JP2003145594A - エジェクト機構及びエジェクト方法 - Google Patents

エジェクト機構及びエジェクト方法

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JP2003145594A
JP2003145594A JP2001348133A JP2001348133A JP2003145594A JP 2003145594 A JP2003145594 A JP 2003145594A JP 2001348133 A JP2001348133 A JP 2001348133A JP 2001348133 A JP2001348133 A JP 2001348133A JP 2003145594 A JP2003145594 A JP 2003145594A
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resin
molded product
ejecting
cavity block
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JP2001348133A
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Kazuteru Kawakubo
一輝 川窪
Fumiaki Tagashira
史明 田頭
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Towa Corp
Original Assignee
Towa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体チップ等の樹脂封止工程で封止樹脂の
クラックを防止するとともに、金型構造を簡素化するエ
ジェクト機構及びエジェクト方法を提供する。 【解決手段】 まず、ガス配管33に圧縮空気を供給
し、下型1と上型2とを型開きして、下キャビティブロ
ック5を上昇させ、下ホルダベース4と下キャビティブ
ロック5との間に間隙を形成し、ガス配管33と貫通孔
29,30の開口とを連通させる。これにより、貫通孔
29,30の開口から圧縮空気を噴出させ、成形品38
を突き出して下キャビティブロック5から離型させる。
また、型開きにより、上ホルダベース7と上キャビティ
ブロック8との間に間隙を形成しピン31を上昇させ
て、ガス配管34と貫通孔32の開口とを連通させる。
次に、圧縮空気をガス配管34に供給して貫通孔32の
開口から噴出させ、成形品38を突き出し上キャビティ
ブロック8から離型させて、成形品38のエジェクトを
完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を製造す
る際に、リードフレーム等に装着された半導体チップ等
を樹脂封止する工程で、樹脂封止後の成形品を金型から
離型させるエジェクト機構及びエジェクト方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リードフレームに装着された半導
体チップを樹脂封止した後に成形品を離型させる場合に
は、エジェクタピンを使用している。すなわち、樹脂封
止し、金型を型開きした後に、金型に設けられた突出し
機構を動作させてエジェクタピンを突き出す。これによ
り、エジェクタピンが成形品の封止樹脂の部分を突き出
して、金型から成形品を離型させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のエジェクタピンを使用した離型によれば、次のよう
な問題がある。まず、電子部品に対する軽薄短小化の要
請が強いことから封止樹脂が薄くなる傾向が強いので、
エジェクタピンが成形品の封止樹脂の部分を直接的かつ
機械的に突き出す場合には、封止樹脂のクラックや配線
の損傷等が発生するおそれがある。このようなクラック
や損傷は、完成品である電子部品の不良率を増加させる
だけでなく、その信頼性をも低下させる。また、エジェ
クタピンを使用する場合には、金型の構造が複雑になる
