JP2003168606A - 微粒子配列体とその製造方法及びこれを用いたデバイス - Google Patents

微粒子配列体とその製造方法及びこれを用いたデバイス

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JP2003168606A JP2002011023A JP2002011023A JP2003168606A JP 2003168606 A JP2003168606 A JP 2003168606A JP 2002011023 A JP2002011023 A JP 2002011023A JP 2002011023 A JP2002011023 A JP 2002011023A JP 2003168606 A JP2003168606 A JP 2003168606A
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康博 川分
Norihisa Mino
規央 美濃
Kiyoyuki Morita
清之 森田
Shigeo Yoshii
重雄 吉井
Mutsuaki Murakami
睦明 村上
Osamu Kusumoto
修 楠本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ナノメータスケールの微粒子(30)を所定の位置
に配列することにより、磁性粒子に応用した場合は高記
録密度を可能にする磁気記録媒体が得られ、高密度磁気
記録再生装置を実現することが可能となる。 【解決手段】基板(32)上に微粒子(30)を固定した配列体
であって、前記微粒子(20)の表面には前記微粒子の表面
と結合した有機コーティング膜(31)が形成され、前記基
板(32)表面には前記基板表面と結合した有機コーティン
グ膜(33)が形成され、前記微粒子表面の有機コーティン
グ膜(31)と前記基板表面の有機コーティング膜(33)との
間で結合(34)が形成され、前記基板上に前記微粒子が固
定配列されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、微粒子表面に有機
コーティング膜を形成させた上で基板表面上に微粒子か
らなる微粒子配列体とその製造方法及びこれを用いたデ
バイスに関するものである。また、工業的な応用例とし
て磁性微粒子を基板上に整列して配列し、高密度磁気記
録再生に対応した磁気記録媒体、磁気抵抗効果素子、微
粒子を利用した半導体素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微粒子を基板表面に形成させる方法は従
来からあった。従来の代表的な形成技術は溶液に分散さ
せた微粒子溶液に基板を浸漬させる方法、基板表面に前
記微粒子を滴下し、バーコートする方法、同じく前記微
粒子溶液を基板表面に滴下した後に回転塗布して表面に
塗布する方法などがある。
【0003】また、数年前から微粒子表面に有機薄膜を
形成する方法が開発されている。特開平1(1989)-309902
号公報にはクロロシラン系化合物などを用いた有機材料
で微粒子の表面を覆う方法が示され、基板表面に微粒子
からなる膜を形成する方法が示されている。また、最
近、科学雑誌サイエンス(Science、2000年3月17日号)に
も微粒子表面に単分子膜様の膜を形成し、基板表面に形
成させたとの報文がある。この方法は、従来の薄膜型磁
気記録媒体の結晶粒径制御の限界をうち破り、微粒子の
大きさによって磁区制御をしようとする試みとして注目
を集めている。
【0004】また、特開平2(1990)-9196号公報では微粒
子のパターン形成方法が開示されている。
【0005】また、微粒子を利用したトンネル磁気抵抗
効果素子も提案されている(Science,vol.290,2000年11
月10日号1131頁)。
【0006】また、半導体素子の分野では、高速動作可
能な不揮発メモリとして浮遊ゲートとしてナノ微粒子を
用いるドットメモリ素子に対する期待が高まっている
(例えば、S.Tiwariら、Applied Physics Letter 68
巻1377頁1996年)。ドットメモリ素子において
は数nm以下の金属または半導体微粒子が電荷保持に用
いられる。
【0007】しかし、従来の代表的な形成技術である溶
液に分散させた微粒子溶液に基板を浸漬させる方法、基
板表面に前記微粒子を滴下し、バーコートする方法、同
じく前記微粒子溶液を基板表面に滴下した後に回転塗布
して表面に塗布する方法のいずれの方法も微粒子径の単
位で微粒子の膜厚を制御することができないものであ
り、微粒子径が小さくなればなるほど基板表面の微粒子
の膜厚分布は大きくなるものである。
【0008】また、前記特開平1(1989)-309902号公報は
微粒子表面を単分子膜で覆う基本特許として価値あるも
のであるが、基板表面に微粒子を固定する方法が開示さ
れておらず、実用面、製造面また耐久性で問題があると
推測される。
【0009】また、報文(Science、2000年3月17日号)に
よると微粒子からなる膜の厚みを制御する方法が確立さ
れておらず、また前記特許と同様に基板表面に微粒子を
置いただけで、基板と微粒子との密着性に問題があり、
実用面、製造面また耐久性で大きな問題があると推測さ
れる。そこでこのような方法で磁気記録媒体を作成した
場合、現実に用いられているHDDドライブの広さ(少
なくとも約1平方インチ以上)全面に一様な厚みに微粒
子を塗布することは困難であった。
【0010】また、従来の方法では一種類の微粒子によ
る形成だけであった。しかし、機能性デバイスを実現す
るためには一種類の微粒子だけでなく、複数の種類の微
粒子が必要となる場合がある。従来の技術ではそのよう
な方法の開示はなく、想定もしていなかった。
【0011】また、前記特開平2(1990)-9196号公報は微
粒子のパターンを形成する方法としては一手法が示され
ており価値あるものであるが、上記特許及び報文と同じ
ように微粒子と基板との結合が開示されておらず、実用
面、製造面また耐久性で問題があると推測される。
【0012】微粒子を用いた磁気抵抗効果素子を形成す
る場合にも均一な大きさの微粒子の層数を制御して分散
させることが重要である。
【0013】微粒子を用いた半導体素子に応用する場合
には、粒径のそろった超微粒子を、トンネル絶縁層上に
高密度かつ均一に形成する技術が不可欠である。ところ
が従来、このことは困難であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、微粒子を基板表面に効率よく固定
して、その後の加工を正確に行うことができる微粒子配
列体とその製造方法及びこれを用いたデバイスを提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の微粒子配列体は、基板上に微粒子を配列さ
せた構造体であって、前記微粒子の表面には前記微粒子
の表面と結合した有機コーティング膜が形成され、前記
基板表面には前記基板表面と結合した有機コーティング
膜が形成され、前記微粒子表面の有機コーティング膜と
前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合して、
前記基板上に前記微粒子が固定配列されていることを特
徴とする。
【0016】次に本発明の微粒子配列体の製造方法は、
基板上に微粒子配列体を製造する方法であって、個々の
前記微粒子表面に有機コーティング膜を形成し、前記基
板表面に有機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面
の有機コーティング膜と前記基板表面の有機コーティン
グ膜とを接触させ、双方の有機コーティング膜の間で結
合を形成させることを特徴とする。
【0017】次に本発明の磁気記録媒体の製造方法は、
基板上に磁気記録媒体を製造する方法であって、磁性微
粒子表面に有機コーティング膜を形成し、前記基板表面
に有機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面の有機
コーティング膜と前記基板表面の有機コーティング膜と
を接触させ、双方の有機コーティング膜の間で結合を形
成させ、前記磁性微粒子を熱処理して前記磁性微粒子の
保磁力を増大させることを特徴とする。
【0018】次に本発明の別の磁気記録媒体の製造方法
は、非磁性基板上に直接または下地層を介して表面に有
機コーティング膜を形成した微粒子を塗布する第1の工
程と、前記微粒子を磁界中で前記微粒子のキュリー温度
以上の温度で熱処理する第2の工程を含むことを特徴と
する。
【0019】次に本発明の別の磁気記録媒体の製造方法
は、基板上に磁気記録媒体を製造する方法であって、基
板上に、気相急冷法により軟磁性薄膜層を形成し、磁性
微粒子表面に有機コーティング膜を形成し、前記基板表
面に有機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面の有
機コーティング膜と前記基板表面の有機コーティング膜
とを接触させ、双方の有機コーティング膜の間で結合を
形成させることを特徴とする。
【0020】次に本発明の磁気抵抗効果素子は、基板表
面に前記基板表面と結合した有機コーティング膜を形成
し、微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有機コ
ーティング膜を形成し、前記微粒子表面の有機コーティ
ング膜と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結
合して、前記微粒子が固定配列されている微粒子配列体
を形成し、前記微粒子に電流を流す少なくとも一対の電
極を形成し、外部からの信号磁界によって電極間の電気
抵抗を変化させることを特徴とする。
【0021】次に本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、基
板表面に前記基板表面と結合した有機コーティング膜を
形成し、微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有
機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面の有機コー
ティング膜と前記基板表面の有機コーティング膜との間
で結合して、前記微粒子が固定配列されている微粒子配
列体を形成し、前記微粒子に電流を流す少なくとも一対
の電極を形成し、外部からの信号磁界によって電極間の
電気抵抗を変化させる磁気抵抗効果素子の外側に、さら
に前記信号磁界以外の磁界を前記磁気抵抗効果素子に侵
入するのを防ぐためのシールドを備えたことを特徴とす
る。
【0022】次に本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、基
板表面に前記基板表面と結合した有機コーティング膜を
形成し、微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有
機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面の有機コー
ティング膜と前記基板表面の有機コーティング膜との間
で結合して、前記微粒子が固定配列されている微粒子配
列体を形成し、前記微粒子に電流を流す少なくとも一対
の電極を形成し、外部からの信号磁界によって電極間の
電気抵抗を変化させる磁気抵抗効果素子の外側に、さら
に前記信号磁界を前記磁気抵抗効果素子に導くためのヨ
ークを備えたことを特徴とする。
【0023】次に本発明の半導体素子は、半導体基板上
に設けられたトンネル障壁層として機能する障壁層と、
前記障壁層の表面に前記障壁層と結合した有機コーティ
ング膜を形成し、微粒子の表面に前記微粒子の表面と結
合した有機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面の
有機コーティング膜と障壁層表面の有機コーティング膜
との間で結合して、前記微粒子が固定配列されている微
粒子配列体を形成し、前記障壁層および前記微粒子層上
に設けられた電気的絶縁体層を備えたことを特徴とす
る。
【0024】次に本発明の半導体メモリ素子は、絶縁ゲ
ート半導体(MIS)型トランジスタ構造を有する半導
体メモリ素子において、前記MIS型トランジスタ構造
のゲート絶縁膜と半導体基板の間に、半導体基板上に設
けられたトンネル障壁層として機能する障壁層と、前記
障壁層の表面に、前記基板表面と結合した有機コーティ
ング膜を形成し、微粒子の表面に前記微粒子の表面と結
合した有機コーティング膜を形成し、前記微粒子表面の
有機コーティング膜と前記基板表面の有機コーティング
膜との間で結合して、前記微粒子が固定配列されている
微粒子配列体を形成したことを特徴とする。
【0025】次に本発明の微粒子の結晶配向性制御方法
は、不規則合金からなる微粒子を規則化させる工程にお
いて、キュリー温度以上の温度で磁界を印加することに
より結晶配向性を制御することを特徴とする。
【0026】次に本発明の微粒子の配列方法は、表面に
有機コーティング膜を形成した微粒子を、前記基板表面
に形成された凹凸パターンの凹部内に配列することを特
徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】微粒子表面に形成した有機コーテ
ィング膜と基板表面の有機コーティング膜間の結合は共
有結合、イオン結合、配位結合、分子間力のなかから形
成される。そのため微粒子と基板とは固定され、従来の
技術で課題であった実用面、製造面及び耐久性の問題が
解決できる。さらに、必要に応じて微粒子同士間での結
合も行われるので、このときも実用面、製造面及び耐久
性の問題も解決される。
【0028】また、有機コーティング膜が単分子膜であ
る場合は、微粒子の間隔を微細に制御することが可能と
なる。
【0029】また、単分子膜をセルフアセンブル膜(自
己組織膜)で形成すると、微粒子の材料に応じた有機コ
ーティング膜形成が可能となる。ここで、セルフアセン
ブル膜(自己組織膜)とは、分子末端にチオール基、ク
ロロシラン基、配位結合基、イソシアネート基、または
アルコキシシラン基等の官能基を有し、基材表面または
微粒子表面と共有結合により化学的に固定できる膜をい
う。このようなセルフアセンブル膜は、構成する分子と
基材または微粒子との間に共有結合が形成されるので、
実用面、製造面及び耐久性の問題が解決される。
【0030】また、微粒子を構成する材質が金属、金属
酸化物、両性元素、両性元素酸化物、樹脂またはこれら
の複数の複合体もしくは化合物であると、多様な機能性
能の要求に応じた基板と結合した微粒子からなる構造物
の形成が可能となる。両性元素、両性元素酸化物及び樹
脂の具体的物質名は次の基板と同様なものが使用でき
る。
【0031】また、基板を構成する材質が金属、金属酸
化物、両性元素(例えばアルミニウム、錫、鉛、クロ
ム、亜鉛、珪素など)、両性元素酸化物(酸化アルミニウ
ム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化珪素など)、樹脂(ポリエ
ステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、フッ素樹脂、ポリ
イミド樹脂、エポキシ樹脂など)またはこれらの複数材
料の複合体(炭化珪素繊維複合樹脂、炭素繊維分散樹
脂、ガラスフィラー分散樹脂など)であると、多様な機
能性能の要求に応じた基板と結合した微粒子配列体の形
成が可能となる。
【0032】本発明において好適には磁性微粒子を用い
る。磁性微粒子とは、磁性元素を含む微粒子をいう。磁
性元素とは、周期律表の3d遷移金属または希土類元素
であり、例えばFe,Co,Ni等が特に好ましい。
【0033】エネルギー線は紫外線、遠紫外線、X線、
ガンマ線で使用可能であるので、有機コーティング膜を
構成する多様な官能基を使用することが可能となる。
【0034】また、エネルギー線としてプラズマを使う
ことにより容易に化学反応基を発生させることもでき、
有機コーティング膜を構成する多様な官能基を使用する
ことが可能となる。
【0035】前記微粒子に形成した単分子膜と、基板に
形成した単分子膜の結合の一例を図27−28に示した
が、下記にも示す。 (1) アミノ基と−ClCO基反応系 (2) 水酸基と−ROSi基反応系 (3) ベンジル基とアミノ基反応系 (4) ベンジル基とフェニル基反応系 (5) アルデヒド基とアミノ基反応系 (6) フェニル基とアルキル基反応系 (7) フェニル基と−ClCO基反応系 (8) ベンジル基とベンゾアルデヒド基反応系 (9) イソシアネート基とアミノ基反応系 (10) イソシアネート基と水酸基反応系 (11) エポキシ基とアミノ基反応系 (12) カルボキシル基と水酸基反応系 (13) 不飽和結合基とハロゲン基反応系 (14) カルボキシル基とアミノ基反応系 図27−28において、R1,R2はそれぞれ炭素数1以
上30以下のアルキル鎖を主とする基、ただし、R1
よびR2には基板または微粒子と結合可能な官能基(ク
ロロシラン基、チオール基、イソシアネート基、アルコ
キシシラン基、配位結合を形成する基)がある。また、
当該官能基に不飽和結合、環状基(ベンゼン環、ヘテロ
環、シクロ環、単環式炭化水素基、多環式炭化水素基な
ど)、化学合成上必要な結合基(エステル結合基、エー
テル結合基、イオウを含む結合基、チッソを含む結合基
など)を含む場合がある。R1およびR2は同一の基であ
っても別々の基であってもよい。
【0036】磁気記録方式は、大きく分けて垂直磁気記
録方式および面内磁気記録方式がある。垂直磁気記録方
式とは、膜面垂直方向に媒体の磁化を記録する方式であ
り、面内記録方式とは膜面内ヘッド摺動方向に磁化を記
録する方式である。現在、通常面内磁気記録方式が用い
られているが、将来的には、垂直磁気記録方式の方が高
密度記録に適していると考えられている。本発明の磁気
記録媒体は、垂直磁気記録媒体、面内磁気記録媒体のい
ずれの場合にも用いることができる。
【0037】本発明の磁気記録媒体の断面図の一例を図
19A−Bに示す。図19Aは、垂直記録に用いる媒体
の例であり、図19Bは面内記録に用いる例である。図
19Aの磁気記録媒体は、非磁性基板204上に直接又
は下地層を介して、軟磁性薄膜層203が形成され、更
にその上に、直接または適当な下地層を介して磁性微粒
子201からなる磁気記録層202が形成されている。
磁気記録層202は、例えば3nm以上50nm以下の
平均粒子直径の磁性微粒子201と磁性微粒子201を
覆う被覆205で形成されている。被覆205は、磁性
微粒子201を一定の間隔で配置するのに役立つ。被覆
205の材料は本発明で示す有機コーティング膜であ
る。磁性微粒子201の材料としては、一軸結晶磁気異
方性定数Kuの大きなFePt,CoPt,FePd,MnAl,Co,Co-Pt,Sm-
Co,Fe-Nd-B等の材料がよいが、特にKuが大きく、耐食性
等の実用性の両方の観点からはFePt,CoPtのL10層の規
則合金が優れている。なお、高密度記録に適した磁性材
料については、たとえば、IEEE Transaction on Magnet
ics, vol.36, No.1, 2000年、第10頁〜にWellerらの
解説がある。
【0038】磁性微粒子201の大きさとしては、高密
度記録の観点からは、なるべく小さいのが望ましい。し
かしながら、熱揺らぎの観点からはなるべく大きいもの
