JP2003165849A - 炭素繊維チョップドストランド、及びその製造方法 - Google Patents

炭素繊維チョップドストランド、及びその製造方法

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JP2003165849A JP2001366317A JP2001366317A JP2003165849A JP 2003165849 A JP2003165849 A JP 2003165849A JP 2001366317 A JP2001366317 A JP 2001366317A JP 2001366317 A JP2001366317 A JP 2001366317A JP 2003165849 A JP2003165849 A JP 2003165849A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素繊維強化樹脂において、優れた機械特性
と導電性を示し、かつ成形加工時の取扱い性に優れる高
集束の炭素繊維チョップドストランドを提供する。 【解決手段】 サイズ剤を用いて集束した炭素繊維チョ
ップドストランドであって、該サイズ剤の主成分がポリ
ウレタン樹脂であり、かつ該ポリウレタン樹脂が芳香族
ポリウレタン樹脂から選ばれる1種以上及び非芳香族ポ
リウレタン樹脂から選ばれる1種以上を含む炭素繊維チ
ョップドストランド、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維チョップ
ドストランド、及びその製造方法に関する。更に詳しく
は、集束性に優れ、導電性に優れた、熱可塑性樹脂をマ
トリックスとする炭素繊維強化樹脂の製造に適した炭素
繊維チョップドストランド、及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維チョップドストランドは、所定
の長さに切断した束状の補強用繊維束であり、熱硬化性
樹脂をマトリックス樹脂とする複合材料のSMC(sh
eetmolding compound)、BMC
(bulk moldingcompound)、ハン
ドレイアップ等に利用されてきている。
【0003】また、炭素繊維チョップドストランドは、
主に熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする複合材料に
も使用されている。炭素繊維強化複合材料は優れた衝撃
特性、導電性また高弾性を示し、電気、光学分野や自動
車産業などにおいて幅広く使用されている。
【0004】かかる炭素繊維チョップドストランドは、
通常、長さ1〜10mm、フィラメント数3,000本
(3K)乃至50,000本(50K)程度の束状のも
のである。この炭素繊維チョップドストランドは、樹脂
ペレットあるいは樹脂パウダーとともに押出機で溶融混
練してペレット化し、更にこれを射出成形することによ
って所望の複合材料とするのが一般的である。
【0005】上記の工程に供される炭素繊維チョップド
ストランドは、定量的にかつ安定的に供給できるよう
に、種々のサイズ剤により集束されている。例えば、エ
ポキシ樹脂を用いたサイズ剤が、特開昭61−2523
71号公報、特開昭61−66615号公報、特開昭5
7−171767号公報、特開平1−92234号公報
に記載されている。しかしながら、エポキシ樹脂系サイ
ズ剤は集束性の点で未だ満足しえない。
【0006】また、特開昭58−126375号公報、
特開昭63−152468号公報、特開平4−8296
9号公報にはサイズ剤としてウレタン樹脂を用いること
が提案されている。更に、特開昭62−110984号
公報には、エポキシ樹脂とウレタン樹脂を含むサイズ剤
が提案されている。ウレタン樹脂を用いたサイズ剤は、
ウレタン樹脂が靭性に優れるため炭素繊維チョップドス
トランドの集束力は充分であるものの、炭素繊維強化複
合材料の持つ特徴のひとつである導電性の高さを発揮さ
せる点については不充分である。
【0007】炭素繊維チョップドストランドを使用した
複合材料の導電性を改善した例としては、特開昭57−
56586号公報記載のポリビニルピロリドンをサイズ
剤として用いたもの、特開昭64−45857号公報記
載のポリエチレングリコールをサイズ剤として用いたも
