JP2003157923A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2003157923A
JP2003157923A JP2001357636A JP2001357636A JP2003157923A JP 2003157923 A JP2003157923 A JP 2003157923A JP 2001357636 A JP2001357636 A JP 2001357636A JP 2001357636 A JP2001357636 A JP 2001357636A JP 2003157923 A JP2003157923 A JP 2003157923A
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Toshifumi Ichio
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/40Securing contact members in or to a base or case; Insulating of contact members
    • H01R13/42Securing in a demountable manner
    • H01R13/436Securing a plurality of contact members by one locking piece or operation
    • H01R13/4361Insertion of locking piece perpendicular to direction of contact insertion
    • H01R13/4362Insertion of locking piece perpendicular to direction of contact insertion comprising a temporary and a final locking position

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  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リテーナを本係止位置から仮係止位置へ移動
させるときに、リテーナがハウジングから離脱するのを
防止する。 【解決手段】 リテーナ20を本係止位置から仮係止位
置側に向かって勢い良く移動させたときに、仮係止位置
に到達した時点で本係止突起26F,26Rが抜止め突
起15F,15Rを乗り越えて弾性係止片24F,24
Rが弾性復帰すると、その弾性係止片24F,24Rは
その自由端24a同士が互いに当接することにより弾性
撓みを規制され、仮係止突起25は抜止め突起15F,
15Rに係止した状態を保つ。よって、リテーナ20は
仮係止位置で確実に停止し、ハウジング10からの離脱
が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端子金具を抜け止
めするためのリテーナを備えたコネクタに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ハウジングに挿入した端子金具をリテー
ナによって二重係止するコネクタでは、リテーナをハウ
ジングに対して仮係止した状態で端子金具をハウジング
に挿入し、その後、リテーナを仮係止位置から本係止位
置へ押し込むことによって端子金具に係止させる構造と
なっている。
【0003】リテーナとハウジングには、リテーナを仮
係止位置と本係止位置とに係止する手段が設けられる。
即ち、リテーナには、仮係止位置から本係止位置への押
込み方向と同方向へ片持ち状に延出する形態の弾性係止
片を形成し、その弾性係止片の先端(自由端)側に仮係
止突起を形成するとともに、この仮係止突起よりも基端
側に本係止突起を形成する。一方、ハウジングには、仮
係止突起と本係止突起に共通する1つの抜止め突起を形
成する。
【0004】リテーナが仮係止位置にある状態では、抜
止め突起が仮係止突起と本係止突起との間に嵌合するこ
とによりリテーナが移動規制される。この状態からリテ
ーナを本係止位置へ押し込むと、弾性係止片が抜止め突
起から離間する方向へ弾性撓みしつつ本係止突起が抜止