がよい。そして、前記したように、Kuが大きい材料ほ
ど粒子の大きさが小さくても、熱揺らぎに対してより磁
化が安定である。具体的に磁性微粒子の大きさとして
は、少なくとも3nm以上、望ましくは4nm以上の大
きさがよく、上限は50nm以下、望ましくは10nm
以下、より望ましくは8nm以下である。
【0039】また、微粒子層の層数であるが、図19A
−Bに示すように1層だけ均一に配列されるのが最も望
ましいが、均一に配列されていれば、2層、あるいは3
層といった複数層微粒子が累積して配列しているものも
利用できる。
【0040】軟磁性薄膜層203の材料としては、低磁
歪で、結晶磁気異方性の小さな材料が優れている。結晶
質のもの、非晶質のもの、いずれも本発明では使用可能
である。具体的には、Ni-Fe,Co-Nb-Zr,Fe-Ta-C,Co-Ta-Z
r,Fe-Al-Si等の金属材料あるいはフェライト等の酸化物
の材料が適用可能である。軟磁性薄膜層203の膜厚と
しては、軟磁性膜の飽和を防ぐ観点からある程度の膜厚
は必要で、少なくとも100nm以上、望ましくは30
0nm以上の膜厚が望ましい。また、上限としては、生
産性の観点、表面平滑性の点などから1μm以下とする
のがよい。
【0041】基板204としては、アルミ基板、ガラス
基板、シリコン基板等の非磁性材料が用いられる。
【0042】次に図19Aに示す本発明の磁気記録媒体
の製造方法について説明する。まず、平坦な非磁性基板
204上に、直接、又は下地層を介して軟磁性薄膜層2
03を形成する。軟磁性薄膜層203の形成方法は、液
相法(メッキ法)、気相急冷法などの方法がある。この
中では気相急冷法がよい。気相急冷法としては、CVD
法、スパッタリング法、真空蒸着法等があるが、この中
では、スパッタリング法が特に有効である。また、超高
密度記録においては、媒体の平滑性が重要であるため、
作製された軟磁性薄膜の表面をイオンビーム、クラスタ
ーイオンビーム等で処理して、平滑性を向上させるのも
有効である。
【0043】このようにして形成した軟磁性薄膜層上
に、更に、本発明の微粒子からなる構造物の形成方法に
従って有機コーティング膜を形成する。
【0044】さらに、磁気記録層202の上に保護層2
06を形成する。保護層206としては、例えば固体保
護層としてダイヤモンド状カーボン膜(DLC膜)等を
用い、更に必要に応じて液体潤滑剤を塗布する。
【0045】保護層206形成後または形成前に、より
望ましくは、高温、磁界中で磁気記録媒体を熱処理す
る。特にFePt、CoPt等の系においては、熱処理
によって、規則化させることによって、保磁力を生じ
る。熱処理時の温度は500℃以上望ましくは550℃
以上が好ましい。また、温度が高すぎると保磁力が大き
くなりすぎる、軟磁性膜の特性が劣化する等の問題が生
じることがあるので、高くても700℃以下、望ましく
は、650℃以下である。熱処理するときには、膜面垂
直方向に少なくとも5kOe以上、望ましくは10kO
e以上の磁界を加える。磁界が15kOeを越えると磁
界印加装置が大きくなりすぎるので、必要に応じて15
kOe以下、望ましくは12kOe以下の磁界にとどめ
るべきである。この熱処理中の磁界によって、微粒子に
特定の方向に磁気異方性を持たせることが可能となる。
また、本発明の場合、磁性微粒子の下に、軟磁性下地膜
が形成され、この軟磁性膜が外部からの強磁界により膜
面垂直方向に磁化され、磁化された軟磁性膜により強い
磁界が磁性微粒子に及ぼされるので、磁性微粒子がより
強い垂直磁気異方性を持ちやすくなる。また、前記した
ように比較的厚い軟磁性薄膜層203を用いれば、磁性
微粒子201に垂直磁気異方性を付与するのにも有効で
ある。なお、軟磁性薄膜層に異方性を付与するために、
熱処理後に更に低温かつ低磁界で熱処理を行って軟磁性
膜の異方性を再度つけ直すのも良い。
【0046】図19Bは面内記録媒体として、本発明の
磁気記録媒体を用いる場合の構成例である。面内記録媒
体の場合は、垂直磁気記録媒体の場合と異なり、軟磁性
下地膜は必要でない。
【0047】また本発明の磁気抵抗効果素子の一例は、
図24に示すように、基板上に一様に分散した磁性微粒
子401上にさらに電極402を備えたものである。微
粒子401は有機コーティング膜によって被覆されてお
り、微粒子間の間隔は適当に保持されている。この素子
において、2つの電極間に適当な電圧を加えると、導電
性のある微粒子の島を介して被覆をトンネルした電流が
流れる。この電流は、磁性体の磁化の方向によって変化
するので、いわゆる磁気抵抗効果が発現する。微粒子の
大きさとその分散状態、積層している個数等が一定でな
いとトンネル抵抗や磁気抵抗変化率がばらつくので、安
定した特性の素子を作成することができない。本発明の
方法で微粒子の基板上への分散を行えば、微粒子層の膜
厚を制御しながら、その分散を制御することができるの
で、良好な特性の磁気抵抗効果素子を作成可能である。
【0048】また、本発明の磁気抵抗効果素子を用い
て、磁気ヘッドを構成することが可能である。図25に
本発明の磁気ヘッドの例としてシールド型磁気ヘッドの
例を示す。シールド型ヘッドは、磁気抵抗効果素子41
1が直接媒体からフラックスを拾う形になっており、感
度が高いが、磁気抵抗素子が表面に露出している分、耐
摩耗性はヨーク型ヘッドには劣っている。磁気抵抗効果
素子411は、下部シールド410と共通シールド41
3の間に絶縁層を介して挟まれている。412は磁気抵
抗素子部に電流を流すためのリード(電極)である。共
通シールド413より下の部分は再生ヘッド、上の部分
は記録ヘッド部である。414は記録ヘッドの上部磁極
であり、下部磁極は再生ヘッドの上部シールドである共
通シールド部413が兼ねている。415は記録ヘッド
に磁界を発生させるためのコイルであり、416は記録
コア幅である。従って、図25は記録部と再生部を兼ね
備えたいわゆるマージ型の薄膜ヘッドである。
【0049】次に、図26は本発明のヨーク型MRヘッ
ドの斜視図である。このヨーク型ヘッドにおいては、下
部ヨークを兼ねる基板420上に磁気ギャップ422が
形成され、磁気ギャップ422の表面の一部に帯状に磁
気抵抗効果素子421が形成されている。この磁気抵抗
効果素子421の両端には、電極(リード)425が接
続されている。リード425により、磁気抵抗効果素子
にはセンス電流が流される。このセンス電流によって磁
気抵抗効果素子の抵抗変化が信号電圧変化として取り出
される。
【0050】一対のリード425の間において、磁気抵
抗効果素子421の上面には絶縁層(図示せず)を介し
て、上部フロントヨーク423および上部バックヨーク
424が形成されている。上部ヨーク423と上部バッ
クヨーク424とは、磁気抵抗効果素子上において所定
の間隔を保持しながら互いに対向するように、磁気ギャ
ップ422から磁気抵抗効果素子421上にかけて形成
されている。上部フロントヨーク423および上部バッ
クヨーク424は、記録媒体から流入する信号磁束を効
率よく磁気抵抗効果素子421に導くための磁路を形成
している。なお図26は図25と異なり再生ヘッド部だ
けを示している。従って実際の磁気ヘッドにおいては、
図26に更に記録ヘッド部もあわせて形成するか、別に
記録用のヘッドを用いる。
【0051】基板420は酸化物磁性体から形成するこ
とが好ましい。基板材料としては、ニッケル亜鉛(Ni
Zn)フェライト、マンガン亜鉛(MnZn)フェライ
トが好適である。磁気ギャップ422としては、二酸化
珪素(SiO2)、アルミナ(Al23)、窒化アルミ
ニウム(AlN)などからなる非磁性体膜が好ましい。
上部フロントヨーク423および上部バックヨーク42
4としては、ニッケル鉄(NiFe)、コバルト(C
o)系アモルファス、センダスト(FeAlSi)など
の軟磁性膜が好適である。また軟磁性膜と非磁性膜を積
層したものも有効である。リード425は金(Au)、
銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)
などの金属またはこれらの合金またはこれらの積層体を
用いて製造することが好ましい。
【0052】以上は磁気抵抗効果素子を磁気ヘッドに用
いる場合について説明したが、磁気抵抗効果素子は、ス
ピントランジスターや磁気メモリ(MRAM、Magnetic
Random Access Memory)にも応用可能である。
【0053】本発明の磁気記録再生装置に用いる記録ヘ
ッドとしてはリング型ヘッド、単磁極型ヘッドなどがあ
る。面内記録の場合はリング型ヘッドが、垂直記録の場
合は単磁極型ヘッドが優れている。
【0054】再生ヘッド(磁気ヘッドの再生部)として
は、現在磁気抵抗変化を利用したMRヘッド(Magnetor
esistive head)が盛んに用いられている。中でも巨大
磁気抵抗効果(Giant Magnetoresistance、GMR)を用
いたGMRヘッド(スピンバルブヘッドとも呼ばれてい
る)が主流となりつつある。しかしこれも限界に近づき
つつあり、100Gbit/in2を超える記録密度に
おいてはトンネル効果を利用したTMR(Tunneling Mag
netoresistance)ヘッドや、膜面に垂直に電流を流すG
MR効果を利用したCPP−GMR(Current Perpendic
uler to the Plane)ヘッドが利用される可能性が高い。
なお、前記した本発明の磁気抵抗効果素子を用いた磁気
ヘッドは、TMRヘッドの一例である。
【0055】図20A−Bは、本実施の形態に係る磁気
記録媒体を用いた磁気記録再生装置110の平面図およ
び側面図である。
【0056】ハードディスク装置110は、本実施の形
態で説明した磁気記録媒体(この場合は磁気ディスク)
116と、ディスクを駆動するディスク駆動モータ11
2とを備える。単磁極ヘッドのような記録部と、再生部
を備える磁気ヘッドは、スライダ120にとりつけら
れ、スライダを支持するヘッド支持機構130と、ヘッ
ド支持機構130を介して磁気ヘッドをトラッキングす
るアクチュエータ114を備え、ヘッド支持機構130
は、アーム122とサスペンション124とを備える。
【0057】ディスク駆動モータ112は、ディスク1
16を所定の速度で回転駆動する。アクチュエータ11
4は、磁気ヘッドがディスク116の所定のデータトラ
ックにアクセスできるように、磁気ヘッドを保持するス
ライダ120をディスク116の表面を横切って半径方
向に移動させる。アクチュエータ114は、代表的には
直線式または回転式のボイスコイルモータである。ま
た、最近は更に磁気ヘッドの位置決め精度を上げるため
に、たとえばサスペンションも駆動させるような2段ア
クチュエータも開発されている。本発明はこれらの装置
も適用できる。
【0058】磁気ヘッドを保持するスライダ120は、
例えば空気ベアリングスライダである。この場合には、
スライダ120は、磁気記録再生装置110の起動・停
止動作時にはディスク116の表面と接触する。このと
き、ディスクとスライダの間で摩擦が生じるのを防ぐた
め、停止時にスライダをディスク上外に待避されるいわ
ゆるロード・アンロード機構も実用化されている。磁気
記録再生装置110の情報記録再生動作時には、スライ
ダ120は回転するディスク116とスライダ120と
の間で形成される空気ベアリングによりディスク116
の表面上に維持される。スライダ120に保持された磁
気ヘッドは、ディスク116に情報を記録再生する。
【0059】また、半導体素子を作成する場合には、基
板としてはSiより構成されることが望ましい。Si基
板上には高品質の絶縁膜であるSiO2膜を容易に形成
できるほか、高度に微細化した半導体プロセスを用いる
ことが可能になる。さらに化合物半導体にも適用でき
る。
【0060】また、半導体素子を作成するときの微粒子
としては、金属または半導体の微粒子が適している。
【0061】また、微粒子が金、白金あるいは銀により
構成されることにより、容易に高度に粒径を制御したコ
ロイド溶液を作成することができ、粒径のそろった微粒
子の形成が可能になる。
【0062】また、微粒子が合金により構成されること
より、粒径のそろった微粒子の形成が容易になる。この
好ましい例としては、FePt,CoPt等の合金があ
る。
【0063】また、微粒子が白金、タングステン、ニッ
ケル、鉄、コバルト、チタンまたはこれらの合金により
構成されることにより、半導体素子のプロセス時の微粒
子構成元素の半導体中への拡散を抑制することができ好
ましい。
【0064】また、微粒子がシリコン、SiC,GaA
s,ZnSe,ZnS,ZnTe、CdSe,CdS,
CdTeにより構成されることにより、半導体素子中に
半導体量子ドットとしての機能を有する微粒子を形成す
ることができる利点がある。またこれらの半導体材料の
混晶組成を有する半導体材料を用いることで、広い範囲
で禁制体幅を制御した微粒子を形成することができる。
【0065】また微粒子の大きさが0.5nm以上10
nm以下の直径の微粒子を用いることにより、量子ドッ
ト機能あるいはクーロンブロッケイド機能を高めること
ができ望ましい。
【0066】図29は、本発明の磁気記録媒体の断面図
の一例である。本発明の磁気記録媒体は、非磁性基板5
04上に直接又は下地層を介して、軟磁性薄膜層503
が形成され、更にその上に、磁性微粒子1からなる磁気
記録層502が形成されている。磁気記録層502は、
3nm以上50nm以下の直径の磁性微粒子1と磁性微
粒子1を覆う被覆505から成り立っている。被覆50
5は、磁性微粒子501を一定の間隔で配置するのに役
立つ。被覆505の材料は非磁性であれば何でも良い。
例えばダイヤモンド状カーボンである。磁性微粒子50
1の材料としては、一軸結晶磁気異方性定数Kuの大きな
FePt,CoPt,FePd,MnAl,Co,Co-Pt,Sm-Co,Fe-Nd-B等の材料
がよいが、特にKuが大きく、耐食性等の実用性の両方の
観点からはFePt, CoPtのL10層の規則合金が優れてい
る。なお、高密度記録に適した磁性材料については、た
とえば、IEEE Transaction on Magnetics, vol.36, No.
1,2000年、第10頁〜にWellerらの解説がある。
【0067】磁性微粒子501の大きさとしては、高密
度記録の観点からは、なるべく小さいのが望ましい。し
かしながら、熱揺らぎの観点からはなるべく大きいもの
がよい。そして、前述したように、Kuが大きい材料ほ
ど粒子の大きさが小さくても、熱揺らぎに対してより磁
化が安定である。具体的に磁性微粒子の大きさとして
は、少なくとも3nm以上、望ましくは4nm以上の大
きさがよく、上限は50nm以下、望ましくは10nm
以下、より望ましくは8nm以下がよい。
【0068】また、微粒子層の層数であるが、図29に
示すように1層だけ均一に配列されるのが最も望ましい
が、均一に配列されていれば、2層、あるいは3層とい
った複数層微粒子が配列しているものも利用できる。
【0069】軟磁性薄膜層503の材料としては、低磁
歪で、結晶磁気異方性の小さな材料が優れている。結晶
質のもの、非晶質のもの、いずれも本発明では使用可能
である。具体的には、Ni−Fe、Co-Nb-Zr, Fe-Ta-C,
Co-Ta-Zr, Fe-Al-Si等の金属材料あるいはフェライト
等の酸化物の材料が適用可能である。軟磁性薄膜層50
3の膜厚としては、軟磁性膜の飽和を防ぐ観点からある
程度の膜厚は必要で、少なくとも100nm以上、望ま
しくは300nm以上の膜厚が望ましい。また、上限と
しては、生産性の観点、表面平滑性の点などから1μm
以下とするのがよい。
【0070】基板504としては、アルミ基板、ガラス
基板等の非磁性材料が用いられる。
【0071】次に本発明の磁気記録媒体の製造方法につ
いて説明する。
【0072】まず、図30に示す磁気記録媒体を製造す
る第1の方法について説明する。平坦な非磁性基板50
4上に、直接、又は下地層を介して軟磁性薄膜層503
を形成する。軟磁性薄膜層503の形成方法は、液相法
(メッキ法)、気相急冷法などの方法がある。
【0073】この中では気相急冷法がよい。気相急冷法
としては、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法等
があるが、この中では、スパッタリング法が特に有効で
ある。
【0074】また、超高密度記録においては、媒体の平
滑性が重要であるため、作製された軟磁性薄膜の表面を
イオンビーム、クラスターイオンビーム等で処理して、
平滑性を向上させるのも有効である。
【0075】このようにして形成した軟磁性薄膜層上
に、更に、微粒子表面に有機コーティング膜を形成した
微粒子を塗布する。有機コーティング膜が単分子膜また
は単分子膜を出発材料とした重合膜であるので、微粒子
の間隔が制御することが可能となる。また、単分子膜が
自己組織化膜で、チオール基、クロロシラン基、配位結
合基、イソシアート基、アルコキシラン基等の化学反応
基を有する分子から形成されるので、微粒子の素材に応
じた有機コーティング膜形成が可能となる。
【0076】微粒子に有機コーティング膜を施す方法と
しては、たとえば、乾燥雰囲気で非水系不活性溶媒とし
てヘキサン100mLに末端官能基としてフェニル基を
有するクロロシラン化合物を加えて0.01mol/Lの
ヘキサン溶液を作成し、その後、その溶液に磁性微粒子
1を100mg加え、よく攪拌する。半時間後に当該乾
燥雰囲気で上記ヘキサン溶媒及び未反応のクロロシラン
化合物と磁性微粒子を分離することにより磁性微粒子表
面上にクロロシラン化合物からなる単分子膜が形成され
る。
【0077】また、エネルギー線を有機コーティング膜
に照射することにより、照射された有機コーティング膜
に化学反応基を発生させる方法も有効である。
【0078】また、エネルギー線が紫外線、遠紫外線、
X線、ガンマ線で使用可能であるので、有機コーティン
グ膜を構成する多様な官能基を使用することが可能とな
る。
【0079】また、エネルギー線としてプラズマを使う
ことにより容易に化学反応基を発生させることもでき、
本方式によっても有機コーティング膜を構成する多様な
官能基を使用することが可能となる。
【0080】通常は、磁気記録層502の上に更に保護
層を形成する。保護層としては、固体保護層としてダイ
ヤモンド状カーボン膜(DLC膜)等を用い、更に液体
潤滑剤を塗布する場合が多い。
【0081】また、次に、本発明の微粒子の結晶配向性
制御方法について説明する。
【0082】規則層L10構造を有する化合物として
は、FePd,FePt,CoPt,MnAl等の材料がある。このうちFeP
d,FePt,CoPt等の合金系においては、ほぼ1対1の組成
では、室温で規則層が安定層であり、不規則層は準安定
層である。一般に、磁気異方性、保磁力などの磁気特性
は、結晶構造に敏感であり、規則層か不規則層かによっ
ても磁気特性に影響する。そして、一般には、規則層の
方が磁気異方性が大きく、キュリー温度が高いことが多
い。しかし、本発明の実施例に示すような、化学合成法
や、薄膜合成法、あるいはバルクでも高温から急冷して
作成した場合には不規則層が形成される場合が多い。そ
こで、熱処理(焼き鈍し)によって、不規則層から規則
層を得ることが可能であるが、本発明者らは、この熱処
理を特別の方法で行うことにより、規則化の配向性を制
御することができ、結局磁気異方性の方向を制御できる
ことを見いだした。
【0083】従来、バルク結晶においては、L10規則
