JP2011040627A - 波長可変光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部共振器型の波長可変光源において外部ミラーと利得媒体を光結合する結合レンズの色収差によるビーム広がりを抑圧して波長可変帯域を拡大する、または、単一モードにおける波長可変帯域を拡大することを可能とする波長可変光源の実現を目的とすること。
【解決手段】 レーザ光を射出する光源と、この光源からのレーザ光が回折面に入射される回折格子と、当該回折格子で回折されたレーザ光のうちの一部を前記回折格子に向けて反射する移動可能な反射鏡と、前記反射鏡からの反射光と前記光源からのレーザ光とを結合させる結合レンズと、前記反射鏡の回転角度を制御する反射鏡角度制御手段とを備え、前記光源の端面と前記反射鏡とが共振器をなす波長可変光源において、設定した発振波長に基づき前記結合レンズを光軸方向に移動させる結合レンズ移動手段を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザダイオードなどの利得媒体の外部に回折格子を有した共振器構造の波長可変光源に関し、特に内部の外部共振器ミラーとレーザダイオードなどの利得媒体との光の結合をつかさどるレンズを波長可変光源の発振波長に同期して光軸方向に移動させ広い波長範囲で発振を可能とする技術に関する。
従来、光通信分野又は光計測技術分野等では、スペクトル線幅が狭く単一モードで発振し、波長安定性が良く、且つ波長が可変である波長可変光源が要求される。現在まで様々な波長可変光源が開発され、その1つに光源の外部に設けられた光学素子を用いて共振器を構成する外部共振器型の波長可変光源がある。この外部共振器型の波長可変光源の代表的なものとしては、リットマン型の外部共振器を備えるものやリトロー型の外部共振器等を備えるものが挙げられる。
リットマン型の外部共振器を備える波長可変光源は、一方の端面に無反射膜を設けて反射率を低減したレーザダイオードと、レーザダイオードの反射率が低減された端面から射出されたレーザ光を回折させる回折格子と、回折格子で回折されたレーザ光を回折格子に向けて反射する平面ミラーとを備えており、レーザダイオードの他方の端面と平面ミラーとによって共振器が構成される。かかる構成において平面ミラーを移動させて回折格子に向けて反射される波長成分(更には回折格子からレーザダイオードに向けて回折される波長成分)を変えることにより、外部に射出されるレーザ光の波長を変えることができる。
図4は回折格子を用いたリットマン型の外部共振器型の波長可変光源における特に外部共振器の従来の代表的な構成図である。なお、図4の他に回折格子を用いた外部共振器型の波長可変光源としてリトロー型と一般的に呼ばれている構成もあるがここでの説明はリットマン型を例とする。
図4において、片端面無反射膜を有したレーザダイオード1の無反射膜側からの放射レーザ光(放射ビーム)は結合レンズ2によりコリメート光(平行光)に変換され、回折格子3へ入射する。回折格子3は次に示す回折格子の基本式(1)に従って、入射光の波長に応じて異なる方向へ回折光を放射する。
qλ=d(sinα+sinβ)・・・(1)
ここで、qは回折の次数、λは波長、dは回折格子3の格子の溝間隔、αは回折格子3の格子面の法線と入射光との成す角、βは回折格子3の格子面の法線と回折光との成す角を示す。
回折格子3から放射される回折光のうち、外部ミラー(反射鏡)4へ垂直に入射する回折光は、外部ミラー4によって反射し再び回折格子3の同じ位置へ再入射する。回折格子3へ再入射した回折光は、再び(1)式の回折格子3の基本式に従って回折する。従って回折光は、レーザダイオード1に再び戻る方向に放射される。
レーザダイオード1に再び戻った回折光は、レーザダイオード1の無反射膜が施された反対側の端面にて一部が反射してレーザダイオード1の無反射膜側に戻り、共振状態(いいかえれば共振器)を実現する。レーザダイオード1に電流を注入し利得が共振器全体の損失と等しくなるとレーザ発振状態が得られる。
かかる構成において、外部ミラー4を回転移動させることにより、外部ミラー4から反射して回折格3子へ戻る回折光の波長が変化し、レーザ光の波長を変化させることができる。
レーザダイオード1の無反射膜が施された反対側の端面からレーザ光の一部である出力光が放出される。また、回折格子3の零次回折光として出力光が放出される。
このような波長可変光源に関連する先行技術文献として、下記の特許文献1がある。
特開2001−308455号公報
