JP2008071798A - レーザ光源装置 - Google Patents

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隆浩 三宅
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Abstract

【課題】波長選択性および回折効率をともに高めることが可能なレーザ光源装置を提供する。
【解決手段】レーザ光源装置10Aは、レーザ光LBを発光するレーザ光源1と、レーザ光源1から出射されたレーザ光LBを平行光とするコリメータレンズ2と、コリメータレンズ2によって平行光にされたレーザ光LBを波長に応じて所定の方向に屈折させるプリズム素子3と、プリズム素子3によって屈折されたレーザ光LBのうち、1次回折光をレーザ光源1の出射口の方向に反射し、0次光を出力光としてレーザ光源1と異なる方向に反射または透過させる回折格子4とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、レーザ光源装置に関し、より特定的には、半導体レーザを含む外部共振器型のレーザ光源装置に関する。
半導体レーザは、光通信、光情報処理などのための光源としてよく使用されている。半導体レーザには、共振器方向に対して周期構造を有する分布帰還型(DFB)レーザ、分布ブラッグ反射型(DBR)レーザなどがある。このような周期構造を有する半導体レーザは、レーザダイオード単体のみで、シングルモード発振が可能であるとともに、連続波長掃引が可能である。
上記のような発振線幅が細く波長可変なレーザは、通信分野以外にも有用であり、分光計測用の光源、また、近年では体積型メモリの光源としても注目されている。このようなレーザを利用するレーザ光源装置においても、小型、低コスト化の観点より、半導体レーザの使用が望ましい。
しかしながら、上記のような周期構造を有する半導体レーザは、一般に1.3〜1.6μmの長波長域のレーザ光を発振する。そのため、0.4〜0.6μmのより短波長側のレーザ光をシングルモードで発振しかつ波長可変なレーザは、実用的なものがないのが現状である。
上記の現状に対し、半導体レーザと外部共振器とを組み合わせた外部共振器型半導体レーザを利用したレーザ光源装置が提供されている。このようなレーザ光源装置において、外部共振器構造を用いたスペクトル狭窄化およびシングルモード発振は、最も一般的な半導体レーザの波長制御方法として以前から知られている。代表的な外部共振器型半導体レーザとしては、リトロー(Littrow)型およびリットマン(Littman)型の半導体レーザがよく知られている。ここでは、リトロー型の外部共振器型半導体レーザについて、図7を参照して説明する。
図7は、従来のリトロー型の外部共振器型半導体レーザ100の構成を示した側面図である。図7を参照して、外部共振器型半導体レーザ100は、半導体レーザ(レーザダイオードとも称する)20と、コリメートレンズ30と、回折格子40と、回転制御装置50とを備える。回転制御装置50は、接点50tで回折格子40と連結されており、接点50tを基点に回折格子40を回転制御する。
半導体レーザ20から出射されたマルチの縦モードのレーザ光Lbは、コリメートレンズ30によって平行光にされ、回折格子40に入射する。回折格子40は、レーザ光Lbの縦モードの各モードに対応する1次回折光を発生させる。回折格子40の配置角度に応じて、特定の1次回折光がコリメートレンズ30を通って半導体レーザ20に帰還する。
上記の結果、半導体レーザ20は、半導体レーザ20に帰還した1次回折光に共振して単一モードの光を出射するようになる。つまり、単一モードの光の波長は、回折格子40から帰還した1次回折光の波長と等しくなる。なお、回折格子40に入射した0次光は、入射角と同じ角度で反射され、外部共振器型半導体レーザ100の外部に出射される。
半導体レーザ20に帰還する1次回折光の波長は、回転制御装置50によって回転制御される回折格子40の配置角度を変えることによって調整することができる。回折格子40は、通常では反射型のものが使用され、図7のような従来例では、半導体レーザ20から出射されるレーザ光Lbに対して約45度の角度で配置されている。このため、半導体レーザ20から出射されるレーザ光Lbは、回折格子40のグレーティングで約90度向きを変えて反射される。
また、従来の他のレーザ光源装置は、マルチモードのレーザ光を発光するレーザ光源と、レーザ光源により発光されたレーザ光を平行光とする第1の光学素子と、第1の光学素子により平行光とされたレーザ光のうち、0次光をレーザ光源以外の所定の方向に反射し、1次光をレーザ光源側に反射する回折格子と、回折格子を反射した0次光を所定の方向に反射し、かつ、回折格子を反射した0次光の一部を透過する第2の光学素子と、第2の光学素子を透過した光の波長および当該光の強度のうち少なくとも一方を検出する第1の検出手段とを備える(たとえば、特許文献1参照)。
