JP2003317222A - 記録媒体 - Google Patents
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- JP2003317222A JP2003317222A JP2002116981A JP2002116981A JP2003317222A JP 2003317222 A JP2003317222 A JP 2003317222A JP 2002116981 A JP2002116981 A JP 2002116981A JP 2002116981 A JP2002116981 A JP 2002116981A JP 2003317222 A JP2003317222 A JP 2003317222A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高密度記録用の、記録層にパターンが施され微
小記録ビットが記録できる媒体を提供すること。 【解決手段】本発明では基板或いはテープもしくは下地
膜上に微粒子を配列させ、その上から中間層または記録
層を、微粒子の配列に基づく形状の起伏が転写されるよ
うに作製する。記録膜中、微粒子の直上に形成された部
分は比較的平坦にであるが、微粒子の境界部分に形成さ
れた部分はくぼんでいる。このため記録層には形状の起
伏が規則正しく配列した構造が実現する。これらの分布
を利用して記録ビット形状を制御することにより、高密
度磁気記録媒体を作製することができる。
小記録ビットが記録できる媒体を提供すること。 【解決手段】本発明では基板或いはテープもしくは下地
膜上に微粒子を配列させ、その上から中間層または記録
層を、微粒子の配列に基づく形状の起伏が転写されるよ
うに作製する。記録膜中、微粒子の直上に形成された部
分は比較的平坦にであるが、微粒子の境界部分に形成さ
れた部分はくぼんでいる。このため記録層には形状の起
伏が規則正しく配列した構造が実現する。これらの分布
を利用して記録ビット形状を制御することにより、高密
度磁気記録媒体を作製することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気あるいは光磁気
記録媒体に関するものである。
記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の磁気記録媒体は円盤状の基板ある
いはテープに磁性膜を形成した構造になっているが、記
録密度の向上に伴い、媒体に起因するノイズの増大が問
題となっている。媒体ノイズの主たる原因はビット境界
部のジグザグ状の磁壁に起因すると考えられている。こ
れは、ビットの形状がヘッドの書き込み磁場や媒体内を
構成する粒子サイズなどいろいろな要因を踏まえて決定
され、特に粒子サイズのばらつき等のために、ビット境
界部が形成される位置が不確定であることに起因する。
ノイズ低減のためには記録ビット境界部の凹凸を小さく
することが必要であり、このためには、磁性膜を形成す
る結晶粒を微細化かつ均一化することが有効であると考
えられている。しかしながら、結晶粒の大きさを現状レ
ベル(10nm程度)以下に微細化することは、現状の膜
形成技術では困難と考えられている。
いはテープに磁性膜を形成した構造になっているが、記
録密度の向上に伴い、媒体に起因するノイズの増大が問
題となっている。媒体ノイズの主たる原因はビット境界
部のジグザグ状の磁壁に起因すると考えられている。こ
れは、ビットの形状がヘッドの書き込み磁場や媒体内を
構成する粒子サイズなどいろいろな要因を踏まえて決定
され、特に粒子サイズのばらつき等のために、ビット境
界部が形成される位置が不確定であることに起因する。
ノイズ低減のためには記録ビット境界部の凹凸を小さく
することが必要であり、このためには、磁性膜を形成す
る結晶粒を微細化かつ均一化することが有効であると考
えられている。しかしながら、結晶粒の大きさを現状レ
ベル(10nm程度)以下に微細化することは、現状の膜
形成技術では困難と考えられている。
【0003】この問題に対応するため、磁性層表面に微
少な凹凸を形成し、凸部を1記録ビットとして用いる方
式、いわゆるパターンドメディアが提案されている。例
えば、日本国特許公開広報(A) 特開平3-22211公報には
このようなパターンドメディアの一例が開示されてい
る。パターンドメディアによれば、理論上、記録ビット
を制限無く微細化できるので、高密度磁気記録が可能に
なると考えられている。磁性粒子パターンを作成する手
法としては、電子線リソグラフィー/イオンエッチング
によるパターンニングや、収束イオンビーム(FIB)等
で、磁性膜に直接パターンを形成する方法等が提案され
ている。これらの手法では比較的容易に粒子形状を制御
できる反面、記録密度がリソグラフィーやミリングなど
微細加工技術の限界により制限され、現在報告されてい
るものでは150Gbit/inch2程度が限界である。また磁性
膜毎に電子線もしくはイオン描画を行うため、スループ
ットが極端に悪く、これを克服するためにインプリント
法等が提案されているが、この方式では原盤の微細構造
を記録媒体に転写する精度が課題となる。
少な凹凸を形成し、凸部を1記録ビットとして用いる方
式、いわゆるパターンドメディアが提案されている。例
えば、日本国特許公開広報(A) 特開平3-22211公報には
このようなパターンドメディアの一例が開示されてい
る。パターンドメディアによれば、理論上、記録ビット
を制限無く微細化できるので、高密度磁気記録が可能に
なると考えられている。磁性粒子パターンを作成する手
法としては、電子線リソグラフィー/イオンエッチング
によるパターンニングや、収束イオンビーム(FIB)等
で、磁性膜に直接パターンを形成する方法等が提案され
ている。これらの手法では比較的容易に粒子形状を制御
できる反面、記録密度がリソグラフィーやミリングなど
微細加工技術の限界により制限され、現在報告されてい
るものでは150Gbit/inch2程度が限界である。また磁性
膜毎に電子線もしくはイオン描画を行うため、スループ
ットが極端に悪く、これを克服するためにインプリント
法等が提案されているが、この方式では原盤の微細構造
を記録媒体に転写する精度が課題となる。
【0004】他方、磁性粒子の更なる微細化のため、形
状の揃った磁性微粒子を自己組織化により配列させると
いう技術が検討されており、特開2000-48340号公報に
は、このような微粒子を記録層として用いた磁気記録媒
体に関する技術が開示されている。この方式は、容易に
