JP2003171220A - 化粧料、化粧料用バインダー及びその製法 - Google Patents

化粧料、化粧料用バインダー及びその製法

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JP2003171220A
JP2003171220A JP2001373956A JP2001373956A JP2003171220A JP 2003171220 A JP2003171220 A JP 2003171220A JP 2001373956 A JP2001373956 A JP 2001373956A JP 2001373956 A JP2001373956 A JP 2001373956A JP 2003171220 A JP2003171220 A JP 2003171220A
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Mizuyo Usuki
瑞代 薄木
Ryoichi Aimiya
良一 相宮
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Nihon Junyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パール顔料、ラメ剤などの沈降しやすい顔料
の沈降防止効果に優れている化粧料、およびそれに用い
られるバインダーを提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸と、その他のビニル
系単量体を有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性
アクリル系共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と
親水性モンモリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を
加えたのち、有機溶剤を留出させるて化粧料用バインダ
ーとし、このバインダーを用いて化粧料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化粧料、より詳
しくは、パール顔料やラメ剤などの沈降しやすい顔料を
用いた化粧料、さらには、それらの化粧料に用いられる
化粧料用バインダー及びその製法に関するもので、香粧
品技術に属するものである。
【0002】
【従来の技術】パール顔料やラメ剤などの沈降しやすい
顔料を用いた化粧料において、顔料の沈降防止や粘度調
整のために、安全で、ゲル化能がよいことから、化粧料
の分散安定剤としてモンモリロン石群鉱物が用いられて
いるが、中でも、粉末を分散させたマスカラ、スタイリ
ング剤、乳液、クリーム、アイライナーなどの乳化系の
製品に好んで用いられている。
【0003】このモンモリロン石群鉱物は、各種アルコ
ール、アミン、水溶性高分子などの有機極性分子やカチ
オン性分子との間でゲル化合物を形成するもので、化粧
料に配合する際は、通常、粉末のものが用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この粉
末状のモンモリロン石群鉱物は、化粧料の製造工程にお
いて、粒形が不定形になり、凝集気味であることが多
く、それ自体を分散させることが困難であるとともに、
添加する他の配合剤によっては、沈殿や層の分離が生
じ、経時安定性が欠けるなどの問題があり、それ故にざ
らつき感が強くて、使用感触を重視する化粧料への配合
が困難であるという欠点を有している。
【0005】発明者等はかかる問題点を解消すべく、パ
ール顔料やラメ剤などの沈降しやすい顔料の沈降を防止
し、化粧料の粘度の経時変化を防止し、他の配合剤の分
散安定性を向上させることができる化粧料用の粘度調整
剤と、この粘度調整剤として、モンモリロン石群鉱物を
機能させるべく検討を行った結果、アルカリ可溶性アク
リル系共重合体と親水性モンモリロン石群鉱物を添加混
合することにより得られる水系のバインダーが、パール
顔料やラメ剤などの沈降しやすい顔料の沈降防止効果に
優れ、このバインダーを化粧料用バインダーとすること
によって、種々の配合剤を配合しても、品質が常に一定
した化粧料用バインダー及び化粧料となることを見出
し、この発明を完成したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の請
求項1に記載の発明は、アルカリ可溶性アクリル系共重
合体及び親水性モンモリロン石群鉱物からなることを特
徴とする化粧料用バインダーである。
【0007】また、この発明の請求項2に記載の発明
は、前記請求項1に記載の化粧料用バインダーにおい
て、前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体は、(メ