ので、金型のコストを増加させる要因になる。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、電子部品を製造する際の不良率を低
減させるとともに、金型の構造を簡素化するエジェクト
機構及びエジェクト方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明に係るエジェクト機構は、基板と封
止樹脂とを有する電子部品を製造する際に、相対向する
金型に載置された基板上のチップ状部品を樹脂封止した
後に成形品をエジェクトするエジェクト機構であって、
金型のうち少なくとも一方の金型に設けられ成形品に対
して高圧ガスを噴出する噴出手段と、噴出手段に設けら
れ、金型が型開きすることにより成形品に対する高圧ガ
スの流路を形成するバルブ手段とを備えたことを特徴と
する。
【0006】これによれば、型開きすることにより成形
品に高圧ガスが噴出されて、成形品がエジェクトされ
る。これにより、成形品に加えられる応力が、型開きす
る際の応答時間と高圧ガスの弾性とによって低減され
る。したがって、エジェクタピンが成形品の封止樹脂の
部分を直接的かつ機械的に突き出す場合に比較して、電
子部品を製造する際の不良率が低減される。また、金型
とは別個に動作する機構、すなわちエジェクタピンを使
用する突出し機構は存在しないので、金型の構造が簡素
化される。
【0007】また、本発明に係るエジェクト機構は、基
板と封止樹脂とを有する電子部品を製造する際に、相対
向する金型に載置された基板上のチップ状部品を樹脂封
止した後に成形品をエジェクトするエジェクト機構であ
って、金型のうち少なくとも一方の金型に設けられ成形
品に対して高圧ガスを噴出する噴出手段を備えるととも
に、噴出手段は、成形品のうち封止樹脂以外の部分に対
して高圧ガスを噴出することを特徴とする。
【0008】これによれば、成形品における封止樹脂の
部分には高圧ガスが噴出されないので、電子部品を製造
する際の不良率がいっそう低減される。
【0009】また、本発明に係るエジェクト方法は、基
板と封止樹脂とを有する電子部品を製造する際に、相対
向する金型に載置された基板上のチップ状部品を樹脂封
止した後に成形品をエジェクトするエジェクト方法であ
って、金型を型開きするとともに金型のうち少なくとも
一方の金型において成形品に対して高圧ガスを噴出する
ための流路を形成する工程と、流路を経由して成形品に
高圧ガスを噴出する工程とを備えたことを特徴とする。
【0010】これによれば、型開きすることにより成形
品に高圧ガスを噴出させて、成形品をエジェクトする。
これによって、成形品に加えられる応力を、型開きする
際の応答時間と高圧ガスの弾性とによって低減させる。
したがって、エジェクタピンが成形品の封止樹脂の部分
を直接的かつ機械的に突き出す場合に比較して、電子部
品を製造する際の不良率を低減させることができる。ま
た、金型とは別個に動作する機構、すなわちエジェクタ
ピンを使用する突出し機構は存在しないので、金型の構
造を簡素化することができる。
【0011】また、本発明に係るエジェクト方法は、基
板と封止樹脂とを有する電子部品を製造する際に、相対
向する金型に載置された基板上のチップ状部品を樹脂封
止した後に成形品をエジェクトするエジェクト方法であ
って、成形品に対して高圧ガスを噴出するための流路を
閉じた状態でチップ状部品を樹脂封止した後に流路を開
く工程と、成形品のうち封止樹脂以外の部分に対して流
路を経由して高圧ガスを噴出する工程とを備えたことを
特徴とする。
【0012】これによれば、成形品における封止樹脂の
部分には高圧ガスを噴出させないので、電子部品を製造
する際の不良率をいっそう低減させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態に係るエジェクト機構及びエジェクト方法
を、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形
態に係るエジェクト機構が樹脂封止装置に組み込まれた
場合に、型締めされた状態を示す部分断面図である。図
1において、相対向する下型1と上型2とは、併せて樹
脂封止用の金型を構成する。下型1は下プレート3,下
ホルダベース4,下キャビティブロック5から構成さ