のが挙げられる。しかしながら、これらのサイズ剤は前
述のエポキシ樹脂系サイズ剤やウレタン樹脂系サイズ剤
と比べると炭素繊維チョップドストランドの集束性がは
るかに劣り、これを用いる樹脂の成形加工時の取扱い性
は満足しえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、成形加工
時の取扱い性に優れ、かつ複合材料の機械特性及び導電
性のすべての面において満足しうる炭素繊維チョップド
ストランドはこれまで見出されておらず、従来の炭素繊
維チョップドストランドは前述のようにいずれかの性質
を犠牲にするものであった。
【0009】従って、本発明の課題は、炭素繊維強化樹
脂において、優れた機械特性と導電性を示し、かつ成形
加工時の取扱い性に優れる高集束の炭素繊維チョップド
ストランドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、サイズ剤の主成分をポ
リウレタン樹脂とし、かつ芳香族ポリウレタン樹脂と非
芳香族ポリウレタン樹脂とを併せて用いれば、炭素繊維
強化樹脂としたとき優れた機械特性と導電性を示し、し
かも成型加工時の取扱い性に優れる集束性が高い炭素繊
維チョップドストランドが得られることを見出した。
【0011】本発明は上記知見に基づき完成するに到っ
たものである。上記課題を達成する本発明は、以下に記
載するものである。
【0012】〔1〕 サイズ剤を用いて集束した炭素繊
維チョップドストランドであって、該サイズ剤の主成分
がポリウレタン樹脂であり、かつ該ポリウレタン樹脂が
芳香族ポリウレタン樹脂から選ばれる1種以上及び非芳
香族ポリウレタン樹脂から選ばれる1種以上を含むこと
を特徴とする炭素繊維チョップドストランド。
【0013】〔2〕 芳香族ポリウレタンと非芳香族ポ
リウレタンの質量成分比が芳香族ポリウレタン/非芳香
族ポリウレタン=30/70〜70/30である〔1〕
に記載の炭素繊維チョップドストランド。
【0014】〔3〕 JIS R7601の硫酸洗浄法
によるサイズ剤付着量Sa及びJIS R7601の熱
分解法によるサイズ剤付着量Shがいずれも1〜5質量
%の範囲にあり、かつ次式(1): サイズ剤灰分(%)=(Sa−Sh)×100/Sa (1) より求められるサイズ剤灰分が10〜20%である
〔1〕または〔2〕に記載の炭素繊維チョップドストラ
ンド。
【0015】〔4〕 嵩密度が400g/L以上である
〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の炭素繊維チョップド
ストランド。
【0016】〔5〕 炭素繊維ストランドにサイズ剤を
含浸させ、次いで乾燥させた炭素繊維ストランドを所定
長に切断する炭素繊維チョップドストランドの製造方法
において、含浸させるサイズ剤が自己乳化タイプのエマ
ルジョンと強制乳化タイプのエマルジョンとを含む水系
エマルジョンである炭素繊維チョップドストランドの製
造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明でサイズ剤の主成分として
用いられるポリウレタン樹脂は、芳香族ポリウレタン樹
脂から選ばれる1種以上と、非芳香族ポリウレタン樹脂
から選ばれる1種以上とを含むものである。
【0018】これらのポリウレタン樹脂は、例えばポリ
イソシアネートとポリオールの重付加反応等の公知の方
法により得られる。芳香族ポリウレタン樹脂としては、
樹脂のモノマー単位に芳香環を有しているポリウレタン
樹脂であれば特に限定はないが、例えばトリレンジイソ
シアネートやジフェニルメタンジイソシアネートのよう
に芳香族イソシアネートを原料として反応させたポリウ
レタン樹脂を挙げることができる。非芳香族ポリウレタ
ン樹脂としては、上記芳香族ポリウレタン樹脂以外のポ
リウレタン樹脂であれば特に限定はないが、例えばヘキ
サメチレンジアイソシアネートやジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の
脂肪族イソシアネートや脂環族イソシアネートを原料と
して反応させたポリウレタン樹脂を挙げることができ
る。
【0019】非芳香族ポリウレタン樹脂は芳香族ポリウ
レタン樹脂に比べ分子骨格の自由度が高いため、可撓性
があり、より靭性に優れる利点がある。一方、芳香族ポ
