JP5964638B2 - 炭素繊維チョップドストランド、およびその製造方法 - Google Patents

炭素繊維チョップドストランド、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、集束性及び分散性に優れた炭素繊維チョップドストランドおよびその製造方法に関する。
炭素繊維チョップドストランドは、炭素繊維束を一定の繊維長に裁断してなる、樹脂成型品等の補強用の短繊維束である。炭素繊維チョップドストランドは、例えば熱可塑性樹脂、特にエンジニアリングプラスチックをマトリックス樹脂とする複合材料の製造に多用される。
炭素繊維チョップドストランドは、樹脂ペレットと共に直接射出成型機に投入され、射出成形されたり、或は樹脂ペレットあるいは樹脂パウダーとともに押出機で溶融混練されて予めペレット化され、このペレットを射出成形したりする等の方法により、複合材料が製造される。
しかし従来技術では、射出成型機やペレット製造用の押出機等にチョップドストランドを供給する際、目詰まりやファイバーボールが発生し、チョップドストランドの供給が定量的に安定して行えず、樹脂と炭素繊維が均一に混合した樹脂組成物が得られないという問題があった。このような問題を防ぐため、炭素繊維チョップドストランドには、フリーファイバーの発生を抑制するために優れた集束性が要求されていた。
そこで、炭素繊維チョップドストランドの集束性を向上させるために、炭素繊維束に交絡処理を行った炭素繊維チョップドストランド(例えば、特許文献1)や、炭素繊維束に撚りを与えた炭素繊維チョップドストランド(例えば、特許文献2)が提案されている。しかし、このような炭素繊維チョップドストランドは、分散性が悪く、マトリクス樹脂中に均一に分散しにくく、複合材料として十分な機械特性を得ることができないという問題があった。
特開2010−126840号公報 特開平6−313232号公報
本発明の目的とするところは、繊維の集束性に優れ、かつ、分散性にも優れた炭素繊維
チョップドストランドの製造方法を提供することにある。
そして本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法は、サイズ剤を付与する前に炭素繊維束に付着している水分を除去し、次いで炭素繊維束1Texあたり0.5〜1.6gの張力をかけながら乾燥後のサイズ剤付着量が1.5〜3.0質量%になるようにサイズ剤を付与する炭素繊維チョップドストランドの製造方法である。本発明の製造方法においては、サイズ剤を付与する前に、炭素繊維の表面酸素濃度(O/C)が、20〜30%になるように表面処理を行うことが好ましい。
本発明の製造方法により得られる炭素繊維チョップドストランドは、集束性と分散性とがともに優れているため、本発明の製造方法により得られるチョップドストランドを成形加工して得られる複合材料は、コンポジット物性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の炭素繊維チョップドストランドは、炭素繊維の単繊維が複数本集束されてなる炭素繊維束を所定の長さに切断した、炭素繊維チョップドストランドである。
本発明の炭素繊維チョップドストランドのフリーファイバー発生率は0.5%以下であり、好ましくは0.2%以下で、より好ましくは0.1%以下である。フリーファイバー発生率は低い方が好ましいが、実質的には0.001%以上である。
フリーファイバー発生率とは、複数のチョップドストランドを30cmの高さより自由落下させた後、一定量の炭素繊維チョップドストランドに含まれるフリーフリーファイバーの量を、全体の質量に対する質量比で表したものである。フリーファイバー発生率は、炭素繊維チョップドストランドの集束性を評価する指標であり、複合材料を製造する際の、ファイバーボールの発生のしやすさの目安となる。フリーファイバー発生率が0.5%以下であれば、ファイバーボールの発生が抑えられ、複合材料の製造に好ましく用いることができる。
