160頁において、典型的な光ピックアップのひとつ
を開示している。本明細書においてはこれを第二の従来
例と呼ぶ。
【0006】図19はその構成を概略的に示している。
半導体レーザー95から射出されたレーザービームはコ
リメートレンズ92で平行光に整形され偏光ビームスプ
リッター94に向かう。偏光ビームスプリッター94
は、半導体レーザー95から射出される直線偏光を透過
し、これに直交する偏光面を持つ直線偏光を反射する。
従って、コリメートレンズ92からの平行光は偏光ビー
ムスプリッター94を通過する。偏光ビームスプリッタ
ー94を通過した光は、λ/4板93を通過して円偏光
となり、対物レンズ91で集束されて光ディスク96に
達する。
【0007】光ディスク96で反射・回折された戻り光
は、対物レンズ91とλ/4板93を通過して偏光ビー
ムスプリッター94へ向かう。この光は、λ/4板93
を二回通過したため、半導体レーザー95から射出され
る直線偏光の偏光面に直交する偏光面を持つ直線偏光で
あり、従って、偏光ビームスプリッター94で反射さ
れ、光路が90度曲げられる。偏光ビームスプリッター
94で反射された光は、集束レンズ97を通って受光素
子8に到達する。光ディスク96のピットの有無は、受
光素子98で検出される光ディスク96からの戻り光の
強度の強弱から判断される。
【0008】この光ピックアップでは、λ/4板93と
偏光ビームスプリッター94からなる光アイソレーショ
ン手段によって、光ディスク96からの戻り光が半導体
レーザー95に帰還することが防止されている。これに
より、光ディスク96と半導体レーザー95の間の距離
が変動しても、もし光アイソレーション手段がなければ
必ずや生じるであろう光の干渉による半導体レーザー9
5の光出力変動は起こらない。
【0009】光アイソレーション手段を設けることは、
光ピックアップの小型化、組立の容易化、製造コストの
低減化にとって好ましいレイアウトを達成する反面、光
ピックアップの小型化、組立の容易化、製造コストの低
減化を阻む原因ともなっている。
【0010】第二の従来例において、光源をスペクトル
線幅が非常に広い発光ダイオード(LED)に置き換え
ることにより、戻り光による干渉を抑え、光アイソレー
ション手段を不要にする考えもあるが、その場合には、
スペクトル線幅が広いために対物レンズ91による色収
差が大きくなってしまい、光ディスク96の読み出しに
適した非常に小さなスポットを形成できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の実状
を鑑みて成されたものであり、その主要な目的は、光学
媒体の移動量または光学媒体に記録された情報を検出す
るための光学式センサーであって、光学媒体からの戻り
光が光源へ帰還するのを防止する光アイソレーション手
段を設けることなく、光源から射出される光ビームの主
軸と光学媒体の主面とが直交している光学式センサーを
提供することである。
【0012】本発明の別の目的は、この様な光学式セン
サーを実現するために、スペクトル線幅の狭い光を射出
し、しかも外部からの戻り光との干渉によって光出力が
変動し難い光源を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による面発光光源
は、光共振器を形成する互いに平行に配置された上部ミ
ラーと下部ミラーと、その間に配置された光利得媒体と
を有し、上部ミラーと下部ミラーの面からなる光射出面
からその面に直交する方向に光ビームを射出する面発光
素子と、光利得媒体の光利得を面発光素子がレーザー発
振しない範囲に制御する光利得制御手段とを備えてい
る。
【0014】本発明による光学式センサーは、この様な
面発光光源と、面発光素子に対して移動可能であり、移
動方向に光学特性が一定のピッチで変化する主面を持つ
光学媒体とを備えており、面発光素子と光学媒体は、面
発光素子の光射出面と光学媒体の主面が互いに平行に位
置し、発光素子から射出された光ビームが光学媒体の主
面の一部に照射されるように配置されており、さらに、
光学媒体からの光の強度を検出する光強度検出手段を備
えており、面発光素子の光射出面と光学媒体の主面の間
の距離Lex、上部ミラーと下部ミラーの間の媒体の屈折
率n、上部ミラーと下部ミラーの平均反射率(相乗平
均)R、上部ミラーと下部ミラーで形成される共振器の
共振器長L0 が、Lex>nL01/2 /(1−R)を満
足している。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明に先立
ち、本発明の原理について説明する。図1は本発明者ら
が試作した本発明による面発光素子である面発光レーザ
ーの構造を示している。面発光レーザーは、光利得媒体
である活性層72と、その上下に設けられた高反射率の
上部ミラー71と下部ミラー73とを備えている。面発
光レーザーは定電流電源によって駆動され、光利得は電
極30と32を介して供給される注入電流の大きさによ
って制御される。上部ミラー71と下部ミラー73は5
0%〜99%の平均反射率を有している。平均反射率と
は、上部ミラー71の反射率と下部ミラー73の反射率
の相乗平均のことである。
【0016】図2はこの面発光素子の駆動電流光出力特
性を示している。図2の駆動電流−光出力特性におい
て、光出力が比較的小さい勾配でほぼ直線的に増加する
領域を領域I、光出力がスーパーリニアに増大する領域
を領域II、光出力が比較的大きい勾配でほぼ直線的
(またはサブリニア)に増大する領域を領域IIIとす
る。領域Iは自然放出が支配的で光の増幅は起こらない
領域であり、領域IIは誘導放射による光の増幅を伴な
うが発振には至らない領域であり、その光はスーパール
ミネッセント光と呼ばれる。領域IIIは誘導放射によ
る光の増幅によって発振が起こる領域である。このよう
な理由から本明細書では領域Iを自然放出光領域、領域
IIをスーパールミネッセント領域、領域IIIをレー
ザー発振領域とも呼ぶ。