リウレタンは芳香環を有するため、加水分解しにくいと
いう利点がある。各種溶剤に対する溶解性については、
非芳香族ポリウレタン樹脂の方が比較的溶解しやすい傾
向がある。ここで「溶解」とは、溶質であるポリウレタ
ン樹脂の分子鎖と溶媒の分子とが混ざり合うことをい
う。非芳香族ポリウレタン樹脂は、分子骨格の自由度が
高いため分子運動が活発で、容易に分子鎖が溶媒中に移
動し混ざり合うので、芳香族ポリウレタン樹脂に比べ溶
媒に溶解しやすい。
【0020】芳香族ポリウレタン樹脂のみをサイズ剤と
して含む炭素繊維チョップドストランドを用いて炭素繊
維強化複合材料を製造する場合、非芳香族ポリウレタン
樹脂を含む炭素繊維チョップドストランドを用いる場合
に比べ、得られる炭素繊維強化複合材料の機械特性は優
れるが、導電性が劣るものとなる。サイズ剤として用い
た非芳香族ポリウレタン樹脂は成形加工中に容易にマト
リックス樹脂中に溶解して移動するのに対し、芳香族ポ
リウレタン樹脂は炭素繊維表面上に残存しやすい。炭素
繊維表面上に残存した芳香族ポリウレタン樹脂は炭素繊
維とマトリックス樹脂とのバインダーの役割をし、界面
結合力を増大させ、複合材料の機械特性を優れたものと
する。一方、導電性に対しては炭素繊維表面上に残存す
る芳香族ポリウレタン樹脂が、導体である炭素繊維同志
の接触抵抗を増大させ、導電性を低下させる。反対に非
芳香族ポリウレタン樹脂のみをサイズ剤として用いる場
合には、導電性には優れるが、機械特性が劣るものとな
る。
【0021】本発明において、芳香族ポリウレタン樹脂
と非芳香族ポリウレタン樹脂の組成比は、質量成分比で
芳香族ポリウレタン/非芳香族ポリウレタン=30/7
0〜70/30の範囲が、炭素繊維強化複合材料とした
場合に優れた機械特性と導電性を発揮するので好まし
い。
【0022】また、JIS R7601の硫酸洗浄法に
よるサイズ剤付着量をSa、同じくJIS R7601
の熱分解法によるサイズ剤付着量をShとしたときに、
Sa及びShをいずれも1〜5質量%の範囲とするのが好
ましい。更に、次式(1)より求められるサイズ剤灰分
が10〜30%であることが好ましい。
【0023】 サイズ剤灰分(%)=(Sa−Sh)×100/Sa (1) サイズ剤の芳香族ポリウレタン樹脂は、熱分解の際に炭
化しやすく残渣が多くなる。従って、サイズ剤灰分が3
0%を越える場合は、熱分解法によるサイズ剤付着量の
測定値が低めになる芳香族ポリウレタン樹脂が実際には
多く付着していることになり、複合材料の導電性が低く
なる。一方、サイズ剤灰分が10%未満の場合は、逆に
サイズ剤として付着している芳香族ポリウレタン樹脂の
比率が小さく、複合材料の機械特性における満足度が低
くなる。
【0024】本発明で用いる炭素繊維については、特に
制限はなく、各種の公知の炭素繊維、例えばレーヨン、
ポリアクリロニトリル、ピッチ、リグニン、炭化水素ガ
スを用いて製造された炭素繊維や黒鉛質繊維及びこれら
に金属をコーティングした金属被覆炭素繊維等の中から
任意に選んで用いることができる。
【0025】本発明の炭素繊維チョップドファイバーの
前駆体である炭素繊維ストランドのフィラメント構成本
数については特に限定されないが、コスト面や成形加工
時の取扱い性の点で12,000〜50,000のフィ
ラメントからなる炭素繊維ストランドが好ましい。
【0026】炭素繊維チョップドストランドの製造方法
としては、炭素化工程より取り出される炭素繊維ストラ
ンドを巻き取ることなく、複数本を合糸しながら、後工
程で各処理を行い、その後切断工程に供し、所定の長さ
に切断する連続的な製造方法が生産効率が高く好まし
い。
【0027】炭素繊維の製造工程では、炭素化処理終了
後、マトリックス樹脂との接着性改良のために表面処理
を施すのが一般的である。この表面処理には、液相処
理、気相処理などが公知の方法として知られているが、
生産性、処理の均一性、安定性等の観点から液相電解表
面処理が好ましい。
【0028】上記の表面処理を経た炭素繊維は、充分に
洗浄し電解質を除去した後、サイズ剤処理を施す。
【0029】サイズ剤の付与は、スプレー法、液浸法、
転写法等種々の既知の方法を採択し得るが、液浸法が汎
用的で効率的且つ均一に付与できる点に於いて優れてお
り好ましい。
【0030】液浸法において、炭素繊維ストランドをサ
