JP2007220884A - 電極とその製造方法およびそれを用いたリード配線とその接続方法およびそれらを用いた電子部品と電子機器 - Google Patents
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Abstract
電子デバイスの微細化高密度化に伴い、電子デバイスやプリント基板上の配線を微細化する必要があり、配線端部の電極突起を均一な厚みに形成する必要があった。
【解決手段】
配線端部またはリード線端部の表面に選択的に1層形成された導電性微粒子の膜が配線端部表面またはリード線端部に選択的に形成された第1の有機膜と導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とする電極およびこれらの有機膜が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の電極。
【選択図】 図4
Description
第四の発明は、第一の発明及び第二の発明において、配線端部表面またはリード線端部の表面に形成された第1の有機被膜と導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていることを特徴とする電極である。
第十の発明は、第九の発明において、導電性微粒子表面に形成された有機被膜が2種類有り、第1の有機膜が形成された導電性微粒子と第2の有機膜が形成された導電性微粒子とが交互に積層されていることを特徴とする電極である。
第二十三の発明は、第二十一の発明において、共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とするリード配線である。
また、第2のパターン状の単層導電性微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1のパターン状の単層導電性微粒子膜を形成する工程と第2のパターン状の単層導電性微粒子膜を形成する工程を繰り返し行うと、電極の突起を大きくできて外部リード線との接続の上で都合がよい。
また、第1の有機膜と第3の有機膜が導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに直接あるいは間接にエポキシ基とイミノ基が反応して形成された−N−C−の共有結合で結合していると、信頼性の高いリード配線を形成する上で都合がよい。
さらにまた、第1の有機膜と第2の有機膜と有機膜と第3の有機膜が単分子膜で構成されていると、接続抵抗の低いリード配線を形成する上で都合がよい。
その後、トリクレンやn−メチルピロリディノンを添加して撹拌洗浄すると、表面に反応性の官能基、例えばエポキシ基を有する化学吸着単分子膜(第2の反応性の有機膜)で被われた銀微粒子15、あるいはアミノ基を有する化学吸着単分子膜(これも第2の反応性の有機膜)で被われた銀微粒子16をそれぞれ作製できた。
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発し粒子表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄の反応性ポリマー膜が形成された導電性銀微粒子が得られた。
また、微粒子の素材がAuの場合には、末端のSi(OCH3)3を−SH、あるいはトリアジンチオール基で置換した薬剤、例えば、H2N(CH2)11−SH、あるいはH2N(CH2)2−SH等を用いれば、Sを介して同様の反応性アミノ基を持つ単分子膜が形成された金微粒子を製造できた。一方、−SHとメトキシシリル基を両末端にもつ薬剤、例えばHS(CH2)3Si(OCH3)3をもちいれば、Sを介して表面にメトキシシリル基を含む単分子膜が形成された金微粒子を製造できた。
以下同様に、アミノ基を有する化学吸着単分子膜で被われた銀微粒子とエポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われた銀微粒子を交互に積層すると、多層構造の導電性銀微粒子の累積被膜よりなる高さが制御された電極を製造できた。
また、あらかじめ、リード線先端部にも、実施例4と同様の方法で反応性の官能基を有する複数層の有機膜で覆われた電極を形成しておいても良い。さらにまた、電子デバイスの方は、反応性の単分子膜のみで覆い、リード線先端部に、実施例3と同様の方法で反応性の官能基を有する有機膜で覆われた電極を形成しておいても同様の結果が得られた。
さらに、このような電極を用いてリード線を接続した半導体素子やプリント基板は、従来の超音波圧着した電子部品に比べ格段に信頼性の高い電気接続が達成できた。また、それらを用いた電子機器では、信頼性試験による不良発生率が大幅に減少した。
(2) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OCH3)3
(3) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OCH3)3
(4) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OCH3)3
(5) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OCH3)3
(6) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OC2H5)3
(7) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OC2H5)3
(8) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OC2H5)3
(9) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OC2H5)3
(10) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OC2H5)3
(11) H2N (CH2)5Si(OCH3)3
(12) H2N (CH2)7Si(OCH3)3
(13) H2N (CH2)9Si(OCH3)3
(14) H2N (CH2)5Si(OC2H5)3
(15) H2N (CH2)7Si(OC2H5)3
(16) H2N (CH2)9Si(OC2H5)3
2 電子デバイス
3 水酸基
4 エポキシ基を含む単分子膜
5、5’ エポキシ基を含む単分子膜で選択的に被われた電子デバイス
6、6’ パターン状の被膜
7、7’ 配線
11 銀微粒子
12 水酸基
13 エポキシ基を含む単分子膜
14 アミノ基を含む単分子膜
15 エポキシ基を含む単分子膜で被われた銀微粒子
16 アミノ基を含む単分子膜で被われた銀微粒子
21 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜
22 電子デバイス
23 アミノ基を有する化学吸着単分子膜で被われた銀微粒子
24 パターン状の単層導電性銀微粒子膜よりなる電極
25 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われた銀微粒子
26 2層構造のパターン状の単層導電性微粒子膜よりなる電極
27 リード線先端部
28 リード線
29 リード配線
Claims (30)
- 配線端部またはリード線端部の表面に選択的に1層形成された導電性微粒子の膜が配線端部表面またはリード線端部に選択的に形成された第1の有機膜と導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とする電極。
- 配線端部表面またはリード線端部の表面に形成された第1の有機被膜と導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の電極。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項1記載の電極。
- 配線端部表面またはリード線端部の表面に形成された第1の有機被膜と導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていることを特徴とする請求項1および2記載の電極。
- 配線端部表面またはリード線端部の表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と配線端部表面またはリード線端部の表面を反応させて配線端部表面またはリード線端部の表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程と、導電性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と導電性微粒子表面を反応させて導電性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の反応性の有機膜の形成された配線端部表面またはリード線端部に第2の反応性の有機膜で被覆された導電性微粒子を接触させて選択的に反応させる工程と、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された導電性微粒子を洗浄除去することを特徴とする電極の製造方法。