広い面積にわたって磁性粒子の配列ができるため、パタ
ーンドメディアに比べ製造時のスループットは高いと考
えられている。
状の揃った磁性微粒子を自己組織化により配列させると
いう技術が検討されており、特開2000-48340号公報に
は、このような微粒子を記録層として用いた磁気記録媒
体に関する技術が開示されている。この方式は、容易に
広い面積にわたって磁性粒子の配列ができるため、パタ
ーンドメディアに比べ製造時のスループットは高いと考
えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自己組織化により微粒
子層を形成した記録媒体においても、形成する微粒子の
大きさを微細化すると、周囲の熱により磁性結晶粒の磁
化が反転し、その結果記録ビットが消去されるという熱
揺らぎの問題が発生する。熱揺らぎ耐性は、記録媒体の
異方性定数Kuと1粒子あたりの体積Vの積で決まるの
で、その劣化を防ぐためには、Vの減少分をKuの増加で
補う必要がある。つまり非常に大きな磁気異方性を持つ
材料で磁性粒子を構成する必要がある。しかしながら、
記録時に必要なヘッド磁界はVにはよらずKuに関係し、
大きな磁気異方性は大きなヘッド磁界を必要とする。現
在用いられている磁気ヘッドの飽和磁界を考えると、異
方性磁界の大きな記録媒体への記録はできない。つま
り、記録ビット境界部の凹凸を薄くするために磁性粒子
の粒径を微細化すると熱揺らぎ耐性が低下するという問
題があり、自己組織化型の記録媒体では、熱安定性と記
録特性の両立は困難である。
子層を形成した記録媒体においても、形成する微粒子の
大きさを微細化すると、周囲の熱により磁性結晶粒の磁
化が反転し、その結果記録ビットが消去されるという熱
揺らぎの問題が発生する。熱揺らぎ耐性は、記録媒体の
異方性定数Kuと1粒子あたりの体積Vの積で決まるの
で、その劣化を防ぐためには、Vの減少分をKuの増加で
補う必要がある。つまり非常に大きな磁気異方性を持つ
材料で磁性粒子を構成する必要がある。しかしながら、
記録時に必要なヘッド磁界はVにはよらずKuに関係し、
大きな磁気異方性は大きなヘッド磁界を必要とする。現
在用いられている磁気ヘッドの飽和磁界を考えると、異
方性磁界の大きな記録媒体への記録はできない。つま
り、記録ビット境界部の凹凸を薄くするために磁性粒子
の粒径を微細化すると熱揺らぎ耐性が低下するという問
題があり、自己組織化型の記録媒体では、熱安定性と記
録特性の両立は困難である。
【0006】本発明の目的は、記録ビット形状の制御技
術を提供することにより、媒体ノイズを低減した高密度
磁気記録媒体を提供することを目的とする。
術を提供することにより、媒体ノイズを低減した高密度
磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、記録媒体の
磁性層の下部に形成される下地層の表面に微粒子の層を
設けることにより、記録ビット形状の制御を可能とす
る。下地層表面に微粒子を配列させた層を設け、この層
の上に磁性層を形成することにより、微粒子層表面の微
細な凹凸が磁性層表面に転写される。磁性層表面の凹部
には磁壁がピニングされやすい。従って、記録ヘッドの
記録磁界により記録ビットが形成される際には、磁化遷
移領域は磁性層表面の凹部に形成される。また、図1
(b)に示すように、磁壁の厚みは、表面凹凸の大きさに
よって変わる。よって、微粒子層として使用する微粒子
の平均粒径を小さくすればそれだけ磁壁の厚みも薄くで
き、媒体ノイズを低減できる。微粒子自体を磁性層とし
て使用するわけではないので、熱揺らぎの問題も発生し
ない。
磁性層の下部に形成される下地層の表面に微粒子の層を
設けることにより、記録ビット形状の制御を可能とす
る。下地層表面に微粒子を配列させた層を設け、この層
の上に磁性層を形成することにより、微粒子層表面の微
細な凹凸が磁性層表面に転写される。磁性層表面の凹部
には磁壁がピニングされやすい。従って、記録ヘッドの
記録磁界により記録ビットが形成される際には、磁化遷
移領域は磁性層表面の凹部に形成される。また、図1
(b)に示すように、磁壁の厚みは、表面凹凸の大きさに
よって変わる。よって、微粒子層として使用する微粒子
の平均粒径を小さくすればそれだけ磁壁の厚みも薄くで
き、媒体ノイズを低減できる。微粒子自体を磁性層とし
て使用するわけではないので、熱揺らぎの問題も発生し
ない。
【0008】磁性層を構成する材料としては、異方性磁
界の大きなアモルファスの硬質磁性材料、ないし多層膜
材料を用いることが好ましい。アモルファス材料の場合
は、記録ビット境界が磁性結晶の形状によらずに決まる
ため特に好ましい。
界の大きなアモルファスの硬質磁性材料、ないし多層膜
材料を用いることが好ましい。アモルファス材料の場合
は、記録ビット境界が磁性結晶の形状によらずに決まる
ため特に好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、図1を用いて本発明の原理
について説明する。図1(a)が従来の記録媒体、図1
(b)が本発明の記録媒体を示す。11、12が磁性層
の表面図、13,14が磁性層の断面図である。図1
(c)、(d)は、それぞれ、記録媒体からの出力信号
の記録ビットに対する位置による変化を模式的に示した
図である。(c)が従来構造、(d)が本発明に対応す
る。15は記録ヘッド主磁極、16は記録ヘッド補助磁
極、17はヘッドからの磁力線を表す。従来の記録媒体
では、スパッタ法などで結晶粒を成長させて膜を作製す
る。この方法では粒子径のばらつきが大きくまた結晶粒
の位置もあまり規則性がない。磁化反転単位を結晶粒以
下にはできないため、結晶粒の大きさや位置のばらつき
は、図1(a)に示すようにそのまま記録ビット形状の不
均一さになる。その結果、ビット境界部18の位置・形
状も乱雑になり、図1(c)に示すように、出力信号の波
形も歪になり、S/Nの劣化へと繋がる。これに対し、粒
径の揃った多数の微粒子を規則的に配列して微細な凹凸
を形成した下地層上に磁性層を形成すると、磁性層には
微粒子由来の微細な凹凸が転写される。磁性層表面にこ
のような形状起伏が存在すると、形状の起伏により磁気
異方性が局部的に変化し、磁化容易軸の向きが変化する
ため磁壁の移動が抑制される。磁性層に形成された凸部
は磁壁が移動しやすいため記録ビットの内部になりやす
く、記録層に窪みができている微粒子境界部の直上は磁
壁がピニングされやすくビット境界部になりやすい。こ