イズ剤液に浸漬する際には、サイズ剤液中に設けられた
液没ローラ又は液浸ローラを介して、開繊と絞りを繰り
返し、ストランドの芯までサイズ液を含浸させることが
好ましい。
【0031】サイズ剤を付与する場合の処理方法として
は、サイズ剤を溶解させる溶媒により、溶剤法と、エマ
ルジョン法とに分けることができる。溶剤法で使用する
溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類;メタノール、エタノール等のアルコール類;メチ
レンクロライド等の有機塩素化合物等を挙げることがで
きる。サイズ剤の付与は溶剤法、エマルジョン法のいず
れの方法も用いることができるが、人体への安全性及び
環境汚染を防止する観点からエマルジョン法を用いるこ
とが好ましい。
【0032】エマルジョン法を用いる場合のサイズ剤と
しては特に制限はないが、自己乳化タイプのエマルジョ
ンと強制乳化タイプのエマルジョンとの両者を含むよう
選択することが好ましい。
【0033】強制乳化タイプのエマルジョンは、サイズ
剤のみでは水で乳化しないため、乳化剤等を用いてサイ
ズ剤を強制的にエマルジョン化している。これに対し、
自己乳化タイプのエマルジョンはサイズ剤の分子骨格に
親水基を導入することにより、乳化剤を用いなくても水
中にサイズ剤が乳化分散するものである。自己乳化タイ
プのエマルジョンは強制乳化タイプのエマルジョンに比
べエマルジョン粒子の粒径が小さく、炭素繊維ストラン
ド内部への浸透性は良好であるが、乾燥工程において、
炭素繊維ストランド内でマイグレーションを起こしやす
い。しかし、粒径の大きい強制乳化タイプのサイズ剤エ
マルジョンを自己乳化タイプのサイズ剤エマルジョンを
混ぜるとマイグレーションを防止し、炭素繊維ストラン
ド中にサイズ剤が均一に付着しやすい。その結果、炭素
繊維チョップドストランドとしたときの集束性が向上す
る。
【0034】強制乳化タイプのサイズ剤と自己乳化タイ
プのサイズ剤の混合割合は、10:90〜90:10
(質量基準)が好ましい。
【0035】本発明においてサイズ剤として使用するポ
リウレタン樹脂は公知の方法により製造したもののほ
か、下記の市販のものを用いることができる。
【0036】自己乳化タイプの芳香族ポリウレタン樹脂
としては、例えばハイドランHW−301、同HW−3
10、同HW−311、同HW−312B、同HW−3
25、同HW−337(大日本インキ化学社製);ユー
プレンUX−306、同UX−312、同UA−110
(三洋化成社製);レザミンD−1005(大日精化工
業社製)等が挙げられる。強制乳化タイプの芳香族ポリ
ウレタン樹脂としては、例えばボンディック1040N
S、同1050B−NS、同1230NS、同1310
NSA、同1320NS(大日本インキ化学社製)等が
挙げられる。
【0037】一方、非芳香族ポリウレタン樹脂として
は、自己乳化タイプとしてハイドランHW−920、同
HW−935、同HW−940(大日本インキ化学社
製);パーマリンUA−110、同UA−200(三洋
化成社製);ディスパコールU42、同U53、同U5
4(バイエル社製)等が挙げられる。強制乳化タイプの
例としてボンディック1612NSC、同1850N
S、同1940NS、同1980NS(大日本インキ化
学社製);ケミチレンGA−2、同GA−4(三洋化成
社製)等を挙げることができる。
【0038】サイズ剤の付与方法は、例えば上記の芳香
族ポリウレタン樹脂から選ばれる1種類以上を含む水系
エマルジョンと、非芳香族ポリウレタン樹脂から選ばれ
る1種類以上を含む水系エマルジョンとを混合し、混合
エマルジョン溶液に炭素繊維ストランドを含浸させサイ
ズ剤を付与してもよい。または、単独のエマルジョンを
順次二段階以上に分けて付与してもよい。また、本発明
の効果を損なわない程度にポリウレタン樹脂以外の樹
脂、例えばエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテ
ル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等をサイズ剤
成分として使用してもよい。
【0039】水系エマルジョンの場合、炭素繊維ストラ
ンドに付与するサイズ剤量を適正化する上で、サイズ剤
の濃度は1〜100g/L、25℃での溶液粘度は0.