め突起を乗り越え、その本係止突起が抜止め突起に係止
することでリテーナは仮係止位置側への戻りを規制され
る。尚、弾性係止片に設けた係止突起によってリテーナ
を仮係止位置と本係止位置とに係止するようにしたコネ
クタとしては、従来、実開平6−58570号に開示さ
れているものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】端子金具をハウジング
から抜き取る際には、本係止位置にあるリテーナを治具
などを用いて仮係止位置まで戻すのであるが、このとき
に、本係止突起と抜止め突起との係止が解除されるのに
伴って弾性係止片が弾性撓みし、本係止突起が抜止め突
起を乗り越えたところで、弾性係止片が弾性復帰して抜
止め突起が本係止突起と仮係止突起との間に係止され、
リテーナは仮係止位置に保持されるようになっている。
【0006】ところが、このリテーナの戻し作業では、
本来確実に係止されるべき本係止突起を抜止め突起から
解離させ、しかも同時に弾性係止片をその弾力に抗して
弾性撓みさせる必要があることから、リテーナには過大
な力が付与されることになる。そのため、リテーナは勢
い良く仮係止位置側へ移動することになるが、このと
き、本係止突起が抜止め突起を乗り越えて弾性係止片が
弾性復帰した後、勢い余って弾性係止片が再び弾性撓み
しつつ仮係止突起までもが抜止め突起を乗り越え、リテ
ーナがハウジングから抜けてしまうことが懸念される。
【0007】本願発明は上記事情に鑑みて創案され、リ
テーナを本係止位置から仮係止位置へ移動させるとき
に、リテーナがハウジングから離脱するのを防止するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、リテ
ーナが仮係止されているハウジングに端子金具を挿入し
た後、前記リテーナを仮係止位置から本係止位置へ押し
込んで前記端子金具に係止させるようにしたものであ
り、前記リテーナには、仮係止位置から本係止位置への
押込み方向と同方向へ片持ち状に延出する形態の弾性係
止片が形成され、その弾性係止片の自由端側の位置には
仮係止突起が形成されるとともに、この仮係止突起より
も基端側には本係止突起が形成され、前記ハウジングに
は、前記仮係止突起と前記本係止突起とに係止可能な抜
止め突起が形成され、仮係止位置にある前記リテーナ
は、前記抜止め突起が前記仮係止突起と前記本係止突起
との間に嵌合することにより遊動規制され、本係止位置
にある前記リテーナは、前記本係止突起が前記抜止め突
起に対して奥側から係止することにより仮係止位置側へ
の戻りを規制され、本係止位置の前記リテーナを仮係止
位置まで戻す過程では、前記弾性係止片が弾性的に傾動
しつつ前記本係止突起が前記抜止め突起から解離し、前
記本係止突起が前記抜止め突起を乗り越えたところで前
記弾性係止片が弾性復帰して前記抜止め突起が前記本係
止突起と前記仮係止突起との間に嵌合されることで、前
記リテーナが仮係止位置に保持されるようにしたコネク
タにおいて、仮係止位置の前記リテーナに対する抜け方
向の力の付与に起因して前記仮係止突起が前記抜止め突
起から解離する方向へ前記弾性係止片が弾性撓みしたと
きに、前記仮係止突起が前記抜止め突起に係止している
状態で前記弾性係止片の自由端の変位を規制する規制手
段が設けられている構成とした。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記本係止突起の前記弾性係止片からの突出寸法
が、前記仮係止突起の前記弾性係止片からの突出寸法よ
りも小さく設定されている構成とした。請求項3の発明
は、請求項1又は請求項2の発明において、前記弾性係
止片と前記抜止め突起が概ね対称に一対設けられてお
り、前記リテーナが仮係止位置にある状態において前記
仮係止突起を前記抜止め突起から解離させる方向へ前記
弾性係止片が弾性撓みしようとする際には、その弾性係
止片の自由端同士が互いに当接することでその自由端の
変位が規制される構成とした。
【0010】
【発明の作用及び効果】[請求項1の発明]仮係止位置
にあるリテーナにハウジングからの抜け方向の力が作用
することに起因して弾性係止片が弾性撓みしようとして
も、規制手段によってその弾性係止片の自由端の変位が