れ、上型2は上プレート6,上ホルダベース7,上キャ
ビティブロック8から構成される。下型1には、円柱状
の空間からなるポット9が設けられている。ポット9内
には昇降自在に円柱状のプランジャ10が設けられ、プ
ランジャ10の上には樹脂タブレット11が収容されて
いる。
【0014】上キャビティブロック8において、ポット
9にほぼ対向する位置に、後述する溶融樹脂が貯留され
る凹部からなるカル12が設けられている。下キャビテ
ィブロック5において、型締めした状態でカル12に連
通する位置に溝状のランナ13が、ランナ13から断面
積が徐々に小さくなるようにしてゲート14が、ゲート
14に連通して下キャビティ15が、それぞれ設けられ
ている。また、下キャビティブロック5に、型合わせ面
P.Lよりも低い面であって後述する基板が載置される
平坦面16が設けられている。加えて、上キャビティブ
ロック8において、下キャビティ15に対向する位置に
上キャビティ17が設けられている。また、平坦面16
に例えばリードフレーム等の配線用の基板18が載置さ
れた状態で、金型が型締めされる。
【0015】下プレート3の上には、圧縮ばね19と押
圧部材20とが順次積み重なるようにして設けられ、押
圧部材20の先端は下キャビティブロック5の底面を押
圧する。圧縮ばね19と押圧部材20とは併せて押圧機
構21を構成し、押圧機構21は、下ホルダベース4に
設けられた収容部22に収容されている。また、上プレ
ート6の下面に接して圧縮ばね23が、圧縮ばね23に
接してその下方に押圧部材24がそれぞれ設けられ、押
圧部材24の先端は上キャビティブロック8の上面を押
圧する。圧縮ばね23と押圧部材24とは併せて押圧機
構25を構成し、押圧機構25は、上ホルダベース7に
設けられた収容部26に収容されている。
【0016】下ホルダベース4には、ピン27,28
が、それぞれ下キャビティブロック5に設けられた別々
の貫通孔29,30に収容されるようにして固定されて
いる。貫通孔29,30は、それぞれランナ13,下キ
ャビティ15に対して開口を有するとともに、各開口付
近では、ピン27,28との間に溶融樹脂が流入しない
程度の狭い間隙が形成されるように、小径部を有する。
また、貫通孔29,30は、いずれも小径部以外におい
て、ピン27,28との間に気体が流通するのに十分な
程度の間隙が形成されるように、大径部を有する。ま
た、型締めされた状態において、ピン27の端面はラン
ナ13における貫通孔29の開口と、ピン28の端面は
下キャビティ15における貫通孔30の開口と、それぞ
れ同一面になるように位置する。
【0017】上ホルダベース7には、ピン31が、上キ
ャビティブロック8に設けられた貫通孔32に収容され
るようにして固定されている。貫通孔32は、上キャビ
ティ17に対して開口を有するとともに、開口付近で
は、ピン31との間に溶融樹脂が流入しない程度の狭い
間隙が形成されるように、小径部を有する。また、貫通
孔32は、小径部以外において、ピン31との間に気体
が流通するのに十分な程度の間隙が形成されるように、
大径部を有する。また、型締めされた状態において、ピ
ン31の端面は、上キャビティ17における貫通孔32
の開口と同一面になるように位置する。
【0018】下ホルダベース4及び下キャビティブロッ
ク5には、連通するガス配管33が設けられている。こ
のガス配管33は、圧縮空気等の高圧ガスを供給する気
体供給源にバルブを経由して(いずれも図示なし)接続
されている。そして、ガス配管33は、下キャビティブ
ロック5において、押圧部材20により押圧される面
(図では下面)に開口を有する。また、上ホルダベース
7及び上キャビティブロック8には、連通するガス配管
34が設けられている。このガス配管34は、別のバル
ブを経由して上述した気体供給源(いずれも図示なし)
に接続されている。そして、ガス配管34は、上キャビ
ティブロック8において、押圧部材24によって押圧さ
れる面(図では上面)に開口を有する。
【0019】以下、樹脂封止装置に組み込まれた、本実
施形態に係るエジェクト機構の動作を、図1〜図4を参
照して説明する。図2は、図1のエジェクト機構が樹脂
