JP2007161749A - パターン状の蛍光体微粒子膜およびその製造方法。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材表面に形成される蛍光体微粒子膜が、基材表面(22)に形成された第1の有機膜(21)と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜(23及び25)とを介して互いに共有結合していることを特徴とするパターン状の単層蛍光体微粒子膜(24および26)。
【選択図】図3
Description
また、ここでいう蛍光体微粒子膜には、いわゆるEL膜も含まれる。
以下さらに、発明の内容を説明する。
また、共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であると安定した付着力を得る上で都合がよい。
さらにまた、共有結合部以外の蛍光体微粒子表面にある第2の有機膜の反応性基が失活されているか、第2の有機膜に結合した第3の非反応性の有機膜が形成されていると、同一基材上に、パターン状の単層蛍光体微粒子膜を複数箇所作成する上で都合がよい。
さらに、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された蛍光体微粒子を洗浄除去する工程の後、共有結合部以外の蛍光体微粒子表面にある第2の有機膜の反応性基を失活させるか、共有結合部以外の蛍光体微粒子表面にある第2の有機膜に第3の非反応性の有機膜を結合させる工程を行うと、同一基材上に、パターン状の単層蛍光体微粒子膜を複数箇所作成する上で都合がよい。
また、第1、第2,および第3の有機膜の一部が互いに反応して共有結合を形成していると、パターン状の蛍光体微粒子膜を累積する上で都合がよい。
さらに、共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であると、安定した付着力を得る上で都合がよい。
このとき、第1の反応性の有機膜と第3の反応性の有機膜が同じものである、製造工程を単純化できて都合がよい。
また、第2のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程と第2のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程を繰り返し行うと、累積微粒子膜の厚みを厚くする上で都合がよい。
さらにまた、第1および3の反応性の有機膜がエポキシ基を含み、第2の反応性の有機膜にイミノ基を含ませておくと、微粒子表面の有機膜を基材表面の有機膜と選択的に反応させる上で都合がよい。
さらに、シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いると、被膜形成時間をさらに短縮できて都合がよい。
さらに、本発明は、デバイスの画素部分に選択的に1層形成されたパターン状の蛍光体微粒子の膜が、基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合している表示デバイスを提供することを要旨とする。
ここで、パターン状の蛍光体微粒子膜が、それぞれ赤、青、または緑の発光蛍光体微粒子を含んでいるとカラー表示が可能な表示デバイスを提供する上で癒合がよい。
また、本発明は、デバイスの画素部分に選択的に1層形成されたパターン状の蛍光体微粒子の膜が、基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合している表示デバイスを用いたテレビを提供することを要旨とする。
また、ここで、パターン状の蛍光体微粒子膜が、それぞれ赤、青、または、緑の発光蛍光体微粒子を含んでいると、カラー表示が可能なテレビを提供する上で都合がよい。
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、透明性と反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発しガラス基材表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄の反応性のポリマー膜が形成されたガラス基材が得られた。
その後、塩素系溶媒であるクロロホルムを添加して撹拌洗浄すると、表面に反応性の官能基、例えば、エポキシ基を有する化学吸着単分子膜(第2又は第3の反応性の有機膜)で被われた赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子15、あるいは、アミノ基を有する化学吸着単分子膜(第3又は第2の反応性の有機膜)で被われた赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子16をそれぞれ作製できた。
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発し粒子表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、単分子膜に比べるとやや厚みがあるが、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄の反応性ポリマー膜が形成された赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子が得られた。
なお、このデバイスは、表示画面内での蛍光体微粒子の膜厚むらが全くないので、テレビの表示デバイスとして用いると画面内での表示均一性が格段に向上した。
(2) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OCH3)3
(3) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OCH3)3
(4) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OCH3)3
(5) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OCH3)3
(6) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OC2H5)3
(7) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OC2H5)3
(8) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OC2H5)3
(9) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OC2H5)3
(10) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OC2H5)3
(11) H2N (CH2)5Si(OCH3)3
(12) H2N (CH2)7Si(OCH3)3
(13) H2N (CH2)9Si(OCH3)3
(14) H2N (CH2)5Si(OC2H5)3
(15) H2N (CH2)7Si(OC2H5)3
(16) H2N (CH2)9Si(OC2H5)3
(22) CH3(CH2)4Si(CH3)2Cl
(23) CF3(CH2)2Si(CH3)2Cl
(24) CF3(CF2)6(CH2)2Si(CH3)2Cl
(25) CH3CH2SiCH3Cl2
(26) CH3(CH2)4SiCH3Cl2
(27) CF3(CH2)2SiCH3Cl2
(28) CF3(CF2)6(CH2)2SiCH3Cl2
2 水酸基
3 エポキシ基を含む単分子膜
4 エポキシ基を含む単分子膜で被われたガラス基材
5、5’ エポキシ基を持ったパターン状の被膜
6、6’ パターン状の被膜で選択的に被われた基材
11 赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子膜
12 水酸基
13 エポキシ基を含む単分子膜
14 アミノ基を含む単分子膜
15 エポキシ基を含む単分子膜で被われた赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子膜
16 アミノ基を含む単分子膜で被われた赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子膜
21 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜
22 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われたガラス基材
23 アミノ基を有する化学吸着単分子膜で被われた赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子膜
24 パターン状の単層赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子膜
25 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われた赤色硫化亜鉛蛍光体微粒子膜
26 2層構造のパターン状の赤色硫化亜鉛蛍光体累積微粒子膜
27 不活性単分子膜
28 2層構造のパターン状の緑色硫化亜鉛蛍光体累積微粒子膜
29 2層構造のパターン状の青色硫化亜鉛蛍光体累積微粒子膜
Claims (27)
- 基材表面に選択的に1層形成された蛍光体微粒子の膜が前記基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とするパターン状の単層蛍光体微粒子膜。
- 基材表面に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜が互いに異なることを特徴とする請求項1記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項1記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜。
