JP2003189099A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
れる画像処理装置において、高速な誤差拡散処理を実現
し、かつ画像の粒状性、解像性といった画質の向上を図
ること。 【解決手段】 低解像度の入力多値画像データを高解像
度のm値出力画像データ(m<入力多値画像データの階
調数)に変換処理する画像処理装置において、低解像度
の画素単位で画素位置に対して周期的に変化するディザ
閾値を用いた多値誤差拡散処理により前記入力多値画像
データを量子化する量子化部220と、上記量子化によ
る量子化結果を対応する高解像度の画素のドットオンの
画素数に変換する誤差演算部222と、上記ドットオン
となる画素位置を制御するドット出力位置制御部225
と、を備える。
Description
デジタル複写機、カラーレーザプリンタ、デジタルカラ
ー複写機などの画像形成装置に適用される画像処理装置
に関する。
現する方法として、一般的にディザ法や濃度パターン
法、誤差拡散方法が用いられている。ディザ法では複数
の画素でその階調画像を再現し、カラー画像においては
その組み合わせにより色の再現を行なう。一般的な印刷
に用いられるディザ法は、粒状性に優れ、中間調画像を
なめらかに表現する。解像性を保ちながら階調を表現す
る方法として、誤差拡散方法があり、原画像に忠実な解
像性が得られる。
が、たとえば特開平7−295527号公報、特開平1
1−155064号公報に開示されている。特開平7−
295527号公報では、演算時間の削減とバッファメ
モリによる回路規模の増加を防止し、高速で十分な階調
性を得ること、およびモアレやロゼッタパターンをなく
すために、入力画像データを倍率変換して高解像度化
し、多値誤差拡散によって階調数を低下させ、その結果
を濃度パターン法あるいはディザ法によりさらに高解像
度に2値化している。これは、多値誤差拡散により1画
素当たりの階調数を減らすという階調処理と、その結果
にしたがって濃度パターンという階調処理を二重で行な
っている。
は、少ないバッファメモリ、少ない処理でハイライトの
粒状性を改善するために、低解像度(600dpi)で
誤差拡散して2値化したデータをパターンマッチングに
より高解像度(1200dpi)の2値画像データに変
換している。
示されるように、従来の技術にあっては以下に述べるよ
うな問題点があった。ディザ法に代表される、いわゆる
面積階調法では、階調性を得るために解像性が劣化す
る。また、網点のような印刷画像に対して周期性画像を
発生するディザ法では、モアレが発生しやすい。
現には適するが、写真画像などの中間調画像は孤立のド
ットが分散あるいは不規則に連結して配置される粒状性
が悪く、特異なテクスチャが発生することがある。ま
た、電子写真方式のプリンタでは、孤立のドットで形成
されるため、画像が不安定であり、濃度ムラによる粒状
性の劣化やバンディングが発生しやすい。
誤差の拡散に積和演算を行なうため、その処理が複雑と
なり、処理効率が上がらない。特に、画像出力密度(画
素密度、解像度)が高くなるにつれ単位面積当たりの画
素数が増加するため、演算量が増える。具体的には、画
素密度が600dpiから1200dpiになると画素
数は4倍、2400dpiでは16倍と解像度の2乗に
比例して増加するため、同様の処理効率(生産性)を得
るためには処理の高速化が要求される。
置では、ドット配置について、単純な濃度パターン法や
ディザ法による配列では、1200dpi以上といった
高密度の書込み、特に電子写真を用いたプリンタでは高
密度になるほどドット再現性が低下するため、画質の向
上が得られない。さらに、濃度パターン法やディザ法に
よる配列では画像に周期性があるので、モアレを発生さ
せる場合がある。また、特開平11−155064号公
報にあっては、600dpiの誤差拡散処理に比べて画
像の変化は少なく、あまり向上させることができない。
って、高解像度の書込み系の画像形成装置に適用される
画像処理装置において、高速な誤差拡散処理を実現し、
かつ画像の粒状性、解像性といった画質の向上を図るこ
とを目的とする。
めに、請求項1にかかる画像処理装置にあっては、低解
像度の入力多値画像データを高解像度のm値出力画像デ
ータ(m<入力多値画像データの階調数)に変換処理す
る画像処理装置において、低解像度の画素単位で画素位
置に対して周期的に変化するディザ閾値を用いた多値誤
差拡散処理により前記入力多値画像データを量子化する
量子化手段と、前記量子化による量子化結果を対応する
高解像度の画素のドットオンの画素数に変換する変換手
段と、前記ドットオンとなる画素位置を制御するドット
位置制御手段と、を備えたものである。
度(たとえば600dpi)の画素単位で画素位置に対
して周期的に変化するディザ閾値を用いて多値誤差拡散