【0017】図3は、図2の駆動電流光出力特性の領域
Iと領域IIと領域IIIの各々における射出ビームの
遠視野像(ファーフィールドパターン)を放射角度に対
して評価した結果を示し、図4は、図2の駆動電流光出
力特性の領域Iと領域IIと領域IIIの各々における
光スペクトルを示している。
【0018】本発明者らが試作した面発光レーザーにつ
いて、各領域におけるスペクトル線幅Δλと放射広がり
角(FWHM)Δθを測定したところ、領域Iでは、Δ
λ〜0.4nm、Δθ>50°であり、領域IIでは、
Δλ〜0.4nm、Δθ〜8°、領域IIIでは、Δλ
<0.05nm、Δθ〜8°であった。ここで、「スペ
クトル線幅」とは、一つのスペクトル線において、強度
がピーク値の半分になる二つの波長の差のことであり、
「放射広がり角(FWHM)」とは、放射ビーム強度の
放射角度依存特性において、ビーム強度がピーク値の半
分になる二つの角度の差のことであり、「〜」はほぼ等
しいことを意味している。
【0019】ここで、領域Iと領域IIにおけるスペク
トル線幅および放射広がり角と、発光ダイオードのスペ
クトル線幅および放射広がり角ならびに通常の面発光レ
ーザーのスペクトル線幅および放射広がり角との比較を
考える。ここで、通常の面発光レーザーとは、通常の駆
動方法に従いレーザー発振領域で駆動される面発光レー
ザーのことであり、従って、通常の面発光レーザーのス
ペクトル線幅と放射広がり角とは、領域IIIにおける
スペクトル線幅と放射広がり角のことである。続く説明
の中に現れる「通常の面発光レーザー」という用語は領
域III(発振領域)で駆動されている面発光レーザー
あるいは面発光素子を指す。
【0020】発光ダイオードでは、Δλ>50nm、Δ
θ>50°である。通常の面発光レーザーでは、Δλ<
0.05nm、Δθ〜8°である。領域Iでは、スペク
トル線幅は発光ダイオードと通常の面発光レーザーの中
間であり、放射広がり角は発光ダイオード並に大きい。
【0021】領域IIでは、スペクトル線幅は発光ダイ
オードと通常の面発光レーザーの中間であり、放射広が
り角は面発光レーザー並に小さい。領域I、領域IIと
もにレーザー発振していないにも関わらずスペクトル線
幅が小さいのは、光利得媒体が高反射率のミラーで挟ま
れているため、上部ミラーと下部ミラーとで形成された
共振器によって多重反射されたもの以外の光は出力され
難いためと考えられる。このような共振器はファブリー
ペローエタロンと呼ばれる一対のミラーにより構成され
た共振器と原理的には同様なものと考えられる。ファブ
リーペローエタロンから出力される光のスペクトル線幅
は、理論的に以下のように見積もることができる。
【0022】 Δλ=Δνλ2 /c (1) Δν=FSR/F (2) ここで、Δλは波長で測ったスペクトル線幅、Δνは周
波数で測ったスペクトル線幅、λは光波長、cは大気中
の光速度である。また、FSRはフリースペクトルレン
ジ、Fはフィネスと呼ばれるファクターであり、それぞ
れ次のように表せる。
【0023】 FSR=c/(2nL0 ) (3) F=πR1/2 /(1−R) (4) ここで、nは共振器内部の屈折率、L0 は共振器長、R
は上下のミラーの平均反射率である。平均反射率とは、
上下のミラーの反射率の相乗平均のことである。これを
試作した面発光素子の構造パラメーターにより、λ=
0.86μm、n=3.8、R=99%、L0 =2λ/
nとして計算すると、Δλ=0.34nmとなり前述し
た実測値にほぼ一致する。従って、面発光素子がレーザ
ー発振していない場合には上記の理論が適用できるとす
れば、面発光素子がレーザー発振していない状態におけ
るスペクトル線幅Δλや、これにより決定される可干渉
距離(コヒーレンス長)lc は以下のように表せる。
【0024】 Δλ=(1−R)λ2 /(2πnL01/2 ) (5) lc =λ2 /(πΔλ)=2nL01/2 /(1−R) (6) これを利用して、相対移動する面発光素子と光学媒体を
有する光学式センサーにおいて、面発光素子の光射出面
と光学媒体の主面の間の距離LexをLex>lc/2、す
なわち、 Lex>nL01/2 /(1−R) (7) とすれば、光学媒体からの戻り光が面発光素子に帰還し
ても干渉は殆ど現れない。
【0025】上述の理論により、λ=0.86μm、n
=3.8、R=99%、L0 =2λ/nを仮定した試算
による、ミラーの平均反射率とスペクトル線幅の関係を
図5に、スペクトル線幅と可干渉距離の関係を図6に、
ミラーの平均反射率と可干渉距離の関係を図7に示す。
図7から分かるように、ミラーの平均反射率を適切に選
ぶことによって、光源の可干渉距離を自由に設定でき
る。
【0026】〔第一の実施の形態〕図8は、本発明の第
一の実施の形態による面発光光源を示している。面発光
光源は、面発光素子4と光利得制御手段5からなり、面
発光素子4は、光利得媒体2と、その上下に反射面が対
向するように配置された上部ミラー1と下部ミラー3と
を有している。上部ミラー1と下部ミラー3は50%〜
99%の平均反射率を有している。光利得制御手段5は
電流注入手段や光ポンピング手段などであり、光利得媒
体2の利得を面発光素子4がレーザー発振しない範囲に
制御する。その結果、面発光素子4は、発光ダイオード
のスペクトル線幅と通常の面発光素子のスペクトル線幅
との中間のスペクトル線幅を持つ光ビーム6を射出す
る。
【0027】〔第二の実施の形態〕図9は、本発明の第
二の実施の形態による面発光光源を示している。面発光
光源は、面発光素子4と、光利得制御手段である駆動電
流制御手段38からなる。
【0028】面発光素子4は次の様にして作成される。
n型GaAs基板31の上に、n型の下部半導体多層ミ
ラー73、n型の下部スペーサー層33、光利得媒体と
しての活性層72、p型の上部スペーサー層34、p型
の上部多層ミラー71を積層し、上部多層ミラー71か
ら下部半導体多層ミラー73の中程に至るまで柱状にエ