ところで、波長可変光源の波長可変の帯域は光源を適用するアプリケーションとして非常に重要な項目であり、広い帯域を有することは波長可変光源の利用価値を向上させることができる。一般的に、波長可変光源の波長帯域を広げる為には、波長可変光源に用いる利得媒体であるレーザダイオード1の利得帯域を広げることや、外部ミラー4の反射率を広帯域にする、広帯域な回折効率が得られる回折格子を用いる、挿入損失が小さく広帯域である結合レンズを用いる等が考えられる。
しかし、上記の方策を施しても一般的にレンズには色収差を持っており、波長によって焦点距離が異なってくるという問題点があった。
図5は、図4の結合レンズ周辺部の拡大図であり、図5において波長可変光源の場合、波長によって結合レンズの焦点距離が異なるので、ある発振波長(最適設計波長)でレーザダイオードから放出されたビームを平行光になるように結合レンズの位置を固定すると、最適設計波長より短い波長で発振させる場合ではビームは若干絞られて結合レンズから放出され、最適設計波長より長い波長で発振させる場合ではビームは若干広げられて結合レンズから放出される。
絞られたり広げられたりしたビームは、回折格子で所望の角度で回折されて外部ミラーへ入射されるが、絞られ・広げられていることにより外部ミラーで回折格子側へ180°折り返して反射する光の量が減り、最適設計波長の場合に比べてレーザダイオード側に戻る光の光量が低下してしまう。このため、最適設計波長の場合に比べて短波長や長波長での発振では損失が増加し、発振しきい値の上昇、パワー低下など、レーザ発振しにくい状態となるという問題点があった。
また、最適設計波長より短い波長や長い波長では、回折格子にビームが平行に入射されないので、外部ミラーと回折格子による波長選択性能が劣化し、単一モードでの発振が難しくなり、隣接モードの抑圧比が低下するなど、多モード発振しやすくなるという問題点があった。
なお上記の方法以外に、結合レンズとして、アクロマートレンズや回折光学を施したレンズなどの色収差を補正したレンズを用いることも考えられるが、損失が大きい、光学である、素子が大きい等の問題があるので、波長可変光源への適用が難しかった。
本発明は上述の問題点を解決するものであり、その目的は、外部共振器型の波長可変光源において外部ミラーと利得媒体を光結合する結合レンズの色収差によるビーム広がりを抑圧して波長可変帯域を拡大する、または、単一モードにおける波長可変帯域を拡大することを可能とする波長可変光源の実現を目的とする。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
利得媒質と、この利得媒質からの光が回折面に入射される回折格子と、当該回折格子で回折された光のうちの一部を前記回折格子に向けて反射する移動可能な反射鏡と、前記反射鏡からの反射光と前記光源からの光とを結合させる結合レンズと、前記反射鏡の回転角度を制御する反射鏡角度制御手段とを備え、前記光源の端面と前記反射鏡とが共振器をなす波長可変光源において、
前記結合レンズが、設定された発振波長に基づき光軸方向に移動することを特徴とする波長可変光源である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の波長可変光源において、
レーザ光を射出する光源と、この光源からのレーザ光が回折面に入射される回折格子と、当該回折格子で回折されたレーザ光のうちの一部を前記回折格子に向けて反射する移動可能な反射鏡と、前記反射鏡からの反射光と前記光源からのレーザ光とを結合させる結合レンズと、前記反射鏡の回転角度を制御する反射鏡角度制御手段とを備え、前記光源の端面と前記反射鏡とが共振器をなす波長可変光源において、
設定された発振波長に基づき前記結合レンズを光軸方向に移動させる結合レンズ移動手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の波長可変光源において、
前記設定された発振波長に基づき前記結合レンズの駆動量を算出し、この駆動量に基づき前記結合レンズ移動手段を制御し前記結合レンズを光軸方向に移動させる演算制御手段を、備えること特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の波長可変光源において、
