JP2003170668A - 熱転写記録媒体及び印刷物 - Google Patents

熱転写記録媒体及び印刷物

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JP2003170668A
JP2003170668A JP2001376039A JP2001376039A JP2003170668A JP 2003170668 A JP2003170668 A JP 2003170668A JP 2001376039 A JP2001376039 A JP 2001376039A JP 2001376039 A JP2001376039 A JP 2001376039A JP 2003170668 A JP2003170668 A JP 2003170668A
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plasticizer
thermal transfer
heat
receiving layer
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JP2001376039A
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Junichi Washitsuka
純一 鷲塚
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】昇華型または溶融型熱転写記録方法において印
画特性が良好であり、かつ塩化ビニル等の可塑剤を含む
樹脂と重ねた状態で保存しても、この樹脂との融着及び
画像の劣化が発生することがなく長期間安定して保存す
ることができる印刷物を得る。 【解決手段】印刷物10の表面に支持体と、該支持体上
に形成されたポリビニルアセタール樹脂を含む耐可塑剤
樹脂層2と、耐可塑剤樹脂層上に形成された熱接着可能
な昇華性または熱溶融性インク受像層3とを具備する熱
転写記録媒体に画像4を形成した後、この画像を紙また
はプラスチック等の基材5上に熱接着する。形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に設けら
れた受像層を有し、溶融型熱転写インクまたは昇華型熱
転写インクにより画像を形成し得、その後、紙またはプ
ラスチック等の基材表面に熱接着し得る熱転写記録媒
体、及びこの熱転写記録媒体を用いて得られる印刷物に
関する。
【0002】
【従来の技術】免許証、従業員証、会員証、及びクレジ
ットカードなどの個人認証用の顔画像が入った画像表示
体に顔画像を記録する方法としては、昇華型熱転写記録
方法が主流となっている。
【0003】この昇華型熱転写記録方法は、支持シート
上に昇華性(あるいは熱移行性)染料を含むインクを熱
転写可能にコーティングしてなる昇華型インク転写リボ
ンと、昇華性染料を受容できる熱可塑性樹脂からなる受
像層を有する被記録媒体とを重ね合わせ、サーマルヘッ
ドなどにより、画像データに基づいて熱転写リボンを選
択的に加熱し、被記録媒体に、所望の画像を昇華型熱転
写記録するものである。この方式によれば、階調性豊か
なカラー画像が手軽に記録できることは広く一般的に知
られている。しかし、昇華型熱転写記録方法では、熱可
塑性樹脂層の表面近傍に画像が形成されることから画像
に傷が付き易く、また、染料が再昇華して画像濃度が経
時的に低下し易く、さらに紫外線により染料が分解され
て画像の色調が変化する等、カードの耐久性に関連する
課題があった。
【0004】一方、溶融型熱転写記録方法は、支持シー
ト上に、着色顔料あるいは染料を樹脂やワックスなどの
バインダーに分散させた熱溶融性インクをコーティング
してなる熱溶融性インク転写リボンと、この熱溶融性イ
ンク転写リボンを受容できる熱可塑性樹脂からなる受像
層を有する被記録媒体とを重ね合わせ、サーマルヘッド
などにより、画像データに基づいて熱転写リボンを選択
的に加熱し、被記録媒体にバインダーを含む熱溶融性イ
ンクを転写し、所望の画像を記録するものである。この
方式によれば、着色材料として一般的に耐光性の良いと
言われる無機及び有機顔料を選択して使用でき、またバ
インダーに用いる樹脂やワックス等を工夫することによ
り、傷が付きにくく、耐溶剤性に優れた画像を提供する
ことができる。また、蛍光顔料や磁性体等の機能性材料
をインクに混入することにより、セキュリティ性が高い
特殊インクとすることが容易にできる。受像層は、バイ
ンダーに対する接着性を有している被記録媒体であれば
何でも良く、幅広い被記録媒体を選択することができる