ッチング加工し、エッチングした部分にポリイミド等に
よる電流ブロック層を形成する。この構造体の上側に、
上部多層ミラー71の周辺に接触する、一部が開口した
上部電極32を形成し、さらに、n型GaAs基板31
の下側にも、一部が開口した電極30を形成する。
【0029】駆動電流制御手段38は配線36と37を
介して活性層72に注入する電流を制御し、これにより
活性層72の光利得を面発光素子4がレーザー発振しな
い範囲に維持する。その結果、面発光素子4は、発光ダ
イオードのスペクトル線幅と通常の面発光素子のスペク
トル線幅との中間のスペクトル線幅を持つ光ビームを射
出する。
【0030】〔第三の実施の形態〕図10は、本発明の
第三の実施の形態による光学式センサーを示している。
光学式センサーは、面発光素子4と光利得制御手段5か
らなる面発光光源と、面発光素子4に対して移動可能に
設けられた光学媒体7と、光学媒体7を透過した光また
は光学媒体7で反射あるいは回折あるいは散乱された光
の強度を検出する光強度検出手段8とを有している。光
学媒体7は、光学特性たとえば透過率が移動方向に沿っ
て変化する主面を持ち、この主面が面発光素子4の光射
出面に対して平行になるように配置されている。
【0031】面発光素子4の光射出面と光学媒体7の主
面の間の距離LexはLex>nL01/2 /(1−R)を
満たしている。ここで、nは共振器内部の屈折率、L0
は共振器長、Rはミラーの平均反射率である。
【0032】面発光素子4は光利得制御手段5により前
述の領域II(スーパールミネッセント領域)で制御さ
れる。このため、面発光素子4から射出される光ビーム
は細く鋭いもの、典型的には0.4nm程度のスペクト
ル線幅と8°程度の放射広がり角を有するものとなる。
【0033】面発光素子4から射出された光ビームは光
学媒体7の主面の一部に照射される。光学媒体7を通過
した光は光強度検出手段8に入射する。光強度検出手段
8は例えばフォトダイオードであり、入射光量に応じた
信号を出力する。光学媒体7を通過した光の強度変化を
調べることにより、一定のピッチで透過率が変化する光
学媒体7の移動量または光学媒体7に透過率の変化とし
て記録された情報を検出できる。
【0034】光学式センサーは、Lex>nL01/2
(1−R)を満足しているため、面発光素子4の光射出
面と光学媒体7の主面が平行であっても、光学媒体7の
主面から面発光素子4の光射出面に帰還する光による干
渉が抑えられる。これにより、面発光素子4の光射出面
と光学媒体の主面が平行に配置された小型で組立易い光
学式センサーが実現できる。
【0035】さらに、面発光素子4は前述の領域II
(スーパールミネッセント領域)で駆動されるので、レ
ーザー光のビーム広がり角が小さいので、レンズなしで
も、細かいピッチでの光学特性の変化を検出でき、従っ
て光学媒体7の移動量の測定や光学媒体7に記録された
情報の検出が行なえる。なお、この構成で面発光素子4
と光学媒体7の間に、光ビーム収束のためのレンズを挿
入すれば、光学媒体7の主面上でのビームスポット径を
さらに小さくすることが可能であり、さらに細かいピッ
チの光学媒体の移動量を検出できる。
【0036】〔第四の実施の形態〕図11本発明の第四
の実施の形態による光学式センサーを示している。光学
式センサーは、面発光素子4と光利得制御手段5からな
る面発光光源と、面発光素子4から射出された光ビーム
を収束するレンズ9と、面発光素子4に対して移動可能
に設けられた光学媒体7と、光学媒体7を透過した光ま
たは光学媒体7で反射あるいは回折あるいは散乱された
光の強度を検出する光強度検出手段8とを有している。
光学媒体7は、光学特性たとえば透過率が移動方向に沿
って変化する主面を持ち、この主面が面発光素子4の光
射出面に対して平行になるように配置されている。
【0037】面発光素子4の光射出面と光学媒体7の主
面の間の距離LexはLex>nL01/2 /(1−R)を
満たしている。ここで、nは共振器内部の屈折率、L0
は共振器長、Rはミラーの平均反射率である。
【0038】面発光素子4は光利得制御手段5により前
述の領域Iすなわち自然放出光領域で駆動される。この
ため、面発光素子4から射出される光ビームは、大きな
広がりを持つもの、典型的には50°を越える放射広が
り角を有するものとなる。
【0039】光学素子4から射出された光ビームは、レ
ンズ9によって光学媒体7の主面近傍で最小スポットと
なるように収束され、光学媒体7の主面の一部に照射さ
れる。光学媒体7を通過した光は光強度検出手段8に入
射する。光強度検出手段8は例えばフォトダイオードで
あり、入射光量に応じた信号を出力する。光学媒体7を
通過した光の強度変化を調べることにより、一定のピッ
チで透過率が変化する光学媒体7の移動量または光学媒
体7に透過率の変化として記録された情報を検出でき
る。
【0040】光学式センサーは、Lex>nL01/2
(1−R)を満足しているため、面発光素子4の光射出
面と光学媒体7の主面が平行であっても、光学媒体7の
主面から面発光素子4の光射出面に帰還する光による干
渉が抑えられる。これにより、面発光素子4の光射出面
と光学媒体7の主面が平行に配置された小型で組立易い
光学式センサーが実現できる。
【0041】〔第五の実施の形態〕図12は、本発明の
第五の実施の形態による光学式センサーを示している。
光学式センサーは、面発光素子4と光利得制御手段5か
らなる面発光光源と、面発光素子4に対して移動可能に
設けられた光学媒体7と、光学媒体7を透過した光また
は光学媒体7で反射あるいは回折あるいは散乱された光
の強度を検出する光強度検出手段8とを有している。光
学媒体7は、光を散乱させる複数の散乱部が移動方向に
沿って間隔をおいて設けられた主面を持ち、この主面が
面発光素子4の光射出面に対して平行になるように配置
されている。光強度検出手段8は、受光領域11を有す
る半導体基板10からなり、面発光素子4は半導体基板
10に固定されている。
【0042】面発光素子4の光射出面と光学媒体7の主
