JP2007142004A - 配置制御されたパターン状の単層絶縁性微粒子膜と絶縁性微粒子累積膜およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
絶縁性微粒子の機能を有効に利用するには、それらを均一な膜厚の被膜で且つ任意のパターン状に形成する必要があるがそれらを用いて単層毎に累積し、粒子サイズレベルの均一な厚みでパターン状の被膜に形成するという思想はなかった。
【解決手段】
基材表面に選択的に1層形成された絶縁性微粒子の膜が基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と絶縁性微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とするパターン状の単層絶縁性微粒子膜、更に、これらの有機膜が互いに異なることを特徴とするパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する。
【選択図】 図3
Description
また、無機絶縁膜の製造方法として、CVD法やゾル−ゲル法がよく知られている。
第十七の発明は、第十三の発明において、第1および3の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とするパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法である。
以下、かかる発明について、さらに要旨説明する。
また、第1の反応性の単分子膜にエポキシ基を含め第2の反応性の単分子膜にイミノ基を含めておくと基材表面に共有結合したパターン状の単層絶縁性微粒子膜を作製する上で都合がよい。
また、シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いるとさらに製膜時間を短縮できて都合がよい。
さらに、共有結合としてエポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合を用いると、基材に対して密着強度が優れたパターン状の単層絶縁性微粒子膜を提供する上で都合がよい。
また、絶縁性微粒子表面に形成された第1の有機被膜と基材表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていると膜厚均一性を改善する上で都合がよい。
また、第2のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する工程と第2のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する工程を繰り返し行えば、多層構造のパターン状の絶縁性微粒子累積膜を容易に製造できる。
また、シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いるとさらに製膜時間を短縮できて都合がよい。
またここで、絶縁性微粒子表面に形成された有機被膜を2種類用い、第1の有機膜が形成された絶縁性微粒子と第2の有機膜が形成された絶縁性微粒子とを交互に積層すると多層のパターン状の絶縁性微粒子累積膜を単層純なプロセスで製造する上で都合がよい。
また、このような単層絶縁性微粒子膜や絶縁性微粒子累積膜をマイクロマシンの摺動部に用いれば、加工精度を損なわないで表面を保護できて都合がよい。
また、このような単層絶縁性微粒子膜や絶縁性微粒子累積膜を光学部品の反射防止膜に用いれば、透過率に優れ且つ低屈折の被膜を表面にむらなく形成できて都合がよい。
その後、塩素系溶媒であるクロロホルムを用いて洗浄すると、表面に反応性の官能基、例えばエポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われたガラス基材4が作製できた。(図1(b))
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発しガラス基材表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄の反応性のポリマー膜が形成されたガラス基材が得られた。
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発し粒子表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄の反応性ポリマー膜が形成された絶縁性微粒子が得られた。
(2) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OCH3)3
(3) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OCH3)3
(4) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OCH3)3
(5) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OCH3)3
(6) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OC2H5)3
(7) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OC2H5)3
(8) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OC2H5)3
(9) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OC2H5)3
(10) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OC2H5)3
(11) H2N (CH2)5Si(OCH3)3
(12) H2N (CH2)7Si(OCH3)3
(13) H2N (CH2)9Si(OCH3)3
(14) H2N (CH2)5Si(OC2H5)3
(15) H2N (CH2)7Si(OC2H5)3
(16) H2N (CH2)9Si(OC2H5)3
2 水酸基
3 エポキシ基を含む単分子膜
4 エポキシ基を含む単分子膜で被われたガラス基材
5、5’ エポキシ基を持ったパターン状の被膜
6、6’ パターン状の被膜で選択的に被われた基材
11 シリカ微粒子
12 水酸基
13 エポキシ基を含む単分子膜
14 アミノ基を含む単分子膜
15 エポキシ基を含む単分子膜で被われたシリカ微粒子
16 アミノ基を含む単分子膜で被われたシリカ微粒子
21 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜
22 ガラス基材
23 アミノ基を有する化学吸着単分子膜で被われたシリカ微粒子
24 パターン状の単層絶縁性微粒子膜
25 エポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われたシリカ微粒子
26 2層構造のパターン状の単層絶縁性微粒子膜
Claims (22)
- 基材表面に選択的に1層形成された絶縁性微粒子の膜が基材表面に選択的に形成された第1の有機膜と絶縁性微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とするパターン状の単層絶縁性微粒子膜。
- 基材表面に形成された第1の有機被膜と絶縁性微粒子表面に形成された第2の有機膜が互いに異なることを特徴とする請求項1記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項1記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜。
- 基材表面に形成された第1の有機被膜と絶縁性微粒子表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていることを特徴とする請求項1および2記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜。