封止装置に組み込まれた場合に、型締め後に溶融樹脂が
注入された状態を示す部分断面図である。図3は、図1
のエジェクト機構について、樹脂封止後に型開きして下
型側から圧縮空気を噴出する状態を示す部分断面図であ
る。図4は、図1のエジェクト機構について、図3の状
態の後に更に型開きして上型側から圧縮空気を噴出する
状態を示す部分断面図である。
【0020】まず、図1に示すように、樹脂封止装置
は、型締めした状態で、金型に設けられたヒータ(図示
なし)により樹脂タブレット11を加熱しながら、プラ
ンジャ10を上昇させる。これにより、樹脂タブレット
11は軟化し、更にカル12に押圧されて溶融する。こ
の状態においては、下ホルダベース4と下キャビティブ
ロック5とは密着しており、かつ、上ホルダベース7と
上キャビティブロック8とは密着している。また、ガス
配管33とガス配管34とのいずれにも、圧縮空気は供
給されていない。
【0021】次に、図2に示すように、プランジャ10
を更に上昇させる。これにより、溶融樹脂35を、基板
18の開口部と図1のカル12,ランナ13,ゲート1
4とを順次経由して、下キャビティ15及び上キャビテ
ィ17に注入する。そして、更に溶融樹脂35を加熱し
て硬化させた後に、下型1側のガス配管33に圧縮空気
を供給する。
【0022】次に、図3に示すように、プランジャ10
を下降させながら、上型2を上昇させて型開きする。型
開きする際には、図1のカル12,ランナ13,ゲート
14において硬化した樹脂、すなわち不要樹脂36と、
図1の下キャビティ15及び上キャビティ17において
硬化した樹脂、すなわち封止樹脂37とが、基板18に
固着した状態になっている。ここで、基板18と不要樹
脂36と封止樹脂37とは、併せて成形品38を構成す
る。また、基板18の一部と、封止樹脂37とが、併せ
て完成品である電子部品を構成することになる。
【0023】この型開きする工程では、圧縮ばね19が
伸長することにより押圧部材20が下キャビティブロッ
ク5を、圧縮ばね23が伸長することにより押圧部材2
4が上キャビティブロック8を、それぞれ押圧する。こ
れにより、下ホルダベース4と下キャビティブロック5
との間に間隙が形成されるとともに、上ホルダベース7
と上キャビティブロック8との間に間隙が形成される。
【0024】また、この型開きする工程では、ピン2
7,28は、それらの端面が貫通孔29,30の大径部
に位置するまで後退(下降)するので、貫通孔29,3
0の小径部とガス配管33とが連通する。同様に、ピン
31は、その端面が貫通孔32の大径部に位置するまで
後退(上昇)するので、貫通孔32の小径部とガス配管
34とが連通する。これにより、貫通孔29,30の小
径部とガス配管33との間、及び貫通孔32の小径部と
ガス配管34との間に、高圧ガスの流路が形成される。
したがって、下ホルダベース4,下キャビティブロック
5,ピン27及び28,貫通孔29及び30は、併せて
押圧機構21により開閉するバルブとして機能すること
になる。同様に、上ホルダベース7,上キャビティブロ
ック8,ピン31,貫通孔32は、併せて押圧機構25
により開閉するバルブとして機能する。
【0025】ここまでの工程により、ガス配管33に供
給された圧縮空気は、型開きするとともに、下ホルダベ
ース4と下キャビティブロック5との間の間隙を経由し
て、それぞれ貫通孔29,30の開口から噴出する。し
たがって、型開きするとともに成形品38が図の下方か
ら突き出されるので、成形品38は下キャビティブロッ
ク5から離型して上キャビティブロック8に付着した状
態で上昇する。
【0026】次に、図4に示すように、上型2を更に上
昇させながら、ガス配管33への圧縮空気の供給を停止
するとともに、ガス配管34に圧縮空気を供給する。こ
れにより、圧縮空気は、上ホルダベース7と上キャビテ
ィブロック8との間の間隙を経由して貫通孔32の開口
から噴出する。したがって、成形品38は図の上方から
突き出されて、上キャビティブロック8から離型して落
下する。これにより、成形品38のエジェクトが完了す
る。その後に、基板18及び封止樹脂37から不要樹脂
36を分離し、基板18を所定の場所で切断し、更に必