- 基材表面に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていることを特徴とする請求項1および2記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜。
- 共有結合部以外の蛍光体微粒子表面にある第2の有機膜の反応性基が失活されているか、第2の有機膜に結合した第3の非反応性の有機膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜。
- 基材表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させて、アルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程、蛍光体微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて前記蛍光体微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜が形成された前記基材表面に前記第2の反応性の有機膜で被覆された前記蛍光体微粒子を接触させて選択的に反応させる工程と、余分な前記第2の反応性の有機膜で被覆された蛍光体微粒子を洗浄除去する工程を含むことを特徴とするパターン状の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 基材表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させて、アルコキシシラン化合物と基材表面を反応させた基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程、および蛍光体微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させたアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させ、蛍光体微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材および蛍光体微粒子表面を有機溶剤で洗浄して、基材及び蛍光体微粒子表面に共有結合した第1及び第2の反応性の単分子膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載したパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項6に記載したパターン状の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の単分子膜がエポキシ基を含み第2の反応性の単分子膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項7に記載したパターン状の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 余分な第2の反応性の有機膜で被覆された蛍光体微粒子を洗浄除去した工程の後、共有結合部以外の蛍光体微粒子表面にある第2の有機膜の反応性基を失活させるか、共有結合部以外の蛍光体微粒子表面にある第2の有機膜に第3の非反応性の有機膜を結合させる工程を行うことを特徴とする請求項6に記載したパターン状の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 基材表面に選択的に層状に累積され蛍光体微粒子膜が蛍光体微粒子表面に形成された有機膜を介して層間で互いに共有結合していることを特徴とするパターン状の累積蛍光体微粒子膜。
- 基材表面に第1の有機膜が選択的に形成されており、第2の有機膜が形成された蛍光体微粒子膜と第3の有機膜が形成された蛍光体微粒子膜とが第1の有機膜を介して交互に累積されていることを特徴とする請求項11記載のパターン状の累積蛍光体微粒子膜。
- 第1、第2,および第3の有機膜の一部が互いに反応して共有結合を形成していることを特徴とする請求項12記載のパターン状の累積蛍光体微粒子膜。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項13記載のパターン状の累積蛍光体微粒子膜。
- 最表面の蛍光体微粒子表面の有機膜の反応性基が失活されているか、最表面の蛍光体微粒子表面の有機膜に結合した第4の非反応性の有機膜が形成されていることを特徴とする請求項14記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜。
- 少なくとも基材表面を第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程と、第1の蛍光体微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて前記第1の蛍光体微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜が形成された前記基材表面に前記第2の反応性の有機膜で被覆された前記第1の蛍光体微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な前記第2の反応性の有機膜で被覆された第1の蛍光体微粒子を洗浄除去して第1のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を選択的に形成する工程と、第2の蛍光体微粒子膜を少なくとも第3のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて第2の蛍光体微粒子表面に第3の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第2の反応性の有機膜で被覆された第1のパターン状の単層蛍光体微粒子膜が形成された基材表面に第3の反応性の有機膜で被覆された第2の蛍光体微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な前記第3の反応性の有機膜で被覆された前記第2の蛍光体微粒子を洗浄除去して第2のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を選択的に形成する工程とを含むことを特徴とするパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜と第3の反応性の有機膜が同じものであることを特徴とする請求項16に記載したパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第2のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程と第2のパターン状の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程を繰り返し行うことを特徴とする請求項16に記載した多層構造となったパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1〜3の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材あるいは蛍光体微粒子表面を有機溶剤で洗浄して基材や蛍光体微粒子表面に共有結合した第1〜3の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項16に記載したパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1および3の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項16に記載したパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- シラノール縮合触媒の代わりに、ケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物を用いることを特徴とする請求項6および16に記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜およびパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いることを特徴とする請求項6および16に記載のパターン状の単層蛍光体微粒子膜およびパターン状の累積蛍光体微粒子膜の製造方法。
- デバイスの画素部分に選択的に1層形成されたパターン状の蛍光体微粒子の膜が、基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とする表示デバイス。
- デバイスの画素部分に選択的に複数層累積形成されパターン状の蛍光体微粒子膜が、蛍光体微粒子表面に形成された有機膜を介して層間で互いに共有結合していることを特徴とする表示デバイス。
- パターン状の蛍光体微粒子膜が、それぞれ赤、青、または緑の発光蛍光体微粒子を含んでいることを特徴とする請求項23および24に記載の表示デバイス。
- デバイスの画素部分に選択的に1層形成されたパターン状の蛍光体微粒子の膜が、基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とする表示デバイスを用いたテレビ。
- デバイスの画素部分に選択的に複数層累積形成されパターン状の蛍光体微粒子膜が、蛍光体微粒子表面に形成された有機膜を介して層間で互いに共有結合していることを特徴とする表示デバイスを用いたテレビ。
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