層を有するFePd合金で、強磁界を印加しながらキュ
リー温度以上に加熱して熱処理すると、磁界印加方向に
磁気異方性を揃えることができることが知られていた
(田中克志、まてりあ、2001年、第40巻、第6
号、564頁−567頁)。本発明者らは、FePt,CoPt,
FePtの微粒子試料について、キュリー温度以上の温度
で、磁界中で熱処理することによって、磁気異方性が制
御できることを見いだした。しかも、このときに印加す
る磁界は、バルクの場合と異なり、バルクの場合よりず
っと低い磁界でも、有効であることが分かった。この理
由は、通常、バルク結晶においては、不規則→規則変態
によって生ずる歪みが、特定のバリアントの成長を阻害
するが、3〜50nmといった大きさの微粒子において
は、歪みが簡単に緩和されるためと考えられる。
【0084】表1には、L10規則層を有する合金の、
規則化温度と、規則層のキュリー温度(強磁性体が磁気
秩序を失う温度)を示す(Klemmerら、Scripta Metallu
gicaet materialia, vol.33, Nos.10/11, pp1793-1805,
1995他)。
【0085】なお、これらの特性は、実際には組成(規
則合金の組成はほぼ1:1であるが、これから多少のず
れがあっても同じ結晶構造を示す。)によって多少変動
するので、表1の数値は目安である。
【0086】
【表1】
【0087】微粒子を規則化させるときの最適の温度
は、ほぼキュリー温度(Tc)以上の温度がよい。より
望ましくはTc+10℃以上がより適当である。また上
限としては、Tc+200℃まで、望ましくはTc+1
00℃以下より望ましくはキュリー温度Tc+50℃以
下とするのがよい。
【0088】また、印加する磁界としては、1kOe以
上、望ましくは5kOe以上、より望ましくは10kO
e以上が望ましい。あまり磁界が高いと設備上実施困難
となるので20kOe以下、望ましくは15kOe以下
とするのがよい。
【0089】本発明の磁気記録媒体の製造方法におい
て、熱処理工程においては、上記微粒子の結晶配向性制
御方法と同様にして、キュリー温度以上の温度で磁界中
で熱処理するのが望ましい。
【0090】また、膜面に垂直方向に磁界を印加するこ
とにより、膜面垂直方向に磁気異方性を有する媒体の作
成が可能になる。
【0091】また、本発明の第2または第5の磁気記録
媒体の製造方法の場合、磁性微粒子1の下に、軟磁性下
地膜が形成され、この軟磁性膜が、外部からの強磁界に
より膜面垂直方向に磁化され、磁化された軟磁性膜によ
り強い磁界が磁性微粒子1に及ぼされるので、より弱い
磁界で磁性微粒子がより強い垂直磁気異方性を持ちやす
くなる。また、前述したように比較的厚い軟磁性薄膜層
3を用いれば、磁性微粒子1に垂直磁気異方性を付与す
るのにも有効である。なお、軟磁性薄膜層に適当な異方
性を付与するために、熱処理後に更に低温かつ低磁界で
熱処理を行って軟磁性膜の異方性を再度つけ直すのも良
い。
【0092】本発明の磁気記録媒体に記録する磁気ヘッ
ドは、図32に示すような単磁極ヘッドを用いるのが望
ましい。単磁極ヘッド520は、コイル522に電流5
10を流すことにより、軟磁性体からなる磁極521か
ら磁界(磁束)511が発生する。単磁極ヘッド520
から発生する磁界は、従来のリングヘッドと異なり、磁
気記録層502において、磁界の膜面垂直方向の成分が
強く、本発明の磁気記録媒体には適している。このと
き、磁気記録層が垂直磁気異方性を有すれば、より効果
的に磁気記録再生を行うことができる。また、磁束51
1は、磁極521からでて、磁気記録層502を通り、
軟磁性薄膜層503を流れることになる。
【0093】単磁極ヘッドは開磁路構造のため、これを
改善するために、図33に示すようなリターンヨーク5
23を設けたタイプの単磁極ヘッドも提案されている。
この場合、リターンヨーク523の断面積は磁極521
に比べて広く磁束密度は小さくなるので、リターンヨー
クが記録層の磁化を書き換える可能性は小さい。リター
ンヨークを用いた単磁極ヘッドを用いることにより、よ
り有効に本発明の磁気記録媒体に磁気記録できるように
なる。
【0094】再生ヘッド(磁気ヘッドの再生部)として
は、現在磁気抵抗変化を利用したMRヘッド(Magnetor
esistive head)が盛んに用いられている。中でも巨大磁
気抵抗効果(Giant Magnetoresistance、GMR)を用い
たGMRヘッド(スピンバルブヘッドとも呼ばれてい
る)が主流となりつつある。しかしこれも限界に近づき
つつあり、100Gbit/in2を超える記録密度に
おいてはトンネル効果を利用したTMR(Tunneling Mag
netoresistance)ヘッドや、膜面に垂直に電流を流すG
MR効果を利用したCPP−GMR(Current Perpendic
uler to the Plane)ヘッドが利用される可能性が高い。
【0095】本発明では、通常のリソグラフィー手法を
用いて、基板に凹凸を形成する。凹凸が形成された基板
上に、有機コーティング膜を付着した微粒子を塗布す
る。このとき、特に、凹部(形成された凹凸の溝の部
分)の状態を模式的に図34A−Bに示す。図34Aは
基板を上から見た図であり、I−I線で切った側面図が
図34Bである。リソグラフィーで形成される溝の幅は
せいぜい数10nm、通常100nm以上であり、ここ
で想定している微粒子(1〜50nm)に比べて十分大
きいため、もっと多数の微粒子が1個の溝に収容され
る。また、有機コーティング膜602の役割は、微粒子
601に付着して、微粒子同士の間隔を一定に保った
り、基板と微粒子の距離を一定に保つ役割がある。この
有機コーティング膜の作用を溝の側面に対しても利用す
れば、微粒子が図34A−Bに示すようなある大きさの
溝に収容された場合、適当な条件を選べば、微粒子が側
面から一定間隔に並ぶようになる。つまり、溝の側面に
沿って微粒子を配列することが可能となる。
【0096】ここで用いられる微粒子の大きさは、1n
m〜50nm程度の大きさである。より望ましくは3n
mから10nm程度のものがよい。現在、リソグラフィ
ーの技術によって作成できる溝の大きさは前記したよう
に通常の方法では、100nm程度である。本発明の方
法は、中程度の微細加工をリソグラフィーを用いた方
法、更に詳細なナノメータースケールの微粒子の配列
を、微粒子の自己組織化で実現するものである。従っ
て、微粒子の粒径がほとんどリソグラフィーの線幅(凹
凸部の周期、溝の幅、長さに相当)と等しくなる状態で
も、本発明は有効であるが、本来の意味が無くなる。一
般的には凹凸の周期が微粒子の直径の5倍以上、より望
ましくは10倍以上で効果的である。逆に凹凸の周期が
微粒子の直径に対して大きすぎると、凹凸に沿った微粒
子の配列が困難となる。従って、凹凸の周期は微粒子の
直径の1000倍以下、望ましくは100倍以下、最も
望ましくは30倍以下とする。
【0097】形成される溝の深さとしては少なくとも微
粒子の直径の1/3以上の深さを有するものが望まし
い。これ以下の深さしかないと、溝にそって微粒子を配
列させる能力が低下する。より望ましくは微粒子の直径
以上の深さがよい。また、溝の深さの上限としては微粒
子を溝の中に配列させる都合上、微粒子の直径の10倍
以下、望ましくは5倍以下、用途によっては2倍以下と
する。たとえば、磁気記録媒体に用いる場合には、あま
り深いと、突部がヘッドの先端に衝突する等問題を発生
する確率が高くなるので、微粒子の直径以下程度に押さ
えるのが望ましい。
【0098】つまり、従来の微粒子の配列方法では、自
己組織化を利用しても、微粒子の配列方向を制御する事
は困難であったが、本発明の方法では、自己組織化の方
法にリソグラフィーの方法を組み合わせることにより、
これが可能になる。
【0099】リソグラフィー手法によって、凹凸を形成
する手法は、目的の形状を形成できるものであれば特に
限定されないが、一例を図36A−Dに示す。
【0100】図36Aでは、まず有機レジスト膜621
を基板620上に形成した後、形成したいパターンに従
って作成したマスクを用いて露光して、レジストの一部
を感光させる。これによってレジストの感光部または非
感光部を取り除くと図36Bのようなレジストパターン
が形成される。その後更に、例えば、Au膜622を所
定の膜厚蒸着し(図36C)、残存レジストパターンを
除去すると、Au膜よりなる突部が形成される(図36
D)。このようにして微細な凹部が形成できるので、こ
の中に図34A−Bに示すようにコーティング膜602
を有する微粒子601を配列する。
【0101】通常、このような基板の前処理、基板への
有機コーティング膜の形成は、凹部だけに形成されてい
てもよい。図36のような手法による凹凸の形成の場
合、突部はAu膜、凹部は元の基板材料であり、材料が
異なるので、凹部だけに選択的に反応する有機コーティ
ング膜の形成を行う等の処理により、微粒子を凹部だけ
に形成することができる。
【0102】一方、目的によっては凹凸部ともに同じ材
料で形成し、基板への有機コーティング膜の形成も、凹
凸部両方ともに形成することも可能である。この場合
は、凹部のみならず凸部にも微粒子が配列することにな
る。凸部における微粒子の配列は、凹部ほどではない
が、この場合にもある程度パターンの形状に沿ったもの
になる。この原因は今のところはっきりしていないが、
微粒子に付着した有機コーティング膜に対する相互作用
が凸部の端部と中央部では異なるためと考えられる。
【0103】凹凸部を同じ材料で構成するためには、た
とえば、図3の方法では基板上にレジストを塗布する前
にAu層を形成しておけば、凹部も凸部もAu層とする
ことができる。
【0104】微粒子としては、金属、半導体、金属酸化
物等がある。金属にはAu,Ag,Pt等の貴金属等や
その合金等、種種ある。
【0105】基板としては、平滑な表面性をもつもので
あれば、半導体、金属、ガラス基板等特に限定されな
い。具体的にはSi、GaAs、Al、アルティック基
板等種種のものが利用可能である。
【0106】この微粒子の作製方法を用いて、ハードデ
ィスク装置に用いる磁気記録媒体を製造する場合には、
リソグラフィーによるパターニング方法は、図35に示
すように、ディスク基板610の円周上に円周に沿っ
て、凹凸パターン611を形成するのがよい。この後
で、微粒子を基板上に分散させることにより、円周に沿
って微粒子を配列させることができる。なお、図35に
おいてはリソグラフィーによって形成された溝が3筋だ
け記載されているが、実際の磁気ディスクにおいては、
基板としては1インチ、1.8インチ,2.5インチ,3.5イン
チの直径の基板が用いられ、そこに前記のリソグラフィ
ーの限界を考慮して100nm以上の間隔で凹凸を形成
する。
【0107】以上のようにして作成した凹凸部に形成す
る磁気記録媒体の構成の一例を図29に示す。図29で
は、非磁性基板504上に直接又は下地層を介して、軟
磁性薄膜層503が形成され、更にその上に、磁性微粒
子501からなる磁気記録層502が形成されている。
磁気記録層502は、3nm以上50nm以下の直径の
磁性微粒子501と磁性微粒子501を覆う被覆502
から成り立っている。被覆502は、磁性微粒子501
を一定の間隔で配置するのに役立つ。被覆502は有機
コーティング膜である。磁性微粒子501の材料として
は、一軸結晶磁気異方性定数Kuの大きなFePt,C
oPt,FePd,MnAl,Co,Co−Pt,Sm
−Co,Fe−Nd−B等の材料がよいが、特にKuが
大きく、耐食性等の実用性の両方の観点からはFeP
t,CoPtのL10層の規則合金が優れている。磁性
微粒子501の大きさとしては、高密度記録の観点から
は、なるべく小さいのが望ましい。しかしながら、熱揺
らぎの観点からはなるべく大きいものがよい。そして、
前記したように、Kuが大きい材料ほど粒子の大きさが
小さくても、熱揺らぎに対してより磁化が安定である。
具体的に磁性微粒子の大きさとしては、少なくとも3n
m以上、望ましくは4nm以上の大きさがよく、上限は
50nm以下、望ましくは10nm以下、より望ましく
は8nm以下である。
【0108】また、微粒子層の層数は、1層だけ均一に
配列されるのが最も望ましいが、均一に配列されていれ
ば、2層、あるいは3層といった複数層微粒子が配列し
ているものも利用できる。
【0109】軟磁性薄膜層503は、低磁歪で、結晶磁
気異方性の小さな材料が優れている。結晶質のもの、非
晶質のもの、いずれも本発明では使用可能である。具体
的には、Ni−Fe、Co−Nb−Zr,Fe−Ta−
C,Co−Ta−Zr,Fe−Al−Si等の金属材料
あるいはフェライト等の酸化物の材料が適用可能であ
る。軟磁性薄膜層503の膜厚としては、軟磁性膜の飽
和を防ぐ観点からある程度の膜厚は必要で、少なくとも
100nm以上、望ましくは300nm以上の膜厚が望
ましい。また、上限としては、生産性の観点、表面平滑
性の点などから1μm以下とするのがよい。
【0110】基板504としては、アルミ基板、ガラス
基板等の非磁性材料が用いられる。
【0111】通常は、磁気記録層502の上に更に保護
層を形成する。保護層としては、固体保護層としてダイ
ヤモンド状カーボン膜(DLC膜)等を用い、更に液体
潤滑剤を塗布する場合が多い。
【0112】以上のようにして作製した磁気記録媒体
に、より望ましくは、高温で磁気記録媒体を熱処理す
る。特にFePt、CoPt等の系においては、熱処理
によって、規則化させることによって、保磁力を生じ
る。熱処理時の温度は500℃以上望ましくは550℃
以上である。また、温度が高すぎると保磁力が大きくな
りすぎる、軟磁性膜の特性が劣化する等の問題が生じる
ことがあるので、高くても700℃以下、望ましくは、
600℃以下とするのがよい。熱処理するときには、膜
面垂直方向に少なくとも5kOe以上、望ましくは10
kOe以上の磁界を加えるのが望ましい。磁界が15k
Oe以上であると磁界印加装置が大きくなりすぎるの
で、必要に応じて15kOe以下、望ましくは12kO
e以下の磁界にとどめるべきである。この熱処理中の磁
界によって、微粒子に特定の方向に磁気異方性を持たせ
ることが可能となる。また、本発明の場合、磁性微粒子
501の下に、軟磁性下地膜が形成され、この軟磁性膜
が、外部からの強磁界により膜面垂直方向に磁化され、
磁化された軟磁性膜により強い磁界が磁性微粒子501
に及ぼされるので、磁性微粒子がより強い垂直磁気異方
性を持ちやすくなる。また、前記したように比較的厚い
軟磁性薄膜層503を用いれば、磁性微粒子501に垂
直磁気異方性を付与するのにも有効である。なお、軟磁
性薄膜層に適当な異方性を付与するために、熱処理後に
更に低温かつ低磁界で熱処理を行って軟磁性膜の異方性
を再度つけ直すのも良い。
【0113】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について図面を
用いて説明する。
【0114】(実施例1)本実施例について図1A−
C、図2A−C及び図3A−Bを用いて説明する。
【0115】乾燥雰囲気下で、非水系不活性溶媒である
ヘキサン100mLに末端官能基としてフェニル基を有
するクロロシラン化合物(ベンジルトリクロロシラン(C
6H5-CH2-SiCl3))を加えて0.01mol/Lのヘキサン
溶液を作成した。次にその溶液に磁性微粒子(平均粒子
直径5nmのFe0.52Pt0.48(組成は原子比率))1を1
00mg加え、よく攪拌した。半時間後に当該乾燥雰囲
気で乾燥クロロホルムに浸漬して洗浄し、上記ヘキサン
溶媒及び未反応のクロロシラン化合物を分離した。この
操作により磁性微粒子1の表面上に存在する水酸基(−
OH)と前記クロロシラン化合物との間で次の化学式
(1)のような脱塩化水素反応がおこり、単分子膜2が
形成できた(図1A−C)。
【0116】 C6H5-CH2-SiCl3 + HO-微粒子 → C6H5-CH2-Si(-O-)3微粒子 (1) 図1Aは磁性微粒子1の断面図であり、図1Bは磁性微
粒子1の表面が単分子膜2で覆われている断面図であ
り、図1Cは図1BのAの部分拡大断面図である。
【0117】一方、シリコン基板3に対しても単分子膜
を形成した。まず、乾燥雰囲気下でヘキサデカンとクロ
ロホルムの容積比4対1の溶媒を作成し、当該溶媒10
0mLに末端官能基としてCH2Cl基を有するクロロ
シラン化合物(クロロメチルフェニルエチルトリクロロ
シラン(CH2Cl-C6H4-(CH2)2-SiCl3))を加えて0.01m
ol/Lのヘキサデカン/クロロホルム混合溶液を作成
した。乾燥雰囲気下でこの溶液20mLを採り、シリコ
ン基板3を上記溶液に浸漬し、緩やかに攪拌した。半時
間後に同じく乾燥雰囲気で上記混合溶液から上記基板を
取り出し、乾燥雰囲気で上記基板を乾燥クロロホルムに
浸漬して洗浄を行った。その後、上記基板3を取り出し
た。
【0118】この操作によりシリコン基板3の表面上に
存在する水酸基(−OH)と前記クロロシラン化合物と
の間で次の化学式(2)のような脱塩化水素反応がおこ
り、単分子膜4が形成できた(図2A−C)。
【0119】CH2Cl-C6H4-(CH2)2-SiCl3 + HO-基材 →
CH2Cl-C6H4-(CH2)2-Si(-O-)3基材(2) 図2Aはシリコン基板3の断面図であり、図2Bはシリ
コン基板3の表面が単分子膜4で覆われている断面図で
あり、図2Cは図2BのBの部分拡大断面図である。
【0120】次に、上記基板表面に上記磁性微粒子を保
持する操作を行った。上記単分子膜形成を終えた磁性微
粒子をクロロホルムに分散させた液を調整した。その濃
度は適宜でよく、本実施例の場合はクロロホルム50m
Lに対して100mgとした。上記基板を入れたマイク
ロ反応容器を油浴に置き、上記基板上にスポイトを用い
て上記クロロホルム溶液を数箇所滴下して、基板表面が
上記クロロホルム溶液で濡れた状態にした。さらに塩化
アルミニウムをごく少量加えて、攪拌子によりよく撹拌
した。次いで油浴の温度を上げて、120℃程度に設定
し、加熱した。基板上のクロロホルムはすぐに気化する
のでそれを抑えるためマイクロ反応容器に冷却管を取り
付けてクロロホルム溶液の減少を抑えた。1時間後、基
板上には磁性微粒子が残り、磁性微粒子と基板の双方の
表面に形成された単分子膜の官能基同士が化学反応(脱
塩化水素反応)した。この反応は基板表面に形成された
単分子膜の官能基と磁性微粒子表面に形成された単分子
膜表面の官能基に対してのみ行われ、磁性微粒子表面に
形成された単分子膜の官能基同士では反応が起きず、反
応後に基板をヘキサンで洗うことにより未反応の磁性微
粒子は基板から洗い落とした。基板上には脱塩化水素反
応が起きた磁性微粒子が化学結合5を含む分子2,4で
固定された(図3A)。
【0121】以上の操作により、基板3表面上に微粒子
配列体6が形成できた(図3B)。反応後は高解像度電
子顕微鏡によりシリコン基板上に微粒子からなる層が形
成されていることを確認した。またクロロホルム、アセ
トンの溶剤により微粒子の膜がシリコン基板から剥離し
ないことも上記の高解像度電子顕微鏡により確認した。
なお、後述する実施例の評価も上記と同様の手法にて実
施し、確認を行った。
【0122】次に、上記方法を用いて図19Aに示す磁
気記録媒体を形成した。基板204としてはシリコン基
板を用い、基板上に軟磁性薄膜層203として膜厚30
0nmのFe−Ta−C膜をスパッタ法で形成した。こ
の膜の飽和磁束密度Bsは約1.6T、保磁力Hcは0.