タ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体を重合させ
て得たものであることを特徴とするものである。
【0008】また、この発明の請求項3に記載の発明
は、前記請求項1又は2に記載の化粧料用バインダーに
おいて、前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体は、そ
の構成単量体の5〜30質量%が、アクリル酸又はメタ
クリル酸であることを特徴とするものである。
【0009】また、この発明の請求項4に記載の発明
は、前記請求項1に記載の化粧料用バインダーにおい
て、前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体及び親水性
モンモリロン石群鉱物は、アルカリ可溶性アクリル系共
重合体100質量部に対して、親水性モンモリロン石群
鉱物を0.5〜30質量部の組成割合で含有させたこと
を特徴とするものである。
【0010】さらに、この発明の請求項5に記載の発明
は、(メタ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体を
有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性アクリル系
共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と親水性モン
モリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を加えたの
ち、有機溶剤を留出させることを特徴とする化粧料用バ
インダーの製法である。
【0011】さらにまた、この発明の請求項6に記載の
発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧料用バ
インダーを含有することを特徴とする化粧料である。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明における化粧料及び化粧
料用バインダーは、アルカリ可溶性アクリル系共重合体
及び親水性モンモリロン石群鉱物を含有するもので、以
下、アルカリ可溶性アクリル系共重合体及び親水性モン
モリロン石群鉱物について具体的に説明する。
【0013】<アルカリ可溶性アクリル系共重合体>ア
ルカリ可溶性アクリル系共重合体とは、構造中にカルボ
キシル基などの酸性基を有し、アルカリ物質の共存下に
水に可溶な共重合体のことで、この発明にとり好ましい
共重合体は、共重合体を構成する単量体(以下、「構成
単量体」という。)が、アクリル酸又はメタクリル酸
(以下、アクリル酸、メタクリル酸を合わせて「(メ
タ)アクリル酸」という。)と、(メタ)アクリル酸以
外の単量体で構成されるものである。
【0014】アルカリ可溶性アクリル系共重合体の構成
単量体として、(メタ)アクリル酸以外の単量体として
は、以下のような種々のビニル系単量体が挙げられ、そ
れらの一種又は二種以上の単量体が用いられる。
【0015】具体的なビニル系単量体としては、不飽和
カルボン酸モノマー又はそれらの無水物あるいは塩;ス
チレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸モノマー又はそ
れらの塩;ビニルスルホン酸、(メタ)アクリル酸アシ
ッドホスホキシエチル等の不飽和リン酸モノマー、(メ
タ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、N,N
−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のジアルキ
ルアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、アクリ
ルアミド又はメタクリルアミド類;N,N−ジメチルア
ミノスチレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン
の如きジアルキルアミノ基を有するスチレン類;4−ビ
ニルピリジン、2−ビニルピリジンの如きビニルピリジ
ン類;N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロイ
ルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイ
ン、N−カルボキシメチル−N−メタクリロイルオキシ
エチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの
ハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジル、アルキル又
はアリールスルホン酸、又は硫酸ジアルキルの如き公知
の四級化剤による四級化化合物;などが挙げられる。
【0016】さらに、具体的な他のビニル系単量体とし