1〜100Pが好ましい。サイジングする際の工程温度
は0〜50℃が好ましく、サイズ剤の付着量をコントロ
ールするために、サイズ剤を付着させた後、スクイズ処
理してもよい。
【0040】サイズ剤付着量は、ポリウレタン樹脂とし
て1〜5質量%の範囲が好ましい。サイズ剤の付着量が
1質量%未満では炭素繊維チョップドストランドの集束
性が低下し、成形加工時における取扱い性が劣る傾向が
ある。一方、5質量%を超えると、複合材料としたとき
にマトリックス樹脂に対するサイズ剤の量が多くなり、
不純物効果によりマトリックス樹脂の結晶性を低下さ
せ、複合材料における機械特性低下を招く傾向がある。
【0041】炭素繊維ストランドにサイズ剤溶液を付着
させた後、通常乾燥ゾーンに送りサイズ剤液を乾燥させ
る。乾燥ゾーンの雰囲気温度は、溶剤を使用したサイズ
剤溶液の場合は、その溶剤の種類により決まる。汎用的
な水系エマルジョンの場合は80〜200℃に設定す
る。乾燥温度が高い、あるいは乾燥時間が長い場合、乾
燥状態は良好となるが、熱履歴を多く与える場合、サイ
ズ剤樹脂の劣化が起こり、ストランドの柔軟性が欠け、
ストランドを切断してチョップ化する時にストランドが
割れやすくなり、嵩密度が低くなる等の弊害が起こるの
で、適正な乾燥条件で乾燥することが好ましい。
【0042】炭素繊維ストランドの集束性を高めるため
に、プリカーサーからサイズ剤液乾燥までの間に、加撚
してもよい。加撚は、ストランドの集束のみならず、単
糸切れによるストランドの毛羽立ちを抑制するためにも
有効である。加撚の程度は、2個/m〜30個/mが好
ましい。
【0043】サイズ剤付与処理後、乾燥させたストラン
ドは、切断工程に供される。切断にはロービングカッタ
ー等のロータリー式カッターや、ギロチンカッター等通
常用いられているカッターを用いることが出来る。
【0044】チョップドストランドの繊維長は、1〜1
0mmとすることが好ましく、特に3〜8mmとするこ
とが好ましい。
【0045】本発明で使用される炭素繊維のストランド
の引っ張り強さは2.9GPa以上、引っ張り弾性率は
200GPa以上、単繊維直径は5〜10μmの性能を
示すものが、複合材料に使用するものとして好ましい。
【0046】複合材料のマトリックス樹脂として用いら
れる熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール等の汎用エンジニアリングプラスチ
ックが挙げられる。また、ポリプロピレンやABS等の
汎用プラスチックやポリフェニレンスルフィド、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、液晶性の芳香族ポリエステル等の耐熱性
ポリマー類も使用することができる。
【0047】一般に、炭素繊維チョップドストランドの
集束性を評価する尺度として、嵩密度が用いられる。本
発明の炭素繊維チョップドストランドは、繊維長によっ
て若干の変動はあるが、嵩密度400g/L以上が好ま
しい。また、フリーファイバー発生率は衝撃を加えた時
のチョップドストランドの集束性の指標となり、ほぼ嵩
密度と対応し嵩密度が高いチョップドストランドはフリ
ーファイバー発生率も小さくなる傾向を示すが、ストラ
ンド内部へのサイズ剤が浸透不足になると嵩密度が高く
てもフリーファイバー発生率が高くなる。フリーファイ
バー発生率としては2.0%以下、好ましくは1.0%
以下、より好ましくは0.5%以下がよい。このような
炭素繊維チョップドストランドはフィーダーでの持ち込
みがよくマトリックスへの安定配合を行うことが出来
る。
【0048】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、実施例における各測定値は下記の方法に
て求めた値である。
【0049】[嵩密度]2000ccのメスシリンダー
に300gの炭素繊維チョップドストランドを充填し軽
く衝撃を与え平衡に達したときの体積を求めた。
【0050】[フリーファイバー発生率]2000cc
のメスシリンダーに約500ccの炭素繊維チョップド
ストランドを入れ密封した。この時の炭素繊維チョップ
ドストランドの質量(W1g)を測定した。密封したメ
スシリンダーの高さ方向を軸にして、20分間25rp
mで回転した。メスシリンダーの回転を止め試料を#4
の篩に移し篩い分けした。篩に残ったフリーファイバー
を採取しその質量(W2g)を測定した。試料全体の質
量とフリーファイバーの質量からフリーファイバー発生
率(%)を求めた。
【0051】[複合材料特性]曲げ強度はJIS K 7