等、昇華型熱転写方法に対して利点がある。
【0005】また、フィルム基材上に設けた透明な転写
型受像層上に上記昇華型熱転写記録方法または溶融型熱
転写記録方法により画像を形成し、画像を付与したい最
終記録媒体に画像を記録した転写型受像層を熱転写する
方式が提案されている。この方式によれば、転写型受像
層自体が転写後には表面保護膜となるので、表面の機械
的強度が高く、さらに樹脂層表面の平滑度を向上させ、
インク層との親和性が良くなるように調整すれば、溶融
型熱転写方式においても、階調性豊かな画像を形成する
ことができる。
【0006】しかしながら、上記方法の転写型受像層を
形成した印刷物に、例えば透明樹脂カバー等に使用され
るような塩化ビニル樹脂等の可塑剤を含有したフィルム
を接触させて長期間保管すると、この可塑剤が転写型受
像層に移行し、塩化ビニル樹脂等と融着し、剥離すると
転写型受像層が最終記録媒体から剥がれてしまったり、
昇華型インク画像を記録したものでは、昇華型染料が拡
散しやすい状態となり、画像の輪郭がぼやけたり、色が
褪せたりするといった不具合が発生していた。
【0007】即ち、従来の方法で作成した転写型受像層
では、可塑剤を含有する樹脂フィルムを重ねた状態で長
期間保存することができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、昇華
型熱転写記録方法または溶融型熱転写記録方法による印
画特性が良好であり、かつ可塑剤を含有する樹脂と重ね
た状態で保存しても、この樹脂との融着及び画像の劣化
が発生することがなく、長期間安定して保存し得る印刷
物を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、支持
体と、該支持体上に形成されたポリビニルアセタール樹
脂を主に含む耐可塑剤樹脂層と、該耐可塑剤樹脂層上に
形成された熱接着可能な熱溶融性インク受像層とを具備
することを特徴とする熱転写記録媒体を提供する。
【0010】本発明は、第2に、支持体と、該支持体上
に形成されたポリビニルアセタール樹脂を主に含む耐可
塑剤樹脂層と、該耐可塑剤樹脂層上に形成され、熱接着
可能な昇華性インク受像層とを具備することを特徴とす
る熱転写記録媒体を提供する。
【0011】本発明は、第3に、ポリビニルアセタール
樹脂を主に含む耐可塑剤樹脂層と、該耐可塑剤樹脂層上
に積層された熱接着可能な熱溶融性インク受像層と、該
熱溶融性インク受像層上に受像された熱溶融性インク画
像と、該熱溶融性インク画像を介して該熱溶融性インク
受像層と熱接着された基材とを具備することを特徴とす
る印刷物を提供する。
【0012】本発明は、第4に、ポリビニルアセタール
樹脂を主に含む耐可塑剤樹脂層と、該耐可塑剤樹脂層上
に積層された熱接着可能な昇華性インク受像層と、該熱
溶融性インク受像層上に受像された昇華性インク画像
と、該昇華性インク画像を介して該昇華性インク受像層
と熱接着された基材とを具備する印刷物を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の熱転写記録媒体は、支持
体上に、耐可塑剤樹脂層及び熱接着可能な熱溶融性イン
ク及び/または昇華性インクを受容し得る受像層を順に
積層した構成を有し、耐可塑剤樹脂層はポリビニルアセ
タール樹脂を主に含むことを特徴とする。
【0014】本発明の印刷物は、上記熱転写記録媒体の
受像層上に溶融性型または昇華性型熱転写記録を行った
後、この受像層を基材上に当接し、耐可塑剤樹脂層と共
に熱転写して、支持体を剥離除去して得られる印刷物で
あって、耐可塑剤樹脂層と、耐可塑剤樹脂層上に積層さ
れた熱接着可能な熱溶融性インク及び/または昇華性イ
ンクを受容し得る受像層と、受像層上に熱溶融性インク
及び/または昇華性インクにより形成された画像と、こ
の画像を介して受像層と熱接着された基材と含み、この
耐可塑剤樹脂層はポリビニルアセタール樹脂を主に含む
ことを特徴とする。
【0015】本発明の熱転写記録媒体を用いて印刷物を
形成すると、画像及び受像層は基材と耐可塑剤樹脂層と
の間に介在し、耐可塑剤樹脂層が印刷物表面に露出され
た状態となり、この画像及び受像層の保護層として機能
する。本発明によれば、この耐可塑剤樹脂層がポリビニ
ルアセタール樹脂を主に含むことにより、塩化ビニル樹
脂等の可塑剤との融着及び移行を生じることなく、印刷
物を長期間十分に保存することができる。
【0016】以下、図面を参照し、本発明をより詳細に
説明する。
【0017】図1は、本発明に係る熱転写記録媒体の一
例の構成を表す断面図を示す。
【0018】図示するように、この熱転写記録媒体は、