処理により入力多値画像データを量子化し、変換手段が
その量子化結果を対応する高解像度(たとえば1200
dpi)の画素のドットオンの画素数に変換し、さらに
ドット位置制御手段が画素位置によってドットの出力順
序を変えることにより、低解像度のデータで誤差演算が
行なえ、かつ網点画像が形成しやすくなる。
っては、前記ディザ閾値は、ドット集中型の網点画像を
形成するように配列され、前記ドット位置制御手段は、
前記ドット集中型の網点を形成する順序でドットを出力
するように制御するものである。
ット集中型の網点画像を形成するように配列されたディ
ザ閾値を用い、ドット位置制御手段がドット集中型の網
点を形成する順序でドットを出力するように制御するこ
とにより、ドット集中型の網点が形成される。
っては、前記ドット位置制御手段は、前記ディザ閾値の
周期と同じ周期でドット位置を制御するものである。
ット位置制御手段がディザ閾値の周期と同じ周期でドッ
ト位置を制御することにより、ドット集中型の網点が形
成される。
っては、前記入力多値画像データの特徴量に応じて前記
ディザ閾値を切り替えるものである。
において、入力される画像の特徴によりディザ閾値を切
り替えることにより、画像特徴に適した処理が行なえ
る。
っては、さらに、前記入力多値画像データのエッジ量を
算出するエッジ算出手段と、前記エッジ算出手段による
エッジ量にしたがって前記ディザ閾値を切り替えるディ
ザ閾値切り替え手段と、を備えたものである。
力される画像のエッジ量を算出し、その結果にしたがっ
てディザ閾値を切り替えることにより、画像の非エッジ
領域とエッジ領域それぞれに適した処理が実現する。
っては、さらに、前記入力多値画像データの分離情報に
したがって前記ディザ閾値を切り替えるディザ閾値切り
替え手段を備えたものである。
力される画像中の領域を文字領域、絵柄領域などの分離
した情報にしたがってディザ閾値を切り替えることによ
り、画像特性に適した処理が実現する。
置の好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細
に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定され
るものではない。
した画像形成装置の機構部の構成例を示す図である。自
動原稿送り装置(以下、ADFという)101にある原
稿台102に、原稿の画像面を上にして置かれた原稿束
は、操作部上のスタートキーが押下されると、一番下の
原稿から給送ローラ103および給送ベルト104によ
ってコンタクトガラス105上の所定の位置に給送され
る。読み取りユニット106によってコンタクトガラス
105上の原稿の画像データを読み取った後、読み取り
が終了された原稿は、給送ベルト104および排送ロー
ラ107によって排出される。さらに、原稿セット検知
108にて原稿台102につぎの原稿が有ることを検知
した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス105上に
給送される。給送ローラ103,給送ベルト104およ
び排送ローラ107はモータによって駆動される。
0、第3トレイ111に積載された記録紙は、それぞれ
第1給紙装置112あるいは第2給紙装置113、第3
給紙装置114によって給紙され、縦搬送ユニット11
5により感光体ドラム116に当接する位置まで搬送さ
れる。読み取りユニット106にて読み込まれた画像デ
ータは、書き込みユニット117からのレーザーによっ
て感光体ドラム116に書き込まれ、現像ユニット11
8を通過することによってトナー像が形成される。そし
て、記録紙は感光体ドラム116の回転と等速で搬送ベ
ルト119によって搬送されながら、感光体ドラム11
6上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット1
20にて画像を定着させ、排紙ユニット121によって
後処理装置のフィニッシャー122に排出される。
体の排紙ローラによって搬送された記録紙を、通常排紙
ローラ132方向と、ステープル処理部方向に導くこと
ができる。切り替え板124を上に切り替えることによ
り、搬送ローラ123を経由して通常排紙トレイ126
側に排紙することができる。また、切り替え板124を
下方向に切り替えることで、搬送ローラ125,127
を経由して、ステープラ130に搬送することができ
る。
は、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー129に
よって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にス
テープラ130によって綴じられる。ステープラ130
で綴じられた記録紙群は自重によって、ステープル完了
排紙トレイ131に収納される。