本発明の炭素繊維チョップドストランドの未分散繊維束発生数は、フィラメント1000本あたり0〜3本であり、好ましくは0〜1本である。本発明でいう未分散繊維束発生数とは、炭素繊維チョップドストランドをアセトン中で2000回転/分で3分間撹拌した分散液中の直径が50μm以上の繊維束の本数N50である。未分散繊維束発生数はチョップドストランドの分散性を示す指標である。未分散繊維束発生数が、フィラメント1000本あたり0〜3本であると、分散性が十分であり、マトリクス樹脂中に均一に分散しやすく、複合材料として十分な機械特性を得ることができる。一方、未分散繊維束発生数が、フィラメント1000本あたり3本を越えると、チョップドストランドの分散性が低いため、マトリクス樹脂中に均一に分散しにくく、複合材料としたときの物性が低下してしまう。
通常、フリーファイバー発生率を0.5%以下に抑えるためには、多量のサイズ剤を付着させる、もしくは、炭素繊維束に交絡処理や撚りを与え集束性を高める必要があった。
しかし、このような方法ではいずれも、チョップドストランドの分散性が低下してしまうため、未分散繊維束発生数が、フィラメント1000本あたり3本をこえてしまう。
そのため、フリーファイバー発生率が0.5%以下であり、さらに、未分散繊維束発生数がフィラメント1000本あたり0〜3本である本発明の炭素繊維チョップドストランドを得ることは困難であった。
このような本発明の炭素繊維チョップドストランドは、サイズ剤を付与する前に炭素繊維束に付着している水分を除去し、次いで炭素繊維束1Texあたり0.5〜1.6gの張力をかけながら乾燥後のサイズ剤付着量が1.5〜3.0質量%になるようにサイズ剤を付与する、本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法により初めて製造することができたものである。
本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法では、サイズ剤を付与する前に炭素繊維束に付着している水分を除去し、次いで炭素繊維束1Texあたり0.5〜1.6gの張力をかけながら乾燥後のサイズ剤付着量が1.5〜3.0質量%になるようにサイズ剤を付与する。
サイズ剤を付与する前に水分除去を行うことにより、続くサイズ剤付与工程において、炭素繊維束内の単繊維間にサイズ剤を均一に付与することができる。水分除去を行わないと、サイズ剤が単繊維間に入り込むことができず、不均一な付与状態となり、繊維束の集束性が低下する上、複合材料とした場合に、繊維とマトリクス樹脂の接着性が不均一となり、複合材料の機械物性が低下する傾向がある。
水分を除去する方法としては、例えば、乾燥機による方法やブロアーによる風を用いて除去する方法が挙げられる。風を用いて除去する場合は、平ローラ上でブロアーの風を当てることが好ましい。平ローラ上でのブロアー処理は、ローラにより繊維束の形態が保持され、振動による繊維束の幅変動が生じにくく、毛羽の発生や集束性の低下を抑制できるため、特に好ましい。
水分除去後の炭素繊維束の水分率については、特に限定されるものでは無いが、3%以下になるように調節することが好ましい。炭素繊維束の水分率は、ブロアーの処理風温度、処理時間、または、ブロアーの風量を制御することで調節できる。ブロアーの処理風温度としては200℃以下が好ましい。処理風温度が200℃を超えると、炭素繊維表面の酸化が生じ、繊維強度が低下しやすい傾向がある。処理時間は1〜100秒、ブロアーの風量は炭素繊維1Texあたり0.0001〜1m/hで調節することが好ましい。