規制される。この自由端の変位規制により、弾性係止片
は、一端支持の状態から両端支持の状態となって見掛け
上の弾力が増大するため、弾性撓みを生じ難くなる。し
たがって、その弾性係止片の弾性撓みに伴って仮係止突
起が抜止め突起を乗り越える動作が規制され、リテーナ
は仮係止位置に保持される。
【0011】よって、リテーナを本係止位置から仮係止
位置側に向かって勢い良く移動させたときには、仮係止
位置に到達した時点で、本係止突起が抜止め突起を乗り
越えて弾性係止片が弾性復帰すると、その弾性係止片は
上記のように規制手段によって弾性撓みを規制される。
これにより、リテーナは、その本係止突起と仮係止突起
の間に抜止め突起を嵌合させた仮係止位置で確実に停止
し、ハウジングからの離脱が防止される。
【0012】[請求項2の発明]弾性係止片は片持ち状
をなしていて傾動変位するようになっているため、仮係
止突起と本係止突起の突出寸法が同じである場合には、
自由端に近い仮係止突起が抜止め突起を乗り越えるとき
よりも、自由端から遠い本係止突起が抜止め突起を乗り
越えるときの方が、弾性係止片の傾動量即ち弾性撓み量
が大きくなるのである。このことは、仮係止位置のリテ
ーナをハウジングから引き抜くのに要する力よりも、リ
テーナを本係止位置から仮係止位置へ移動させるのに要
する力の方が大きくなることを意味するため、リテーナ
を仮係止位置と本係止位置との間で移動させるときの作
業性と、リテーナをハウジングから外れ難くする機能と
を勘案した場合に、あまり好ましくはない。
【0013】その点、本発明では、仮係止突起よりも本
係止突起の突出寸法を小さくしているので、リテーナの
ハウジングからの離脱防止機能を低下させることなく、
リテーナを本係止位置と仮係止位置との間で移動させる
のに要する力を低減して操作性の向上を実現することが
できる。 [請求項3の発明]規制手段は、リテーナの弾性係止片
のみで構成されているので、ハウジング側に規制手段を
設ける必要がなく、ハウジング側の形状の簡素化を図る
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】[実施形態1]以下、本発明を具
体化した実施形態1を図1乃至図11を参照して説明す
る。本実施形態のコネクタは、ハウジング10と端子金
具30とリテーナ20とを備えて構成される。ハウジン
グ10は合成樹脂材料からなり、その外周には相手側コ
ネクタ(図示せず)との嵌合部分をシールするためのシ
ール部材11が装着されている。また、ハウジング10
の略前半部分には、キャビティ12の前端部を構成する
とともにシール部材11の抜止め機能を有するフロント
ホルダ16が外嵌されている。
【0015】ハウジング10の内部にはキャビティ12
が形成されている。キャビティ12内には後方から(図
1における斜め右上方からであり、図10における右方
から)端子金具30が挿入され、その一次係止部31を
キャビティ12内のランス13に一次係止させることに
より抜止め状態とされる。この端子金具30には、その
端子金具30が正規挿入されている状態において収容空
間14に対して前方から臨むように位置する二次係止部
32が形成されている。
【0016】また、ハウジング10内には、その左外側
面に開口するとともにキャビティ12に連通する収容空
間14が左右方向に貫通して形成されており、この収容
空間14にはハウジング10の左方から(図1における
右下方から)リテーナ20が差し込まれるようになって
いる。この収容空間14の右端部には、その前側の内面
から後方へ突出する第1抜止め突起15Fと、後側の内
面から前方へ突出する第2抜止め突起15Rが形成され
ている。この第1抜止め突起15Fと第2抜止め突起1
5Rは、その形状、寸法及び配置が前後対称となってい
る。かかる抜止め突起15F,15Rの右側(収容空間
14に対するリテーナ20の差込み方向における前側)
の面は、収容空間14に対するリテーナ20の抜き差し
方向と直交する受け面15aとされ、抜止め突起15
F,15Rの左側の面は、収容空間14に対するリテー
ナ20の差込み方向に対して傾斜した誘導斜面15bと
なっている。
【0017】リテーナ20は、収容空間14内に差し込
まれることで、ハウジング10に対して仮係止位置(図
4を参照)と、この仮係止位置よりも深く差し込まれた