特開2006−114183号公報
外部共振器レーザでは、回折格子の反射回折効率が大きく、かつ波長選択性が鋭いことが要求される。
外部共振器レーザにおいて縦モードの単一化を行なうには、レーザ端面において半導体レーザの活性層領域に入射する光の波長を特定の波長に限定する必要がある。これを実現する条件の1つは、用いる回折格子の波長分散が大きいことである。具体的な手法の一つは、回折格子に形成される溝のピッチを狭くすることである。回折格子の溝ピッチに反比例してレーザ端面での縦モードでの空間的な間隔は広がるので、波長選択性は向上する。
しかしながら、上記のように回折格子の溝ピッチを狭くすることで、溝ピッチが波長の長さに近づき、回折効率の低下が顕著になってくる。この回折効率の低下度合いは、入射光の偏光によって異なるが、通常の外部共振器の構造では回折効率が著しく低下する。すなわち、通常の外部共振器の構造では、レーザから出射する光の偏光方向と回折格子の溝の方向とが平行な配置となるため、レーザに帰還する光量は減少する。
回折格子の回折効率は、ブレーズド回折格子を用いることによって向上させることができる。しかし、ブレーズド回折格子であっても、入射面に垂直な電界を有する偏光の光に対しては一般に回折効率が低く、レーザへの帰還に寄与する実効的な反射率は低くなるという問題がある。このように、ブレーズドグレーティングは偏光依存性が強く、ブレーズド波長での偏光状態によっては、一般に3〜4割程度回折効率が減少する。
上記のように、従来の外部共振器レーザでは、波長選択性を高めようとすると、回折効率が落ちてレーザに帰還する光量が減ってしまうという問題が生ずる。すなわち、従来の外部共振器レーザでは、外部共振器に必要な波長選択性および回折効率という2つの特性を両立させることは困難である。レーザへの帰還に寄与する実効的な反射率が下がることで、外部共振器レーザにおける光の利用効率が低下し、しきい値電流等のレーザ特性が制限されてしまうことになる。
それゆえに、この発明の目的は、波長選択性および回折効率をともに高めることが可能なレーザ光源装置を提供することである。
この発明は、レーザ光を発光するレーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光を平行光とするコリメータレンズと、コリメータレンズによって平行光にされたレーザ光を波長に応じて所定の方向に屈折させるプリズム素子と、プリズム素子によって屈折されたレーザ光のうち、1次回折光をレーザ光源の出射口の方向に反射し、0次光を出力光としてレーザ光源と異なる方向に反射または透過させる回折格子とを備える。
好ましくは、プリズム素子は、コリメータレンズによって平行光にされたレーザ光のビーム径を回折格子の方向へ拡大して出射する整形プリズムである。
好ましくは、回折格子およびプリズム素子の少なくとも一方の配置を空間的に制御してレーザ光源の出射口に帰還する1次回折光の波長を調整することにより、レーザ光源から出射されるレーザ光の出力波長を可変させる空間制御装置をさらに備える。
好ましくは、空間制御装置は、回折格子を回折格子に形成された溝方向と直交する面内で回転させる。
好ましくは、空間制御装置は、プリズム素子を回折格子に形成された溝方向と直交する面内で回転させる。
この発明によれば、波長選択性および回折効率をともに高めることできる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるレーザ光源装置10Aの構成を示した側面図である。図1を参照して、実施の形態1のレーザ光源装置10Aは、半導体レーザ1と、コリメートレンズ2と、プリズム素子3と、回折格子4と、回転制御装置5とを備える。半導体レーザ1は、マルチモードのレーザ光(たとえば波長400nm程度の青紫色のレーザ光)を出射する。回転制御装置5は、接点5aで回折格子4と連結されており、接点5aを基点に回折格子4を回転制御する。なお、実施の形態1では、接点5aを基点としているが、特にこの位置には限られない。レーザ光源装置10Aは、リトロー型外部共振器を備えた波長可変のレーザ光源装置である。
半導体レーザ1から出射されたレーザ光LBは、コリメートレンズ2によって平行光にされ、プリズム素子3に入射する。プリズム素子3は、頂角がψの整形プリズムであり、プリズム面3a,3bを有する。プリズム面3aから入射した光ビームは屈折し、回折格子4の方向へと導かれる。