5Oe、透磁率μは1000である。次に、前記した単
分子膜を形成した磁性微粒子202として平均粒子直径
5nmのFe0.52Pt0.48(組成は原子比率)微粒子からな
る磁気記録層202を形成した。このとき、磁気記録層
202は直接、軟磁性層203の上に形成してもよい
が、単分子膜の付着性をさらに改善するために、適当な
下地層を形成した上に形成するのもよい。この場合の下
地層としては、SiO2等の膜が好適である。この下地
層の膜厚は少なくとも2nm程度は厚みがないと効果が
ないが、厚すぎると磁気特性に悪い影響を与えるので1
0nm以下より望ましくは5nm以下とするべきであ
る。また単分子膜は、形成後は磁性微粒子の間隔を好適
に制御する被覆層205としての役割を果たす。さら
に、磁気記録層202の上にカーボン系の保護膜206
を形成した。このような図19Aに示す構成の磁気記録
媒体のFePt微粒子の磁気特性を出すために600℃
で約1時間熱処理した。このようにして作成した本実施
例の磁気記録媒体の保磁力を測定したところ5kOeで
あり、高密度磁気記録媒体として好適な値を示した。ま
た、電子顕微鏡で観察すると、磁気記録層202は微粒
子201が基板表面上に均一な厚みと間隔を保持して分
散しており、高密度磁気記録に好適な磁気記録媒体が得
られた。
【0123】(実施例2)本実施例について図4A−
C、図5A−C及び図6A−Bを用いて説明する。
【0124】乾燥雰囲気下で、ブチルアルコール100
mLに水酸基を末端官能基に有するチオール化合物(4-
メルカプト-1-ブタノール(HS-(CH2)4-OH))を加えて
0.01mol/Lのブチルアルコール溶液を作成した。
次にその溶液に平均粒子直径5nmのPt微粒子10を
100mg加え、よく攪拌した。半時間後に当該乾燥雰
囲気で上記ブチルアルコールおよび未反応のチオール化
合物とPt微粒子を分離して、Pt微粒子表面上に上記
チオール化合物からなる単分子膜11を形成した(図4
A−C)。
【0125】図4AはPt微粒子10の断面図であり、
図4BはPt微粒子10の表面が単分子膜11で覆われ
ている断面図であり、図4Cは図4BのCの部分拡大断
面図である。
【0126】一方、耐熱性ガラス基板12に対しても単
分子膜形成処理を行った。乾燥雰囲気下でヘキサデカン
とクロロホルムの容積比4対1の溶媒を作成し、当該溶
媒100mLにエポキシ基を末端に有するクロロシラン
化合物(5,6-エポキシヘキシルトリクロロシラン(CH2OC
H-(CH2)4-SiCl3))を加えて0.01mol/Lのヘキサ
デカン/クロロホルム混合溶液を作成した。乾燥雰囲気
でこの溶液20mLを採り、上記基板12を上記溶液に
浸漬し、緩やかに攪拌した。半時間後に同じく乾燥雰囲
気で上記混合溶液から上記基板12を取り出し、乾燥雰
囲気で上記基板をクロロホルムに浸漬して洗浄を行っ
た。その後、基板を取り出した。基板表面上には上記ク
ロロシラン化合物からなる単分子膜13が形成された
(図5A−C)。
【0127】図5Aは基板12の断面図であり、図5B
は基板12の表面が単分子膜13で覆われている断面図
であり、図5Cは図5BのDの部分拡大断面図である。
【0128】次に、上記基板表面に上記貴金属微粒子を
保持する操作を行った。上記単分子膜形成を終えた貴金
属微粒子をブチルアルコールに分散させた液を調整し
た。その濃度は適宜でよく、本実施例の場合はヘキサン
50mLに対して100mgとした。上記基板をホット
プレート上に置き、上記基板上にスポイトを用いて上記
ブチルアルコール溶液を数箇所滴下して、基板表面が上
記ブチルアルコール溶液で濡れた状態にした。次いでホ
ットプレートの温度を上げて、150℃程度に設定し、
加熱した。基板上のブチルアルコールはすぐに気化し、
基板上には貴金属微粒子が残り、貴金属微粒子と基板の
双方の表面に形成された単分子膜の官能基同士の化学反
応が行われた。この反応は基板表面に形成された単分子
膜の官能基と貴金属微粒子表面に形成された単分子膜表
面の官能基に対してだけ行われ、貴金属微粒子表面に形
成された単分子膜の官能基同士では反応が起きず、反応
後に基板をブチルアルコールで洗うことにより未反応の
貴金属微粒子を基板から洗い落とすことができた。図6
Aには、基板上にエポキシ開環反応が起き、化学結合1
4を含む分子11,13で固定されている例を示す。
【0129】以上の操作により、基板12表面上に微粒
子配列体15が形成できた(図6B)。
【0130】(実施例3)本実施例について図7A−
C、図8A−C及び図9A−Bを用いて説明する。
【0131】エチルアルコールを溶媒にして末端にアミ
ノ基を有するメトキシシラン化合物(4-アミノブチルト
リメトキシシラン(NH2-(CH2)4-Si(OCH3)3)の0.01
モル溶液を作成した。この溶液50mLに磁性Co微粒
子20を10mgを加えて、緩やかに攪拌し、つぎに反
応促進のため1M塩化水素水を1mL加えてさらに攪拌
した。半時間後に固液分離を行って、平均粒子直径9n
mの磁性Co微粒子を取り出し、エチルアルコール10
0mL中に当該磁性Co微粒子約10mgを入れて、緩
やかに攪拌して洗浄した。その後、再び固液分離を行っ
て磁性微粒子を取り出した。次に当該磁性微粒子を12
0℃に設定した加熱装置に入れて、半時間静置した。こ
れらの操作によって磁性微粒子表面にメトキシシラン化
合物からなる単分子膜21が形成された(図7A−
C)。
【0132】図7Aは磁性微粒子20の断面図であり、
図7Bは磁性微粒子20の表面が単分子膜21で覆われ
ている断面図であり、図7Cは図7BのEの部分拡大断
面図である。
【0133】一方、シリコン基材22の表面にも同様の
処理を行い、単分子膜を形成した。エチルアルコールを
溶媒にして末端にカルボキシル基を官能基として有する
メトキシシラン化合物(10-カルボキシ-1-デカントリメ
トキシシラン(COOH-(CH2)10-Si(OCH3)3))の0.01モ
ル溶液を作成した。この溶液50mLをシャーレに採
り、その溶液に塩化水素水を1mL加えた後に、2cm
×3cmのシリコン基板22を浸漬し、約1時間静地し
た。次にシリコン基板を溶液から取り出し、エチルアル
コールで数度基板表面を洗った。基板表面に乾燥窒素ガ
スを当てて基板表面を乾燥し、その後、120℃に維持
したベーク装置に当該基板を入れて、半時間静地した。
これらの操作を経てシリコン基板表面にメトキシシラン
化合物からなる単分子膜23が形成された(図8A−
C)。
【0134】図8Aはシリコン基板22の断面図であ
り、図8Bは同基板22の表面が単分子膜23で覆われ
ている断面図であり、図8Cは図8BのFの部分拡大断
面図である。
【0135】次に、上記磁性微粒子約10mgをエチル
アルコール10mLに加えて上記単分子膜形成を終えた
磁性微粒子をエチルアルコールに分散させた液を調整し
た。その濃度は適宜でよい。上記基板をホットプレート
上に置き、上記基板上にスポイトを用いて上記エチルア
ルコール溶液を数箇所滴下して、基板表面が上記エチル
アルコール溶液で濡れた状態にした。次いでホットプレ
ートの温度を上げて、150℃程度に設定し、加熱し
た。基板上のエチルアルコールはすぐに気化し、基板上
には磁性微粒子が残り、磁性微粒子と基板の双方の表面
に形成された単分子膜の官能基同士の脱水反応が行われ
た。この反応は基板表面に形成された単分子膜の官能基
と磁性微粒子表面に形成された単分子膜表面の官能基に
対してだけ行われ、磁性微粒子表面に形成された単分子
膜の官能基同士では反応が起きず、反応後に基板をエチ
ルアルコールで洗うことにより未反応の磁性微粒子は基
板から洗い落とすことができ、基板上には反応が起きた
磁性微粒子が化学結合24で固定された。図9Aには、
基板上に脱水反応が起き、アミド結合(-NHCO-)24を含
む分子21,23で固定されている例を示す。
【0136】以上の操作により、基板22表面上に微粒
子配列体25が形成できた(図9B)。
【0137】(実施例4)本実施例について図10A−
Bを用いて説明する。
【0138】実施例2に示すように、水酸基を末端官能
基として有するチオール化合物からなる単分子膜31を
第1の磁性Co微粒子30(平均粒子直径9nm)の表
面上に形成し、上記第1の磁性微粒子を保持する基板3
2に対してもエポキシ基を末端官能基として有するクロ
ロシラン化合物からなる単分子膜33を形成し、その
後、上記基板表面に上記第1の磁性微粒子を保持する化
学結合反応の操作を行い、上記第1の磁性微粒子は基板
表面上で化学結合34を形成し、第1の微粒子配列体3
5を形成した(図10A)。
【0139】つぎに、乾燥雰囲気でヘキサデカンとクロ
ロホルムの容積比4対1の溶媒を作成し、当該溶媒10
0mLにエポキシ基を末端官能基として有するクロロシ
ラン化合物を加えて0.01mol/Lのヘキサデカン
/クロロホルム混合溶液を作成した。乾燥雰囲気でこの
溶液20mLを採り、第2の磁性Fe0.5Pt0.5微粒子
(平均粒子直径5nm)36に上記溶液を接触させて、
緩やかに攪拌した。半時間後に同じく乾燥雰囲気で上記
混合溶液から上記第2の微粒子の接触を終え、乾燥雰囲
気で上記微粒子をクロロホルムに接触させて洗浄を行っ
た。その後、上記微粒子を取り出した。一連の操作を終
えて上記第2の微粒子の表面上には上記クロロシラン化
合物からなる単分子膜37が形成された。
【0140】次に、前記の基板32の表面に磁性微粒子
30を保持する操作を行った基板に新たに第2の磁性微
粒子39を接触させる操作を行った。上記単分子膜形成
を終えた第2の磁性微粒子をブチルアルコールに分散さ
せた液を調整した。その濃度は適宜でよく、本実施例の
場合はヘキサン50mLに対して100mgとした。上
記基板をホットプレート上に置き、上記基板上にスポイ
トを用いて上記ブチルアルコール溶液を数箇所滴下し
て、基板表面が上記ブチルアルコール溶液で濡れた状態
にした。次いでホットプレートの温度を上げて150℃
程度に設定し、加熱した。基板上のブチルアルコールは
すぐに気化し、基板上には第2の磁性微粒子が残り、先
に基板上に形成された第1の微粒子31と今回単分子膜
の処理を行った第2の微粒子36の表面に形成された単
分子膜の官能基同士の化学反応が行われた。この反応は
2種類の磁性微粒子表面に形成された単分子膜表面の官
能基に対してだけ行われ、第2の磁性微粒子表面に形成
された単分子膜の官能基と基板に形成されている単分子
膜間では反応が起きず、反応後に基板をブチルアルコー
ルで洗うことにより未反応の磁性微粒子は基板から洗い
落とすことができた。第1の微粒子31と第2の微粒子
36は、化学結合38で固定された。その結果、基板3
2の表面に、第1の微粒子配列体35と第2の微粒子配
列体39は一体化して固定された(図10B)。
【0141】(実施例5)本実施例について図11を用
いて説明する。
【0142】実施例4に示す基板32に形成した単分子
膜が微粒子表面に形成されている第1の微粒子配列体3
5(微粒子:平均粒子直径9nmの磁性Co微粒子)を
用いて、実施例4で形成された第2の微粒子配列体39
(微粒子:平均粒子直径5nmの磁性Fe0.5Pt0.5
粒子)の上に、第3の微粒子配列体40(微粒子:平均
粒子直径6nmのSi微粒子)を形成した。
【0143】操作方法は実施例4に示す条件と同じにし
た。その結果、実施例4に示した第2の微粒子配列体3
9の上に第3の微粒子配列体40を固定して形成するこ
とができた。
【0144】同様の一連の操作を繰り返すことにより任
意の累積数の微粒子からなる配列体を形成できる。
【0145】また、異種の材料に微粒子配列体を累積さ
せることも、本実施例を応用することにより可能であ
る。
【0146】(実施例6)本実施例について図12を用
いて説明する。
【0147】末端にハロゲン基(本実施例では臭素)を
有するクロロシラン化合物(14-ブロモテトラデシルト
リクロロシラン(Br-(CH2)14-SiCl3))をシリコーンオイ
ルに約1重量%の濃度になるように溶かした。この溶液
100mLに対してシリコン系無機微粒子50を10g
入れてよく攪拌したところ、シリコン無機微粒子(平均
粒子直径3nmのSi微粒子)の表面でクロロシラン系
材料が脱塩化水素反応を起こして、シリコン系無機微粒
子の表面にクロロシラン系材料からなる単分子膜51が
形成された。反応を終えた上記溶液から未反応クロロシ
ラン系材料を含むシリコーンオイルを除き、さらに数
度、多量のクロロホルムを加えてシリコン系微粒子を洗
浄し、最後に反応を終えたシリコン系無機微粒子を得
た。
【0148】また、上記微粒子を置く基板となるガラス
板52にも同様に不飽和結合基を有するクロロシラン化
合物(15-ヘキサデセニルトリクロロシラン(CH2=CH-(CH
2)15-SiCl3))のシリコーンオイル溶液を作成し、この
溶液にガラス板を接触させ、反応後のガラス板をクロロ
ホルムで洗浄して、表面に単分子膜53が形成されたガ
ラス板を得た。
【0149】上記の単分子膜が形成されたガラス基板に
エネルギー線としてX線を照射した。X線照射によりガ
ラス基板上の単分子膜の不飽和結合基は励起され、反応
活性部位に変化した。直ちに上記単分子膜が形成されて
いるシリコン系無機微粒子を基板表面に接触させたとこ
ろガラス基板上の単分子膜とシリコン系無機微粒子表面
の単分子膜が化学結合54を生じ、ガラス基板上にシリ
コン系無機微粒子が固定された。この化学結合は微粒子
間では生じず、結果としてガラス基板上には微粒子から
なる構造物のみを形成することができた。
【0150】このエネルギー線照射を繰り返し行うこと
により任意の微粒子からなる構造物を形成できることが
可能になる。
【0151】(実施例7)本実施例について図13A−
Dを用いて説明する。
【0152】実施例1と同様に乾燥雰囲気で非水系不活
性溶媒としてヘキサン100mLに末端官能基としてフ
ェニル基を有するクロロシラン化合物を加えて0.01
mol/Lのヘキサン溶液を作成した。次にその溶液に
磁性Fe0.5Pt0.5微粒子(平均粒子直径4nm)60
を100mgを加え、よく攪拌した。半時間後に当該乾
燥雰囲気で上記ヘキサン溶媒及び未反応のクロロシラン
化合物と磁性微粒子を分離した。この操作により磁性微
粒子表面上に上記クロロシラン化合物からなる単分子膜
61が形成された(図13A)。
【0153】一方、上記磁性微粒子を保持する基板62
に対しても実施例1と同様の単分子膜形成操作を行い、
末端官能基としてCH2Cl基を有する単分子膜を形成
した。乾燥雰囲気でヘキサデカンとクロロホルムの容積
比4対1の溶媒を作成し、当該溶媒100mLに末端官
能基を有するクロロシラン化合物を加えて0.01mo
l/Lのヘキサデカン/クロロホルム混合溶液を作成し
た。乾燥雰囲気でこの溶液20mLを採り、上記基板を
上記溶液に浸漬し、緩やかに攪拌した。半時間後に同じ
く乾燥雰囲気で上記混合溶液から上記基板を取り出し、
乾燥雰囲気で上記基板をクロロホルムに浸漬して洗浄を
行った。その後、基板を取り出した。基板表面上には上
記クロロシラン化合物からなる単分子膜63が形成され
た(図13B)。
【0154】次に、基板を金属マスク65を介して50
0W高圧紫外線ランプ64下に置き、紫外線を照射し
た。30秒の照射により紫外線が照射された部分の基板
上単分子膜は除去され、金属マスク65で覆われたとこ
ろだけに単分子膜66が残った(図13C)。
【0155】次に、実施例1と同じく上記基板表面に上
記磁性微粒子を保持する操作を行った。上記単分子膜形
成を終えた磁性微粒子をクロロホルムに分散させた液を
調整した。その濃度は適宜でよく、本実施例の場合はク
ロロホルム50mLに対して100mgとした。上記基
板を入れたシャーレをホットプレート上に置き、上記基
板上にスポイトを用いて上記クロロホルム溶液を数箇所
滴下して、基板表面が上記クロロホルム溶液で濡れた状
態にした。さらに塩化アルミニウムをごく少量加えて、
よく撹拌した。次いでホットプレートの温度を上げて、
約120℃に設定し、加熱した。基板上のクロロホルム
はすぐに気化するのでシャーレでふたをしてクロロホル
ムの減少を抑えた。1時間後、基板上には磁性微粒子が
残り、磁性微粒子と基板の双方の表面に形成された単分
子膜の官能基同士の化学反応が行われた。この反応は基
板表面に金属マスクを介して形成された単分子膜の官能
基と磁性微粒子表面に形成された単分子膜表面の官能基
に対してのみ行われ、磁性微粒子表面に形成された単分
子膜の官能基同士および紫外線照射された基板部分では
反応が起きず、反応後に基板をヘキサンで洗うことによ
り未反応の磁性微粒子は基板から洗い落とすことが出
来、基板上には反応が起きた磁性微粒子が化学結合67
で固定された。この磁性微粒子は結果として基板表面上
の金属マスクで覆われていた部分にのみに微粒子が配列
した構造体を形成した(図13D)。
【0156】(実施例8)本実施例について図14を用
いて説明する。
【0157】実施例7でパターン形成された微粒子配列
体70の基板に新たなクロロシラン材料を用いて微粒子
からなる構造物が形成されなかった部分にのみ新たな単
分子膜71を形成した。ヘキサデカンとクロロホルムの
体積比4対1の混合液に濃度1%の末端二重結合のクロ
ロシラン化合物(18-ノナデセニルトリクロロシラン((C
H2=CH-(CH2)18-SiCl3))の溶液を作成した。この溶液に
先のパターン化された微粒子からなる構造物構造の基板
を浸漬した。半時間後基板を取り出し、クロロホルムで
洗浄を行った。以上の操作により実施例7で紫外線を照
射することによって実施例7で単分子膜が除去された箇
所に再度末端二重結合を有する単分子膜が形成された。
なお、すでに微粒子のパターンが形成されている部分の
微粒子表面や基板上には新たな単分子膜の形成は認めら
れなかった。よって選択的な単分子膜形成がなされた。
【0158】ついで、上記基板に過マンガン酸カリウム
水溶液を用いて単分子膜構成分子末端の二重結合の酸化
処理を行った。約10時間の浸漬によって、二重結合部
分はCOOH基に変化した。
【0159】微粒子には貴金属微粒子(平均粒子直径4
nmのAu微粒子)72を用いた。末端アミノ基のチオ
ール化合物(8-アミノ-1-オクタンチオール(NH2-(CH2)8
-SH))をエチルアルコールに溶かし、そこに貴金属微粒
子を入れ、24時間撹拌することにより貴金属微粒子表
面にチオール化合物による単分子膜73を形成した。
【0160】上記基板と上記貴金属微粒子を用いて微粒
子の基板上への固定操作を実施した。ヘキサンに単分子