前記設定された発振波長が前記結合レンズから回折格子へ伝播するビームが平行光となる波長であって予め設定される「最適設計波長」よりも短い(長い)波長である場合は、前記光源と前記結合レンズの距離が最適設計波長の場合より短く(長く)なり、かつ、各発振波長で前記結合レンズから回折格子へ伝播するレーザ光が平行光となる前記結合レンズの位置および前記反射鏡の回転角度を算出し、当該位置に前記結合レンズを移動させるための駆動量に基づいて前記結合レンズ移動手段を制御し前記結合レンズを光軸方向に移動させるとともに前記算出した回転角度に基づき前記反射鏡を回転させる演算制御手段を、備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の波長可変光源において、
前記演算制御手段は、前記駆動量に基づき前記結合レンズ移動手段による前記結合レンズを移動制御するための制御信号を生成し、
前記結合レンズ移動手段は、前記制御信号に基づき前記結合レンズを光軸方向に移動させることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2〜4いずれかに記載の波長可変光源において、
前記結合レンズ移動手段は、
前記結合レンズを支持しねじ孔が形成されている支持体と、
前記支持体のねじ孔のねじ部にすべり接触するすべりねじを有する移動軸部と、
固定端が前記支持体と固定され、自由端が前記反射鏡に連結され、前記移動軸部の回転に伴ってすべりねじ上を摺動しながら相対的に移動する前記支持体に連動して弾性力により前記反射鏡を回転させる弾性体と、を備えること特徴とする。
このように、本発明の波長可変光源では、発振波長と同期して結合レンズが光軸方向に最適な位置へ移動することにより、外部共振器型の波長可変光源において外部ミラーと利得媒体を光結合する結合レンズの色収差によるビーム広がりを抑圧して波長可変帯域を拡大する、または、単一モードにおける波長可変帯域を拡大することができる
本発明の波長可変光源における特に外部共振器の構成例図である。 本発明の波長可変光源の要部構成を示す構成ブロック図である。 本発明の波長可変光源における特に外部共振器の構成例のその他の図である。 回折格子を用いたリットマン型の外部共振器型の波長可変光源における特に外部共振器の従来の代表的な構成図である。 図4の結合レンズ周辺部の拡大図である。
(実施例1)
図1は本発明の波長可変光源における特に外部共振器の構成例図であり、図4、5等と共通する部分には同一の符号を付けて適宜説明を省略する。図4、5との相違点は、予め設定した発振波長に基づき結合レンズを光軸方向に移動させる結合レンズ移動手段を備える点で相違する。
なお、図1の他に回折格子を用いた外部共振器型の波長可変光源としてリトロー型と一般的に呼ばれている構成もあるがここでの説明はリットマン型を例とし、リトロー型の構成でも可能である。
図1において、片端面無反射膜を有したレーザダイオード1の無反射膜側からの放射レーザ光(放射ビーム)は結合レンズ2によりコリメート光(平行光)に変換され、回折格子3へ入射する。回折格子3は回折格子の基本式(1)に従って、入射光の波長に応じて異なる方向へ回折光を放射する。なお式(1)については既に記載済みではあるがここでも記載するものとする。
qλ=d(sinα+sinβ)・・・(1)
ここで、qは回折の次数、λは波長、dは回折格子3の格子の溝間隔、αは回折格子3の格子面の法線と入射光との成す角、βは回折格子3の格子面の法線と回折光との成す角を示す。
回折格子3から放射される回折光のうち、外部ミラー(反射鏡)4へ垂直に入射する回折光は、外部ミラー4によって反射し再び回折格子3の同じ位置へ再入射する。回折格子3へ再入射した回折光は、再び(1)式の回折格子3の基本式に従って回折する。従って回折光は、レーザダイオード1に再び戻る方向に放射される。
レーザダイオード1に再び戻った回折光は、レーザダイオード1の無反射膜が施された反対側の端面にて一部が反射してレーザダイオード1の無反射膜側に戻り、共振状態(いいかえれば共振器)を実現する。レーザダイオード1に電流を注入し利得が共振器全体の損失と等しくなるとレーザ発振状態が得られる。
かかる構成において、外部ミラー4を回転移動させることにより、外部ミラー4から反射して回折格3子へ戻る回折光の波長が変化し、レーザ光の波長を変化させることができる。
レーザダイオード1の無反射膜が施された反対側の端面からレーザ光の一部である出力光が放出される。また、回折格子3の零次回折光として出力光が放出される。
さらに本発明においては、予め設定した発振波長に基づき結合レンズ2を光軸方向に移動させる結合レンズ移動手段5を備える。