サイズ剤の付与方法は、スプレー法、液浸法、転写法等の既知の方法を採択し得るが、液浸法が汎用性、効率性、付着の均一性に優れるので好ましい。本発明の製造方法では、炭素繊維束1Texあたり0.5〜1.6gの張力をかけながらサイズ剤を付与することで、サイズ剤が均一に付与できる。また、本発明の製造方法では、乾燥後のサイズ剤付着量が1.5〜3.0質量%になるようにサイズ剤を付与する。サイズ剤の付着量は炭素繊維束の質量に対して2.0〜2.5質量%であることがより好ましい。サイズ剤の付着量を1.5〜3.0質量%にすることで、炭素繊維チョップドストランドの集束性と分散性を両立することができる。また、サイズ剤の付着量が、1.5〜3.0質量%であることで、得られる炭素繊維チョップドストランドを高温に加熱した際の質量減少率を低下させることもできる。サイズ剤の付着量が1.5質量%未満であると、炭素繊維チョップドストランドの集束性が悪くなり、フリーファイバーが発生してしまう。サイズ剤の付着量が3.0質量%を超えると、サイズ剤が過多になり、炭素繊維チョップドストランドの分散性が低下してしまう。また、高温に加熱した際の質量減少率が大きくなってしまう。
サイズ剤は、複合材料を製造する際に用いるマトリックス樹脂との相溶性の高いものが好ましい。サイズ剤はマトリックス樹脂の種類に応じ適宜選択することが好ましい。
本発明で用いるサイズ剤としては、エポキシ樹脂系、ポリアミド樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリイミド樹脂系、フェノール樹脂系等のサイズ剤が例示される。これらのサイズ剤のうちでも、耐熱性が高いものが好ましい。耐熱性が高いサイズ剤としては、大気中330℃で30分間加熱した時の質量減少率が30%以下のサイズ剤が好ましく、20%以下のサイズ剤がより好ましい。特に、ウレタン樹脂系は集束性に優れ、耐熱性にも優れているため好ましい。
サイズ剤の付着量は、繊維に付与するサイズ剤溶液の濃度または溶液粘度を変更することで調節できる。サイズ剤の濃度は1〜100g/L、25℃での溶液粘度は0.1〜100ポアズに調節されることが好ましい。サイズ剤が付与される際のサイズ剤浴温度は0〜50℃が好ましい。サイズ剤の付着量を制御するため、サイズ剤の付与された後、スクイズ処理工程が設けられていても良い。
また、本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法に用いる炭素繊維束は、サイズ剤を付与する前に、炭素繊維の表面酸素濃度(O/C)が、20〜30%、好ましくは22〜27%になるように表面処理を行うことが好ましい。
従来、炭素繊維のO/Cが高くなると、過剰処理により炭素繊維強度が低下すること、また、サイズ剤の付着量が高い場合には、O/Cを20%以上に高くしても、複合材料物性を向上させる効果が見られず、また、炭素繊維表面に酸素含有官能基が多く存在することで耐熱性が低下すると考えられていたことから、炭素繊維チョップドストランドのO/Cは20%より低い値であった。しかし、炭素繊維チョップドストランドのサイズ剤付着量が3.0質量%以下と低い値である場合、炭素繊維のO/Cを20%以上とすることで、得られる炭素繊維チョップドストランドの集束性が向上し、また、質量減少率が低下する。さらに炭素繊維とマトリクス樹脂との接着性も向上するため、結果として、複合材料の物性を向上させることができる。これは、炭素繊維の表面官能基とサイズ剤の官能基がバランスよく相互作用するためと推察される。
炭素繊維チョップドストランドのサイズ剤付着量が3.0質量%以下と低い値である場合、炭素繊維のO/Cが、20%以上であると、炭素繊維チョップドストランドの集束性が向上し、フリーファイバー発生率が減少するとともに、炭素繊維チョップドストランドの質量減少率が低下する傾向がある。また、炭素繊維チョップドストランドとマトリクス樹脂の接着性が優れ、炭素繊維チョップドストランドのサイズ剤の付着量が少量である場合にも、コンポジット物性が向上しやすい傾向がある。炭素繊維の表面酸素濃度が、30%を超えると炭素繊維チョップドストランドとマトリクス樹脂の接着性が強すぎ、コンポジット物性が低下しやすい傾向がある。炭素繊維束のO/Cは、表面処理の条件を適正にすることで調節できる。
炭素繊維束の表面処理方法としては、液相酸化方法、気相酸化方法などが挙げられるが、装置が簡便であり、工程での管理が容易であることから、液相酸化方法が好ましく、中でも電解溶液中で繊維を電気的に酸化する電解酸化処理を用いることがより好ましい。