ここで、半導体レーザ1から出射され平行光にされたレーザ光LBは、図1を参照して、プリズム素子3のプリズム面3aに次式を満たす角度θで入射する。ただし、nはプリズム素子3の屈折率を示す。
sinθ=n・sinψ (1)
式(1)を満たす角度θで入射したレーザ光LBは、回折格子4の方向に偏向され、プリズム素子3のもう一つのプリズム面3bに到達する。レーザ光LBは、プリズム面3bに対して垂直に入射し、その方向のまま回折格子4に到達する。
図2は、図1のレーザ光源装置10Aにおけるプリズム素子3の整形プリズム作用について説明するための図である。図2に示すように、プリズム素子3のプリズム面3aに入射したレーザ光LBのビームスポットは、入射面内の方向にビーム径が拡大される。このときの入射ビーム径haと出射ビーム径hbとのビーム整形比は、頂角ψおよび入射角θを用いて次式で表わされる。
hb=(cosψ/cosθ)ha (2)
図1に戻って、回折格子4は、プリズム素子3から到達するレーザ光LBを受けて、波長ごとに異なる方向へ1次回折光を発生する。回折格子4は、到達するレーザ光LBのうち、特定波長の1次回折光が半導体レーザ1に戻るように、回転制御装置5によって半導体レーザ1との角度が設定されている。
なお、回転制御装置5は、回折格子4を回転制御しているが、制御方法は回転動作には限られず、半導体レーザ1から出射されるレーザ光LBの出力波長を調整できるよう空間的に制御できる空間制御装置であればよい。また、回折格子4は、反射型のみならず、透過型であってもよい。回折格子4の格子間隔をdとすると、回折格子4に入射する角度φとレーザ光LBの波長λとの関係は次式のようになる。
2d・sinφ=λ (3)
半導体レーザ1から出射されるレーザ光LBのうち、式(3)で与えられる特定波長λの1次回折光だけが、半導体レーザ1の端面に集光され内部の活性層に帰還する。こうして半導体レーザ1で発振した特定波長λのレーザ光LBは、回折格子4の0次光としてレーザ光源装置10Aの外部に出射されて取り出される。
上述したように、回折格子4は、回転制御装置5によって接点5aを基点に回転制御されている。回転制御装置5による回転角度を変えることによって、半導体レーザ1に帰還するレーザ光LBの波長λを可変することができる。これにより、レーザ光源装置10Aで発振するレーザ光LBを波長可変とすることができる。
図3は、リトロー型外部共振器を備えた波長可変のレーザ光源装置10Aの動作特性を示した図である。図3において、横軸は半導体レーザ1から出射されるレーザ光LBの波長λ、縦軸は半導体レーザ1のゲインを示す。
図3に示すように、半導体レーザ1は、所定の波長域において、連続的に広いゲインカーブGCを有している。また、レーザ光源装置10Aでは、所定の周波数間隔で、リトロー型外部共振器による縦モード群LMが発生している。図3において、モードゲインRS1は、回折格子4の波長選択範囲を表わしている。
回折格子4の波長選択性が低い場合には、モードゲインRS1の幅が広くなる。この場合、モードゲインRS1が外部共振器の複数の縦モードを含むことになるため、半導体レーザ1はマルチモードで発振しやすくなる。そこで、半導体レーザ1でシングルモードを得るために、半導体レーザ1の端面に通常設けられる反射防止(AR:Anti-Reflection)コートを施さない場合がある。これにより、半導体レーザ1の内部共振構造を活用でき、外部共振構造との組合せでさらなる波長選択を行なうことができる。こうして、モードゲインRS2に示すようなシングルモードが得られる。
図1に戻って、回折格子4により入射方向と同じ方向に回折された1次回折光のレーザ光LBは、入射時と同じ経路を通り、半導体レーザ1の端面に集光される。当該帰還時のレーザ光LBは、プリズム素子3を通過後、拡大されていたビーム径hbが元のビーム径haに再び変換される(図2参照)。
図4は、図1の回折格子4に入射するレーザ光LBの1次回折光が入射方向から微小角度Δφ1だけずれた場合を示した図である。図4に示すように、回折格子4に入射するレーザ光LBのうち、入射方向から微小角度Δφ1だけずれた1次回折光のレーザ光LBzは、プリズム素子3の通過後に角度ずれがΔφ1からΔφ2に変化する。この角度ずれΔφ1,Δφ2の関係は次式で表わされる。
Δφ2=(cosψ/cosθ)Δφ1 (4)
つまり、式(4)で決まるプリズム素子3の整形比だけ、回折格子4の1次回折光の入射方向に対する角度ずれが拡大する。このため、微小角度Δφ1だけずれて回折される波長のレーザ光LBzは、実質的にはプリズム素子3によって整形比倍だけ拡大された微小角度Δφ2のずれで回折格子4から回折されたものとみなせる。よって、微小角度Δφ1だけずれて回折される波長のレーザ光LBzは、コリメートレンズ2によって半導体レーザ1の端面に集光されるが、端面での集光点も本来プリズム素子3のない場合の位置よりも出射光位置から離れた位置となる。