具体的には、結合レンズ移動手段5は、結合レンズ2を光軸方向に移動させるピエゾアクチュエータ51と、結合レンズ2を支持しピエゾアクチュエータ51と連結しているレンズホルダー(支持体)52と、から構成される。
図2は、本発明の波長可変光源の要部構成を示す構成ブロック図であり、図2において、本発明の波長可変光源は、利得媒体1(レーザダイオード)と結合レンズ2と反射鏡4を含む波長可変手段41からなるレーザ共振器、および、結合レンズ移動手段5、波長検出器6、演算制御手段7、制御回路71、反射鏡位置制御手段72、利得制御回路73、ビームスプリッタなどの光を分岐する光分岐手段8、図示しない入力部を備えており、ユーザに設定された波長を有するレーザ光を射出する。ただし、波長検出器6及び光分岐手段8は高精度に波長を設定する場合に必要であり、必ずしも必須の構成要素ではない。
演算制御手段7は、たとえばCPU(Central Processing Unit)等が用いられ、各部・各手段の動作を制御する。本発明の波長可変光源は、RAMやROMなどで構成され、OS(Operating System)や波長可変光源として動作するためのプログラムやアプリケーション、またはプログラムを記憶する図示しない記憶手段を有する。演算制御手段7は、記憶手段に格納されているOSなどを起動して、このOS上で格納されたプログラムを読み出して実行することにより各手段・機能の動作を制御するものでもよい。このとき記憶手段は、演算制御手段によって実行されるプログラムやアプリケーションをプログラム格納エリアに展開し、入力されたデータや、プログラムやアプリケーションの実行時に生じる処理結果などのデータをワークエリアに一時的に記憶する。
図示しない入力手段は、ユーザによって操作され、ユーザの操作に応じたレーザ光の波長(波長可変光源から射出されるべきレーザ光の波長「目標波長」)を入力する。演算制御手段7は、この入力に応じて波長可変光源の動作を統括して制御する。具体的には、図示しない入力部から入力された「目標波長」を示す設定波長信号を出力することにより、レーザ共振器から射出されるレーザ光の波長を制御する。
レーザ共振器は、演算制御手段7の制御の下で、利得制御回路73が利得媒体1の光増幅量を制御してレーザ光を出力し、反射鏡位置制御手段72が反射鏡の回転角度を制御して光路上を通過するレーザ光の波長を選択することにより、ユーザに設定された波長を有するレーザ光を射出する。
利得媒体1は、レーザ共振器内の光路上に配置され、光増幅量の変化によってレーザ共振器の利得を発生させるものである。この利得媒体1は、半導体や固体色素等の増幅媒体、EDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier:エルビウム添加光ファイバ増幅器)等の希土類添加光ファイバ等を用いることができる。
利得制御回路73は、演算制御手段7の制御の下で、演算制御手段7から出力される利得媒体駆動信号に基づいて利得媒体1の光増幅量を変化させるものである。
波長可変手段41は、反射鏡4、回折格子、あるいは多層膜フィルタなどの光学要素の部品で構成され、反射光4は、レーザ共振器内におけるレーザ光の光路上に移動又は回動可能に配置され、回折格子から回折される光の内で、目標の波長だけを反射させてレーザ共振器内の光路上を通過させるレーザ光の波長を選択するものである。
反射鏡位置制御手段72は、演算制御手段7の制御の下で、演算制御手段7から出力される(モータ)駆動信号に基づいて反射鏡4を回転させるものである。かかる反射鏡位置制御手段72の駆動によって反射鏡4が移動又は回動することにより、レーザ光の波長を変化させることができる。尚、反射鏡位置制御手段72としては、ステッピングモータ及びサーボモータの何れをも用いることが可能である。
結合レンズ移動手段5は、演算制御手段7の制御の下で、演算制御手段7から出力される駆動信号に基づいて結合レンズ2を光軸方向に移動させるものである。
波長検出器6は、光分岐手段8で分岐された一方の分岐光(分岐比が小さな分岐光)を受光して波長(発振波長)を検出し、その波長を示す波長情報信号を出力する。尚、光分岐手段8で分岐された他方の分岐光(分岐比が大きな分岐光)は、レーザ光として波長可変光源の外部に射出される。
演算制御手段7は、入力部から入力された「目標波長」を示す設定波長信号を出力する。また、高精度に波長を制御する場合は、演算制御手段7は、波長検出器6から出力される波長情報信号からの波長情報である発振波長と目標波長を比較し、発振波長が目標波長と等しくなるように波長設定信号を出力する。