電解酸化処理で表面処理を行う場合、炭素繊維束にかかる電気量を調節することで、目的のO/Cを有する炭素繊維束を得ることができる。本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法においては、電気量が、炭素繊維1gに対して10〜100クーロンになる範囲とすることが好ましく、50クーロン以下の範囲とすることがより好ましい。炭素繊維1gにかかる電気量が10クーロン未満では、処理が不十分になりやすくO/Cが20%より低くなりやすい傾向にあり、100クーロンを越えると、過剰な処理により、O/Cが30%より高くなりやすい傾向にある。
このように炭素繊維束にサイズ剤を付与することにより、サイズ剤を炭素繊維束に均一に付与できるため、少ないサイズ剤付着量であっても、フリーファイバー発生率が低く、さらに分散性に優れた本発明の炭素繊維チョップドストランドを得ることができる。また、本発明の製造方法により得られる炭素繊維チョップドストランドは、耐熱性が高く、分散性にも優れているため、本発明のチョップドストランドを成形加工して得られる複合材料は、コンポジット物性に優れている。本発明において、炭素繊維チョップドストランドの耐熱性は、大気中、330℃で30分間加熱したときの質量減少率で評価される。
大気中330℃で30分間加熱したときの炭素繊維チョップドストランドの質量減少率は、0.8%以下であることが好ましく、0.6以下であることがより好ましい。質量減少率は低い方が好ましく、下限は特に設定されないが、用いるサイズ剤の価格や取扱い性の点から実質的には0.01%以上である。
大気中330℃で30分間加熱したときの本発明の炭素繊維チョップドストランドの質量減少率が、0.8%以下であれば、高温でマトリクス樹脂と混練しても熱分解ガスが発生しにくく、成形性、作業性が良好である。
以下に、さらに詳細に炭素繊維チョップドストランドの製造方法を示す。本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法は、以下に限定されるものではない。
(炭素繊維束の製造方法)
炭素繊維チョップドストランドの出発原料の炭素繊維束は、特に制限がなく、各種の公知の炭素繊維を用いることが出来る。例えば、レーヨン、ポリアクリロニトリル、ピッチ、リグニン、炭化水素ガスを用いて製造された炭素繊維や黒鉛質繊維等が例示される。これらの中でも、ポリアクリロニトリルを原料とするアクリル系炭素繊維が、強度、弾性率等の物性の良さ、及び入手の容易さの点で好ましい。
炭素繊維径は特に限定されないが、汎用性、製造コスト、性能の点で4〜10μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。炭素繊維束を構成する単繊維の集束数は1000〜100000本が好ましく、10000〜50000本がより好ましい。
PAN系の炭素繊維束は、例えば、以下の方法により製造することができる。
<前駆体繊維>
PAN系炭素繊維の前駆体繊維は、アクリロニトリルをモノマー単位として90質量%以上含有するアクリロニトリル系重合体を紡糸することにより製造される。前駆体繊維のフィラメント数は、製造効率の面では1000フィラメント以上が好ましく、12000フィラメント以上がより好ましい。
<耐炎化処理>
得られた前駆体繊維は、加熱空気中200〜260℃で10〜100分間耐炎化処理される。この時の処理は、一般的に、延伸倍率0.85〜1.15の範囲で処理される。
<炭素化処理>
上記耐炎化繊維は、従来の公知の方法を採用して炭素化することができる。例えば、窒素雰囲気下300〜1600℃で炭素化処理を行う。
上記炭素化処理工程は、張力をコントロールすると共に、必要に応じて、複数の炉で所定の物性となるように処理を行っても良い。より高い弾性率が求められる場合は、さらに2000〜3000℃の高温で黒鉛化処理を行ってもよい。
<表面酸化処理>