上記により、実施の形態1のレーザ光源装置10Aでは、半導体レーザ1の活性層に入射するレーザ光LBの波長をより選択することができる。これは、図3において、回折格子4のモードゲインRS1の幅が縮小することを意味している。これにより、モードゲインRS1がモードゲインRS2のようになって外部共振器のモード数を減らすことができ、安定したシングルモードを実現しやすくなる。
以上のように、実施の形態1のレーザ光源装置10Aでは、プリズム素子3を用いることによって波長分散の効果が得られる。このため、レーザ光源装置10Aにおいて回折効率を確保するために回折格子4の溝本数を少なくした場合でも、有効な波長選択特性が得られる。回折格子4の回折効率を高めたことにより、回折格子4の実効的な反射率も増大する。これにより、半導体レーザ1の発振しきい値電流が低減して高効率となり、モードゲインの波長選択範囲も広くすることができる。
もちろん、レーザ光源装置10Aの使用用途、半導体レーザ1の特性などによっては、半導体レーザ1に帰還する光量、すなわち回折格子4の回折効率が低くてもよい。つまり、波長選択性のみを考えて溝ピッチの狭い回折格子4を用いる場合には、図3において、回折格子4のモードゲインRS1の幅を非常に狭くでき、モードゲインRS2の幅に近づけることができる。この場合、シングルモードにするため半導体レーザ1の端面でARコートをせずにモード選択するなどの処置が不要となる。
半導体レーザ1の端面の反射率が高い場合、回折格子4を回転制御装置5によって回転駆動させる際に外部共振器の長さが変化すると、半導体レーザ1の発振が不安定になるという問題がある。しかし、半導体レーザ1の端面の反射率を極力小さくすることで、このような問題を回避することができる。
以上のように、実施の形態1のレーザ光源装置は、マルチモードのレーザ光を発光するレーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光を平行光とするコリメータレンズと、コリメータレンズにより平行光にされたレーザ光のうち、1次回折光をレーザ光源の方向に反射し、0次光をレーザ光源以外の方向に反射または透過させる回折格子と、コリメータレンズと回折格子との間に配置されたプリズム素子とを備える。
レーザ光源装置を上記の構成とすることにより、プリズム素子によって波長分散の効果が得られる。そのため、回折効率を確保するために回折格子の溝本数を少なくした場合でも有効な波長選択特性が得られる。また、回折効率を高めたレーザ光源装置の構成を採用できるので、回折格子の実効的な反射率も増大する。ゆえに、半導体レーザの発振しきい値電流が低減されて高効率となり、波長選択範囲も広くすることができる。
また、実施の形態1のレーザ光源装置において、プリズム素子は、レーザ光源から出射されて平行光にされたレーザ光のビーム径を回折格子の方向へ拡大して出射する整形プリズムであることを特徴とする。
また、実施の形態1のレーザ光源装置において、回折格子の配置を空間的に制御して出力波長を可変させる回転制御装置をさらに備える。この回転制御装置は、回折格子を回折格子の溝方向と直交する面内で回転させることを特徴とする。回折格子を回転させることによって、波長可変のレーザ光源装置を得ることができる。
[実施の形態2]
図5は、この発明の実施の形態2によるレーザ光源装置10Bの構成を示した側面図である。図5を参照して、実施の形態2のレーザ光源装置10Bは、回転制御装置5が接点5bでプリズム素子3と連結されており、接点5bを基点にプリズム素子3を回折格子4の溝方向と直交する面内で回転制御する点で、実施の形態1のレーザ光源装置10Aと異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
なお、回転制御装置5は、プリズム素子3を回転制御しているが、制御方法は回転動作には限られず、半導体レーザ1から出射されるレーザ光LBの出力波長を調整できるよう空間的に制御できる空間制御装置であればよい。また、実施の形態2では、接点5bを基点としているが、特にこの位置には限られない。
図6は、図5のプリズム素子3を回折格子4の溝方向と直交する面内に微小角度ΔRだけ回転させた場合を示した図である。図6を参照して、プリズム素子3は、破線の状態が図5の配置に対応する初期状態の位置で、実線の状態が回転制御装置5によって微小角度ΔRだけ回転させたときの位置である。