な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ12
8は、原稿毎、あるいは画像メモリによってソーティン
グされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出さ
れてくるコピー紙を仕分けるものである。
1トレイ109あるいは第2トレイ110、第3トレイ
111から給紙され作像された記録紙を排紙トレイ側に
導かないで、経路切り替えのための分岐爪133を上側
にセットすることで、一旦両面給紙ユニット134にス
トックする。
クされた記録紙は再び感光体ドラム116に作像された
トナー画像を転写するために、両面給紙ユニット134
から再給紙され、経路切り替えのための分岐爪133を
下側にセットし、排紙トレイ126に導く。このように
記録紙の両面に画像を作成する場合に両面給紙ユニット
134は使用される。
定着ユニット120,排紙ユニット121および現像ユ
ニット118は、メインモータによって駆動され、第1
給紙装置112,第2給紙装置113,第3給紙装置1
14はメインモータの駆動を各々給紙クラッチによって
伝達駆動される。縦搬送ユニット115はメインモータ
の駆動を中間クラッチによって伝達駆動される。
は、原稿を載置するコンタクトガラス105と光学走査
系で構成されており、光学走査系は、露光ランプ13
5,第1ミラー136,レンズ137,CCDイメージ
センサ138等々で構成されている。露光ランプ135
および第1ミラー136は、図示しない第1キャリッジ
上に固定され、第2ミラー139および第3ミラー14
0は、図示しない第2キャリッジ上に固定されている。
原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないよう
に、第1キャリッジと第2キャリッジとが2対1の相対
速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示し
ないスキャナ駆動モータにて駆動される。
によって読み取られ、電気信号(アナログ画像信号)に
変換され、そしてデジタルデータ(画像データ)に変換
される。画像データにはさらに数種の画像処理が施され
る。レンズ137およびCCDイメージセンサ138を
図1において左右方向に移動させることにより、画像倍
率が変わる。すなわち、指定された倍率に対応してレン
ズ137およびCCDイメージセンサ138の左右方向
に位置が設定される。
ニット141,結像レンズ142およびミラー143な
どで構成され、レーザ出力ユニット141の内部には、
レーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによっ
て高速で定速回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)な
どが備わっている。レーザ出力ユニット141より照射
されるレーザ光は、定速回転するポリゴンミラーで走査
され、結像レンズ142を通り、ミラー143で折り返
され、感光体ドラム116面上に集光結像する。
る方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、
画像処理部のセレクタ(図示せず)より出力された画像
信号のライン単位の記録を行う。感光体ドラム116の
回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰
り返すことによって、感光体面上に画像(静電潜像)が
形成される。上述のように、書き込みユニット117か
ら出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体ドラム1
16に照射される。
傍の、レーザ光が照射される位置に、主走査同期信号を
発生するビームセンサが配置されている。この主走査同
期信号をもとに主走査方向の画像記録開始タイミングの
制御、および画像信号の入出力を行なうための制御信号
の生成を行なう。
ニット(スキャナー)106は、600dpiで1画素
あたり8bit、すなわち256階調で読み取ったデー
タを送出する。また、書き込みユニット117は、標準
として主走査・副走査方向ともに1200dpiで2値
データ、すなわち1ドットをオンかオフで書込み、作像
部によって高精細な画像が形成される。
たり2bitデータ、すなわち4値で書込むモードも備
えている。さらに、モードに応じて書込み解像度を可変
する機能を備え、2400dpi、あるいは主走査方向
1200dpi、副走査方向600dpiの縦横扁平な
ピッチで書込むことも可能である。
よび画像データの流れを示すブロック図である。この画
像処理部200は、大きくは、読み取りユニット(スキ
ャナー)106で取得した画像データに対する処理を行