面の間の距離LexはLex>nL01/2 /(1−R)を
満たしている。ここで、nは共振器内部の屈折率、L0
は共振器長、Rはミラーの平均反射率である。
【0043】面発光素子4は光利得制御手段5により前
述の領域II(スーパールミネッセント領域)で駆動さ
れる。このため、面発光素子4から射出される光ビーム
は細く鋭いものとなる。光ビームは、直接、光学媒体7
の主面に照射される。光学媒体7の主面に照射された光
はそこに設けられている散乱部によって散乱され、散乱
光の一部は光強度検出手段8の受光領域11に入射す
る。光強度検出手段8は受光領域11への入射光量に応
じた信号を出力する。光学媒体7からの散乱光の強度変
化を調べることにより、散乱部が一定のピッチで設けら
れている光学媒体7の移動量または光学媒体7に散乱部
の間隔として記録されている情報を検出できる。
【0044】光学式センサーは、Lex>nL01/2
(1−R)を満足しているため、面発光素子4の光射出
面と光学媒体7の主面が平行であっても、光学媒体7の
主面から面発光素子4の光射出面に帰還する光による干
渉が抑えられる。これにより、面発光素子4の光射出面
と光学媒体7の主面が平行に配置された小型で組立易い
光学式センサーが実現できる。なお、この構成で面発光
素子4と光学媒体7の間に、光ビーム収束のためのレン
ズを挿入すれば、光学媒体7の主面上でのビームスポッ
ト径をさらに小さくすることが可能であり、さらに細か
いピッチの光学媒体の移動量を検出できる。
【0045】面発光素子4は前述の領域I(自然放出光
領域)で駆動されてもよい。その場合、面発光素子4か
ら射出される光ビームは、大きな広がりを持つものとな
るため、図には示されていないが、第四の実施の形態と
同様に、面発光素子4の光射出面の前方に光ビームを収
束するためのレンズが設けられる。
【0046】〔第六の実施の形態〕図13は、本発明の
第六の実施の形態による光学式センサーを示している。
光学式センサーは、面発光素子4と光利得制御手段5か
らなる面発光光源と、面発光素子4に対して移動可能に
設けられた光学媒体7と、光学媒体7を透過した光また
は光学媒体7で反射あるいは回折あるいは散乱された光
の強度を検出する光強度検出手段8とを有している。光
学媒体7は、光を回折する複数の回折部が移動方向に沿
って間隔をおいて設けられた主面を持ち、この主面が面
発光素子4の光射出面に対して平行になるように配置さ
れている。光強度検出手段8は、受光領域11を有する
半導体基板10からなり、面発光素子4は半導体基板1
0に固定されている。
【0047】面発光素子4の光射出面と光学媒体7の主
面の間の距離LexはLex>nL01/2 /(1−R)を
満たしている。ここで、nは共振器内部の屈折率、L0
は共振器長、Rはミラーの平均反射率である。
【0048】面発光素子4は光利得制御手段5により前
述の領域II(スーパールミネッセント領域)で駆動さ
れる。このため、面発光素子4から射出される光ビーム
は細く鋭いものとなる。光ビームは、直接、光学媒体7
の主面に照射される。光学媒体7の主面に照射された光
はそこに設けられている回折部によって回折され、回折
光の一部は光強度検出手段8の受光領域11に入射す
る。光強度検出手段8は受光領域11への入射光量に応
じた信号を出力する。光学媒体7からの回折光の強度変
化を調べることにより、回折部が一定のピッチで設けら
れている光学媒体7の移動量または光学媒体7に回折部
の間隔として記録されている情報を検出できる。
【0049】光学式センサーは、Lex>nL01/2
(1−R)を満足しているため、面発光素子4の光射出
面と光学媒体7の主面が平行であっても、光学媒体7の
主面から面発光素子4の光射出面に帰還する光による干
渉が抑えられる。これにより、面発光素子4の光射出面
と光学媒体7の主面が平行に配置された小型で組立易い
光学式センサーが実現できる。なお、この構成で面発光
素子4と光学媒体7の間に、光ビーム収束のためのレン
ズを挿入すれば、光学媒体7の主面上でのビームスポッ
ト径をさらに小さくすることが可能であり、さらに細か
いピッチの光学媒体の移動量を検出できる。
【0050】面発光素子4は前述の領域I(自然放出光
領域)で駆動されてもよい。その場合、面発光素子4か
ら射出される光ビームは、大きな広がりを持つものとな
るため、図には示されていないが、第四の実施の形態と
同様に、面発光素子4の光射出面の前方に光ビームを収
束するためのレンズが設けられる。
【0051】〔第七の実施の形態〕図14は、本発明の
第七の実施の形態による光学式センサーを示している。
光学式センサーは、面発光素子4と光利得制御手段5か
らなる面発光光源と、面発光素子4に対して移動可能に
設けられた光学媒体7と、面発光素子4から射出された
光ビームを光学媒体7の主面近傍で最小スポットとなる
ように収束する二枚のレンズ9aと9bと、二枚のレン
ズ9aと9bの間に設けられた回折格子12と、光学媒
体7を透過した光または光学媒体7で反射あるいは回折
あるいは散乱された光の強度を検出する光強度検出手段
8とを有している。
【0052】光学媒体7は、移動方向に沿って反射率が
間隔をおいて変化する主面を持ち、この主面が面発光素
子4の光射出面に対して平行になるように配置されてい
る。光強度検出手段8は、受光領域11(図の例では二
つの受光領域を有する場合を図示している)が形成され
た半導体基板10からなり、各受光領域11への入射光
量に応じた信号を出力する。面発光素子4は、半導体基
板10に固定されている。
【0053】面発光素子4の光射出面と光学媒体7の主
面の間の距離LexはLex>nL01/2 /(1−R)を
満たしている。ここで、nは共振器内部の屈折率、L0
は共振器長、Rはミラーの平均反射率である。
【0054】面発光素子4は光利得制御手段5により前
述の領域I(自然放出光領域)で駆動される。このた
め、面発光素子4から射出される光ビームは、大きな広