例えばポリエチレンテレフタレートからなるシート状の
支持体1と、この支持体1上に設けられたポリビニルア
セタール樹脂からなる耐可塑剤樹脂層2と、耐可塑剤樹
脂層2上に設けられた例えばポリエステル樹脂とシリコ
ーン樹脂の混合物からなる昇華性インクを受容し得る樹
脂等からなる受像層3とを有する。
【0019】また、図2は、図1に示す熱転写記録媒体
上に、昇華性インクを用いて昇華型熱転写記録により画
像を形成する様子を表す図を示す。
【0020】まず、インクリボン支持体6とその上に形
成された昇華性インク層7とを有するインクリボン8を
用意し、図示するように、その昇華性インク層7を昇華
性インク受像層3上に適用し、支持体6側から例えばサ
ーマルヘッド9により、画像信号に従って熱転写記録を
行うことにより、その後、受像層3に昇華性インク画像
4を形成することができる。画像形成後、インクリボン
8は昇華性インク受像層3表面から除去される。
【0021】図3は、熱溶融性インク画像を有する熱転
写記録媒体を用いて形成された印刷物の一例の構成を表
す図を示す。
【0022】図示するように、この印刷物10は、例え
ばポリエチレンテレフタレート製の基材5上に、画像4
が受容され、これを介して熱接着された受像層3、及び
ポリビニルアセタール樹脂からなる耐可塑剤樹脂層2が
積層された構成を有する。
【0023】このような印刷物10は、上記図3に示す
熱転写記録媒体の受像層3を基材5上に配置し、加熱加
圧することにより、受像層3と基材5を熱接着させ、そ
の後、支持体1を耐可塑剤樹脂層2から剥離除去するこ
とにより、図示するような印刷物10が得られる。
【0024】図4は、図1に示す熱転写記録媒体と同様
の熱転写記録媒体上に、熱溶融性インクを用いて熱溶融
型熱転写記録により画像が形成された様子を表す図を示
す。
【0025】この熱転写記録媒体は、支持体1上に、ポ
リビニルアセタール樹脂からなる耐可塑剤樹脂層2と、
例えば熱溶融性インク層を受容し得る受像層13とを有
し、さらに、受像層13上に、図示しない熱溶融性イン
クリボンとサーマルヘッドを用いて熱転写記録された熱
溶融性インク画像14が形成されている。
【0026】また、図5は、熱溶融性インク画像を有す
る熱転写記録媒体を用いて形成された印刷物の一例の構
成を表す図を示す。
【0027】この印刷物20は、昇華性インクを受容し
得る受像層3の代わりに熱溶融性インク層を受容し得る
受像層13、昇華性インク画像4の代わりに熱溶融性イ
ンク画像14を設けた以外は、図3に示す印刷物10と
同様の構成を有する。また、同様に熱転写記録媒体の熱
溶融性インク受像層13を基材5上に配置し、加熱加圧
することにより、熱溶融性インク受像層13と基材5を
熱接着させ、その後、支持体1を耐可塑剤樹脂層2から
剥離除去することにより、図示するような印刷物20が
得られる。
【0028】耐可塑剤樹脂層は、可塑剤を遮断する性能
だけでなく、支持体との接着力が適度に調節されている
ことが望ましい。接着力が過度に大きいと、熱接着後、
支持体を剥離しにくくなり、無理に力を掛けると、基材
上に、耐可塑剤樹脂層と受像層が一緒に剥がれて、基材
側に残すことができなくなる傾向がある。また、接着力
が過度に小さいと、熱接着された領域以外の不所望な領
域内の耐可塑剤樹脂層と受像層も、基材上に転写されて
しまう傾向がある。
【0029】このような適度な接着力を有する樹脂とし
て本発明ではポリビニルアセタール樹脂が使用される。
【0030】好適なポリビニルアセタール樹脂として
は、例えば積水化学(株)製 商品名エスレックKS−
1、エスレックKS−5、エスレックKX−1、エスレ
ックKW−1等があげられる。
【0031】また、耐可塑剤樹脂層には、ポリビニルア
セタール樹脂の他、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
粘着付与剤等を少量添加することができる。
【0032】例えばポリエステル樹脂を添加することに
より、基材への接着力を大きくすることができることが
でき、添加量で剥離力を調節することができる。また、
エポキシ樹脂を添加することにより、基材への接着力を
小さくすることができる。
【0033】また、耐可塑剤樹脂層は、単独でも、例え
ば紫外線吸収層、耐溶剤層等と組み合わせても適用し得
る。例えば紫外線吸収層と組み合わせて使用することに
より、紫外線による記録画像の退色を少なくすることが
できる。また、耐溶剤層と組み合わせて使用することに
より、有機溶剤による破壊から保護することができる。
【0034】受像層に用いられる樹脂としては、昇華型
熱転写インクの染料受容性及び/または溶融型熱転写と