上記のようにして得られた炭素繊維束は、上述のように炭素繊維表面の表面酸素濃度(O/C)が20〜30%になるように表面酸化処理を施す。炭素繊維の表面酸化処理方法としては、液相酸化方法、気相酸化方法などが挙げられるが、液相酸化方法が好ましく、中でも電解溶液中で繊維を電気的に酸化する電解酸化処理を用いることがより好ましい。
電解酸化処理を用いて本発明の炭素繊維チョップドストランドを製造するためには、炭素繊維1gに対して10〜100クーロンになる範囲とすることが好ましく、50クーロン以下の範囲とすることがより好ましい。炭素繊維1gにかかる電気量をこの範囲で調節すると、繊維としての力学的特性に優れ、かつ、樹脂との接着性の向上した炭素繊維を得やすい。一方、炭素繊維1gにかかる電気量が10クーロン未満では、樹脂との接着性が低下しやすい傾向にあり、100クーロンを越えると、過剰な処理により、繊維強度が低下しやすい傾向にある。
電解液としては、無機酸または無機塩基及び無機塩類の水溶液を用いることが好ましい。電解質として、例えば、硫酸、硝酸などの強酸を用いると表面処理の効率がよく好ましい。また、電解質として、例えば、硫酸アンモニウムや炭酸水素ナトリウムなどの無機塩類を用いると、無機酸や無機塩基を用いる場合と比較して、電解液の危険性が低いため好ましい。
電解液の電解質濃度は1〜20質量%が好ましい。電解質濃度が1質量%未満であると、電気伝導度が低いために、電解に適さない傾向があり、一方で、電解質濃度が高すぎる場合は、電解質が析出し、濃度の安定性が低くなる傾向がある。
電解液の温度は、高いほど電気伝導性を向上させるため、処理を促進させることができる。一方で、電解液の温度が40℃を超えると、水分の蒸発による濃度の変動等により、時間変動なく均一な条件を提供するのが難しくなるため、15〜40℃の間が好ましい。
<サイジング処理>
表面処理された炭素繊維束には、上述のようにサイズ剤付与工程において、サイズ剤の正味量として、1.5〜3.0質量%のサイズ剤を付着させる。サイズ剤は、エマルジョン系サイズ剤又は溶媒系サイズ剤が好ましい。サイズ剤は前述のように公知のものが使用できる。これらのサイズ剤のうちでも、耐熱性が高いサイズ剤が好ましい。耐熱性が高いサイズ剤としては、大気中330℃で30分間加熱した時の質量減少率が30%以下のものが好ましく、20%以下のものがより好ましい。特に、ウレタン樹脂系は集束性に優れ、耐熱性にも優れているため好ましい。
本発明においては、前記表面処理の後、かかるサイジング処理の前に炭素繊維表面に付着している水分を除去する。水分除去を行うことにより、続くサイズ剤付与工程において、炭素繊維束内の単繊維間にサイズ剤を均一に付与することができる。水分除去を行わないと、サイズ剤が単繊維間に入り込むことができず、不均一な付与状態となり、繊維束の集束性が低下する上、複合材料とした場合に、繊維とマトリクス樹脂の接着性が不均一となり、複合材料の機械物性が低下する傾向がある。
水分を除去する方法としては、例えば、乾燥機による方法やブロアーによる風を用いて除去する方法が挙げられる。風を用いて除去する場合は、平ローラ上でブロアーの風を当てることが好ましい。平ローラ上でのブロアー処理は、ローラにより繊維束の形態が保持され、振動による繊維束の幅変動が生じにくく、毛羽の発生や集束性の低下を抑制できるため、特に好ましい。
水分除去後の炭素繊維束の水分率は、3%以下になるように調節することが好ましい。炭素繊維束の水分率は、ブロアーの処理風温度、処理時間、または、ブロアーの風量を制御することで調節できる。ブロアーの処理風温度としては200℃以下が好ましい。処理風温度が200℃を超えると、炭素繊維表面の酸化が生じ、繊維強度が低下しやすい傾向がある。処理時間は1〜100秒、ブロアーの風量は炭素繊維1Texあたり0.0001〜1m/hで調節することが好ましい。
サイズ剤の付与方法は、スプレー法、液浸法、転写法等の既知の方法を採択し得るが、液浸法が汎用性、効率性、付着の均一性に優れるので好ましい。本発明の炭素繊維チョップドストランドの製造方法では、サイズ剤が均一に付与するために、炭素繊維束1Texあたり0.5〜1.6gの張力をかけながらサイズ剤を付与する。