がりを持つものとなる。光学素子4から射出された光ビ
ームはレンズ9aによって平行ビームに変えられ、平行
ビームは回折格子12によって回折され、回折格子12
を真っ直に通過した零次回折光ビームはレンズ9bによ
って収束ビームに変えられ、収束ビームは光学媒体7の
主面の一部に照射される。
【0055】光学媒体7の主面に照射された光は反射率
に応じて反射され、反射光ビームはレンズ9bによって
平行ビームに変えられ、平行ビームは回折格子12によ
って回折され、二本の一次回折光ビームはレンズ9aを
通って受光領域11に入射する。光強度検出手段8は受
光領域11への入射光量に応じた信号を出力する。光学
媒体7からの散乱光の強度変化を調べることにより、一
定のピッチで反射率が変化する光学媒体7の移動量また
は光学媒体7に反射率に対応させて記録されている情報
を検出できる。
【0056】光学式センサーは、Lex>nL01/2
(1−R)を満足しているため、面発光素子4の光射出
面と光学媒体7の主面が平行であっても、光学媒体7の
主面から面発光素子4の光射出面に帰還する光による干
渉が抑えられる。これにより、面発光素子4の光射出面
と光学媒体7の主面が平行に配置された小型で組立易い
光学式センサーが実現できる。
【0057】面発光素子4は前述の領域II(スーパー
ルミネッセント領域)で駆動されてもよい。その場合、
面発光素子4から射出される光ビームは細く鋭いものと
なるため、レンズ9aと9bは必ずしも必要ではない。
【0058】〔第八の実施の形態〕図15は、本発明の
第八の実施の形態による光学式センサーを示している。
光学式センサーは、二本の光ビームを射出する面発光素
子4を含む面発光光源と、面発光素子4に対して移動可
能に設けられた光学媒体7と、光学媒体7を透過した光
または光学媒体7で反射あるいは回折あるいは散乱され
た光の強度を検出する光強度検出手段8とを有してい
る。
【0059】光学媒体7は、いわゆるスケールであり、
移動方向に帯状の高透過率部と低反射率部が一定のピッ
チpで交互に並んでいる主面を持ち、この主面が面発光
素子4の光射出面に対して平行になるように配置されて
いる。面発光素子4が有する二つのビーム射出窓は、互
いに、光学媒体7の移動方向に1ピッチの1/4の奇数
倍だけずれて形成されている。光強度検出手段8は面発
光素子4からの二本の光ビームを受ける二つの受光領域
11を有している。
【0060】面発光素子4の光射出面と光学媒体7の主
面の間の距離LexはLex>nL01/2 /(1−R)を
満たしている。ここで、nは共振器内部の屈折率、L0
は共振器長、Rはミラーの平均反射率である。
【0061】面発光素子4は光利得制御手段5により前
述の領域I(自然放出光領域)または前述の領域II
(スーパールミネッセント領域)で駆動される。面発光
素子4が領域Iで駆動される場合、面発光素子4から射
出される光ビームは大きな広がりを持つものとなるた
め、第四の実施の形態と同様に、面発光素子4の光射出
面の前方に光ビームを収束するためのレンズが設けら
れ、光ビームはレンズを介して光学媒体7に照射され
る。面発光素子4が領域IIで制御される場合、面発光
素子4から射出される光ビームは細く鋭いものとなるた
め、レンズを設ける必要はなく、光ビームは光学媒体に
直接照射される。
【0062】光学媒体7を通過した光ビームは、スケー
ルの主面上で、光スポット13を形成する。二つの光ス
ポット13は、高透過率部と低反射率部の繰り返しのピ
ッチpの四分の一の奇数倍つまり(2n−1)p/4
[nは自然数]だけ光学媒体7の移動方向にずれた位置
に形成される。従って、図16に示されるように、それ
ぞれの受光領域11への入射光量を示す信号Aと信号B
は互いの位相が四分の一周期ずれたものとなる。図17
は、信号Aと信号Bの各々を二次元直交座標のx軸とy
軸にとって得られるリサージュを示している。リサージ
ュは、点の移動の方向が光学媒体7の移動方向に対応
し、点の一周の移動が光学媒体7の1ピッチ相当の移動
に対応している。従って、光学媒体7の移動方向が分か
る上に、光学媒体7の移動量がピッチを越える分解能で
分かる。
【0063】光学式センサーは、Lex>nL01/2
(1−R)を満足しているため、面発光素子4の光射出
面と光学媒体7の主面が平行であっても、光学媒体7の
主面から面発光素子4の光射出面に帰還する光による干
渉が抑えられる。これにより、面発光素子4の光射出面
と光学媒体7の主面が平行に配置された小型で組立易い
光学式センサーが実現できる。
【0064】本発明は、上述の実施の形態に限るもので
はなく、その主題を逸脱しない範囲内のあらゆる実施を
含む。すなわち、上述の実施の形態は様々な変形を施す
ことが可能であるが、その様な変形例はすべて本発明の
範囲内に位置する。
【0065】本明細書は以下の各項に記した発明を開示
している。 1.[構成]互いに平行に設けられた上部ミラー(1)
と下部ミラー(3)と、前記上部ミラー(1)と下部ミ
ラー(3)の間に設けられた光利得媒体(2)から成
り、前記上部ミラー(1)および下部ミラー(3)の平
面と直交する方向に光を射出する面発光素子(4)と、
前記光利得媒体(2)の光利得を前記面発光素子(4)
がレーザー発振しない範囲に保持する光利得制御手段
(5)とを有することを特徴とする面発光光源。
【0066】[対応する実施の形態]この発明には第一
の実施の形態が対応する。 [作用効果]光利得制御手段(5)は前記面発光素子
(4)がレーザー発振しない範囲で光利得媒体(2)の
光利得を制御・保持する。
【0067】光利得制御手段(5)により面発光素子
(4)を前述の領域Iで駆動することにより、スペクト
ル線幅および可干渉距離が従来の発光ダイオード(LE
D)と面発光レーザー(SEL)の中間の面発光光源が
実現できる。
【0068】また、光利得制御手段(5)により面発光
素子(4)を前述の領域IIで駆動することにより、ス
ペクトル線幅および可干渉距離が従来の発光ダイオード