膜を形成した貴金属微粒子を分散し、その液を基板に滴
下し、120℃で加熱処理した。この処理により貴金属
微粒子の有機コーティング膜と基板表面の有機コーティ
ング膜は化学結合74を形成し、新たに貴金属粒子から
なる構造物75が基板62に固定された。
【0161】(実施例9)本実施例について図15を用
いて説明する。
【0162】実施例5で形成した3層構造の微粒子配列
体が形成された基板80に金属マスクを介して電子線を
照射した。その後、上記基板を四塩化炭素に浸漬したと
ころ電子線を照射した部分の微粒子配列体は除去され、
電子線が照射されなかったところのみ微粒子からなる構
造物が残り、基板上に微粒子からなる構造物のパターン
81が形成された。
【0163】(実施例10)本実施例について図16を
用いて説明する。
【0164】実施例6で用いた末端にハロゲン基(本実
施例では臭素)を有するクロロシラン系材料をシリコー
ンオイルに約1重量%の濃度になるように溶かした。こ
の溶液100mLに対して磁性微粒子を10g入れてよ
く攪拌したところ、磁性微粒子の表面でクロロシラン系
材料が脱塩化水素反応をおこして、磁性微粒子の表面に
クロロシラン系材料からなる単分子膜が形成された。反
応を終えた上記溶液から未反応クロロシラン系材料を含
むシリコーンオイルを除き、さらに数度、多量のクロロ
ホルムを加えて磁性微粒子を洗浄し、最後に反応を終え
た磁性微粒子を得た。
【0165】また、上記微粒子を配列させる基板とし
て、直径1インチのディスク状のガラス基板を用い、こ
の基板上にも同様に不飽和結合基を有するクロロシラン
系材料のシリコーンオイル溶液を作成し、この溶液にガ
ラス基板を接触させ、反応後のガラス基板をクロロホル
ムで洗浄して、表面に単分子膜が形成されたガラス基板
を得た。
【0166】上記の単分子膜が形成されたガラス基板9
0にエネルギー線としてX線を照射した。この際、第1
のX線の照射部分91は図16に示すようにディスクの
中心を共有する同心円の円周上に沿う形とした。X線照
射によりガラス基板上の単分子膜の不飽和結合基は励起
され、反応活性部位に変化した。直ちに上記単分子膜が
形成されている磁性微粒子(平均粒子直径5nmのFe
0.52Pt0.48(組成は原子比率))を基板表面に接触させ
たところガラス基板上の単分子膜と磁性微粒子表面の単
分子膜が化学結合を生じ、ガラス基板上に磁性微粒子が
固定された。また、磁性微粒子は、完全ではないが、X
線照射された円周部の形状に沿って配列する傾向が見ら
れた。
【0167】次に、前記X線とほぼ同様のエネルギー密
度のX線を、前記ガラス基板の全面に照射した。この結
果、前記微粒子が付着した部分91は、微粒子がマスク
となり変化はなかった。一方、先ほど微粒子が付着して
いない部分(すなわちX線の2次照射部92)では、X
線照射によりガラス基板上の単分子膜の不飽和結合基は
励起され、反応活性部位に変化した。直ちに上記単分子
膜が形成されている磁性微粒子を基板表面に接触させた
ところガラス基板上の単分子膜と磁性微粒子表面の単分
子膜が化学結合を生じ、磁性微粒子が固定された。この
とき、磁性微粒子間には化学結合は生じていないが、そ
の配列はすでに配列していた91部分の影響を受け、9
2の部位も円周に沿って配列する傾向が見られた。
【0168】なお、図16で第1のエネルギー線を照射
する部位91の幅としては、配列させる微粒子の直径の
5倍以上40倍以下程度がよい。より具体的に言えば、
微粒子の平均直径が5nmから10nm程度の時には、
エネルギー照射部の幅は、50nm以上200nm以
下、より望ましくは100nm以上150nm以下とす
るのがよい。この理由は、あまり幅が小さいと照射幅を
制御するのが不可能または困難であるし、線幅が広い
と、微粒子が秩序を保って配列しにくくなるからであ
る。
【0169】以上のように、本実施例によれば、ディス
クの円周に沿って微粒子が配列する傾向が見られ、磁気
記録媒体等に応用する際、より有効に磁気記録再生を行
うことができる。
【0170】実際に、以上のような、微粒子の作成方法
を用いて、磁気記録媒体を作成した。図19Aに示すよ
うに、シリコンディスク基板204上に、まず軟磁性層
203として、膜厚300nmのFe−Ta−C膜をス
パッタ法で形成した。この膜の飽和磁束密度Bsは約1.
6T、保磁力Hcは0.5Oe、透磁率μは1000で
ある。次に、この軟磁性膜上に、上記方法で、平均粒子
直径5nmのFe0.52Pt 0.48(組成は原子比率)微粒子か
らなる磁気記録層を形成した。このプロセスをさらに具
体的に説明すると、まず、軟磁性膜上に、直接または単
分子膜の付着性を改善するために有用な下地膜(たとえ
ば厚み10nm以下のSiO2膜)を介して不飽和結合
基を有するクロロシラン系材料を用いて、単分子膜層を
形成し、次に選択的X線照射を利用して図16に示すよ
うな円周に沿った微粒子の配列を実現させた。
【0171】さらに、保護層206として、プラズマC
VD法を用いて、厚み約5nmのDLC膜を形成した。
次にこの試料を膜面垂直方向に約10kOeの磁界を印
加して、真空中570℃の温度で約1時間熱処理した。
このような高温の熱処理により、有機コーティング膜
は、構造が変化すると考えられるが、図19A−Bに示
すような磁性微粒子の被覆として作用して、磁性粒子間
の間隔を保つ役割には大きな変化は無かった。この後室
温で、磁気ディスクの表面に更に液体の潤滑剤を保護層
として塗布して、図19A−Bに示す本実施例の磁気記
録媒体を作成した。
【0172】次に、上記本実施例で得られた磁気記録媒
体を、図20A−Bに示す磁気記録再生装置を用いて評
価した。この場合、記録ヘッドには単磁極ヘッドを用
い、再生にはGMRヘッドを用いた。再生ヘッドのシー
ルドギャップ長は0.1μmのものを使った。媒体の高
密度記録特性を評価するために、50kFCI(Flux c
hange per inch、1インチ当たりの磁化反転数)から数
百kFCIまで記録周波数を変化させて、再生出力を検
出し、再生出力が50kFCIの時の再生出力の半分に
なる出力半減記録密度(D50)を求めた。
【0173】この結果、上記本実施例の磁気記録媒体は
400kFCIであり、高記録密度の記録が可能である
ことが確認できた。
【0174】(実施例11)本実施例について図17を
用いて説明する。
【0175】実施例10と同様にして、末端にハロゲン
基(本実施例では臭素)を有するクロロシラン系材料か
らなる単分子膜を、磁性微粒子表面に形成した。
【0176】また、上記微粒子を置く基板となる単結晶
シリコン基板にも同様に不飽和結合基を有するクロロシ
ラン系材料のシリコーンオイル溶液を作成し、この溶液
にシリコン基板を接触させ、反応後のシリコン基板をク
ロロホルムで洗浄して、表面に単分子膜が形成されたシ
リコン基板を得た。
【0177】上記の単分子膜が形成されたシリコン基板
の図17の斜線部分95にエネルギー線としてX線を照
射した。X線照射によりシリコン基板上の95部分の単
分子膜の不飽和結合基は励起され、反応活性部位に変化
した。直ちに上記単分子膜が形成されている磁性微粒子
を基板表面に接触させたところシリコン基板上の単分子
膜と磁性微粒子表面の単分子膜が化学結合を生じ、シリ
コン基板上に磁性微粒子が固定された。この化学結合は
微粒子間では生じず、結果としてシリコン基板上の斜線
部分95のみに微粒子からなる構造物を形成することが
出来た。
【0178】次に、斜線部の構造物の微粒子とは異なる
微粒子の表面に単分子膜を構成した。末端にハロゲン基
(本実施例では臭素)を有するクロロシラン系材料をシ
リコーンオイルに約1重量%の濃度になるように溶かし
た。この溶液100mLに対してシリコン系無機微粒子
を10g入れてよく攪拌したところ、シリコン無機微粒
子(平均粒子直径5nmのSi微粒子)の表面でクロロ
シラン系材料が脱塩化水素反応を起こして、シリコン系
無機微粒子の表面にクロロシラン系材料からなる単分子
膜が形成された。反応を終えた上記溶液から未反応クロ
ロシラン系材料を含むシリコーンオイルを除き、さらに
数度、多量のクロロホルムを加えてシリコン系微粒子を
洗浄し、最後に反応を終えたシリコン系無機微粒子を得
た。
【0179】次に、磁性微粒子を図17のパターンに形
成したシリコン基板の全面にエネルギー線としてX線を
照射した。この結果、前記磁性微粒子が付着した部分
は、微粒子がマスクとなり変化はなかった。一方、前記
微粒子が付着していない部分(すなわちX線の2次照射
部96)では、X線照射によりガラス基板上の単分子膜
の不飽和結合基は励起され、反応活性部位に変化した。
直ちに上記単分子膜が形成されている磁性微粒子を基板
表面に接触させたところガラス基板上の単分子膜とシリ
コン系無機微粒子表面の単分子膜が化学結合を生じ、シ
リコン系無機微粒子が固定された。こうして、磁性微粒
子の固定された部分と、シリコン微粒子の固定された部
分からなる構造物が形成された。このような図17に示
すようなパターニングされた磁性体の構造体の形成方法
は、パターンドメディア(パターン化された磁気記録媒
体)の形成方法の一つといえる。パターンドメディアは
将来の高密度磁気記録を実現する一つの方法として期待
されている(例えば、R.L. Whiteら、IEEE Transaction
s on Magnetics., vol.33, No.1 1997, p990)。パター
ンドメディアを形成する際、96部の周りの部分を空隙
にしておくと、磁気ヘッドにより記録再生をする際、構
造部95のエッジの部分に磁気ヘッドが衝突するなどし
て、媒体を傷つける可能性がある。そこで本実施例のよ
うに、X線の2次照射部96を非磁性の微粒子で埋める
などして、表面の凹凸を和らげておくことは重要な技術
である。
【0180】(実施例12)本実施例について図18を
用いて説明する。
【0181】実施例7と同様の操作で、末端官能基とし
てフェニル基を有するクロロシラン化合物からなる単分
子膜を磁性微粒子表面に形成した。
【0182】次に、上記微粒子を保持する基板として、
直径1インチのシリコンディスクを用い、前記ディスク
(基板)に対しても実施例7と同様の単分子膜形成操作
を行い、末端官能基としてCH2Cl基を有する単分子
膜を基板上に形成した。
【0183】次に、図18に示すように、エネルギー照
射部101に、エネルギー線として電子線を照射した。
エネルギー線の照射された部分の単分子膜は基板(ディ
スク)100上から除去され、電子線を照射されていな
い部分102の部分だけに単分子膜が残った。
【0184】次に、実施例7と同じく上記基板表面に上
記磁性微粒子を保持する操作を行った。その結果、図1
8の電子線を照射されていない部分102にのみに磁性
微粒子(平均粒子直径6nmのCo0.5Pt0.5微粒子)を
配列させることができた。また、磁性微粒子は、完全で
はないが、エネルギー線が照射された部分とされない部
分の境界線である円周部の形状に沿って配列する傾向が
見られた。
【0185】次に、末端官能基としてCH2Cl基を有
する単分子膜を基板上に形成した上記操作をもう一度行
い、図18のエネルギー線照射部分に、いったん取り除
かれた単分子膜と同じ単分子膜を再び形成した。
【0186】次に、前記磁性微粒子を単分子膜上に保持
する操作を前記と全く同様にして行った。その結果、図
18の102の部分に磁性微粒子が配列した。このと
き、すでに微粒子のパターンが形成されていた101の
部分の影響を受け、円周方向に微粒子が配列する傾向が
見られた。また、すでに微粒子のパターンが形成されて
いるところの微粒子上には新たに微粒子が形成されるこ
とはなかった。
【0187】なお、図18でエネルギー線を照射する部
位101の幅としては、配列させる微粒子の直径の5倍
以上40倍以下程度がよい。より具体的に言えば、微粒
子の大きさが5nmから10nm程度の時には、エネル
ギー照射部の幅は、50nm以上200nm以下、より
望ましくは100nm以上150nm以下とするのがよ
い。この理由は、あまり幅が小さいと照射幅を制御する
のが不可能または困難であるし、線幅が広いと、微粒子
が秩序を保って配列しにくくなるからである。
【0188】以上のように、本実施例によれば、ディス
クの円周に沿って微粒子が配列する傾向が見られ、磁気
記録媒体等に応用する際、より有効に磁気記録再生を行
うことができる。
【0189】次に、以上のように作成した微粒子からな
る構造物の表面に保護層としてDLC膜を形成して、図
19Bに示す磁気記録媒体を形成した。このとき微粒子
としては、平均粒子直径6nmのCo0.5Pt0.5微粒子を
用いた。この磁気記録媒体を、1.33×10-3Pa(1×10-5To
rr)以下の真空中で650℃の温度に1時間保持したと
ころ、Co0.5Pt0.5微粒子の規則化が進み、面内方向
の保磁力が約8kOeであり、大きな保磁力が得られ
た。また、熱処理温度、熱処理時間を変化させることに
より、保磁力の大きさを調整することが可能だった。従
って、この媒体は将来の50Gbit/in2以上の高
密度記録に適した媒体として利用できる。
【0190】(実施例13)本発明の半導体素子の構成
の一例を、図21に示す。半導体基板としてp型シリコ
ン基板301上に、トンネル障壁層302としてシリコ
ンの酸窒化膜が設けられ、このトンネル障壁層上に有機
コーティング膜を用いて微粒子303としてシリコン微
粒子が構成されている。前記障壁層302および微粒子
303上に絶縁体層として膜厚5〜20nmのSiO2
膜304が設けられ、最上部には上部電極としてn型多
結晶シリコン層305が設けられている。
【0191】以下、上記の半導体構造の作成例について
述べる。まず窒素酸化物の存在下でp型半導体基板30
1を800℃で酸窒化して、表面に2〜3nmのトンネ
ル酸窒化膜302を形成した。次に実施例1と同様の方
法を用いて前記トンネル酸窒化膜302表面にSi微粒
子を固定した。具体的には、まず、3〜5nmの粒径の
Si微粒子の表面にクロロシラン化合物からなる単分子
膜を形成した(図1B−C)。一方、トンネル酸窒化膜
302上にもクロロシラン化合物からなる単分子膜(図
2B−Cの4に相当)を形成した。次に、Si微粒子と
トンネル絶縁膜302の双方の表面に形成された単分子
膜の官能基同士を化学反応させることにより、Si微粒
子303をトンネル酸窒化膜302上に固定した(図3
A−B)。この状態を走査型電子顕微鏡を用いてSi微
粒子の分散状態を観察したところ、Si微粒子は均一に
配列され、重なり無く分散しており、面内密度として2
×1012particles/cm-2の高密度の分散状態が得られて
いた。
【0192】次に、残留有機物や炭化物が、次に形成す
るSiO2層304の特性を劣化させるおそれがあるた
め、この対策として、酸素プラズマ処理(600W、6
0℃、10分の条件)を行った。この処理により、表面
の不要な有機物を酸化除去できた。
【0193】次に、CVD装置により膜厚20nmのS
iO2膜304を形成し、さらにn型ポリシリコン電極
305を形成した。
【0194】以下に本構造の機能を説明する。この構造
では金属あるいは半導体の微粒子303は絶縁体中に埋
め込まれ、周囲から絶縁されている。しかし上部の電極
305に十分大きな電圧を印加すると微粒子303と半
導体301の表面の間に電位差が発生し、トンネル障壁
302を介したトンネル過程により微粒子中に電荷が注
入される。外部電界を除去すると、蓄積された電荷は微
粒子の電位を変化させるので、注入時とは逆方向のトン
ネル過程で電荷を放出しようとする力が働く。しかしト
ンネル過程は微粒子と半導体間の電位差に大きく依存
し、さらに微粒子が十分小さければ量子効果やクーロン
ブロッケイド効果が働くので、トンネル障壁の膜厚や微
粒子の粒径および分散状態を適切に制御すると長期間微
粒子中に電荷を保持することができる。また上部電極3
05に注入時と逆方向に電圧を印加することで微粒子中
の電荷を放出させることもできる。以上のように本構造
は微粒子中への電荷を注入・保持・放出させる機能を有
するが、この機能を十分発揮させるには微粒子の分散状
態を精密に制御する必要がある。従来の、たとえばCV
D法によるシリコン微結晶形成などでは作成された微粒
子の大きさにばらつきがあり、また微粒子の分散状態が
均一でなく、さらに微粒子の面内密度を向上させようと
すると微粒子の大きさが増大したり微粒子同士が接触し
てしまうなどの問題があり信頼性の高い素子を作成する
ことが困難であった。たとえば周囲より粒径の大きな微
粒子があったり複数の微粒子が接触したりすると、局所
的に電荷が集中したり電荷が保持できずリークしたりす
る。また微粒子の面内密度が低いと蓄積される電荷量が
不十分になってしまう。
【0195】本実施例の半導体素子では、微粒子の大き
さ、分散状態を良好に制御することができるので、従来
にない信頼性の高い微粒子への電荷注入、保持、消去の
手段が提供される。
【0196】なお、本実施例では微粒子としてSi微粒
子を用いたが、同様に他の半導体や金属で構成される微
粒子を用いることもできる。
【0197】また、トンネル障壁層としてシリコン酸窒
化膜を用いたが、同様にSiO2等ほかの絶縁体材料や
半導体材料を用いることができる。
【0198】(実施例14)図22に本発明の一例の半
導体メモリ素子の断面構造図を示す。半導体基板として
のp型シリコン基板311中にはソース領域あるいはド
レイン領域として機能するn型伝導領域316が設けら
れており、ソース/ドレイン電極としての金属電極31
7、ゲート絶縁膜としてのSiO2ゲート絶縁層31
4、ゲート電極としてのn型多結晶シリコン層315と
併せてMIS型トランジスタ構造が形成されている。ま
た前記MISトランジスター構造のゲート絶縁膜314
と半導体基板311の間に、半導体基板上に設けられた
トンネル障壁層として機能するシリコン酸化膜層312
と、前記障壁層の表面に実施例1、13と同様の方法で
固定された粒径3nmのFe0.5Pt0.5微粒子313が
設けられた構造を有している。
【0199】微粒子層313の形成方法は、まず、3n
mの粒径のFePt微粒子の表面にクロロシラン化合物
からなる単分子膜を形成する一方(図1B−C)、トン
ネル酸化膜312上にもクロロシラン化合物からなる単
分子膜(図2B−C)を形成した。次に、FePt微粒
子とトンネル絶縁膜312の双方の表面に形成された単
分子膜の官能基同士を化学反応させることにより、Fe
Pt微粒子313をトンネル酸化膜上に固定した(図3
A−B)。この状態で走査型電子顕微鏡を用いてFeP