図1、2に示すような構成において、本発明の波長可変光源の演算制御手段7は、目標波長が(背景技術で説明したような)最適設計波長よりも短い(長い)波長であると判断した場合は、レーザダイオード1と結合レンズ2の距離が最適設計波長の場合より短く(長く)なり、かつ、発振波長で結合レンズ2から回折格子3へ伝播するレーザ光が平行光となる結合レンズ2の位置および反射鏡4の回転角度を算出し、算出された位置に結合レンズ2を移動させるための駆動量および反射鏡4が必要な回転角度を示す各駆動信号を生成する。
演算制御手段7は、算出された位置に結合レンズ2を移動させるための駆動量を示す駆動信号を制御回路71を介してピエゾアクチュエータ51に伝達することで結合レンズ移動手段5(ピエゾアクチュエータ51)を制御し結合レンズ2を光軸方向に移動させる。また演算制御手段7は、算出した回転角度を示す(モータ)駆動信号を反射鏡位置制御手段72に伝達することで反射鏡4を回転させる。
これにより、本発明の波長可変光源では、発振波長が「最適設計波長」よりも短い(長い)波長であるとしても、結合レンズが設定した発振波長に基づき(あるいは設定した発振波長と最適設計波長との差分に基づき)光軸方向に移動することにより、外部共振器型の波長可変光源において外部ミラーと利得媒体を光結合する結合レンズの色収差によるビーム広がりを抑圧して波長可変帯域を拡大する、または、単一モードにおける波長可変帯域を拡大することができる。
以下、本発明の応用・変形・水平展開に係るその実施態様について説明する。
(実施例2)
本発明の波長可変光源の結合レンズ移動手段は、すべりねじを有する移動軸部と、移動軸部の回転に伴ってすべりねじ上を動きながら相対的に移動する支持体に連動して弾性力により反射鏡を回転させる弾性体と、から成るものであってもよい。図3は本発明の波長可変光源における特に外部共振器の構成例のその他の図である。
図3において、図1、2等と共通する部分には同一の符号を付けて適宜説明を省略する。図4、5との相違点は、設定した発振波長に基づき結合レンズを光軸方向に移動させる結合レンズ移動手段を備える点で相違する。
図3において、結合レンズ移動手段は、結合レンズを支持しねじ孔が形成されている支持体と、この支持体のねじ孔のねじ部にすべり接触するすべりねじを有する移動軸部と、固定端が支持体と固定され自由端が反射鏡に連結され移動軸部の回転に伴ってすべりねじ上を摺動しながら相対的に移動する支持体に連動して弾性力により反射鏡を回転させるたとえば板バネから弾性体と、から構成される。
いいかえれば、図3における構成では、波長可変光源の発振波長は反射鏡(外部ミラー)の回転角と一意的な関係にあるので、外部ミラーの回転運動を光軸方向に直線運動する機構を実現している。この直線運動を結合レンズの光軸方向の移動に連動させることにより、最適設計波長(結合レンズから回折格子へ伝播するビームが平行光となる波長)より短い波長ではレーザダイオードと結合レンズとの距離が最適設計波長より短く、最適設計波長より長い波長ではレーザダイオードと結合レンズとの距離を長くするようにし、それぞれの発振波長で結合レンズから回折格子へ伝播するビームが平行光となるように結合レンズの位置を制御する。
なお、本発明に係る波長可変光源では、反射鏡(外部ミラー)の回転運動を光軸方向に直線運動する機構や結合レンズを光軸方向に直線運動する機構などに適切な移動量となるような減速機能を追加するものであってもよい。図3に示した例では外部ミラーの回転運動を光軸方向に直線運動する機構に板ばねとすべりネジを用いた構成を示したが、歯車やカムなどを用いた回転運動から直線運動に変換するその他の方法を用いても良い。
また、図1について、理想的なリットマン型の波長可変光源では、反射鏡の反射面を延長した線と回折格子の格子面を延長した線の交点を反射鏡の回転位置とし、その回転位置を、レーザダイオードの一方の反射端面、回折格子にレーザビームが当たる位置、反射鏡にレーザビームが当たる位置が同一円周上に配置されると、広い波長範囲でモード跳びの無い安定したレーザ光を発する波長可変光源が可能となる。しかし実際には、共振器を構成するそれぞれの光学部品に屈折率の波長依存性(分散)があり、また環境温度が変化すれば、それぞれの部品の長さや屈折率が変化する。従って、理想的な位置に反射鏡の回転軸を固定しても広い波長範囲でモード跳びの無い安定したレーザ光を発することは難しくなる。このため実際の波長可変光源では、理想的な位置から回転位置はずらしていることが多い。このため図1の反射鏡の回転位置は理想的な位置からずらして描いているものであり、反射鏡の回転位置は、理想的な位置にあるものであってもよい。