と面発光レーザーの中間であり、かつ放射広がり角(F
WHM)が面発光レーザー並に小さい面発光光源が実現
できる。
【0069】上記のスペクトル線幅および可干渉距離
は、上部ミラー(1)と下部ミラー(3)の平均反射率
を適切に選ぶことにより自由に設定できる。スペクトル
線幅が発光ダイオードなど従来の干渉性を持たない光源
と比べて非常に小さいことにより、レンズ等で光を絞る
時に、収差が小さくなり、干渉性を持たない光源でもビ
ームスポットを小さくできる。すなわち、可干渉性を制
御して、かつ、集光性の高い光源を実現できる。
【0070】なお、従来の発光ダイオードとは、高反射
の上部ミラー(1)と下部ミラー(3)を持たない発光
ダイオード、言い換えれば上部ミラー(1)と下部ミラ
ー(3)の平均反射率が50%以下である発光ダイオー
ドを意味する。
【0071】2.[構成]第1項の前記面発光光源にお
いて、前記光利得制御手段(5)は駆動電流制御手段
(38)であり、前記駆動電流制御手段(38)は前記
面発光素子(4)を自然放出光領域の範囲で電流駆動す
ることを特徴とする面発光光源。
【0072】[対応する実施の形態]この発明には第二
の実施の形態が対応する。[作用効果]前述の自然放出
光領域(すなわち領域I)で駆動電流制御手段(38)
を駆動することにより、スペクトル線幅および可干渉距
離が従来の発光ダイオードと面発光レーザーの中間の面
発光光源が実現できる。
【0073】上記のスペクトル線幅および可干渉距離
は、上部ミラー(1)と下部ミラー(3)の平均反射率
を適切に選ぶことにより自由に設定できる。スペクトル
線幅が発光ダイオードなど従来の干渉性を持たない光源
と比べて非常に小さいことにより、レンズ等で光を絞る
時に、収差が小さくなり、干渉性を持たない光源でもビ
ームスポットを小さくできる。すなわち、可干渉性を制
御して、かつ、集光性の高い光源を実現できる。
【0074】3.[構成]第1項の前記面発光光源にお
いて、前記光利得制御手段(5)は前記電流制御手段
(38)であり、前記駆動電流制御手段(38)は前記
面発光素子(4)がレーザー発振しない範囲でかつ駆動
電流に対して光出力がスーパーリニアに増大するスーパ
ールミネッセント領域の範囲で電流駆動することを特徴
とする面発光光源。
【0075】[対応する実施の形態]この発明には第二
の実施の形態が対応する。 [作用効果]前述のスーパールミネッセント領域(すな
わち領域II)で駆動電流制御手段(38)を駆動する
ことにより、スペクトル線幅および可干渉距離が従来の
発光ダイオードと面発光レーザーの中間であり、かつ放
射広がり角(FWHM)が面発光レーザー並に小さい面
発光光源が実現できる。
【0076】上記のスペクトル線幅および可干渉距離
は、上部ミラー(1)と下部ミラー(3)の平均反射率
を適切に選ぶことにより自由に設定できる。すなわち、
可干渉性を制御して、かつ、放射広がり角(FWHM)
が小さく鋭いビーム形状を有する光源を実現できる。
【0077】4.[構成]第1項の前記面発光光源にお
いて、前記下部ミラーは半導体基板上に基板面に対して
平行な反射面を有する下部半導体多層ミラー(73)、
前記光利得媒体は光利得を有する活性層(72)であ
り、前記上部ミラーは前記基板面に対して平行な反射面
を有する上部多層ミラー(71)を順に積層して形成さ
れた半導体発光素子であることを特徴とする面発光光
源。
【0078】[対応する実施の形態]この発明には第二
の実施の形態が対応する。 [作用効果]駆動電流制御手段(38)により、活性層
(72)に電流が注入されることにより活性層から光が
発生し、これが下部半導体多層ミラー(73)または上
部多層ミラー(71)を通して、外部に出力される。
【0079】第1項の面発光素子(4)では、従来の発
光ダイオードと比較してスペクトル線幅を小さくするに
は、ミラーの平均反射率を大きくする必要がある。この
様な大きな反射率は、単層の膜では実現が難しいが、多
層化することにより容易に実現できる。半導体基板(3
1)上に前記面発光素子を実現できるので、素子を小型
化できる。
【0080】5.[構成]第1項の前記面発光光源と、
前記面発光素子の前記上部ミラーおよび下部ミラーの面
と平行に、かつ前記面発光素子(4)に対して相対的に
移動し、前記の移動方向に光学特性が所定の間隔で変化
するように形成された主面を有する光学媒体(7)と、
前記面発光素子(4)から射出された光ビームが、前記
光学媒体(7)の一部を照射し、前記光学媒体(7)を
透過した光または前記光学媒体(7)で反射あるいは回
折あるいは散乱された光の強度を検出可能に配置された
光強度検出手段(8)とを備えた光学式センサーにおい
て、前記面発光素子(4)の光射出面と前記光学媒体
(7)の主面の間の距離をLex、前記上部ミラー(1)
と前記下部ミラー(3)の間の媒体の屈折率をn、前記
上部ミラー(1)と前記下部ミラー(3)の反射率の相
乗平均をR、前記上部ミラー(1)と前記下部ミラー
(3)で形成される共振器の共振器長をL0 とすると、 Lex>nL01/2 /(1−R) となるように構成されたことを特徴とする光学式センサ
ー。
【0081】[対応する実施の形態]この発明には第三
〜第八の実施の形態が対応する。 [作用効果]前記面発光素子(4)から射出された光ビ
ームが、前記光媒体(7)の一部を照射し、前記光学媒
体(7)から光強度検出手段(8)に到達する光の強度
を検出することにより、光学媒体(7)の移動量や光学
媒体(7)に記録された情報を検出できる。光学式セン
サーをLex>nL01/2 /(1−R)の条件で構成す
ることにより、前記面発光素子(4)の光射出面と前記
光学媒体(7)の主面を平行に配置しても、光学媒体
(7)の主面から面発光素子(4)の光射出面と前記光
学媒体(7)の主面を平行に配置した小型で組立易い光
学式センサーが実現できる。また、前述の領域Iで光利
得制御手段(5)を駆動する場合は、レンズ(9)によ
り非常に収差の小さなビーム整形が可能となり、光学特