の場合、記録層に転写されている凹凸は規則正しく配列
されているので、記録ビットの形状も整いやすく、その
結果ビット境界部18の位置・形状や出力信号の波形も
整い、S/Nの向上に繋がる。従って、ビットサイズを小
さくしていっても、微粒子の大きさレベルで記録ビット
の形状が制御され高いS/Nが得られるため、高密度記録
に適した記録媒体と言える。一方、磁性層表面に微少な
凹凸を形成した媒体として、テクスチャリング媒体が従
来からある。図2に従来のテクスチャリング媒体につい
て示す。21がテクスチャ、22が記録ビットを示す。
このような媒体において、テクスチャ21の効用はヘッ
ドと媒体の吸着防止や、記録媒体の磁気異方性をトラッ
ク方向に付与するためであった。この従来のテクスチャ
21は、トラック方向に円周の長さで延びている。本発
明で用いるテクスチャは、1記録ビットよりも短いとい
う点で従来タイプのものと明確に異なる。 (実施例1)図3には本実施例の磁気記録媒体の断面構
造を示す。本実施例の記録媒体は、微粒子層を備えた垂
直磁気記録媒体である。記録層の下に配列した微粒子が
あり、記録層はその構造を反映した起伏を有する。31
はディスク基板ないしテープ状の基体である。32はシ
ード層であり、その上に例えばFeTaCからなる軟磁
性層33を形成した。材料によってはシード層は無くて
も良い場合がある。その上に球状の微粒子34を粒子同
士が接触するように規則正しく配列させる。基板或いは
テープ31の材料としては例えばシリコンあるいはガラ
スが考えられる。微粒子34の材料としては、形状が整
うように製法可能なものであり、それを配列させた上か
ら中間層や記録層が成長できるものであれば特に制約は
ない。例えばTa、Pdなどが挙げられる。微粒子34の粒
径は目標とする記録密度にも依存するが、現存の技術か
ら考えて5nmから20nm程度で、粒径の分散は10%までに抑
えるようにする。記録層35は蒸着あるいはスパッタで
作製されるが、その構造は元素Tb、Dy、Gd、F
e、Co、Ni、前記元素のいずれかを含む2元系、前
記元素のいずれかを含む3元系、前記元素のいずれかを
含む4元系から選択される材料からなるアモルファス媒
体か、或いはPd、Co、Fe、Pt、Ni、前記元素
の2元合金から選択される材料より構成される層を2種類
以上有する多層膜構造とする。記録層35の厚さは目標
とする記録密度や下部にある配列した微粒子34の粒径
にも依存するが、記録が可能でありかつ配列した微粒子
34の形状が転写されていればよい。例えば10nmから20
nmが適当である。この媒体に磁気ヘッドで記録した場
合、配列した微粒子34の形状の起伏のために、記録層
35の持つ磁気異方性に局所的な変化が現われ、特に磁
化容易軸の向きが激しく変化している粒子境界部に磁壁
はトラップされやすくなる。つまり磁区境界部すなわち
記録ビット境界部36,37の位置が、配列した磁性微
粒子の位置によって制御される。このため、記録ビット
形状が整えられ、微小記録ビットの書き込みが可能とな
る。本実施例の記録媒体では、配列した粒子形状の転写
によるビット形状制御に加えて、記録層35に加わる裏
打ち層からの磁界の強度分布によるビット形状制御も期
待できる。つまり、配列した微粒子34の上部は強い磁
場がかかるので記録層35は一方向に磁化されやすく記
録ビット内部になり易いが、微粒子34の境界部にあた
る窪みの上に堆積した記録層35にかかる磁場は弱く、
そのためヘッド磁界による磁化反転が困難なので、記録
ビットの広がりを抑制するビット境界部として利用する
のに適している。そのため、配列した微粒子34の境界
部でビット境界部が形成されやすくなるという効果が期
待できる。この点と、図1の説明で記述した形状起伏転
写による効果が強められ、より一層ビット形状が制御さ
れ易くなる。ただし、記録層の磁壁の厚さが配列してい
る微粒子34の直径よりも広い場合は磁壁のトラップが
困難になるので、本方式は有効ではない。図4には、本
実施例の磁気記録媒体の作成手順について記載した。 (1)ガラス基板41上にシード層42(例えばNiTaZr
を3nm)をスパッタ法で作製する。 (2)その上に軟磁性膜43(例えばCoTaZrを200nm)
をスパッタ法で作製する。 (3)その上に中間層44(例えばNiTaZrを3nm)をス
パッタ法で作製する。 (4)その上にナノ粒子層45を微粒子の自己組織化に
より作製する。 (5)上記微粒子層の上から記録層46をスパッタ法あ
るいは蒸着法で作成する。必要とあれば中間層を磁性微
粒子と記録層の間に作製する。記録層はアモルファス構
造あるいは多層膜構造が望ましく、TbFeCo、GdFeCo、Co
/Pd、Co/Pt等の材料が考えられる。この際、記録層の厚
さは、整列した磁性微粒子の構造による規則正しい起伏
が転写される程度の厚さにする必要がある。磁性微粒子
の直径が10nmであるとすると、現行の記録層の厚さで
ある15−20nmであれば大丈夫である。また、必要に
応じて記録膜表面に生じた凹凸を、例えば研磨などによ
り滑らかにする方法もある。これはヘッドの記録媒体上
における浮上量を一定にする上で有利である。 (6) 上記記録層の上から保護膜47(例えばカーボ
ン等)をスパッタ法あるいは蒸着法で作成する。保護膜
は、ヘッドの浮上量も考慮し数nm程度の厚さが望まし
い。また、必要に応じて保護膜表面に生じた凹凸を、例
えば研磨などにより滑らかにする方法もある。本実施例
では、微粒子層の材料としては、コロイド溶液法により
製造されたコバルトナノ粒子を用いた。図5を用いて微
粒子の製造方法を述べる。コバルトクロライド1mmolと
オレイン酸1mmolをジオクチルエーテル20mlに窒素雰囲
気中で混合し、100℃まで加熱する。その後トリブチル
フォスフィル3mmolを加えて200℃まで加熱する。そして
激しくかき混ぜながらジオクチルエーテルに溶解した還
元剤(例えばLiBEt3H)2mmolを加える。この過程でCo2+
が減少しCoクラスターが生成し、色が薄黒い青色から黒
色へ変化する。その状態で200℃に保ち20分かき混
ぜ、その後室温に戻す。Co粒子をエタノールを加えて沈
殿させる。上清液はデカントや遠心分離によって除去す
る。互いに付着し合った状態で沈殿しているCo粒子を10
0-500・のオレイン酸を含んだヘキサンで分散させる。
大きさを選別するための沈殿や遠心分離をこの後に施せ
ばよい。生成する粒子のサイズ制御は、オレイン酸とと
もにコバルト粒子成長過程で役割を果たすアルキルフォ
スフィンのタイプにより可能である。例えばP(C8H17)3