要に応じて基板18に曲げ加工を施して、電子部品を完
成させる。
【0027】ここで、下型1側からの圧縮空気の噴出
と、型開き開始と、上型2側からの圧縮空気の噴出との
タイミングを適当に定めておく。これにより、成形品3
8は、大きな応力を受けることなく、下キャビティブロ
ック5と上キャビティブロック8とから順次離型した後
に、下キャビティブロック5の上に安定して載ることに
なる。その後に、金型間に搬出機構(図示なし)を進入
させて、吸着等の方法により成形品38を拾い上げて搬
出する。また、上型2側から圧縮空気を噴出する前に、
搬出機構を、成形品38の直下まで進入させておいても
よい。
【0028】以上説明したように、本発明によれば、エ
ジェクタピンが成形品の封止樹脂の部分を直接的かつ機
械的に突き出すことに代えて、圧縮空気が、成形品38
の不要樹脂36と封止樹脂37とを突き出す。このこと
から、封止樹脂37に加えられる応力が、圧縮空気の弾
性によって低減される。また、貫通孔29,30,32
においてそれぞれピン27,28,31が後退すること
により、圧縮空気が噴出する。このため一定の応答時間
が発生するので、封止樹脂37に加えられる応力が低減
される。したがって、封止樹脂37の厚さが小さい電子
部品を製造する際に、不良率を低減することができる。
また、圧縮空気を噴出させる際の弁の機能が、金型に不
可欠な動作である型開きにより実現される。また、金型
とは別個に動作する機構、すなわちエジェクタピンのよ
うな機構は存在しない。したがって、エジェクタピンを
使用する場合に比較して、金型の構造を簡素化すること
ができる。
【0029】(第2の実施形態)ところで、近年、電子
部品に対する軽薄短小化の要請が更に強くなり、封止樹
脂が薄くなる傾向がいっそう強まっている。このような
薄い電子部品を製造する際に、封止樹脂37に応力が加
えられると、封止樹脂37のクラック等が発生して不良
率が増加するおそれがある。本発明に係るエジェクト機
構のうち、このような場合に対応する第2の実施形態
を、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係
るエジェクト機構について、樹脂封止後に型開きして下
型側から圧縮空気を噴出する状態を示す部分断面図であ
る。
【0030】図5において、図1のピン28及び貫通孔
30に相当するピン39及び貫通孔40が、基板18に
おける、完成品である電子部品には含まれない不要部分
41に対して、圧縮空気を噴出するようにして設けられ
ている。また、同様に、図1のピン31及び貫通孔32
に相当するピン42及び貫通孔43が、不要部分41に
対して圧縮空気を噴出するようにして設けられている。
これらにより、本実施形態では、圧縮空気が、それぞれ
完成品である電子部品には含まれない不要樹脂36と不
要部分41とに対して噴出することによって、成形品3
8をエジェクトする。
【0031】本実施形態によれば、完成品である電子部
品の封止樹脂37に対して圧縮空気を噴出しないので、
封止樹脂37に加えられる応力を更に低減することにな
る。したがって、封止樹脂37の厚さが小さい電子部品
を製造する際に、不良率をいっそう低減することができ
る。
【0032】ここで、本実施形態におけるバルブとして
機能する部分を、通常のバルブ単体に置き換えてもよ
い。すなわち、図5における貫通孔29,40,43の
開口部に例えば電磁駆動式のバルブをそれぞれ設け、貫
通孔29,40とガス配管33とを接続する管路と、貫
通孔43とガス配管34とを接続する管路とを設ける。
そして、それらのバルブを閉じた状態で溶融樹脂を注入
し、溶融樹脂を硬化させた後にガス配管33,34に圧
縮空気を供給し、それらのバルブを開けた状態で型開き
することにより成形品38をエジェクトする。この場合
には、下ホルダベース4と下キャビティブロック5とが
一体化され、上ホルダベース7と上キャビティブロック
8とが一体化され、押圧機構21,25及びピン27,
39,42が不要になるとともに、封止樹脂37に対し
て圧縮空気を噴出しないことになる。したがって、金型
の構造をいっそう簡素化して、電子部品を製造する際の
不良率を低減することができる。
【0033】また、本実施形態では、基板18におけ