本係止位置(図6を参照)とに組み付けられるようにし
たものである。リテーナ20は、合成樹脂材料からな
り、ハウジング10の外側面と整合する形態の基部21
と、この基部21から収容空間14に対する差込み方向
(以下、単に差し込み方向という)と同じ方向に延出す
る延出部22とからなる。延出部22は全体として水平
板状をなし、その下面には、リテーナ20が本係止位置
にある状態でキャビティ12内の端子金具30の二次係
止部32に対して後方から係止する端子係止部23が形
成されている。リテーナ20が仮係止位置にある状態で
は、端子係止部23は、キャビティ12の外、即ち端子
金具30の挿入経路の外へ退避し、これにより、キャビ
ティ12に対する端子金具30の挿抜が可能となる。
【0018】延出部22の延出端部には、リテーナ20
を仮係止位置と本係止位置とに係止するための手段とし
て、前後一対の弾性係止片24F,24Rが形成されて
いる。前側(図11における下側)の第1弾性係止片2
4Fは、リテーナ20の差込み方向(ハウジング10に
対するリテーナ20の組付け方向、及び仮係止位置から
本係止位置への押込み方向と同じ方向)と同じ方向へ片
持ち状に延出する形態とされ、基端部を略支点として自
由端24a側を後方へ変位させるように弾性的に傾動し
得るようになっている。かかる第1弾性係止片24Fに
は、その前縁から前方へ突出する仮係止突起25と本係
止突起26Fとが形成されている。
【0019】仮係止突起25は、第1弾性係止片24F
の自由端24a(延出端)に配され、その仮係止突起2
5の自由端24a側(リテーナ20の差込み方向前端
側)の面は、リテーナ20の差込み方向に対して傾斜し
た誘導斜面25aとなっており、仮係止突起25の基端
側の面はリテーナ20の差込み方向に対して直交する係
止面25bとなっている。本係止突起26Fは仮係止突
起25よりも基端部側の位置に配されており、その本係
止突起26Fと仮係止突起25との間は、ハウジング1
0の抜止め突起15Fを嵌合させるための仮係止用嵌合
凹部27となっている。本係止突起26Fの自由端24
a側(仮係止突起25と対向する側)の面は、リテーナ
20の差込み方向に対して傾斜した誘導斜面26aとな
っており、本係止突起26Fの基端側の面はリテーナ2
0の差込み方向に対して直交する係止面26bとなって
いる。さらに、本係止突起26Fよりも基端側には本係
止面28が形成され、この本係止突起26Fと本係止面
28との間は、抜止め突起15Fを嵌合させるための本
係止用嵌合凹部29となっている。
【0020】また、本係止突起26Fの第1弾性係止片
24Fの前縁からの突出寸法は、仮係止突起25の第1
弾性係止片24Fの前縁からの突出寸法よりも小さく設
定されている。したがって、本係止突起26Fの前端面
は、仮係止突起25の前端面よりも後方に位置してい
る。一方、後側の第2弾性係止片24Rは、リテーナ2
0の差込み方向と同じ方向へ片持ち状に延出する形態と
され、基端部を略支点として自由端24a側を前方(第
1弾性係止片24F側)へ変位させるように弾性的に傾
動し得るようになっている。かかる第2弾性係止片24
Rには、その後縁から後方へ突出する仮係止突起25と
本係止突起26Rとが形成されている。
【0021】仮係止突起25は、第2弾性係止片24R
の自由端24a(延出端)に配され、その仮係止突起2
5の自由端24a側(リテーナ20の差込み方向前端
側)の面は、リテーナ20の差込み方向に対して傾斜し
た誘導斜面25aとなっており、仮係止突起25の基端
側の面はリテーナ20の差込み方向に対して直交する係
止面25bとなっている。本係止突起26Rは仮係止突
起25よりも基端部側の位置に配されており、その本係
止突起26Rと仮係止突起25との間は、ハウジング1
0の抜止め突起15Rを嵌合させるための仮係止用嵌合
凹部27となっている。本係止突起26Rの自由端24
a側(仮係止突起25と対向する側)の面は、リテーナ
20の差込み方向に対して傾斜した誘導斜面26aとな
っており、本係止突起26Rの基端側の面はリテーナ2
0の差込み方向に対して直交する係止面26bとなって
いる。さらに、本係止突起26Rよりも基端側には本係
止面28が形成され、この本係止突起26Rと本係止面
28との間は、抜止め突起15Rを嵌合させるための本