を使うと2-6nmサイズの粒子ができ、P(C4H9)3を使うと7
-11nmサイズの粒子ができる。このようにあらかじめ大
まかに生成粒子サイズを規定しておき、さらに生成粒子
を細分化してサイズ選別をすればかなりサイズ分散の小
さい粒子が得られる。このコバルト粒子をアルゴン95
%、水素5%雰囲気中で300℃に加熱すると、hcp構造をも
つ粒子ができる。この過程で、コバルト粒子を囲んでい
た高分子膜は除去されるので、このまま大気中に出すと
酸化されてしまう。そのため例えばアセトン等で処理し
てから大気中に出すと、酸化がかなり少なくて済む。
について説明する。図1(a)が従来の記録媒体、図1
(b)が本発明の記録媒体を示す。11、12が磁性層
の表面図、13,14が磁性層の断面図である。図1
(c)、(d)は、それぞれ、記録媒体からの出力信号
の記録ビットに対する位置による変化を模式的に示した
図である。(c)が従来構造、(d)が本発明に対応す
る。15は記録ヘッド主磁極、16は記録ヘッド補助磁
極、17はヘッドからの磁力線を表す。従来の記録媒体
では、スパッタ法などで結晶粒を成長させて膜を作製す
る。この方法では粒子径のばらつきが大きくまた結晶粒
の位置もあまり規則性がない。磁化反転単位を結晶粒以
下にはできないため、結晶粒の大きさや位置のばらつき
は、図1(a)に示すようにそのまま記録ビット形状の不
均一さになる。その結果、ビット境界部18の位置・形
状も乱雑になり、図1(c)に示すように、出力信号の波
形も歪になり、S/Nの劣化へと繋がる。これに対し、粒
径の揃った多数の微粒子を規則的に配列して微細な凹凸
を形成した下地層上に磁性層を形成すると、磁性層には
微粒子由来の微細な凹凸が転写される。磁性層表面にこ
のような形状起伏が存在すると、形状の起伏により磁気
異方性が局部的に変化し、磁化容易軸の向きが変化する
ため磁壁の移動が抑制される。磁性層に形成された凸部
は磁壁が移動しやすいため記録ビットの内部になりやす
く、記録層に窪みができている微粒子境界部の直上は磁
壁がピニングされやすくビット境界部になりやすい。こ
の場合、記録層に転写されている凹凸は規則正しく配列
されているので、記録ビットの形状も整いやすく、その
結果ビット境界部18の位置・形状や出力信号の波形も
整い、S/Nの向上に繋がる。従って、ビットサイズを小
さくしていっても、微粒子の大きさレベルで記録ビット
の形状が制御され高いS/Nが得られるため、高密度記録
に適した記録媒体と言える。一方、磁性層表面に微少な
凹凸を形成した媒体として、テクスチャリング媒体が従
来からある。図2に従来のテクスチャリング媒体につい
て示す。21がテクスチャ、22が記録ビットを示す。
このような媒体において、テクスチャ21の効用はヘッ
ドと媒体の吸着防止や、記録媒体の磁気異方性をトラッ
ク方向に付与するためであった。この従来のテクスチャ
21は、トラック方向に円周の長さで延びている。本発
明で用いるテクスチャは、1記録ビットよりも短いとい
う点で従来タイプのものと明確に異なる。 (実施例1)図3には本実施例の磁気記録媒体の断面構
造を示す。本実施例の記録媒体は、微粒子層を備えた垂
直磁気記録媒体である。記録層の下に配列した微粒子が
あり、記録層はその構造を反映した起伏を有する。31
はディスク基板ないしテープ状の基体である。32はシ
ード層であり、その上に例えばFeTaCからなる軟磁
性層33を形成した。材料によってはシード層は無くて
も良い場合がある。その上に球状の微粒子34を粒子同
士が接触するように規則正しく配列させる。基板或いは
テープ31の材料としては例えばシリコンあるいはガラ
スが考えられる。微粒子34の材料としては、形状が整
うように製法可能なものであり、それを配列させた上か
ら中間層や記録層が成長できるものであれば特に制約は
ない。例えばTa、Pdなどが挙げられる。微粒子34の粒
径は目標とする記録密度にも依存するが、現存の技術か
ら考えて5nmから20nm程度で、粒径の分散は10%までに抑
えるようにする。記録層35は蒸着あるいはスパッタで
作製されるが、その構造は元素Tb、Dy、Gd、F
e、Co、Ni、前記元素のいずれかを含む2元系、前
記元素のいずれかを含む3元系、前記元素のいずれかを
含む4元系から選択される材料からなるアモルファス媒
体か、或いはPd、Co、Fe、Pt、Ni、前記元素
の2元合金から選択される材料より構成される層を2種類
以上有する多層膜構造とする。記録層35の厚さは目標
とする記録密度や下部にある配列した微粒子34の粒径
にも依存するが、記録が可能でありかつ配列した微粒子
34の形状が転写されていればよい。例えば10nmから20
nmが適当である。この媒体に磁気ヘッドで記録した場
合、配列した微粒子34の形状の起伏のために、記録層
35の持つ磁気異方性に局所的な変化が現われ、特に磁
化容易軸の向きが激しく変化している粒子境界部に磁壁
はトラップされやすくなる。つまり磁区境界部すなわち
記録ビット境界部36,37の位置が、配列した磁性微
粒子の位置によって制御される。このため、記録ビット
形状が整えられ、微小記録ビットの書き込みが可能とな
る。本実施例の記録媒体では、配列した粒子形状の転写
によるビット形状制御に加えて、記録層35に加わる裏
打ち層からの磁界の強度分布によるビット形状制御も期
待できる。つまり、配列した微粒子34の上部は強い磁
場がかかるので記録層35は一方向に磁化されやすく記
録ビット内部になり易いが、微粒子34の境界部にあた
る窪みの上に堆積した記録層35にかかる磁場は弱く、
そのためヘッド磁界による磁化反転が困難なので、記録
ビットの広がりを抑制するビット境界部として利用する
のに適している。そのため、配列した微粒子34の境界
部でビット境界部が形成されやすくなるという効果が期
待できる。この点と、図1の説明で記述した形状起伏転
写による効果が強められ、より一層ビット形状が制御さ
れ易くなる。ただし、記録層の磁壁の厚さが配列してい
る微粒子34の直径よりも広い場合は磁壁のトラップが
困難になるので、本方式は有効ではない。図4には、本
実施例の磁気記録媒体の作成手順について記載した。 (1)ガラス基板41上にシード層42(例えばNiTaZr
を3nm)をスパッタ法で作製する。 (2)その上に軟磁性膜43(例えばCoTaZrを200nm)
をスパッタ法で作製する。 (3)その上に中間層44(例えばNiTaZrを3nm)をス
パッタ法で作製する。 (4)その上にナノ粒子層45を微粒子の自己組織化に