性の変化が細かなピッチで形成された前記光学媒体
(7)の移動量や記録された情報を検出できる。さら
に、前述の領域IIで光利得制御手段(5)を駆動する
場合は、レンズ(9)なしでも、光学特性の変化が細か
なピッチの前記光学媒体(7)の移動量や記録された情
報を検出できる。
【0082】6.[構成]第5項の光学式センサーにお
いて、前記面発光光源と前記光学媒体(7)の間にレン
ズ(9)を配置する構成であることを特徴とする光学式
センサー。
【0083】[対応する実施の形態]この発明には第四
の実施の形態が対応する。 [作用効果]レンズ(9)は、前記面発光素子(4)か
ら射出した光を前記光学媒体(7)の主面近傍でスポッ
ト状に絞る。このスポットの大きさが、光学媒体(7)
に形成されたパターンの最小ピッチを決める。前記面発
光素子(4)の光射出面と前記光学媒体(7)の主面を
平行に配置した小型で組立易い光学式センサーが実現で
きるとともに、スペクトル線幅が比較的小さいので、レ
ンズ(9)により非常に収差の小さなビーム整形が可能
となり、光学特性の変化が細かなピッチで形成された前
記光学媒体(7)の移動量や記録された情報を検出でき
る。
【0084】7.[構成]第5項の光学式センサーにお
いて、前記光学媒体(7)は前記面発光素子(4)から
射出される光の透過率を所定の間隔で変化するように形
成された主面を有することを特徴とする光学式センサ
ー。
【0085】[対応する実施の形態]この発明には第
三、第四の実施の形態が対応する。 [作用効果]前記面発光素子(4)から射出された光ビ
ームが、前記光学媒体(7)の一部を照射し、前記光学
媒体(7)を透過した光の強度を光強度検出手段(8)
により検出することにより、光学媒体(7)の移動量や
光学媒体(7)に記録された情報を検出できる。前記面
発光素子(4)の光射出面と前記光学媒体(7)の主面
を平行に配置した小型で組立易い光学式センサーが実現
できる。されに、光強度検出手段の反射面から面発光素
子(4)に帰還する光の干渉も抑制できる。
【0086】8.[構成]第5項の光学式センサーにお
いて、前記光学媒体(7)は前記面発光素子(4)から
射出される光の散乱強度を所定の間隔で変化するように
形成された主面を有することを特徴とする光学式センサ
ー。
【0087】[対応する実施の形態]この発明には第五
の実施の形態が対応する。 [作用効果]前記面発光素子(4)から射出された光ビ
ームが、前記光学媒体(7)の一部を照射し、前記光学
媒体(7)で散乱された光の強度を光強度検出手段
(8)により検出することにより、光学媒体(7)の移
動量や光学媒体(7)に記録された情報を検出できる。
前記面発光素子(4)の光射出面と前記光学媒体(7)
の主面を平行に配置した小型で組立易い光学式センサー
が実現できる。また光強度検出手段を光学媒体(7)に
対して面発光素子(4)と同じ側に集積して配置できる
ので、非常にコンパクトな光学式センサーが実現でき
る。さらに、光強度検出手段の受光領域(11)に対す
る位置合わせ許容度が非常に大きくなる。
【0088】9.[構成]第5項の光学式センサーにお
いて、前記光学媒体(7)は前記面発光素子(4)から
射出される光の所定方向に対する回折効率が所定の間隔
で変化するように形成された主面を有することを特徴と
する光学式センサー。
【0089】[対応する実施の形態]この発明には第六
の実施の形態が対応する。 [作用効果]前記面発光素子(4)から射出された光ビ
ームが、前記光学媒体(7)の一部を照射し、前記光学
媒体(7)で回折された光の強度を光強度検出手段
(8)により検出することにより、光学媒体(7)の移
動量や光学媒体(7)に記録された情報を検出できる。
前記面発光素子(4)の光射出面と前記光学媒体(7)
の主面を平行に配置した小型で組立易い光学式センサー
が実現できる。また光強度検出手段を光学媒体(7)に
対して面発光素子(4)と同じ側に集積して配置できる
ので、非常にコンパクトな光学式センサーが実現でき
る。第6項の構成と比較すると、光強度検出の受光面積
が小さくても、高感度な出力信号が得られる。
【0090】10.[構成]第5項の光学式センサーに
おいて、前記光学媒体(7)と前記面発光素子(4)の
間に回折格子(11)が配置され、前記光強度検出手段
(8)は、前記面発光光源から前記回折格子(11)を
経て前記光学媒体(7)に照射された光が、前記回折格
子(11)に帰還し、これにより再度回折される光を検
出可能な位置に配置されていることを特徴とする光学式
センサー。
【0091】[対応する実施の形態]この発明には第七
の実施の形態が対応する。 [作用効果]前記円発光素子(4)から射出された光ビ
ームが、レンズ(9)でコリメートされ、回折格子(1
1)を透過して、対物レンズ(91)に至り、光学媒体
(7)の近傍でビームスポットとなるようにビーム整形
される。さらに、光学媒体(7)から帰還する光は、対
物レンズ(91)でコリメートされ、回折格子(11)
で回折され、レンズを経て、光強度検出手段(8)の受
光領域(11)に達する。前記光学媒体(7)から帰還
する光の強度を光強度検出手段(8)により検出するこ
とにより、光学媒体(7)の移動量や光学媒体(7)に
記録された情報を検出できる。前記面発光素子(4)の
光射出面と前記光学媒体(7)の主面を平行に配置した
小型で組立易い光学式センサーが実現できる。また光強
度検出手段を光学媒体(7)に対して面発光素子(4)
と同じ側に集積して配置できるので、非常にコンパクト
な光学式センサーが実現できる。第7項の構成と比較す
ると、光学媒体(7)の作製が容易となる。
【0092】11.[構成]第5項の光学式センサーに
おいて、前記面発光素子(4)と前記光学媒体(7)で
反射または回折または散乱された光の強度を検出可能に
配置された光強度検出手段(8)を一組以上有すること
を特徴とする光学式センサー。
【0093】[対応する実施の形態]この発明には第八
の実施の形態が対応する。なお、この実施の形態は第三