る、完成品である電子部品には含まれない不要部分41
に対して、圧縮空気を噴出した。これに限らず、電子部
品の封止樹脂37以外の部分に対して圧縮空気を噴出し
てもよい。したがって、上述した不要樹脂36の他に、
基板18のうち電子部品に含まれる部分に対して圧縮空
気を噴出してもよい。この構成によれば、封止樹脂37
の厚さや、基板18の厚さ及び強度等が適当に大きい場
合には、電子部品を製造する際の不良率を低減すること
ができる。
【0034】なお、ここまでの説明においては、先に下
型1側のガス配管33に圧縮空気を供給し、型開きによ
って下型1側から圧縮空気を噴出させ、その後に上型2
側のガス配管34に圧縮空気を供給して上型2側から圧
縮空気を噴出させた。これに限らず、型開き前又は型開
きするとともに、下型1と上型2との双方の側から、同
時に、又は時間的にわずかに相前後して、圧縮空気を噴
出させてもよい。この場合には、更に型開きして金型間
に搬出機構を進入させ、離型した状態で下キャビティブ
ロック5の上に安定して載っている成形品38を吸着し
て搬出すればよい。
【0035】また、押圧機構21,25に代えて、エア
シリンダ、油圧シリンダ、電気的アクチュエータ等を使
用してもよい。
【0036】また、基板18としてリードフレームを例
示したが、これに限らず、ガラスエポキシ等の樹脂ベー
ス基板、金属ベース基板、フィルム基板、TAB用テー
プ、セラミック基板等に対しても、本発明を適用するこ
とができる。
【0037】また、下型1と上型2との双方にキャビテ
ィを設けたが、これに限らず、下型1と上型2とのいず
れか一方にキャビティを設ける構成にしてもよい。
【0038】また、下型1にポット9,ランナ13を設
け、上型2にカル12を設けた。これに限らず、ポット
9,カル12,ランナ13を、下型1と上型2とのいず
れに設けてもよい。
【0039】また、下型1側と上型2側との双方から、
圧縮空気を噴出することとした。これに限らず、硬化し
た樹脂と金型及びプランジャ10との密着性等に応じ
て、下型1側と上型2側とのいずれか一方から圧縮空気
を噴出することとしてもよい。例えば、図2の状態で溶
融樹脂35を硬化させ、プランジャ10を下降させるこ
とにより不要樹脂36とプランジャ10とを引き離した
後に、型開きする。この場合には、硬化した樹脂と金型
との接触面積は、上型2側の方が下型1側の方よりも大
きくなる。したがって、型開きすることにより、成形品
38は下キャビティブロック5から離型して上キャビテ
ィブロック8に付着した状態で上昇する。これにより、
上型2側からのみ圧縮空気を噴出すればよいことにな
る。
【0040】また、上型2を可動にしたが、これに限ら
ず、下型1を可動にしてもよく、更に、下型1と上型2
との双方を可動にしてもよい。
【0041】また、相対向する下型1と上型2とを使用
したが、これに限らず、水平方向に相対向する金型を使
用してもよい。
【0042】また、本発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意にかつ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、成形品に高圧ガスを噴
出させてエジェクトする際に成形品に加えられる応力
を、型開きの応答時間と高圧ガスの弾性とによって低減
させる。したがって、電子部品を製造する際の不良率を
低減させることができる。また、金型とは別個に動作す
る機構、すなわちエジェクタピンを使用する突出し機構
は存在しないので、金型の構造を簡素化することができ
る。また、成形品のうち電子部品の封止樹脂には高圧ガ
スを噴出させないので、電子部品を製造する際の不良率
を低減させることができる。したがって、本発明は、電
子部品を製造する際における不良率を低減させるととも
に、金型の構造を簡素化するエジェクト機構及びエジェ
クト方法を提供するという、優れた実用的な効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエジェクト機構
が樹脂封止装置に組み込まれた場合に、型締めされた状
態を示す部分断面図である。
【図2】図1のエジェクト機構が樹脂封止装置に組み込