- 配線端部表面またはリード線端部の表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と配線端部表面またはリード線端部の表面を反応させて配線端部表面またはリード線端部の表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程、および導電性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と導電性微粒子表面を反応させて導電性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ端部および導電性微粒子表面を有機溶剤で洗浄して端部及び導電性微粒子表面に共有結合した第1及び第2の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項5記載の電極の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項5記載の電極の製造方法。
- 第1の反応性の単分子膜がエポキシ基を含み第2の反応性の単分子膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項6記載の電極の製造方法。
- 配線端部表面またはリード線端部の表面に選択的に層状に累積され導電性微粒子が導電性微粒子表面に形成された有機被膜を介して層間で互いに共有結合していることを特徴とする電極。
- 導電性微粒子表面に形成された有機被膜が2種類有り、第1の有機膜が形成された導電性微粒子と第2の有機膜が形成された導電性微粒子とが交互に積層されていることを特徴とする請求項9記載の電極。
- 第1の有機膜と第2の有機膜が反応して共有結合を形成していることを特徴とする請求項10記載の電極。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項9記載の電極。
- 少なくとも配線端部表面またはリード線端部の表面を第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と配線端部表面またはリード線端部の表面を反応させて配線端部表面またはリード線端部の表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程と、第1の導電性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と導電性微粒子表面を反応させて第1の導電性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の反応性の有機膜の形成された配線端部表面またはリード線端部の表面に第2の反応性の有機膜で被覆された第1の導電性微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された第1の導電性微粒子を洗浄除去して第1のパターン状の単層導電性微粒子膜を選択的に形成する工程と、第2の導電性微粒子を少なくとも第3のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と導電性微粒子表面を反応させて第2の導電性微粒子表面に第3の反応性の有機膜を形成する工程と、第2の反応性の有機膜で被覆された第1のパターン状の単層導電性微粒子膜が形成された配線端部表面またはリード線端部の表面に第3の反応性の有機膜で被覆された第2の導電性微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な第3の反応性の有機膜で被覆された第2の導電性微粒子を洗浄除去して第2のパターン状の単層導電性微粒子膜を選択的に形成する工程とを含むことを特徴とする電極の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜と第3の反応性の有機膜が同じものであることを特徴とする請求項13に記載の電極の製造方法。
- 第2のパターン状の単層導電性微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1のパターン状の単層導電性微粒子膜を形成する工程と第2のパターン状の単層導電性微粒子膜を形成する工程を繰り返し行うことを特徴とする請求項13に記載の電極の製造方法。
- 第1〜3の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材あるいは導電性微粒子表面を有機溶剤で洗浄して基材や導電性微粒子表面に共有結合した第1〜3の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項13に記載の電極の製造方法。
- 第1および3の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項13に記載の電極の製造方法。
- シラノール縮合触媒の代わりに、ケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物を用いることを特徴とする請求項5および13に記載の電極の製造方法。
- シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いることを特徴とする請求項5および13に記載の電極の製造方法。
- 回路基板上の配線端部とリード線が、配線端部表面に形成された第1の有機膜と導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜とリード線表面に形成された第3の有機膜を介して接続されていることを特徴とするリード配線。
- 導電性微粒子が層状に1層あるいは複数層形成されていることを特徴とするリード配線。
- 第1の有機膜と第3の有機膜が導電性微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに直接あるいは間接に共有結合で結合していることを特徴とする請求項20記載のリード配線。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項21記載のリード配線。
- 第1の有機膜と第2の有機膜と有機膜と第3の有機膜が単分子膜で構成されていることを特徴とする請求項20乃至23記載のリード配線。
- 配線端部表面またはリード線端部の表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と配線端部表面またはリード線端部の表面を反応させて配線端部表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、リード線端部の表面を少なくとも第3のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と配線端部表面またはリード線端部の表面を反応させて配線端部表面またはリード線端部の表面に第3の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1または第3の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程と、導電性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と導電性微粒子表面を反応させて導電性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、パターン状の第1または第3の反応性の有機膜の形成された配線端部またはリード線端部の表面に第2の反応性の有機膜で被覆された導電性微粒子を接触させて選択的に反応させる工程と、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された導電性微粒子を洗浄除去して第24の反応性の有機膜で被われた導電性微粒子層を形成する工程と、前記配線端部とリード線端部を導電性微粒子層を挟んで圧着接続する工程を含むことを特徴とするリード配線の接続方法。
- 導電性微粒子層を複数層形成しておくことを特徴とする請求項25記載のリード配線の接続方法。
- パターン状の第1および第3の反応性の有機膜の形成された配線端部およびリード線端部の最表面にそれぞれ第2および第4の反応性の有機膜で被覆された導電性微粒子を接触させて選択的に反応させてそれぞれの最表面に第2および第4の反応性の有機膜で被われた導電性微粒子層を形成することを特徴とする請求項25記載のリード配線の接続方法。
- 第2および第4の反応性の有機膜が互いに反応する官能基を含むことを特徴とする請求項27記載のリード配線の接続方法。
- 請求項1乃至4記載の電極、9乃至12記載の電極および20乃至24記載のリード配線を用いた電子部品。
- 請求項1乃至4記載の電極、9乃至12記載の電極および20乃至24記載のリード配線を用いた電子機器。
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