なうスキャナ系処理部201と、画像データに対する画
質向上処理を行なうデジタル画像処理部210と、書き
込みユニット117における処理を行なう書込系処理部
215と、から構成される。
ジセンサ138で読み取った画像データのゲイン調整を
行なうAGC203と、デジタルの画像データに変換す
るAD変換器204と、画像データのひずみを補正する
シェーディング補正部205と、を備えている。デジタ
ル画像処理部210は、シェーディング補正後の画像デ
ータに対する所定のフィルタ処理を行なうフィルタ処理
部211と、主走査方向の変倍処理を行なう主走査変倍
部212と、書込み濃度に変換するγ補正部213と、
中間調処理を行なう中間調処理部214と、を備えてい
る。
部200の動作について説明する。CCDイメージセン
サ138で読み取った600dpiのアナログの画像デ
ータに対し、AGC203によりデータレベルの調整を
行なう。このデータレベルを調整された画像データは、
AD変換器204により画素毎のアナログデーダを1画
素あたり8bitのデジタル値に変換し、シェーディン
グ補正部205によりCCDイメージセンサ138の画
素および照度のばらつきを補正する。
み取りにより生じる画像の振幅を補正するMTF補正
と、中間調をなめらかに表現するための平滑化処理とを
行なう。さらに、主走査変倍部212は複写倍率に応じ
て主走査方向の変倍処理を行ない、γ補正部213によ
り書込み濃度に変換するためのγ補正を行ない、最後
に、中間調処理部214により中間調処理が実行され、
1ドットあたり1bitまたは2bitのデータに変換
し、この処理後の画像データが書込系処理部215に送
られる。なお、この他に、通常のデジタル処理で行なわ
れているように、地肌除去処理、フレア処理、スキャナ
γ補正、画像編集処理などが行なわれる。
像処理部の構成を示すブロック図である。図において、
符号220は量子化部、符号221は加算器、符号22
2は誤差演算部、符号223はディザ閾値、符号224
は減算器、符号225はドット出力位置制御部である。
すなわち、低解像度の入力データ(600dpi)の画
素単位で画素位置に対して周期的に変化するディザ閾値
223を用い、多値誤差拡散処理により量子化する量子
化部220と、量子結果に対応する高解像度のドットオ
ンの画素数に変換する誤差演算部222と、ドットオン
となる画素位置を制御するドット出力位置制御部225
と、を備えている。
力データに対してディザ閾値を用いた13値誤差拡散処
理を行ない、その量子化結果を1200dpiの2bi
tデータとして出力する例を示すものである。すなわ
ち、 量子化Q=1200/600×1200/600×(4
−1)+1=13 として出力するものである。
閾値マトリクスであり、1200dpi各画素の3つの
閾値について低い順に分けて示したものである。図3の
構成において、600dpiの入力データは図4に示さ
れるディザ閾値マトリクスによって13値化される。こ
のディザ閾値マトリクスは1200dpiにおいて20
0線の網点を形成するものである。このディザ閾値マト
リクスは75から182までステップ幅1で増加する。
なお、ステップ幅=ディザ閾値係数のn番目の係数値と
(n+1)番目の係数値の差である。
200dpi各画素の3つの閾値について低い順に分け
て示したものである。また、図6は、ディザ閾値に対す
る600dpiおよび1200dpi出力値の対応関係
を示す図表である。
25,134,147,153,159,121,12
6,135,148,154,160の画素)であれば
最も低い120から順に閾値が割り当てられる。120
0dpi6×6画素のディザ閾値マトリクスから600
dpi3×3画素のディザ閾値マトリクス12個が作成
される。
クスの左上に対応する画素について具体的に説明する。
(120,121,125,126,134,135,
147,148,153,154,159,160)が
閾値としてセットされ、図6(a)で示されるように、
入力データが120未満であれば出力値は0、入力デー
タが125以上126未満であれば出力値は64、入力
データが135以上147未満であれば出力値は12
8、入力データが153以上154未満であれば出力値
は192、などとし、入力データが160以上であれば
出力値は255となる。入力データと13値化された量
子化結果との差は、その画素の誤差として周辺画素に加
算される。
部225で行なわれる処理、すなわちディザ閾値によっ
て13値化された結果を1200dpi出力データに変
換する方法について説明する。
ず出力ドット数を算出する。図6(b)に示すように、
13値化結果が0の場合にはドット数を0、13値化結
果が64の場合にはドット数を1、13値化結果が12
8の場合にはドット数を2、13値化結果が192の場
合にはドット数を3、13値化結果が255の場合には