このように、本発明の波長可変光源では、発振波長と同期して結合レンズが光軸方向に移動することにより、外部共振器型の波長可変光源において外部ミラーと利得媒体を光結合する結合レンズの色収差によるビーム広がりを抑圧して波長可変帯域を拡大する、または、単一モードにおける波長可変帯域を拡大することができる。
1 レーザダイオード(半導体利得媒質)
2 結合レンズ
3 回折格子
4 反射鏡
5 結合レンズ移動手段
51 ピエゾアクチュエータ
52 支持体(レンズホルダー)
53 弾性体(板バネ)
54 移動軸部(すべりバネ)
6 波長検出器
7 演算制御手段
71 制御回路
72 反射鏡位置制御手段
73 利得制御回路
8 光分岐手段

Claims (6)

  1. 利得媒質と、この利得媒質からの光が回折面に入射される回折格子と、当該回折格子で回折された光のうちの一部を前記回折格子に向けて反射する移動可能な反射鏡と、前記反射鏡からの反射光と前記光源からの光とを結合させる結合レンズと、前記反射鏡の回転角度を制御する反射鏡角度制御手段とを備え、前記光源の端面と前記反射鏡とが共振器をなす波長可変光源において、
    前記結合レンズが、設定された発振波長に基づき光軸方向に移動することを特徴とする波長可変光源。
  2. レーザ光を射出する光源と、この光源からのレーザ光が回折面に入射される回折格子と、当該回折格子で回折されたレーザ光のうちの一部を前記回折格子に向けて反射する移動可能な反射鏡と、前記反射鏡からの反射光と前記光源からのレーザ光とを結合させる結合レンズと、前記反射鏡の回転角度を制御する反射鏡角度制御手段とを備え、前記光源の端面と前記反射鏡とが共振器をなす波長可変光源において、
    設定された発振波長に基づき前記結合レンズを光軸方向に移動させる結合レンズ移動手段を備えることを特徴とする波長可変光源。
  3. 前記設定された発振波長に基づき前記結合レンズの駆動量を算出し、この駆動量に基づき前記結合レンズ移動手段を制御し前記結合レンズを光軸方向に移動させる演算制御手段を、備えること特徴とする請求項2記載の波長可変光源。
  4. 前記設定された発振波長が前記結合レンズから回折格子へ伝播するビームが平行光となる波長であって予め設定される「最適設計波長」よりも短い(長い)波長である場合は、前記光源と前記結合レンズの距離が最適設計波長の場合より短く(長く)なり、かつ、各発振波長で前記結合レンズから回折格子へ伝播するレーザ光が平行光となる前記結合レンズの位置および前記反射鏡の回転角度を算出し、当該位置に前記結合レンズを移動させるための駆動量に基づいて前記結合レンズ移動手段を制御し前記結合レンズを光軸方向に移動させるとともに前記算出した回転角度に基づき前記反射鏡を回転させる演算制御手段を、備えることを特徴とする請求項2記載の波長可変光源。
  5. 前記演算制御手段は、前記駆動量に基づき前記結合レンズ移動手段による前記結合レンズを移動制御するための制御信号を生成し、
    前記結合レンズ移動手段は、前記制御信号に基づき前記結合レンズを光軸方向に移動させることを特徴とする請求項3または4記載の波長可変光源。
  6. 前記結合レンズ移動手段は、
    前記結合レンズを支持しねじ孔が形成されている支持体と、
    前記支持体のねじ孔のねじ部にすべり接触するすべりねじを有する移動軸部と、
    固定端が前記支持体と固定され、自由端が前記反射鏡に連結され、前記移動軸部の回転に伴ってすべりねじ上を摺動しながら相対的に移動する前記支持体に連動して弾性力により前記反射鏡を回転させる弾性体と、を備えること特徴とする請求項2〜4いずれかに記載の波長可変光源。
JP2009187685A 2009-08-13 2009-08-13 波長可変光源 Pending JP2011040627A (ja)

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WO2016152404A1 (ja) * 2015-03-25 2016-09-29 株式会社アマダホールディングス 半導体レーザ発振器
JP7457723B2 (ja) 2019-02-12 2024-03-28 ラボラトリオ・エウロペオ・ディ・スペットロスコピエ・ノン・リネアリ(エッレエエンネエッセ) 外部共振器レーザ装置、対応するシステム及び方法

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