係止用嵌合凹部29となっている。
【0022】また、この第2弾性係止片24Rでは、本
係止突起26Rの第2弾性係止片24Rの後縁からの突
出寸法は、仮係止突起25の第2弾性係止片24Rの後
縁からの突出寸法と同じ寸法に設定されている。したが
って、本係止突起26Rの後端面と仮係止突起25の後
端面とはリテーナ20の差込み方向と平行な方向におい
て面一状に位置している。さらに、第2弾性係止片24
Rの仮係止突起25の突出寸法は第1弾性係止片24F
の仮係止突起25の突出寸法と同じ寸法とされている。
【0023】次に、本実施形態の作用を説明する。コネ
クタの組付けに際しては、まず、リテーナ20を収容空
間14に差し込んで仮係止位置に組み付ける。組付けの
過程では、図3に示すように、両弾性係止片24F,2
4Rが互いに相手側に接近しつつ自由端24a同士を当
接させるように弾性撓みすることで、仮係止突起25が
抜止め突起15F,15Rを乗り越える。そして、仮係
止突起25が抜止め突起15F,15Rを通過すると、
弾性係止片24F,24Rが弾性復帰して仮係止突起2
5と本係止突起26F,26Rとの間の仮係止用嵌合凹
部27が抜止め突起15F,15Rに嵌合され、もって
リテーナ20が仮係止位置に保持される(図4を参
照)。
【0024】この状態で、各キャビティ12に端子金具
30を挿入すると、挿入された端子金具30はランス1
3と一次係止部31との係止により抜止めされる。端子
金具30の挿入が済んだら、仮係止位置にあるリテーナ
20を本係止位置へ押し込む。押込みの過程では、図5
に示すように、両弾性係止片24F,24Rがその自由
端24a同士を当接させるように弾性撓みしつつ、本係
止突起26F,26Rが抜止め突起15F,15Rを乗
り越える。そして、本係止突起26F,26Rが抜止め
突起15F,15Rを通過すると、弾性係止片24F,
24Rが弾性復帰して本係止突起26F,26Rと本係
止面28との間の本係止用嵌合凹部29が抜止め突起1
5F,15Rに嵌合され、もってリテーナ20が本係止
位置に保持される(図6を参照)。この状態では、リテ
ーナ20の端子係止部23が端子金具30の二次係止部
32に係止する。この端子係止部23と二次係止部32
との係止と、ランス13と一次係止部31との係止によ
る二重係止により、端子金具30は確実に抜止め状態に
保持される。
【0025】さて、この抜止め状態にある端子金具30
をハウジング10外へ抜き取る際には、まず、本係止位
置にあるリテーナ20を仮係止位置へ戻す。このとき、
基部21の治具受け部21aに細長い治具(図示せず)
の先端を引っ掛けてテコの作用を利用し、本係止突起2
6F,26Rと抜止め突起15F,15Rとの係止を解
除してリテーナ20を移動させればよい。リテーナ20
が仮係止位置へ移動する過程では。図5に示すように、
両弾性係止片24F,24Rがその自由端24a同士を
当接させるように弾性撓みしつつ本係止突起26F,2
6Rが抜止め突起15F,15Rを乗り越え、本係止突
起26F,26Rが抜止め突起15F,15Rを通過す
ると、弾性係止片24F,24Rが弾性復帰して仮係止
用嵌合凹部27が抜止め突起15F,15Rに嵌合さ
れ、もって、リテーナ20が仮係止位置に保持される。
【0026】これにより、リテーナ20による端子金具
30に対する二次係止が解除されるので、あとは、治具
(図示せず)によりランス13を一次係止部31から解
離させるように弾性撓みさせ、端子金具30を引き抜け
ばよい。さて、本係止位置のリテーナ20を仮係止位置
へ戻す作業に際しては、リテーナ20の差込み方向に対
して直交する係止面15a,26b同士の係止によって
確実な係止状態となっている本係止突起26F,26R
を抜止め突起15F,15Rから解離させ、しかも同時
に弾性係止片24F,24Rをその弾力に抗して弾性撓
みさせる必要があることから、リテーナ20には仮係止
方向(ハウジング10からの外し方向)への過大な力が
付与され、リテーナ20は勢い良く仮係止位置側へ移動
することになる。そのため、本係止突起26F,26R
が抜止め突起15F,15Rを乗り越えて弾性係止片2
4F,24Rが弾性復帰した後も、勢い余って弾性係止
片24F,24Rが再び弾性撓みしつつ仮係止突起25