203に準拠して求めた。体積抵抗測定は、同曲げ試験
片の長さ方向(100mm)の両端に藤倉化成社製ドー
タイトD−550を塗布、乾燥後、アデックス社製デジ
タルオームメーターAX−111Aを用いて抵抗を測定
し、体積抵抗を求めた。アイゾット衝撃値はJIS K
7110の切欠き寸法0(切欠き加工なし)の2号試験
片を用いた以外は同規格に準拠して求めた。
【0052】実施例1 フィラメント数24000本(24K)のポリアクリロ
ニトリル(PAN)系プリカーサーを耐炎化工程及び炭
素化工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解
表面処理し、水洗した。その後、自己乳化タイプの芳香
族ポリウレタン樹脂エマルジョン溶液であるハイドラン
HW−301(大日本インキ化学社製)と強制乳化タイ
プの非芳香族ポリウレタン樹脂エマルジョン溶液である
ボンディック1980NS(大日本インキ化学社製)を
樹脂純分で30/70質量%になるよう混合した水系エ
マルジョンサイズ剤液に通し、次いで120℃の乾燥機
にて乾燥させた後、繊維長6mmに切断した。その際、
ストランド張力及びエマルジョン樹脂濃度を調整し、硫
酸分解法によるサイズ剤付着量を3.5%(Sa)にし
た。また、燃焼法によるサイズ剤付着量は3.1%(S
h)であり、式(1)より求めたサイズ剤灰分は11%
であった。
【0053】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は460g/L、フリーファイバー発生率0.1
%であり、品質良好なチョップが得られた。
【0054】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度202MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)47kJ/m2と良好な
物性を示した。また、同成形物の体積抵抗は3Ω・cm
と優れた電気特性を示した。
【0055】実施例2 24KのPAN系プリカーサーを耐炎化工程及び炭素化
工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解表面
処理し、水洗後、自己乳化タイプの芳香族ポリウレタン
樹脂エマルジョン溶液であるハイドランHW−311
(大日本インキ化学社製)と強制乳化タイプの非芳香族
ポリウレタン樹脂エマルジョン溶液であるボンディック
1850NS(大日本インキ化学社製)を樹脂純分で5
0/50質量%になるよう混合した水系エマルジョンサ
イズ剤液に通し、次いで120℃の乾燥機にて乾燥させ
た後、繊維長6mmに切断した。その際、ストランド張
力及びエマルジョン樹脂濃度を調整し、硫酸分解法によ
るサイズ剤付着量を2.5%(Sa)にした。また、燃
焼法によるサイズ剤付着量は2.1%(Sh)であり、
式(1)より求めたサイズ剤灰分は16%であった。
【0056】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は450g/L、フリーファイバー発生率0.3
%であり、品質良好なチョップが得られた。
【0057】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度208MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)50kJ/m2と良好な
物性を示した。また、同成形物の体積抵抗は4Ω・cm
と優れた電気特性を示した。
【0058】実施例3 24KのPAN系プリカーサーを耐炎化工程及び炭素化
工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解表面
処理し、水洗後、自己乳化タイプの芳香族ポリウレタン
樹脂エマルジョン溶液であるユープレンUX−306
(三洋化成社製)と強制乳化タイプの非芳香族ポリウレ
タン樹脂エマルジョン溶液であるケミチレンGA−4
(三洋化成社製)を樹脂純分で70/30質量%になる
よう混合した水系エマルジョンサイズ剤液に通し、次い
で120℃の乾燥機にて乾燥させた後、繊維長6mmに
切断した。その際、ストランド張力及びエマルジョン樹
脂濃度を調整し、硫酸分解法によるサイズ剤付着量を
3.0%(Sa)にした。また、燃焼法によるサイズ剤
付着量は2.4%(Sh)であり、式(1)より求めた
サイズ剤灰分は20%であった。
【0059】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は480g/L、フリーファイバー発生率0.6