- 基材表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程と、絶縁性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と絶縁性微粒子表面を反応させて絶縁性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の反応性の有機膜の形成された基材表面に第2の反応性の有機膜で被覆された絶縁性微粒子を接触させて選択的に反応させる工程と、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された絶縁性微粒子を洗浄除去することを特徴とするパターン状の単層絶縁性微粒子膜の製造方法。
- 基材表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程、および絶縁性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と絶縁性微粒子表面を反応させて絶縁性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材および絶縁性微粒子表面を有機溶剤で洗浄して基材及び絶縁性微粒子表面に共有結合した第1及び第2の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項5記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項5記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の単分子膜がエポキシ基を含み第2の反応性の単分子膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項6記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜の製造方法。
- 基材表面に選択的に層状に累積され絶縁性微粒子が絶縁性微粒子表面に形成された有機被膜を介して層間で互いに共有結合していることを特徴とするパターン状の絶縁性微粒子累積膜。
- 絶縁性微粒子表面に形成された有機被膜が2種類有り、第1の有機膜が形成された絶縁性微粒子と第2の有機膜が形成された絶縁性微粒子とが交互に積層されていることを特徴とする請求項9記載のパターン状の絶縁性微粒子累積膜。
- 第1の有機膜と第2の有機膜が反応して共有結合を形成していることを特徴とする請求項10記載のパターン状の絶縁性微粒子累積膜。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項9記載のパターン状の絶縁性微粒子累積膜。
- 少なくとも基材表面を第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、前記第1の反応性の有機膜を所定のパターンに加工する工程と、第1の絶縁性微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と絶縁性微粒子表面を反応させて第1の絶縁性微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の反応性の有機膜の形成された基材表面に第2の反応性の有機膜で被覆された第1の絶縁性微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された第1の絶縁性微粒子を洗浄除去して第1のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を選択的に形成する工程と、第2の絶縁性微粒子を少なくとも第3のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と絶縁性微粒子表面を反応させて第2の絶縁性微粒子表面に第3の反応性の有機膜を形成する工程と、第2の反応性の有機膜で被覆された第1のパターン状の単層絶縁性微粒子膜が形成された基材表面に第3の反応性の有機膜で被覆された第2の絶縁性微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な第3の反応性の有機膜で被覆された第2の絶縁性微粒子を洗浄除去して第2のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を選択的に形成する工程とを含むことを特徴とするパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜と第3の反応性の有機膜が同じものであることを特徴とする請求項13記載のパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。
- 第2のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する工程と第2のパターン状の単層絶縁性微粒子膜を形成する工程を繰り返し行うことを特徴とする請求項13記載の多層構造のパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。
- 第1〜3の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材あるいは絶縁性微粒子表面を有機溶剤で洗浄して基材や絶縁性微粒子表面に共有結合した第1〜3の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項13記載のパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。
- 第1および3の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むことを特徴とする請求項13記載のパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。
- シラノール縮合触媒の代わりに、ケチミン化合物、又は
有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物を用いることを特徴とする請求項5および13に記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜およびパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。 - シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いることを特徴とする請求項5および13に記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜およびパターン状の絶縁性微粒子累積膜の製造方法。
- 請求項1乃至4に記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜および請求項9〜12に記載のパターン状絶縁性微粒子累積膜を電極や配線の保護膜として用いることを特徴とする電子部品。
- 請求項1乃至4に記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜および請求項9〜12に記載のパターン状絶縁性微粒子累積膜を摺動部に用いることを特徴とするマイクロマシン。
- 請求項1乃至4に記載のパターン状の単層絶縁性微粒子膜および請求項9〜12に記載のパターン状絶縁性微粒子累積膜を保護膜や反射防止膜として用いることを特徴とする光学部品。
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JP2003145042A (ja) * | 2001-11-08 | 2003-05-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コーティング膜の製造方法 |
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