より作製する。 (5)上記微粒子層の上から記録層46をスパッタ法あ
るいは蒸着法で作成する。必要とあれば中間層を磁性微
粒子と記録層の間に作製する。記録層はアモルファス構
造あるいは多層膜構造が望ましく、TbFeCo、GdFeCo、Co
/Pd、Co/Pt等の材料が考えられる。この際、記録層の厚
さは、整列した磁性微粒子の構造による規則正しい起伏
が転写される程度の厚さにする必要がある。磁性微粒子
の直径が10nmであるとすると、現行の記録層の厚さで
ある15−20nmであれば大丈夫である。また、必要に
応じて記録膜表面に生じた凹凸を、例えば研磨などによ
り滑らかにする方法もある。これはヘッドの記録媒体上
における浮上量を一定にする上で有利である。 (6) 上記記録層の上から保護膜47(例えばカーボ
ン等)をスパッタ法あるいは蒸着法で作成する。保護膜
は、ヘッドの浮上量も考慮し数nm程度の厚さが望まし
い。また、必要に応じて保護膜表面に生じた凹凸を、例
えば研磨などにより滑らかにする方法もある。本実施例
では、微粒子層の材料としては、コロイド溶液法により
製造されたコバルトナノ粒子を用いた。図5を用いて微
粒子の製造方法を述べる。コバルトクロライド1mmolと
オレイン酸1mmolをジオクチルエーテル20mlに窒素雰囲
気中で混合し、100℃まで加熱する。その後トリブチル
フォスフィル3mmolを加えて200℃まで加熱する。そして
激しくかき混ぜながらジオクチルエーテルに溶解した還
元剤(例えばLiBEt3H)2mmolを加える。この過程でCo2+
が減少しCoクラスターが生成し、色が薄黒い青色から黒
色へ変化する。その状態で200℃に保ち20分かき混
ぜ、その後室温に戻す。Co粒子をエタノールを加えて沈
殿させる。上清液はデカントや遠心分離によって除去す
る。互いに付着し合った状態で沈殿しているCo粒子を10
0-500・のオレイン酸を含んだヘキサンで分散させる。
大きさを選別するための沈殿や遠心分離をこの後に施せ
ばよい。生成する粒子のサイズ制御は、オレイン酸とと
もにコバルト粒子成長過程で役割を果たすアルキルフォ
スフィンのタイプにより可能である。例えばP(C8H17)3
を使うと2-6nmサイズの粒子ができ、P(C4H9)3を使うと7
-11nmサイズの粒子ができる。このようにあらかじめ大
まかに生成粒子サイズを規定しておき、さらに生成粒子
を細分化してサイズ選別をすればかなりサイズ分散の小
さい粒子が得られる。このコバルト粒子をアルゴン95
%、水素5%雰囲気中で300℃に加熱すると、hcp構造をも
つ粒子ができる。この過程で、コバルト粒子を囲んでい
た高分子膜は除去されるので、このまま大気中に出すと
酸化されてしまう。そのため例えばアセトン等で処理し
てから大気中に出すと、酸化がかなり少なくて済む。
【0010】このようにサイズの揃ったコバルト粒子
を、例えばドデカンのような沸点の高い溶媒(216℃)
に溶かし、スピンコート等により平滑面上に拡散させ、
温度を上げてゆっくり溶媒を蒸発させると、Co粒子は熱
拡散エネルギーを受けてエネルギー的に安定な位置に移
動する。他の粒子との間に働くファンデルワールス力や
磁気的相互作用の結果、2次元的な配列が実現する。本
実施例では、微粒子層の材料としてコバルトナノ粒子を
用いたが、微粒子の材料としては、金属でも有機物でも
構わない。
を、例えばドデカンのような沸点の高い溶媒(216℃)
に溶かし、スピンコート等により平滑面上に拡散させ、
温度を上げてゆっくり溶媒を蒸発させると、Co粒子は熱
拡散エネルギーを受けてエネルギー的に安定な位置に移
動する。他の粒子との間に働くファンデルワールス力や
磁気的相互作用の結果、2次元的な配列が実現する。本
実施例では、微粒子層の材料としてコバルトナノ粒子を
用いたが、微粒子の材料としては、金属でも有機物でも
構わない。
【0011】図6には本実施例の媒体を斜め上方から見
た斜視図を示す。微粒子の配列に基づく形状の起伏が磁
性層に転写されている。記録層中、微粒子の直上に形成
された部分は比較的平坦であるが、微粒子の境界部分に
形成された部分は窪んでいる。このため記録層は規則正
しく配列した形状の起伏を持つことになる。
た斜視図を示す。微粒子の配列に基づく形状の起伏が磁
性層に転写されている。記録層中、微粒子の直上に形成
された部分は比較的平坦であるが、微粒子の境界部分に
形成された部分は窪んでいる。このため記録層は規則正
しく配列した形状の起伏を持つことになる。
【0012】本実施例の垂直媒体は、裏打ち層といわれ
る軟磁性層を記録層の下に有している。Co,Fe,N
i,Mn,Sm,Nd,Pr,Gd,前記元素のいずれ
かを含む2元合金、前記元素のいずれかを含む3元合金
から選択される材料からなる厚さ数十から数百nmのア
モルファス、あるいは多結晶からなる層で、蒸着または
スパッタで記録層の下に作製する。この層は保磁力が小
さく飽和磁化が大きいため、ヘッドの主磁極と副磁極の
間に発生する磁場によって局部的に磁化され、ヘッドか
らの磁場と共に記録層への記録の補助をする。そこで、
配列させる微粒子をそのような軟磁性体で作製すれば、
微粒子形状による凸部分はヘッドとの距離が近くより一
層裏打ち層の磁化が誘起されやすいので記録が容易にな
り、微粒子境界部ではヘッドとの距離が遠いので逆に記
録がしにくく、ビット境界部になりやすい。微粒子の材
料としては、形状が整うように製法可能なものであり、
それを配列させた上から中間層や記録層が成長でき、飽
和磁束密度が大きく磁気異方性が小さければよい。候補
としてはCo,Fe,Ni,Mn,Sm,Nd,Pr,
Gd,前記元素のいずれかを含む2元合金、前記元素の
いずれかを含む3元合金、Fe以外の少なくとも1種の
前記元素を含むFe酸化物などが挙げられる。
る軟磁性層を記録層の下に有している。Co,Fe,N
i,Mn,Sm,Nd,Pr,Gd,前記元素のいずれ
かを含む2元合金、前記元素のいずれかを含む3元合金
から選択される材料からなる厚さ数十から数百nmのア
モルファス、あるいは多結晶からなる層で、蒸着または
スパッタで記録層の下に作製する。この層は保磁力が小
さく飽和磁化が大きいため、ヘッドの主磁極と副磁極の
間に発生する磁場によって局部的に磁化され、ヘッドか
らの磁場と共に記録層への記録の補助をする。そこで、
配列させる微粒子をそのような軟磁性体で作製すれば、
微粒子形状による凸部分はヘッドとの距離が近くより一
層裏打ち層の磁化が誘起されやすいので記録が容易にな
り、微粒子境界部ではヘッドとの距離が遠いので逆に記
録がしにくく、ビット境界部になりやすい。微粒子の材