までもが抜止め突起15F,15Rを乗り越え、その結
果、リテーナ20が仮係止位置で止まらずにハウジング
10から抜けてしまうことが懸念される。
【0027】しかしながら本実施形態では、仮係止位置
のリテーナ20に対する抜け方向の力の付与に起因して
仮係止突起25が抜止め突起15F,15Rから解離す
る方向へ弾性係止片24F,24Rが弾性撓みしたとき
に、仮係止突起25が抜止め突起15F,15Rに係止
している状態で弾性係止片24F,24Rの自由端24
aの変位を規制する規制手段19、即ち弾性係止片24
F,24Rの自由端24a同士を直接当接させる構造が
とられている(図7を参照)。この自由端24aの変位
規制により、弾性係止片24F,24Rは、その基端に
おける一端支持の状態から、基端と自由端24aとの2
カ所による両端支持の状態となって見掛け上の弾力が増
大するため、弾性撓みを生じ難くなる。これにより、弾
性係止片24F,24Rの弾性撓みに伴って仮係止突起
25が抜止め突起15F,15Rを乗り越える動作も規
制され、リテーナ20は仮係止位置に保持されるように
なっている。
【0028】したがって、リテーナ20を本係止位置か
ら仮係止位置側に向かって勢い良く移動させたときに
は、仮係止位置に到達した時点で、本係止突起26F,
26Rが抜止め突起15F,15Rを乗り越えて弾性係
止片24F,24Rが弾性復帰すると、その弾性係止片
24F,24Rは弾性撓みを規制されるので、仮係止突
起25は抜止め突起15F,15Rを乗り越えることが
できない。したがって、リテーナ20は、その本係止突
起26F,26Rと仮係止突起25の間に抜止め突起1
5F,15Rを嵌合させた仮係止位置で確実に停止する
ことになり、もってリテーナ20のハウジング10から
の離脱が防止される。
【0029】また、弾性係止片24F,24Rは片持ち
状をなしていて傾動変位するようになっているため、仮
係止突起と本係止突起の突出寸法が同じである場合に
は、自由端に近い仮係止突起が抜止め突起を乗り越える
ときよりも、自由端から遠い本係止突起が抜止め突起を
乗り越えるときの方が、弾性係止片の傾動量即ち弾性撓
み量が大きくなる。このことは、仮係止位置のリテーナ
をハウジングから引き抜くのに要する力よりも、リテー
ナを本係止位置から仮係止位置へ移動させるのに要する
力の方が大きくなることを意味するため、リテーナを仮
係止位置と本係止位置との間で移動させるときの作業性
と、リテーナをハウジングから外れ難くする機能とを勘
案した場合に、あまり好ましくはない。
【0030】その点、本実施形態では、第1弾性係止片
24Fにおいて仮係止突起25よりも本係止突起26F
の突出寸法を小さくしているので、リテーナ20のハウ
ジング10からの離脱防止機能を低下させることなく、
リテーナ20を本係止位置と仮係止位置との間で移動さ
せるのに要する力を低減して操作性の向上を実現してい
る。また、弾性係止片24F,24Rの自由端24aの
変位を規制する手段は、弾性係止片24F,24Rの自
由端24a同士を直接当接させるようになっていて、リ
テーナ20の弾性係止片24F,24Rのみで構成され
ている。したがって、ハウジング10側には規制手段を
設ける必要がなく、ハウジング10側の形状の簡素化が
図られている。
【0031】[他の実施形態]本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記実施形態では弾性係止片と抜止め突起を概ね
対称に一対設けたが、本発明によれば、弾性係止片と抜
止め突起を1つだけとしてもよい。この場合、弾性係止
片の自由端の変位規制は、その自由端をハウジングに当
接させることによって行われる。
【0032】(2)上記実施形態では弾性係止片の自由
端の変位を規制する手段としてその自由端同士を直接当
接させる構成としたが、本発明によれば、ハウジングに
両弾性係止片の間に位置するように受け部を形成し、こ
の受け部に対して自由端を当接させることでその自由端
の変位規制を行うようにしてもよい。 (3)上記実施形態では本係止突起の突出寸法を仮係止
突起の突出寸法よりも小さくしたが、本発明によれば、
本係止突起の突出寸法は、仮係止突起の突出寸法と同じ
寸法か、それよりも大きい寸法とすることもできる。
【0033】(4)上記実施形態では仮係止突起の突出