t微粒子の分散状態を観察したところ、FePt微粒子
は均一に重なり無く分散しており、面内密度として5×
1012particles/cm-2の高密度の分散状態が得られてい
た。
【0200】なお、本実施例においても、実施例13と
同様に、微粒子表面の残留有機物や炭化物がSiO2
の特性を劣化させるのを防ぐため、必要に応じて、微粒
子体形成後、酸素プラズマ処理等により、表面の有機物
を酸化・除去する工程を設けるのも有効である。
【0201】本実施例14でも、実施例13と同様の原
理により微粒子への電荷の注入・保持・放出を効率よく
制御できる。さらに、本実施例14では電荷を保持する
微粒子が絶縁ゲート半導体(MIS:metal insulator
semiconductor)トランジスター構造のゲート領域に形
成されていることにより、微粒子中に電荷が保持されて
いる状態と電荷が無い状態とではMISトランジスター
特性の閾値電圧が変化する。これにより、低電圧・高速
かつ信頼性の高い不揮発性の半導体メモリ素子として動
作する。さらに周辺回路なしで単一素子により基本的な
メモリ動作が実現されるので高密度の集積化が可能であ
る。
【0202】本実施例14では微粒子としてFePt合
金微粒子を用いたが、同様に半導体や他の金属材料を用
いることもできる。
【0203】また、図22に示すドットメモリー素子
は、ゲート下全面に微粒子を配置しているが、実際にメ
モリ動作に作用するのは、ソース端の部分だけである。
そこで図23Aに示すように、本発明の実施例6,7,
9,20,21に示したような微粒子構造のパターニン
グ方法を用いて、微粒子をソース端だけに配置するよう
にするのがより望ましい。図22の構造では、ゲート下
の微粒子全部に電荷注入するために多くの電子が必要で
あるが、図23Aの構造では、電荷注入のための微粒子
の個数が減り、更なる低消費電力化が可能になる。ま
た、このような構造を更に発展させて図23Bに示すよ
うに、微粒子をソースドレイン端の両端に配置し、ソー
スとドレインを切り替えて用いれば、2ビット/セルの
メモリーも可能となり、メモリーの高密度化が容易にな
る。このような構造の作成にも本発明の微粒子構造のパ
ターニング方法が有効である。
【0204】以上は、微粒子層を1層トンネル障壁層の
上に形成した場合について説明したが、図23Cに示す
ように、微粒子層は2層、あるいは2層以上形成しても
よい。また、この2層は異なる大きさや材料の微粒子を
用いる場合、あるいは2層の間にさらに適当な絶縁膜を
形成するのも有効である。図23Cのような構成で、例
えば、上層の微粒子が直径5nmのもの、下層の微粒子
として直径2nmのものを用いれば、大幅な電荷保持時
間の伸長が可能である。また、この場合も単層の微粒子
層の場合と同様に図23Dに示すように両ソース端に微
粒子を配置すれば、メモリの多値化が可能となる。
【0205】本実施例13、14では、半導体基板とし
てp型シリコン基板を用いたが、本発明ではこのほかに
n型シリコン基板、GaAs基板等他の半導体材料を用
いた基板を用いることもできる。
【0206】また、本実施例13,14では絶縁層とし
てSiO2を用いているが、窒化珪素、酸窒化珪素、ア
ルミナ、酸化セリウム,ZnS,ZnO等他の絶縁体材
料を用いることもできる。
【0207】また、本発明では半導体基板を用いている
が、絶縁体、金属、その他種種の材料の基板を用いた
り、あるいは前記基板に半導体層を形成したものを用い
ることもできる。
【0208】(実施例15)図24に示すような磁気抵
抗効果素子を本発明の微粒子からなる構造物の形成方法
を用いて形成した。
【0209】まず、実施例1と全く同様の方法を用い
て、クロロシラン系の単分子膜を利用して、磁性微粒子
を基板上に均一に分散させた。基板として表面を熱酸化
したシリコン基板を、微粒子として直径10nmのCo
0.9Fe0.1微粒子を、また単分子膜としてはクロロシラ
ン系のものを用いた。
【0210】次に、リソグラフィーの方法を用いてCr
/Au/Crからなる電極402を構成した。このとき
一対の電極の先端の距離は0.08μm程度になるよう
にした。
【0211】このような素子の電気抵抗を測定しなが
ら、約100Oeの磁界を電流とは垂直方向にかけたと
ころ、電気抵抗が約20%低下した。
【0212】このような電気抵抗の変化は電極402か
ら電極へ島状の金属微粒子を伝いながら単分子膜間はト
ンネル電流として流れる電流が、微粒子401の磁化方
向によって変化することを意味している。このトンネル
抵抗や抵抗変化率を左右するのは微粒子の大きさ、配列
の秩序によるものであり、本実施例の方法で微粒子の配
列を制御することにより、優れた磁気抵抗特性が得られ
る。
【0213】このような磁気抵抗効果素子を用いて、図
25あるいは図26に示すような磁気ヘッドを作成する
ことが可能である。
【0214】(実施例16)基板504として、直径
2.5インチのガラス基板を用い、気相急冷法と、化学
的な方法を組み合わせ、図29に示す磁気記録媒体を作
製した。
【0215】第1に、ガラス基板4上に、軟磁性薄膜層
3として、Ni−Fe膜を直流スパッタリング法にて形
成した。まず、成膜室を1.33×10-3Pa(1×10-5Torr)以
下に排気した後、スパッタガスとしてArガスを2.66×
10-1Pa(2mTorr)となるまで導入した。ターゲットしては
直径3インチのNi0.8Fe0.2合金(組成は原子%)ターゲ
ットを用い、ターゲットパワーは100Wとした。軟磁
性薄膜層の膜厚は500nmとした。この軟磁性膜の飽
和磁束密度Bsは1T、保磁力Hcは0.3Oe、透磁
率μは1000であった。
【0216】第2に、軟磁性薄膜層503を形成したガ
ラス基板504を大気に出し、溶液に基板を浸漬する事
により、実施例1(図2C)に示すクロロシラン化合物
からなる単分子膜を軟磁性薄膜503表面上に形成し
た。より詳細には、乾燥雰囲気でヘキサデカンとクロロ
ホルムの容積比4対1の溶媒を作成し、当該溶媒100
mLに末端官能基としてCH2Cl基を有するクロロシ
ラン化合物を加えて0.01mol/Lのヘキサデカン
/クロロホルム混合溶液を作成した。乾燥雰囲気でこの
溶液20mLを採り、基板504を上記溶液に浸漬し、
緩やかに攪拌した。半時間後に同じく乾燥雰囲気で上記
混合溶液から上記基板を取り出し、乾燥雰囲気で上記基
板をクロロホルムに浸漬して洗浄を行った。その後、上
記基板504を取り出した。軟磁性薄膜層503表面に
は上記クロロシラン化合物からなる単分子膜が形成され
た。
【0217】第3に、単分子膜を表面に形成した直径約
5nmのFe0.52Pt0.48合金微粒子を、前記単分子膜
を形成した軟磁性薄膜上に塗布した。まず、実施例1
(図1C)に示すようにFePt微粒子501上の単分
子膜を形成した。すなわち、乾燥雰囲気で非水系不活性
溶媒としてヘキサン100mLに末端官能基として実施
例1に示すフェニル基を有するクロロシラン化合物を加
えて0.01mol/Lのヘキサン溶液を作成した。次に
その溶液にFePt微粒子501を100mg加え、よ
く攪拌した。半時間後に当該乾燥雰囲気で上記ヘキサン
溶媒及び未反応のクロロシラン化合物と磁性微粒子を分
離した。次に図3A−Bに示すように上記軟磁性薄膜5
03表面に上記磁性微粒子501を保持する操作を行っ
た。上記単分子膜形成を終えた磁性微粒子をクロロホル
ムに分散させた液を調整した。その濃度は適宜でよく、
本実施例の場合はクロロホルム50mLに対して100
mgとした。上記基板を入れたマイクロ反応容器を油浴
に置き、上記基板上にスポイトを用いて上記クロロホル
ム溶液を数箇所滴下して、基板表面が上記クロロホルム
溶液で濡れた状態にした。さらに塩化アルミニウムをご
く少量加えて、攪拌子によりよく撹拌した。次いで油浴
の温度を上げて、120℃程度に設定し、加熱した。基
板上のクロロホルムはすぐに気化するのでそれを抑える
ためマイクロ反応容器に冷却管を取り付けてクロロホル
ム溶液の減少を抑えた。1時間後、基板上には磁性微粒
子が残り、磁性微粒子と基板の双方の表面に形成された
単分子膜の官能基同士の化学反応が行われた。この反応
は基板表面に形成された単分子膜の官能基と磁性微粒子
表面に形成された単分子膜表面の官能基に対してのみ行
われ、磁性微粒子表面に形成された単分子膜の官能基同
士では反応が起きず、反応後に基板をヘキサンで洗うこ
とにより未反応の磁性微粒子は基板から洗い落とすこと
が出来、基板上には反応が起きた磁性微粒子が化学結合
で固定された。この磁性微粒子は結果として基板表面上
に微粒子配列体を形成した(図3A−B)。
【0218】次に前記微粒子配列体を、磁界中熱処理装
置により、高温、高磁界中で熱処理し、磁気記録層に垂
直磁気異方性を示した。このとき、試料の雰囲気は不活
性ガス窒素1気圧の中に満たし、磁界として10kOe
の磁界を膜面に垂直方向に印加した。磁界を印加したま
ま、約30分あたり100℃の速度で昇温し、約570
℃の温度に3時間保ち、昇温時と同じ速度で冷却した。
以上のような高温熱処理過程を経ると、図3A−Bに示
すような構造は維持されず、単分子膜は炭化してしまう
と考えられるが、これらは図29の505に示すような
ある種の被覆として存在し、微粒子間の距離を一定に保
つべく残存すると考えられる。この後、更に軟磁性膜の
異方性を面内にするために、膜面内で回転する100O
eの磁界中に試料をおき、200℃の温度に3時間保持
した。502はダイヤモンド状カーボン層である。
【0219】また、比較のために、図29の軟磁性薄膜
層のないものも、その他は上記実施例16−1と全く同
様の方法で媒体を作製した(実施例16−2)。
【0220】また、実施例16−1と同じ方法でかつ、
第4の工程で磁界を印加しないで作製したものも作製し
た(実施例16−3)。
【0221】また、実施例16−1と同じ方法でかつ、
上記第2の工程を省略したものも作製した(実施例16
−4)。
【0222】また、図29の軟磁性薄膜層もなく、第4
の工程で磁界を印加しないで熱処理したものも作製した
(比較例A)。
【0223】このようにして作製した磁気記録媒体の磁
気特性をSQUID(Superconducting Quantum Interference
Device)により評価した。室温で、磁化曲線を書かせ、
その角形比S(残留磁化Mrと飽和磁化Msとの比Mr
/Ms)を求めた。また、磁界印加方向を垂直方向に書
かせた場合Sと面内方向S//の2方向について求め、
その比S/S//を求めた。その結果、本発明の実施例
16−1および16−4はS/S//の値が約5と良好
な垂直磁気異方性を示す垂直磁気記録媒体が形成されて
いたが、実施例16−2ではS/S//の値が約3とま
ずまずであった。また、熱処理中に磁界を印加しなかっ
た試料、実施例16−3および比較例Aは、異方性がほ
ぼ等方的であり、S/S//の値がほぼ1であり、垂直
異方性を示す試料は作成できなかった。
【0224】次に、以上のように作成した試料をプラズ
マCVD装置に挿入して、保護層としてダイヤモンド状
カーボン膜を約8nm形成した。
【0225】次に、上記本発明の磁気記録媒体を、図2
0A−Bに示す磁気記録再生装置を用いて評価した。こ
の場合、記録ヘッドには図32に示すような単磁極ヘッ
ドを用い、再生にはGMRヘッドを用いた。再生ヘッド
のシールドギャップ長は0.1μmのものを使った。媒
体の高密度記録特性を評価するために、50kFCI
(Flux change per inch、1インチ当たりの磁化反転
数)から数百kFCIまで記録周波数を変化させて、再
生出力を検出し、再生出力が50kFCIの時の再生出
力の半分になる出力半減記録密度(D50)を求めた。
【0226】この結果、実施例16−1のD50は380
kFCIと非常に高記録密度の記録が可能であることが
確認できた。また、実施例16−4の場合は300kF
CIであった。この場合、微粒子の分散が不均一な部分
があるらしく、出力が不安定であった。これに対して、
実施例16−2の場合は、250kFCI、実施例16
−3は、240kFCI、比較例Aは180kFCIで
あった。
【0227】(実施例17)2.5インチのガラス基板
504上に、図29の構成の磁気記録媒体を形成した。
軟磁性薄膜層503としてFe−Ta−C膜を前述と同
じスパッタ法で形成した。この膜のBsは約1.6T、
Hc=0.5Oe、μ=1000である。膜厚は300
nmとした。
【0228】次に、微粒子として約9nmの直径のCo
微粒子を用い、Co微粒子表面に実施例3(図7C)に示
す末端にアミノ基を官能基として有するメトキシシラン
化合物からなる単分子膜を形成した。
【0229】次に、軟磁性薄膜層の形成されたガラス基
板の試料の表面に、実施例3(図8C)に示す末端にカ
ルボキシル基を官能基として有するメトキシシラン化合
物からなる単分子膜を形成した。
【0230】次に、単分子膜の形成された微粒子を、単
分子膜の形成された軟磁性薄膜上に塗布して、官能基同
士を反応させて、微粒子を軟磁性膜上に配列した。
【0231】また、比較のために、他は全く同じで軟磁
性薄膜層503の無い媒体も作製した(比較例B)。
【0232】このようにして作製した、図29に示す磁
気記録媒体を実施例16と同様の磁気記録再生装置で評
価した。その結果、比較例Bの出力半減記録密度D50
160kFCIであったのに対して、本実施例17は3
10kFCIと非常に高い値を示した。
【0233】(実施例18)実施例16と同様の方法を
用いて、有機コーティングを有する直径約5nmのFe
0.5Pt0.5合金微粒子を形成した。
【0234】この微粒子を非磁性基板として有機コーテ
ィング膜を施さないSi基板を選び、Si基板上に塗布
した。なお、本実施例では、非磁性基板上に塗布した
が、非磁性基板ではなく、磁性基板を用いたり、非磁性
基板上に軟磁性膜を形成してから、微粒子を塗布する。
【0235】次に、膜面垂直方向に磁界を印加しなが
ら、熱処理を行うことにより、FePt微粒子の規則化
を行った。その後、室温にて、膜面垂直方向および膜面
内に磁界を印可して磁化測定を行い、それぞれの方向で
の保磁力(HcおよびHc//)を求めた。このときの
熱処理条件と、磁気特性の関連を表2に示す。
【0236】
【表2】
【0237】結晶学的な配向性を考慮した場合、本来は
X線回折等により、規則層のa軸、c軸の方向を明らか
にした方がより直接的な配向性の評価ができる。しか
し、本発明の実施例の場合には、ナノメータオーダーの
微粒子からなる試料であるので、それぞれの微粒子にお
いては単結晶であっても、微粒子の集合体としてみると
結晶軸の方向は分散していると考えられるので、このよ
うな評価は困難である。
【0238】本実施例の場合、結晶が規則化すると、特
定の方向の磁気異方性が増大し、保磁力Hcも大きくな
ると考えられる。そこで、配向度を評価する代わりに、
磁場印加方向とそれと垂直方向の保磁力(この場合は膜
面垂直方向と膜面内方向)とその比を目安として、結晶
配向性の目安とした。
【0239】また、磁気記録媒体として考えれば、膜面
垂直方向に記録再生する場合、膜面垂直方向に異方性が
ある(膜面垂直方向の保磁力が大きい)のは好ましいと
言える。
【0240】表2で熱処理温度の増大とともに保磁力が
増大するのは、規則化の進展によるものと考える。表2
より明らかなように、比較例A〜Dに比べて、本発明の
実施例16−1〜6は、Hc/Hc//>1.5と大き
くなっており、この温度範囲の熱処理が配向方向の制御
に有効なのは明らかである。また、1kOeで熱処理し
たグループで比較すると、実施例16−1,2に示すよ
うに、FePt合金のキュリー温度(Tc=480℃)
か、その直上の温度で熱処理したものが、Hc /Hc
//>5となっており、もっとも配向方向の制御には優れ
ている。ただし、更により高温の熱処理を行った実施例
18−3〜5の方がHcが大きくなっているが、これ
はより規則化が進んでいるためと考えられる。
【0241】また、次に、磁界の大きさ依存性について
みると、表2から、Hc/Hc//>2以上の値を得る
ためには、少なくとも1kOe以上の磁界が必要である
ことが分かる。磁界が大きいほどHc/Hc//の値は
大きくなる傾向にあるが、10kOe以上はほぼ飽和し
ていることが分かる。生産性を考えると20kOe以下
にするのが望ましい。
【0242】以上で、本発明の粒子の結晶配向性制御方
法の有効性が示された。
【0243】以上の説明より、同じ方法で、磁気記録媒
体を作成すれば、膜面に強い垂直磁気異方性を有し、垂
直方向の十分な保磁力を有する、優れた記録媒体が作成
できるのは明らかである。
【0244】(実施例19)実施例18と全く同様の方
法で、FePt微粒子を合成し、それを膜面垂直方向に磁界
を印可しながら熱処理を行った。なお、この際、熱処理
温度は実施例16−2と同じく500℃、印加磁界は1
kOeとした。また、実施例18と同様に膜の配向性を
評価するために、磁化測定を行った。その結果を表3に
示す。
【0245】
【表3】
【0246】表2の解釈と同様に、この場合、Hcが大
きくなることは、FePt合金の規則化の進展と対応し
ていると考えられる。また、Hcが大きくなっている方
向は、その方向にFePt膜のc軸の方向が向いている
ことに対応していると考えられる。
【0247】表3より、この条件で熱処理を行った場
合、微粒子の大きさは、配向性制御に決定的に大きな影
響を及ぼすことは明らかである。すなわち、微粒子の大
きさが80nm以上では、Hc/Hc//<2となり、
垂直方向の配向性制御は不十分であるが、微粒子の直径
が50nm以下の場合には、Hc/Hc//>2とな
り、膜面垂直方向のc軸配向性が得られていると考えら
れる。更に、微粒子の直径が20nm以下の場合にはH
/Hc//>4の値が得られ、結晶配向性がより望ま
しいものが得られる。なお、このように、微少な微粒子
を用いた場合に、規則化の際、特定の方向にc軸が配向
しやすい原因は、粒子の大きさが小さいと規則化に伴う
格子歪みを緩和しやすく、磁界によって与えられる低エ
ネルギーの状態が実現され易いためと考えられる。
【0248】以上述べたように、結晶粒径が3〜50n
mの微粒子を用いれば、膜面垂直方向の良好な結晶配向
性が得られ、垂直磁気異方性の大きな磁気記録媒体が作
成可能である。
【0249】(実施例20)基板として、Si基板を用
いて、まず第1のステップとして基板上に凹凸を形成し
た。凹凸の作製方法は、図36A−Dに示すような方法
で行った。すなわち、まずSi基板620上に厚さ0.