料としては、形状が整うように製法可能なものであり、
それを配列させた上から中間層や記録層が成長でき、飽
和磁束密度が大きく磁気異方性が小さければよい。候補
としてはCo,Fe,Ni,Mn,Sm,Nd,Pr,
Gd,前記元素のいずれかを含む2元合金、前記元素の
いずれかを含む3元合金、Fe以外の少なくとも1種の
前記元素を含むFe酸化物などが挙げられる。
【0013】本実施例は、垂直媒体の裏打層表面に微粒
子層を設けたが、軟磁性材料の微粒子を用いれば、微粒
子層を何層も積層することにより軟磁性層を形成するこ
とも可能である。この場合、最上層の凹凸が磁性層に転
写されることとなる。また、微粒子層の上には、磁性層
に対する下地層を設けても良い。また、微粒子の規則正
しい配列のために、微粒子表面にスペーサとして被覆を
付けても良い。この被覆は例えばオレイン酸、アルキル
フォスフィル等の有機物が有効であるが、微粒子の種類
で決まる。被覆の種類によっては、微粒子配列後に行う
熱処理等によって、カーボン等に変質させ、変質後のも
のもスペーサや固定剤として利用できるものもある。本
発明は磁気記録媒体だけではなく、テープ上の磁気記録
媒体、光磁気記録媒体等にも応用できる。光磁気記録の
場合、媒体上においてレーザーで照射されて温度が上が
った部分が磁化反転をすることにより記録マークが書き
込まれていくが、磁気記録同様、記録マークの境界部を
微粒子の形状による凹凸で制御できる。垂直磁気記録媒
体だけではなく面内磁気記録媒体においても適用でき
る。図10には、本発明に係る記録媒体を搭載した磁気
ディスク装置の例を示した。101が磁気記録媒体、102が
磁気ヘッド、103が、磁気ヘッドで読み取った磁気情報
を処理する信号処理回路、104がロータリアクチュエー
タである。本実施例の記録媒体は、裏打層を有する垂直
磁気記録媒体であり、磁気ヘッドとして単磁極ヘッドを
用いた方が、記録密度を向上する上で有効である。 (実施例2)本実施例は垂直媒体の非磁性中間層として
微粒子を用いた例である。本実施例の記録媒体の断面構
造を図7に示す。垂直磁気記録媒体では、記録層と軟磁
性層の間に非磁性層が形成されることが多いが、中間層
として微粒子が配列した層を使用して良い。配列した微
粒子75を非磁性体で作製することにより、軟磁性層7
3と記録層76の間の磁気的相互作用を調整する中間層
として利用する場合の実施例である。この場合の材料と
しては、例えば元素Co,Fe,Ni,Mn,Sm,N
d,Pr,Gd,前記元素のいずれかを含む2元合金、
前記元素のいずれかを含む3元合金、Fe以外の少なく
とも1種の前記元素を含むFe酸化物から選択される材
料が考えられる。この場合、微粒子75の配列に基づく
形状の起伏が記録層76に転写されている。記録層76
中、微粒子75の直上に形成された部分は比較的平坦で
あるが、微粒子の境界部分に形成された部分は窪んでい
る。このため記録層は規則正しく配列した形状の起伏を
持つことになる。そのため記録層76の持つ磁気異方性
に局所的な変化が現われ、特に磁化容易軸の向きが激し
く変化している粒子境界部に磁壁77はトラップされや
すくなる。結果として、配列した微粒子75の大きさレ
ベルで形状が制御された記録ビットを形成できる。 (実施例3)図8には、本発明の第3の実施例の磁気記
録媒体の断面図を示す。本実施例の記録媒体は、磁性層
の形成後に、研磨などの手法により表面を平坦化した記
録媒体であり、実施例1,2に記載した記録媒体とは異
なる原理に基づき磁壁のピニング効果を発生するもので
ある。基板81の上に微粒子層82と記録層83を作製
後、表面を平坦化すると、微粒子直上の記録層は、微粒
子境界部直上の記録層と比べて膜厚が薄くなる。磁壁の
エネルギーを考えると、膜厚が薄い個所に記録ビット境
界部84が存在した方が安定である。そのため、微粒子
直上にも記録ビット境界部は存在しやすく、微粒子境界
部の直上が持つ磁壁のピニング力との兼ね合いで、どち
らか一方、あるいはその両方が、ビット境界部84がで
きやすい個所になる。また、記録層83表面の研磨は、
ヘッドの記録媒体上の浮上量を一定にする上で有利であ
る。 (実施例4)本実施例の記録媒体の断面構造を図9に示
す。本実施例の記録媒体は、記録層として多層膜を用い
ており、実施例1,2に記載した記録媒体同様、多層膜
に微粒子層の凹凸を転写することにより磁壁のピニング
効果を発生させ、記録ビット形状を制御するものであ
る。基板91の上に微粒子層92を作成後、多層膜層を
作成する。多層膜が例えばCo/Pdであるとすれば、
Co層93、Pd層94、Co層95といった順に例え
ばスパッタ法で作製する。本実施例では多層膜は3層で
あるが、更に多い場合もありうる。多層膜記録媒体の場
合もアモルファス記録媒体同様、磁化反転単位や磁壁の
ピニング力等が、膜につけられた凹凸で支配されやす
い。そのため、図9に示したように微粒子層92の凹凸
をCo層93、Pd層94、Co層95に転写すること
により、記録ビット境界部の位置を微粒子の大きさレベ
ルで制御できる記録媒体を作製することができる。
子層を設けたが、軟磁性材料の微粒子を用いれば、微粒
子層を何層も積層することにより軟磁性層を形成するこ
とも可能である。この場合、最上層の凹凸が磁性層に転
写されることとなる。また、微粒子層の上には、磁性層
に対する下地層を設けても良い。また、微粒子の規則正
しい配列のために、微粒子表面にスペーサとして被覆を
付けても良い。この被覆は例えばオレイン酸、アルキル
フォスフィル等の有機物が有効であるが、微粒子の種類
で決まる。被覆の種類によっては、微粒子配列後に行う
熱処理等によって、カーボン等に変質させ、変質後のも
のもスペーサや固定剤として利用できるものもある。本
発明は磁気記録媒体だけではなく、テープ上の磁気記録
媒体、光磁気記録媒体等にも応用できる。光磁気記録の
場合、媒体上においてレーザーで照射されて温度が上が
った部分が磁化反転をすることにより記録マークが書き
込まれていくが、磁気記録同様、記録マークの境界部を
微粒子の形状による凹凸で制御できる。垂直磁気記録媒
体だけではなく面内磁気記録媒体においても適用でき
る。図10には、本発明に係る記録媒体を搭載した磁気
ディスク装置の例を示した。101が磁気記録媒体、102が
磁気ヘッド、103が、磁気ヘッドで読み取った磁気情報
を処理する信号処理回路、104がロータリアクチュエー
タである。本実施例の記録媒体は、裏打層を有する垂直
磁気記録媒体であり、磁気ヘッドとして単磁極ヘッドを