寸法と本係止突起の突出寸法とを異ならせる構成は、一
対のだけのうち一方の弾性係止片のみに適用したが、本
発明によれば、一対の弾性係止片の双方に両突起の突出
寸法を異ならせる構成を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のコネクタの分解斜視図
【図2】リテーナをハウジングから外した状態の水平断
面図
【図3】リテーナをハウジングに組み付ける途中の状態
をあらわす水平断面図
【図4】リテーナをハウジングに対して仮係止位置に組
み付けた状態をあらわす水平断面図
【図5】リテーナを仮係止位置から本係止位置へ移動さ
せる途中の状態をあらわす水平断面図
【図6】リテーナをハウジングに対して本係止位置に組
み付けた状態をあらわす水平断面図
【図7】本係止位置のリテーナを仮係止位置まで移動さ
せた直後の状態をあらわす水平断面図
【図8】リテーナの正面図
【図9】コネクタの正面図
【図10】図9のX−X断面図
【図11】リテーナの部分拡大平面図
【符号の説明】
10…ハウジング 15F,15R…抜止め突起 20…リテーナ 24a…自由端 24F…第1弾性係止片 24R…第2弾性係止片 25…仮係止突起 26F,26R…本係止突起 30…端子金具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リテーナが仮係止されているハウジング
    に端子金具を挿入した後、前記リテーナを仮係止位置か
    ら本係止位置へ押し込んで前記端子金具に係止させるよ
    うにしたものであり、 前記リテーナには、仮係止位置から本係止位置への押込
    み方向と同方向へ片持ち状に延出する形態の弾性係止片
    が形成され、 その弾性係止片の自由端側の位置には仮係止突起が形成
    されるとともに、この仮係止突起よりも基端側には本係
    止突起が形成され、 前記ハウジングには、前記仮係止突起と前記本係止突起
    とに係止可能な抜止め突起が形成され、 仮係止位置にある前記リテーナは、前記抜止め突起が前
    記仮係止突起と前記本係止突起との間に嵌合することに
    より遊動規制され、 本係止位置にある前記リテーナは、前記本係止突起が前
    記抜止め突起に対して奥側から係止することにより仮係
    止位置側への戻りを規制され、 本係止位置の前記リテーナを仮係止位置まで戻す過程で
    は、前記弾性係止片が弾性的に傾動しつつ前記本係止突
    起が前記抜止め突起から解離し、前記本係止突起が前記
    抜止め突起を乗り越えたところで前記弾性係止片が弾性
    復帰して前記抜止め突起が前記本係止突起と前記仮係止
    突起との間に嵌合されることで、前記リテーナが仮係止
    位置に保持されるようにしたコネクタにおいて、 仮係止位置の前記リテーナに対する抜け方向の力の付与
    に起因して前記仮係止突起が前記抜止め突起から解離す
    る方向へ前記弾性係止片が弾性撓みしたときに、前記仮
    係止突起が前記抜止め突起に係止している状態で前記弾
    性係止片の自由端の変位を規制する規制手段が設けられ
    ていることを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記本係止突起の前記弾性係止片からの
    突出寸法が、前記仮係止突起の前記弾性係止片からの突
    出寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請
    求項1記載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記弾性係止片と前記抜止め突起が概ね
    対称に一対設けられており、前記リテーナが仮係止位置
    にある状態において前記仮係止突起を前記抜止め突起か
    ら解離させる方向へ前記弾性係止片が弾性撓みしようと
    する際には、その弾性係止片の自由端同士が互いに当接
    することでその自由端の変位が規制される構成としたこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
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