て、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、クロルスチ
レンなどのスチレン系モノマー;t−ブチルアクリルア
ミドなどのN−置換アクリルアミド、メタクリルアミ
ド;並びにアクリロニトリル、メタクリロニトリルな
ど;が挙げられる。
【0017】この発明において、好ましいアルカリ可溶
性アクリル系共重合体は、前記したように、(メタ)ア
クリル酸と(メタ)アクリル酸以外の単量体(以下、
「ビニル系単量体」という。)との共重合体で、構成単
量体の5〜30質量%が(メタ)アクリル酸であるもの
が好ましく、より好ましくは10〜20質量%が(メ
タ)アクリル酸であるもので、(メタ)アクリル酸の構
成割合が5%未満では、アルコールやアルカリ水への溶
解性が悪く、この発明の目的を達成することが困難にな
り、30質量%を超えると化粧料としたときの耐水性に
不安が生じる。
【0018】さらに、アルカリ可溶性アクリル系共重合
体としては、そのガラス転移点温度(Tg)が0℃以上
のものであることが好ましく、ガラス転移点温度が0℃
未満の共重合体は、化粧料に用いた場合に、皮膚や毛髪
にべとつきが生じるおそれがあるので、その使用は避け
るのが望ましい。
【0019】ガラス転移点温度は、DSC装置による測
定や粘弾性測定などで実測値として得ることができる
が、理論的に、構成単量体の構成割合と、各単量体にお
ける単独重合体の既知のガラス転移点温度から、下記式
1によって計算によって導くことができ、重合前に共重
合体の設計ができるので、下記式1によって計算によっ
て得られた値がこの発明において用いられる。
【0020】
【式1】100/Tg=Σ(Wi/Tgi) なお、式中、Wiは構成単量体Iの質量分率(%)、Tg
iは該単量体の単独重合体のガラス転移点温度(°K)
である。
【0021】上記の(メタ)アクリル酸とビニル系単量
体からなるアクリル系共重合体は、公知のラジカル開始
剤を用い、溶液重合法、バルク重合法、沈殿重合法など
の公知の重合法により調製することができるが、化粧料
の材料としては、有機溶剤の使用は好ましいものではな
く、また、バインダーとしては水性のものが望まれてい
るので、そのためには、有機溶剤を用いた溶液重合で調
製し、重合反応完了後アルカリ物質と水を加えたのち、
有機溶剤を留出させる方法が好ましい。
【0022】有機溶剤を用いた溶液重合も公知の方法
で、(メタ)アクリル酸とビニル系単量体の混合物を、
水溶性又は非水溶性の有機溶剤(例えば、イソプロピル
アルコール)中で、通常使用される疎水性重合触媒(例
えば、アゾビスイソブチロニトリル)を添加しながら撹
拌下に、通常温度50〜120℃、好ましくは温度75
〜90℃の温度に制御しつつ重合することによって、こ
の発明に用いられる共重合体を容易に調製することがで
きるが、重合温度が50℃を下回ると、重合反応の停止
や重合反応の暴発などのおそれがあり避けるのがよく、
温度120℃を超えると高重合度の共重合体が得られ難
く、また、得られるバインダーの安定性を損なうおそれ
がある。
【0023】有機溶剤を用いた溶液重合で調製したアク
リル系共重合体は、媒体の有機溶剤を水に置換し、アク
リル系共重合体の水溶液を得るためには、溶液重合にお
ける有機溶剤として、炭化水素系、アルコール系、ケト
ン系、エステル系、エーテル系などの有機溶剤、又はそ
れらと水の混合溶剤を使用するのが好ましい。
【0024】好ましい有機溶剤としては、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸メチル、シクロヘ
キサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、トルオール、ベンゾール、キシロール
などの沸点が水より低いか、もしくは水との最低共沸を
形成する溶媒を挙げらことができ、これらの有機溶剤
は、単独でも混合物でも用いることができる。
【0025】有機溶剤系から水系への置換は、公知の手
法によって行なうことができ、アクリル系共重合体と媒
体である有機溶剤を、通常攪拌しながら、温度40℃〜
90℃の温度範囲内でアルカリ物質と水を加えて、減圧
下で有機溶剤を留出する方法が一般的な方法として採用
されるが、アルカリ物質と水の添加は、これら両者を同
時に又は個別に有機溶剤の留出に前後して実施してもよ
く、また、水系への置換中に一括もしくは逐次添加のい
ずれを行なってもよい。
【0026】アルカリ物質としては、アンモニア、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム、モノメチルアミン、モ
ノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、モ
ノエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノール
アミン、トリエタノールアミンなどの公知の化合物が挙
げられるが、この発明においては、得られるバインダー
の耐水性に優れ、また貯蔵安定性を向上させるアンモニ
アが好ましい。
【0027】アルカリ物質の添加は、アルカリ可溶性重
合体が溶解し、又は分散している水性媒体のpHが、好
ましくはpH7〜10、より好ましくはpH7.5〜
8.5になるように添加することが好ましく、そのよう
に中和することで、得られるアルカリ可溶性重合体溶液
の貯蔵安定性を高めることができ、また、アルカリ物質
の添加により、アルカリ可溶性重合体の粘度が上昇する
ので、アルカリ可溶性重合体の粘度の調整も併せて容易
に行なうことができる。
【0028】水としては、水道水、井戸水、湧水、精製
水、アルカリイオン水などが挙げられ、特に制限はない
が、好ましくは腐敗しにくい精製水やアルカリイオン水
の使用が好ましい。
【0029】<モンモリロン石群鉱物>親水性モンモリ
ロン石群鉱物は、粘度を構成する代表的な鉱物の一群
で、そのすべてが三次元構造をとる、層状ケイ酸塩化合
物で、一般にはモンモリロン石、バイデライト、ヘクト
ライト、ソーコナイト等が挙げられる。上記のスメクタ
イト系石群鉱物として、以下の式2で示される一般式を
有する化合物が例示される。
【0030】
【式2】〔(SiO2)8・(MgO2/3)a・(OH)2/3a+b-c
・FC-b・My+ b/y 式中、a、b、c及びyの値は0<a<10、0<b≦
1、0<c≦2/3a+b、および1≦y≦2であり、
Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ア
ンモニウムイオンおよびアミンからなる群から選んだ少
なくとも1個の陽イオンである。
【0031】このスメクタイト系石群鉱物は、天然のも
のでも、合成のものでもよく、市販品として、コープケ
ミカル株式会社製のルーセンタイトSWN、ルーセンタ
イトSWFラポルテ社製のラポナイトB、S、RD、R
DS、XLG、XLS日本有機粘土株式会社のBen−
gel、Ben−gelHV、Ben−gelFW、B
en−gel15、Ben−gel23、Ben−ge
l31、ベントナイト−S、ベントナイト−Wクミニネ
工業株式会社製のクニピア・F、クニピア・G、クニピ
ア・K、スメクトンSAなどを挙げることができる。
【0032】これらの中で好ましいものは、水分散性、
水膨潤性がよく、透明感がよいものであって、具体的に
は、コープケミカル株式会社製のルーセンタイトSWN
などが好ましく、目的に応じてこれらの一種又は二種以
上から選択して使用することができる。
【0033】親水性モンモリロン石群鉱物は、アルカリ
可溶性アクリル系共重合体100質量部に対して0.5
〜30質量部配合することが好ましく、より好ましくは
1〜30質量部、さらに好ましくは、1〜15質量部、
特に好ましくは2〜10質量部配合することで、用いる
アルカリ可溶性アクリル系共重合体や対象とする化粧料
の種類、さらには化粧料に含ませる顔料や塩類などの種
類や配合量に応じて、適宜増減するのが好ましい。
【0034】アルカリ可溶性アクリル系共重合体と親水
性モンモリロン石群鉱物から化粧料バインダーを調製す
る方法としては、アルカリ可溶性アクリル系共重合体溶
液に直接親水性モンモリロン石群鉱物を添加し混合する
か、あるいは、あらかじめ水に親水性モンモリロン石群
鉱物を均一に分散した分散液を製造したのち、その分散
液を水性媒体中のアルカリ可溶性アクリル系共重合体に
添加混合する方法が挙げられ、それらにより、この発明
の化粧料バインダーが調製される。
【0035】この発明の化粧料バインダーには、上記の
成分の他に、その効果を妨げない範囲で、化粧料一般に
使用できる成分を事前に添加配合しておくことができ
る。
【0036】添加配合できるものとしては、例えば、油
脂・ロウ類・炭化水素・高級脂肪酸・高級アルコール・
エステル類・金属石鹸・シリコーン油などの油性成分、
湿潤剤、低級アルコール、非イオン界面活性剤・陰イオ
ン界面活性剤・陽イオン界面活性剤・両イオン界面活性
剤などの界面活性剤、有機顔料・無機顔料及びこれらの
シリコーン・フッ素化合物などの各種油剤で処理した粉
体などの粉体類、染料・天然色素などの色素類、天然香
料・合成香料・調合香料などの香料類、ビタミン・ホル
モン・防腐剤・紫外線吸収剤・酸化防止剤・殺菌剤・植
物抽出物・動物抽出物・酵素・薬剤・酸・アルカリなど
の特殊成分類の他、多価アルコール、高分子物質、精製
水、パール化剤、消泡剤、成膜助剤などが挙げられる。
【0037】さらに、顔料、パール化剤、ラメ剤とし
て、カーボンブラック、チタンホワイト(酸化チタ
ン)、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロ
ム、鉄黒、コバルトブルー、アルミナホワイト、酸化鉄
黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロ
ー、朱、ガドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレン
ジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホ
ワイトカーボン、群青、鉛白、紺青、マンガンバイオレ
ット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料、有機顔料
及び酸性染料のレーキ顔料、魚鱗箔、被覆処理雲母チタ
ン等の各種雲母チタン、マイカ、セリサイト、マスコバ
イト、アコヤ貝末、アワビ貝末、タカセ貝末等のパール
顔料、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタク
リレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート
・アルミニウム・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリ
エチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム
末、ポリエチレンテレフタレート・金積層末等のラメ
剤、が挙げられる。
【0038】また、光沢を得るためには、着色力が殆ど
無く、一般に体質顔料と呼ばれ、透明感のある自然な色
などが得られる、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭
酸バリウム、炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石
膏、アスベスト、クレー、シリカ粉、微粉ケイ酸、軽藻
土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイ
ト、グロスホワイト、サチンホワイト、燐酸三カルシウ
ム、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。
【0039】この発明の化粧料用バインダーは、ゲル
状、クリーム状、乳液状、液体のクリーム状、乳液、パ
ック、化粧水、シャンプー、ワックスなどの基礎化粧
料、頭髪化粧料、並びにマスカラ、アイライナー、アイ
シャドウ、アイブロウ、口紅、ファンデーションなどの
メーキャップ化粧料に使用されるものである。
【0040】
【実施例】以下、この発明のアルカリ可溶性アクリル共
重合体の製造例及び実施例によって、この発明の効果を
さらに詳細に説明するが、この発明はこれらに限定され
るものではない。
【0041】<アルカリ可溶性アクリル共重合体の製造
>まず、表1に示すような処方で、温度85℃で12時
間、溶液重合を行って共重合体A〜Cを作製した。
【0042】
【表1】 なお、表中、SMAはメタクリル酸ステアリル、i−B
MAはメタクリル酸イソブチル、AIBNはアゾビスイ
ソブチロニトリル、IPAはイソプロピルアルコールを
表す。
【0043】<化粧料用バインダーの製造>上記の共重
合体を作製後、下記の処方で化粧料用バインダーを作製
した。すなわち、共重合体A100質量部に対して、表
2に示すアルカリ物質(アンモニア水)と、あらかじめ
水60重量部に親水性モンモリロン石群鉱物(ルーセン
タイトSWN)5質量部を均一に分散させたものを加え
ながら、IPAを留出させて、この発明の化粧料用バイ
ンダー(バインダーA)を得た。以下、バインダーAと
同様にして下記表2の組成を有するバインダーB〜Eを
得た。また、共重合体Aにアンモニア水と水を添加し、
IPAを留出させたあと、後からルーセンタイトSWN
を5質量部添加して混合して化粧料用バインダー(バイ
ンダーA')を得た。
【0044】
【表2】
【0045】<評価方法及び判定基準>それぞれのバイ
ンダーを用い、表3に示される組成割合でゲル状クリー
ムを調製し、評価用の試料とした。なお、表3中、ラメ
剤はポリエチレンテレフタレート系のラメ剤、色素は赤
色タール色素、界面活性剤はポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル系アニオン性界面活性剤、防腐剤はフェノー
ル系防腐剤である。得られたそれぞれの試料のチキソト
ロピー性、分散安定性、粘度安定性、耐水性について下
記に示される方法で評価を行った。各評価結果を表4に
記載した。
【0046】
【表3】
【0047】<チキソトロピー性の測定方法>BL型粘
度計、No.4ローターで試料調製1時間後に温度25
℃で6rpmと60rpmで粘度を測定した。6rpm
/60rpmの値の比率が、1.3以上であるものをチ
キソトロピー性あり(○)、1.3未満のものをチキソ
トロピー性なし(×)とした。
【0048】<分散安定性の評価>各成分を混合し、均
一に攪拌したのち、脱泡した試料40mlをガラス材質