ドット数を4とする。また、中間の値ではそれぞれほぼ
均等に2bitでの中間ドット出力(1/3,2/3ド
ット)が割り当てられる。
トの出力位置は、図4のディザ閾値マトリクスの600
dpi画素に対応する1200dpi2×2画素の閾値
の低い順とする。図7に出力ドット数が2(=1/3ド
ット×6)の場合についての例を示す。
対応する場合を示し、閾値の低い方から2画素(=1/
3×6:閾値は120から135)をドットオンとす
る。また、図7(b)は、その右隣りの2×2画素に対
応する場合を示し、閾値が79から114の画素がドッ
トオンとなる。
力順序を変えることにより、網点を形成しやすくするこ
とができる。なお、2ドット(=1/3ドット×6)出
力する場合に1200dpi1ドットづつ2画素とした
が、1ドット+2/3ドット+1/3ドットの3画素な
どとしてもよい。
2値出力では600dpi4閾値5値化の結果を120
0dpi2×2画素のドット出力とする。
例を示すものである。200線の網点が形成されること
により、安定性および粒状性に優れた画像を得ることが
可能になる。また、この場合、誤差演算は600dpi
で行なわれるため、高速な処理で実現する。
ジ量に応じてディザ閾値を切り替え、600dpi入力
データから1200dpi出力データを得る例について
説明する。なお、画像形成装置および画像処理装置の構
成は前述した図1、図2と同様であるのでここでの説明
は省略する。
像処理装置の構成を示すブロック図である。本構成は、
前述した実施の形態1の図3の構成に対し、量子化部2
20の入力系が異なる。すなわち、図3のディザ閾値2
23の代わりに、入力画像のエッジ量を算出するエッジ
量算出部226と、算出されたエッジ量を量子化するエ
ッジ量量子化部227と、量子化後のエッジ量を膨張す
るエッジ量膨張処理部228と、エッジ量に応じてディ
ザ閾値を切り替えるディザ閾値切り替え部229と、を
付加した構成となっている。
算出部226により入力画像のエッジ量を算出する。こ
こで用いるエッジ抽出フィルタは、たとえば図10に示
すように、4つの5×5フィルタであり、(a)は縦方
向のエッジ、(b)は横方向のエッジ、(c)および
(d)は斜め方向のエッジを抽出するものである。
ータと対応する位置のフィルタ係数の積の合計が各フィ
ルタによるエッジ量であり、図10(a)〜(d)のエ
ッジ量のうち最大の値を注目画素のエッジ量とする。つ
ぎに、エッジ量算出部226で算出されたエッジ量はエ
ッジ量量子化部227により、エッジ量=0(非エッジ
領域)とエッジ量=1(エッジ領域)の2値に量子化さ
れる。
エッジ領域を膨張する。たとえば注目画素を中心とした
5×5領域のエッジ量を参照し、その中の最大のエッジ
量を注目画素のエッジ量とする。このような膨張処理を
行なうことにより、エッジ領域に挟まれた非エッジ領域
をエッジ領域に変換することができるので、網点画像や
細文字の文字中などを全領域にわたってエッジ領域とす
ることが可能になる。つぎにディザ閾値切り替え部22
9によりエッジか非エッジかで固定閾値かディザ閾値を
切り替える。
部225の動作は前述した実施の形態1と同様にして行
なわれる。エッジ部分では固定閾値で処理され、図11
(a)に示すような固定の閾値でドット位置およびその
順序を制御する。具体的には、(11,33,54,7
5,97,118,136,161,182,203,
224,245)が閾値としてセットされ、13値化を
行なう。
(b)に示すようにドットを分散させるようにしたもの
がある。この場合には作像エンジンのドット再現性がよ
いと鮮鋭性が向上する。一方、非エッジ部分に対しては
実施の形態1と同様にディザ閾値で処理する。
ッジ領域においては200線の網点が形成されるため、
安定した画像および粒状性に優れた画像を得ることがで
きる。一方、画像のエッジ領域においては、固定の閾値
による誤差拡散処理が行なわれるため、網点部分におい
てはモアレのない画像が形成することができ、また、文
字および線画においては鮮鋭性のよい画像を形成するこ
とができる。
したもの以外でも可能であり、たとえば、図12に示す
ようなエッジ抽出フィルタであってもよい。図12
(a),(b)はそれぞれ縦方向および横方向のエッジ
を抽出し、図12(c)は45°の網点および斜め線を
抽出する。このようなフィルタでは、図12(a),
(b)の1(あるいは−1)の数と図12(c)の1
(あるいは−1)の数に差があるため、図12(a),
(b)で算出される最大エッジ量と図12(c)で算出
される最大エッジ量に差が生じる。したがって、各フィ
ルタによって算出されたエッジ量に適当な係数を掛けた
値をそのフィルタによるエッジ量とするとよい。また、
エッジ量の膨張(所定領域内の最大値)を行なう例につ
いて示したが、この他に、エッジ量の平均化で行なうこ
ともできる。