用いた方が、記録密度を向上する上で有効である。 (実施例2)本実施例は垂直媒体の非磁性中間層として
微粒子を用いた例である。本実施例の記録媒体の断面構
造を図7に示す。垂直磁気記録媒体では、記録層と軟磁
性層の間に非磁性層が形成されることが多いが、中間層
として微粒子が配列した層を使用して良い。配列した微
粒子75を非磁性体で作製することにより、軟磁性層7
3と記録層76の間の磁気的相互作用を調整する中間層
として利用する場合の実施例である。この場合の材料と
しては、例えば元素Co,Fe,Ni,Mn,Sm,N
d,Pr,Gd,前記元素のいずれかを含む2元合金、
前記元素のいずれかを含む3元合金、Fe以外の少なく
とも1種の前記元素を含むFe酸化物から選択される材
料が考えられる。この場合、微粒子75の配列に基づく
形状の起伏が記録層76に転写されている。記録層76
中、微粒子75の直上に形成された部分は比較的平坦で
あるが、微粒子の境界部分に形成された部分は窪んでい
る。このため記録層は規則正しく配列した形状の起伏を
持つことになる。そのため記録層76の持つ磁気異方性
に局所的な変化が現われ、特に磁化容易軸の向きが激し
く変化している粒子境界部に磁壁77はトラップされや
すくなる。結果として、配列した微粒子75の大きさレ
ベルで形状が制御された記録ビットを形成できる。 (実施例3)図8には、本発明の第3の実施例の磁気記
録媒体の断面図を示す。本実施例の記録媒体は、磁性層
の形成後に、研磨などの手法により表面を平坦化した記
録媒体であり、実施例1,2に記載した記録媒体とは異
なる原理に基づき磁壁のピニング効果を発生するもので
ある。基板81の上に微粒子層82と記録層83を作製
後、表面を平坦化すると、微粒子直上の記録層は、微粒
子境界部直上の記録層と比べて膜厚が薄くなる。磁壁の
エネルギーを考えると、膜厚が薄い個所に記録ビット境
界部84が存在した方が安定である。そのため、微粒子
直上にも記録ビット境界部は存在しやすく、微粒子境界
部の直上が持つ磁壁のピニング力との兼ね合いで、どち
らか一方、あるいはその両方が、ビット境界部84がで
きやすい個所になる。また、記録層83表面の研磨は、
ヘッドの記録媒体上の浮上量を一定にする上で有利であ
る。 (実施例4)本実施例の記録媒体の断面構造を図9に示
す。本実施例の記録媒体は、記録層として多層膜を用い
ており、実施例1,2に記載した記録媒体同様、多層膜
に微粒子層の凹凸を転写することにより磁壁のピニング
効果を発生させ、記録ビット形状を制御するものであ
る。基板91の上に微粒子層92を作成後、多層膜層を
作成する。多層膜が例えばCo/Pdであるとすれば、
Co層93、Pd層94、Co層95といった順に例え
ばスパッタ法で作製する。本実施例では多層膜は3層で
あるが、更に多い場合もありうる。多層膜記録媒体の場
合もアモルファス記録媒体同様、磁化反転単位や磁壁の
ピニング力等が、膜につけられた凹凸で支配されやす
い。そのため、図9に示したように微粒子層92の凹凸
をCo層93、Pd層94、Co層95に転写すること
により、記録ビット境界部の位置を微粒子の大きさレベ
ルで制御できる記録媒体を作製することができる。
【図1】本発明の原理を示す概略図。
【図2】従来のテクスチャ媒体の構造を示す模式図。
【図3】本発明の第1の実施例に係る磁気記録媒体の構
造を示す概略図。
造を示す概略図。
【図4】第1の実施例に係る記録媒体の製造方法を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図5】微粒子の製造方法を示す図。
【図6】本発明の第1の実施例に係る磁気記録媒体の斜
視図。
視図。
【図7】本発明の第2の実施例に係る磁気記録媒体の構
造を示す概略図。
造を示す概略図。
【図8】本発明の第3の実施例に係る磁気記録媒体の構
造を示す概略図。
造を示す概略図。
【図9】本発明の第4の実施例に係る磁気記録媒体の構
造を示す概略図。
造を示す概略図。
【図10】本発明の磁気記録媒体を搭載した磁気ディス
ク装置を示す図。
ク装置を示す図。
11・・・従来の記録媒体の磁性層の表面図、12・・
・本発明の記録媒体の磁性層の表面図、13・・・従来
の記録媒体の磁性層の断面図、14・・・本発明の記録
媒体の磁性層の断面図、15・・・記録ヘッド上部磁
極、16・・・記録ヘッド下部磁極、17・・・記録磁
界、18・・・磁壁、21・・・テクスチャ、22・・
・記録ビット、31・・・基板、32・・・シシード
層、33・・・軟磁性層、34・・・微粒子、35・・
・磁性層(記録層)、36,37・・・磁壁、61・・
・基板、62・・・磁性層の断面、63・・・磁性層の
表面、71・・・基板、72・・・シード層、73・・
・軟磁性層、74・・・中間層、75・・・微粒子層、
76・・・磁性層(記録層)、77,78・・・磁壁、
81・・・基板、82・・・微粒子層、83・・・磁性
層、84,85・・・磁壁、86・・・主磁極、87・
・・補助磁極、88・・・記録磁界、91・・・基板、
92・・・微粒子、93、95・・・Co合金層、94
・・・Pd層。
・本発明の記録媒体の磁性層の表面図、13・・・従来
の記録媒体の磁性層の断面図、14・・・本発明の記録
媒体の磁性層の断面図、15・・・記録ヘッド上部磁
極、16・・・記録ヘッド下部磁極、17・・・記録磁
界、18・・・磁壁、21・・・テクスチャ、22・・
・記録ビット、31・・・基板、32・・・シシード
層、33・・・軟磁性層、34・・・微粒子、35・・
・磁性層(記録層)、36,37・・・磁壁、61・・
・基板、62・・・磁性層の断面、63・・・磁性層の
表面、71・・・基板、72・・・シード層、73・・
・軟磁性層、74・・・中間層、75・・・微粒子層、
76・・・磁性層(記録層)、77,78・・・磁壁、
81・・・基板、82・・・微粒子層、83・・・磁性
層、84,85・・・磁壁、86・・・主磁極、87・
・・補助磁極、88・・・記録磁界、91・・・基板、
92・・・微粒子、93、95・・・Co合金層、94
・・・Pd層。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G11B 5/84 G11B 5/84 Z
H01F 1/20 H01F 1/20
(72)発明者 土屋 裕子
東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地
株式会社日立製作所中央研究所内
Fターム(参考) 5D006 BA01 BA07 BB01 BB07 CA01