まれた場合に、型締め後に溶融樹脂が注入された状態を
示す部分断面図である。
【図3】図1のエジェクト機構について、樹脂封止後に
型開きして下型側から圧縮空気を噴出する状態を示す部
分断面図である。
【図4】図1のエジェクト機構について、図3の状態の
後に更に型開きして上型側から圧縮空気を噴出する状態
を示す部分断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るエジェクト機構
について、樹脂封止後に型開きして下型側から圧縮空気
を噴出する状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 下型 2 上型 3 下プレート 4 下ホルダベース 5 下キャビティブロック 6 上プレート 7 上ホルダベース 8 上キャビティブロック 9 ポット 10 プランジャ 11 樹脂タブレット 12 カル 13 ランナ 14 ゲート 15 下キャビティ 16 平坦面 17 上キャビティ 18 基板 19,23 圧縮ばね 20,24 押圧部材 21,25 押圧機構 22,26 収容部 27,28,31,39,42 ピン 29,30,32,40,43 貫通孔 33,34 ガス配管 35 溶融樹脂 36 不要樹脂 37 封止樹脂 38 成形品 41 不要部分 P.L 型合わせ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AG03 AH37 CA12 CB01 CB17 CK43 CL02 CM04 CM16 CQ01 4F206 AG03 AH37 JA02 JB17 JC08 JL02 JN06 JN27 JN41 JQ81 JT06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と封止樹脂とを有する電子部品を製
    造する際に、相対向する金型に載置された前記基板上の
    チップ状部品を樹脂封止した後に成形品をエジェクトす
    るエジェクト機構であって、 前記金型のうち少なくとも一方の金型に設けられ前記成
    形品に対して高圧ガスを噴出する噴出手段と、 前記噴出手段に設けられ、前記金型が型開きすることに
    より前記成形品に対する前記高圧ガスの流路を形成する
    バルブ手段とを備えたことを特徴とするエジェクト機
    構。
  2. 【請求項2】 基板と封止樹脂とを有する電子部品を製
    造する際に、相対向する金型に載置された前記基板上の
    チップ状部品を樹脂封止した後に成形品をエジェクトす
    るエジェクト機構であって、 前記金型のうち少なくとも一方の金型に設けられ前記成
    形品に対して高圧ガスを噴出する噴出手段を備えるとと
    もに、 前記噴出手段は、前記成形品のうち前記封止樹脂以外の
    部分に対して前記高圧ガスを噴出することを特徴とする
    エジェクト機構。
  3. 【請求項3】 基板と封止樹脂とを有する電子部品を製
    造する際に、相対向する金型に載置された前記基板上の
    チップ状部品を樹脂封止した後に成形品をエジェクトす
    るエジェクト方法であって、 前記金型を型開きするとともに前記金型のうち少なくと
    も一方の金型において前記成形品に対して高圧ガスを噴
    出するための流路を形成する工程と、 前記流路を経由して前記成形品に前記高圧ガスを噴出す
    る工程とを備えたことを特徴とするエジェクト方法。
  4. 【請求項4】 基板と封止樹脂とを有する電子部品を製
    造する際に、相対向する金型に載置された前記基板上の
    チップ状部品を樹脂封止した後に成形品をエジェクトす
    るエジェクト方法であって、 前記成形品に対して高圧ガスを噴出するための流路を閉
    じた状態で前記チップ状部品を樹脂封止した後に前記流
    路を開く工程と、 前記成形品のうち前記封止樹脂以外の部分に対して前記
    流路を経由して前記高圧ガスを噴出する工程とを備えた
    ことを特徴とするエジェクト方法。
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