6μmのレジスト621を塗布し(図36A)、フォト
リソグラフィーによって所望のレジストパターン(図3
6B)を形成した。次に、Cu膜をMBE(Molecular
Beem Epitaxixy,分子線エピタキシー)法で約20nm
の膜厚になるように形成した(図36C)。最後に、レ
ジストパターン621を有機溶剤またはアッシングによ
って除去して、(図36D)に示すパターンを形成し
た。このとき形成した溝は、深さがCu膜の膜厚で約2
0nm、幅と長さがともに0.2μmの大きさである。
【0250】次に、平均粒子径4nmの貴金属Au微粒
子に有機コーティング膜を被覆する操作を行った。実施
例2(図4C)に示すように、乾燥雰囲気でブチルアル
コール100mLに水酸基を末端官能基として有するチ
オール化合物を加えて0.01mol/Lのブチルアル
コール溶液を作成した。次にその溶液に貴金属微粒子と
して直径5nmのAu微粒子100mgを加え、よく攪
拌した。半時間後に当該乾燥雰囲気で上記ブチルアルコ
ールおよび未反応のチオール化合物と貴金属微粒子を分
離して、貴金属微粒子表面上に上記チオール化合物から
なる単分子膜が形成された。
【0251】次に、前記した凹凸に加工したSi基板6
03に対しても実施例2(図5C)に示す単分子膜形成
操作を行った。乾燥雰囲気でヘキサデカンとクロロホル
ムの容積比4対1の溶媒を作成し、当該溶媒100mL
にエポキシ基を末端官能基に有するクロロシラン化合物
を加えて0.01mol/Lのヘキサデカン/クロロホ
ルム混合溶液を作成した。乾燥雰囲気でこの溶液20m
Lを採り、上記基板を上記溶液に浸漬し、緩やかに攪拌
した。半時間後に同じく乾燥雰囲気で上記混合溶液から
上記基板を取り出し、乾燥雰囲気で上記基板をクロロホ
ルムに浸漬して洗浄を行った。その後、基板を取り出し
た。基板表面上には上記クロロシラン化合物からなる単
分子膜が形成された。クロロシラン系単分子膜は、C
u,Auなどの貴金属とは反応しにくく、Si基板と反
応する特性があるので、前記凹凸基板のSiが表面に出
た部分にだけ形成される。すなわち、凹部にだけ単分子
膜が形成された。
【0252】次に、上記基板表面に上記Au微粒子を保
持する操作を行った。上記単分子膜形成を終えたAu微
粒子をブチルアルコールに分散させた液を調整した。そ
の濃度は適宜でよく、本実施例の場合はヘキサン50m
Lに対して100mgとした。上記基板をホットプレー
ト上に置き、上記基板上にスポイトを用いて上記ブチル
アルコール溶液を数箇所滴下して、基板表面が上記ブチ
ルアルコール溶液で濡れた状態にした。次いでホットプ
レートの温度を上げて、150℃程度に設定し、加熱し
た。基板上のブチルアルコールはすぐに気化し、基板上
には貴金属微粒子が残り、貴金属微粒子と基板の双方の
表面に形成された単分子膜の官能基同士の化学反応が行
われた。この反応は基板表面に形成された単分子膜の官
能基と貴金属微粒子表面に形成された単分子膜表面の官
能基に対してだけ行われ、貴金属微粒子表面に形成され
た単分子膜の官能基同士では反応が起きず、反応後に基
板をブチルアルコールで洗うことにより未反応の貴金属
微粒子は基板から洗い落とすことが出来、基板上には反
応が起きた貴金属微粒子が化学結合で固定された。この
貴金属微粒子は結果として基板表面上に微粒子配列体が
形成できた(図34A−B)。
【0253】このようにして形成した凹凸基板上のAu
微粒子の配列を、高分解能SEM(Scanning Electron Micr
oscopy:走査型電子顕微鏡)を用いて観察した。その結
果、凹部に関しては、図34A−Bに示すような凹部の
境界に沿った配列が実現していることが分かった。
【0254】また、以上の実施例20では、微粒子と基
板の双方に単分子膜を形成する場合を説明したが、微粒
子のみに単分子膜を形成する場合にも、図34A−Bに
示す凹凸の形成は有効である。この場合、微粒子層の層
数の制御は困難となるが、微粒子の自己組織化により有
効に利用でき、凹部形状に沿った微粒子の配列が可能に
なる。
【0255】(実施例21)図35の基板ディスク61
0として、オリフラのない直径2.5インチのSi基板
を用い、磁気記録媒体用に磁性微粒子の分散を行った。
【0256】まず、Si基板610上に、軟磁性薄膜層
として、Ni−Fe膜を直流スパッタリング法にて形成
した。まず、成膜室を1.33×10-3Pa(1×10-5Torr)以下
に排気した後、スパッタガスとしてArガスを2.66×10
-1Pa(2mTorr)となるまで導入した。ターゲットしては直
径3インチのNi0.8Fe0.2合金(組成は原子組成比)
ターゲットを用い、ターゲットパワーは100Wとし
た。軟磁性薄膜層の膜厚は500nmとした。この軟磁
性膜の飽和磁束密度Bsは1T、保磁力Hcは0.3O
e、透磁率μは1000であった。
【0257】次に、上記Ni−Fe膜を形成したSi基
板に対して、図35に示すような微細加工を施した。こ
のときの凹凸の作製方法は実施例20と同様の方法で、
つまり、図36A−Dに示す方法で作成した。ただし、
この場合形成する凸部は前記軟磁性層と全く同じものを
形成した。従って、凹部も凸部もNi−Fe合金で形成
されていることになる。この場合の溝の深さは約3n
m、溝の幅は300nm、溝と溝の間隔は200nmと
なるようにした。
【0258】次に、このように成膜・加工されたSi基
板を、溶液に浸漬することにより、実施例1に示すよう
にクロロシラン化合物からなる単分子膜を基板表面上に
形成した。より詳細には、乾燥雰囲気でヘキサデカンと
クロロホルムの容積比4対1の溶媒を作成し、当該溶媒
100mLに末端官能基としてCH2Cl基を有するク
ロロシラン化合物を加えて0.01mol/Lのヘキサ
デカン/クロロホルム混合溶液を作成した。乾燥雰囲気
でこの溶液20mLを採り、基板32を上記溶液に浸漬
し、緩やかに攪拌した。半時間後に同じく乾燥雰囲気で
上記混合溶液から上記基板を取り出し、乾燥雰囲気で上
記基板をクロロホルムに浸漬して洗浄を行った。その
後、上記基板を取り出した。軟磁性薄膜層表面には上記
クロロシラン化合物からなる単分子膜が形成された。得
られた単分子膜は、図2Cに示すとおりである。
【0259】次に、単分子膜を表面に形成した直径約5
nmのFe052Pt048合金微粒子を、前記単分子膜
を形成した基板上に塗布した。まず、図1Cに示すよう
にFePt微粒子上の単分子膜を作製した。すなわち、
乾燥雰囲気で非水系不活性溶媒としてヘキサン100m
Lに末端官能基としてフェニル基を有するクロロシラン
化合物を加えて0.01mol/Lのヘキサン溶液を作
成した。次にその溶液にFePt微粒子を100mg加
え、よく攪拌した。半時間後に当該乾燥雰囲気で上記ヘ
キサン溶媒及び未反応のクロロシラン化合物と磁性微粒
子を分離した。次に、図1Cに示すように、上記軟磁性
薄膜表面に上記磁性微粒子を保持する操作を行った。上
記単分子膜形成を終えた磁性微粒子をクロロホルムに分
散させた液を調整した。その濃度は適宜でよく、本実施
例の場合はクロロホルム50mLに対して100mgと
した。上記基板を入れたマイクロ反応容器を油浴に置
き、上記基板上にスポイトを用いて上記クロロホルム溶
液を数箇所滴下して、基板表面が上記クロロホルム溶液
で濡れた状態にした。さらに塩化アルミニウムをごく少
量加えて、攪拌子によりよく撹拌した。次いで油浴の温
度を上げて、120℃程度に設定し、加熱した。基板上
のクロロホルムはすぐに気化するのでそれを抑えるため
マイクロ反応容器に冷却管を取り付けてクロロホルム溶
液の減少を抑えた。1時間後、基板上には磁性微粒子が
残り、磁性微粒子と基板の双方の表面に形成された単分
子膜の官能基同士の化学反応が行われた。この反応は基
板表面に形成された単分子膜の官能基と磁性微粒子表面
に形成された単分子膜表面の官能基に対してのみ行わ
れ、磁性微粒子表面に形成された単分子膜の官能基同士
では反応が起きず、反応後に基板をヘキサンで洗うこと
により未反応の磁性微粒子は基板から洗い落とすことが
出来、基板上には反応が起きた磁性微粒子が化学結合で
固定された。この磁性微粒子は結果として基板表面上に
微粒子配列体を形成した(図34B)。
【0260】次に、以上のようにして作製された微粒子
配列体を、磁界中熱処理装置により、高温で熱処理し
た。このとき、試料の雰囲気は不活性ガス窒素1気圧の
中に満たし、磁界として10kOeの磁界を膜面に垂直
方向に印加した。磁界を印加したまま、約30分あたり
100℃の速度で昇温し、約570℃の温度に3時間保
ち、昇温時と同じ速度で冷却した。以上のような高温熱
処理過程を経験すると、図34Bに示すような構造は維
持されず、単分子膜602は炭化してしまうと考えられ
るが、ある種の被覆として存在し、微粒子間の距離を一
定に保つべく残存すると考えられる。この後、更に軟磁
性膜の異方性を面内にするために、膜面内で回転する1
00Oeの磁界中に試料をおき、200℃の温度に3時
間保持した。
【0261】このようにして作製した磁気記録媒体の磁
気特性をSQUID(Superconducting Quantum Interference
Device)により評価した。室温で、膜面と垂直方向に磁
界を印加して磁化曲線を書かせ、保磁力Hcおよび角形
比S(残留磁化Mrと飽和磁化Msとの比Mr/Ms)
を求めた。その結果、本発明の磁気記録媒体は、Hcが
5kOe、Sが0.9とほぼ磁気記録媒体として必要な
特性を満足していた。
【0262】次に作成した試料におけるFe−Pt微粒
子の配列の様子を高分解能SEMを用いて観察した。そ
の結果、この試料においては、図35に示す円周上の溝
に沿って、微粒子が配列しているところが観察された。
この状態は溝の部分では非常に規則的であったが、凸部
においては溝の部分に比べて規則性は劣るものの円周に
沿った微粒子の配列は実現していた。
【0263】次に、図20A−Bに示すような磁気記録
再生システムを想定し、ただし、現状では実現されてい
ないトラック幅30nmとし、アクチュエーターもこれ
に追随できるとして、記録再生特性のシミュレーション
を行った。この場合、記録ヘッドとしてはリターンパス
を含む単磁極ヘッド、再生ヘッドとしてはGMRヘッド
を想定した。そして、本実施例の磁気記録媒体を、図3
5のようなパターニングを全く行わない他は全く同様な
方法で作成した磁気記録媒体(従来例)とS/N比を比
較した。その結果、本発明の磁気記録媒体は従来例と比
較して400kFCIの周波数でS/N比が約6dB高
かった。
【0264】なお、本実施例の媒体においては、凹凸部
で3nmの段差があるが、この段差は今回の検討では問
題にならなかった。また、凹部と凸部の記録再生特性
は、凸部の方が悪くなる可能性があるので、なるべく凹
部の面積の割合を大きくするべきである。更に高密度記
録の将来を考えると、凹部と凸部にそれぞれ最適な記録
密度、記録法を用いることも有効である。また、この段
差を利用した記録再生方法も考えられる。
【0265】以上示したように、本実施例では、ナノメ
ータスケールの微粒子を所定の位置に配列することが可
能となる。また、これを利用すれば、高記録密度を可能
にする磁気記録媒体が得られ、高密度磁気記録再生装置
を実現することが可能となる。 (実施例15の後半部〜実施例16の前までを下記に移
動)なお、基板に形成する有機コーティング膜と微粒子
に形成する有機コーティング膜の材料の系統を同じにす
る必要はなく、それぞれの材質などに合わせて適宜選択
すればよい。
【0266】なお、実施例では磁性微粒子の例を多く示
してあるが、何も磁性微粒子に限る必要はなく、光学
的、誘電的、電気的、量子的、強度的な性能を必要とす
る場合はそれに代わる材料であっても良い。
【0267】なお、実施例では熱工程を明記していない
例もあるが、磁性的性質を出すために後工程で熱処理を
施してもよい。
【0268】なお、本実施例では基材および微粒子表面
上に形成する有機コーティング膜の材料としてクロロシ
ラン基を有する材料を例示し、基材及び微粒子と有機コ
ーティング膜材料との結合形態が共有結合の場合を示し
た。この結合は上記例示以外にイオン結合、配位結合、
分子間力であってもよい。しかし、その結合形態の違い
によって基材及び微粒子と有機コーティング膜との結合
力は異なり、共有結合が最もその結合力は強くなり、耐
久性に富むと予想される。
【0269】なお、本実施例ではクロロシラン基を有す
る有機コーティング膜材料を使用したが、この材料以外
にチオール基、イソシアネート基、アルコキシシラン
基、または配位結合を形成する基(カルボキシル基、カ
ルボニル基、アセチル基、アミノ基、イミノ基、水酸
基、チオール基等の配位可能な非共有電子対を有する官
能基を複数個含み、かつ当該官能基の炭素数は1から3
程度の距離内に位置する有機化合物、例えば、アセチル
アセトン、アセト酢酸エチル、エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、ジエチルアミン、チオ尿素、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、イミノ2酢酸、
ニトリル3酢酸、エチレンジアミン4酢酸、キノリン−
8−カルボン酸、キナルジン酸、オルトアミノ安息香
酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン
酸、フマル酸とそれらの誘導体等)であっても良い。
【0270】なお、本実施例では微粒子として磁性微粒
子、貴金属微粒子を例示したが、プラスチックビーズ、
ガラスビーズ、金属微粒子表面をガラスコートした複合
微粒子、ガラスビーズ表面を金属コートした複合微粒
子、プラスチックビーズ表面を金属コートした複合微粒
子、金属微粒子表面を有機物コートした複合微粒子など
にも適合可能である。また、必要に応じて有機コーティ
ング膜を形成する前にガスプラズマ処理、オゾン処理、
コロナ放電処理などの前処理を施すことも可能である。
【0271】なお、本実施例では磁性微粒子がその集合
体としてデバイスを構成する事例を示したが、個々の磁
性微粒子が個別に機能を発現する仕組みのでデバイスで
あってもよく、光−光変換デバイス、光−電気変換デバ
イス、電気−光変換デバイスなど微粒子が集合体として
または個々の微粒子が独立して機能を発現するようなデ
バイスにも適用可能である。
【0272】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では基板上
への微粒子の固定を可能となり、生産性、耐久性、実用
性で大幅な向上が期待できる。さらに、今後必要となる
機能の特定などを実現するパターン形成も実現可能とな
り、これらの効果により、その工業的価値は大なるもの
である。代表例として、本発明の方法で磁気ディスクを
形成すれば、磁性微粒子の層厚と、配列パターンを制御
したものを作成でき、高密度記録再生の可能な媒体を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A−Cは本発明の実施例1における磁性微粒子
と単分子膜の模式断面図。
【図2】A−Cは本発明の実施例1における基板と単分
子膜の模式断面図。
【図3】A−Bは本発明の実施例1における磁性微粒子
と単分子膜と基板の単分子膜とが共有結合した模式断面
図。
【図4】A−Cは本発明の実施例2における微粒子と単
分子膜の模式断面図。
【図5】A−Cは本発明の実施例2における基板と単分
子膜の模式断面図。
【図6】A−Bは本発明の実施例2における微粒子と単
分子膜と基板の単分子膜とが共有結合した模式断面図。
【図7】A−Cは本発明の実施例3における微粒子と単
分子膜の模式断面図。
【図8】A−Cは本発明の実施例3における基板と単分
子膜の模式断面図。
【図9】A−Bは本発明の実施例3における磁性微粒子
と単分子膜と基板の単分子膜とが共有結合した模式断面
図。
【図10】A−Bは本発明の実施例4における微粒子配
列体の模式断面図。
【図11】本発明の実施例5における微粒子配列体の模
式断面図。
【図12】本発明の実施例6における微粒子配列体の模
式断面図。
【図13】A−Dは本発明の実施例7における微粒子配
列構造体の模式工程断面図。
【図14】本発明の実施例8における微粒子配列体の模
式断面図。
【図15】本発明の実施例9における累積した微粒子配
列体をエネルギー照射によりパターニングした模式断面
図。
【図16】本発明の実施例10における円周状にエネル
ギー照射してパターニングした模式断面図。
【図17】本発明の実施例11における矩形状にエネル
ギー照射してパターニングした模式断面図。
【図18】本発明の実施例12における円周状にエネル
ギー照射してパターニングした模式断面図。
【図19】Aは本発明の実施例12における磁気記録媒
体の断面図の一例(垂直記録方式の場合)を示す断面
図、Bは本発明の同実施例の面内記録方式の場合を示す
断面図。
【図20】Aは本発明の一実施例の磁気記録再生装置を
示す模式平面図、Bは同断面図。
【図21】本発明の実施例13における半導体素子の断
面図。
【図22】本発明の実施例14におけるメモリ素子の断
面図。
【図23】A〜Dは本発明の実施例14におけるメモリ
素子の断面図。
【図24】本発明の実施例15における磁気抵抗効果素
子の模式平面図。
【図25】同、シールド型磁気ヘッドの概略斜視図。
【図26】同、ヨーク型磁気ヘッドの概略斜視図。
【図27】本発明で使用することが可能な基板表面の単
分子膜と微粒子表面の単分子膜の結合の一例を示す化学
式。
【図28】本発明で使用することが可能な基板表面の単
分子膜と微粒子表面の単分子膜の結合の一例を示す化学
式。
【図29】本発明の一実施例の磁気記録媒体の断面模式
図。
【図30】従来の磁気記録媒体およびヘッドの断面模式
図。
【図31】従来の磁気記録媒体およびヘッドの断面模式
図。
【図32】本発明の一実施例の磁気記録媒体およびヘッ
ドの断面模式図。
【図33】本発明の別の実施例の磁気記録媒体およびヘ
ッドの断面模式図。
【図34】A−Bは本発明の実施例20及び21におけ
る微粒子の配列方法の一例を示す図。
【図35】本発明の実施例21における微粒子の配列方
法における凹凸の形成例を示す図。
【図36】A−Dは本発明の実施例20及び21におけ
る微粒子の形成方法における凹凸の形成方法の一例を示
す図。
【符号の説明】
1,10,20,30,36,50,60,72 微粒子 2,4,11,13,21,23,31,33,37,51,53,61,63,66,71,73 単
分子膜 3,12,22,32,52,62,80 基板 5,14,24,34,38,54,67,74 化学結合 6,15,25,35,39,40,70,75 微粒子配列体 64 高圧紫外線ランプ 65 金属マスク 81 微粒子からなる構造物のパターン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/702 G11B 5/702 5E049 5/706 5/706 5F083 5/738 5/738 5/842 5/842 Z 5/845 5/845 A H01F 1/24 H01F 1/24 10/16 10/16 10/26 10/26 41/16 41/16 H01L 27/10 451 H01L 27/10 451 43/08 43/08 Z (31)優先権主張番号 特願2001−283300(P2001−283300) (32)優先日 平成13年9月18日(2001.9.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 森田 清之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉井 重雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村上 睦明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 楠本 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K018 BA00 BA13 BB10 BC29 BD01 BD02 KA42 5D006 BA07 BA08 BA11 BA19 CA03 DA03 DA08 EA01 EA05 5D034 BA03 5D112 AA04 AA05 AA13 AA24 BB01 BB06 BB08 BB12 CC06 GA19 5E041 BC05 HB14 5E049 AA04 AC05 BA06 DB12 5F083 EP17 EP23 HA06 JA02 JA05 JA32 JA38 ZA21