DA07 DA08 EA01 EA03 FA09
5D112 AA04 AA05 AA06 BB01 BB06
BD03 CC01 CC13 FA04
5E041 AA11 AA14 AA17 AA19 CA05
HB17 NN01 NN06
Claims (13)
- 【請求項1】磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に記録ビ
ットを形成することにより情報を記録する磁気ヘッドと
を備えた磁気記録装置であって、前記記録媒体は、ディ
スク基板と、該ディスク基板上に形成された単数ないし
複数の下地層と、前記下地層表面に形成された微粒子の
層と、該微粒子層上に形成されたアモルファスの磁性層
とを有し、前記微粒子の平均粒径は、前記記録ビットの
ディスク基板に対する円周方向の長さよりも小さいこと
を特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の磁気記録装置において、
前記磁性層は、Tb、Dy、Gd、Fe、Co、Niを
含む群から選択される2種以上の元素からなる合金を含
有することを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項3】請求項1に記載の磁気記録装置において、
前記単数ないし複数の下地層は、少なくとも軟磁性材料
からなる層を含むことを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項4】請求項1に記載の磁気記録装置において、
前記磁性層は、前記微粒子層に由来する凹凸を表面に有
することを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項5】請求項3に記載の磁気記録装置において、
前記軟磁性材料からなる層を構成する材料は、Co,F
e,Ni,Mn,Sm,Nd,Pr,Gdを含む群から
選択される少なくとも2種以上の元素を含む合金からな
ることを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項6】請求項3に記載の磁気記録装置において、
前記粒子を構成する材料は、更にFe酸化物を含有する
ことを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項7】請求項1に記載の磁気記録装置において、
前記粒子は、表面に非磁性の材料からなる被覆層を有す
ることを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項8】磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に記録ビ
ットを形成することにより情報を記録する磁気ヘッドと
を備えた磁気記録装置であって、前記記録媒体は、ディ
スク基板と、該ディスク基板上に形成された単数ないし
複数の下地層と、前記下地層表面に形成された前記記録
ビットのディスク基板の円周方向長さよりも平均粒径の
小さな粒子により形成された微粒子層と、該微粒子層上
に形成された磁性層とを備えることを特徴とする磁気記
録装置。 - 【請求項9】請求項8に記載の磁気記録装置において、
前記磁性層はPdとPtからなる群から選ばれる元素か
らなる第1の膜と、Co、Fe、Niからなる群から選
ばれる元素からなる第2の膜とが積層された多層膜であ
ることを特徴とする磁気記録装置。 - 【請求項10】磁気ヘッドによって記録ビットが形成さ
れることにより情報が記録される磁気記録媒体の製造方
法であって、ディスク基板上に単数ないしは複数の下地
層を形成する工程と、該下地層の表面に、前記記録ビッ
トのディスク基板の円周方向長さよりも平均粒径の小さ
な粒子を配列する工程と、該配列された微粒子上に磁性
層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
法。 - 【請求項11】請求項10に記載の磁気記録媒体の製造
方法において、前記単数ないし複数の下地層は少なくと
も軟磁性層を含み、かつ前記磁性層として垂直磁化膜を
形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項12】請求項11に記載の磁気記録媒体の製造
方法において、前記垂直磁化膜と前記配列された粒子と
の間に非磁性層を形成することを特徴とする磁気記録媒
体の製造方法。 - 【請求項13】請求項11に記載の磁気記録媒体の磁気
記録媒体の製造方法において、前記垂直磁化膜として、
Tb、Dy、Gd、Fe、Co、Niを含む群から選択
される2種以上の元素からなる合金を含有する層を形成
することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002116981A JP2003317222A (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002116981A JP2003317222A (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003317222A true JP2003317222A (ja) | 2003-11-07 |
Family
ID=29534328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002116981A Pending JP2003317222A (ja) | 2002-04-19 | 2002-04-19 | 記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003317222A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPWO2005081233A1 (ja) * | 2004-02-25 | 2008-01-17 | 学校法人日本大学 | 薄膜材料及び記録媒体 |
JP2008507077A (ja) * | 2004-07-22 | 2008-03-06 | ユニベルジテート コンスタンツ | 情報記憶媒体 |
JP2010102826A (ja) * | 2010-02-09 | 2010-05-06 | Toshiba Corp | 磁気記録媒体用基板および磁気記録媒体、磁気記録装置 |
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