文字領域/絵柄領域などの分離情報によりディザ閾値と
固定閾値を切り替え、600dpi入力データから12
00dpi出力データを得る例について説明する。な
お、説明の便宜上、1200dpi2値出力の場合を例
にとる。
画像処理部の構成を示すブロック図であり、前述した図
3の構成に対し、分離信号に応じてディザ閾値を切り替
えるディザ閾値切り替え部230を付加した箇所が異な
る。上記分離信号は、文字領域/絵柄領域などの分離情
報に基づいた信号である。また、分離情報は、たとえば
論文「文字/絵柄(網点、写真)混在画像の像域分離方
式」(電子情報通信学会論文誌Vol.J75−DII
No.1 pp39−47 1992年1月)に記載
されている方式を用い、画像中の領域を文字領域、絵柄
領域などに分離した情報である。
柄処理を適応的に切り替えて再生画像を得ることが、高
画質の再生画像出力の有効な手段である。たとえば、分
離信号が文字/絵柄の場合は、文字領域であれば鮮鋭性
を重視した処理を、一方、絵柄領域であれば階調性、粒
状性を重視した処理を使用することになる。
施の形態について述べる。一般的なカラー出力の構成は
CMYK4版で実現される。図14〜図17にC版、M
版、Y版、K版用のディザ閾値マトリクスを示す。ここ
では、それぞれステップ幅3で増加する網点形状をもっ
ている。
けてあり、Y版を0度、K版を45度、C版を18.4
(108.4)度にし、M版を−18.4(71.6)
度としている。また、各版の線数はほぼ同じ200線近
傍であり、角度がついているため、Y版が600dpi
3×3画素で構成されているのに対し、K版は4×4画
素、C版、M版は10×10画素で構成されている。
ることにより、版ずれや色のにごりなどが軽減される。
また、各色のディザ閾値数がほぼ同じで、網点の核から
の成長順とほぼ同様となっているため見た目に違和感の
ないバランスのよい画像となる。
に対応する4つの閾値を用いて5値化誤差拡散処理を行
ない、その量子化結果を1200dpiの2値出力とす
る。
96,160,224などの4つの閾値で5値化を行な
い、実施の形態1と同様にマトリクスに示された位置と
順序でドットオンの処理を行なう。この場合は、120
0dpiの2×2画素のうち左上、右上、左下、右下の
順で各画素が打たれることになる。
0dpi1ドットで出力することがあるが、ドット再現
性の低い作像エンジンでは、かすれなど文字部分での鮮
鋭性を悪化させる原因となる。その場合には、図11
(d)で示したように小さい閾値2つを同じ値とし、1
ドット単独を使用せず2ドットから打つようにようする
と、鮮鋭性の悪化を抑制する効果が得られる。
る際に、切り替わり部分で誤差拡散のドット発生遅れに
より、画像に抜けが発生することがある。この場合、固
定閾値のドット出力位置を変えることにより、ドット抜
けを最小限とすることができる。図18(a),(b)
に示すドット出力位置であれば、つぎに処理される隣接
画素(右または下)が切り替わり部分であっても、ドッ
トがその隣接画素に寄っているため、画像抜けを少なく
することができる。換言すれば、ドット発生順位が処理
の方向(左から右、上から下)と対向していれば(逆に
右から左、下から上)、切り替え部分での抜けなどの影
響を少なくすることができる。
拡大したものであり、それぞれ画像中央部分が絵柄領
域、周囲が文字領域となっている。絵柄領域では各版ご
とのディザ閾値によりほぼ200線の網点が形成されて
いるのが分かる。また、周囲は固定閾値で処理されてお
り、図19(a),(c)の画像では図11(d)の固
定閾値、図19(b),(d)の画像では図18(b)
の固定閾値を用いて処理したものである。
部の固定閾値でのドットと絵柄部分での網点の間にドッ
ト抜けが見られるのに対し、図19(b),(d)の画
像では、ディザ閾値による網点と固定閾値によるドット
の隙間が小さくなったことが分かる。このように、固定
閾値のドット出力位置を変えることにより、ドット抜け
を最小限にすることができる。
いて説明したが、他の画像についても同様である。ま
た、この処理例ではそれぞれの領域ごとに単一の閾値を
用いたが、切り替わり部分近傍に対して固定閾値のドッ
ト出力位置を変えても同様の効果が得られる。
ット出力位置であれば、固定閾値で処理することによ
り、発生する可能性のある縦または横方向に連続的ある
いは規則的にドットがつながることを軽減することがで
きる。
の絵柄領域においては200線の網点が形成されるた
め、安定性および粒状性に優れた画像を得ることができ
る。一方、文字領域においては、固定の閾値により誤差
拡散処理が行なわれるため、鮮鋭性のよい画像を形成す
ることができる。
像処理装置(請求項1)によれば、量子化手段が、低解
像度(たとえば600dpi)の画素単位で画素位置に
対して周期的に変化するディザ閾値を用いて多値誤差拡