図5,6を参照して、半導体レーザ1から出射されたレーザ光LBは、コリメートレンズ2によって平行光にされ、プリズム素子3に角度θz=θ+ΔRの角度で入射する。プリズム素子3に入射したレーザ光LBは、プリズム素子3の頂角ψとは異なる角度ψzで屈折する。屈折したレーザ光LBは、プリズム素子3の初期状態の位置からΔηの角度だけ異なる角度で回折格子4に入射する。この微小角度Δη(Δη<Δθ)は、次式で表わされる。
Δη=(1−cosθ/cosψ)Δθ (5)
回折格子4に入射するレーザ光LBの角度がΔηだけ変化した場合には、回折格子4によって回折される光のうち、往路と同じ経路をたどる波長の光、すなわち、半導体レーザ1の活性層へと最も損失なく帰還する光の波長はΔλだけ変化する。この波長変化Δλは次式で表わされる。
Δλ=2d・Δθ(cosθ/cosψ)cosφ (6)
上記のように、回折格子4を回転させなくても、プリズム素子3を回転制御装置5で回転させることによって、波長可変のレーザ光源装置10Bを構成することができる。これにより、実施の形態1,2と合わせてレーザ光源装置の構成の幅が広がる。なお、プリズム素子3を回転させた場合にも、実施の形態1で説明した波長選択特性の効果はそのまま維持される。
また、式(5)から分かるように、実施の形態2のレーザ光源装置10Bの場合、回折格子4に入射するレーザ光LBの入射角度をプリズム素子3の回転角度よりも小さくすることができる。そのため、プリズム素子3を回転制御する回転制御装置5の最小角度ステップに対応する波長は、実施の形態1で回折格子4を回転させる場合に得られる波長変化量よりも小さくなる。よって、より細かい波長変化の制御が可能となる。
以上のように、実施の形態2のレーザ光源装置は、実施の形態1の構成に加えて、プリズム素子の配置を空間的に制御して出力波長を可変させる回転制御装置をさらに備える。この回転制御装置は、プリズム素子を回折格子に形成された溝方向と直交する面内で回転させることを特徴とする。プリズム素子を回転させることによって、波長可変のレーザ光源装置を得ることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1によるレーザ光源装置10Aの構成を示した側面図である。 図1のレーザ光源装置10Aにおけるプリズム素子3の整形プリズム作用について説明するための図である。 リトロー型外部共振器を備えた波長可変のレーザ光源装置10Aの動作特性を示した図である。 図1の回折格子4に入射するレーザ光LBの1次回折光が入射方向から微小角度Δφ1だけずれた場合を示した図である。 この発明の実施の形態2によるレーザ光源装置10Bの構成を示した側面図である。 図5のプリズム素子3を回折格子4の溝方向と直交する面内に微小角度ΔRだけ回転させた場合を示した図である。 従来のリトロー型の外部共振器型半導体レーザ100の構成を示した側面図である。
符号の説明
1,20 半導体レーザ、2,30 コリメートレンズ、3 プリズム素子、3a,3b プリズム面、4,40 回折格子、5,50 回転制御装置、5a,5b 接点、10A,10B レーザ光源装置、100 外部共振器型半導体レーザ。

Claims (5)

  1. レーザ光を発光するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を平行光とするコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズによって平行光にされた前記レーザ光を波長に応じて所定の方向に屈折させるプリズム素子と、
    前記プリズム素子によって屈折された前記レーザ光のうち、1次回折光を前記レーザ光源の出射口の方向に反射し、0次光を出力光として前記レーザ光源と異なる方向に反射または透過させる回折格子とを備える、レーザ光源装置。
  2. 前記プリズム素子は、前記コリメータレンズによって平行光にされた前記レーザ光のビーム径を前記回折格子の方向へ拡大して出射する整形プリズムである、請求項1に記載のレーザ光源装置。
  3. 前記回折格子および前記プリズム素子の少なくとも一方の配置を空間的に制御して前記レーザ光源の出射口に帰還する前記1次回折光の波長を調整することにより、前記レーザ光源から出射される前記レーザ光の出力波長を可変させる空間制御装置をさらに備える、請求項1に記載のレーザ光源装置。
  4. 前記空間制御装置は、前記回折格子を前記回折格子に形成された溝方向と直交する面内で回転させる、請求項3に記載のレーザ光源装置。
  5. 前記空間制御装置は、前記プリズム素子を前記回折格子に形成された溝方向と直交する面内で回転させる、請求項3に記載のレーザ光源装置。
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