の接着性に優れており、且つ紙またはプラスチック等の
基材との接着力にも優れているものが好ましい。
【0035】これらの条件を満たす樹脂としては、酢酸
ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノ
キシ樹脂、及びこれらの各樹脂の混合物等があげられ
る。
【0036】酢酸ビニル樹脂としては、具体的には、電
気化学工業(株)商品名サクノールSN−04、サクノ
ールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノー
ルSN−09A、サクノールSN−09T、サクノール
SN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN
−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、
クラリアントポリマー(株)製モビニールDC、ダイセ
ル化成品(株)製セビアンA530、セビアンA70
0、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA
712、及びセビアンA800等があげられる。
【0037】エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂として
は、具体的には、三井、デュポン、ポリケミカル(株)
製 商品名 エバフレックス45X、エバフレックス4
0、エバフレックス150、エバフレックス210、エ
バフレックス220、エバフレックス250、エバフレ
ックス260、エバフレックス310、エバフレックス
360、エバフレックス410、エバフレックス42
0、エバフレックス450、エバフレックス460、エ
バフレックス550、エバフレックス560、クラリア
ントポリマー(株)製モビニール081F、住友化学工
業(株)製エバテートD3022、D3012、D40
32、CV8030、ヒロダイン工業(株)製ヒロダイ
ン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン
1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン430
9、コニシ(株)製ボンドCZ250、ボンドCV31
05等があげられる。
【0038】アクリル樹脂としては、具体的には、ダイ
セル化成品(株)製 商品名 しセビアンA4500
0、セビアンA45610、セビアンA46777、セ
ビアンA4635、三菱レイヨン(株)製ダイヤナール
BR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールB
R−85、ダイヤナールBR−87、ダイヤナールBR
−101、ダイヤナールBR−1002、ダイヤナール
BR−105、ダイヤナールBR−106、ダイヤナー
ルBR−50、ダイヤナールBR−52、ダイヤナール
BR−60、ダイヤナールBR−73、ダイヤナールB
R−75、ダイヤナールBR−77、ダイヤナールBR
−80、ダイヤナールBR−82、ダイヤナールBR−
83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−8
7、ダイヤナールBR−88、ダイヤナールBR−9
5、ダイヤナールBR−100、ダイヤナールBR−1
08、ダイヤナールBR−113等があげられる。
【0039】ポリエステル樹脂としては、具体的には、
東洋紡績(株)製バイロン200、バイロン220、バ
イロン240、バイロン245、バイロン280、バイ
ロン296、バイロン530、バイロン560、バイロ
ン600、バイロン290、バイロナールMD110
0、バイロナールMD1200、バイロナールMD12
45、バイロナールMD1400、バイロナールGX−
W27、ユニチカ(株)製エリーテルUE−3300、
エリーテルUE−3320、エリーテルUE−335
0、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−33
80、エリーテルUE−3600、エリーテルUE−9
600、エリーテルUE−3690等をあげることがで
きる。
【0040】ポリウレタン樹脂としては、具体的には、
ダイセル化成品(株)製Solucote1051、S
olucote1051−1、Solucote105
4−1、Solucote1059等をあげることがで
きる。
【0041】フェノキシ樹脂としては、具体的には、ユ
ニオンカーバイド製PKHH、PKHJ、PKHW−3
5、PKHW−35R、PXKS−6994、PXKS