液浸法においては、炭素繊維束をサイズ剤液に浸漬する際に、サイズ剤液中に設けられたローラを用いて開繊と絞りが繰り返され、繊維束の中心部までサイズ剤が含浸されるようにすることが好ましい。
サイズ剤が水エマルジョン形態の場合、炭素繊維束に付着されるサイズ量を適正化する上で、サイズ剤の濃度は1〜100g/L、25℃での溶液粘度は0.1〜100ポアズに調節されることが好ましい。サイズ剤が付与される際のサイズ剤浴温度は0〜50℃が好ましい。サイズ剤の付着量を制御するため、サイズ剤の付与工程の後に、スクイズ処理工程が設けられていても良い。
サイズ剤が付着した炭素繊維束は、次いで乾燥される。乾燥は、80〜200℃の乾熱空気中に炭素繊維束を通過させる方法が例示される。
上記の炭素繊維束には、繊維束の集束性を向上させるため、空気等の流体を吹き付けるなどの方法で交絡処理を行うこともできるが、チョップドストランドの分散性を向上させるためには、交絡処理を行わないことが好ましい。炭素繊維束の交絡数は0〜10個/mであることが好ましく、0〜5個/mであることがさらに好ましい。
また、炭素繊維束は、撚り数が0〜1回/mであることが好ましい。
<チョップ工程>
炭素繊維チョップドストランドは、上記炭素繊維束を所定の長さに切断することにより製造される。
炭素繊維チョップドストランドの長さは、3〜15mmが好ましく、5〜10mmがより好ましい。長さが3mm未満の炭素繊維チョップドストランドは、チョップドストランドの嵩密度が小さくなるため、チョップドストランドの取扱い性が低下しやすい傾向がある。15mmを超える炭素繊維チョップドストランドは、射出成型機やペレット製造用の押出機等にチョップドストランドを供給する際の供給安定性が低下しやすい傾向がある。
切断方法としては、ロービングカッター等のロータリー式カッターや、ギロチンカッター等の通常用いられているカッターを適宜用いることが出来る。
炭素繊維チョップドストランドの嵩密度は高い方が、複合材料を製造する際に成形機に安定して供給しやすいため好ましく、好ましくは500g/L以上である。
上記のようにして得られた本発明の炭素繊維チョップドストランドは、各種熱可塑性樹脂の補強材として公知の各種用途に使用できる。
具体的には、本発明の炭素繊維チョップドストランドを、熱可塑性樹脂と混練してペレット化し、これを成形すること、あるいは、本発明の炭素繊維チョップドストランドとマトリックスになる熱可塑性樹脂とを、成型機のホッパーに直接供給し、混練、成形することにより複合材料を製造することができる。
複合材料のマトリックス樹脂として用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール等の汎用エンジニアリングプラスチックが好ましく用いられる。また、ABS等の汎用プラスチックやポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶性の芳香族ポリエステル等の耐熱性ポリマー類を使用してもよい。中でも、成型温度の高いポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール等の汎用エンジニアリングプラスチックに対して特に好適に用いることができる。
炭素繊維チョップドストランドの、マトリックス樹脂に対する配合量は、特に制限が無く、製造される複合材料に応じて、適宜選択されるが、マトリックス樹脂100質量部に対して5〜30質量部配合することが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
各測定値は、下記方法により求めた。
(表面酸素濃度O/C)