〜第七の実施の形態のすべてに適用可能である。 [作用効果]第一の面発光素子(4)から射出された光
ビームが、前記光学媒体(7)の一部を照射し、前記光
学媒体(7)を透過した光または前記光学媒体(7)で
反射あるいは散乱あるいは回折された光の強度を第一の
光強度検出手段(8)により検出する。また同様に、第
二の面発光素子(4)から射出された光ビームが、前記
光学媒体(7)の一部を照射し、前記光学媒体(7)を
透過した光または前記光学媒体(7)で反射あるいは散
乱あるいは回折された光の強度を第二の光強度検出手段
(8)により検出する。前記光学媒体(7)に形成され
たパターンの異なる位相部分に光ビームを照射するよう
に配置すれば、光学媒体(7)の移動の向きと量を検出
できる。また、前記光学媒体(7)に形成された複数の
パターンに光ビームを照射するように配置すれば、光学
媒体(7)に記録された複数の情報を同時に検出でき
る。前記面発光素子(4)の光射出面と前記光学媒体
(7)の主面を平行に配置した小型で組立易い光学式セ
ンサーが実現できる。
【0094】
【発明の効果】本発明の第一の主眼によれば、スペクト
ル線幅の狭い光ビームを射出し、戻り光との干渉による
光出力の変動が起こり難い面発光光源が提供される。本
発明の第二の主眼によれば、戻り光の光源への帰還を防
止する光アイソレーション手段を持たない、光源から射
出される光ビームの主軸と光学媒体の主面とが直交して
いる光学式センサーが提供される。これにより、光学式
センサーのより一層の小型化、組立の容易化、製造コス
トの低減化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明者らが試作した本発明による面発光素子
の構造を示している。
【図2】図1の面発光素子の駆動電流光出力特性を示し
ている。
【図3】図2の駆動電流光出力特性の領域Iと領域II
と領域IIIの各々における射出ビームの遠視野像(フ
ァーフィールドパターン)を放射角度に対して評価した
結果を示している。
【図4】図2の駆動電流光出力特性の領域Iと領域II
と領域IIIの各々における光スペクトルを示してい
る。
【図5】図1の面発光レーザーにおけるミラーの平均反
射率とスペクトル線幅の関係を示している。
【図6】図1の面発光レーザーにおけるスペクトル線幅
と可干渉距離の関係を示している。
【図7】図1の面発光レーザーにおけるミラーの平均反
射率と可干渉距離の関係を示している。
【図8】本発明の第一の実施の形態による面発光光源を
示している。
【図9】本発明の第二の実施の形態による面発光光源を
示している。
【図10】本発明の第三の実施の形態による光学式セン
サーを示している。
【図11】本発明の第四の実施の形態による光学式セン
サーを示している。
【図12】本発明の第五の実施の形態による光学式セン
サーを示している。
【図13】本発明の第六の実施の形態による光学式セン
サーを示している。
【図14】本発明の第七の実施の形態による光学式セン
サーを示している。
【図15】本発明の第八の実施の形態による光学式セン
サーを示している。
【図16】図15の光学式センサーにおける各受光領域
への入射光量を示す信号Aと信号Bを示している。
【図17】図16の信号Aと信号Bを二次元直交座標の
x軸とy軸にとって得られるリサージュを示している。
【図18】第一の従来例である、スケールの移動量を面
発光光源を用いて検出する非常に小型の光学式センサー
を示している。
【図19】第二の従来例である、光ディスクスケールの
移動量を面発光光源を用いて検出する非常に小型の光学
式センサーを示している。
【符号の説明】
1 上部ミラー 2 光利得媒体 3 下部ミラー 4 面発光素子 5 光利得制御手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光共振器を形成する互いに平行に配置され
    た上部ミラーと下部ミラーと、その間に配置された光利
    得媒体とを有し、上部ミラーと下部ミラーの面からなる
    光射出面からその面に直交する方向に光ビームを射出す
    る面発光素子と、 光利得媒体の光利得を面発光素子がレーザー発振しない
    範囲に制御する光利得制御手段とを備えている面発光光
    源。
  2. 【請求項2】光学媒体の移動量または光学媒体に記録さ
    れた情報を検出するための光学式センサーであり、 光共振器を形成する互いに平行に配置された上部ミラー
    と下部ミラーと、その間に配置された光利得媒体とを有
    し、上部ミラーと下部ミラーの面からなる光射出面から
    その面に直交する方向に光ビームを射出する面発光素子
    と、光利得媒体の光利得を面発光素子がレーザー発振し
    ない範囲に制御する光利得制御手段とを備えている面発
    光光源と、 面発光素子に対して移動可能であり、移動方向に光学特
    性が一定のピッチで変化する主面を持つ光学媒体とを備
    えており、 面発光素子と光学媒体は、面発光素子の光射出面と光学
    媒体の主面が互いに平行に位置し、発光素子から射出さ
    れた光ビームが光学媒体の主面の一部に照射されるよう
    に配置されており、 さらに、光学媒体からの光の強度を検出する光強度検出
    手段を備えている光学式センサーであって、 面発光素子の光射出面と光学媒体の主面の間の距離
    ex、上部ミラーと下部ミラーの間の媒体の屈折率n、
    上部ミラーと下部ミラーの平均反射率(相乗平均)R、
    上部ミラーと下部ミラーで形成される共振器の共振器長
    0 が、 Lex>nL01/2 /(1−R) を満足している光学式センサー。
JP8348108A 1996-12-26 1996-12-26 面発光光源およびこれを用いた光学式センサー Pending JPH10190148A (ja)

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