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に微粒子を配列させた構造体であ
    って、 前記微粒子の表面には前記微粒子の表面と結合した有機
    コーティング膜が形成され、 前記基板表面には前記基板表面と結合した有機コーティ
    ング膜が形成され、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜との間で結合して、前記基板上に前
    記微粒子が固定配列されていることを特徴とする微粒子
    配列体。
  2. 【請求項2】 前記微粒子の配列が、単層であるセルフ
    アセンブル(self assemble)膜である請求項1に記載の
    微粒子配列体。
  3. 【請求項3】 前記微粒子の配列が、累積層であり、前
    記微粒子どうしが結合して固定されている請求項1に記
    載の微粒子配列体。
  4. 【請求項4】 前記微粒子の平均直径が、0.5nm以
    上50nm以下の範囲である請求項1に記載の微粒子配
    列体。
  5. 【請求項5】 前記微粒子表面の有機コーティング膜及
    び前記基板表面の有機コーティング膜のうち、少なくと
    も一方はセルフアッセンブル膜である請求項1に記載の
    微粒子配列体。
  6. 【請求項6】 前記微粒子が、前記基板表面にパターニ
    ングされて配列されている請求項1に記載の微粒子配列
    体。
  7. 【請求項7】 前記微粒子が、前記基板表面に形成され
    た凹凸パターンの凹部内に配列されている請求項1に記
    載の微粒子配列体。
  8. 【請求項8】 前記凹部の幅が、前記微粒子の平均直径
    の5倍以上30倍以下である請求項7に記載の微粒子配
    列体。
  9. 【請求項9】 前記微粒子表面の有機コーティング膜と
    前記基板表面の有機コーティング膜との間の結合が、共
    有結合、イオン結合、配位結合及び分子間力結合から選
    ばれる少なくとも一つの結合である請求項1に記載の微
    粒子配列体。
  10. 【請求項10】 微粒子が金属、金属酸化物、半導体、
    両性元素、両性元素酸化物及び樹脂から選ばれる少なく
    とも一つである請求項1に記載の微粒子配列体。
  11. 【請求項11】 前記微粒子が、磁性微粒子である請求
    項1に記載の微粒子配列体。
  12. 【請求項12】 基板を構成する材質が金属、金属酸化
    物、半導体、両性元素、両性元素酸化物及び樹脂から選
    ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の微粒子配
    列体。
  13. 【請求項13】 基板上に微粒子配列体を製造する方法
    であって、 個々の前記微粒子表面に有機コーティング膜を形成し、 前記基板表面に有機コーティング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜とを接触させ、双方の有機コーティ
    ング膜の間で結合を形成させることを特徴とする微粒子
    配列体の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 基板上に形成された有機コーティング膜にエネルギー線
    を照射することにより照射部分の有機コーティング膜に
    化学反応基を形成し、 その後、微粒子表面の有機コーティング膜との間で化学
    結合を形成させる請求項13に記載の微粒子配列体の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 前記基板上に形成された有機コーティング膜にエネルギ
    ー線を照射し、 前記照射部分の有機コーティング膜を除去することによ
    り、前記基板表面の残余部分の有機コーティング膜と微
    粒子表面の有機コーティング膜との間で化学結合を形成
    させる請求項13に記載の微粒子配列体の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 前記基板表面に形成された有機コーティング膜にエネル
    ギー線を部分的に照射して、照射部分の有機コーティン
    グ膜に化学反応基を形成して微粒子表面の有機コーティ
    ング膜との間で化学結合を形成させ、エネルギー線照射
    部分にのみ微粒子を配列させ、 その後、エネルギー線を照射しなかった部分に新たなエ
    ネルギー線を照射し、照射部分の有機コーティング膜に
    化学反応基を形成し、 当初形成された微粒子配列体を構成する微粒子とは別種
    の微粒子を前記基板表面に接触させて微粒子表面の有機
    コーティング膜との間で化学結合を形成させる請求項1
    3に記載の微粒子配列体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 前記基板表面に形成された有機コーティング膜に第1の
    エネルギー線を照射することにより照射部分の有機コー
    ティング膜に化学反応基を形成し、微粒子表面の有機コ
    ーティング膜との間で化学結合を形成してエネルギー線
    照射部分に微粒子配列体を形成した後、 前記第1のエネルギー線を照射しなかった部分に第2の
    エネルギー線を照射し、照射部分の有機コーティング膜
    に化学反応基を形成し、当初形成された微粒子配列体を
    構造する微粒子とは同種の微粒子を基板表面に接触させ
    て微粒子表面の有機コーティング膜との間で化学結合を
    形成させることにより、第1のエネルギー照射部分の二
    次元的な形状に起因した微粒子配列体を得る請求項13
    に記載の微粒子配列体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記基板としてディスク状の基板を用
    い、ディスクの中心を共有する同心円の円周状に沿って
    前記有機コーティング膜に前記第1のエネルギー線を照
    射することにより、前記円周に沿って前記微粒子を配列
    する請求項13に記載の微粒子配列体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 前記基板表面に形成された有機コーティング膜にエネル
    ギー線を照射して照射部分の有機コーティング膜を除去
    し、前記基板表面の残余部分の有機コーティング膜と微
    粒子表面の有機コーティング膜との間で化学結合を形成
    してエネルギー線非照射部分に微粒子からなる構造物を
    形成した後、 再度前記基板表面に有機コーティングからなる構造物を
    形成し、新たに基板表面に形成された有機コーティング
    膜と当初形成された微粒子層の構成微粒子とは別種の微
    粒子を基板表面に接触させて微粒子表面の有機コーティ
    ング膜との間で化学結合を形成させる請求項13に記載
    の微粒子配列体の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 前記基板表面に形成された有機コーティング膜にエネル
    ギー線を照射して照射部分の有機コーティング膜を除去
    することにより基板表面の残余部分の有機コーティング
    膜と微粒子表面の有機コーティング膜との間で化学結合
    を形成させてエネルギー線非照射部分に微粒子配列体を
    形成した後、 再度基板表面に有機コーティング膜からなる構造物を形
    成し、新たに基板表面に形成された有機コーティング膜
    と当初形成された微粒子層の構成微粒子と同種の微粒子
    を基板表面に接触させて微粒子表面の有機コーティング
    膜との間で化学結合を形成させることにより、エネルギ
    ー照射部分の二次元的な形状に起因した微粒子配列体を
    得る請求項13に記載の微粒子配列体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記微粒子表面の有機コーティング膜
    と前記基板表面の有機コーティング膜との間で結合を形
    成させる方法が、 前記基板表面に形成された有機コーティング膜と微粒子
    表面に形成された有機コーティング膜を接触させ、化学
    結合を形成した後、 微粒子表面の有機コーティング膜を重合して有機コーテ
    ィング膜の分子量を増大させる請求項13に記載の微粒
    子配列体の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記微粒子表面に形成した有機コーテ
    ィング膜と基板表面の有機コーティング膜間の結合が共
    有結合、イオン結合、配位結合及び分子間力から選ばれ
    る少なくとも一つの結合である請求項13に記載の微粒
    子配列体の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記有機コーティング膜が単分子膜ま
    たは単分子膜を出発材料とした重合膜である請求項13
    に記載の微粒子配列体の製造方法。
  24. 【請求項24】 単分子膜がセルフアセンブル膜であっ
    て、かつチオール基、クロロシラン基、配位結合基、イ
    ソシアネート基及びアルコキシシラン基から選ばれる少
    なくとも一つの反応基を含む分子で形成されている請求
    項23に記載の微粒子配列体の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記エネルギー線が紫外線、遠紫外
    線、X線、ガンマ線、電子線及び励起されたプラズマか
    ら選ばれる少なくとも一つである請求項14に記載の微
    粒子配列体の製造方法。
  26. 【請求項26】 基板上に磁気記録媒体を製造する方法
    であって、 磁性微粒子表面に有機コーティング膜を形成し、 前記基板表面に有機コーティング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜とを接触させ、双方の有機コーティ
    ング膜の間で結合を形成させ、 前記磁性微粒子を熱処理して前記磁性微粒子の保磁力を
    増大させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記基板表面に有機コーティング膜を
    形成する前工程として、さらに基板上に、気相急冷法に
    よる軟磁性薄膜層を形成する請求項26に記載の磁気記
    録媒体の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記磁性微粒子層の表面に、さらに保
    護層を形成する請求項26に記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  29. 【請求項29】 磁性微粒子層の粒子が、3nm以上50nm
    以下の直径の微粒子である請求項26に記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記磁性微粒子はFePt合金及びCoPt合
    金から選ばれる少なくとも一つの合金である請求項26
    に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記磁界の印加方向は、基板面に垂直
    方向である請求項26に記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
  32. 【請求項32】 前記磁界は1kOe以上である請求項
    26に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記微粒子はL10構造である請求項
    26に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  34. 【請求項34】 非磁性基板上に直接または下地層を介
    して表面に有機コーティング膜を形成した微粒子を塗布
    する第1の工程と、 前記微粒子を磁界中で前記微粒子のキュリー温度以上の
    温度で熱処理する第2の工程を含むことを特徴とする磁
    気記録媒体の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記磁界が、基板面に垂直方向から印
    加された磁界である請求項34に記載の磁気記録媒体の
    製造方法。
  36. 【請求項36】 基板表面に前記基板表面と結合した有
    機コーティング膜を形成し、 微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有機コーテ
    ィング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜との間で結合して、前記微粒子が固
    定配列されている微粒子配列体を形成し、 前記微粒子に電流を流す少なくとも一対の電極を形成
    し、外部からの信号磁界によって電極間の電気抵抗を変
    化させる磁気抵抗効果素子。
  37. 【請求項37】 基板表面に前記基板表面と結合した有
    機コーティング膜を形成し、 微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有機コーテ
    ィング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜との間で結合して、前記微粒子が固
    定配列されている微粒子配列体を形成し、 前記微粒子に電流を流す少なくとも一対の電極を形成
    し、外部からの信号磁界によって電極間の電気抵抗を変
    化させる磁気抵抗効果素子の外側に、さらに前記信号磁
    界以外の磁界を前記磁気抵抗効果素子に侵入するのを防
    ぐためのシールドを備えた磁気抵抗効果型ヘッド。
  38. 【請求項38】 基板表面に前記基板表面と結合した有
    機コーティング膜を形成し、 微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有機コーテ
    ィング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜との間で結合して、前記微粒子が固
    定配列されている微粒子配列体を形成し、 前記微粒子に電流を流す少なくとも一対の電極を形成
    し、外部からの信号磁界によって電極間の電気抵抗を変
    化させる磁気抵抗効果素子の外側に、さらに前記信号磁
    界を前記磁気抵抗効果素子に導くためのヨークを備えた
    磁気抵抗効果型ヘッド。
  39. 【請求項39】 半導体基板上に設けられたトンネル障
    壁層として機能する障壁層と、前記障壁層の表面に前記
    障壁層と結合した有機コーティング膜を形成し、 微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有機コーテ
    ィング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と障壁層表面の有
    機コーティング膜との間で結合して、前記微粒子が固定
    配列されている微粒子配列体を形成し、 前記障壁層および前記微粒子層上に設けられた電気的絶
    縁体層を備えた半導体素子。
  40. 【請求項40】 絶縁ゲート半導体(MIS)型トラン
    ジスタ構造を有する半導体メモリ素子において、前記M
    IS型トランジスタ構造のゲート絶縁膜と半導体基板の
    間に、半導体基板上に設けられたトンネル障壁層として
    機能する障壁層と、前記障壁層の表面に、 前記基板表面と結合した有機コーティング膜を形成し、 微粒子の表面に前記微粒子の表面と結合した有機コーテ
    ィング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜との間で結合して、前記微粒子が固
    定配列されている微粒子配列体を形成した半導体メモリ
    素子。
  41. 【請求項41】 不規則合金からなる微粒子を規則化さ
    せる工程において、キュリー温度以上の温度で磁界を印
    加することにより結晶配向性を制御することを特徴とす
    る微粒子の結晶配向性制御方法。
  42. 【請求項42】 微粒子の直径が3nm以上50nm以
    下である請求項41に記載の微粒子の結晶配向性制御方
    法。
  43. 【請求項43】 前記磁界は1kOe以上である請求項
    41に記載の微粒子の結晶配向性制御方法。
  44. 【請求項44】 前記微粒子はL10構造を有する請求
    項41に記載の微粒子の結晶配向性制御方法。
  45. 【請求項45】 前記微粒子はFePtまたはCoPt
    合金である請求項41に記載の微粒子の結晶配向性制御
    方法。
  46. 【請求項46】 表面に有機コーティング膜を形成した
    微粒子を、前記基板表面に形成された凹凸パターンの凹
    部内に配列することを特徴とする微粒子の配列方法。
  47. 【請求項47】 前記有機コーティング膜を形成した微
    粒子が、直径1nm以上50nm以下である請求項46に記載
    の微粒子の配列方法。
  48. 【請求項48】 前記凹凸パターンは前記微粒子の直径
    の5倍以上30倍以下の長さの周期の凹凸パターンであ
    る請求項46に記載の微粒子の配列方法。
  49. 【請求項49】 基板上に磁気記録媒体を製造する方法
    であって、 基板上に、気相急冷法により軟磁性薄膜層を形成し、 磁性微粒子表面に有機コーティング膜を形成し、 前記基板表面に有機コーティング膜を形成し、 前記微粒子表面の有機コーティング膜と前記基板表面の
    有機コーティング膜とを接触させ、双方の有機コーティ
    ング膜の間で結合を形成させることを特徴とする磁気記
    録媒体の製造方法。
  50. 【請求項50】 前記磁性微粒子層の表面に、さらに保
    護層を形成する請求項49に記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  51. 【請求項51】 磁性微粒子層の粒子が、3nm以上50nm
    以下の直径の微粒子である請求項49に記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  52. 【請求項52】 前記磁性微粒子はFePt合金及びCoPt合
    金から選ばれる少なくとも一つの合金である請求項49
    に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  53. 【請求項53】 前記磁界の印加方向は、基板面に垂直
    方向である請求項49に記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
  54. 【請求項54】 前記磁界は1kOe以上である請求項
    49に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  55. 【請求項55】 前記微粒子はL10構造である請求項
    49に記載の磁気記録媒体の製造方法。
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