炭素繊維の表面酸素濃度(O/C)は、次の手順に従ってX線光電子分光計(XPS)によって求めることができる。測定には、JEOL社製ESCA JPS−9000MXを使用した。炭素繊維束をカットしてステンレス製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を90度に設定し、X線源としてMgKαを用い、試料チャンバー内を1×10−6Paの真空度に保った。測定時の帯電に伴うピークの補正として、まずC1sの主ピークの結合エネルギー値B.E.を284.6eVに合わせる。O1sピーク面積は、528〜540eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求め、C1sピーク面積は、282〜292eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。炭素繊維表面の表面酸素濃度O/Cは、上記O1sピーク面積とC1sピーク面積の比で計算して求められる。
(サイズ剤付着量)
サイズ剤の付着した炭素繊維束を約5g採取し、質量(W)を測定した。予め恒量にした坩堝の質量(W)を量った後、前記炭素繊維束を坩堝に入れ、窒素雰囲気下450℃±5℃に保たれた熱風循環式乾燥機内で30分熱処理を行った。坩堝ごとデシケーターに入れ室温まで冷却し、炭素繊維束が入った坩堝の質量(W)を測定した。サイジング剤付着量を次式(1)により求めた。
サイズ剤付着量(%)=(W+W−W)/(W−W)×100 (1)
(炭素繊維束の交絡数)
炭素繊維束の交絡数は、フックドロップ法による交絡値(CF値)で定義される。フックドロップ法による交絡値の測定方法は以下の通りである。
炭素繊維束の下端に200gの重りを付けて垂下げる。この炭素繊維束に10gの重りを付けた鉤針を刺し、落下する距離を測定する。50回測定し、最大の値から大きい順に10個、最小の値から小さい順に10個を除き、残る30個の測定値の平均値をX(cm)とする。下式(2)より交絡値(CF値)が算出される。
CF値=100/X (1/m) (2)
(分解ガス発生量)
(株)マック・サイエンス社製TG−DTA 2000Sを用い、空気流量100mL/分、昇温速度10℃/分、測定温度域25〜350℃、試料重量(チョップドストランド)40mgにて測定し、330℃での重量減少率(%)をガス発生量とした。
(フリーファイバー発生率)
500mLのビーカーに、その上方30cmの高さより、炭素繊維チョップドストランドを落としてビーカー上端を超えて山盛り状態になるまで充填した。その後、500mLのビーカーの上端以上に盛り上がっている炭素繊維チョップドストランドをガラス棒を用いてすり切りまで除去し、このときの炭素繊維チョップドストランドの質量(W)を測定した。さらに、この炭素繊維束を2000mLのメスシリンダーに移し、密閉し、メスシリンダーの軸を中心軸として、20分間25rpmで回転した。メスシリンダーの回転を停止し、試料を篩(チョップ長が1〜5mmの場合は5メッシュ、チョップ長が6〜10mmの場合は4メッシュ)に移し、試料が篩の目から落下しなくなるまで前後左右に動かして篩分けした。篩に残ったフリーファイバーを採取し、その質量(W)を測定し、フリーファイバー発生率を次の式(3)により算出した。
フリーファイバー発生率(%)=(W/W)×100 (3)
(分散性の評価方法)
炭素繊維チョップドストランドを1片取り出し、100mLビーカーに入った25℃のアセトン50mL中に投入し、マグネチックスターラー(株式会社石井商店製)で2cmの撹拌子を用い、2000回転/分で3分間撹拌した。攪拌後、光学顕微鏡(OLYMPUS社製)を用いて観察し、単繊維が同一方向に並んでまとまっている直径が50μm以上の繊維束の本数を測定し、チョップドストランドに含まれるフィラメント1000本あたりの本数をN50として求めた。同様の測定を5回行い、その平均値を用いて評価した。
(チョップドストランドカット時の不良発生評価方法)
チョップドストランドカット時の不良発生評価は、チョップドストランド製造過程の切断工程の直後に孔径5mmの篩を設置し、製造された全てのチョップドストランドを、振動を与えながら篩にかけ評価した。孔径5mmの篩を通過しないチョップドストランドが確認された場合には、不良発生とした。