−7000、東都化成(株)製YP−50、YP−50
S、YP−40ASM40、YP−50EK35、YP
B−40AM40等をあげることができる。
【0042】耐可塑剤樹脂層及び受像特性に優れた受像
層は、各々、上述の樹脂を含む塗布液を作成し、グラビ
アコート、リバースコート、ダイコート、ワイヤーバー
コート、ホットメルトコート等の方法により、塗布し、
乾燥することにより形成することができる。
【0043】
【実施例】実施例1及び2 支持体として、厚さが25μmの透明ポリエステルフィ
ルム(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、商品型
番:ダイアフォイルS100)を用意した。この透明ポ
リエステルフィルムの片面に、下記組成の耐可塑剤樹脂
層塗布液をグラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚み
が1μmになるように塗布した。その後、120℃で2
分間、加熱、及び乾燥して、耐可塑剤樹脂層を形成し
た。
【0044】耐可塑剤樹脂層塗布液組成 メチルエチルケトン 92重量部 水 4重量部 ポリビニルアセタール樹脂 4重量部 なお、ポリビニルアセタール樹脂として積水化学(株)
製エスレックKS−1を使用したものを実施例1、積水
化学(株)製エスレックKX−1を使用したものを実施
例2とした。
【0045】次に、得られた耐可塑剤樹脂層の上に、下
記組成の受像層塗布液をグラビアコーターを用いて、乾
燥後の塗膜厚みが6μmになるように塗布した。得られ
た塗布膜を120℃で2分間、加熱、乾燥し、受像層を
形成し、熱転写記録媒体を得た。
【0046】耐可塑剤樹脂層塗布液組成 メチルエチルケトン 40重量部 トルエン 40重量部 東洋紡積(株)製バイロン240 20重量部 得られた熱転写記録媒体の受像層上に、熱溶融型インク
リボンを用いて、300dpiのサーマルヘッドで、カ
ラー画像を記録した。さらに、カラー画像が形成された
受容層上に、東レ社製カード基材を当接し、ローラー温
度180度、ローラー回転速度1m/分に調整したフジ
プラ(株)製ラミネーターLPD2306Cityで加
熱加圧することにより熱接着し、その後支持体を剥離除
去することにより、IDカードを得た。
【0047】得られたIDカードについて、各々画点の
再現性と塩化ビニルのシートとの融着性を下記のように
試験、評価した。
【0048】画点の再現性試験 画点の再現性は、得られたIDカードのカラー画像の画
点の形状を25倍の拡大鏡を用いて目視観察した。その
結果、画点形状のばらつきが小さいものを○、画点形状
のばらつきが大きいものを×と評価した。
【0049】塩化ビニルとの融着性試験 塩化ビニルとの融着性は、得られたIDカードに三菱化
学MKV(株)製塩ビシート アルトロン・オールシー
ズン#3300を重ね、15g/cm2の荷重をかけ、
75℃に調整された恒温槽内で24時間保存した後、塩
ビシートとの融着具合を観察した。
【0050】その結果、塩ビシートとIDが融着したも
のを○、融着しなかったものを×と評価した。
【0051】画点の再現性試験は、実施例1及び2共良
好であった。
【0052】また、塩化ビニルとの融着は全く起こら
ず、融着性に全く問題なかった。
【0053】以上の評価結果を下記表1に示す。
【0054】比較例1ないし4 耐可塑剤樹脂層塗布液の代わりに、下記組成の樹脂層塗
布液を使用する以外は、実施例1と同様にして、乾燥後
の塗膜厚みが1μmになるような樹脂層を形成した。
【0055】樹脂層塗布液組成 メチルエチルケトン 48重量部 トルエン 48重量部 表1に記載の各種樹脂 4重量部 次に、得られた樹脂層上に実施例1と同様にして、受像
層を形成し、熱転写記録媒体を得た。
【0056】得られた熱転写記録媒体を用いて、実施例
1と同様にしてIDカードを得た。
【0057】得られたIDカードについて、実施例1と
同様にして試験、評価を行った。
【0058】その結果を下記表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】上記表1から明らかなように、本願発明に
係るポリビニルアセタール樹脂を含む耐可塑剤樹脂層を
形成した熱転写記録媒体を用いて熱溶融型熱転写記録を
行うと、画点再現性が良好であり、塩化ビニルとの融着
も発生しないことが分かった。しかしながら、比較例1
ないし4のように、ポリビニルアセタール樹脂を含む耐
可塑剤樹脂層の代わりに他の樹脂層を形成すると、塩化
ビニルとの融着が発生し、長期保存が不可能であること
が分かった。
【0061】実施例3及び4 実施例1と同様にして透明ポリエステルフィルム上に耐