製の直径3.3cm、高さ8cmの透明なサンプル瓶に
入れ、パール顔料、ラメ剤およびバインダーの分散状態
を10日後の分離沈降量を測定することにより評価し
た。
【0049】<粘度安定性の評価>各成分を混合し、均
一に攪拌したのち、脱泡した試料150gをガラス製の
直径4.3cm、高さ12cmのサンプル瓶に入れ、B
型粘度計No.4ローターで経時的に(24時間毎に計
240時間)粘度を目視観察した。初期値と比べて粘度
変化が70%未満のものを(○)、粘度変化が70%以
上のものを(×)とした。
【0050】<耐水性の評価>0.5×15×40mm
の大きさのナイロン板に試料を均一に塗布し、温度25
℃、相対湿度60%の条件で1時間乾燥させたのち、温
度35℃の水に1時間浸漬して塗膜の劣化の有無(白
濁、膨潤、柔軟化、はく離等)を目視により評価した。
塗膜の状態が良好なものを(○)、普通のものを
(△)、不良のものを(×)とした。
【0051】
【表4】
【0052】
【発明の効果】この発明の化粧料用バインダーは、アル
カリ可溶性アクリル共重合体と親水性モンモリロン石群
鉱物を配合してなるので、安全で、塗膜強度を有し、水
系でも乾燥に要する時間が速くかつ、かつ化粧料に添加
された際に、化粧料の粘度の経時変化を防止し、他の配
合剤の分散安定性を向上させることができ、パール顔
料、ラメ剤などの沈降しやすい顔料の沈降防止効果に優
れ、また、化粧料に経時的な粘度の変化を生じさせるこ
となく必要な粘度を容易に付与しうるものである。
【0053】さらに、この発明の化粧料用バインダー
は、その膨潤性、ゲル特性から、特に高い安定性と良好
なゲル化能を有し、系全体の均一性及び沈降防止効果に
優れ、化粧料で一般に使用される粉体やその他の成分
を、この発明の効果を損なわずに配合することができ、
きわめて実用価値が高いものである。
【0054】また、この発明の化粧料用バインダーの製
法は、(メタ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体
を有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性アクリル
系共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と親水性モ
ンモリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を加えたの
ち、有機溶剤を留出させるという簡単な手段で、前記の
優れた効果を奏する化粧料用バインダーを製造すること
ができ、全ての工程は液体状態で行われるので管理が容
易で、反応制御も容易なものである。
【0055】さらに、この発明の化粧料は、前記の特性
を有する化粧料用バインダーを主成分とするので、成膜
性がよく、長期保存しても顔料などが分離沈降すること
のない品質の一定したものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ可溶性アクリル系共重合体及び親
    水性モンモリロン石群鉱物からなることを特徴とする化
    粧料用バインダー。
  2. 【請求項2】前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体
    は、 (メタ)アクリル酸と、その他のビニル系単量体を重合
    させて得たものであることを特徴とする請求項1に記載
    の化粧料用バインダー。
  3. 【請求項3】前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体
    は、 その構成単量体の5〜30質量%が、アクリル酸又はメ
    タクリル酸であることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の化粧料用バインダー。
  4. 【請求項4】前記アルカリ可溶性アクリル系共重合体及
    び親水性モンモリロン石群鉱物は、アルカリ可溶性アク
    リル系共重合体100質量部に対して、親水性モンモリ
    ロン石群鉱物を0.5〜30質量部の組成割合で含有さ
    せたことを特徴とする請求項1に記載の化粧料用バイン
    ダー。
  5. 【請求項5】(メタ)アクリル酸と、その他のビニル系
    単量体を有機溶剤中で重合させて得たアルカリ可溶性ア
    クリル系共重合体の有機溶剤溶液に、アルカリ物質と親
    水性モンモリロン石群鉱物を分散又は溶解させた水を加
    えたのち、有機溶剤を留出させることを特徴とする化粧
    料用バインダーの製法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧料
    用バインダーを含有することを特徴とする化粧料。
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