(曲げ強度の評価方法)
炭素繊維チョップドストランドとポリカーボネート樹脂ペレット(帝人化成社製 パンライトL−1250Y)を、炭素繊維が30質量%になるようにドライブレンドした後、ベント式押出機にて、溶融混練して、炭素繊維含有ポリカーボネートペレットを得た。得られたペレットを射出成形にて試験片を成形し、JIS K7074に従い、曲げ強度を評価した。
<実施例1〜6>
前駆体繊維であるPAN繊維(単繊維繊度0.7dtex、フィラメント数24000)を、空気中250℃で、繊維比重1.35になるまで耐炎化処理を行い、次いで窒素ガス雰囲気下、最高温度650℃で低温炭素化させた。その後、窒素雰囲気下1300℃で高温炭素化させて製造した炭素繊維束を、10.0質量%の硫酸アンモニウム水溶液を用い、電解溶液温度30℃、表1に記載の電気量で電解酸化により表面処理を行い、実質的に無撚りの炭素繊維束(引張強度4000MPa、引張弾性率240GPa、フィラメント数24000本、単繊維直径7μm)を得た。表面処理を行った炭素繊維束の繊維表面に付着している水分を平ローラ上でのブロアーによる風を用いた除去方法で処理した。この時のブロアー風温度は30℃として処理した。
得られた炭素繊維束に対して、表1に記載の工程張力をかけながら、ウレタンエマルジョン系サイズ剤((株)DIC社製 1230N)を付与した。分散剤を含まない状態のサイズ剤樹脂を、大気中330℃で30分間加熱した時の質量減少率は15%であった。
サイズ剤を付与した炭素繊維束を120℃の熱風乾燥機で乾燥させた。炭素繊維束の交絡数は、2個/mであった。得られた炭素繊維束を、6mmの長さに切断し、嵩密度520g/Lの炭素繊維チョップドストランドを製造した。得られた炭素繊維チョップドストランドの特性、曲げ特性を表1にまとめた。何れも良好なチョップ特性を示した。
<比較例1〜4>
実施例と同様にして、表1に記した条件でチョップドストランドを作製したが、いずれのチョップドファイバーも良好な結果を示すことができなかった。
比較例1では、表面処理後の付着水除去を行わなかったため、サイズ剤が炭素繊維束に均一に付着せず、その結果、フリーファイバー発生率が高くなった。さらに、サイズ剤が均一に付着していなかったため、繊維束の分散性も悪く、未分散繊維束発生数が高くなった。そのため、比較例1のチョップドストランドを用いて製造したコンポジットの物性は低いものであった。
比較例2では、サイズ剤付着工程張力が2.5g/texと強すぎたため、サイズ剤が炭素繊維束に均一に付着せず、カット不良が発生し、フリーファイバー発生率が高くなった。さらに、サイズ剤が均一に付着していなかったため、繊維束の分散性も悪く、未分散繊維束発生数が高くなった。そのため、比較例2のチョップドストランドを用いて製造したコンポジットの物性は低いものであった。
比較例3では、サイズ剤の付着量が低かったため、カット不良が発生し、フリーファイバー発生率が高くなり、得られたチョップドストランドの取扱い性が悪かった。
比較例4では、サイズ剤の付着量が高すぎたため、炭素繊維束の分散性が悪くなり、未分散繊維束発生数が高くなった。また、チョップドストランドの質量減少率も高く、チョップドストランドからの分解ガスの発生量が増加した。そのため、比較例4のチョップドストランドを用いて製造したコンポジットの物性は低下してしまった。
Figure 0005964638

Claims (2)

  1. サイズ剤を付与する前に炭素繊維束に付着している水分を除去し、次いで炭素繊維束1Texあたり0.5〜1.6gの張力をかけながら乾燥後のサイズ剤付着量が1.5〜3.0質量%になるようにサイズ剤を付与することを特徴とする炭素繊維チョップドストランドの製造方法。
  2. サイズ剤を付与する前に、炭素繊維の表面酸素濃度(O/C)が、20〜30%になるように表面処理を行う請求項に記載の炭素繊維チョップドストランドの製造方法。
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