可塑剤樹脂層を形成した。得られた耐可塑剤樹脂層の上
に、東洋紡積(株)製バイロン240の代わりに、バイ
ロン200を使用する以外は、実施例1と同様にして受
像層を形成し、熱転写記録媒体を得た。
【0062】熱溶融性インクリボンの代わりに昇華性イ
ンクリボンを用いる以外は実施例1と同様にして、得ら
れた熱転写記録媒体に、カラー画像を形成し、IDカー
ドを得た。
【0063】得られたIDカードについて、実施例1と
同様の塩化ビニルの融着性試験を行ったところ、融着は
全く起こらなかった。
【0064】また、昇華性インクによる画像について、
その染料拡散試験を下記のように行った。
【0065】昇華性インクの染料拡散試験 昇華性インクの染料拡散は、得られたIDカードのカラ
ー画像の染料の拡散具合を25倍の拡大鏡を用いて目視
観察した。その結果、画像が試験前と変わらないものを
○、染料が拡散し滲んで見えたものを×と評価した。
【0066】比較例5ないし8 耐可塑剤樹脂層塗布液の代わりに、各々、上記比較例1
ないし4と同様の樹脂層塗布液を使用する以外は、実施
例3と同様にして熱転写記録媒体を得た。
【0067】得られた熱転写記録媒体を用いて、実施例
1と同様にしてIDカードを得た。
【0068】得られたIDカードについて、実施例3と
同様にして試験、評価を行った。
【0069】その結果を下記表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】上記表2から明らかなように、本願発明に
係るポリビニルアセタール樹脂を含む耐可塑剤樹脂層を
形成した熱転写記録媒体を用いて昇華型熱転写記録を行
うと、染料の拡散が発生せず、塩化ビニルとの融着も発
生しないことが分かった。しかしながら、比較例5ない
し8のように、ポリビニルアセタール樹脂を含む耐可塑
剤樹脂層の代わりに他の樹脂層を形成すると、塩化ビニ
ルとの融着及び染料の拡散が発生し、長期保存が不可能
であることが分かった。
【0072】
【発明の効果】本発明の熱転写記録媒体を用いることに
より、塩化ビニル等の可塑剤を含有する樹脂と重ねて保
存しても、樹脂との融着及び画像の劣化が発生せず、長
期間安定して保存可能な印刷物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱転写記録媒体の一例の構成を表
す断面図
【図2】本発明に係る印刷物の一例の製造工程を表す断
面図
【図3】本発明に係る印刷物の一例の構成を表す断面図
【図4】本発明に係る印刷物の他の一例の製造工程を表
す断面図
【図5】本発明に係る印刷物の他の一例の構成を表す断
面図
【符号の説明】
1…支持体、2…耐可塑剤樹脂層、3,13…受像層、
4,14…画像、5…基材、6…インクリボン支持体、
7…昇華性インク層、8…インクリボン、9…サーマル
ヘッド、10…印刷物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、該支持体上に形成されたポリ
    ビニルアセタール樹脂を主に含む耐可塑剤樹脂層と、該
    耐可塑剤樹脂層上に形成された熱接着可能な熱溶融性イ
    ンク受像層とを具備することを特徴とする熱転写記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 支持体と、該支持体上に形成されたポリ
    ビニルアセタール樹脂を主に含む耐可塑剤樹脂層と、該
    耐可塑剤樹脂層上に形成され、熱接着可能な昇華性イン
    ク受像層とを具備することを特徴とする熱転写記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアセタール樹脂を主に含む耐
    可塑剤樹脂層と、該耐可塑剤樹脂層上に積層された熱接
    着可能な熱溶融性インク受像層と、該熱溶融性インク受
    像層上に受像された熱溶融性インク画像と、該熱溶融性
    インク画像を介して該熱溶融性インク受像層と熱接着さ
    れた基材とを具備することを特徴とする印刷物。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアセタール樹脂を主に含む耐
    可塑剤樹脂層と、該耐可塑剤樹脂層上に積層された熱接
    着可能な昇華性インク受像層と、該熱溶融性インク受像
    層上に受像された昇華性インク画像と、該昇華性インク
    画像を介して該昇華性インク受像層と熱接着された基材
    とを具備する印刷物。
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