散処理により入力多値画像データを量子化し、変換手段
がその量子化結果を対応する高解像度(たとえば120
0dpi)の画素のドットオンの画素数に変換し、さら
にドット位置制御手段が画素位置によってドットの出力
順序を変えることにより、低解像度のデータで誤差演算
が行なえるので、高速な誤差拡散処理が実現し、しかも
網点画像が形成しやすくなるため、画像の粒状性、解像
性といった画質の向上を図ることができる。
項2)によれば、請求項1において、ドット集中型の網
点画像を形成するように配列されたディザ閾値を用い、
ドット位置制御手段がドット集中型の網点を形成する順
序でドットを出力するように制御することにより、ドッ
ト集中型の網点が形成されるため、粒状性および安定性
に優れた画像を得ることができる。
項3)によれば、請求項3において、ドット位置制御手
段がディザ閾値の周期と同じ周期でドット位置を制御す
ることにより、ドット集中型の網点が形成されるため、
粒状性および安定性に優れた画像を形成することができ
る。
項4)によれば、請求項1、2または3において、入力
される画像の特徴によりディザ閾値を切り替えることに
より、画像特徴に適した処理が行えるので、画像特徴に
合った画像を得ることができる。
項5)によれば、請求項1において、入力される画像の
エッジ量を算出し、その結果にしたがってディザ閾値を
切り替えるため、画像の非エッジ領域における粒状性お
よび安定性とエッジ領域における鮮鋭性を両立すること
ができる。
項6)によれば、請求項1において、入力される画像中
の領域を文字領域、絵柄領域などの分離した情報にした
がってディザ閾値を切り替えることにより、画像の絵柄
領域における粒状性および安定が得られ、かつ画像の文
字領域における鮮鋭性を両立することができる。
成例を示す図である。
タの流れを示すブロック図である。
成を示すブロック図である。
スであり、1200dpi各画素の3つの閾値について
低い順に分けて示した説明図である。
各画素の3つの閾値について低い順に分けて示した説明
図である。
0dpi出力値の対応関係を示す図表である。
タ例を示す説明図である。
構成を示すブロック図である。
ある。
マトリク図である。
図である。
構成を示すブロック図である。
る。
る。
る。
る。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 低解像度の入力多値画像データを高解像
度のm値出力画像データ(m<入力多値画像データの階
調数)に変換処理する画像処理装置において、 低解像度の画素単位で画素位置に対して周期的に変化す
るディザ閾値を用いた多値誤差拡散処理により前記入力
多値画像データを量子化する量子化手段と、 前記量子化による量子化結果を対応する高解像度の画素
のドットオンの画素数に変換する変換手段と、 前記ドットオンとなる画素位置を制御するドット位置制
御手段と、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項2】 前記ディザ閾値は、ドット集中型の網点
画像を形成するように配列され、 前記ドット位置制御手段は、前記ドット集中型の網点を
形成する順序でドットを出力するように制御することを
特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 【請求項3】 前記ドット位置制御手段は、前記ディザ
閾値の周期と同じ周期でドット位置を制御することを特
徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 【請求項4】 前記入力多値画像データの特徴量に応じ
て前記ディザ閾値を切り替えることを特徴とする請求項
1、2または3に記載の画像処理装置。 - 【請求項5】 さらに、前記入力多値画像データのエッ
ジ量を算出するエッジ算出手段と、 前記エッジ算出手段によるエッジ量にしたがって前記デ
ィザ閾値を切り替えるディザ閾値切り替え手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装
置。 - 【請求項6】 さらに、前記入力多値画像データの分離
情報にしたがって前記ディザ閾値を切り替えるディザ閾
値切り替え手段を備えたことを特徴とする請求項1に記
載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
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-
2001
- 2001-12-20 JP JP2001388321A patent/JP4031240B2/ja not_active Expired - Fee Related
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