%であり、品質良好なチョップが得られた。
【0060】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度216MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)51kJ/m2と良好な
物性を示した。また、同成形物の体積抵抗は6Ω・cm
と優れた電気特性を示した。
【0061】実施例4 24KのPAN系プリカーサーを耐炎化工程及び炭素化
工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解表面
処理し、水洗後、強制乳化タイプの芳香族ポリウレタン
樹脂エマルジョン溶液であるボンディック1230NS
(大日本インキ化学社製)と自己乳化タイプの非芳香族
ポリウレタン樹脂エマルジョン溶液であるハイドランH
W−940(大日本インキ化学社製)を樹脂純分で50
/50質量%になるよう混合した水系エマルジョンサイ
ズ剤液に通し、次いで120℃の乾燥機にて乾燥させた
後、繊維長6mmに切断した。その際、ストランド張力
及びエマルジョン樹脂濃度を調整し、硫酸分解法による
サイズ剤付着量を4.0%(Sa)にした。また、燃焼
法によるサイズ剤付着量は3.4%(Sh)であり、式
(1)より求めたサイズ剤灰分は15%であった。
【0062】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は480g/L、フリーファイバー発生率0.0
4%であり、品質良好なチョップが得られた。
【0063】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度213MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)52kJ/m2と良好な
物性を示した。また、同成形物の体積抵抗は4Ω・cm
と優れた電気特性を示した。
【0064】実施例5 24KのPAN系プリカーサーを耐炎化工程及び炭素化
工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解表面
処理し、水洗後、強制乳化タイプの芳香族ポリウレタン
樹脂エマルジョン溶液であるボンディック1320NS
(大日本インキ化学社製)と自己乳化タイプの非芳香族
ポリウレタン樹脂エマルジョン溶液であるディスパコー
ルU54(バイエル社製)を樹脂純分で60/40質量
%になるよう混合した水系エマルジョンサイズ剤液に通
し、次いで120℃の乾燥機にて乾燥させた後、繊維長
6mmに切断した。その際、ストランド張力及びエマル
ジョン樹脂濃度を調整し、硫酸分解法によるサイズ剤付
着量を3.0%(Sa)にした。また、燃焼法によるサ
イズ剤付着量は2.5%(Sh)であり、式(1)より
求めたサイズ剤灰分は17%であった。
【0065】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は560g/L、フリーファイバー発生率0.0
3%であり、品質良好なチョップが得られた。
【0066】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度221MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)54kJ/m2と良好な
物性を示した。また、同成形物の体積抵抗は5Ω・cm
と優れた電気特性を示した。
【0067】比較例1 24KのPAN系プリカーサーを耐炎化工程及び炭素化
工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解表面
処理し、水洗後、自己乳化タイプの芳香族ポリウレタン
樹脂エマルジョン溶液であるハイドランHW−301
(大日本インキ化学社製)の水系エマルジョンサイズ剤
液に通し、次いで120℃の乾燥機にて乾燥させた後、
繊維長6mmに切断した。その際、ストランド張力及び
エマルジョン樹脂濃度を調整し、硫酸分解法によるサイ
ズ剤付着量を3.0%(Sa)にした。また、燃焼法に
よるサイズ剤付着量は2.2%(Sh)であり、式
(1)より求めたサイズ剤灰分は27%であった。
【0068】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は380g/L、フリーファイバー発生率1.6
%であった。
【0069】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度222MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)55kJ/m2と良好な
物性を示した。また、同成形物の体積抵抗は41Ω・c
mと電気特性については満足な値ではなかった。
【0070】比較例2 24KのPAN系プリカーサーを耐炎化工程及び炭素化
工程を経て炭素化炉より排出された炭素繊維を電解表面
処理し、水洗後、自己乳化タイプの非芳香族ポリウレタ
ン樹脂エマルジョン溶液であるハイドランHW−940
(大日本インキ化学社製)の水系エマルジョンサイズ剤
液に通し、次いで120℃の乾燥機にて乾燥させた後、
繊維長6mmに切断した。その際、ストランド張力及び
エマルジョン樹脂濃度を調整し、硫酸分解法によるサイ
ズ剤付着量を3.0%(Sa)にした。また、燃焼法に
よるサイズ剤付着量は2.8%(Sh)であり、式
(1)より求まるサイズ剤灰分は7%であった。
【0071】得られた炭素繊維チョップドストランドの
嵩密度は410g/L、フリーファイバー発生率1.4
%であった。
【0072】上記のようにして得られた炭素繊維チョッ
プドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人
化成製パンライトL−1250)を炭素繊維が15質量
%になるようにドライブレンドした後、4mmベント式
押出機にて、溶融混練してストランド状に押出し、水冷
後切断して炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得
た。このペレットを十分乾燥後、射出成形にて試験片を
成形し物性を測定したところ、曲げ強度168MPa、
アイゾット衝撃値(ノッチ無)37kJ/m2と物性と
して満足な値ではなかった。また、同成形物の体積抵抗
は2Ω・cmと優れた電気特性を示した。
【0073】
【発明の効果】本発明の炭素繊維チョップドストランド
は、成形加工時の取扱い性に優れる高い集束性を持ち、
複合材料とする場合においてはサイズ剤がマトリックス
樹脂と炭素繊維の界面強度を向上させるが、導電性を失
わない適度なバインダー量であるため、機械強度及び導
電性に優れた炭素繊維強化複合材料が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 敏正 静岡県駿東郡長泉町上土狩234 東邦テナ ックス株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AB10 AB22 AD43 AG13 AH04 4J002 CK02W CK02X DA016 FA046

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイズ剤を用いて集束した炭素繊維チョ
    ップドストランドであって、該サイズ剤の主成分がポリ
    ウレタン樹脂であり、かつ該ポリウレタン樹脂が芳香族
    ポリウレタン樹脂から選ばれる1種以上及び非芳香族ポ
    リウレタン樹脂から選ばれる1種以上を含むことを特徴
    とする炭素繊維チョップドストランド。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリウレタンと非芳香族ポリウレ
    タンの質量成分比が芳香族ポリウレタン/非芳香族ポリ
    ウレタン=30/70〜70/30である請求項1に記
    載の炭素繊維チョップドストランド。
  3. 【請求項3】 JIS R7601の硫酸洗浄法による
    サイズ剤付着量Sa及びJIS R7601の熱分解法
    によるサイズ剤付着量Shがいずれも1〜5質量%の範
    囲にあり、かつ次式(1): サイズ剤灰分(%)=(Sa−Sh)×100/Sa (1) より求められるサイズ剤灰分が10〜20%である請求
    項1または2に記載の炭素繊維チョップドストランド。
  4. 【請求項4】 嵩密度が400g/L以上である請求項
    1〜3のいずれかに記載の炭素繊維チョップドストラン
    ド。
  5. 【請求項5】 炭素繊維ストランドにサイズ剤を含浸さ
    せ、次いで乾燥させた炭素繊維ストランドを所定長に切
    断する炭素繊維チョップドストランドの製造方法におい
    て、含浸させるサイズ剤が自己乳化タイプのエマルジョ
    ンと強制乳化タイプのエマルジョンとを含む水系エマル
    ジョンである炭素繊維チョップドストランドの製造方
    法。
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